JP2003343458A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

Info

Publication number
JP2003343458A
JP2003343458A JP2002149642A JP2002149642A JP2003343458A JP 2003343458 A JP2003343458 A JP 2003343458A JP 2002149642 A JP2002149642 A JP 2002149642A JP 2002149642 A JP2002149642 A JP 2002149642A JP 2003343458 A JP2003343458 A JP 2003343458A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
oil
housing
compressor
orbiting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002149642A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhide Watanabe
和英 渡辺
Hiroaki Bito
宏明 尾藤
Atsushi Akeda
淳 明田
Takayuki Hagita
貴幸 萩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002149642A priority Critical patent/JP2003343458A/ja
Publication of JP2003343458A publication Critical patent/JP2003343458A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動部分の強制潤滑が確実に行え、なおかつ
構造が簡素で低コスト化が達成できるスクロール型圧縮
機の提供を課題とする。 【解決手段】 スラスト支持部材102に、該スラスト
支持部材102及び旋回端板105a間に形成される空
間200と、油溜まり121との間を連通させるオイル
ミスト供給孔201を形成する構成を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として冷凍空調
に使用されるスクロール型圧縮機に関し、例えば、各種
車両、特に電気自動車に用いて好適な横型のスクロール
型圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スクロール型圧縮機は、固定スクロール
部材と旋回スクロール部材を、その渦巻き状の壁体どう
しを組み合わせて配置し、固定スクロール部材に対して
旋回スクロール部材を、自転を阻止した状態で公転旋回
運動させることにより、各壁体間に形成される圧縮室の
容積を漸次減少させ、この圧縮室内の流体の圧縮を行う
ものである。
【0003】この種の従来の横型スクロール型圧縮機の
一例として、特開平11年第44296号公報に記載さ
れているものを引用して説明する。図3に示す横型スク
ロール圧縮機は、電動要素1およびこの電動要素1に連
結されたクランク軸2を横向きに配しており、クランク
軸2の両端部を、主転がり軸受3及び副転がり軸受4に
よって、主支持部材45及び副支持部材46に支持させ
ている。クランク軸2の主転がり軸受3側には、スクロ
ール圧縮要素5が配置されている。そして、このスクロ
ール圧縮要素5の旋回スクロール6の背部に位置する旋
回軸6aを、クランク軸2の主転がり軸受3側端部の偏
心位置に設けられた旋回用転がり軸受7に嵌め入れるこ
とで、クランク軸2が、スクロール圧縮要素5を旋回駆
動できるように連結されている。
【0004】クランク軸2の副転がり軸受4側端部に
は、その下方の潤滑油溜まり8から潤滑油9を吸入する
給油ポンプ11が連結されており、強制潤滑が必要な各
軸受等(主転がり軸受3、旋回用転がり軸受7およびス
クロール圧縮要素5)に潤滑油9を供給することができ
るようになっている。なお、副転がり軸受4には、別途
強制潤滑が図られている。
【0005】すなわち、クランク軸2を回転駆動させる
ことで、スクロール圧縮要素5が冷媒を吸入し、さらに
は圧縮して吐出するが、同時に、このクランク軸2は、
給油ポンプ11も回転駆動し、潤滑油溜まり8から潤滑
油9を吸入して、強制潤滑が必要な各軸受等(主転がり
軸受3と、旋回用転がり軸受7の転がり接触部と、スク
ロール圧縮要素5の摺動接触部)に供給する。これによ
り、主転がり軸受3及び旋回用転がり軸受7の転がり接
触部や、スクロール圧縮要素5の摺動接触部での接触摩
擦や摺動摩擦が軽減されるため、スクロール圧縮要素5
の円滑な運転が図られる。
【0006】このような強制潤滑のために、クランク軸
2には、その副転がり軸受4側の端面から偏心孔2b側
の底部まで縦通した給油孔2cが形成されている。そし
て、この給油孔2cにより、給油ポンプ11から吐出さ
れる潤滑油9が、偏心孔2bまで導かれ、さらには、こ
の偏心孔2bから各部の隙間を通って旋回用転がり軸受
7及び主転がり軸受3の転がり接触部に潤滑油を供給
し、強制潤滑する。また、旋回スクロール6には、旋回
軸6aの端面から端板6bの外周に至る給油孔30bが
形成されており、偏心孔2bまで到達した潤滑油9の一
部が、給油孔30bと各部の隙間を通じて、スクロール
圧縮要素5の摺動接触部、具体的にはオルダムリング1
3まわりの摺動接触部や旋回スクロール6と固定スクロ
ール20との間の摺動接触部に供給され、それらの部分
の強制潤滑を図るようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記説明の
従来のスクロール型圧縮機は、上述のように、旋回スク
ロール6及び旋回用転がり軸受7間の摺動面や、これら
及びオルダムリング13間の摺動面などへの強制潤滑が
行えるようになっているものの、給油ポンプ11や給油
孔2cなどの複雑な潤滑油供給機構を要することが、低
コスト化の妨げとなっていた。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、摺動部分の強制潤滑が確実に行え、なおかつ構造が
簡素で低コスト化が達成できるスクロール型圧縮機の提
供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採用した。すなわち、請求項
1に記載のスクロール型圧縮機は、ハウジングと、該ハ
ウジング内に取り込んだ流体を圧縮するスクロール型圧
縮機構と、該スクロール型圧縮機構を含む摺動部材に供
給する潤滑油を一時的に蓄える油溜まりとを備え、前記
スクロール型圧縮機構が、固定端板の一側面に立設され
た渦巻き状の壁体を有し、定位置に固定された固定スク
ロール部材と、旋回端板の一側面に立設された渦巻き状
の他の壁体を有し、前記各壁体同士をかみ合わせて自転
を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回スク
ロール部材とを備え、前記旋回スクロール部材の公転旋
回の軸線が、水平方向を向く横置き配置とされたスクロ
ール型圧縮機において、前記旋回端板のスラスト力を受
ける支持部材に、該支持部材及び前記旋回端板の他側面
間に形成される空間と、前記油溜まりとの間を連通させ
るオイルミスト供給孔が形成されていることを特徴とす
る。上記請求項1に記載のスクロール型圧縮機によれ
ば、油溜まり内の潤滑油がオイルミストとなり、オイル
ミスト供給孔を介して、支持部材及び旋回端板間に形成
される空間内の摺動部分に供給される。
【0010】請求項2に記載のスクロール型圧縮機は、
請求項1に記載のスクロール型圧縮機において、前記支
持部材に、前記空間内に取り込まれて潤滑を終えた後の
潤滑油を、前記空間外に排出するオイルミスト排出口が
さらに形成されていることを特徴とする。上記請求項2
に記載のスクロール型圧縮機によれば、オイルミスト排
出口を備えたことにより、オイルミストを含んだ冷媒の
流れが確実に形成されるようになる。
【0011】請求項3に記載のスクロール型圧縮機は、
請求項1または請求項2に記載のスクロール型圧縮機に
おいて、前記軸線に垂直をなす断面で見た場合に、前記
油溜まりの流路断面積が、他の流路の流路断面積よりも
広いことを特徴とする。上記請求項3に記載のスクロー
ル型圧縮機によれば、ハウジング内に取り込まれた流体
は、最も流路断面積が大きくて流路抵抗の少ない、油溜
まりを通ってから、オイルミスト供給孔に向かうように
なる。
【0012】請求項4に記載のスクロール型圧縮機は、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のスクロー
ル型圧縮機において、前記ハウジングに、外部から取り
込んだ前記流体を、前記油溜まりの潤滑油液面に向かわ
せるように導入する吸入ポートが設けられていることを
特徴とする。上記請求項4に記載のスクロール型圧縮機
によれば、ハウジング内に取り込まれた流体は、油溜ま
り内の潤滑油液面に吹き付けられる。そして、この吹き
付けにより、油溜まり内の潤滑油がミスト状になる。
【0013】請求項5に記載のスクロール型圧縮機は、
ハウジングと、該ハウジング内に取り込んだ流体を圧縮
するスクロール型圧縮機構と、該スクロール型圧縮機構
を含む摺動部材に供給する潤滑油を一時的に蓄える油溜
まりとを備え、前記スクロール型圧縮機構が、固定端板
の一側面に立設された渦巻き状の壁体を有し、定位置に
固定された固定スクロール部材と、旋回端板の一側面に
立設された渦巻き状の他の壁体を有し、前記各壁体同士
をかみ合わせて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に
支持された旋回スクロール部材とを備え、前記旋回スク
ロール部材の公転旋回の軸線が、水平方向を向く横置き
配置とされたスクロール型圧縮機において、前記軸線に
垂直をなす断面で見た場合に、前記油溜まりの流路断面
積が、他の流路の流路断面積よりも広いことを特徴とす
る。上記請求項5に記載のスクロール型圧縮機によれ
ば、ハウジング内に取り込まれた流体は、最も流路断面
積が大きくて流路抵抗の少ない、油溜まりを通るように
なる。
【0014】請求項6に記載のスクロール型圧縮機は、
請求項5に記載のスクロール型圧縮機において、前記ハ
ウジングに、外部から取り込んだ前記流体を、前記油溜
まりの潤滑油液面に向かわせるように導入する吸入ポー
トが設けられていることを特徴とする。上記請求項6に
記載のスクロール型圧縮機によれば、ハウジング内に取
り込まれた流体は、油溜まり内の潤滑油液面に吹き付け
られる。そして、この吹き付けにより、油溜まり内の潤
滑油がミスト状になる。
【0015】請求項7に記載のスクロール圧縮機は、請
求項1〜6に記載のスクロール圧縮機において、前記ハ
ウジング内に、前記油溜まりを通る前記流体が、前記オ
イルミスト供給孔を通らずに前記スクロール型圧縮機構
の吸入室にバイパスするのを阻止するバイパス防止部材
が設けられていることを特徴とする。上記請求項7に記
載のスクロール型圧縮機によれば、吸入ガスのほとんど
全てがオイルミスト供給孔を通るようになり、オイルミ
ストが確実に前記空間に供給されるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のスクロール型圧縮機の一
実施形態についての説明を、図面を参照しながら以下に
行うが、本発明がこれのみに限定解釈されるものでない
ことはもちろんである。
【0017】図1において、符号101はハウジングを
示しており、このハウジング101は、第1ハウジング
本体101aと第2ハウジング本体101bとを備えて
構成されており、これらを、間にスラスト支持部材10
2を挟み込んだ状態で、複数本のボルト103によって
締結することにより、内部に密閉空間を形成することが
可能となっている。第1ハウジング101aの内部に
は、固定スクロール部材104および旋回スクロール部
材105からなるスクロール圧縮機構が配設されてい
る。固定スクロール部材104は、端板104aの一側
面に渦巻き状の壁体104bが立設された構成となって
いる。旋回スクロール部材105は、固定スクロール部
材104と同様に、端板105aの一側面に渦巻き状の
壁体105bが立設された構成となっており、壁体10
5bは、固定スクロール部材104側の壁体104bと
実質的に同一形状をなしている。また、壁体104b,
105bの各上縁には、圧縮室Cの気密性を高めるチッ
プシール(不図示)が配設されている。
【0018】固定スクロール部材104は、ボルト10
4Aによってスラスト支持部材102に締結されてい
る。また、旋回スクロール部材105は、固定スクロー
ル部材104に対して公転旋回半径だけ偏心し、かつ1
80゜だけ位相をずらせた状態で、壁体104b,10
5bどうしをかみ合わせて圧縮室Cを形成するようにな
っている。そして、旋回スクロール部材105は、端板
105aとスラスト支持部材102との間に設けられた
オルダムリンク109により、自転を阻止しつつ公転旋
回運動可能に支持されている。
【0019】第2ハウジング本体101bの内部には、
クランク110aを備える回転軸110が、第1軸受1
11a及び第2軸受111bを介して回転自在に支持さ
れている。この回転軸110は、第2ハウジング本体1
01b内に装備された電動モータ120の軸体をなすも
のであり、電動モータ120に通電した場合に、回転駆
動されるものとなっている。旋回スクロール部材105
側の端板105aの他端面の中央には、ボス105a1
が突設されている。ボス105a1には、クランク11
0aの偏心ピン110bが、軸受112及びドライブブ
シュ113を介して回動自在に収容されている。そし
て、旋回スクロール部材105は、回転軸110の回転
によって公転旋回運動するようになっている。また、回
転軸110には、旋回スクロール部材105に与えられ
たアンバランス量を打ち消すためのバランスウェイト1
14が取り付けられている。そして、本実施形態のスク
ロール型圧縮機は、旋回スクロール部材105の公転旋
回の軸線が、水平方向(同図の紙面左右方向)を向く横
置き配置型のスクロール型圧縮機となっている。
【0020】第1ハウジング本体101aの内部には、
固定スクロール部材104aの周囲に位置する吸入室1
15と、第1ハウジング本体101aの内周面及び端板
104aの外面とによって区画された吐出キャビティ1
16とが形成されている。第2ハウジング本体101b
には、吸入室115に向けて流体を導く吸入ポート11
7が設けられ、その底部には、スクロール型圧縮機構を
含む摺動部材に供給する潤滑油を一時的に蓄える溜める
油溜まり121が設けられている。
【0021】固定スクロール部材104側の端板104
aの中央には、容積を漸次減少させながら中心部に移動
してきた圧縮室Cから吐出キャビティ116に向けて高
圧の流体を導く内部吐出ポート104a1が形成されて
いる。また、端板104aの外面中央には、所定の大き
さ以上の圧力が作用した場合にのみ内部吐出ポート10
4a1を開く吐出弁118が取り付けられている。そし
て、内部吐出ポート104aから吐出された高圧の冷媒
ガスは、第1ハウジング本体101aの上部に形成され
た外部吐出ポート101a1より、ハウジング101の
外部に吐出されるようになっている。
【0022】以上に本実施形態のスクロール圧縮機の全
体構成を説明したが、続いて、その特徴点を以下に説明
する。図1に示すように、旋回端板105aのスラスト
力を受けるスラスト支持部材102には、該スラスト支
持部材102及び旋回端板105aの外面(他側面)間
に形成される袋状の空間200と、油溜まり121との
間を連通させるオイルミスト供給孔201が形成されて
いる。このオイルミスト供給孔201は、スラスト支持
部材102の下部位置に形成されており、従来であれば
閉空間であった空間200内に、油溜まり121から発
生するオイルミストを、バランスウェイト114に遮ら
れることなく、スムーズに取り込めるようになってい
る。
【0023】また、このスラスト支持部材102には、
前記空間200内に取り込まれて潤滑を終えた後の潤滑
油(オイルミスト)を、空間200外に排出するオイル
ミスト排出口202がさらに形成されている。このオイ
ルミスト排出口202は、スラスト支持部材102の上
部位置に形成されており、空間200内のオイルミスト
を、バランスウェイト114に遮られることなく、スム
ーズに排出できるようになっている。
【0024】さらに、ハウジング101の第2ハウジン
グ本体101bは、図2に示すように、最も下に位置す
る溜まり121の流路断面積が、これよりも上方に位置
する他の流路121a〜121cの流路断面積よりも広
くなっている。これにより、ハウジング101内に取り
込まれた冷媒ガスは、最も流路断面積が大きくて流路抵
抗の少ない、油溜まり121を通ってから、オイルミス
ト供給孔201に向かうようになる。
【0025】さらに、前記吸入ポート117は、外部か
ら取り込んだ冷媒ガスを、油溜まり121の潤滑油液面
に直接的に向かわせるよう、その吐出口が真下に向かっ
て設けられている(なお、図1では、吐出口の真下に回
転軸110が位置するように見えるが、実際には、紙面
手前側にずれており、回転軸110を避けて、油溜まり
121の液面真上に位置するようになっている。)。こ
れにより、ハウジング101内に取り込まれた冷媒ガス
が、油溜まり121内の潤滑油液面に吹き付けられる。
そして、この吹き付けにより、油溜まり121内の潤滑
油がミスト状になりやすくなる。
【0026】以上説明の構成を有するスクロール型圧縮
機によれば、固定スクロール部材104に対して旋回ス
クロール部材105を、電動モータ120の駆動力によ
って公転旋回運動させることにより、各圧縮室Cが、外
周端側から中心部側に向けて移動する。このように容積
を漸次減少させながら高圧化していく冷媒ガスは、最終
的には内部吐出ポート104a1から吐出されていく。
【0027】このときの冷媒ガスは、吸入ポート117
からハウジング101の内部に取り込まれ、油溜まり1
21内の潤滑油液面に向かって吹き付けられる。この吹
き付けによってオイルミストが発生しやすくなり、発生
したオイルミストは、最も流路損失の低い流路である油
溜まり121を通って、オイルミスト供給孔201内に
導入される。そして、オイルミスト供給孔201より前
記空間200内に取り込まれたオイルミストは、旋回ス
クロール部材105及びスラスト支持部材102間の摺
動面や、これら及びオルダムリング109間の摺動面
や、固定スクロール部材104及び旋回スクロール部材
105間の摺動部分などの強制潤滑を行う。このように
して、潤滑を終えた後のオイルミストは、オイルミスト
排出口202を通って空間200の外部に排出され、再
び油溜まり121へと戻される。
【0028】以上説明のように、本実施形態のスクロー
ル型圧縮機は、スラスト支持部材102に、前記空間2
00及び油溜まり121間を連通させるオイルミスト供
給孔201を形成する構成を採用した。この構成によれ
ば、特に摺動部分の多い空間200に対して、オイルミ
スト供給孔201を介して潤滑油(オイルミスト)を供
給する流れを形成できるので、各摺動部分の強制潤滑を
確実に行うことが可能となる。しかも、従来のように給
油ポンプなどの複雑な機構を備えずとも、オイルミスト
供給孔201の孔加工だけで済むので、構造が簡素であ
り、低コスト化も達成可能となる。
【0029】また、本実施形態のスクロール型圧縮機
は、バイパス防止板203を設けたことにより、流路1
21a〜121cを通る吸入ガスが、オイルミスト供給
孔201を通らずに吸入室115にバイパスするのを阻
止している。このバイパス防止部材はハウジング101
bに取り付けられており、第1軸受111aを保持して
いる部材の外径に限りなく接近しているので、吸入ガス
のバイパスが阻止できる。また、本実施形態のスクロー
ル型圧縮機によれば、油溜まり121の流路断面積を、
他の流路121a〜121cの流路断面積よりも広くし
たことにより、ハウジング101内に取り込んだ冷媒ガ
スを、オイルミスト供給孔201に向かう前に、必ず、
油溜まり121に通らせることができるようになるの
で、オイルミスト供給孔201から前記空間200内へ
の潤滑油供給を、確実に行うことが可能となる。
【0030】また、本実施形態のスクロール型圧縮機に
よれば、ハウジング101に、外部から取り込んだ冷媒
ガスを油溜まり121の潤滑油液面に向かわせる吸入ポ
ート117を設けたことにより、油溜まり121にたま
っている潤滑油を、よりミスト状にしやすくなるので、
前記空間200内への潤滑油供給を、さらに確実に行う
ことが可能となっている。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載のスクロール型
圧縮機は、支持部材に、該支持部材及び旋回端板の他側
面間に形成される空間と、油溜まりとの間を連通させる
オイルミスト供給孔を形成する構成を採用した。この構
成によれば、特に摺動部分の多い空間に対して、オイル
ミスト供給孔を介して潤滑油(オイルミスト)を供給す
る流れを形成できるので、摺動部分の強制潤滑を確実に
行うことが可能となる。しかも、従来のように給油ポン
プなどの複雑な機構を備えずとも、オイルミスト供給孔
を形成するだけで済むので、構造が簡素であり、低コス
ト化も達成可能となる。
【0032】また、請求項2に記載のスクロール型圧縮
機によれば、請求項1に記載のスクロール型圧縮機にお
いて、オイルミスト排出口を形成することにより、前記
空間内に取り込まれた流体が排出されやすくなり、確実
にオイルミストの流れを形成することが可能となる。
【0033】また、請求項3に記載のスクロール型圧縮
機によれば、請求項1または請求項2に記載のスクロー
ル型圧縮機において、油溜まりの流路断面積を、他の流
路の流路断面積よりも広くしたことにより、ハウジング
内に取り込んだ流体を、オイルミスト供給孔に向かう前
に、必ず、油溜まりに通らせることができるようになる
ので、オイルミスト供給孔から前記空間内への潤滑油供
給を、確実に行うことが可能となる。
【0034】また、請求項4に記載のスクロール型圧縮
機によれば、請求項1から請求項3のいずれか1項に記
載のスクロール型圧縮機において、ハウジングに、外部
から取り込んだ流体を油溜まりの潤滑油液面に向かわせ
る吸入ポートを設けたことにより、油溜まりにたまって
いる潤滑油を、よりミスト状にしやすくなるので、前記
空間内への潤滑油供給を、さらに確実に行うことが可能
となる。
【0035】また、請求項5に記載のスクロール型圧縮
機によれば、油溜まりの流路断面積を、他の流路の流路
断面積よりも広くしたことにより、ハウジング内に取り
込んだ流体を、必ず、油溜まりに通らすことができるよ
うになるので、オイルミストの生成量を多くすることが
できる。これにより、摺動部分の強制潤滑を確実に行う
ことが可能となる。しかも、従来のように給油ポンプな
どの複雑な機構を備えずとも済むので、構造が簡素であ
り、低コスト化も達成可能となる。
【0036】また、請求項6に記載のスクロール型圧縮
機によれば、請求項5に記載のスクロール型圧縮機にお
いて、ハウジングに、外部から取り込んだ流体を油溜ま
りの潤滑油液面に向かわせる吸入ポートを設けたことに
より、油溜まりにたまっている潤滑油を、よりミスト状
にしやすくなるので、前記空間内への潤滑油供給を、さ
らに確実に行うことが可能となる。
【0037】また、請求項7に記載のスクロール型圧縮
機によれば、バイパス防止部材を設けたことにより、オ
イルミストを含んだ流体が、オイルミスト供給孔を通ら
ずに吸入室へ吸い込まれることを防止できるので、前記
空間内への潤滑油供給を、さらに確実に行うことが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスクロール型圧縮機の一実施形態を
示す縦断面図である。
【図2】 同スクロール型圧縮機を示す図であって、図
1のA−A断面図である。
【図3】 従来のスクロール型圧縮機を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
101・・・ハウジング 104a・・・固定端板 104b,105b・・・壁体 104・・・固定スクロール部材 105a・・・旋回端板 105・・・旋回スクロール部材 102・・・スラスト支持部材(支持部材) 117・・・吸入ポート 121・・・油溜まり 200・・・空間 201・・・オイルミスト供給孔 202・・・オイルミスト排出口 203・・・バイパス防止板(バイパス防止部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明田 淳 愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1 番地 三菱重工業株式会社冷熱事業本部内 (72)発明者 萩田 貴幸 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA15 AB03 BB01 BB06 BB44 CC05 CC33 3H039 AA02 AA05 AA12 BB04 BB11 CC27 CC42

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、該ハウジング内に取り込
    んだ流体を圧縮するスクロール型圧縮機構と、該スクロ
    ール型圧縮機構を含む摺動部材に供給する潤滑油を一時
    的に蓄える油溜まりとを備え、 前記スクロール型圧縮機構が、固定端板の一側面に立設
    された渦巻き状の壁体を有し、定位置に固定された固定
    スクロール部材と、旋回端板の一側面に立設された渦巻
    き状の他の壁体を有し、前記各壁体同士をかみ合わせて
    自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回
    スクロール部材とを備え、前記旋回スクロール部材の公
    転旋回の軸線が、水平方向を向く横置き配置とされたス
    クロール型圧縮機において、 前記旋回端板のスラスト力を受ける支持部材には、該支
    持部材及び前記旋回端板の他側面間に形成される空間
    と、前記油溜まりとの間を連通させるオイルミスト供給
    孔が形成されていることを特徴とするスクロール型圧縮
    機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスクロール型圧縮機に
    おいて、 前記支持部材には、前記空間内に取り込まれて潤滑を終
    えた後の潤滑油を、前記空間外に排出するオイルミスト
    排出口がさらに形成されていることを特徴とするスクロ
    ール型圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のスクロ
    ール型圧縮機において、 前記軸線に垂直をなす断面で見た場合に、前記油溜まり
    の流路断面積が、他の流路の流路断面積よりも広いこと
    を特徴とするスクロール型圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1項に
    記載のスクロール型圧縮機において、 前記ハウジングには、外部から取り込んだ前記流体を、
    前記油溜まりの潤滑油液面に向かわせるように導入する
    吸入ポートが設けられていることを特徴とするスクロー
    ル型圧縮機。
  5. 【請求項5】 ハウジングと、該ハウジング内に取り込
    んだ流体を圧縮するスクロール型圧縮機構と、該スクロ
    ール型圧縮機構を含む摺動部材に供給する潤滑油を一時
    的に蓄える油溜まりとを備え、 前記スクロール型圧縮機構が、固定端板の一側面に立設
    された渦巻き状の壁体を有し、定位置に固定された固定
    スクロール部材と、旋回端板の一側面に立設された渦巻
    き状の他の壁体を有し、前記各壁体同士をかみ合わせて
    自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された旋回
    スクロール部材とを備え、前記旋回スクロール部材の公
    転旋回の軸線が、水平方向を向く横置き配置とされたス
    クロール型圧縮機において、 前記軸線に垂直をなす断面で見た場合に、前記油溜まり
    の流路断面積が、他の流路の流路断面積よりも広いこと
    を特徴とするスクロール型圧縮機。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のスクロール型圧縮機に
    おいて、 前記ハウジングには、外部から取り込んだ前記流体を、
    前記油溜まりの潤滑油液面に向かわせるように導入する
    吸入ポートが設けられていることを特徴とするスクロー
    ル型圧縮機。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6に記載のスクロール圧縮機
    において、 前記ハウジング内には、前記油溜まりを通る前記流体
    が、前記オイルミスト供給孔を通らずに前記スクロール
    型圧縮機構の吸入室にバイパスするのを阻止するバイパ
    ス防止部材が設けられていることを特徴とするスクロー
    ル型圧縮機。
JP2002149642A 2002-05-23 2002-05-23 スクロール型圧縮機 Pending JP2003343458A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002149642A JP2003343458A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 スクロール型圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002149642A JP2003343458A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 スクロール型圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003343458A true JP2003343458A (ja) 2003-12-03

Family

ID=29767738

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002149642A Pending JP2003343458A (ja) 2002-05-23 2002-05-23 スクロール型圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003343458A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011052166A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 サンデン株式会社 スクロール型流体機械

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011052166A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 サンデン株式会社 スクロール型流体機械
CN102575671A (zh) * 2009-10-26 2012-07-11 三电有限公司 涡旋式流体设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09158864A (ja) スクロール圧縮機
JP7075407B2 (ja) スクロール型圧縮機
KR20050045850A (ko) 유체압축기
JP2003042080A (ja) 密閉型スクロール圧縮機
JP2003343458A (ja) スクロール型圧縮機
JP3146751B2 (ja) 無給油式スクロール型流体機械
JPH08232863A (ja) 軸貫通スクロール圧縮機
JP2674113B2 (ja) 横置形スクロール圧縮機
JP2001099080A (ja) 密閉型スクロール圧縮機
JP4164917B2 (ja) 高圧ドーム形圧縮機
JPH0849681A (ja) スクロール型圧縮機
JP3801332B2 (ja) 圧縮機
JPH05149277A (ja) 横置型密閉スクロール圧縮機
JPH06317267A (ja) スクロール圧縮機
JPH086696B2 (ja) 電動圧縮機
KR960009866B1 (ko) 스크롤형 압축기
JP3147547B2 (ja) 密閉型圧縮機
JP3562007B2 (ja) 横置きスクロール圧縮機
JPH07167068A (ja) スクロール型圧縮機
JP2910718B2 (ja) 横置き密閉型スクロール圧縮機
JP2605400B2 (ja) スクロール圧縮機
JPH0949493A (ja) スクロール圧縮機
JP2836614B2 (ja) 密閉型圧縮機の油ポンプ
JPH02227586A (ja) スクロール式圧縮機
JP4928769B2 (ja) 圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050331

A977 Report on retrieval

Effective date: 20080424

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080507

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080930