JP2003343359A - 気化器 - Google Patents

気化器

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JP2003343359A
JP2003343359A JP2002156863A JP2002156863A JP2003343359A JP 2003343359 A JP2003343359 A JP 2003343359A JP 2002156863 A JP2002156863 A JP 2002156863A JP 2002156863 A JP2002156863 A JP 2002156863A JP 2003343359 A JP2003343359 A JP 2003343359A
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Zama Japan Co Ltd
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    • F02M17/04Floatless carburettors having fuel inlet valve controlled by diaphragm
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02M1/04Carburettors with means for facilitating engine's starting or its idling below operational temperatures the means to facilitate starting or idling being auxiliary carburetting apparatus able to be put into, and out of, operation, e.g. having automatically-operated disc valves
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    • F02M7/18Other installations, with moving parts, for influencing fuel/air ratio, e.g. having valves with means for controlling cross-sectional area of fuel-metering orifice
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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  • Control Of The Air-Fuel Ratio Of Carburetors (AREA)
  • Means For Warming Up And Starting Carburetors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの始動時や特定回転域に適正量の燃
料を供給して暖機更には目標回転速度での運転を安定よ
く行なわせる。 【解決手段】 定燃料室18の燃料を絞り弁5に連動す
る計量針32で計量して吸気通路2に送出する第一燃料
系統Fと、燃料ポンプ8で加圧した燃料を電磁駆動の
制御弁52で制御して吸気通路2に送出する第二燃料系
統Fとを具えさせ、始動および暖機、所定の特定回転
域で制御弁52により制御した加圧燃料を供給して回転
速度制御を行なうことにより、目標回転速度を維持させ
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は汎用エンジンへの燃
料供給に適する気化器、詳しくは始動から全負荷までの
全運転域に亘って安定した運転を行なわせることができ
る気化器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2サイクルまたは4サイクルの汎用エン
ジンに燃料を供給する気化器として、特開昭55−69
748号公報などに記載されているように固定ベンチュ
リ型であって蝶形の絞り弁と主系統および低速系統の二
つの燃料系統とを具えたもの、実公昭49−17682
号公報などに記載されているように可変ベンチュリ型で
あって円柱形の摺動絞り弁と計量針によって燃料送出量
が可変とされた単一の燃料系統とを具えたもの、特開昭
58−101253号公報などに記載されているように
円柱形の回転絞り弁と計量針によって燃料送出量が可変
とされた単一の燃料系統とを具えたもの、があることは
周知である。
【0003】そして、燃料系統が単一のものは主系統お
よび低速系統からなるものに比べて燃料通路構成が簡単
であるとともに、低速から高速への燃料のつながりが円
滑である、という利点をもっていることも周知である。
【0004】一方、エンジンの始動時、殊に低温始動時
に要求される高濃度混合気を供給するために、前記特開
昭55−69748号公報などに記載されているように
始動ポンプを手動操作して燃料系統内に始動燃料を導入
すること、回転絞り弁式気化器において実開平6−83
943号公報などに記載されているように絞り弁を手動
操作して計量針により調節される燃料送出ノズル口の開
口面積を大きくすること、などの手段が講じられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記の気化器によって
燃料を供給しながらエンジンを運転したとき、気化器の
定燃料室およびこれより吸気通路に至る燃料通路に設け
られている部品の内でエンジン振動などにより動きやす
い部品が燃料流量を狂わせたり、エンジン搭載機器類の
姿勢により定燃料室や燃料通路内の燃料の重力が変化し
て燃料流量を狂わせたりする。燃料流量の狂いは燃料消
費量が比較的少ない始動、暖機などの運転領域でエンジ
ン運転性に大きな影響を与える。
【0006】ところが、前記従来の始動燃料供給手段で
は、供給量がばらばらであったり或いは画一であったり
するため、始動が行なえてもその後の暖機を安定よく行
なわせることができない、という問題が残される。
【0007】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたものであって、エンジンの任意の運転域殊に
低回転域で所定の燃料を供給して安定した運転を行なわ
せることができる気化器とすることを主な目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は第一手段として、燃料の最大流量規定手段
および絞り弁開度に応じて燃料流量を調節する機械式燃
料制御手段を有し、定燃料室の燃料を吸気通路に送出す
る第一燃料系統と;絞り弁の始動開度域でエンジンを所
要の目標回転速度とするように燃料流量を調整する電気
式燃料制御手段を有し、燃料ポンプで加圧された燃料を
吸気通路に送出する第二燃料系統とを具えさせた。
【0009】エンジンの始動から全負荷に至る全運転域
で吸入空気量に対応する流量の燃料(負圧燃料)を第一
燃料系統により吸気通路に送出する。この負圧燃料の流
量は最大流量規定手段と機械式燃料制御手段とによって
設定される基本流量である。エンジン始動時に第二燃料
系統が燃料(正圧燃料)を吸気通路に送出することによ
り、高濃混合気による始動および暖機を行なう。正圧燃
料の流量は電気式制御手段によって調整されるため、始
動および暖機、更にそれに続くアイドリングを安定よく
行なわせる、という目的を達成することができる。
【0010】また、本発明は第二手段として、第一手段
における第二燃料系統の電気式燃料制御手段に、絞り弁
の始動開度域以外の少なくとも一つの特定開度域でエン
ジンを所要の目標回転速度とするように燃料流量を調整
する機能を付加した。更に、本発明は第三手段として、
第一手段または第二手段における第一燃料系統に、絞り
弁の特定開度域でエンジンを所要の目標回転速度とする
ように燃料流量を調整する電気式燃料制御手段を付加し
た。更にまた、本発明は第四手段として、第一、第二ま
たは第三手段における第二燃料系統に、手動の燃料流量
調整手段を付加した。
【0011】これらにより、始動および暖機により適正
量の燃料を供給して始動を更に容易なものとするととも
に暖機を更に安定よく行なわせることができるようにな
る。また、絞り弁の特定開度域で二つの燃料系統による
燃料流量制御を行なうことにより、エンジンを所要の目
標回転速度で安定よく運転することができるようにな
る。
【0012】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明すると、図1乃至図5は本発明を適用した気化
器の構造を示す図であって、胴体1は横方向へ延びる吸
気通路2を有し、この吸気通路2の入口部分にチョーク
弁3,出口に近い部分に絞り弁5が配備されている。こ
れらは蝶形であって、胴体1に回転可能に支持されたチ
ョーク弁軸4,絞り弁軸6に取り付けられている。
【0013】胴体1の一つの面にはポンプダイヤフラム
9を挟んでポンプカバー7が重ねられており、ポンプダ
イヤフラム9を挟んで胴体1およびポンプカバー7に対
向形成したくぼみは、エンジンのクランクケースに接続
されたパルス室10および燃料を吸込み吐出するポンプ
室11をそれぞれ形成している。燃料タンクの燃料は導
管を通って接手12から入口弁13を経て吸込室14に
入り、クランクケースの圧力脈動に応じて往復変位する
ポンプダイヤフラム9の動きによりポンプ室11に吸込
まれ、次に加圧されて出口弁15を経て吐出室16に入
る。これらはダイヤフラム式の燃料ポンプ8を構成して
いる。
【0014】胴体1の吸気通路2を挟んでポンプカバー
7と反対側の面には、くぼみからなりダイヤフラム17
によって大気側から区画された定燃料室18が設けられ
ている。この定燃料室18は吐出室16から延びる燃料
導入路19を流れてくる燃料を、ダイヤフラム17の変
位に応じて開閉動作する燃料弁によって流入させ、或い
は遮断することにより一定量の燃料を保有する。
【0015】定燃料室18の燃料を吸気通路2に送出す
る第一燃料系統Fは、プライミング時に空気が定燃料
室18に流入することを防止する逆止弁21と、燃料の
最大流量規定手段Aである固定ジェット22と、ノズル
体23および燃料ポート27とを有している。逆止弁2
1は定燃料室18に臨ませて設置され、固定ジェット2
2およびノズル体23は胴体1の吸気通路2と定燃料室
18との間の部分に絞り弁軸6と平行に形成した取付孔
30に互いに隣接して気・液密に嵌め込まれている。ノ
ズル体23は固定ジェット22のジェット孔出口に連通
した通孔24を前後に貫通させて有しているとともに周
側壁に一個または複数個のスリット状のノズル口25を
有しており、ノズル口25は環状室26を経て吸気通路
2の絞り弁5下流側に開口させた燃料出口である燃料ポ
ート27に連通している。また、環状室26と燃料ポー
ト27との間にはブリード空気ジェット28で計量され
たブリード空気が導入されるようになっている。
【0016】前記の逆止弁21から固定ジェット22の
ジェット孔、ノズル体23の通孔24およびノズル口2
5,環状室26を経て燃料ポート27に至る経路は第一
燃料通路29を構成しており、固定ジェット22は逆止
弁21に接近した個所に設置されている。
【0017】ノズル体23の固定ジェット22と反対側
には、取付孔30と同一中心線上に案内孔31が設けら
れており、計量針32を先端に突出させて保持した中空
軸状の保持部材33が案内孔31に軸線方向可動に嵌め
込まれている。計量針32は基部を保持部材33にねじ
嵌合して先端からの突出長さを可調整としてノズル体2
3の通孔24に挿入され、ノズル口25の開口面積を変
えるように動作する。
【0018】保持部材33はダイヤフラムカバー20を
延出させて形成した案内溝35に嵌入して直線動する案
内部材34に取り付けられており、この案内部材34は
鋼球からなる接触片36を回転自由に保持している。一
方、絞り弁軸6の一つの端部にはカム37が固着されて
おり、このカム37に接触片36が押ばね38のばね力
により常時接触させられている。
【0019】絞り弁4のアイドル位置で接触片36がカ
ム37の最も低い部分に接触して計量針32の通孔24
への挿入を深くし、ノズル口25の開口面積を最小とす
る。また、絞り弁4の全開位置で接触片36がカム37
の最も高い部分に接触して計量針32の通孔24への挿
入を浅くし、ノズル口25の最大面積を最大とする。即
ち、計量針32は絞り弁5の開度に応じてノズル口25
の開口面積を無段階に変え、エンジンの吸入空気量に対
応する流量の燃料をエンジンに供給するものであり、固
定ジェット22と協働して第一燃料通路29を負圧に吸
引されて流れ燃料ポート27から吸気通路2に送出され
る負圧燃料の基本流量を設定する。
【0020】従って、前記のノズル体23,計量針3
2,保持部材33,案内部材34,カム37および押ば
ね38は、絞り弁5の開度に応じて吸気通路2に送出さ
れる負圧燃料流量を調節する機械式燃料制御手段Bを構
成するものである。
【0021】次に、取付孔30には開口端側から固定ジ
ェット22を弁座とする制御弁40の弁体41が差し込
まれている。制御弁40は電磁駆動であり、そのアクチ
ュエータ42はコイルケース42Aに固着突設したコネ
クタ42Bが取付孔30にねじ込まれることによって胴
体1に取り付けられている。弁体41は可動鉄心(プラ
ンジャ)42Cの先端に設けられており、固定ジェット
22のジェット孔入口をコイル非通電時に閉止し、コイ
ル通電時に開放して定燃料室18の燃料を逆止弁21,
コネクタ42Bの内部、固定ジェット22のジェット孔
を経てノズル体23に送る。
【0022】次に、燃料ポンプ8で加圧された燃料を吸
気通路2に送出する第二燃料系統F は、吐出室16か
ら定燃料室18に向かって延びる燃料導入路19から分
岐しており、正圧燃料を通過・遮断する制御弁52と手
動の燃料流量調整手段Eとを有している。
【0023】制御弁52は電磁駆動であり、胴体1の吸
気通路2と燃料ポンプ8との間の部分に絞り弁軸6と平
行に形成した取付孔51に圧入した弁座53と、取付孔
51に開口端側から差し込まれた弁体54とを有してい
る。また、この制御弁52のアクチュエータ55は、コ
イルケース55Aに固着突設したコネクタ55Bが取付
孔51にねじ込まれることによって胴体1に取り付けら
れている。弁体54は可動鉄心(プランジャ)55Cの
先端に取り付けられており、コイル非通電時に弁座53
に着座して弁座口を閉止し、コイル通電時に弁座53か
ら離れて弁座口を開放する。
【0024】弁座53の出口側延長上には、取付孔51
と同一中心線上に計量ジェット59を挟んでめねじ付き
の取付孔56が形成されており、先端に針弁57を設け
たねじ58が取付孔56にねじ込まれている。針弁57
は計量ジェット59に差し込まれてねじ58のねじ込み
深さを手動で調節することにより計量ジェット59の有
効面積を変えるものであり、このねじ58付き針弁57
と計量ジェット59とは燃料流量調整手段Eを構成す
る。尚、針弁57の基部には弾性高分子材料で作られた
シール部材60が装着されており、このシール部材60
は正圧燃料の漏れ防止と針弁57の動き防止とを兼ねて
いる。
【0025】燃料導入路19から分岐して弁座53,計
量ジェット59を経て吸気通路2の絞り弁5下流側に開
口した燃料出口である燃料ポート61に至る経路は第二
燃料通路62を構成している。尚、以上の説明から二つ
の燃料系統F,Fは互いに完全に独立したものであ
ることが判る。
【0026】絞り弁軸6のカム37と反対側の端部には
絞り弁レバー43が固着されており、ポンプカバー7に
は第二信号発生器45が設置されている。この第二信号
発生器45はハウジング46の内部に設置された板ばね
状の固定接点47Aおよび可動接点48Aと、可動接点
48Aを押圧湾曲して固定接点47Aに接触させるよう
にハウジング46の壁に直線動可能に保持された押ピン
49とを具えており、これらの接点47A,48Aが接
触して通電することにより発せられる信号が端子47
B,48Bから後述する制御回路74に送られるように
なっている。
【0027】押ピン49は絞り弁レバー43に形成した
作動腕44によって動作させられるものであり、本実施
の形態では絞り弁5の半開からこれよりも少し大きい開
度の範囲で作動腕44が押ピン49を押して信号を発す
るようになっている。
【0028】また、チョーク弁軸4の絞り弁レバー43
と同一側の端部にチョークレバー64が固着されてお
り、胴体1には第一信号発生器67が設置されている。
チョークレバー64はアドバンスカム65と作動腕66
とを有している。第一信号発生器67は第二信号発生器
45と同様の構成であって、ハウジング68の内部に設
置された板ばね状の固定接点69Aおよび可動接点70
Aと、可動接点70Aを押圧湾曲して固定接点69Aに
接触させるようにハウジング68の壁に直線動可能に保
持された押ピン71とを具えており、これらの接点69
A,70Aが接触して通電することにより発せられる信
号が端子69B,70Bから後述する制御回路74に送
られるようになっている。
【0029】押ピン71はチョークレバー64に形成し
た作動腕66によって動作させられるものであり、本実
施の形態ではチョーク弁3の全閉からこれより僅かに開
いた位置の範囲で作動腕66が押ピン71を押して信号
を発するようになっている。尚、このときアドバンスカ
ム65が絞り弁レバー43を押して絞り弁5をアイドル
開度から少し大きく開いた始動開度とする。
【0030】図6は電気制御回路の配置図であって、エ
ンジン回転速度センサ71,回転速度判別回路72,第
二信号発生器45,第一信号発生器67,エンジン温度
センサ73,アクチュエータ42,55の制御回路74
を具えている。これらと制御弁40とは定燃料室18の
燃料の吸気通路2への送出・遮断を行なう第一燃料系統
についての電気式燃料制御手段Cを構成し、またこ
れらと制御弁52とは燃料ポンプ8で加圧された燃料の
吸気通路2への送出・遮断を行なう第二燃料系統F
ついての電気式燃料制御手段Dを構成する。
【0031】回転速度判別回路72は回転速度を任意に
指定して手動により入力設定することができるものであ
り、また複数の回転速度を設定することが可能である。
本実施の形態では、図7を参照してクランキング時の燃
料の余分な送出による過濃混合気をなくすため燃料送出
を停止させておく最低回転速度X、暖機運転を行なわせ
る暖機回転速度Sw、暖機回転速度Swを維持させるの
に必要な下限回転速度Sp、および任意の目標回転速度
Yを設定する。目標回転速度Yは一般にはエンジンを搭
載した機器類が定格の運転速度で作業を行なうときのエ
ンジン回転速度である。また、この目標回転速度Yに対
応する吸入空気量を与える絞り弁5の開度位置で第二信
号発生器45を動作させるように作動腕44が形成され
ている。
【0032】ここで、二つの燃料系統F,Fからの
燃料送出を電気式燃料制御手段C,Dによって制御する
一例を図7,図8,図9に基いて説明する。尚、図7に
おけるエンジン回転速度に対する燃料消費量曲線Fは一
定負荷での燃料消費量を示している。
【0033】エンジン運転のためイグニッションキルス
イッチをオンとすると、エンジンが回転を開始し回転速
度Aがエンジン回転速度センサ71からの信号に基いて
回転速度判別回路72でA<Xと判断されるとき、制御
回路74は二つの制御弁40,52をともに閉弁してい
ずれの燃料系統F,Fからも燃料を送出させない。
【0034】ここで、チョーク弁3を開いたまま回転を
開始させた場合、およびチョーク弁3を閉じて第一信号
発生器67が制御回路74に始動燃料供給信号を送って
もエンジン温度センサ73が制御回路74に高温の温度
信号を送った場合は、A>Xとなったとき第一燃料系統
の制御弁40のみを開弁して燃料消費量曲線Fに従
った流量の負圧燃料をエンジンに供給する。
【0035】チョーク弁3を閉じて始動させるときにエ
ンジン温度センサ73が制御回路74に低温の温度信号
を送った場合、第一信号発生器67からの始動燃料制御
指令信号と低温信号とに基いてA>Xとなったときに二
つの制御弁40,52をともに開弁して二つの燃料系統
,Fから燃料を送出させ、エンジン始動に必要な
高濃混合気を供給する。次にA>Spとなったときに第
二燃料系統Fの制御弁52を閉弁させて混合気の過濃
化を防止する。
【0036】そして、エンジン回転速度Aが設定された
暖機回転速度Swに対して、A>Swとなったとき第二
燃料系統Fの制御弁52を開弁し混合気過濃としてエ
ンジン回転速度Aを低下させる。A<Swとなったとき
制御弁52を閉弁し第一燃料系統Fからの負圧燃料の
みが送出されることによってエンジン回転速度Aが上昇
する。以上の繰り返しによってエンジン回転速度Aは暖
機回転速度Swに維持されることとなる。
【0037】尚、下限回転速度Spは暖機回転速度Sw
を設定するために便宜的に設定したものであって、それ
以外に特別の目的はない。また、暖機回転速度Swは図
8を参照して、初爆回転速度Raよりも低くリコイル回
転速度Rbよりも高い回転速度範囲内で適宜に設定す
る。本実施の形態ではチョーク弁3を閉じたときチョー
クレバー64のアドバンスカム65が絞り弁レバー43
を押して絞り弁5をアイドル開度から少し開かせるの
で、RaとRbとの差が大きくなって初爆回転速度Sw
の設定が容易となり、また設定値の選択幅が広くなる、
という利点がある。
【0038】暖機を終ってチョーク弁3が開かれると第
一信号発生器67は作動腕66が押ピン71から外れる
ことによって信号を制御回路74に送らなくなったと
き、またエンジン温度センサ73が暖機完了を示す高温
の温度信号を制御回路74に送ったとき、のいずれかま
たは両方の状態となると、第一燃料系統Fの制御弁4
0を開弁状態に保持させるとともに第二燃料系統F
制御弁52を閉弁状態に保持させるように制御回路74
が各アクチュエータ42,55を制御する。このことに
より、アイドリングおよび絞り弁5を開閉して行なうエ
ンジン回転速度制御は第一燃料系統Fからの負圧燃料
のみによって行なわれる。
【0039】エンジン回転速度Aが目標回転速度Yの領
域に入ると絞り弁レバー43の作動腕44が第二信号発
生器45を動作させて燃料制御指令信号を制御回路74
に送る。そしてA>Yとなったとき第一燃料系統F
制御弁40を閉弁させるとともに、第二燃料系統F
制御弁52を開弁させ、正圧燃料による高濃混合気を供
給してエンジン回転速度Aを低下させる。これにより、
A<Yとなったとき第一燃料系統Fの制御弁40を開
弁させるとともに、第二燃料系統Fの制御弁52を閉
弁させ、負圧燃料による適正混合気を供給してエンジン
回転速度Aを上昇させる。以上の繰り返しによってエン
ジン回転速度Aは目標回転速度Yに維持されることとな
る。
【0040】一方、目標回転速度Yにおけるエンジン要
求燃料流量は図7の曲線Fyで示される。図9はこの曲
線Fy上の流量の燃料を希薄混合気でエンジンに供給す
る制御方法の例を説明する図であって、前記の制御方法
に限らずこれらの制御方法によっても目標回転速度Yに
維持することができる。
【0041】先ず、図9(A)は第二信号発生器45が
動作したとき第一燃料系統Fの制御弁40を閉弁させ
るとともに、第二燃料系統Fの制御弁52を開弁さ
せ、エンジン回転速度Aが目標回転速度Yを越えたとき
制御弁52も閉弁させることにより燃料送出を停止し、
これによりエンジン回転速度Aが低下してA<Yとなっ
たとき第二燃料系統Fの制御弁52のみを開弁し、正
圧燃料によりエンジン回転速度Aを上昇させるものであ
る。これにより、希薄混合気側で目標回転速度Yが維持
されていることとなる。
【0042】また、図9(B)は第二信号発生器45が
動作したとき、第一燃料系統Fの制御弁40を開弁状
態から短かい周期で開閉を繰り返す動作に切り換えると
ともに、第二燃料系統Fの制御弁52を開弁させ、こ
れらからの燃料によってエンジン回転速度Aが目標回転
速度Yを越えたとき制御弁52を閉弁させることにより
燃料が不足してエンジン回転速度Aが低下し、A<Yと
なったとき制御弁52を開弁して第二燃料系統Fより
正圧燃料を加え、エンジン回転速度Aを上昇させる。こ
れにより、同じく希薄混合気側で目標回転速度Yが維持
されることとなる。また、このようにすると電気系統の
故障などにより制御弁52が開弁しなくても、第一燃料
系統Fからほぼ連続的に負圧燃料が供給されるので焼
付きなどのトラブルを生じる心配なく運転を続けること
ができる。
【0043】更に、図9(C)は第二信号発生器45が
動作したとき、第一燃料系統Fの制御弁40を開弁状
態から短時間の閉弁とそれよりも長い時間の開弁とを繰
り返す動作に切換え、エンジン回転速度Aが目標回転速
度Yを越えたとき第二燃料系統Fの制御弁52を開弁
させ正圧燃料を加えることにより混合気が一時的に高濃
化してエンジン回転速度Aを低下し、A<Yとなったと
き制御弁52を閉弁してエンジン回転速度Aを上昇させ
る。これにより、目標回転速度Yが維持されることとな
る。
【0044】このように、エンジン始動時またはこれに
加えて特定のエンジン回転域でエンジン回転速度を設定
値と比較し、所要の回転速度が維持されるように二つの
燃料系統からの燃料送出量を制御することにより、回転
速度を大幅に或いは不規則に変動させることなく、設定
した目標回転速度で負荷の変動に対応して安定よく運転
させることができる。また、正圧燃料は負圧燃料に比べ
て制御弁52のごく短かい開弁時間で所定流量を送出す
ることができるので、回転速度制御を行なううえで有利
である。
【0045】尚、図7,図8,図9で説明した燃料制御
は、第一信号発生器67および第二信号発生器45の指
令信号を第一燃料系統Fの制御弁40の開閉および第
二燃料系統Fの制御弁52の開閉に相互利用したが、
第一信号発生器67の指令信号は始動時に第二燃料系統
からの燃料送出を行なわせることのみに使用させ、
第二信号発生器45の指令信号は絞り弁の特定開度域で
回転速度判別回路72の指令信号と協働して第二燃料系
統Fからの燃料送出制御を行なわせることのみに使用
させてもよい。また、チョーク弁3の閉弁時に第一信号
発生器67が第二燃料系統Fから始動燃料を送出させ
るので、エンジン温度センサ73を用いなくても本発明
の目的を達成させることができる。
【0046】また、第一燃料系統Fは絞り弁5に連動
する計量針32によって調整された負圧燃料を常時送出
し、回転速度制御のための燃料流量調節を第二燃料系統
の制御弁52のみで行なうようにすることができ、
この場合は制御弁40が不要である。
【0047】或いは、第一燃料系統Fの制御弁40の
弁体41のストロークを制限するストッパを設け、アク
チュエータ42の非励磁時に第一燃料通路29を少し開
いておくこともでき、このようにすると二つの制御弁4
0,52の負担が軽減できる、という利点がある。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明によると適正量の
燃料を供給して始動および暖機を常に安定よく行なわせ
ることができ、加えて所要の回転域で安定よく目標回転
速度を維持した運転を行なわせることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す縦断面図。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】図1の横断面部分図。
【図4】図1の矢視B−B方向の一部切截した側面部分
図。
【図5】図4のA−A線に沿う断面図。
【図6】電気制御回路の実施の形態を示す配置図。
【図7】エンジン回転速度と燃料制御との関係を説明す
る図。
【図8】暖機回転速度の設定を説明する図。
【図9】目標回転速度における燃料制御方法を説明する
図。
【符号の説明】
2 吸気通路,3 チョーク弁,5 絞り弁,8 燃料
ポンプ,18 定燃料室,19 燃料導入路,27,6
1 燃料ポート,29 第一燃料通路,40,52 制
御弁,42,55 アクチュエータ,62 第二燃料通
路,45 第二信号発生器,67 第一信号発生器,7
1 エンジン回転速度センサ,72 回転速度判別回
路,73 エンジン温度センサ,74 制御回路,A
最大流量規定手段,B 機械式燃料制御手段,C,D
電気式燃料制御手段,E 燃料流量調整手段,F
一燃料系統,F 第二燃料系統,
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 7/04 F02M 7/04 L

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料の最大流量規定手段および絞り弁開
    度に応じて燃料流量を調節する機械式燃料制御手段を有
    し、定燃料室の燃料を吸気通路に送出する第一燃料系統
    と、 前記絞り弁の始動開度域でエンジンを所要の目標回転速
    度とするように燃料流量を調整する電気式燃料制御手段
    を有し、燃料ポンプで加圧された燃料を前記吸気通路に
    送出する第二燃料系統と、 を具えたことを特徴とする気化器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した気化器において、 前記第二燃料系統の前記電気式燃料制御手段が前記絞り
    弁の始動開度域で燃料流量を調整することに加えて、前
    記絞り弁の前記以外の少なくとも一つの特定開度域でエ
    ンジンを所要の目標回転速度とするように燃料流量を調
    整するものとされている、 ことを特徴とする気化器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載した気化器にお
    いて、 前記第一燃料系統が前記最大流量規定手段および機械式
    燃料制御手段に加えて、前記絞り弁の特定開度域でエン
    ジンを所要の目標回転速度とするように燃料流量を調整
    する電気式燃料制御手段を有している、 ことを特徴とする気化器。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3に記載した気化器
    において、 前記第二燃料系統が前記電気式燃料制御手段に加えて、
    手動の燃料流量調整手段を有している、 ことを特徴とする気化器。
  5. 【請求項5】 前記第一燃料系統および第二燃料系統は
    互いに独立しており、且つそれらの燃料出口を前記吸気
    通路の前記絞り弁下流側に開口させている請求項1,
    2,3または4に記載した気化器。
  6. 【請求項6】 前記第二燃料系統の電気式燃料制御手段
    は、エンジン回転速度センサと、任意の回転速度を入力
    設定可能であって前記エンジン回転速度センサが検出し
    たエンジン回転速度と設定された回転速度と比較して指
    令信号を発する回転速度判別回路と、チョーク弁が閉弁
    位置のとき指令信号を発する第一信号発生器と、前記吸
    気通路への燃料の遮断・送出を行なう電磁駆動の制御弁
    と、前記各指令信号に基いて前記制御弁のアクチュエー
    タを励磁・消磁する制御回路とを具えたものである請求
    項1,3または4に記載した気化器。
  7. 【請求項7】 前記第二燃料系統の電気式燃料制御手段
    は、請求項6に記載した手段に加えて、前記絞り弁の特
    定開度域で前記制御回路に指令信号を送る第二信号発生
    器を具え、前記制御回路が前記回転速度判別回路、第一
    信号発生器、第二信号発生器からの指令信号に基いて前
    記アクチュエータを励磁・消磁するものとされている請
    求項2,3または4に記載した気化器。
  8. 【請求項8】 前記第二燃料系統の電気式燃料制御手段
    は、請求項6に記載した手段または請求項7に記載した
    手段に加えて、エンジン温度を検出して前記制御回路に
    温度信号を送るエンジン温度センサを具え、前記制御回
    路が前記各指令信号および温度信号に基いて前記アクチ
    ュエータを励磁・消磁するものとされている請求項1,
    2,3または4に記載した気化器。
  9. 【請求項9】 前記第一燃料系統の電気式燃料制御手段
    は、エンジン回転速度センサと、任意の回転速度を入力
    設定可能であって前記エンジン回転速度センサが検出し
    たエンジン回転速度と設定された回転速度とを比較して
    指令信号を発する回転速度判別回路と、前記絞り弁の特
    定開度域で指令信号を発する第二信号発生器と、前記吸
    気通路への燃料の遮断・送出を行なう電磁駆動の制御弁
    と、前記各指令に基いて前記制御弁のアクチュエータを
    励磁・消磁する制御回路とを具えたものである請求項3
    または4に記載した気化器。
  10. 【請求項10】 前記第一燃料系統の電気式燃料制御手
    段は、請求項9に記載した手段に加えて、チョーク弁が
    閉弁位置のとき前記制御回路に指令信号を送る第一信号
    発生器を具え、前記制御回路が前記回転速度判別回路、
    第一信号発生器、第二信号発生器からの指令信号に基い
    て前記アクチュエータを励磁・消磁するものとされてい
    る請求項3または4に記載した気化器。
  11. 【請求項11】 前記第一燃料系統の電気式燃料制御手
    段は、請求項9に記載した手段または請求項10に記載
    した手段に加えて、エンジン温度を検出して前記制御回
    路に温度信号を送るエンジン温度センサを具え、前記制
    御回路が前記各指令信号および温度信号に基いて前記ア
    クチュエータを励磁・消磁するものとされている請求項
    3または4に記載した気化器。
  12. 【請求項12】 前記第一燃料系統の制御弁は前記アク
    チュエータの励磁時に前記第一燃料通路を開放し、非励
    磁時に少し開いておくものとされている請求項9,10
    または11に記載した気化器。
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