JP2003341849A - 土砂等の定量供給装置 - Google Patents
土砂等の定量供給装置Info
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Abstract
置した構成のもとで、特別の定量供給装置に依存するこ
となく、各貯留槽からの土砂供給量を一定化して定量搬
送を可能とし、装置全体の構成を簡易かつコンパクトに
する。 【解決手段】 複数の骨材貯留槽1・2・3を、コンベ
ヤベルト5a上のテール部側にその搬送方向に沿って配
置し、各骨材貯留槽1〜3の排出口1a・2a・3aを
形成する左右の両側壁1c・2c・3cをその排出口1
a〜3aの幅方向中央位置下方に向けて略V字状に傾斜
させて設けるとともに、コンベヤベルト5a上に供給さ
れ載置された被供給物Sと両側壁1c〜3cの下方との
間に空間部(空所)8が生じるようにしている。
Description
土船から揚土される土砂や砂利等(岩石等の塊を含む土
砂も含まれる)を、上端に投入口を下端に排出口をそれ
ぞれ有するホッパー状の貯留槽に一旦貯留したのちその
排出口からコンベヤベルト上に一定量ずつ切り出し、所
定場所へ搬送して供給する土砂等の定量供給装置に関す
る。
槽より土砂等の骨材を一定量ずつ切り出して搬送する方
式としては、各貯留槽のそれぞれに対応してベルトコン
ベヤ装置を配設して各々単独に搬送する方式のものと、
複数の貯留槽を共通する一本のコンベヤベルト上に一連
に配置して一定量ずつ切り出して搬送する方式のものが
一般的である。
ト口)の開度調整によって供給量を調整することによっ
て、また後者は、各貯留槽の排出口の下方に振動フィダ
ー、ロータリーフィダーないしはベルトフィダー等の定
量供給機構を設置することによって、それぞれ一定量ず
つ切り出して搬送を行っている。
た従来の方式では、いずれも次のような点で不都合があ
る。すなわち、前者の場合には、複数のベルトコンベ
ヤ装置を配置するために広いスペースが必要となり、
後者の場合には、各貯留槽の排出口の下方に定量供給機
構を設置するために、コンベヤベルト上方において上下
方向に十分に大きなスペースを確保する必要がある。
体が大掛かりで、構造が複雑なものとなり、その設備費
用が高くなるうえに運転費やメンテナンス費などのラン
ニングコストも多くかかる。
で、共通する一本のコンベヤベルト上に複数の貯留槽を
配置する構成において、別個に専用の定量供給機構(ロ
ータリフィーダやベルトフィーダなど)を用いることな
く、各貯留槽からコンベヤベルト上へ土砂等を定量ずつ
切り出して所定場所へ搬送して供給できるようにするこ
とによって、装置全体の構成を簡易かつコンパクトなも
のとして従来の装置に比べて設置スペースを削減でき、
設備コストやランイングコストも低減できるようにした
土砂等の定量供給装置を提供するものである。
めに請求項1にかかる本発明の定量供給装置は、下端に
排出口を有するホッパー状の貯留槽をコンベヤベルトの
テール部(後方)側上方に配置し、その貯留槽に投入し
た土砂等の被供給物を、前記排出口から前記コンベヤベ
ルト上に一定量ずつ切り出して所定場所へ搬送して供給
する土砂等の定量供給装置であって、複数の前記貯留槽
を前記コンベヤベルト上にその搬送方向に沿って配置
し、各貯留槽の排出口を形成する左右の両側壁をその排
出口の幅方向中央位置下方に向けて略V字状に傾斜させ
て設けるとともに、前記コンベヤベルト上に供給され載
置された被供給物と前記両側壁の下方との間に空間部が
生じるように構成したことを特徴としている。
等の供給装置によれば、各貯留槽の排出口を構成する両
側壁は、下端が所定間隔で開口した断面略V字状をなす
ように傾斜し、かつコンベヤベルト上に堆積する被供給
物との間に一定の高さ間隔を保って空間部が生じるよう
に構成されているので、排出口からコンベヤベルト上へ
の土砂等の無制限な供給が規制される。つまり、排出口
の左右の両側壁の下端間隔と、コンベヤベルト上面との
間の高さ間隔と、土砂等の被供給物の安息角度とで定ま
る山形の断面形状をもってコンベヤベルト上に堆積する
ので、各排出口からコンベヤベルト上に土砂等はコンベ
ヤベルトの搬送(走行)速度が一定の範囲内において定
量ずつ供給される。最初に、最テール部(最後方)側の
貯留槽の排出口からコンベヤベルト上に供給されると、
断面略山形に堆積し、この状態でヘッド部(前方)側の
貯留槽の排出口に達し、ヘッド部(前方)側の排出口を
閉塞するので、テール部(後方)側の貯留層内の被供給
物が空になるまでは供給されない。つまり、本発明にか
かる定量供給装置によれば、複数の貯留槽内に貯留され
ている被供給物は、とくにロータリフィーダなどの定量
供給機構を使わなくても、最テール部(最後方)側の貯
留槽の排出口から定量ずつコンベヤベルト上に供給さ
れ、空になってから、次のヘッド部(前方)側の貯留槽
から被供給物が定量ずつ供給され、ヘッド部(前方)側
の貯留槽にかけて順に被供給物が供給される。したがっ
て、コンベヤベルトと貯留槽の排出口との間隔を従来の
装置と違って定量供給機構を配備できるほどに十分に大
きくとる必要がなく、しかも定量供給機構を省けるため
に、構造が簡略化され、設備コストを安価にし得る。
排出口の中央部に沿って位置し垂直下方へ排出される部
分と、左右の両側壁板の傾斜面上に沿って中央部下方に
向かって排出される部分とからなり、排出口の中央部分
で合流されるようにコンベヤベルト上に供給されるの
で、両方の部分が相互干渉による抵抗を受けながら排出
口を経てコンベヤベルト上に供給されて堆積するので、
コンベヤベルトの堆積土砂上には貯留槽内の土砂等の重
量はほとんど作用しない。さらに、テール部(後方)側
の貯留槽が空になるまでは、ヘッド部(前方)側の全て
の貯留槽内に貯留されている土砂等は、排出口がコンベ
ヤベルト上の堆積土砂等で塞がれているので、開閉ゲー
ト等の特別な開閉機構を設けなくても、コンベヤベルト
上への供給が阻止される。したがって、コンベヤベルト
上に載置されている土砂等の荷重だけがベルト上に作用
するので、モータ等の駆動力を必要以上に大きくする必
要がなく、ランニングコストを低減でき、また全体的な
構造が簡略化されているので、メンテナンスも容易であ
る。しかも、コンベヤベルト上には、土砂等の被供給物
の安息角に応じた断面山形の一定形状に被供給物が堆積
されて、搬送されるので、コンベヤベルトの走行速度に
応じて定量の被供給物を搬送供給できる。いいかえれ
ば、土砂等の供給量は、堆積断面積とコンベヤベルトの
走行速度とで定まり、また堆積断面積は、土砂等の安息
角度と排出口の左右両側壁の下端間隔および高さ間隔と
で定まるので、これらの相関関係に基づいて両側壁の下
端間隔および高さ間隔を設定することで、所期の定量搬
送を安定して行うことができる。
出口における両側壁を平板状の邪魔板で形成するととも
に、最テール部(最後方)側の貯留槽の排出口から最ヘ
ッド部(最前方)側の貯留槽の排出口にわたって前記邪
魔板を一連に連続して設け、前記両側壁の傾斜角度を、
前記被供給物の安息角度以上で水平面に対して60度以
下の範囲内に設定することができる。
ルト上に供給した土砂等が各貯留槽の排出口の前壁下を
通過する際に、その通過抵抗により堆積上部に位置する
塊が浮き上がって不陸状態となり、無制御であると通過
直後に側方に転落して堆積形状を崩しやすい傾向になっ
ても、各貯留槽の排出口の両側壁を一連に形成する共通
する左右の邪魔板を、最テール部(最後方)側の貯留槽
から最ヘッド部(最前方)側の貯留槽まで延在させてい
るので、この邪魔板により、不陸状態の塊の転落を防い
で安定化させることができる。よって搬送量の変動を低
く抑えて安定した定量搬送を行うことができる。しか
も、複数の貯留槽の排出口における左右の両側壁を共通
の邪魔板で形成できるので、構造的にも有利である。ま
た、排出口における両側壁の傾斜角度を土砂等の安息角
度以上の角度としているので、その側壁の傾斜面上に土
砂等が停滞することが回避される。一方、両側壁の傾斜
角度を60度以下としているので、一般的に土砂等の被
供給物が両側壁上に一時的に保持されるうえに、排出口
へ向かって急激に土砂等の被供給物が流下することもな
い。
配置される前記貯留槽を除く前記貯留槽の排出口の後壁
を、前記コンベヤベルトの搬送方向にのみ開放可能な可
撓性を備えた弾性体壁(たとえばゴム板又は軟質樹脂板
から形成する)にするとともに、前記各貯留槽の排出口
における前壁を、この下端の高さを変更可能な高さ調整
ゲートにし、ヘッド部側の前記貯留槽の排出口における
前壁の下端位置を、そのテール部側の前記貯留槽の排出
口における前壁の下端位置に比べて高くなるようにする
ことが好ましい。
の貯留槽からコンベヤベルト上に供給された土砂等がヘ
ッド部側の貯留槽の排出口における後壁を通過する際の
衝撃が緩和され、とくに山形に堆積した土砂等の上部に
位置した塊が、後壁との衝突によって転動して、土砂堆
積の形状を大きく崩れてしまうことが防止されるととも
に、テール部側の後壁によってヘッド部側への搬送が阻
止され、その後壁の後方に滞留するのが防止される。し
かも、テール部側の貯留槽内に貯留されている土砂等が
後壁の後方へ漏れ出すことも阻止される。このため、搬
送量の変動を低く抑えて安定した定量搬送を行うことが
できる。
の高さを、搬送する土砂等の被供給物の種類や特性に応
じて調整でき、コンベヤベルト上に供給され断面山形に
堆積した被供給物の頂部が削り取られることがなくな
り、コンベヤベルトにより無駄なく効率よく搬送できる
とともに、被供給物が前壁下を通過する際の抵抗を低減
できる。さらに、貯留槽の排出口の前壁の下端とコンベ
ヤベルトの上面との高さ間隔は、テール部側に配置され
た貯留槽よりもヘッド部側が順次大きくなるので、テー
ル部側の貯留槽から供給された土砂等がヘッド部側の貯
留槽の排出口における前壁によってベルト上に断面山形
に堆積した土砂等の頂部が削り取られたり、前壁下を通
過する際の抵抗が低減される。よってベルトコンベヤに
より土砂等を定量ずつ供給できるとともに、搬送に要す
るコンベヤベルトの駆動力を低く抑えることができる。
施の形態を説明する。
の定量供給装置を示すもので、図1は骨材の定量供給装
置の概要構成を示す縦断面図、図2は図1の貯留槽の中
央断面図で、コンベヤベルト上に供給された土砂等の堆
積状態も概略に表している。図3(a)〜(c)はコン
ベヤベルトへの土砂の時系列的な供給状態を示す概略図
である。
に、骨材として使用される土砂や砂利等(以下、土砂類
という)Sを投入する3基の骨材貯留槽、すなわち第1
〜第3の骨材貯留槽1・2・3と、それら骨材貯留槽1
・2・3の下端の排出口(ゲート口)1a・2a・3a
の両側壁1c・2c・3cを構成する左右に配設された
帯板状の邪魔板4と、土砂類Sを所定の場所まで搬送す
るベルトコンベヤ装置5とを主要部として備えている。
2b・3bを下端に排出口1a・2a・3aをそれぞれ
設けた構造からなり、略同形で下端の排出口1a(2a
・3a)から上端の投入口1b(2b・3b)にかけて
口径を漸次拡大したホッパー状の貯留槽で、ベルトコン
ベヤ装置5のコンベヤベルト5aの上流側位置において
上端の投入口1b・2b・3b部を相互に突き合わせて
一連に配置されている。前記骨材貯留槽1・2・3は共
通の支持架台6で支持されて、コンベヤベルト5aの上
方において土砂類Sの搬送方向に沿って直線状に配設さ
れている。
ャリア(搬送)側のローラ51〜53が3本で、中央の
水平なローラ52に対して両側のローラ51・53が外
方に上向けに傾斜したトラフ型コンベヤで、図1に示す
ように、そのヘッド部(前方)側端部を、テール部(後
方)側に比べて高位となる部位に直交して配設された別
の搬送ラインのホッパー20に連結させている。なお、
図2中の符号54はリターンローラである。
口1a・2a・3aは、その幅方向の中央位置の下方に
向けて略V字状に傾斜する左右の両側壁1c・2c・3
cによって搬送方向に沿って一定の開口幅で細長く形成
されているが、本例の場合、両側壁1c・2c・3cが
平板状の一連に連続する長尺の邪魔板4で形成され、そ
れらの邪魔板4は、図1に示すように、最テール部側に
配設された第1の骨材貯留槽1の後端よりさらにテール
部(後方)側から最ヘッド部(最前方)側に配設された
第3の骨材貯留槽3の前端よりもさらにヘッド部(前
方)側となる部位まで連続している。
方に、コンベヤベルト5a上に貯留槽1〜3から供給さ
れ載置される土砂類Sとの間に空間部8が生じるよう
に、コンベヤベルト5a上面と邪魔板4との間に一定の
高さ間隔を保たせている。
揚土船(図示せず)上に設置されており、岩石等の塊を
含む土砂類Sを川底等から採取して各骨材貯留槽1〜3
内に投入口1b・2b・3bより投入して貯留し、それ
らの貯留した土砂類Sを各骨材貯留槽1〜3のうち最テ
ール部の骨材貯留槽1の排出口1aから最ヘッド部の骨
材貯留槽3の排出口3aにかけてコンベヤベルト5a上
に定量ずつ供給し、コンベヤベルト5aによって別の搬
送ラインに向けて搬送し、所定の場所へ供給するように
なっている。この場合、各排出口1a・2a・3aの両
側壁1c・2c・3cは左右の連続した邪魔板4によっ
て形成され、各排出口1a・2a・3aから流下する土
砂類Sは、図2に示すように、排出口1a(2a・3
a)の開口幅と、コンベヤベルト5aの上面と左右の各
邪魔板4の下端との上下方向の間隔と、土砂類Sの安息
角αとで定まる山形の横断面形状をもってコンベヤベル
ト5a上に堆積する。つまり、土砂類Sは、ほぼ一定の
横断面積をもつ山形にコンベヤベルト5a上に堆積す
る。
a・2a・3aにおける前後壁11・12は、本例の場
合、図1・図3に示すように、それぞれ内向きに傾斜
し、かつ邪魔板4の下端、いいかえれば排出口1a・2
a・3aの位置まで延設されている。また、本例の場
合、ベルトコンベヤ装置5はテール部側からヘッド部側
へかけて漸次上方へ高くなるように傾斜させてあるた
め、各骨材貯留槽1〜3の排出口1a・2a・3aの位
置も搬送側のコンベヤベルト5aの傾斜に合わせてヘッ
ド部側(前方)へ向けて漸次高くなるように構成してあ
る。
量供給装置101が構成されるが、この装置101によ
れば、下記のように第1〜第3の骨材貯留槽1〜3に貯
留された土砂類Sが搬送される。
Sは、図2中の矢印で示すように、中央の排出口1a・
2a・3aの上方に位置して下方へ落下する土砂類流
と、左右の邪魔板4の傾斜面上に支持され、邪魔板4に
沿って下方の排出口1a・2a・3aへ向かおうとする
土砂類流となる2つの流れがあって両者は排出口1a・
2a・3aの部分で合流しようとし、相互に干渉するこ
とによって抵抗を受ける。このため、排出口1a・2a
・3aから供給されてコンベヤベルト5a上に断面山形
に堆積している土砂類Sには、各骨材貯留槽1〜3内に
貯留されている土砂類Sの重量はほとんど作用しない。
いいかえれば、コンベヤベルト5a上面に載置されてい
る土砂類Sの荷重しかコンベヤベルト5a上には作用し
ていないので、コンベヤベルト5aを駆動するためのモ
ータ55の駆動力は小さくてすむ。また、第1骨材貯留
槽1内に貯留されている土砂類Sが全てコンベヤベルト
5a上に供給されて空になるまでは、コンベヤベルト5
a上に堆積した土砂類Sがコンベヤベルト5aの走行に
伴って図2の断面山形の頂部が排出口1aの前壁12に
て削られ、頂部が平らになった状態の土砂類Sがて第2
・第3の骨材貯留槽2・3の排出口2a・3aの下方へ
順に移動することによって、第2・第3の骨材貯留槽2
・3の排出口2a・3aが塞がれるので、その抵抗によ
り排出口2a・3aからの流下を阻まれて内部閉塞状態
となり、コンベヤベルト5a上に堆積した土砂類Sは、
その断面形状を崩すことなく、排出口2a・3aの下方
を通過して搬送される。
ベヤベルト5aの搬送方向に向けて直線状に配列されて
いるので、図3(a)に示すように、最テール部側の第
1の骨材貯留槽1からコンベヤベルト5a上に供給され
た土砂類Sがコンベヤベルト5aで搬送され、ヘッド部
側に位置する第2および第3の骨材貯留槽2・3の排出
口2a・3aの下方を通過し始めると、その堆積した土
砂類Sで各排出口2a・3aが塞がれ、第2と第3の骨
材貯留槽2・3内の土砂類Sは前述のように内部閉塞状
態となり、コンベヤベルト5a上への供給が阻まれる。
一方、第1骨材貯留槽1の排出口1aからはコンベヤベ
ルト5aの走行速度(搬送速度)を、排出口1aから流
下しようする土砂類Sの流下(供給)が途切れない範囲
で調節することにより、定量ずつコンベヤベルト5a上
に供給される。
骨材貯留槽1からの土砂類Sの供給が終了し貯留槽1内
が空になると、第2の骨材貯留槽2の排出口2aが開放
されるので、土砂類Sの供給が開始される。なお、第2
の骨材貯留槽2の排出口2aからの土砂類Sの供給も、
コンベヤベルト5aの走行速度に応じて定量ずつ行われ
る。また、図3(c)に示すように、第2の骨材貯留槽
2からの土砂類Sの供給が終了して貯留槽2内が空にな
ると、第3の骨材貯留槽3からの土砂類Sの定量ずつの
供給が開始される。
01では、3基の骨材貯留槽1・2・3に投入された土
砂類Sが、まず、最テール部側の骨材貯留槽1から定量
ずつ排出され、次いで続くヘッド部側の骨材貯留槽2、
続いて第3骨材貯留槽3からと、それらの配列順序に従
って定量ずつ順次排出され、コンベヤベルト5a上に供
給される。コンベヤベルト5a上に供給された土砂類S
は、ほぼ一定の断面積の山形に堆積させて搬送すること
ができ、従来の装置と違って特別の定量供給装置に依存
することなく、骨材Sの定量供給を行うことができる。
土砂類Sが各骨材貯留槽1・2・3の排出口1a・2a
・3aの前壁12の下を通過する際には、その通過抵抗
により堆積した土砂類Sの上部に位置する岩石等の塊が
浮き上がって不陸状態となり、無制御であると通過直後
に堆積した断面山形の土砂類Sの側方に転落して堆積形
状が崩れやすくなるが、本例の定量供給装置101で
は、各骨材貯留槽1・2・3の排出口1a・2a・3a
の両側壁1c・2c・3cを、共通の連続した左右の邪
魔板4を最テール部側の骨材貯留槽1から最ヘッド部側
の骨材貯留槽3よりもさらにヘッド部側となる部位まで
延長しているので、これらの邪魔板4により、不陸状態
の塊の転落を防いで安定化させることができる。
かかる骨材定量供給装置を示すもので、上記実施例とは
下記の点が相違している。すなわち、本例の装置102
では、各貯留槽1〜3の排出口1a・2a・3aを構成
する左右の側壁1c・2c・3cの上端は、図5〜図7
に示すように、コンベヤベルト5a上方に向けて鉛直に
垂下された左右のスカート壁7の中間位置に接合されて
おり、左右のスカート壁7内において各側壁1c・2c
・3cの下方に、コンベヤベルト5a上に貯留槽1〜3
から供給され載置される土砂類Sとの間に空間部(空
所)8が生じるようにコンベヤベルト5a上面との間に
一定の高さ間隔を保たせている。また本例の場合には、
各貯留槽1〜3の両側壁1c〜3cの間を接続するため
の、上記実施例の邪魔板4に相当するものは省いてい
る。
・2a・3aにおける前壁を、図5に示すように下端位
置を上下方向で調節可能な高さ調整ゲート12’にし、
コンベヤベルト5a上に堆積した断面山形の土砂類Sの
頂部が前壁で削られないようにしている。各高さ調整ゲ
ート12’は剛性を有する鋼板で形成され、各貯留槽1
〜3の排出口1a・2a・3a付近における取付位置を
変更可能にすることで高さを調整できるようにしてい
る。各高さ調整ゲート12’(前壁)下端のコンベヤベ
ルト5aの中央部位(水平部分)からの高さ(距離)
は、最テール部側排出口1aから最ヘッド部側排出口3
aにかけて順次高くなるようにしている。たとえば、第
1貯留槽1の前壁12’の下端の高さをHとすれば、第
2貯留槽2の前壁12’の下端の高さをH+h、第3貯
留槽3の前壁12’の下端の高さをH+2hになるよう
に、つまりHが500mmであれば、H+h=600m
m、H+2h=700mmとなるように設定する。
ついては、最テール部側の貯留槽1の排出口1aにおけ
る後壁11は上記実施例と同様な剛性の高い後壁で下端
を排出口1aの位置まで延設しているが、ヘッド部側の
貯留槽2・3の排出口2a・3aにおける後壁について
は、図6に示すように可撓性を具備して屈曲しやすい一
対のゴム板や軟質樹脂板から後壁11’を形成し、各排
出口2a・3a付近で貯留槽本体内に後壁11’の上部
を取り付けることで、コンベヤベルト5aの搬送方向へ
のみ開放可能に構成している。この結果、第1貯留槽1
からコンベヤベルト5aに供給され、ヘッド部側へ搬送
される土砂類Sに岩石等の大きな塊が含まれている場合
にも、第2・第3の貯留槽2・3の後壁11’をスムー
ズに通過し、後壁11’のテール部側(後方)に土砂類
Sが滞留することがなくなるとともに、第2・第3の貯
留槽2・3に貯留されている土砂類Sがテール部側(後
方)へあふれ出すこともなくなる。
向の中間部に、それらの壁に振動を与えるバイブレータ
10を装着し、コンベヤベルト5aへ供給する際の、土
砂類Sの下方への流動を促進して途中で土砂類が閉塞し
ないようにするようにしている。
102においては、各貯留槽1〜3の排出口1a・2a
・3aの前壁12’を高さ調整ゲートとしてコンベヤベ
ルト5aから各前壁12’の下端までの高さを高くして
コンベヤベルト5a上に貯留槽1〜3から供給され断面
山形状に堆積した土砂類Sの頂部が削り取られないよう
にするとともに、第2・第3の貯留槽2・3の後壁1
1’をゴム板製にして土砂類Sの通過をスムーズにして
いるので、本例の場合には、図7に示すように土砂類S
は断面形状が山形(頂部が削られない状態)を保ったま
までコンベヤベルト5aにより搬送される。
置102について土砂を搬送する場合を例にとってさら
に詳しく説明する。
1b・2b・3bを長手方向が略5m、幅方向が略3m
の長方形とし、高さは略2mとしている。また、各排出
口1a・2a・3aの両側壁を形成している左右の側壁
1c・2c・3cの傾斜角度βは45度にしている(図
7参照)。
ベルト5aの幅を略700mmとし、中央の平坦なロー
ラ52の両側のローラ51・53を30度ほど傾斜させ
ている。
/m3とし、土砂S中の含まれる可能性のある岩石等の
塊の最大寸法D=300mmとし、目的とする搬送量Q
=3700t/h、ベルト5aの走行速度v=70m/
min、土砂Sの安息角度α=30°と仮定し、これら
の算定要素に基づいて、骨材貯留槽1・2・3の各排出
口1a・2a・3aの開口形状およびコンベヤベルト5
aに対する各高さ方向の寸法を求めると次のようなな
る。
土砂Sの堆積断面積Aを、目的とする搬送量(供給量)
Qから求めると、 搬送量Q=60×v×Aであるの
で、A=3700/(1.7×60×70)≒0.52
m2となるが、本例では余裕を考慮してA=0.54m2
とする。
は、長手方向の寸法を略2mとし、幅方向(開口幅)の
寸法、つまり左右の側壁1c・2c・3cの下端間の開
口幅Bは、最大の塊Dが2個平行に同時に流下しても容
易に通過可能な寸法である676mmに設定する(図7
参照)。
・3aにおける両側壁1c・2c・3cの下端、いいか
えれば排出口1a・2a・3aのコンベヤベルト5aに
対する高さ(距離)Hを求めると、両者の開口(676
mmの下端間隔)を経て流下し、コンベヤベルト5a上
に安息角度(30度)の山形に堆積される土砂Sの断面
積が上記の断面積A(0.54m2)となるので、H=
500mmになる。
例であって、限定するものではないことはいうまでもな
い。
それらの構成にかかる定量供給装置101・102で
は、3基の骨材貯留槽1・2・3に投入した土砂類S
を、共通する一本のコンベヤベルト5a上に順次に供給
し、かつ、ほぼ一定の断面積の略山形又は山形に堆積さ
せるとともに、その堆積形状を維持させながら搬送する
ことができ、よって所期の定量搬送を安定して行うこと
を実現できる。しかも、各排出口の下方に、振動フィー
ダ、ロータリフィーダあるいはベルトフィーダなどの特
別な定量供給機構を配備する必要がないので、装置全体
の構成を簡易かつコンパクトにすることができる。よっ
て、設置スペースを縮小できるとともに、設備コストや
ランニングコストを低減させることができる。
上記実施例に制限されることなく、次のように実施する
ことも可能である。
1a・2a・3aの両側壁を一連に共通する邪魔板4で
形成したが、第2実施例のように各排出口1a・2a・
3aごとに略V字状に傾斜した両側壁1c・2c・3c
を形成し、各排出口1a・2a・3a間の両側壁1c・
2c・3cを一連に接続する邪魔板を省いてもよい。
し、骨材に用いられる土砂類を供給するようにしたが、
土砂類に限るものではなく、セメントや石炭、米や小豆
などの穀類などいわゆる、ばら物の搬送供給に適用でき
る。
ものではなく、たとえば一般的なフラットなベルトコン
ベヤ装置でもよい。
a・2a・3aの開口幅や高さなどの数値は限定するも
のではなく、被供給物の種類やその特性および供給量な
どから適宜決定できるものである。
除く貯留槽2・3の排出口2a・3aの後壁11’を、
ゴム板や屈曲しやすい軟質樹脂板に代えて、コンベヤベ
ルト5aの搬送方向にのみ開放可能な、剛性のある可動
壁としてもよい。
本発明にかかる土砂等の定量供給装置には、次のような
優れた効果がある。
置では、複数の貯留槽内に貯留されている被供給物は、
とくにロータリフィーダなどの定量供給機構を使わなく
ても、最テール部側の貯留槽の排出口から定量ずつコン
ベヤベルト上に供給され、空になってから、次のヘッド
部側の貯留槽から被供給物が定量ずつ供給され、ヘッド
部側の貯留槽にかけて順に被供給物が供給されるから、
コンベヤベルトと貯留槽の排出口との間隔を従来のよう
に定量供給機構を配備できるほどに十分に大きくとる必
要がなく、しかも定量供給機構を省けるために、構造が
簡略化されてコンパクトにでき、設備コストを安価にで
きる。
ベヤベルトの堆積土砂上にはほとんど作用しないうえ
に、テール部側の貯留槽が空になるまでは、ヘッド部側
の全ての貯留槽内に貯留されている土砂等は、排出口が
コンベヤベルト上の堆積土砂等で塞がれているので、開
閉ゲート等の特別な機構を設けなくても、コンベヤベル
ト上への供給が阻止されるからて、コンベヤベルト上に
載置されている土砂等の荷重だけがベルト上に作用する
ので、モータ等の駆動力を必要以上に大きくする必要が
なく、ランニングコストを低減でき、また全体的な構造
が簡略化されているので、メンテナンスも容易である。
被供給物の安息角に応じた断面山形の一定形状に被供給
物が堆積されて搬送されるので、貯留槽の排出口におけ
る両側壁の下端間隔および高さ間隔を設定することで、
所期の定量搬送を安定して行うことができる。
排出口の両側壁を一連に形成する共通する左右の邪魔板
を最テール部側の貯留槽から最ヘッド部側の貯留槽まで
延在させているので、邪魔板によって不陸状態の塊の転
落を防いで安定化させることができ、搬送量の変動を低
く抑えて安定した定量搬送を行うことができるととも
に、複数の貯留槽の排出口における左右の両側壁を共通
の邪魔板で形成できるので、構造的にも簡略になって安
価にできる。
土砂等の安息角度以上の角度としているので、その側壁
の傾斜面上に土砂等が停滞することを回避できる一方、
両側壁の傾斜角度を60度以下としているので、一般的
に土砂等の被供給物が両側壁上に一時的に保持されるう
えに、排出口へ向かって急激に土砂等の被供給物が流下
することもない。
の貯留槽からコンベヤベルト上に供給された土砂等がヘ
ッド部側の貯留槽の排出口における後壁を通過する際の
衝撃が緩和され、とくに山形に堆積した土砂等の上部に
位置した塊が、後壁との衝突によって転動して、土砂堆
積の形状を大きく崩れてしまうことが防止されるととも
に、テール部側の後壁によってヘッド部側への搬送が阻
止され、その後壁の後方に滞留するのが防止される。し
かも、テール部側の貯留槽内に貯留されている土砂等が
後壁の後方へ漏れ出すことも阻止される。
の高さを、搬送する土砂等の被供給物の種類や特性に応
じて調整でき、コンベヤベルト上に供給され断面山形に
堆積した被供給物の頂部が削り取られることがなくな
り、コンベヤベルトにより無駄なく効率よく搬送できる
とともに、被供給物が前壁下を通過する際の抵抗を低減
できる。
口の前壁の下端とコンベヤベルトの上面との高さ間隔
は、テール部側に配置された貯留槽よりも順次大きくな
るので、テール部側の貯留槽から供給された土砂等がヘ
ッド部側の貯留槽の排出口における前壁によってベルト
上に断面山形に堆積した土砂等の頂部が削り取られた
り、前壁下を通過する際の抵抗が低減される。
ルトコンベヤにより土砂等を定量ずつ供給できるととも
に、搬送に要するコンベヤベルトの駆動力を低く抑える
ことができる。
概要構成を示す縦断面図である。
上に供給された土砂等の堆積状態も概略に表している。
の時系列的な供給状態を示す概略図である。
置の概要構成を示す縦断面図である。
図5(b)は高さ調整ゲート部分の拡大図である。
図6(b)は可撓性後壁の拡大図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 下端に排出口を有するホッパー状の貯留
槽をコンベヤベルトのテール部側上方に配置し、その貯
留槽に投入した土砂等の被供給物を、前記排出口から前
記コンベヤベルト上に一定量ずつ切り出して所定場所へ
搬送して供給する土砂等の定量供給装置であって、 複数の前記貯留槽を前記コンベヤベルト上にその搬送方
向に沿って配置し、各貯留槽の排出口を形成する左右の
両側壁をその排出口の幅方向中央位置下方に向けて略V
字状に傾斜させて設けるとともに、前記コンベヤベルト
上に供給され載置された被供給物と前記両側壁の下方と
の間に空間部が生じるように構成したことを特徴とする
土砂等の定量供給装置。 - 【請求項2】 前記各貯留槽の排出口における両側壁を
平板状の邪魔板で形成するとともに、最テール部側の貯
留槽の排出口から最ヘッド部側の貯留槽の排出口にわた
って前記邪魔板を一連に連続して設け、 前記両側壁の傾斜角度を、前記被供給物の安息角度以上
で水平面に対して60度以下の範囲内に設定したことを
特徴とする請求項1記載の土砂等の定量供給装置。 - 【請求項3】 最テール部側に配置される前記貯留槽を
除く前記貯留槽の排出口の後壁を、前記コンベヤベルト
の搬送方向にのみ開放可能な可撓性を備えた弾性体壁に
するとともに、 前記各貯留槽の排出口における前壁を、この下端の高さ
を変更可能な高さ調整ゲートにし、ヘッド部側の前記貯
留槽の排出口における前壁の下端位置を、そのテール部
側の前記貯留槽の排出口における前壁の下端位置に比べ
て高くなるようにしたことを特徴とする請求項1又は2
記載の土砂等の定量供給装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002146235A JP4183440B2 (ja) | 2002-05-21 | 2002-05-21 | 土砂等の定量供給装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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- 2002-05-21 JP JP2002146235A patent/JP4183440B2/ja not_active Expired - Lifetime
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