JP2005105347A - フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】面内異方性が小さく、平均r値も高く、かつ耐リジング性も良好な冷延焼鈍鋼板とこの鋼板が安定して得られる素材の鋼熱延焼鈍鋼板、並びにこれらの鋼板の簡便な製造方法の提供。
【解決手段】本発明の冷延焼鈍鋼板は板厚中央の配向性が下記の(1)式を満たす。また、本発明の熱延焼鈍鋼板は扁平度(L/d)が5以上の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合が20〜75%である。前記熱延焼鈍鋼板の製造方法は熱延後の焼鈍を700〜950℃の温度域で行う方法である。また、冷延焼鈍鋼帯の製造方法は前記焼鈍後の熱延焼鈍鋼板に脱スケールを施し、圧下率40%以上の冷間圧延と常法通りの焼鈍を行う方法である。
{I(110)/(I(200)+I(110)+I(222))}/
{IR(110)/(IR(200)+IR(110)+IR(222))}≦0.30 ・・・ (1)式
【選択図】なし

Description

本発明は、フェライト系ステンレス鋼板、より詳しくは、面内異方性の小さいフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板、およびこの冷延焼鈍鋼板が安定して得られる中間製品としてのフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板、並びにこれらの鋼板の製造方法に関する。
フェライト系ステンレス鋼は、優れた耐食性、耐熱性および成形性を有しているため、各種の厨房器具や電気製品、および自動車排気系部品等として広く使用され、また、その用途の多様性から複雑なプレス成形部品にも使用され、その冷延焼鈍鋼板はプレス成形性の向上が望まれている。
成形性を表す指標の一つとして面内異方性が挙げられる。面内異方性が大きいとイヤリングと呼ばれるプレス時の耳が生じ、プレス割れやプレス形状の制限等が発生するため、面内異方性が小さい(等方性に優れた)鋼板が望まれる。
面内異方性は、下記の(3)式で求められる△rで評価され、△rが低いほど鋼板の面内異方性が小さくなって等方性に優れ、また下記の(4)式で求められる平均r値が高いほど成形性に優れた鋼板であるといえる。
△r=(r0+r90)/2−r45 ・・・ (3)式
平均r値=(r0+2r45+r90)/4 ・・・ (4)式
ここで、r0は圧延方向のランクフォード値、r45は圧延方向に対して45゜の方向のランクフォード値、r90は圧延方向に対して90゜の方向のランクフォード値である。
面内異方性は、結晶方位学的にも説明することができ、再結晶組織の配向性に着目して面内異方性を改善することが可能である(例えば非特許文献1)。特に、フェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板の再結晶集合組織における面方位は、(220)、(222)、(200)面等が挙げられ、これらの面方位の集積度、言い換えれば、面強度比を制御することにより面内異方性の改善が可能となる。
面内異方性を改善させるための面方位制御としては、再結晶時の各方位の核生成頻度、成長速度の差異を用いたものが見られ、例えば特許文献1では冷間圧延での圧下率を制御することにより(222)面の集積を強くして各方向に対するr値の改善を図っているが、最適な圧下率の範囲が狭く、広範囲の製品板厚には対応できない。
同じく、特許文献1では、熱延での仕上げパスの大圧下および終了温度を低温とする等により(222)面の強度比を制御し、△rの低減を図っている。しかし、大圧下圧延や低温熱延は熱延ワークロールの焼き付きによるコイルの表面品質の低下やワークロールの寿命を縮める恐れがある。また、熱延での表面品質の低下は、コイルグラインダーによる手入れが必要で製造工程の増加を伴うために製造コストが高くなる可能性がある。
また、特許文献2および3では、冷延後の最終焼鈍前の任意な工程において450〜750℃あるいは700〜850℃の温度域で析出処理を施すことで微細な析出物を析出させることによって再結晶方位制御を行っているが、これらはある特定サイズの析出物のピン止め効果によりその後の再結晶過程において各方向に対するr値を低下させる(200)面の成長を抑制して異方性を改善しようとするものである。
同じく、特許文献1では、熱延での仕上げパスの大圧下および終了温度を低温とする等することにより(222)面の強度比を制御し、△rの低減を図っている。しかし、大圧下圧延や低温熱延は熱延ワークロールの焼き付きによるコイルの表面品質の低下やワークロールの寿命を縮める恐れがある。また、熱延での表面品質の低下は、コイルグラインダーによる手入れが必要で製造工程の増加を伴うために製造コストが高くなる可能性がある。
さらに、特許文献4では、熱延での巻き取り温度を高温とすることで完全な再結晶組織を得、これによって熱延板焼鈍を省略しても良好な平均r値が得られるとしているが、巻き取り時の再結晶による軟化によって表面キズが発生しやすくなり、やはり表面品質が低下する可能性が高い。また、巻き取り温度はばらつきが大きく、安定して最終製品の冷延焼鈍鋼板にその効果が見られる熱延焼鈍鋼板は得られない。
上記従来の方法により製造された最終製品の冷延焼鈍鋼板は、△rがいずれも正の値でることから、前述した(3)式より、r45値がr0値とr90値の平均値よりも低い値であり、また平均r値については、前述した(4)式より、r45値の影響を他方向のr値よりも2倍の大きさで受ることがわかる。つまり、r45値を向上させれば△rが低減できて等方性が良好になるとともに、平均r値も高くなって加工性も良好になることがわかる。
ここで、非特許文献2には、結晶方位学的な計算結果が示されており、その計算結果から、特に(110)面方位がr45値を低下させることがわかっている。言い換えれば、フェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板のような多結晶組織では、(110)面の集積を抑制することができれば、r45値を向上させることができる。
しかしながら、最終製品であるフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板に必要とされている等方性と成形性が確保できる(110)面の集積度は解明されておらず、また表面品質を保ち、かつ製造能力の阻害を招くこともなく、より簡便な方法によって(110)面の集積度を抑制するための手段については知られていなかった。
特開平10−121205号公報
特開2002−194507号公報 特開2002−194508号公報 特開平9−256064号公報 ステンレス鋼便覧 ステンレス協会編 平成7(1995)年1月24日 日本工業新聞社発行 第91〜97頁 金属学会セミナー「集合組織」 日本金属学会編 昭和56年6月1日 社団法人 日本金属学会 第92〜93頁
本発明は、上記の実状に鑑みてなされたもので、第1の目的は(110)面の集積を抑制することでr45値を向上させて△r値を低くすることにより面内異方性を小さくするとともに、平均r値を高くした等方性と成形性の良好なフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板を提供することにある。また、第2の目的は前記の冷延焼鈍鋼板を安定して得るための中間製品であるフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板を提供することにある。さらに、第3の目的は前記の冷延焼鈍鋼板および熱延焼鈍鋼板を従来にない簡便な手段によって安定して製造することができる製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を達成するために種々実験研究を行い、次のことを知見して上記の本発明を完成させた。
(a) 最終製品のフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板に必要とされている等方性と成形性は、(110)面の集積度を下記の(1)式を満足する値以下に抑制すると確保される。
{I(110)/(I(200)+I(110)+I(222))}/
{IR(110)/(IR(200)+IR(110)+IR(222))}≦0.30 ・・・ (1)式
ただし、I(110)、I(200)およびI(222)は供試材のX線回折による(110)面、(200)面および(222)面の面反射強度、IR(110)、IR(200)およびIR(222)はランダム試料のX線回折による(110)面、(200)面および(222)面の面反射強度。
(b) 上記の(1)式を満足するフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板は、鋼板内部の金属組織が下記の(2)式を満たす展伸粒組織であり、この展伸粒組織の板厚に占める割合が20〜75%の熱延焼鈍鋼板を用いれば安定して得られる。
L/t≧5 ・・・ (2)式
ただし、Lは結晶粒の熱間圧延方向長さ(μm)、tは結晶粒の板厚方向長さ(μm)とする。
(c) 上記の(2)式を満たすフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板は、フェライト系ステンレス鋼を熱延後、700〜950℃の温度域で焼鈍を施すという簡単な操作のみで得られ、上記の(1)式を満足するフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板は、前記の焼鈍後に脱スケール処理を施した熱延焼鈍鋼板に圧下率40%以上の冷間圧延を施し、その後通常の最終焼鈍を施せば安定して得られる。
以上の知見に基づく本発明の要旨は、下記(a)のフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板、下記(b)のフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板、下記(c)のフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板の製造方法および下記(d)のフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板の製造方法、並びに、下記(e)および下記(f)のフェライト系ステンレス焼鈍鋼板にある。
(a) 冷延後に焼鈍処理されたフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板であって、板厚中央における配向性が前述の(1)式を満足するフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板。
(b) 上記(a)に記載のフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板を得るための熱延後に焼鈍処理された中間製品としてのフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板であって、鋼板内部の金属組織が前述の(2)式を満足する圧延方向に伸びた展伸粒組織であり、この展伸粒組織の板厚に占める割合が20〜75%であるフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板。
(c) 上記(b)に記載のフェライト系ステンレス鋼を熱延後、700〜950℃の温度域で焼鈍を行う弧とを特徴とする、フェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板の製造方法。
(d) 上記(a)に記載のフェライト系ステンレス鋼を熱延後、700〜950℃の温度域で焼鈍を行うことによって鋼板内部の金属組織が前述の(2)式を満足する圧延方向に伸びた展伸粒組織で、この展伸粒組織の板厚に占める割合が20〜75%であるフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板となし、この熱延焼鈍鋼板に脱スケール処理を施し、次いで圧下率40%以上の冷間圧延と仕上げ焼鈍を施すことを特徴とする、フェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板の製造方法。
(e) 上記(a)または(b)記載のフェライト系ステンレス鋼が、質量%で、C:0.02%以下、Si:2.0%以下、Mn:1.5%以下、N:0.03%以下、Cr:10〜30%、TiおよびNbの1種以上:合計で8(%C+%N)〜0.80%、Al:0.1%以下を含み、残部Feおよび不純物からなり、不純物中のP、S、CaおよびMgの含有量が、それぞれ、0.04%以下、0.03%以下、0.0010%以下、0.0010%以下のフェライト系ステンレス鋼であることを特徴とする、フェライト系ステンレス焼鈍鋼板。
(f) 上記(e)のフェライト系ステンレス鋼のFeの一部を下記の第1群から第3群のうちの少なくとも1群から選ばれた少なくとも1種の成分で置き換えてなる化学組成を有するフェライト系ステンレス鋼であることを特徴とする、フェライト系ステンレス焼鈍鋼板。
第1群;質量%で、Mo:0.3〜2.0%およびCu:0.2〜0.5%の1種以上
第2群;質量%で、V:0.2〜0.5%
第3群;質量%で、B:0.0002〜0.001%
本発明のフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板は、(110)面への集積が少ないため、△rが小さくて面内異方性に優れ、かつ平均r値が高くて成形性が良好なだけでなく、耐リジング性も良好であるため、複雑なプレス成形を可能とし、建材、厨房用品、電気製品や自動車用の素材として使用して極めて有用である。また、本発明のフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板によれば、前記のフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板が安定して得られる。さらに、本発明の熱延焼鈍鋼板の製造方法は低温焼鈍するだけでよく、特別な化学組成の鋼を必ずしも必要としないので、安価に製造可能である。また更に、本発明の冷延焼鈍鋼板の製造方法は冷間圧延での圧下率を40%以上に管理するだけでよいので製造容易であり、得られた冷延焼鈍鋼板は表面性状が良好である。
以下、本発明を上記のように定めた理由について詳細に説明する。なお、以下において「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
1.冷延焼鈍鋼板について、
本発明の冷延焼鈍鋼板は、前述したとおり、板厚中央における配向性が前記の(1)式を満足する必要がある。これは、(1)式の左辺の値が0.30を超える場合には、(110)面への集積が高すぎるために低い△rと高い平均r値が得られず、必要とされる等方性と成形性が確保できないからである。このことは、後述する実施例からも明らかである。
2.熱延焼鈍鋼板について、
本発明の熱延焼鈍鋼板は、前述したとおり、鋼板内部の金属組織が前記の(2)式を満足する圧延方向に伸びた展伸粒組織であり、この展伸粒組織の板厚に占める割合が20〜75%である必要がある。その理由は次のとおりである。
(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合が20%未満、または75%を超えるとき、言い換えれば、整粒的な組織の板厚に占める割合が高すぎたり低すぎたりするときは、これを冷延焼鈍鋼板とした際の(110)面への集積抑制が不十分で、前述した(2)式を満足する本発明の冷延焼鈍鋼板が得られないからである。このことは、後述する実施例の結果からも明らかである。
また、本発明において、展伸粒組織を(L/t)≧5の結晶粒からなる組織としたのは次の理由による。本発明では、整粒的な再結晶組織と(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の最適な配分比にすることによって(110)面への集積を抑制することで、△rが小さく、かつ平均r値が高い冷延焼鈍鋼板を得ることを主眼としている。一般的に熱延鋼板焼鈍による再結晶組織は、冷間圧延再結晶と比較して結晶粒が圧延方向に伸びやすい。種々実験研究の結果、(L/t)<5となるような結晶粒は完全な再結晶粒で、高温で焼鈍処理された従来の熱延焼鈍鋼板組織となり、このような再結晶粒で板厚全体が占有された組織では、最終製品である冷延焼鈍鋼板の(110)面への集積抑制が不十分で、△rの低減効果および平均r値の向上効果は小さい。これに対して、(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織が本発明で規定する量存在する組織では、(110)面への集積抑制が十分に行われ、前記2つの効果がはるかに顕著なことが判明したためである。
(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合が本発明で規定する量の熱延焼鈍鋼板の場合に、最終製品の冷延焼鈍鋼板の(110)面への集積が抑制され、△rが低減するとともに、平均r値も向上する効果が顕著になる理由の詳細は明確ではないが、次のように考えられる。
一般に、熱間圧延中、鋼の組織は加工・回復を繰り返すために熱延鋼板焼鈍時の再結晶駆動力となる歪エネルギーの蓄積は小さい。熱延鋼板を十分に焼鈍して(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織が全く存在しない再結晶組織を得る場合には、その蓄積エネルギーが小さいために再結晶核数が少なく、その結果、熱延焼鈍鋼板の焼鈍組織は粗大化しやすい。その後の冷間圧延、焼鈍工程において、再結晶は熱延焼鈍鋼板の焼鈍組織の粒界に多く発生するため、粗大粒の場合、再結晶核が少なくなり、十分にランダムな組織が得られないので、(110)面への集積が十分に抑制されず、△rが大きくなって異方性が高くなる。
一方、(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合が高すぎる場合には、冷間圧延後の焼鈍では再結晶核が多く、(110)面への集積が十分に抑制され、△rは小さくなるが、(110)面以外の面への集積が過大になって00値およびr90値が低くなり、かえって平均r値が低くなるだけでなく、最終製品の冷延焼鈍鋼板の組織中に熱延焼鈍鋼板の集合組織が残留してバンド状の混粒組織となりやすくなって、均一な加工性が得られない。
これに対して、(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合が20〜75%の場合には、再結晶駆動力となる歪エネルギーの蓄積量が大きくなって再結晶核数が多くなり、粗大化が抑制される結果、その後の冷間圧延、焼鈍工程において再結晶核が多くなって十分にランダムな組織となり、(110)面への集積が効果的に抑制され、△rが小さくなって等方性が向上するとともに、平均r値も高くなって成形性が向上する。
3.素材の鋼について
素材の鋼は、フェライト系ステンレス鋼であればよく、その化学組成は特に制限されないが、例示すれば、JIS G 4305に規定されているSUS405〜SUSXM27やASTMに規定されているSUS405〜SUSXM33およびこれらの相当鋼等を挙げることができる。なお、本発明において、鋼の化学組成を特に制限する必要がないのは、最終製品である本発明の冷延焼鈍鋼板の△rや平均r値、および耐リジング性は、素材である熱延焼鈍鋼板の板厚に占める(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の割合に依存しており、鋼組成、中でもTiやNbなどの安定化元素の種類やその含有の有無によらず、その効果が発揮されるからである。
しかし、(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の占める割合が板厚の20〜75%である熱延焼鈍鋼板を安定して得るためには、素材のフェライト系ステンレス鋼は、C:0.02%以下、N:0.03%以下、Cr:10〜30%、TiおよびNbの1種以上:合計で8(%C+%N)〜0.80%を含み、残部Feおよび不純物からなるフェライト系ステンレス鋼、より好ましくは、C:0.02%以下、Si:2.0%以下、Mn:1.5%以下、N:0.03%以下、Cr:10〜30%、TiおよびNbの1種以上:合計で8(%C+%N)〜0.80%、Al:0.04%以下を含み、残部Feおよび不純物からなり、不純物中のP、S、CaおよびMgの含有量が、それぞれ、0.04%以下、0.03%以下、0.0010%以下、0.0010%以下のフェライト系ステンレス鋼であることが望ましい。その理由は次のとおりである。
C:0.02%以下
Cはr値および伸びを低下させるだけでなく、耐食性にも有害な元素であるので、その含有量は0.02%以下とするのがよい。より好ましいのは0.01%以下である。
N:0.03%以下
Nも上記のCと同様にr値および伸びを低下させるだけでなく、Cr窒化物を形成してCr欠乏層を生じ、耐食性を低下させる。このため、N含有量は0.03%以下とするのがよい。より好ましいのは0.01%以下である。
Cr:10〜30%
Crは耐食性を確保するうえで不可欠であり、最低でも10%以上の含有量が必要である。一方、30%を超えると熱間加工性および冷間加工性が低下する。したがって、Cr含有量は10〜30%とするのがよい。
Ti、Nb:8(%C+%N)〜0.80%
これらの元素はいずれも炭窒化物を形成し、耐食性を向上させる他、集合組織を制御して延性、加工性を向上させるのに有効であるので、いずれか一方または両方を添加するのがよいが、その合計含有量が8(%C+%N)%未満では、前記の効果が十分でない。一方、その合計含有量が0.80%を超えると、かえって前記の特性が低下する。このため、TiとNbの含有量は合計で8(%C+%N)〜0.80%とするのがよい。
Si:2.0%以下
Siは脱酸剤として有用な元素であり、必ずしも鋼中に残留させる必要はないが、その含有量が2.0%を超えると、冷間加工性および延性の低下を招く。このため、残留させる場合のSi含有量は2.0%以下とするのがよい。
Mn:1.5%以下
Mnも上記のSiと同様に脱酸剤として有用な元素であり、必ずしも鋼中に残留させる必要はないが、その含有量が1.5%を超えると冷間加工性および耐食性の低下を招く。このため、残留させる場合のMn含有量は1.5%以下とするのがよい。
Al:0.04%以下
Alも上記のSiおよびMnと同様に脱酸剤として有用な元素であり、必ずしも鋼中に残留させる必要はないが、その含有量が0.10%を超えると溶接性の低下を招く。このため、残留させる場合のAl含有量は0.10%以下とするのがよい。
P、S:それぞれ、0.04%以下、0.03%以下
PおよびSは鋼に不可避的に含まれる不純物元素であり、過剰なPは熱間加工性および機械的性質をさせるが、0.04%までであれば特に問題ない。一方、過剰なSは結晶粒界に偏析して粒界脆化を促進させ、特に0.03%を超えるとその影響が顕著になるので、S含有量は0.03%以下とするのがよい。なお、PおよびSの含有量は少ないほどよい。
Ca、Mg:いずれも、0.0010%以下
これらの成分は脱硫剤や耐火煉瓦から不可避的に混入するが、いずれの元素も0.0010%までであれば特に問題ない。なお、CaおよびMgの含有量は少ないほどよい。
以上に説明したフェライト系ステンレス鋼の残部は、実質的にFe、言い換えれば、Feと前記のP、S、CaおよびMg以外の不純物である。なお、以上に説明したフェライト系ステンレス鋼は、必要に応じてFeの一部に代えて、下記の第1群から第3群のうちの少なくとも1群から選ばれた少なくとも1種以上の成分を含むものであってもよく、この場合においても本発明の効果は何ら損なわれない。
第1群(Mo、Cu):
これらの元素はいずれも耐食性および高温強度を向上させるのに有効であるので、必要により、いずれか一方または両方を添加してもよく、その効果はMoでは0.3%以上、Cuでは0.2%以上で得られる。一方、2.0%を超えるMo、および0.5%を超えるCuはσ相やχ相の析出を助長し、かえって耐食性を劣化させるだけでなく、加工性をも劣化させる。このため、添加する場合のMo含有量は0.3〜2.0%、Cu含有量は0.2〜0.5%とするのがよい。
第2群(V):
Vは強度を向上させるのに有効であるので、必要により添加してもよく、その効果は0.2以上で得られる。一方、0.5%を超えると加工性を劣化させる。このため、添加する場合のV含有量は0.2〜0.5%とするのがよい。
第3群(B):
Bは2次加工時における脆性改善に有効であるので、必要により添加してもよく、その効果は0.0002%以上で得られる。一方、0.001%を超えると加工性を劣化させる。このため、添加する場合のB含有量は0.0002〜0.001%とするのがよい。
4.熱延焼鈍鋼板の製造方法について
図1は、後述する実施例において用いた供試鋼中の符号A〜Dの鋼からなる熱延後の鋼板を種々異なる温度で焼鈍処理した場合における(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合(%)を調査した結果を示す図である。
図1からわかるように、鋼によって多少異なるものの、(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の占める割合が20〜75%の組織は、700〜950℃、好ましくは700℃以上900℃未満、より好ましくは700〜850℃の温度域で焼鈍処理することにより得られる。また、鋼も本発明で望ましいとする化学組成を有するものがよいことがわかる。焼鈍温度以外の熱延焼鈍鋼板の製造条件は常法通りで十分である。
なお、フェライト系ステンレス鋼板で重要視される成形性能には、平均r値や△rのような面内異方性の他に耐リジング性がある。リジングとは、鋼板を加工した際に表面にうねりが発生するフェライト系ステンレス鋼に特有の現象で、成形加工品の美観を損ねる原因となる。リジングの発生原因としては種々の研究がなされており、例えば鋳造組織や熱延板組織の集合組織に由来した変形挙動の異なる単位領域の存在であるとする考もある。
一般的に、耐リジング性を向上させる手段の一つとして、熱延時に形成された集合組織の破壊が考えられている。このため、熱延鋼板の焼鈍温度の低温化は耐リジング性を悪化させることが懸念される。しかし、熱延焼鈍鋼板の板厚に占める(L/t)≧5の展伸粒組織の割合が20〜75%の範囲内であれば、これを素材とする冷延焼鈍鋼板の耐リジング性は何ら損なわれない。このことも、後述する実施例から明らかである。
5.冷延焼鈍鋼板の製造方法について
図2は、熱延焼鈍鋼板の(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合と、この熱延焼鈍鋼板を冷延後、焼鈍して得られる冷延焼鈍鋼板の△rとの関係を示す図である。この図2からわかるように、鋼によって多少異なるものの、熱延焼鈍鋼板の(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合が20%以上であると、この熱延焼鈍鋼板を冷延後、焼鈍して得られる冷延焼鈍鋼板の△rは小さいものが得られる。
冷延時の圧下率を40%以上とすると、熱延焼鈍鋼板の配向性が優れ、平均r値が増大するため、圧下率を40%以上にするのが好ましい。圧下率を50%以上とすると、耐リジング性が一層向上する。圧下率以外の冷延焼鈍鋼板の製造条件は常法通りで十分である。
表1に示す化学組成を有する6種類の鋼を常法により溶製し、得られた鋼塊を厚さ200mmのスラブにした。スラブは1100〜1300℃に加熱後、仕上げ温度950℃以下の熱間圧延を行って厚さ3mmの熱延鋼板に仕上げ、750℃以下で巻き取った後、表2に示す種々の温度で焼鈍処理し、(L/t)≧5以上の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合が表2に示す値の熱延焼鈍鋼板を得た。
次いで、得られた各熱延焼鈍鋼板に表2に示す圧下率の冷間圧延を施して厚さの異なる冷延鋼板に仕上げ、その後、900〜1000℃で焼鈍処理して冷延焼鈍鋼板とし、各冷延焼鈍鋼板の肉厚中央における配向性、r値、面内異方性(△r)、耐リジング性を調査した。 肉厚中央における配向性は、得られた冷延焼鈍鋼板の片面を板厚の1/2位置近傍まで研削除去した後、研削による加工層を除去するために化学研磨した試料と同様の処理によるランダム試料を作製し、得られた試料を用いてX線回折により、(200)、(110)および(222)の各面の反射強度をそれぞれ測定し、前述した(1)式の左辺により求めた。なお、X線回折は、照射X線として、X線管球のターゲットがMoのものを使用し、試料回転数が3.0deg/min、照射角度(2θ)が15〜120゜の条件で行った。
r値は、JIS Z 2201に規定される13B号試験片を用いて15%引張歪みを与えた後、3点法によってr0、r45、r90を測定し、前述した(4)式により平均r値を求めた。また、面内異方性(△r)は、前述した(3)式により求めた。
耐リジング性は、JIS Z 2201に規定される5号引張試験片をその長手方向が圧延方向になるように採取し、20%引張歪みを与えた後、その表面のシワ(うねり)高さ(μm)の程度により、下記A〜Fの6段階で評価した。評価がA〜Cであれば合格とした。
A:≦8、B:≦20、C:≦24、D:≦30、E:≦60、F:≦160
Figure 2005105347
Figure 2005105347
表2から明らかなように、熱延鋼板の焼鈍温度が本発明で規定する範囲内を外れていて板厚に占める(L/t)≧5以上の結晶粒からなる展伸粒組織の割合が低くすぎる熱延焼鈍鋼板(供試材A1、A2,B1,B2,C2,D1,E2,F2及びG1)では、得られた冷延焼鈍鋼板の板厚中央における配向性はいずれも高く、r45が著しく低いために△rが大きく、平均r値も低い。
これに対し、熱延鋼板の焼鈍温度が本発明で規定する範囲内で板厚に占める(L/t)≧5以上の結晶粒からなる展伸粒組織の割合が本発明で規定する範囲内の熱延焼鈍鋼板である冷延焼鈍鋼板(供試材A3〜A7,B3,B4,C1,D2,E1,F1,G2及びH1)では、板厚中央における配向性が低く、いずれの方向のr値も特に問題なくて△rが小さく、平均r値も高いだけでなく、耐リジング性も良好である。
本発明の冷延焼鈍鋼板は、△rが小さくて面内異方性が小さく、平均r値が高くて成形性に優れ、しかも耐リジング性も良好なため、建材、厨房用品、電気製品、自動車用に限らず、プレス成形性と耐食性が要求されるあらゆる用途に適用可能である。
熱延鋼板の焼鈍温度と(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織が焼鈍後の熱延焼鈍鋼板の板厚に占める割合(%)との関係を示す図である。 図2は、熱延焼鈍鋼板の(L/t)≧5の結晶粒からなる展伸粒組織の板厚に占める割合と、この熱延焼鈍鋼板を冷延後、焼鈍して得られる冷延焼鈍鋼板の△rとの関係を示す図である。

Claims (6)

  1. 冷延後に焼鈍処理されたフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板であって、板厚中央における配向性が下記の(1)式を満足することを特徴とするフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板。
    {I(110)/(I(200)+I(110)+I(222))}/
    {IR(110)/(IR(200)+IR(110)+IR(222))}≦0.30 ・・・ (1)式
    ただし、I(110)、I(200)およびI(222)は供試材のX線回折による(110)面、(200)面および(222)面の面反射強度、IR(110)、IR(200)およびIR(222)はランダム試料のX線回折による(110)面、(200)面および(222)面の面反射強度。
  2. 請求項1に記載のフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板を得るための熱延後に焼鈍処理された中間製品としてのフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板であって、鋼板内部の金属組織が下記の(2)式を満足する圧延方向に伸びた展伸粒組織であり、この展伸粒組織の板厚に占める割合が20〜75%であることを特徴とするフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板。
    L/t≧5 ・・・ (2)式
    ただし、Lは結晶粒の熱間圧延方向長さ(μm)、tは結晶粒の板厚方向長さ(μm)とする。
  3. フェライト系ステンレス鋼を熱延後、700〜950℃の温度域で焼鈍を行うことを特徴とする請求項2に記載のフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板の製造方法。
  4. フェライト系ステンレス鋼を熱延後、700〜950℃の温度域で焼鈍を行うことによって鋼板内部の金属組織が下記の(2)式を満足する圧延方向に伸びた展伸粒組織で、この展伸粒組織の板厚に占める割合が20〜75%であるフェライト系ステンレス熱延焼鈍鋼板となし、この熱延焼鈍鋼板に脱スケール処理を施し、次いで圧下率40%以上の冷間圧延と仕上げ焼鈍を施すことを特徴とする請求項1に記載のフェライト系ステンレス冷延焼鈍鋼板の製造方法。
    L/t≧5 ・・・ (2)式
    ただし、Lは結晶粒の熱間圧延方向長さ(μm)、tは結晶粒の板厚方向長さ(μm)とする。
  5. フェライト系ステンレス鋼が、質量%で、C:0.02%以下、Si:2.0%以下、Mn:1.5%以下、N:0.03%以下、Cr:10〜30%、TiおよびNbの1種以上:合計で8(%C+%N)〜0.80%、Al:0.1%以下を含み、残部Feおよび不純物からなり、不純物中のP、S、CaおよびMgの含有量が、それぞれ、0.04%以下、0.03%以下、0.0010%以下、0.0010%以下のフェライト系ステンレス鋼であることを特徴とする、請求項1または2に記載の鋼板。
  6. 請求項5記載のフェライト系ステンレス鋼のFeの一部を下記の第1群から第3群のうちの少なくとも1群から選ばれた少なくとも1種の成分で置き換えてなる化学組成を有するフェライト系ステンレス鋼であることを特徴とする鋼板。
    第1群;質量%で、Mo:0.3〜2.0%およびCu:0.2〜0.5%の1種以上
    第2群;質量%で、V:0.2〜0.5%
    第3群;質量%で、B:0.0002〜0.001%
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