JP2003341503A - マスタシリンダ - Google Patents

マスタシリンダ

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JP2003341503A
JP2003341503A JP2002155468A JP2002155468A JP2003341503A JP 2003341503 A JP2003341503 A JP 2003341503A JP 2002155468 A JP2002155468 A JP 2002155468A JP 2002155468 A JP2002155468 A JP 2002155468A JP 2003341503 A JP2003341503 A JP 2003341503A
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JP
Japan
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cylinder
booster
piston
seal
seal member
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JP2002155468A
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Katsuhiro Mita
克宏 三田
Atsushi Yasuda
敦 安田
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Advics Co Ltd
Original Assignee
Advics Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T11/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator without power assistance or drive or where such assistance or drive is irrelevant
    • B60T11/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator without power assistance or drive or where such assistance or drive is irrelevant transmitting by fluid means, e.g. hydraulic
    • B60T11/16Master control, e.g. master cylinders
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T13/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems
    • B60T13/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release
    • B60T13/24Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release the fluid being gaseous
    • B60T13/46Vacuum systems
    • B60T13/52Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units
    • B60T13/565Vacuum systems indirect, i.e. vacuum booster units characterised by being associated with master cylinders, e.g. integrally formed

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Systems And Boosters (AREA)
  • Transmission Of Braking Force In Braking Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール部材に複数のシール機能を持たせ、マ
スタシリンダのドレン部、ブースタの低圧室、および大
気の各間をシールするシール部材の数を減少し、構造を
簡単にして製造コストを低減する。 【解決手段】 シリンダボディのブースタ取付面に取り
付けられたブースタによりピストンが作動されると、液
密シール部材により区画されたシリンダの液圧室から作
動液がブレーキ系統に供給される。ブースタ取付面に開
口するシリンダの開口部を拡径して形成した内周シール
段部に環状の複合シール部材を格納する。液密シール部
材より後方のドレン部とブースタの定圧室との間は、複
合シール部材の摺動シール部がピストンに摺接してシー
ルし、定圧室と大気との間は、気密シール部がブースタ
の前端面に当接してシールし、ドレン部と大気との間
は、固定シール部が内周シール段部の内周面に当接して
シールする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキペダルを
踏む力を倍力するブースタを一体的に取り付けたマスタ
シリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ブレーキペダルを踏む力を倍力す
るブースタを一体的に取り付けたマスタシリンダは、シ
リンダボディにシリンダを設け、シリンダボディのブー
スタを取り付けるブースタ取付面にシリンダを開口し、
後端部が前記ブースタの定圧室に進入しブースタの出力
軸により作動されるピストンをシリンダに設けたピスト
ンガイドに嵌合し、該シリンダと嵌合してシリンダの前
方を液圧室に区画する液密シール部材をピストンに取り
付け、シリンダにはピストンが非作動位置に後退される
と液圧室をリザーバに連通し、前進されると液密シール
部材より後方のドレン部に開口するドレン穴を開口して
いる。定圧室内に侵入するシリンダボディの環状突出部
の端面には、ピストンの小径部が貫通する内周穴が明け
られたガイド部材のフランジ部が密接し、内周穴の先端
開口部を拡径して内周シール段部を形成し、ガイド部材
外周の先端部を縮径して外周シール段部を形成し、ブー
スタ取付面に固定されたブースタのブースタシェルに係
合してブースタ取付面側に引き寄せられるカバー部材に
よりガイド部材と環状突出部とを密着させるとともに被
覆し、内周シール段部にピストンの外周面と摺接してド
レン部と定圧室との間を液密的にシールする摺動シール
部材を格納し、外周シール段部とカバー部材との間にド
レン部と定圧室との間を液密的にシールする液密シール
部材を格納し、ブースタシェルとカバー部材との係合部
においてブースタシェル及びカバー部材の両者とブース
タ取付面との間に介在されるシール部材により定圧室と
大気との間及びドレン部と大気との間をシールすること
が、実公昭63−1635公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のブースタを
一体的に取り付けたマスタシリンダにおいては、ガイド
部材と環状突出部とをカバー部材により密着させるとと
もに被覆しているので、ドレン部と定圧室の間を、ガイ
ド部材に形成された内周及び外周シール段部に夫々格納
された摺動シール部材及び液密シール部材によりシール
し、定圧室と大気との間及びドレン部と大気との間を、
ブースタシェル及びカバー部材とブースタ取付面との間
に介在されたシール部材により夫々シールする必要があ
り、多数のシールが必要になるとともに、構造が複雑に
なり製造コストが高くなる不具合があった。
【0004】本発明は、係る従来の不具合を解消するた
めになされたもので、シール部材に複数のシール機能を
持たせて、マスタシリンダのドレン部、ブースタの低圧
室、および大気の各間をシールするシール部材の数を減
少するとともに、構造を簡単にして、組付けを容易に
し、製造コストを低減することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、シリンダ
ボディにシリンダを形成し、前記シリンダボディのブー
スタを取り付けるブースタ取付面に前記シリンダを開口
し、後端部が前記ブースタの定圧室に進入し前記ブース
タの出力軸により作動されるピストンを前記シリンダの
後端部に設けたピストンガイドに摺動可能に嵌合し、前
記シリンダの前方を液圧室に区画する液密シール部材を
前記シリンダと前記ピストンとの間に設け、前記シリン
ダの前記液密シール部材より後方のドレン部にリザーバ
に連通するドレン穴を開口し、前記シリンダが前記ブー
スタ取付面に開口する開口部を拡径して内周シール段部
を形成し、該内周シール段部を前記ブースタ取付面に当
接固定されたブースタの前端面と前記ピストンの外周面
とにより区画して形成した環状空間に環状の複合シール
部材を格納し、該複合シール部材の内周面には前記ピス
トンの外周面と摺接して前記ドレン部と前記定圧室との
間を液密的にシールする摺動シール部を形成し、前記複
合シール部材の後端面には前記ブースタの前端面と当接
して前記定圧室と大気との間を気密的にシールする気密
シール部を形成し、前記複合シール部材の外周面には前
記内周シール段部の内周面と当接して前記ドレン部と大
気との間を液密的にシールする固定シール部を形成した
ことである。
【0006】請求項2に係る発明の構成上の特徴は、シ
リンダボディにシリンダを形成し、前記シリンダボディ
のブースタを取り付けるブースタ取付面に前記シリンダ
を開口し、後端部が前記ブースタの定圧室に進入して前
記ブースタの出力軸により作動される第1ピストンを前
記シリンダの後端部に設けた第1ピストンガイドに摺動
可能に嵌合し、第2ピストンを前記シリンダの中間部に
設けた第2ピストンガイドに摺動可能に嵌合し、軸線方
向に相対移動可能な係合部材とスプリングシートとを相
対移動が規制される係合位置まで第1圧縮スプリングの
第1セットばね力で互いに離間する方向に付勢する離間
手段を前記第1ピストンと第2ピストンとの間に配置
し、前記第2ピストンを前記第1セットばね力より小さ
い第2セットばね力で付勢して前記第1ピストンに当接
させる第2圧縮スプリングを前記第2ピストンと前記シ
リンダの前壁との間に介在し、前記シリンダを第1、第
2ブレーキ系統にブレーキ液圧を夫々供給する第1、第
2液圧室に区画する第1、第2液密シール部材を前記第
1、第2ピストンと前記シリンダとの間に夫々設け、前
記シリンダの前記第1、第2液密シール部材より後方の
第1、第2ドレン部にリザーバに連通する第1、第2ド
レン穴を開口し、前記シリンダが前記ブースタ取付面に
開口する開口部を拡径して内周シール段部を形成し、該
内周シール段部を前記ブースタ取付面に当接固定された
ブースタの前端面と前記第1ピストンの外周面とにより
区画して形成した環状空間に環状の複合シール部材を格
納し、該複合シール部材の内周面には前記第1ピストン
の外周面と摺接して前記第1ドレン部と前記定圧室との
間を液密的にシールする摺動シール部を形成し、前記複
合シール部材の後端面には前記ブースタの前端面と当接
して前記定圧室と大気との間を気密的にシールする気密
シール部を形成し、前記複合シール部材の外周面には前
記内周シール段部の内周面と当接して前記ドレン部と大
気との間を液密的にシールする固定シール部を形成した
ことである。
【0007】請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請
求項1又は2に記載のマスタシリンダにおいて、前記複
合シール部材は、弾性部材からなる本体部に金属製補強
部材を前記各シール部以外の部分において一体的に固着
して構成されていることである。
【0008】請求項4に係る発明の構成上の特徴は、シ
リンダボディにシリンダを設け、前記シリンダボディの
ブースタを取り付けるブースタ取付面に前記シリンダを
開口し、後端部が前記ブースタの定圧室に進入し前記ブ
ースタの出力軸により作動されるピストンを前記シリン
ダの後端部に設けたピストンガイドに摺動可能に嵌合
し、前記シリンダの前方を液圧室に区画する液密シール
部材を前記シリンダと前記ピストンとの間に設け、前記
シリンダの前記液密シール部材より後方のドレン部にリ
ザーバに連通するドレン穴を開口し、前記シリンダボデ
ィの前記定圧室内に侵入する環状突出部端面の突出取付
面に前記シリンダが開口する開口部を拡径して内周シー
ル段部を形成し、前記環状突出部の外周先端部を縮径し
て外周シール段部を形成し、前記ブースタのブースタシ
ェルの前記ブースタ取付面との当接部を前記環状突出部
の外周面及び突出取付面に沿って屈曲させ、前記内周シ
ール段部に前記ピストンの外周面と摺接して前記ドレン
部と前記定圧室との間を液密的にシールする摺動シール
部材を格納し、該摺動シール部材の背面に当接して摺動
シール部材の抜け止めを行う抜け止めプレートを前記環
状突出部端面と前記ブースタシェルとの間で挟持し、前
記外周シール段部と前記ブースタシェルとの間に前記定
圧室と大気との間を気密的にシールする気密シール部材
を格納したことである。
【0009】
【発明の作用・効果】上記のように構成した請求項1に
係る発明においては、シリンダボディのブースタ取付面
に取り付けられたブースタの出力軸によりピストンが作
動されると、液密シール部材によって区画されたシリン
ダの液圧室から作動液がブレーキ系統に供給される。ブ
ースタ取付面に開口するシリンダの開口部を拡径して形
成した内周シール段部に環状の複合シール部材を格納す
る。シリンダの前方を液圧室に区画する液密シール部材
より後方でドレン穴が開口されたシリンダのドレン部
と、ブースタの定圧室との間は、複合シール部材の摺動
シール部がピストンに摺接してシールされる。ブースタ
の定圧室と大気との間は、複合シール部材の後端面に形
成された気密シール部がブースタの前端面と当接してシ
ールされる。ドレン部と大気との間は、複合シール部材
の固定シール部が内周シール段部の内周面と当接してシ
ールされる。
【0010】このように、複合シール部材をブースタ取
付面に開口する内周シール段部に格納してブースタの前
端面との間に挟持するだけで各間をシールするので、シ
ール部材を一個にし、シール構造を簡単にし、組み付け
を簡素化してコストを大幅に低減することができる。
【0011】上記のように構成した請求項2に係る発明
においては、シリンダボディのブースタ取付面に取り付
けられたブースタの出力軸により第1ピストンが作動さ
れると、第1、第2液密シール部材によってシリンダが
夫々区画された第1、第2液圧室から作動液が第1、第
2ブレーキ系統に供給される。ブースタ取付面に開口す
るシリンダの開口部を拡径して形成した内周シール段部
に環状の複合シール部材を格納する。シリンダの後方を
第1液圧室に区画する第1液密シール部材より後方の第
1ドレン部とブースタの定圧室との間は、複合シール部
材の摺動シール部が第1ピストンに摺接してシールされ
る。ブースタの定圧室と大気との間は、複合シール部材
の後端面に形成された気密シール部がブースタの前端面
と当接してシールされる。第1ドレン部と大気との間
は、複合シール部材の固定シール部が内周シール段部の
内周面と当接してシールされる。
【0012】このように、シリンダの開口部に形成した
内周シール段部に複合シール部材を格納し、該複合シー
ル部材をブースタ取付面に固定されたブースタの前端面
との間に挟持して各間をシールするようにしたので、シ
ール部材を一個にし、シール構造を簡単にし、組み付け
を簡素化した低コストのタンデム式マスタシリンダを提
供することができる。
【0013】上記のように構成した請求項3に係る発明
においては、弾性部材からなる本体部に金属製補強部材
を各シール部以外の部分において一体的に固着して複合
シール部材を構成したので、複合シール部材が全体とし
て変形しないので、シール部の密着性がよくなってシー
ル性が向上する。
【0014】上記のように構成した請求項4に係る発明
においては、シリンダボディのブースタ取付面に取り付
けられたブースタの出力軸によりピストンが作動される
と、液密シール部材によって区画されたシリンダの液圧
室から作動液がブレーキ系統に供給される。定圧室内に
侵入するシリンダボディの環状突出部端面の突出取付面
に開口するシリンダの開口部には拡径して内周シール段
部が形成され、該内周シール段部にピストンの外周面と
摺接する環状の摺動シール部材が格納され、シリンダの
液密シール部材より後方のドレン部と定圧室との間を液
密的にシールする。摺動シール部材の背面には抜け止め
プレートが当接され、該抜け止めプレートは環状突出部
端面とブースタシェルとの間に挟持されて摺動シール部
材の抜け止めを行う。環状突出部の外周先端部を縮径し
て形成された外周シール段部にはブースタシェルと当接
する気密シール部材が格納され、定圧室と大気との間を
気密的にシールする。
【0015】このように、シリンダボディの環状突出部
の内外周に形成された内外周シール段部に液密シール部
材、気密シール部材を夫々格納し、ドレン部、低圧室、
及び大気の各間のシールを行うので、シール部材の個数
を減少し、シール構造を簡単にし、組み付けを容易にし
て製造コストを大幅に低減することができる。
【0016】
【実施の形態】以下本発明の第1の実施形態に係るマス
タシリンダを図1,2に基づいて説明する。図1におい
て、シリンダ本体1には、段付き孔状の第1シリンダ2
が形成され、第1シリンダ2の小径部2aは、シリンダ
本体1にブースタ3を取り付けるブースタ取付面4に開
口している。シリンダ本体1の前端部には、キャップ取
付孔5が第1シリンダ2の大径部2bの前端から拡径し
て第1シリンダ2と同軸線上に形成されている。キャッ
プ取付孔5には、キャップ6がOリング7によりシール
されて嵌合され、キャップ取付孔5の後端段差部とキャ
ップ6の端面との間に金属製の環状の第2ピストンガイ
ド8が挟持されCリング9により抜け止めして固定され
ている。キャップ取付孔5の奥部には1条の係合突起5
aが軸線方向に突設され、キャップ6の端部に軸線方向
に刻設された3個の凹溝6aの一つが係合され、第2液
圧室23から第2ブレーキ系統に液圧を供給するのに適
した回転方向にキャップ6はシリンダ本体1に所望回転
方向に回り止めして位置決めされる。キャップ6には、
有底の小径部10aと、第2ピストンガイド8の前方突
出部と嵌合する大径部10bとからなる段付の第2シリ
ンダ10が第1シリンダ2と同軸線上に形成されてい
る。このように、シリンダ本体1と該シリンダ本体1の
前端に形成されたキャップ取付穴5に嵌着されたキャッ
プ6とからシリンダボディ67が構成され、シリンダ本
体1に形成された第1シリンダ2と、キャップ6に形成
された第2シリンダ10とによってシリンダ68が構成
されている。
【0017】第1シリンダ2の小径部2aは第1ピスト
ンガイドとして機能し、前端面から後方に向けて有底の
軸線穴11aが形成された第1ピストン11が摺動可能
に嵌合されている。第1ピストン11の後部はブースタ
3の定圧室12内に侵入してブースタ3の出力軸13に
より作動されるようになっている。ブースタ3は、ブレ
ーキペダルを踏む力を倍力して発生するブレーキ液圧を
増圧する倍力装置で、ブースタシェル14により形成さ
れる内部室がダイヤフラムにより定圧室12と変圧室と
に区画されている。定圧室12は負圧導入管57を介し
てエンジンの吸気マニホールドに連通されて負圧に維持
されている。ペダル踏力によりバルブが作動されて定圧
室と変圧室とに差圧が発生すると、ダイヤフラムが前方
に付勢されて、ダイヤフラムに連結された出力軸13が
踏力を倍力して第1ピストン11を前方に押動するよう
になっている。ブースタシェル14は、ブースタ取付面
4に当接されてボルト15により固定されている。ブー
スタシェル14には、挿通穴14aが穿設され、該挿通
穴14aを通って第1ピストン11が定圧室内に侵入
し、出力軸13の先端に当接している。ダイヤフラムは
リターンスプリング16により後方に付勢され、非作動
時に出力軸13を原位置に後退させる。
【0018】第1ピストン11に嵌合してシリンダ68
を第1ブレーキ系統にブレーキ液圧を供給する第1液圧
室19に区画する第1液密シール部材18が第1ピスト
ンガイドである第1シリンダ2の小径部2aの前面に当
接され、第1液圧室19の前端を画成する液密シール部
材21が、第2ピストン20に摺動自在に嵌合し第2ピ
ストンガイド8の背面に当接されている。第1シリンダ
2の大径部2bには、樹脂製のスリーブ17が第1液密
シール部材18と液密シール部材21との間で遊嵌さ
れ、液密シール部材21及び第1液密シール部材18を
軸線方向の移動を阻止して所定位置に保持している。ス
リーブ17に第1ピストン11が進退可能に嵌合してい
る。第1液密シール部材18は、このように第1ピスト
ン11とシリンダ68との間に設けられシリンダ68の
後方を第1ブレーキ系統にブレーキ液圧を供給する第1
液圧室19に区画している。
【0019】第2ピストンガイド8の内周孔には第2ピ
ストン20が摺動自在に嵌合され、第2ピストン20の
前部は第2シリンダ10の小径部10aに進退可能に嵌
合され、後部はスリーブ17と嵌合して第1液圧室19
内に侵入し、第1液圧室19に発生する液圧により押動
されるようになっている。第2シリンダ10の大径部1
0b内では、第2液密シール部材22が第2ピストンガ
イド8の前方突出部の前面に当接され、大径部10bと
小径部10aとの間の段差部により挟持されている。第
2液密シール部材22は、第2ピストン20に摺動可能
に嵌合して第2シリンダ10と第2ピストン20との間
をシールし、シリンダ68の前方を第2ブレーキ系統に
ブレーキ液圧を供給する第2液圧室23に区画してい
る。
【0020】第1ピストン11の軸線穴11の底面に
は、先端に係合部24aが形成されたロッド24が係合
部材として前方に向けて突設されている。25はベル状
のスプリングシートで、上端に穿設された穴がロッド2
4に案内され、ロッド24の係合部24aと当接して前
方への移動を規制されている。26はスプリングシート
25の下端に外方に拡張されたフランジと軸線穴11の
底面との間に介在された第1圧縮スプリングで、第1セ
ットばね力でスプリングシート25をロッド24の係合
部24aと当接するまで前方に付勢している。第1ピス
トン11と第2ピストン20との間に配置され、軸線方
向に相対移動可能な係合部材24とスプリングシート2
5とを相対移動が規制される係合位置まで第1圧縮スプ
リング26の第1セットばね力で互いに離間する方向に
付勢する離間手段70は、このようにロッド24、スプ
リングシート25及び第1圧縮スプリング26等により
構成されている。離間手段70は、ロッド24を第2ピ
ストン20の後端面に突設し、スプリングシート25の
先端を第1ピストン11の軸線穴11の底面に当接させ
るようにしてもよい。
【0021】27は第2ピストン20とシリンダ68の
前壁である第2シリンダ10の小径部10aの底面との
間に介在された第2圧縮スプリングで、第2ピストン2
0を第1セットばね力より小さい第2セットばね力で後
方に付勢し、第2ピストン20をスプリングシート25
に当接させている。
【0022】シリンダ本体1の上端にはリザーバ31が
載置され、シリンダ本体1の上端にピン32で結合して
固定されている。リザーバ31の下面に穿設された第
1、第2出口33,34が、シリンダ本体1の上端に穿
設され第1、第2液圧室19,23に作動液を補給する
第1、第2補給口35,36に連通されている。第1補
給口35は、第1シリンダ11の小径部11aに開口
し、第1ピストン11が非作動位置に位置するとき、第
1ピストン11に軸線穴11aに向けて半径方向に穿設
された補給穴37と連通する。第1シリンダ11の小径
部11aの内周面部は、第1液密シール部材18より後
方の第1ドレン部をなし、第1補給口35は第1ドレン
部をリザーバ31に連通するドレン穴としても機能す
る。第2補給口36は、第2ピストンガイド8の前方突
出部に半径方向に穿設された穴38に連通し、該穴38
は、第2ピストン20が非作動位置に位置するとき、第
2ピストン20の環状部に半径方向に穿設された補給穴
39に連通する。第2ピストンガイド8の内周面部は、
第2液密シール部材22より後方の第2ドレン部をな
し、第2補給口36及び穴38は、第2ドレン部をリザ
ーバ31に連通するドレン穴としても機能する。なお、
40はリザーバ31の底部に取り付けられたフィルタで
ある。
【0023】第1シリンダ2がシリンダ本体1のブース
タ取付面4に開口する開口部には、拡径して内周シール
段部41が形成されている。内周シール段部41は、そ
の肩部と内周面、及びブースタ取付面4に当接して固定
されたブースタ3のブースタシェル42の前端面と第1
ピストン11の外周面とにより環状空間43を形成する
ように区画されている。環状空間43には環状の複合シ
ール部材44が格納され、該複合シール部材44の内周
面には第1ピストン20の外周面と摺接して第1ドレン
部2aと定圧室12との間を液密的にシールする摺動シ
ール部44aが形成され、複合シール部材44の後端面
にはブースタ3のブースタシェル14の前端面と当接し
て定圧室12と大気との間を気密的にシールする気密シ
ール部44bが形成され、複合シール部材44の外周面
には内周シール段部41の内周面と当接して第1ドレン
部2aと大気との間を液密的にシールする固定シール部
44cが形成されている。内周シール段部41の底面
は、第1補給口35に接続された孔45によりリザーバ
31に連通されている。
【0024】上記のように構成した実施形態の作動を説
明する。ブレーキペダルが踏まれると、ブースタ3の弁
が作動してダイヤフラムに差圧が作用し、出力軸13は
ペダル踏力を倍力して第1ピストン11を押動する。第
1ピストン11の前方移動により補給穴37が第1液密
シール部材18により第1補給口35との連通を遮断さ
れる。補給穴37が遮断された後、第1ピストン11の
移動により第1液圧室19内の作動液の液圧が上昇し、
ポート46から第1ブレーキ系統に供給される。第1液
圧室19内の液圧の上昇により第2ピストン20が前方
に押動され、第2ピストン20の前方移動により補給穴
39が第2液密シール部材22により第2補給口36と
の連通を遮断された後、第2ピストン20の移動により
第2液圧室23内の液圧が上昇し、ポート47から第2
ブレーキ系統に供給される。
【0025】ブレーキペダルが開放されると、出力軸1
3はブースタ3のリターンスプリング16により後退さ
れ非作動位置に停止される。出力軸13の後退につれて
第1ピストン11は第1圧縮スプリング26のばね力に
よりロッド24の係合部24aがスプリングシート25
に当接するまで後退され、その後は第2圧縮スプリング
27のばね力により第2ピストン20とともに後退さ
れ、非作動位置に停止する出力軸13に当接して非作動
位置に位置決めされる。
【0026】第1ブレーキ系統のエア抜き又は異常のた
めに、第1液圧室19内の液圧が上昇しない場合、第1
ピストン11が出力軸13に押動されて第1圧縮スプリ
ング26のばね力に抗して前進され、第1ピストン11
の前端がスプリングシート25のフランジを介して第2
ピストン20を前方に押動し、第2液圧室23内の液圧
が上昇される。第2液圧室23内の液圧によって第2液
密シール部材22に加わる軸力は、金属製の第2ピスト
ンガイド8により確実に支持される。また、第2液圧室
23内の液圧が上昇しない場合、出力軸13の前進によ
り第1ピストン11、第1圧縮スプリング26のばね力
により前進端に付勢されたスプリングシート25を介し
て第2ピストン20が第2圧縮スプリング27のばね力
に抗して前進される。第2ピストン20の前端が第2シ
リンダ10の底面に当接して停止された後、第1ピスト
ン11の前進により第1液圧室19内の液圧が上昇され
る。
【0027】このとき、環状空間43に格納された環状
の複合シール部材44の内周面に形成された摺動シール
部44aが第1ピストン11の外周面と摺接して第1ド
レン部2aと定圧室12との間を液密的にシールする。
複合シール部材44の後端面に形成された気密シール部
44bがブースタ3のブースタシェル14の前端面と当
接して定圧室12と大気との間を気密的にシールする。
さらに複合シール部材44の外周面に形成された固定シ
ール部44cが内周シール段部41の内周面と当接して
第1ドレン部2aと大気との間を液密的にシールする。
内周シール段部41の底部は、第1補給口35に接続さ
れた孔45によりリザーバ31に連通され、複合シール
部材44の背面を低圧に維持している。
【0028】図3に示す第2の実施形態においては、複
合シール部材44は、弾性部材からなる本体部48に金
属製補強部材49を各シール部44a,44b,44c
以外の部分において固着して構成されている。即ち、弾
性部材からなる本体部48は、摺動シール部44a及び
固定シール部44cを有する前端部48aと、気密シー
ル部44bを有する後端部48bとを備え、前端部48
aと後端部48bとの間に環状の金属製補強部材49埋
め込んで複合シール部材44が一体成形されている。こ
れにより、複合シール部材44の各シール部以外の部分
が変形しないので、各シール部、特に気密シール部44
bとブースタ3のブースタシェル14の前端面との密着
性がよくなってシール性が向上する。なお、複合シール
部材44は、環状の金属製補強部材49の前端面に前端
部48a、後端面に後端部48bを一体的に焼き付けて
構成してもよい。
【0029】図4に示す第3の実施形態においては、シ
リンダ本体1に定圧室12内に侵入する環状突出部50
を設け、ブースタ取付面4が環状突出部50端面からな
る突出取付面4aとシリンダ本体1の環状突出部50以
外の端面からなる取付面4bとで構成されている。ブー
スタシェル14は、ブースタ取付面4との当接部を環状
突出部50の外周面及び突出取付面4aに沿って屈曲さ
れ、取付面4bにボルト15で固定されている。第1シ
リンダ2が突出取付面4bに開口する開口部には、拡径
して内周シール段部41が形成されている。内周シール
段部41は、その肩部と内周面、及びブースタシェル1
4の屈曲されて突出取付面4aと対向する部分と第1ピ
ストン11の外周面とにより環状空間43を形成するよ
うに区画され、該環状空間43に環状の複合シール部材
44が格納されている。
【0030】図5に示す第4の実施形態においては、シ
リンダ本体1に定圧室12内に侵入する環状突出部51
を設け、ブースタ取付面4が環状突出部51端面からな
る突出取付面4aとシリンダ本体1の環状突出部51以
外の端面からなる取付面4bとで構成されている。ブー
スタシェル14は、ブースタ取付面4との当接部を環状
突出部51の外周面及び突出取付面4aに沿って屈曲さ
れ、取付面4bにボルト15で固定されている。第1シ
リンダ2が突出取付面4aに開口する開口部には、拡径
して内周シール段部52が形成されている。環状突出部
51の外周先端部には、縮径して外周シール段部53が
形成されている。
【0031】内周シール段部52には、第1ピストン1
1の外周面と摺接して第1ドレン部2aと定圧室12と
の間を液密的にシールする摺動シール部材54が格納さ
れ、該摺動シール部材54の背面に当接して摺動シール
部材54の抜け止めを行う抜け止めプレート55が突出
取付面4aとブースタシェル14の挿入穴14a内周縁
との間で挟持されている。外周シール段部53とブース
タシェル14の屈曲部との間には定圧室12と大気との
間を気密的にシールする気密シール部材56が格納され
ている。
【0032】上記実施形態においては、キャップ6をキ
ャップ取付穴5に嵌合してCリングにより抜け止めして
いるが、図6に示すように、キャップ取付穴5にキャッ
プ6を嵌合してからキャップ取付穴5の開口部をキャッ
プ6に向けてカシメ58て抜け止めしてもよい。
【0033】また、上記実施形態では、キャップ取付孔
5の奥部に軸線方向に突設された係合突起5aと、キャ
ップ6の端部に軸線方向に刻設された3個の凹溝6aの
一つとを係合させて、キャップ6をシリンダ本体1に所
望回転方向に回り止めして位置決めしているが、図7の
ように、キャップ6の外周面及びキャップ取付穴5内周
面に互いに係合するローレット59を形成し、キャップ
6に設けられたポート47を設定した回転方向に向けて
キャップ6をキャップ取付穴5にローレット59で位置
決めして嵌合するようにしてもよい。また、キャップ6
の外周形状及びキャップ取付穴5の内周形状を互いに嵌
合する多角形とし、キャップ6を所望回転方向に位置決
めして回転を規制するようにしてもよい。
【0034】さらに、図8に示すように、二股突起60
をシリンダ本体1の前端部から前方に設定回転角度方向
に突設し、ポート47が形成されたキャップ6の半径方
向突出部61を二股突起60に係合させて、ポート47
が設定した回転方向を向くようにしてもよい。
【0035】ポート47は、図9に示すように、キャッ
プ6の底部に設け、第2シリンダ10の小径部10aの
底面に開口するようにしてもよい。
【0036】上記実施形態では、第1ピストン11の軸
線穴11aの底面に突設され先端に係合部24aが形成
されたロッド24を中軸のシャフトを段付き形状に旋削
して形成しているが、図10に示すように、金属製の薄
いプレートを深絞りして中空ロッド部62を成形し、開
口部にフランジ63を係合部24aとしてプレス成形し
てもよい。また、図11のように、金属製プレートを断
面C字状にプレス成形してロッド部64を作成し、端部
にフランジ65を係合部24aとしてプレス成形しても
よい。
【0037】上記実施形態では、本発明を第1、第2ピ
ストンを有するタンデム式マスタシリンダに適用してい
るが、単一のピストンを有するマスタシリンダに適用し
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態に係るマスタシリンダの縦断
面図。
【図2】 第2シリンダが形成されたキャップ部分の拡
大断面図。
【図3】 第2の実施形態に係るマスタシリンダの一部
縦断面図。
【図4】 第3の実施形態に係るマスタシリンダの一部
縦断面図。
【図5】 第4の実施形態に係るマスタシリンダの一部
縦断面図。
【図6】 キャップをキャップ取付穴に嵌合して抜け止
めする他の例を示す図。
【図7】 キャップの回転方向をローレットにより位置
決めする例を示す図。
【図8】 キャップの回転方向を位置決めする他の例を
示す図。
【図9】 キャップの他の例を示す図。
【図10】深絞りで成形したロッドを示す図。
【図11】金属製プレートを断面C字状にプレス成形し
て作成したロッドを示す図。
【符号の説明】
1…シリンダボディ、2…第1シリンダ、2a…第1シ
リンダの小径部(第1ピストンガイドであり、内周面部
は第1ドレン部)、3…ブースタ、4…ブースタ取付
面、4a…突出取付面、4b…取付面、5…キャップ取
付孔、6…キャップ、8…第2ピストンガイド(内周面
部は第2ドレン部)、10…第2シリンダ、11…第1
ピストン、12…定圧室、13…出力軸、14…ブース
タシェル、14a…挿入穴、16…圧縮スプリング、1
7…スリーブ、18…第1液密シール部材、19…第1
液圧室、20…第2ピストン、21…液密シール部材、
22…第2液密シール部材、23…第2液圧室、24…
ロッド、24a…係合部、25…スプリングシート、2
6…第1圧縮スプリング、27…第2圧縮スプリング、
31…リザーバ、35…第1補給口(第1ドレン穴)、
36…第2補給口(第2ドレン穴)、37,39…補給
穴、41…内周シール段部、43…環状空間、44…複
合シール部材、44a…摺動シール部、44b…気密シ
ール部、44c…固定シール部、48…本体部、49…
金属製補強部材、54…摺動シール部材、55…抜け止
めプレート、56…気密シール部材、57…負圧導入
管、67…シリンダボディ、68…シリンダ、70…離
間手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボディにシリンダを形成し、前
    記シリンダボディのブースタを取り付けるブースタ取付
    面に前記シリンダを開口し、後端部が前記ブースタの定
    圧室に進入し前記ブースタの出力軸により作動されるピ
    ストンを前記シリンダの後端部に設けたピストンガイド
    に摺動可能に嵌合し、前記シリンダの前方を液圧室に区
    画する液密シール部材を前記シリンダと前記ピストンと
    の間に設け、前記シリンダの前記液密シール部材より後
    方のドレン部にリザーバに連通するドレン穴を開口し、
    前記シリンダが前記ブースタ取付面に開口する開口部を
    拡径して内周シール段部を形成し、該内周シール段部を
    前記ブースタ取付面に当接固定されたブースタの前端面
    と前記ピストンの外周面とにより区画して形成した環状
    空間に環状の複合シール部材を格納し、該複合シール部
    材の内周面には前記ピストンの外周面と摺接して前記ド
    レン部と前記定圧室との間を液密的にシールする摺動シ
    ール部を形成し、前記複合シール部材の後端面には前記
    ブースタの前端面と当接して前記定圧室と大気との間を
    気密的にシールする気密シール部を形成し、前記複合シ
    ール部材の外周面には前記内周シール段部の内周面と当
    接して前記ドレン部と大気との間を液密的にシールする
    固定シール部を形成したことを特徴とするマスタシリン
    ダ。
  2. 【請求項2】 シリンダボディにシリンダを形成し、前
    記シリンダボディのブースタを取り付けるブースタ取付
    面に前記シリンダを開口し、後端部が前記ブースタの定
    圧室に進入して前記ブースタの出力軸により作動される
    第1ピストンを前記シリンダの後端部に設けた第1ピス
    トンガイドに摺動可能に嵌合し、第2ピストンを前記シ
    リンダの中間部に設けた第2ピストンガイドに摺動可能
    に嵌合し、軸線方向に相対移動可能な係合部材とスプリ
    ングシートとを相対移動が規制される係合位置まで第1
    圧縮スプリングの第1セットばね力で互いに離間する方
    向に付勢する離間手段を前記第1ピストンと第2ピスト
    ンとの間に配置し、前記第2ピストンを前記第1セット
    ばね力より小さい第2セットばね力で付勢して前記第1
    ピストンに当接させる第2圧縮スプリングを前記第2ピ
    ストンと前記シリンダの前壁との間に介在し、前記シリ
    ンダを第1、第2ブレーキ系統にブレーキ液圧を夫々供
    給する第1、第2液圧室に区画する第1、第2液密シー
    ル部材を前記第1、第2ピストンと前記シリンダとの間
    に夫々設け、前記シリンダの前記第1、第2液密シール
    部材より後方の第1、第2ドレン部にリザーバに連通す
    る第1、第2ドレン穴を開口し、前記シリンダが前記ブ
    ースタ取付面に開口する開口部を拡径して内周シール段
    部を形成し、該内周シール段部を前記ブースタ取付面に
    当接固定されたブースタの前端面と前記第1ピストンの
    外周面とにより区画して形成した環状空間に環状の複合
    シール部材を格納し、該複合シール部材の内周面には前
    記第1ピストンの外周面と摺接して前記第1ドレン部と
    前記定圧室との間を液密的にシールする摺動シール部を
    形成し、前記複合シール部材の後端面には前記ブースタ
    の前端面と当接して前記定圧室と大気との間を気密的に
    シールする気密シール部を形成し、前記複合シール部材
    の外周面には前記内周シール段部の内周面と当接して前
    記ドレン部と大気との間を液密的にシールする固定シー
    ル部を形成したことを特徴とするマスタシリンダ。
  3. 【請求項3】 前記複合シール部材は、弾性部材からな
    る本体部に金属製補強部材を前記各シール部以外の部分
    において一体的に固着して構成されていることを特徴と
    する請求項1又は2に記載のマスタシリンダ。
  4. 【請求項4】 シリンダボディにシリンダを設け、前記
    シリンダボディのブースタを取り付けるブースタ取付面
    に前記シリンダを開口し、後端部が前記ブースタの定圧
    室に進入し前記ブースタの出力軸により作動されるピス
    トンを前記シリンダの後端部に設けたピストンガイドに
    摺動可能に嵌合し、前記シリンダの前方を液圧室に区画
    する液密シール部材を前記シリンダと前記ピストンとの
    間に設け、前記シリンダの前記液密シール部材より後方
    のドレン部にリザーバに連通するドレン穴を開口し、前
    記シリンダボディの前記定圧室内に侵入する環状突出部
    端面の突出取付面に前記シリンダが開口する開口部を拡
    径して内周シール段部を形成し、前記環状突出部の外周
    先端部を縮径して外周シール段部を形成し、前記ブース
    タのブースタシェルの前記ブースタ取付面との当接部を
    前記環状突出部の外周面及び突出取付面に沿って屈曲さ
    せ、前記内周シール段部に前記ピストンの外周面と摺接
    して前記ドレン部と前記定圧室との間を液密的にシール
    する摺動シール部材を格納し、該摺動シール部材の背面
    に当接して摺動シール部材の抜け止めを行う抜け止めプ
    レートを前記環状突出部端面と前記ブースタシェルとの
    間で挟持し、前記外周シール段部と前記ブースタシェル
    との間に前記定圧室と大気との間を気密的にシールする
    気密シール部材を格納したことを特徴とするマスタシリ
    ンダ。
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