JP2003342693A - 高温超伝導材料の蒸着基板用オーステナイト系ステンレス鋼箔とその製造方法 - Google Patents

高温超伝導材料の蒸着基板用オーステナイト系ステンレス鋼箔とその製造方法

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JP2003342693A
JP2003342693A JP2002147277A JP2002147277A JP2003342693A JP 2003342693 A JP2003342693 A JP 2003342693A JP 2002147277 A JP2002147277 A JP 2002147277A JP 2002147277 A JP2002147277 A JP 2002147277A JP 2003342693 A JP2003342693 A JP 2003342693A
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Shinichi Teraoka
慎一 寺岡
Atsushi Nakatsuka
淳 中塚
Shuji Nagasaki
修司 長崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温超伝導材料の蒸着基板として、優れた特
性を有するオーステナイト系ステンレス鋼箔とその製造
方法を提供する。 【解決手段】 冷間圧延時にマルテンサイト相への部分
的な相変態の起こるオーステナイト系ステンレス鋼で、
最終焼鈍前の冷延圧下率を50%以上として板厚30〜100
μmの箔に圧延し、最終焼鈍が窒素を含む不活性雰囲気
中で、800 〜900℃で行うことによって製造した [110]
面強度がランダムサンプルに対して3.5 以上、 [110]面
のX線(Mo-Kα1)回折強度ピークの半価幅が0.18°以下
の結晶性を有するオーステナイト系ステンレス鋼箔とそ
の製造方法。これにより、高温超伝導材料の蒸着基板と
して望ましい結晶配向性を有するオーステナイト系ステ
ンレス鋼箔を製造することが可能になり、高温超伝導材
料の製造コストを大幅に低減することが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温超伝導材料の
蒸着基板として望ましい結晶配向性を有するオーステナ
イト系ステンレス鋼箔及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、イットリウム系高温超伝導材料の
開発が行われており、大容量の送電用途等に期待されて
いる。この超伝導材料は金属基板テープ上に蒸着され、
長尺に製造されている。金属基板はイットリウム系超伝
導材料と格子定数が近いオーステナイトの{100}面
や{110}面が板面垂直方向に配向している事が望ま
しいとされており、ハステロイの様なニッケル基超合金
や、純ニッケルが用いられている。積層して使用するた
め板厚が薄い事も必要とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、基板として使わ
れているこれらの金属は極めて高価であり、更に、純ニ
ッケルは高温強度や耐酸化性の点でも問題があるため、
安価で結晶配向性の良い金属箔が望まれていた。オース
テナイトの格子定数が必要とされるため、アルミなどに
代表される安価な金属箔では代用が利かない。
【0004】一方、オーステナイト系ステンレス鋼箔
は、電子機器用のばね材として一般に使われており、オ
ーステナイト組織を有し、ハステロイや純ニッケルに対
して比較的安価である事から、イットリウム系高温超伝
導材料の基板として、容易に適用が考えられるが、基板
として必要とされる{100}、{110}面に配向し
難いことから、適用事例が見られ無い。
【0005】一般に、オーステナイト系ステンレス鋼の
集合組織は、熱間圧延と冷間圧延工程を経て製造した薄
板や箔の製品では{112}<111>に近い結晶方位
が発達している。これらのステンレス薄板の代表的なJ
IS規格として2B仕上げ(冷延−焼鈍−酸洗−調質圧
延),2D仕上げ(冷延−焼鈍−酸洗−調質圧延),B
A仕上げ(冷延−光輝焼鈍−調質圧延)などがある。
【0006】一方、熱間圧延工程だけで冷間圧延を行っ
ていない製品では{100}<001>方位が発達して
いる。このような仕上げをJIS規格ではNo.1仕上
げ(熱間圧延−焼鈍−酸洗仕上げ)と呼ぶ。これらの製
品は圧延後に軟質化のために熱処理を行っており、再結
晶組織を有している。このため、結晶格子の歪みは少な
く、格子定数の変動幅が極めて小さい。
【0007】これら一連の製品に見られる結晶方位はF
CC金属に特有の再結晶集合組織である。一般に、積層
欠陥エネルギーの大きい金属(例えば、銅、アルミ、
等)では、圧延時に{112}<111>方位(通称Cu
方位)が発達し、再結晶時に{100}<001>方位
(通称Cube方位)が発達する。一方、積層欠陥エネルギ
ーが小さい金属(例えば青銅等)では圧延時に{11
0}<112>方位(通称Brass 方位)〜{110}<
001>方位(通称Goss方位)が発達し、再結晶時には
Cu方位に近い方位が発達する。
【0008】オーステナイト系ステンレス鋼は温度によ
って積層欠陥エネルギーが変化し、冷間圧延時は積層欠
陥エネルギーが小さいため、再結晶焼鈍で{112}<
111>に近い結晶方位が発達する。また、熱間圧延を
行う温度域では積層欠陥エネルギーが上がり、再結晶時
に{100}<001>方位が発達する。熱間圧延−再
結晶時に形成されるCube方位は高温超伝導材の基板
として望ましい結晶方位であるが、熱間圧延で板厚を
1.0mm以下に薄くする事は極めて困難である。
【0009】一方で、冷間圧延における加工硬化を利用
した薄板製品もいくつかある、たとえば鉄道車両に使わ
れているSUS301は、高強度を得るために圧延まま
で使われている。また、ばね用にSUS304,SUS
301等が加工状態で用いられている。例えば、SUS
304系の板ばねでは、ばね特性を向上させるために、
冷間圧延後に500〜600℃で熱処理されている。こ
の様な未再結晶の冷間圧延材ではBrass 〜Goss方位が発
達している。イットリウム系高温超伝導材料の基板とし
て望ましい結晶方位であるが、冷間圧延時の歪みが蓄積
しており結晶格子が歪み、格子定数が幅を持っているた
め、基板としては適当でない。
【0010】また、もっとも汎用的に使われているSU
S304鋼では、冷間圧延によってオーステナイトがマ
ルテンサイトに変態する。これは加工誘起変態と呼ばれ
る現象である。このマルテンサイト相があると、イット
リウム系高温超伝導材料との格子整合性が大きく損なわ
れるため、基板としてより適さなくなる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は以上のような知
見に基づくもので、製品ままで測定した逆極点図におい
て、{110}面強度がランダムサンプルに対して3.
5以上、{110}面のX線(Mo−Kα1)回折強度
ピークの半価幅が0.18°以下の結晶性を有する板厚
30〜100μmの高温超伝導材料の蒸着基板用オース
テナイト系ステンレス鋼箔であり、SUS304に代表
される、冷間圧延時にマルテンサイト相に部分的に変態
する不安定オーステナイト系ステンレス鋼において、最
終焼鈍前の冷延圧下率を50%以上として、板厚30〜
100μmの箔に圧延し、最終焼鈍を窒素を含む不活性
雰囲気中で、800〜900℃で行うことによる前記オ
ーステナイト系ステンレス鋼箔の製造方法である。な
お、結晶方位はサンプルを研磨せずに、そのままの状態
で反射法により表面の結晶方位を測定した。また、上記
オーステナイト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.
01〜0.08%、Si:0.2〜1.0%、Mn:
0.2〜2.0%、Cr:16〜19%、Ni:6〜9
%、Cu:2.0%以下、Mo:2.0%以下、N:
0.01〜0.08%を含有し、残部がFeおよび不可
避的不純物よりなり、Md30=413−462(%C
+%N)−9.2(%Si)−8.1(%Mn)−1
3.7(%Cr)−9.5(%Ni+%Cu)−18.
5(%Mo)が27以上であることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】発明者等は、オーステナイト系ス
テンレス鋼の薄板、箔の集合組織形成や基板特性に及ぼ
す製造条件の影響を詳細に調査する事によって、基板特
性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼箔を製造する
ための新しい知見を得た。本発明のオーステナイト鋼箔
は、冷間圧延時にマルテンサイト相への部分的な相変態
の起こるオーステナイト系ステンレス鋼を、常法により
熱間圧延板とし、これを冷間圧延し焼鈍して得られる。
【0013】SUS304のオーステナイト相(γ相)
は冷間圧延時に徐々にマルテンサイト相(α’相)へ変
態する。この時のα’変態量は、冷間圧延の圧下率や、
圧延温度、成分によって変化する。このようなα’+γ
の複合組織を再結晶焼鈍する過程で、種々の組織変化が
起こる。
【0014】室温から一般的な再結晶焼鈍温度である1
100℃まで昇温すると、まず、約700〜800℃で
α’/γ変態が起こる。変態によって生じた逆変態γ相
の結晶方位は変態前のα’相の方位の影響を受け、{1
10}<001>、{110}<112>、{112}
<111>方位などが発達する。逆変態γは、変態組織
であるが、再結晶組織に比べると高転位密度であると共
に局部応力により格子が歪んでいる。このとき冷間圧延
時にγ/α’変態しなかったγ相はまだ加工組織として
残存している。更に昇温すると、約900℃位から再結
晶が起こる。この再結晶過程では、加工γが再結晶し、
粒成長する過程で逆変態γ相を侵食すると考えられてい
る。再結晶γは{112}<111>方位を有している
ものが多く、逆変態γが有していた{110}ND方位
(ND:Normal Direction; 板面垂直方向)が再結晶に
よってほとんど消滅してしまう。
【0015】オーステナイトの{110}ND面を発達
させる事と共に重要なのが、オーステナイトを格子定数
がそろった歪みの少ない状態にする事である。最も格子
が歪んだ状態が冷間圧延材のオーステナイト相であり、
逆変態オーステナイト、再結晶オーステナイトの順に組
織が歪みの少ない格子定数が揃ったものになってくる。
【0016】オーステナイト相の{110}ND方位の
発達と歪みの無いオーステナイト相の形成とは、両立が
極めて困難であると考えられていたが、発明者らの研究
により限られた製造条件ではあるが両立する条件が見出
された。すなわち、α’/γ変態によってγ相{11
0}ND方位を発達させた後、加工γ相の再結晶を抑制
し、加工γ相を回復組織とする様に熱処理を行う事であ
る。
【0017】技術のポイントは板厚範囲と焼鈍温度・雰
囲気にある。従来、誰にも着目されていなかった箔最表
面の結晶方位を丹念に調査したところ、板厚100μm
以下の箔では、表層の加工γの再結晶が遅く、800〜
900℃で焼鈍する事で逆変態γ相と回復γ相の複合組
織であり、格子の歪みの少ないオーステナイト組織が得
られた。この時に、冷間圧延段階でα’相を多く出した
ほうが、逆変態γによって{110}ND方位が発達す
るし、冷延圧下率が50%以上と大きくした方がα’相
の結晶方位が逆変態γの{110}ND方位発達に望ま
しい方位となる。また、焼鈍雰囲気が窒素を含まない不
活性雰囲気では表層部の再結晶が早く、望ましい結晶方
位を得る事ができない。
【0018】高温超伝導材料の蒸着基板として、製品ま
まで測定した逆極点図において、オーステナイトの{1
10}面強度がランダム方位を有する標準試料に対して
3.5以上の強度を有し、X線(Mo−Kα1)に対す
る{110}面回折ピークの半価幅を0.18°以下と
した理由について述べる。{110}面強度は、冷間圧
延ままでも4程度であり、再結晶焼鈍した薄板や箔製品
では強度が2.0を超えたものはほとんど見られない事
から、3.5以上とした。また半価幅については、完全
再結晶したもので0.10程度であり、冷延ままやばね
材料などでは2.5〜2.2程度である事から、1.8
以下とした。この両条件を満たした材料は、蒸着基板と
して良好な特性を示した。
【0019】次に本発明において対象鋼を、SUS30
4に代表される、冷間圧延時にマルテンサイトに部分的
変態するオーステナイト系ステンレス鋼とし、焼鈍温度
を800から900℃とした理由を述べる。冷間圧延時
にオーステナイトから変態した加工誘起マルテンサイト
は、冷延板焼鈍時にγ{110}ND方位発達に有効で
ある。図1にSUS304とSUS316を板厚80μ
mに冷間圧延後、各温度で水素と窒素の混合雰囲気で焼
鈍した製品における、X線(Mo−Kα1)のオーステ
ナイト相{110}面の回折ピークを示す。
【0020】オーステナイトが安定相であるSUS31
6では冷間圧延時に{110}ピークが大きいが幅が大
きい。一方、オーステナイト不安定鋼であるSUS30
4では冷間圧延時にオーステナイト相の一部がα’相に
変態しているため、冷延時の{110}γピークはSU
S316に比べると小さい。熱処理温度の増加と共にS
US304ではピーク強度が高くなり、900℃を越え
ると急激にピークが小さくなっている。一方、SUS3
16では、700℃までピークがわずかに増加するが、
それ以上の温度では急激に減少しており、{110}N
D方位の発達と半価幅の減少が両立する条件が見られな
い。
【0021】オーステナイトの安定度を成分指標として
Md30=413−462(%C+%N)−9.2(%
Si)−8.1(%Mn)−13.7(%Cr)−9.
5(%Ni+%Cu)−18.5(%Mo)の式があ
る。この式は30%の引張変形時に50%マルテンサイ
トに変態する温度を表す式であるが、Md30が27以
上である場合に、本発明の箔圧延焼鈍条件を行うと、良
好な結晶方位を有する基板特性が得られる。
【0022】本発明の鋼成分としては、SUS304に
代表されるオーステナイト系ステンレス鋼の成分であ
り、C:0.01〜0.08%、Si:0.2〜1.0
%、Mn:0.2〜2.0%、Cr:16〜19%、N
i:6〜9%、Cu:2.0%以下、Mo:2.0%以
下、N:0.01〜0.08%を含有し、残部がFeお
よび不可避的不純物よりなる。
【0023】冷延圧下率と板厚の最適範囲については、
以下の様な実験により明らかにした。すなわち、SUS
304の箔圧延を種々の元厚から行い、冷延圧下率30
から80%、仕上げ板厚50から400μmとしたの
ち、水素と窒素の混合雰囲気中にて800℃で焼鈍し、
サンプル表面の結晶方位を測定した。図2に示すよう
に、結晶方位が目標特性を満たす領域は、板厚が100
μm以下で冷延圧下率が50%以上の範囲である。
【0024】最終焼鈍における焼鈍雰囲気と温度の最適
範囲については、以下の様な実験により明らかにした。
すなわち、SUS304を最終冷延圧下率50%で、仕
上げ板厚100μmの箔とし、窒素と水素の割合と焼鈍
温度を変えて焼鈍した後、結晶方位を測定した。図3に
示すように、結晶方位が目標特性を満たす領域は、窒素
を含む不活性雰囲気で、焼鈍温度が800〜900℃の
範囲である。なお窒素以外の雰囲気ガスの種類は特に限
定しないが、水素や希ガスが好ましい。また焼鈍時間
は、所定の温度に到達さえすれば良いことから、特に限
定しない。
【0025】
【実施例】表1に本発明法による製品と比較例を、また
2表にその成分含有量を示す。本発明法では冷間圧延時
に部分的にマルテンサイト変態する不安定オーステナイ
ト系ステンレス鋼を、最終冷延圧下率50%から80%
で板厚20〜100μmとし、窒素を含む不活性雰囲気
中で、800〜900℃の焼鈍を行い箔製品とした。比
較例は、一般的なオーステナイト系ステンレス鋼箔と薄
板の製造方法によって製造した箔、薄板製品である。
【0026】基板としての特性評価には、製品ままの鋼
箔表面の結晶方位を測定して行った。すなわち、X線
(Mo−Kα1)の反射回折強度を測定し、{110}
反射強度の半価幅を測定した。ピークはKα1とKα2
の回折ピークが重なって存在するため、Kα2の回折ピ
ークを分離してKα1の回折ピークのみの半価幅を測定
した。半価幅が0.18°以下を合格目標とした。ま
た、{110}ND面の強度については、逆極点図を測
定し、ランダムサンプルに対する各面の比強度を測定
し、{110}ND面の比強度が3.5以上を合格とし
た。
【0027】本発明法では、{110}ND方位が発達
し、X線(Mo−Kα1)による{110}面の反射回
折ピークの半価幅が0.18°と蒸着基板に適したオー
ステナイト系ステンレス鋼蒸着基板用箔が得られた。比
較例では、{110}面への配向が得られないか、{1
10}NDに配向していても、結晶が歪んでいて{11
0}反射回折ピークの半価幅が大きくなっており、基板
用素材としての必要特性が得られなかった。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明法におい
ては、素材とするオーステナイト系ステンレス鋼の鋼種
を限定すると共に、箔製造条件を従来方途は異なる範囲
で製造する事によって、高温超伝導材料の蒸着基板とし
て優れた性質を持つオーステナイト系ステンレス鋼は箔
を得ることが出来る。安価に蒸着基板ができる事によっ
て、高温超伝導材料の普及が進み産業への寄与も極めて
大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線(Mo−Kα1)のオーステナイト相{1
10}面の回折ピークを示す図。
【図2】結晶方位が目標特性を満たす、板厚と冷延圧下
率の領域。
【図3】結晶方位が目標特性を満たす、最終焼鈍におけ
る焼鈍雰囲気と温度の最適範囲。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C21D 9/46 C21D 9/46 W C22C 38/58 C22C 38/58 C23C 14/24 C23C 14/24 H (72)発明者 長崎 修司 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 Fターム(参考) 4E002 AA07 AD05 AD13 BC05 BD09 CA08 4K029 AA02 CA01 FA01 4K037 EA04 EA05 EA12 EA13 EA15 EA17 EA18 EA21 EA27 EB06 EB07 EB09 EB14 FJ02 FJ05 FJ06 JA02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品ままで測定した逆極点図において、
    オーステナイトの{110}面強度がランダム方位を有
    する標準試料に対して3.5以上の強度を有し、X線
    (Mo−Kα1)に対する{110}面回折ピークの半
    価幅が0.18°以下の結晶性を有することを特徴とす
    る板厚30〜100μmの高温超伝導材料の蒸着基板用
    オーステナイト系ステンレス鋼箔。
  2. 【請求項2】 冷間圧延時にマルテンサイト相への部分
    的な相変態の起きるオーステナイト系ステンレス鋼の箔
    を製造するプロセスにおいて、最終焼鈍前の冷延圧下率
    を50%以上で板厚30〜100μmとし、最終焼鈍を
    窒素を含む不活性雰囲気中で、800〜900℃で行う
    ことを特徴とする高温超伝導材料の蒸着基板用オーステ
    ナイト系ステンレス鋼箔の製造方法。
  3. 【請求項3】 オーステナイト系ステンレス鋼が質量%
    で、 C :0.01〜0.08%、 Si:0.2〜1.0%、 Mn:0.2〜2.0%、 Cr:16〜19%、 Ni:6〜9%、 Cu:2.0%以下、 Mo:2.0%以下、 N :0.01〜0.08% を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物よりなり、
    Md30=413−462(%C+%N)−9.2(%
    Si)−8.1(%Mn)−13.7(%Cr)−9.
    5(%Ni+%Cu)−18.5(%Mo)が27以上
    であることを特徴とする、請求項2記載の高温超伝導材
    料の蒸着基板用オーステナイト系ステンレス鋼箔の製造
    方法。
JP2002147277A 2002-05-22 2002-05-22 高温超伝導材料の蒸着基板用オーステナイト系ステンレス鋼箔とその製造方法 Withdrawn JP2003342693A (ja)

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