JP2003344621A - 多層膜反射鏡の製造プロセス - Google Patents

多層膜反射鏡の製造プロセス

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JP2003344621A JP2003089738A JP2003089738A JP2003344621A JP 2003344621 A JP2003344621 A JP 2003344621A JP 2003089738 A JP2003089738 A JP 2003089738A JP 2003089738 A JP2003089738 A JP 2003089738A JP 2003344621 A JP2003344621 A JP 2003344621A
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reaction gas
oxide
sputtering
silicon
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Tung-Kuei Lu
東奎 呂
Isho O
威翔 王
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Raitoku Kagi Kofun Yugenkoshi
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Raitoku Kagi Kofun Yugenkoshi
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    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパッタリング装置を用いる多層膜反射鏡の
製造プロセスを提供することで、量産効率を高め、生産
性を向上させ、且つ多層膜反射鏡材料の選択範囲を大幅
に広げること。 【解決手段】 少なくとも、(1)発光素子の透明基板
上にスパッタを施すと同時に、第1の反応ガスを導入し
て第1の屈折率を持つ薄膜を形成する工程と、(2)前
工程のスパッタに続けて、導入する反応ガスを第2の濃
度または成分のガスに取り替え、第2の屈折率を持つ薄
膜を形成する工程と、(3)前2工程を繰り返して行
い、隣接する2層の薄膜の屈折率が異なる多層膜反射鏡
を形成する工程を含んでなる多層膜反射鏡の製造プロセ
ス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層膜反射鏡(mu
lti-layer mirror)の製造プロセスに関し、より詳細に
は、単一のターゲット材に各濃度または各種類の反応ガ
スを適宜選択して用いるという方式のスパッタ成膜を繰
り返して行うことで、隣接する2層の屈折率が異なる薄
膜を積層する多層膜反射鏡の製造プロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】有機発光ダイオード(Organic Light Em
itting Diode=OLED)技術は、使用する有機薄膜材
料によって大まかに2種類に分けることができる。一つ
は、発色有機化合物を材料とする低分子ベースの素子
(small molecule-based device)であり、もう一つは
共役性高分子を材料とする高分子ベースの素子(polyme
r-based device)である。このうち、低分子ベースのO
LEDは、発光ダイオード(Light Emitting Diode=L
ED)と似た特性を備えることからSMOLEDとも呼
ばれ、一方、高分子ベースのOLEDは、高分子有機発
光ダイオード(Polymer OLED)とも呼ばれている。
【0003】OLEDの動作は、半導体LEDと基本的
に類似しており、外部からバイアスがかけられると、ホ
ールと電子がそれぞれ正極・負極から注入され、電場作
用によりホールと電子が互いに引き合う方向に移動し
て、再結合し発光するというものである。発光色は、主
に、素子を構成する蛍光特性を備えた有機材料によって
決まる。また、そのホスト発光体にゲスト発光体を少量
混入すると、OLED素子の発光効率は向上し、且つ発
光色が可視光領域全体に及ぶものとなる。
【0004】そもそも、「光」とは電磁波の一種であ
り、人類の視神経は赤・緑・青の三色の光に対して特に
敏感に反応する。その他の色は、この三色の光を混ぜ合
わせることによってできている。言い換えれば、我々が
通常見て認識するその他の色は、網膜の視細胞(錘体)
が外から入って来た赤・緑・青色の光の信号を組み合わ
せた結果できたものであって、実際には存在していな
い。なお、赤色光の波長は約6000Å、緑色光の波長
は約5500Åであり、青色光の波長は約4650Åで
ある。これら可視光のうち、赤色光の波長は長くて散乱
が弱く、青色光の波長は相対的に短く散乱がそれだけ強
い。このように、光は波長が短いと散乱し易くなるとい
う性質を有していることから、各色光線のそれぞれの波
長特性によって、OLED素子の発光効率が不足すると
いう現象が起こる。そのため、更なる改善が求められて
いる。
【0005】そこで、発光素子光源の指向性の問題を解
決する策として、多数のメーカーが様々な素子構造の設
計を提案している。その結果、発光効率の向上を目的と
した、比較的有効な構造の設計が報告されるに至り、例
えば、公知となっている“微小共振器(micro-cavit
y)”などがそれに該当する。この微小共振器は、特定
波長の光波を導き入れて共振を強め、発光素子表面へ放
射させるという作用を有する。既に知られている微小共
振器の構造としては、基板と導電層との間に“多層膜反
射鏡(multi-layer mirror)”を備えてなるものがあ
る。この構造によれば、一部の光波の位相をシフトさせ
ることで、特定の色光が共振されて強まる。
【0006】そしてこの多層膜反射鏡であるが、現在公
知となっているものは、蒸着法を用い、基板上に酸化シ
リコン(SiO2)と窒化シリコン(SIxy)とを交
互積層して構成されている。これら2種類の材料、つま
り、酸化シリコンと窒化シリコンとの光の屈折率はそれ
ぞれ異なることから、光波の位相がシフトして、多層膜
反射鏡の光学特性が強化されるという効果が生ずる。こ
れに関連する技術の内容は、各文献にも記載がされてい
る(例えば、特許文献1、2および3参照)。
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,405,710号明細書
【特許文献2】米国特許第5,814,416号明細書
【特許文献3】米国特許第6,278,236号明細書
【0008】
【発明が解決しようとする課題】さて、蒸着法は、真空
中で金属を加熱・蒸発して金属ガスを発生させ、それを
基板上に付着させた後で凝縮させることにより、薄膜を
形成するという方法である。当該方法に用いられる基板
の材料に制限はなく、紙、金属からセラミクスまで、あ
らゆるものが使用可能である。しかし、蒸着法は、その
応用範囲は極めて広いものの、成膜速度が低過ぎるた
め、これによって量産化の要求を満たすことは難しい。
【0009】また、スパッタ法につき、新型のスパッタ
リング装置は、強力な磁石により電子に螺旋運動を与
え、ターゲット材周囲のアルゴンガスをイオン化するこ
とで、ターゲットとアルゴンイオンとが衝突する確率を
増加させてスパッタ率を高めている。一般的には、金属
製ターゲットの場合はDCスパッタが、導電性の無いセ
ラミクス製ターゲットの場合にはRF−ACスパッタが
用いられている。
【0010】上述の諸事情に鑑みて、本発明は、従来と
は異なった、スパッタリング装置を用いる多層膜反射鏡
の製造プロセスを提供することで、量産効率を高め、生
産性を向上させ、且つ多層膜反射鏡材料の選択範囲を大
幅に広げることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る多層膜反射鏡の製造プロセスは、主
に、スパッタリング装置に、各種類または各濃度の反応
ガスを適宜選んで導入することで、基板上に屈折率のそ
れぞれ異なる隣接する2層の薄膜を積層し、多層膜反射
鏡として形成することによって実行される。
【0012】本発明に係る多層膜反射鏡の製造プロセス
は、少なくとも、(1)発光素子の透明基板上にスパッ
タを施すと同時に、第1の反応ガスを導入して第1の屈
折率を持つ薄膜を形成する工程と、(2)前工程のスパ
ッタに続けて、導入する反応ガスを第2の濃度または成
分のガスに取り替え、第2の屈折率を持つ薄膜を形成す
る工程と、(3)前2工程を繰り返して行い、隣接する
2層の屈折率が異なる多層膜反射鏡を形成する工程を含
んでなる。
【0013】また、当該製造プロセスは、多層膜反射鏡
の層の数および材料間の付着性によって工程の内容を決
定することができ、必要であれば、工程(1)の前に、
予め塗布またはスパッタにより、透明基板上に高透過率
の高分子化合物または高透過率の無機薄膜を形成してお
くこともできる。こうすることで、少なくとも1層の界
面バッファー層が形成されるので、スパッタ時に多層膜
反射鏡が剥脱あるいは劣化する確率を低減させることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳しく説明する。図1に示すものは、公
知のOLED素子の基本構造であり、これは、主に透明
基板10および微小共振器20を備えてなる。当該微小
共振器20は、透明基板10上に、多層膜反射鏡22、
透明電極層23、発光材料層24および上部電極層25
を順次形成してなっている。
【0015】透明電極層23と上部電極層25との間に
バイアスをかけると、発光材料層24中にホールと電子
がそれぞれ正極・負極から注入され、電場の作用によっ
てホールと電子は互いに引き合う方向に移動する。そし
て、ホールと電子が発光材料層24中にて出会い再結合
すると、エネルギーが放出されて光波が発生する。素子
の発光色は主に、素子内の蛍光特性を持つ有機材料によ
って決定される。また、OLEDは、少量のゲスト発光
体をホスト発光体に混入することで、その発光効率が向
上し、且つその発光色が可視光領域全般をカバーし得る
ものとなる。
【0016】現在用いられている公知の製造プロセスに
よれば、透明基板10と透明電極層23との間の多層膜
反射鏡22は、蒸着法により透明基板10上に直接成膜
される。この方法により、各層が異なる屈折率を持った
複数層の薄膜が形成される。そして、その膜厚と屈折率
との如何により、特定波長の光線は、通過時に位相がシ
フトし、その結果共振することとなる。カラーOLED
ディスプレイは、この共振原理を利用して、赤・緑・青
三原色の光強度向上を実現している。
【0017】
【実施例】本発明の目的、特徴および長所がよりよく理
解されるよう、以下に幾つかの実施例を挙げ、図面と対
応させながら詳細に説明する。
【0018】<実施例1>図2および3を参照にしなが
ら、本発明の実施例1による多層膜反射鏡22の製造プ
ロセスを説明する。当該製造プロセスは、次の通りに行
われる。 (1)先ず、第1の薄膜をスパッタ成膜する(ステップ
30)。このステップは、シリコンをターゲット材、窒
素(N)を反応ガスとし、RF(高周波)スパッタリン
グ装置を用いて透明基板上にスパッタを施し、窒化シリ
コン(Sixy)薄膜層を形成することで行う。 (2)次に、第2の薄膜をスパッタ成膜する(ステップ
40)。このステップは、反応ガスを酸素(O)に取り
替えて、装置およびターゲット材は前ステップと同じま
まで透明基板上にスパッタを施し、酸化シリコン(Si
x)薄膜層を形成することで行う。 (3)続いて、前の2ステップを繰り返して行う(ステ
ップ50)。このステップにより、隣接する2層の薄膜
の屈折率が互いに異なる多層膜反射鏡が形成される。
【0019】上記の窒化シリコンと酸化シリコンとを積
層する順序は、どちらが前後となってもよいが、スパッ
タ膜厚は約λ/4nに制御することが必要である。この
うち、λは共振光の波長、nは膜材料の屈折率を表わ
す。
【0020】また、透明基板10の材料には、ガラスあ
るいは透明のプラスチックを用いることができる。例え
ば、透明基板10の材料として、光透過性に優れたポリ
カーボネートを採用してもよい。さらに、スパッタ法に
より多層膜を連続成膜させようとする際、またはスパッ
タ材料と透明基板10との間の付着力不足を懸念するよ
うな場合には、塗布またはスパッタにより、透明基板1
0表面上に界面バッファー層21を予め形成しておいて
もよい。界面バッファー層21には、高透明性の高分子
材料または高透明性の無機材料を用いることができる。
例えば、量産試験を行ったところ、大日本インキ化学工
業社(DIC)製のSD−101またはSD715の高
分子化合物塗装剤をスピンコートして成膜すると、本発
明におけるバッファー層として作用し得ることが判明し
た。
【0021】<実施例2>同じように図2および3を参
照とし、次は、本発明の実施例2による多層膜反射鏡2
2の製造プロセスを説明する。当該製造プロセスは、次
の通りにして行われる。 (1)先ず、第1の薄膜をスパッタ成膜する(ステップ
30)。このステップは、シリコンをターゲット材、酸
素(O)を反応ガスとし、RFスパッタリング装置を使
用して透明基板上にスパッタを施し、酸化シリコン(S
iO2)薄膜層を形成することで行う。 (2)次に、第2の薄膜をスパッタ成膜する(ステップ
40)。このステップは、反応ガスを窒素酸化物(N
O)に取り替えて、装置およびターゲット材は前ステッ
プと同じままで透明基板上にスパッタを施し、酸化窒素
シリコン(SiNxy)薄膜層を形成することで行う。 (3)続いて、前の2ステップを繰り返して行う(ステ
ップ50)。このステップにより、隣接する2層の薄膜
の屈折率が互いに異なる多層膜反射鏡が形成される。
【0022】上記の酸化シリコンと酸化窒素シリコンと
を積層する順序は、どちらが前後となってもよいが、ス
パッタ膜厚は約λ/4nに制御することが必要である。
このうち、λは共振光の波長、nは膜材料の屈折率を表
わす。透明基板およびバッファー層の材料選択と応用に
ついては、実施例1において説明したのと同様である。
【0023】<実施例3>さらに同様にして図2および
3を参照にしながら、次は、本発明の実施例3による多
層膜反射鏡22の製造方法を説明する。当該製造プロセ
スは、以下の通りにして行われる。 (1)先ず、第1の薄膜をスパッタ成膜する(ステップ
30)。このステップは、シリコンをターゲット材、比
較的低濃度の酸素(O)を反応ガスとし、RFスパッタ
リング装置を使用して透明基板上にスパッタを施し、低
い酸化シリコン(SiO2)比率の薄膜層を形成するこ
とで行う。 (2)次に、第2の薄膜をスパッタ成膜する(ステップ
40)。このステップは、反応ガスを比較的高濃度の酸
素(O)に取り替え、装置およびターゲット材は前ステ
ップと同じままで透明基板上にスパッタを施し、透明基
板上に酸化度が高い酸化シリコン(SiO2)比率の薄
膜層を形成することで行う。 (3)続いて、前の2ステップを繰り返して行う(ステ
ップ50)。このステップにより、隣接する2層の薄膜
の屈折率が互いに異なる多層膜反射鏡が形成される。
【0024】上記酸素の濃度は、供給するガスの流量を
制御することで調整する。濃度調整の際、高濃度・低濃
度のどちらが前後になってもよいが、スパッタ膜厚は依
然として約λ/4nに制御することが必要である。この
うち、λは共振光の波長、nは膜材料の屈折率を表わ
す。透明基板およびバッファー層の材料選択と応用につ
いては、実施例1において説明したのと同様である。
【0025】以上の各実施例で用いたRFスパッタリン
グ装置は、低周波数操作(1〜200KHz、例えば、
16〜17KHzの範囲に設定)、あるいは高周波数操
作(1MHz以上)によるものとすることができる。
【0026】<実施例4>本発明に適用されるスパッタ
のターゲット材は、上述のシリコン材料には限られず、
亜鉛とシリコンの混合物、シリコン、アルミニウム、ア
ルミニウムチタン合金、チタン、タンタル、ゲルマニウ
ム、ゲルマニウム合金、ガリウムヒ素、ガリウムインジ
ウムヒ素、鉄、ビスマス、カルシウム、カドミウム、セ
リウム、セシウム、インジウム、アンチモンインジウム
合金、アンチモン、カリウム、ランタン、リチウム、マ
グネシウム、ナトリウム、ネオジウム、プラチナ、鉛お
よびテルルよりなる群から選ばれた1種とすることがで
きる。そして、各種反応ガス、例えば、窒素、酸素、フ
ッ素、またはその他周知の反応ガスを導入することで、
2種類あるいは2種類以上の異種の薄膜を交互に積層
し、屈折率の異なる隣接する2層の薄膜を含んだ多層膜
構造を形成させることも、本発明の製造プロセスによれ
ば可能である。
【0027】本発明では、スパッタ法により上述のター
ゲット材を堆積させて薄膜とするが、その薄膜は、硫化
亜鉛と酸化シリコンの混合物(ZnS−SiO2)、酸
化シリコン(SiOx)、窒化酸化シリコン(SiOx
y)、アルミニウムおよびアルミニウム合金の窒化物ま
たは酸化物(AlNまたはAl23)、チタン窒化物
(TiN)、アルミニウムチタン窒化物(AlTi
N)、酸化チタン(TiO2)、酸化タンタル(Ta2
5)、ゲルマニウム(Ge)とゲルマニウム合金の窒化
物または酸化物(nitride or oxide of Ge and Ge allo
y)、ガリウムヒ素(GaAs)、ガリウムインジウム
ヒ素(GaInAs)、鉄酸化物(Fe23またはFe
34)、酸化ビスマス(Bi23)、ビスマスの酸化物
または窒化物(Bi23またはBiNx)、カルシウム
のフッ化物または酸化物(CaF2またはCaO)、カ
ドミウム(Cd)の酸化物または硫化物(CdOまたは
Cd23もしくはCdS)、セリウム(Ce)の酸化物
またはフッ化物(CeO2またはCeF2)、セシウムの
臭化物またはヨウ化物(CsBrまたはCsI)、イン
ジウムヒ素(InAs)、インジウムアンチモン合金
(InSb)、インジウム酸化物(In22)、カリウ
ムの臭化物または塩化物(KBrまたはKCl)、ラン
タンの酸化物またはフッ化物(La23またはLa
3)、リチウムのフッ化物(LiF)、マグネシウム
の酸化物またはフッ化物(MgOまたはMgF2)、フ
ッ化ナトリウム(NaF)、ネオジウムの酸化物または
フッ化物(Nd23またはNdFもしくはNdF3)、
プラチナの酸化物(PtO2)、アンチモンの酸化物ま
たは硫化物(Sb23またはSb23)、炭化シリコン
(SiC)、および鉛の塩化物、フッ化物、硫化物また
はテルル化物(PbCl2、PbF2、PbSまたはPb
Te)よりなる群より選ばれた2種または2種以上の材
料からなるものとすることができる。
【0028】そして、実施例4の製造プロセスを例示す
ると、次のようである。併せて図3を参照とするとより
理解が容易となる。 (1)先ず、第1の薄膜をスパッタ成膜する(ステップ
30)。このステップは、硫化亜鉛と酸化シリコンの混
合物をターゲット材として、RFスパッタリング装置を
使用して透明基板上にスパッタを施し、硫化亜鉛および
酸化シリコンの混合物(ZnS−SiO2)薄膜層を形
成することで行う。 (2)次に、第2の薄膜をスパッタ成膜する(ステップ
40)。このステップは、ターゲット材を窒化アルミニ
ウム(AlN)に取り替え、RFスパッタリング装置に
より、前ステップで形成した薄膜上に窒化アルミニウム
(AlN)薄膜層を形成することで行う。 (3)続いて、前の2ステップを繰り返して行う(ステ
ップ50)。このステップにより、隣接する2層の薄膜
の光の屈折率が互いに異なる多層膜反射鏡が形成され
る。
【0029】上記の硫化亜鉛および酸化シリコンの混合
物と窒化アルミニウムとを積層する順序は、どちらが前
後となってもよい。上記ステップにおいて、酸素を反応
ガスとして導入する場合、その濃度は、流量を制御する
ことで調整する。濃度調整の際、高濃度・低濃度のどち
らが前後になってもよいが、スパッタ膜厚は依然として
約λ/4nに制御することが必要である。このうち、λ
は共振光の波長、nは膜材料の屈折率を表わす。透明基
板およびバッファー層の材料選択と応用については、実
施例1において説明したのと同様である。
【0030】以上、本発明を好適な実施例を挙げて説明
したが、これは本発明を限定するものではなく、本発明
の精神および範囲を逸脱しない限りにおいては、当業者
であれば行い得る少々の変更や修飾を付加することは可
能である。つまり、これらの変更や修飾は、本発明の特
許請求の範囲内に含まれるものである。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
反応ガスの交換および流量の調整、ならびにターゲット
材の選択を適宜行うことにより、異なる屈折率を持つ隣
接する2層の薄膜を含んでなる多層膜反射鏡をスパッタ
により大量生産することができるようになる。また、
(化学)蒸着法によって行っていた従来の方式とは異な
り、反応ガスの流量ないし濃度を制御することを通し
て、各層の屈折率の調整が可能となる。よって、多層膜
反射鏡の量産効率が向上し、且つ設備の簡素化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術によるOLED素子の基本構造の概
略図。
【図2】 本発明に基づく発光素子の構造概略図。
【図3】 本発明に係る製造プロセス示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
10:透明基板 20:微小共振器 21:界面バッファー層 22:多層膜反射鏡 23:透明電極層 24:発光材料層 25:上部電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 DA08 DA11 DA12 DA14 DC02 DE00 4K029 AA09 AA11 BA46 BA58 BB02 BC07 BD09 CA06 DC02 DC05 DC35 EA05

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、(1)発光素子の透明基板
    上にスパッタを施すと同時に、第1の反応ガスを導入し
    て第1の屈折率を持つ薄膜を形成する工程と、(2)前
    記工程(1)に続き、前記第1の反応ガスに替えて第2
    の反応ガスを導入し、第2の屈折率を持つ薄膜を形成す
    る工程と、(3)前記工程(1)および前記工程(2)
    を繰り返して行って、隣接する2層の薄膜の屈折率が全
    て異なる多層膜反射鏡を形成する工程とからなることを
    特徴とする多層膜反射鏡の製造プロセス。
  2. 【請求項2】 前記スパッタ成膜に用いられるターゲッ
    ト材が、亜鉛とシリコンの混合物、シリコン、アルミニ
    ウム、アルミニウムチタン合金、チタン、タンタル、ゲ
    ルマニウム、ゲルマニウム合金、ガリウムヒ素、ガリウ
    ムインジウムヒ素、鉄、ビスマス、カルシウム、カドミ
    ウム、セリウム、セシウム、インジウム、アンチモンイ
    ンジウム合金、アンチモン、カリウム、ランタン、リチ
    ウム、マグネシウム、ナトリウム、ネオジウム、プラチ
    ナ、鉛およびテルルからなる群より選択された1種であ
    る請求項1に記載の製造プロセス。
  3. 【請求項3】 前記薄膜が、硫化亜鉛と酸化シリコンの
    混合物、酸化シリコン、窒化酸化シリコン、アルミニウ
    ムおよびアルミニウム合金の窒化物または酸化物、チタ
    ン窒化物、アルミニウムチタン窒化物、酸化チタン、酸
    化タンタル、ゲルマニウムとゲルマニウム合金の窒化物
    または酸化物(nitride or oxide ofGe and Ge allo
    y)、ガリウムヒ素、ガリウムインジウムヒ素、鉄酸化
    物、酸化ビスマス、ビスマスの酸化物または窒化物、カ
    ルシウムのフッ化物または酸化物、カドミウムの酸化物
    または硫化物、セリウムの酸化物またはフッ化物、セシ
    ウムの臭化物またはヨウ化物、インジウムヒ素、インジ
    ウムアンチモン合金、インジウム酸化物、カリウムの臭
    化物または塩化物、ランタンのフッ化物または酸化物、
    リチウムのフッ化物、マグネシウムの酸化物またはフッ
    化物、フッ化ナトリウム、ネオジウムの酸化物またはフ
    ッ化物、プラチナの酸化物、アンチモンの酸化物または
    硫化物、炭化シリコン、および鉛の塩化物、フッ化物、
    硫化物またはテルル化物からなる群より選択された2種
    または2種以上の材料からなる請求項1に記載の製造プ
    ロセス。
  4. 【請求項4】 前記第1の薄膜をスパッタ成膜するのに
    用いるターゲット材が、硫化亜鉛と酸化シリコンの混合
    物であり、前記第2の薄膜をスパッタ成膜するのに用い
    るターゲット材が、窒化アルミニウムである請求項1に
    記載の製造プロセス。
  5. 【請求項5】 前記第1の薄膜をスパッタ成膜するのに
    用いるターゲット材が、窒化アルミニウムであり、前記
    第2の薄膜をスパッタ成膜するのに用いるターゲット材
    が、硫化亜鉛と酸化シリコンの混合物である請求項1に
    記載の製造プロセス。
  6. 【請求項6】 前記スパッタ成膜に用いるターゲット材
    がシリコンであり、前記第1の反応ガスが窒素であり、
    前記第2の反応ガスが酸素である請求項1に記載の製造
    プロセス。
  7. 【請求項7】 前記スパッタ成膜に用いるターゲット材
    がシリコンであり、前記第1の反応ガスが酸素であり、
    前記第2の反応ガスが窒素である請求項1に記載の製造
    プロセス。
  8. 【請求項8】 前記スパッタ成膜に用いるターゲット材
    がシリコンであり、前記第1の反応ガスが酸素であり、
    前記第2の反応ガスが窒素酸化物である請求項1に記載
    の製造プロセス。
  9. 【請求項9】 前記スパッタ成膜に用いるターゲット材
    がシリコンであり、前記第1の反応ガスが窒素酸化物で
    あり、前記第2の反応ガスが酸素である請求項1に記載
    の製造プロセス。
  10. 【請求項10】 前記スパッタ成膜に用いるターゲット
    材がシリコンであり、前記第1の反応ガスと第2の反応
    ガスとが、それぞれ濃度の異なる同一の気体である請求
    項1に記載の製造プロセス。
  11. 【請求項11】 同一の反応ガスを異なる速度で導入す
    ることで、各種の濃度を作り、その濃度の違いによって
    前記第1の反応ガスと前記第2の反応ガスとする請求項
    1に記載の製造プロセス。
  12. 【請求項12】 前記スパッタ成膜が、RF(高周波)
    スパッタリング装置を利用して前記透明基板上にスパッ
    タを施すことで行うものである請求項1に記載の製造プ
    ロセス。
  13. 【請求項13】 前記スパッタリング装置の操作周波数
    が、1〜200KHzである請求項12に記載の製造プ
    ロセス。
  14. 【請求項14】 前記スパッタリング装置の操作周波数
    が、16〜17KHzである請求項12に記載の製造プ
    ロセス。
  15. 【請求項15】 前記スパッタリング装置の操作周波数
    が、1MHz以上である請求項12に記載の製造プロセ
    ス。
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