JP2003341545A - コンバイン等の走行伝動装置 - Google Patents

コンバイン等の走行伝動装置

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JP2003341545A
JP2003341545A JP2002154218A JP2002154218A JP2003341545A JP 2003341545 A JP2003341545 A JP 2003341545A JP 2002154218 A JP2002154218 A JP 2002154218A JP 2002154218 A JP2002154218 A JP 2002154218A JP 2003341545 A JP2003341545 A JP 2003341545A
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clutch
traveling
gear
straight
differential
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JP2002154218A
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English (en)
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Yoshimasa Matsuda
善正 松田
Takahiko Kamimura
孝彦 上村
Mikiji Hirota
幹司 廣田
Takafumi Akiyama
尚文 秋山
Yoshinori Doi
義典 土居
Masami Matsui
正実 松井
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コンバイン等の走行用ミッションケースにおい
て、そのギヤ連動機構に対する改善を行う。 【解決手段】左右の操向クラッチと、旋回内側の走行駆
動輪に差動を与える差動ギヤ機構と、この差動ギヤ機構
に変速した動力を供給して差動回転させる旋回用クラッ
チと、直進時に差動ギヤ機構を同期して回転させる直進
用クラッチとを各々設けた走行用ミッションケースにお
いて、該左右の操向クラッチと差動ギヤ機構とを同一軸
上に配置し、上手側の副変速部により変速された動力を
カウンタ部等を介さず該旋回用クラッチと直進用クラッ
チへ直接伝達させると共に、該旋回用クラッチと直進用
クラッチとを同一軸上に連接配置し、この両クラッチを
該ミッションケースに対し脱着自在としたことを特徴と
するコンバイン等の走行伝動装置の構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンバイン等の
走行伝動装置に関し、ギヤ連動機構を有する走行用ミッ
ションケースにおいて、副変速部から旋回用クラッチ又
は直進用クラッチを経て同一軸上に配置した左右の操向
クラッチと差動ギヤ機構へ動力を伝達するもの等の分野
に属する。
【0002】
【従来の技術】従来では、圃場等で走行を行うコンバイ
ン等において、走行用ミッションケースにおける副変速
部で変速された動力を、カウンタ部を介し、直進伝動系
として左右の操向クラッチの入りと、常時入り状態の直
進用クラッチによる差動ギヤ機構の同期回転とにより車
軸へ伝達して直進走行を行わせると共に、同じく副変速
部で変速された動力を、カウンタ部を介し、旋回伝動系
として旋回内側の操向クラッチを切り、常時入り状態の
直進用クラッチを切ると同時に旋回用クラッチを入り状
態とし、差動ギヤ機構を経て車軸へ伝達して旋回作用を
行わせるもの等が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように、
走行用ミッションケースの伝動経路において、入力した
動力を副変速部で変速を行い、この変速された動力をカ
ウンタ部を介して、左右の操向クラッチへの伝動と、直
進用クラッチ又は旋回用クラッチを経た差動ギヤ機構へ
の伝動とによる直進と旋回の2系統の伝動とすることに
より、操向クラッチ用の軸と差動ギヤ機構用の軸とを各
別に必要とすること、並びに操向クラッチと差動ギヤ機
構に対しカウンタ部を介して伝動を行っていることか
ら、ギヤ連動機構が複雑になると共に、重量が増大しコ
スト高になるという難点があった。
【0004】このため、上記の如き、走行用ミッション
ケースの伝動経路に対する改善を行うものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、左右
の操向クラッチ1と、旋回内側の走行駆動輪2に差動を
与える差動ギヤ機構3と、この差動ギヤ機構3に変速し
た動力を供給して差動回転させる旋回用クラッチ4と、
直進時に差動ギヤ機構3を同期して回転させる直進用ク
ラッチ5とを各々設けた走行用ミッションケース6にお
いて、該左右の操向クラッチ1と差動ギヤ機構3とを同
一軸上に配置すると共に、上手側の副変速部Dにより変
速された動力をカウンタ部等を介さず該旋回用クラッチ
4と直進用クラッチ5へ直接伝達させることを特徴とす
るコンバイン等の走行伝動装置の構成とする。
【0006】このような構成により、コンバイン等にお
いて圃場又は路上等で旋回作用と直進走行を行わせると
き、走行用ミッションケース6のギヤ連動機構により副
変速部Dで変速された動力の連動により、旋回作用時に
は副変速部Dから旋回用クラッチ4の入りにより差動ギ
ヤ機構3を経て、同一軸上に配置した左又は右の操向ク
ラッチ1へ連動させて各種旋回モードによる左又は右へ
の旋回を行わせると共に、直進走行時には副変速部Dか
ら直進駆動用の中間ギヤを経て左右の操向クラッチ1へ
連動すると同時に、常時入り状態の直進用クラッチ5に
より差動ギヤ機構3を同期回転させ左右の操向クラッチ
1へ連動して直進を行わせる。なお、旋回用クラッチ4
の入りと同時に常時入り状態の直進用クラッチ5は切り
とする。
【0007】請求項2の発明は、左右の操向クラッチ1
と、旋回内側の走行駆動輪2に差動を与える差動ギヤ機
構3と、この差動ギヤ機構3に変速した動力を供給して
差動回転させる旋回用クラッチ4と、直進時に差動ギヤ
機構3を同期して回転させる直進用クラッチ5とを各々
設けた走行用ミッションケース6において、該旋回用ク
ラッチ4と直進用クラッチ5とを同一軸上に連接配置す
ると共に、この両クラッチ4,5を該ミッションケース
6に対し脱着自在としたことを特徴とする請求項1記載
のコンバイン等の走行伝動装置の構成とする。
【0008】このような構成により、コンバイン等にお
いて圃場又は路上等で旋回作用と直進走行を行わせると
き、走行用ミッションケース6のギヤ連動機構により副
変速部Dで変速された動力の連動により、旋回作用時に
は差動ギヤ機構3を経て左又は右の操向クラッチ1へ連
動させて左又は右への旋回を行わせる旋回用クラッチ4
と、直進走行時には直進駆動用の中間ギヤを経て左右の
操向クラッチ1への連動と同時に、差動ギヤ機構3を経
て左右の操向クラッチ1へ同期連動して直進を行わせる
直進用クラッチ5とを同一軸上に連接配置した状態で、
この旋回用クラッチ4と直進用クラッチ5を周囲のギヤ
配列との間隙により該ミッションケース6から自在に脱
着を行わせることができる。
【0009】
【発明の効果】請求項1の発明では、上記作用の如く、
コンバイン等において圃場又は路上等で旋回作用と直進
走行を行わせるとき、走行用ミッションケース6の副変
速部Dで変速された動力の連動により、旋回作用時には
旋回用クラッチ4の入りにより差動ギヤ機構3を経て左
又は右の操向クラッチ1へ連動させて左又は右への旋回
を行わせると共に、直進走行時には直進駆動用の中間ギ
ヤを経て左右の操向クラッチ1への連動と同時に、直進
用クラッチ5により差動ギヤ機構3を経て左右の操向ク
ラッチ1へ同期連動して直進を行わせるものにおいて、
左右の操向クラッチ1と差動ギヤ機構3とを同一軸上に
配置することにより軸本数の1本削減が可能になること
と、副変速部Dで変速した動力をカウンタ部等を介さず
に旋回用クラッチ4と直進用クラッチ5へ直接伝達が可
能になることにより、該ミッションケース6のギヤ連動
機構が簡素化されコンパクトになると共に、重量も軽減
されコストも低減される。
【0010】請求項2の発明では、上記作用の如く、コ
ンバイン等において圃場又は路上等で旋回作用と直進走
行を行わせるとき、走行用ミッションケース6の副変速
部Dで変速された動力の連動により、旋回作用時には差
動ギヤ機構3を経て左又は右の操向クラッチ1へ連動さ
せて左又は右への旋回を行わせる旋回用クラッチ4と、
直進走行時には直進駆動用の中間ギヤを経て左右の操向
クラッチ1への連動と同時に、差動ギヤ機構3を経て左
右の操向クラッチ1へ同期連動して直進を行わせる直進
用クラッチ5とを同一軸上に連接配置するものにおい
て、この同一軸上に連接配置した旋回用クラッチ4と直
進用クラッチ5を、周囲のギヤ配列との間隙により該ミ
ッションケース6から自在に脱着を行わせることができ
るから、該両クラッチ4,5の不調時等におけるメンテ
ナンスを容易に行うことができる。
【0011】なお、前記の如く、副変速部Dの動力を該
両クラッチ4,5に直接伝達させることにより、該両ク
ラッチ4,5の位置を走行クローラの駆動ラインより上
方に配置することができるから、泥土の影響等が少なく
メンテナンスを一層容易に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施例をコン
バインについて図面に基づき説明する。図11はコンバ
インの全体構成を示すもので、車台9の下部側に土壌面
を走行する左右一対の走行クローラ10を張設した走行
装置11を配設すると共に、該車台9上にフィードチェ
ン12に挟持して搬送供給される穀稈の脱穀を行い、こ
の脱穀された穀粒を選別回収して一時貯留するグレンタ
ンク13と、このタンク13に貯留された穀粒を機外へ
排出する排穀オーガ14を備えた脱穀装置15を載置
し、この脱穀装置15の後端部に排藁処理装置16を装
架構成させる。
【0013】該脱穀装置15の前方に、前端側から未刈
穀稈を分草する分草体17と、分草された穀稈を引き起
こす引起部18と、引き起こされた穀稈を刈り取る刈刃
部19と、この刈り取られた穀稈を掻き込むと共に、搬
送途上において扱深さを調節して搬送される穀稈を引き
継いで該フィードチェン12へ受け渡しする供給調節搬
送部20等を有する刈取装置21を、油圧駆動による刈
取昇降シリンダ22により土壌面に対して昇降自在なる
よう該車台9の前端部へ懸架構成させる。
【0014】該刈取装置21の一側にコンバインの操作
制御を行う操作装置23と、この操作のための操作席2
4を設け、この操作席24の後方側には前記グレンタン
ク13を配置し、下方側にはエンジン25を搭載すると
共に、該操作装置23と操作席24を覆うキャビン26
を配置する。これら走行装置11,脱穀装置15,刈取
装置21,操作装置23,エンジン25,キャビン26
等によってコンバインの車体27を構成させる。
【0015】該走行装置11は車台9の前部側に、図
1,図2に示す如く、走行用ミッションケース6を装架
しており、このミッションケース6の上部側に油圧式無
段変速装置29を連動可能に接合し、この無段変速装置
29の可変ポンプ29aに軸止した入力プーリ30へ該
エンジン25から動力を伝達可能に伝動ベルト等を張設
すると共に、この可変ポンプ29aによって一体的に駆
動される油圧モータ29bに、第1軸としてのモータ軸
31を設けて構成させる。
【0016】該ミッションケース6のギヤ連動機構は、
該モータ軸31に軸止した入力ギヤ32と、第2軸とし
ての変速駆動軸33の一端側に軸止した変速入力ギヤ3
4とを噛合連動させると共に、この変速駆動軸33にス
プライン等により軸回転摺動させる三連の変速駆動ギヤ
35と、第3軸としての変速伝動軸36に軸止する高速
ギヤ37,中速ギヤ38,低速ギヤ39とを、変速シフ
タ35aの作用により各々噛合連動させて高速,中速,
低速に変速する副変速部Dを構成させる。
【0017】該変速伝動軸36の中速ギヤ38と、第4
A軸としてのクラッチ軸40に遊転軸承する長円筒メタ
ル41の一端部に軸固定した直進ギヤ42とを噛合連動
すると共に、この長円筒メタル41の他端部に連動クラ
ッチとしての一方の直進用クラッチ5を軸装して構成さ
せる。
【0018】該変速伝動軸36の高速ギヤ37と中速ギ
ヤ38との間に軸止する変速伝動ギヤ43と、該長円筒
メタル41の外周に重設して遊転軸承させる短円筒メタ
ル44の一端部に軸固定した旋回ギヤ45とを噛合連動
すると共に、この短円筒メタル44の他端部に連動クラ
ッチとしての他方の旋回用クラッチ4を軸装して構成さ
せる。
【0019】該旋回用クラッチ4と直進用クラッチ5と
の間に、直進用クラッチ5を常時作動可能に押圧する作
用スプリング46を配設し、該両クラッチ4,5の外枠
リング47をクラッチ軸40の一方の軸端部に軸止する
と共に、このクラッチ軸40の軸端部を支承固定するフ
ランジ7を該ミッションケース6に脱着可能に締結して
構成させる。
【0020】該クラッチ軸40に軸止したクラッチ伝動
ギヤ48と、差動ギヤ機構3としてのデファレンシャル
ギヤ49を内装したデフケース50を回転駆動するデフ
ケースギヤ51とを噛合連動させ、左右方向のデファレ
ンシャルギヤ49を、第5軸としての操向差動軸52に
遊転軸承すると共に、このデファレンシャルギヤ49の
ボス部に、各外側面にクラッチ爪を設けた左右のデフ出
力ギヤ53を各々軸止して構成させる。
【0021】該左右のデフ出力ギヤ53の両側に、各々
左右摺動可能に各内側面にクラッチ爪を設けた左右の操
向クラッチ1を遊転軸承して配置すると共に、この左右
の操向クラッチ1には、各々クラッチギヤ54とこの各
クラッチギヤ54の外側部にシフタ溝を設けると共に、
この各シフタ溝に嵌入した左右の操向シフタ55の作用
により、該デフ出力ギヤ53と操向クラッチ1とを双方
の各クラッチ爪の噛合接離により入・切可能に構成させ
る。
【0022】該デフ出力ギヤ53に対し操向クラッチ1
を入・切操作することにより、車体27の直進時の左右
舵取り及び操向旋回作用を実行可能にすると共に、左右
の操向クラッチ1の接続復帰を補助する左右のリターン
スプリング56を装填して構成させる。
【0023】該左右のデフ出力ギヤ53と、第6軸とし
ての左右の車軸57の一端部に各々軸止した車軸ギヤ5
8とを噛合連動させると共に、この左右の車軸57を外
部に突出させた他端部に前記走行クローラ10を駆動す
る左右の走行駆動輪2を軸止して構成させる。なお、8
は、前記変速駆動軸33を外部に突出させた端部に軸止
した刈取装置21駆動用の刈取駆動プーリを示す。
【0024】次に、直進時のみの駆動用として、前記変
速伝動軸36の低速ギヤ39側の一端部に軸止した直進
伝動ギヤ59と、第4B軸としての中間伝動軸60の左
右側端部に軸止する左右の中間ギヤ61とを各々噛合連
動させると共に、この左右の中間ギヤ61を、前記左右
の操向クラッチ1の各クラッチギヤ54に各々噛合連動
して構成させる。
【0025】車体27の操向旋回作用を左右側への傾動
操作により実行させるパワステレバー28を前記操作装
置23の一側に配置して構成させる。エンジン25から
の動力を、油圧式無段変速装置29の可変ポンプ29a
へ入力し、この可変ポンプ29aにより駆動される油圧
モータ29bによる変速動力をモータ軸31に入力連動
し、このモータ軸31の入力ギヤ32から変速駆動軸3
3の変速入力ギヤ34に連動すると共に、同じく変速駆
動軸33に摺動する三連の変速駆動ギヤ35と、変速伝
動軸36の高速ギヤ37,中速ギヤ38,低速ギヤ39
とを各々連動させることにより高・中・低の副変速駆動
を行わせる。
【0026】この副変速部Dによって変速された動力に
より車体27を直進させるときは、変速伝動軸36の直
進伝動ギヤ59から中間伝動軸60の左右の中間ギヤ6
1へ連動すると共に、この中間ギヤ61から操向差動軸
52の左右の操向クラッチ1のクラッチギヤ54へ連動
させる。
【0027】この連動により左右の操向クラッチ1と、
差動ギヤ機構3の左右のデファレンシャルギヤ49との
クラッチ爪の噛合接続により、接続連動されるデフ出力
ギヤ53から左右の車軸57の車軸ギヤ58へ連動させ
る。一方、該変速伝動軸36の中速ギヤ38からクラッ
チ軸40の直進ギヤ42に連動し、この直進ギヤ42か
ら長円筒メタル41を介して作用スプリング46によっ
て常時入りとしている直進用クラッチ5の作用によりク
ラッチ軸40を駆動させ、このクラッチ軸40の駆動に
よりクラッチ伝動ギヤ48から差動ギヤ機構3のデフケ
ース50のデフケースギヤ51へ連動させる。
【0028】このデフケースギヤ51からデファレンシ
ャルギヤ49の作用により差動連動される左右のデフ出
力ギヤ53を、前記左右の車軸ギヤ58の回転に対し各
々同速回転となるよう組み合わせ同期して連動させ、こ
の連動により左右の車軸ギヤ58から走行駆動輪2を経
て左右の走行クローラ10を駆動して直進走行を行わせ
る。
【0029】この直進クラッチ5によって差動ギヤ機構
3を車軸ギヤ58に対し同期回転させることにより、該
操向クラッチ1の入・切時に発生するショックを緩和す
ることができる。次に、車体27を旋回させるときは、
該変速伝動軸36の変速伝動ギヤ43から旋回ギヤ45
へ連動し、この旋回ギヤ45から短円筒メタル44を介
して、油圧作用により該作用スプリング46の押圧を解
除し直進用クラッチ5を切ると同時に、旋回用クラッチ
4の入りによりクラッチ軸40を駆動させる。
【0030】このクラッチ軸40の駆動によりクラッチ
伝動ギヤ48から差動ギヤ機構3におけるデフケース5
0のデフケースギヤ51へ連動すると共に、このデフケ
ースギヤ51からデファレンシャルギヤ49の作用によ
り左右のデフ出力ギヤ53を差動駆動させる。
【0031】この駆動により、例えば、左へ旋回すると
きは、左の操向クラッチ1を切ると同時に、旋回用クラ
ッチ4の入りを半接続状態から完全接続状態まで変化さ
せることにより、差動ギヤ機構3の作用によって変化す
る左のデフ出力ギヤ53による左の車軸ギヤ58の回転
数を、通常回転の右車軸ギヤ58に対し、緩やかに減速
回転させるマイルド旋回,停止させるブレーキ旋回,1
/4逆回転させるスピン旋回の各旋回モードにより左へ
の旋回作用を行わせることができる。
【0032】なお、この旋回モードは、前記変速伝動軸
36の変速伝動ギヤ43とクラッチ軸40の旋回ギヤ4
5とのギヤ比を自由に変更することが可能であり、ブレ
ーキ旋回仕様又はスピン旋回仕様の何れかを選択設定す
ることができる。以上の如く、従来、各別の軸上に各々
配設されていた該操向クラッチ1と差動ギヤ機構3を、
該操向差動軸52上に共に軸装することによって軸本数
を1本削減することができるから、該ミッションケース
6のギヤ連動機構が簡素化されコンパクトになると共
に、重量も軽減されコストも低減される。
【0033】該旋回用クラッチ4と直進用クラッチ5側
を変速伝動軸36における小径の高速ギヤ37とするこ
とにより、該変速伝動軸36とクラッチ軸40の係合ラ
インが、該両クラッチ4,5をクラッチ軸40と一体と
して該ミッションケース6外へ取り出し容易なテーパ状
にできると共に、外径の大きい該両クラッチ4,5を該
ミッションケース6から余り張り出すことなくコンパク
トに内装できる。
【0034】また、該変速伝動軸36の中速ギヤ38及
び変速伝動ギヤ43と、クラッチ軸40の直進ギヤ42
及び旋回ギヤ45とを直接噛合連動させることにより、
従来の如く、カウンタ部等を介して噛合連動していたも
のに対し、クラッチ軸40を該走行クローラ10の駆動
ラインより上方に位置させることができる。
【0035】このため、メンテナンス時等に、該ミッシ
ョンケース6からフランジ7の取外しにより、このフラ
ンジ7と共にクラッチ軸40に該両ギヤ42,45と両
クラッチ4,5及びクラッチ伝動ギヤ48を組付けた状
態で取り出すときに、泥土の付着もなく容易に作業を行
うことができる。
【0036】また、該変速伝動軸36の中速ギヤ38を
旋回ギヤ45と噛合連動させることにより、高速ギヤ3
7と低速ギヤ39のギヤ比を自由に変更することがで
き、機種や仕様による車速比の違いに対し充分対応する
ことが可能となる。また、図3に示す如く、前記エンジ
ン25の駆動軸25aに軸止した走行駆動プーリ63か
ら、前記油圧式無段変速装置29の可変ポンプ29aに
軸止した入力プーリ30へ動力の伝達可能に駆動ベルト
64を張設すると共に、この可変ポンプ29aによって
一体的に駆動される油圧モータ29bにモータ軸31を
設けて構成させる。
【0037】該無段変速装置29の油圧モータ29bを
上部側へ接続した前記走行用ミッションケース6のギヤ
連動機構は、該モータ軸31を第一軸として軸止した入
力ギヤ32と噛合連動する変速入力ギヤ34を、第2軸
としての変速駆動軸33の一端側に軸止すると共に、こ
の変速駆動軸33を外部に突出させた端部に刈取装置2
1駆動用の刈取駆動プーリ8を軸止して構成させる。
【0038】該刈取駆動プーリ8と、刈取装置21にお
ける刈取伝動ケース65から外部へ突出させた刈取入力
軸66に軸承した、一方向回転クラッチ67aを内装す
る車速追従用プーリ67との間に車速追従用ベルト68
を張設すると共に、この車速追従用ベルト68に車速テ
ンションクラッチ69を装備して構成させる。
【0039】該エンジン25の駆動軸25aに車速駆動
プーリ63に隣接軸止した刈取出力プーリ70と、刈取
入力軸66に車速追従用プーリ67に隣接軸承した、一
方向回転クラッチ71aを内装する定格出力用プーリ7
1との間に定格出力用ベルト72を張設すると共に、こ
の定格出力用ベルト72に定格テンションクラッチ73
を装備して構成させる。
【0040】このような構成とすることにより、従来、
駐車ブレーキペダル(図示せず)を踏み込んだときは、
該無段変速装置29による主変速の制御を行う主変速レ
バー62がニュートラルへ戻るから、通常では、刈取回
転数が車速追従であり畦際における刈取装置21の掻き
込み作用ができ難いものであったが、この不都合な状態
の改善を行う。
【0041】このため、図4のフローチャートに示す如
く、該駐車ブレーキペダルを踏み込んだときは、駐車ブ
レーキがONすると共に、該主変速レバー62がニュー
トラルへ戻る、このとき、主変速レバー62の把手62
aに設けている畦際スイッチ74(図5参照)をONす
ることにより、該車速テンションクラッチ69がON状
態のままで高速側の定格テンションクラッチ73をON
させて加速させることにより、刈取装置21を定格回転
(図6参照)させることができる。
【0042】また、前記図3に示す如き伝動装置におい
て、該車速テンションクラッチ69を、主変速レバー6
2がニュートラルへ戻ると同時にOFFさせる機能を付
与することにより、該車速追従用プーリ67と定格出力
用プーリ71とに各々内装されている一方向回転クラッ
チ67a,71aを不要としても、該定格テンションク
ラッチ73をONさせることにより、刈取装置21を定
格回転させることができる。
【0043】また、前記操作装置23に配設したパワス
テレバー28は、従来では、その傾動操作角度をポテン
ショメータ等によって検出を行うものが一般的である
が、この方式では、小型化ができ難く、リンク機構等を
必要とし構成が複雑化する難点があり、取付けに関する
制約が発生していた。
【0044】このため、図7に示す如く、該パワステレ
バー28の回動支点28aから下方側の端部に、該レバ
ー28の操作に伴って移動する等間隔に突起物を立設し
た帯状の被検出板75を設け、この被検出板75に臨ま
せて発光部と受光部を持つ非接触移動検出器76を配置
し、この非接触移動検出器76による被検出板75の移
動検出(オプティカルマウス方式)により、該レバー2
8の操作量と方向を検出確認することができる。
【0045】このように、非接触による検出を行うため
摩耗等による不具合の発生がなく、微小な操作を検出で
きると共に、該レバー28周辺を小型化でき、部品削減
によるコスト低減を行うことができる。また、該パワス
テレバー28の傾動操作角度の検出を、図8に示す如
く、前記と異なる検出方式として、該レバー28の回動
支点28aにより該レバー28の操作に伴って回動する
多数のスリットを穿った被検出円盤77を設け、この被
検出円盤77に臨ませて発光部と受光部を持つ非接触移
動検出器78を配置し、この非接触移動検出器78によ
る被検出円盤77の回動検出(ロータリエンコーダ方
式)により、該レバー28の操作量と方向を検出確認す
ることができる。
【0046】このような、非接触による検出について
は、前記と同様の効果を有するものである。また、該パ
ワステレバー28の代わりに操縦用の丸ハンドル79に
よる舵取りを行うものにおいて、図9に示す如く、この
丸ハンドル79の取り付けは、該丸ハンドル79を支持
する複数本のハンドルアーム79aを下方側へ逆傘状に
絞った交点に支軸79bを設け、この支軸79bを軸受
ケース80に回動自在に支承すると共に、該支軸79b
からの操作力をウォーム及びべベルギヤ等により舵取装
置側へ伝達させる構成とする。
【0047】該軸受ケース80には、丸ハンドル79を
支軸79bの方向に対し前後方向に揺動可能とする、両
軸端を外部へ突出させて回動可能に支承した揺動支持軸
81を固着し、この揺動支持軸81に一定間隔を設けて
2枚の鋸歯状の位置設定円盤82を同期させて固定する
と共に、この2枚の位置設定円盤82をロックする2枚
のロック爪83を支点軸83aにより適宜位置を支承し
て構成させる。84はリターンスプリングを示す。
【0048】このような構成により、図10に示す如
く、該位置設定円盤82とロック爪83の位置決めによ
り軸受ケース80を揺動させて、オペレータが立ち姿勢
のときは、丸ハンドル79を略水平状態とすることによ
り、操縦部の最前部まで丸ハンドル79に妨げられるこ
となく移動できるため前方視界を確保できると共に、オ
ペレータが座り姿勢のときは、丸ハンドル79を後方に
移動させることにより、背もたれに深く腰掛けても手が
届き、足の入るスペースも確保できる。
【0049】このように、丸ハンドル79の位置をオペ
レータの操縦姿勢に応じた最適位置に調整できるから、
楽な姿勢で良好な運転操縦を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行用ミッションケースのギヤ連動機構におけ
る伝動状態を示す正面展開図。
【図2】走行用ミッションケースのギヤ連動機構におけ
る伝動状態を示す側面線形図。
【図3】刈取装置の駆動を車速追従と定格出力とに切り
替える機構を示すブロック図。
【図4】刈取装置の駆動を車速追従と定格出力への切替
え手順を示すフローチャート。
【図5】走行装置の主変速レバーの把手に畦際スイッチ
を配設した状態を示す斜視図。
【図6】車速に対する刈取回転数について車速追従と定
格出力の状態を示す図形線図。
【図7】パワステレバーの操作量を検出する非接触形検
出器の構成状態を示す正面図。
【図8】パワステレバーの操作量を検出する非接触形検
出器の構成状態を示す斜視図。
【図9】操縦用丸ハンドルを適宜支点により前後揺動さ
せる軸受ケースを示す側面図。
【図10】操縦用丸ハンドルを適宜支点により前後方向
に揺動させる状態を示す側面図。
【図11】コンバインにおける全体構成を示す側面図。
【符号の説明】
1. 操向クラッチ 2. 走行駆動輪 3. 差動ギヤ機構 4. 旋回用クラッチ 5. 直進用クラッチ 6. 走行用ミッションケース D. 副変速部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 57/02 303 F16H 57/02 303G (72)発明者 秋山 尚文 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 土居 義典 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 松井 正実 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 2B043 AA03 AB02 AB12 BA05 BB14 DA04 DB05 EB02 EB07 EB14 ED02 ED04 ED12 ED15 2B076 AA03 BA03 CC02 DA02 DB04 DB06 DB08 DC01 DD02 EA04 EC09 EC19 ED27 3D052 AA17 BB08 CC01 DD04 EE01 FF02 GG03 GG04 JJ03 JJ08 JJ12 JJ14 JJ15 3J063 AA13 AB02 AC11 BA01 BA03 BB44 CA05 CB52 CB57 CD13 CD25 CD42 XA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の操向クラッチ1と、旋回内側の走
    行駆動輪2に差動を与える差動ギヤ機構3と、この差動
    ギヤ機構3に変速した動力を供給して差動回転させる旋
    回用クラッチ4と、直進時に差動ギヤ機構3を同期して
    回転させる直進用クラッチ5とを各々設けた走行用ミッ
    ションケース6において、該左右の操向クラッチ1と差
    動ギヤ機構3とを同一軸上に配置すると共に、上手側の
    副変速部Dにより変速された動力をカウンタ部等を介さ
    ず該旋回用クラッチ4と直進用クラッチ5へ直接伝達さ
    せることを特徴とするコンバイン等の走行伝動装置。
  2. 【請求項2】 左右の操向クラッチ1と、旋回内側の走
    行駆動輪2に差動を与える差動ギヤ機構3と、この差動
    ギヤ機構3に変速した動力を供給して差動回転させる旋
    回用クラッチ4と、直進時に差動ギヤ機構3を同期して
    回転させる直進用クラッチ5とを各々設けた走行用ミッ
    ションケース6において、該旋回用クラッチ4と直進用
    クラッチ5とを同一軸上に連接配置すると共に、この両
    クラッチ4,5を該ミッションケース6に対し脱着自在
    としたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン等の
    走行伝動装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104285548A (zh) * 2014-11-04 2015-01-21 江苏永涛实业有限公司 自走式多功能育秧机的减速机
CN105156640A (zh) * 2015-09-26 2015-12-16 广西宜州玉柴农业装备有限公司 具有转向功能的微耕机齿轮箱行走箱

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