JP2003343135A - ツインロック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】扉の防犯性が重視されるようになり、防犯強度
の高い大きな錠や１枚の扉に２個の錠を取り付ける１ド
ア２ロックが求められている。１枚の扉に対して１個の
錠より２個の錠を取り付けた方が防犯効果は高いが、２
個の錠を取り付けるとその分扉の切り欠き穴が増え、扉
の強度が落ちる問題と２個の錠を操作する問題が生ず
る。 【解決手段】 １個の錠に面付けケースと堀込みケース
を組み合わせる事で、１個の錠の切り欠き穴で取り付け
できて２個の錠の防犯強度を持ち、１個の操作で施解錠
でき、扉の強度を低下させず、取り付けし易い錠を提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】１個の錠で２個の錠ケースを
持つ事で防犯強度を高めた錠である。

【０００２】

【従来の技術】従来の錠は錠の防犯強度を高めようとす
ると強度の強い大型の錠を使うか、補助錠として独立し
た複数の錠を使うだけであり、１個の錠で２個の錠ケー
スを有するものは見られない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】強度の強い大型の錠を
使った場合は扉と枠に大きな穴を開ける事が必要とな
り、扉と枠の強度を低下させる問題がある。１枚の扉に
複数の錠を取り付けた場合は扉に複数の穴を開けるため
に扉の強度を低下させる事と、それらの錠を施解錠する
ためには複数の錠の操作が必要となる煩わしさが有る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】１個の錠に面付けケース
と堀込みケースを組み合わせて２個分の錠の強度を持た
せ、面付けケースと堀込みケースのシリンダーとサムタ
ーン及び握り玉またはレバーハンドルを共有させる事
で、堀込み錠の１個分の切り欠き穴で面付けケースと堀
込みケースを取り付けでき、シリンダーとサムターン及
び握り玉またはレバーハンドルを共有する事で１つの操
作で面付けケースと堀込みケースの操作を可能にした。

【０００５】

【発明の実施の形態】扉の強度を低下させず、錠の取り
付けがし易く、１枚の扉に錠を２個取り付けた時と同じ
防犯強度を持ち、使い易い錠を開発の前提とした事に対
して、１個の錠を取り付けるための切り欠き穴を２個の
錠で共有する事により解決した。２個の錠を１ヶ所のゲ
ートに取り付けた時に、枠に設ける錠受けを取り付ける
ために開ける穴によって枠の強度と錠の防犯強度を低下
させないために、２個の錠の内の１個を面付け錠とする
事で解決した。面付け錠の錠受けは枠の室内側に取り付
け、小さい切り欠き穴で済むために枠の強度を落とす事
無く、堀込み錠のデットボルトが入った錠受けを破壊さ
れても被害が少なくて済む利点が有る。２個の錠のシリ
ンダーとサムターン及びレバーハンドルを共有する事
で、１個の錠の操作で２個の錠を動かすようにした。図
に基づいて説明する。図１が発明のツインロックを分解
した斜視図であり、図２が扉に取り付けて扉を閉じて施
錠した状態を上から見下ろした図である。枠は説明の都
合上断面図で示し、黒く塗りつぶしてある。図３が図１
のツインロックを扉に取り付けたＡ−Ａ断面で、ツイン
ロックの重要な部品の組合せを示したものである。説明
に必要のない部品は省いてあり、扉の断面は黒く塗りつ
ぶしてある。図６は図３のデットボルトとラッチボルト
を動かす機構を説明するために堀込みケースを横から見
た部品の配置を示す。図１で取り付け方を説明する。堀
込みケース(7)を扉の中に納めて取り付け、面付けケー
ス(1)を扉の室内側面からと外部から化粧プレート(13)
で扉を挟み込んで取り付ける。挟まず面付けケースを扉
にビス止めしても良い。シリンダー(4)は扉を貫通し、
鍵穴は扉の外側となる。面付けケースのデットバー(5)
は堀込みケースのデットボルト(9)を動かすデットカム
(27)の受け穴に入って連結される。レバーハンドル軸(1
8)を化粧プレートのレバーハンドル穴(15)から差し込
み、堀込みケースのレバーハンドル軸受け穴(12)を通
し、面付けケースのレバーハンドル穴(6)を通し、室内
側に突き出したレバーハンドル軸に内側レバーハンドル
(19)を押し込んだ後にビス止めしてを完了する。ラッチ
ボルト(10)は、面付けケースか堀込みケースのどちらか
に１個有れば良く、堀込みケースに設けたものが請求項
１で、図４に示した面付けケースに設けたものが請求項
２である。ツインロックは扉の切り欠き穴は錠１個分の
穴で済み、ツインロックの取り付け手間も錠１個分の手
間で済む利点が有る。図２で錠受けについて説明する。
堀込みケース錠受け(21)と面付けケース錠受け(22)は枠
の同一面に付かず、面付けケース錠受けは堀込みケース
錠受けが外部から破壊されても被害を受けること無く、
堀込みケースのデットボルト(9)が破壊されても面付け
ケースのデットボルト(3)は被害を受けることは少な
い。図３で面付けケースと堀込みケースの連動の説明を
する。面付けケースにシリンダー(4)を設けた場合はシ
リンダー軸で面付けデットボルト(3)と堀込みデットボ
ルト(9)を動かす事は出来ない。そのためにシリンダー
の軸であるサムターン軸(23)にギア(24)を設け、両デッ
トボルトを動かすための軸としてのデットバー(5)にギ
ア(25)を設けて両ギアを組み合わせ、デットバーを両デ
ットボルトを動かす軸とする事で解決した。図５は堀込
みケース(59)側にシリンダー(54)を組み付けた請求項３
記載のツインロックを説明するもので、図３と同じ断面
にあたる図である。シリンダーを堀込みケースに設ける
事で、面付けデットボルト(53)と堀込みデットボルト(5
8)はシリンダーとサムターンの軸であるサムターン軸(5
5)と堀込みケースデットカム(57)で動かす事が出来るた
めに、ギアを使ってデットバーに軸を分ける必要が無い
分面付けケースと堀込みケースの構造が簡単になる。反
面室外側へのシリンダーの出っ張りが発生して防犯強度
は少し落ちる。変形例としてラッチボルトを面付けケー
ス側に取り付けても良い。図７は請求項３記載のツイン
ロックの機構を利用して、既存の錠ケースに面付けケー
ス(70)を追加して取り付けた変形例の図である。既存の
錠に組み合わせるためにジョイント(73)を既存の堀込み
ケースに取り付け、ジョイントに面付けケースのサムタ
ーン軸(71)を組み合わせて取り付けする。扉の厚さや枠
の形状に合わせるためにスペーサ(72)を面付けケースと
扉の間に挟むとより取り付けし易い。既存の錠のサムタ
ーンは不要となる。図８は請求項１記載のツインロック
からラッチボルトを取り外したものであり、請求項１記
載の変形例である。ラッチボルトが無いためにレバーハ
ンドルや握り玉は無い。使用方法は一般の玄関錠の補助
錠として取り付ける事で、１個で２個の補助錠を取り付
けた防犯強度を持つものである。請求項３記載の錠でも
同様にラッチボルトを外した変形例を作ることが出来
る。図９は現在全国で500万個以上使用されている本締
り付モノロック錠の、扉と枠の切り欠き穴を利用して取
り付ける請求項１記載の変形例である。本締り付モノロ
ックは防犯的に弱い問題があるが、錠ケースの寸法が小
さいために切り欠き穴を生かした防犯強度の強い代替錠
を作る事ができなかった。発明のツインロックを使って
非常に防犯強度の強い錠にかえる事ができる。

【０００６】

【発明の効果】最近では錠に関する犯罪が増え、凶悪化
している。そのためには錠の防犯強度を高める事と扉の
強度を高める必要がある。ツインロックを使用する事で
扉の強度を低下させず、使用勝手も従来の１個の錠と変
わらず、外見も１個の錠で２個分の錠の防犯強度を確保
できる。従来の、補助錠を加えて１枚の扉に２個の錠を
取り付けた時と比べ、扉の強度を落とす事無く防犯強度
が同じで取り付け易く使い易い効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】ツインロックの分解斜視図である。

【図２】ツインロックを扉に取り付けて施錠した状態を
上から見下ろした図である。

【図３】ツインロックを扉に取り付けた状態の図１のＡ
−Ａ断面である。

【図４】請求項２記載のツインロックを扉に取り付けし
た状態の図１Ａ−Ａ断面にあたる。

【図５】請求項３記載のツインロックを扉に取り付けた
状態の図１Ａ−Ａ断面にあたる。

【図６】請求項１記載のツインロックの、堀込みケース
内のデットボルトとラッチボルトの作動機構を示す。

【図７】図５の、請求項３記載の変形例である。

【図８】デットボルトを取り去った請求項１記載の錠の
変形例である。

【図９】本締り付モノロックの切り欠き穴を使って取り
付ける請求項１記載の錠の変形例である。

【符号の説明】

１． 面付けケース ２． サムターン ３． 面付けデットボルト ４． シリンダー ５． デットバー ６． レバーハンドル穴 ７． 堀込みケース ８． フロント ９． 堀込みデットボルト １０． 堀込みラッチボルト １１． シリンダー穴 １２． レバーハンドル軸受け穴 １３． 化粧プレート １４． キー穴 １５． レバーハンドル穴 １６． 面付けケース取り付けバー １７． 外側レバーハンドル １８． レバーハンドル軸 １９． 内側レバーハンドル ２０． 扉の枠 ２１． 堀込みケース錠受け ２２． 面付けケース錠受け ２３． サムターン軸 ２４． サムターン軸ギア ２５． デットバーギア ２６． 面付けケースデットカム ２７． 堀込みケースデットカム ２８． 堀込みケースラッチカム ２９． キー ３０． 扉 ３１． 面付けケース ３２． サムターン ３３． 面付けデットボルト ３４． シリンダー ３５． デットバー ３６． 面付けケースラッチカム ３７． 堀込みケース ３８． 堀込みケースデットカム ３９． 堀込みデットボルト ４０． 面付けラッチボルト ４１． 化粧プレート ４２． キー穴 ４３． サムターン軸 ４４． サムターン軸ギア ４５． デットバーギア ４６． 面付けケースデットカム ４７． 外側レバーハンドル ４８． レバーハンドル軸 ４９． 内側レバーハンドル ５０． 扉 ５１． 面付けケース ５２． サムターン ５３． 面付けデットボルト ５４． シリンダ− ５５． サムターン軸 ５６． 面付けケースデットカム ５７． 堀込みケースデットカム ５８． 堀込みデットボルト ５９． 堀込みケース ６０． キー穴 ６１． 化粧プレート ６２． 化粧リング ６３． 堀込みケースラッチカム ６４． 堀込みラッチボルト ６５． 外側レバーハンドル ６６． レバーハンドル軸 ６７． 内側レバーハンドル ６８． ロッキングバー ６９． サムターン ７０． 面付けケース ７１． サムターン軸 ７２． スペーサ ７３． ジョイント

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １個の錠に、デットボルト(3)とシリン
   ダー(4)とサムターン(2)を持つ面付ケース(1)及び、デ
   ットボルト(9)とラッチボルト(10)を持つ堀込みケース
   (7)の２個の錠ケースを有する錠で、２個の錠ケースで
   シリンダーとサムターン及び握り玉かレバーハンドルを
   共有し、両デットボルトを連動させるために、面付けケ
   ースに設けたデットバー(5)と堀込みケースを組み合わ
   せる事で外部からはキーで、内部からはサムターンでの
   操作で面付ケースのデットボルトと堀込みケースのデッ
   トボルトが同時に突き出し、引っ込む事を特徴とするツ
   インロック。
2. 【請求項２】 堀込みケースのラッチボルトを無くし、
   面付けケースにラッチボルトを設けた請求項１記載のツ
   インロック。
3. 【請求項３】 面付けケースのシリンダーを無くし、堀
   込みケースにシリンダーを取り付ける事で面付けケース
   のデットバーをに代えて堀込みケースデットカム(57)に
   面付けケースのサムターン軸(55)を組み合わせて両ケー
   スのデットボルトを連動させる請求項１記載のツインロ
   ック。