JP2003341074A - 微細部品の組立方法並びに組立装置 - Google Patents

微細部品の組立方法並びに組立装置

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JP2003341074A
JP2003341074A JP2002158780A JP2002158780A JP2003341074A JP 2003341074 A JP2003341074 A JP 2003341074A JP 2002158780 A JP2002158780 A JP 2002158780A JP 2002158780 A JP2002158780 A JP 2002158780A JP 2003341074 A JP2003341074 A JP 2003341074A
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Toru Maruyama
徹 丸山
Kenichi Yoshimura
研一 吉村
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電素子方式のインクジェットヘッドを構成
する2つの微細部品を高精度に位置調整して組立て、信
頼性の高いインクジェットヘッドを生産性よく提供す
る。 【解決手段】 第1の微細部品と第2の微細部品の夫々
対応する位置に設けた各位置検出基準マークを検出し
て、その検出結果に基づいて両微細部品間の位置調整を
行い、両微細部品を接合する組立方法であって、部品供
給工程と、接着剤塗布工程と、仮止め用接着剤塗布工程
と、第1の微細部品位置検出工程と、検出初期位置移動
工程と、第2の微細部品位置検出工程と、位置調整工程
と、接合工程と、仮止め工程と、出位置移動工程と、排
出工程と、搬送工程と、とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つの微細部品を高
精度に位置決めして接合する組立技術の改良に関し、特
にインクジェットヘッドを構成する微細な構成部品を高
精度、且つ、安価に組立てる組立方法、及び組立装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドからインク滴を吐
出して用紙上に画像記録するインクジェット記録方式を
採用したプリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像記録
装置が種々提案され、市場に供されている。インクジェ
ットヘッドには、種々の構造のものが知られているが、
例えばインク滴を吐出するための複数のノズルと、各ノ
ズルに対応して設けられた電気機械変換素子や発熱抵抗
体等から成るアクチュエータとを備えており、各ノズル
に対応したアクチュエータが選択的に駆動することによ
り、記録信号に応じたインク滴をノズルより吐出し、画
像を形成するタイプが存する。インクジェットヘッドの
1つの例として、基板上に複数の圧電素子(例えば、P
ZT圧電セラミクス)を設け、この圧電素子に振動板の
変位部を接合し、この振動板上に変位部に対応する液室
を形成するための流路板を接合し、この流路板上に、振
動板の変位部に各ノズルが対応するようにノズル板を接
合し、圧電素子を駆動することにより、振動板を介して
液室内のインクを加圧し、ノズル板のノズルからインク
を吐出するようにしたものがある。このような、インク
ジェットヘッドにおいて、高密度、高品質な記録を行う
ためには、インクジェットヘッドを構成するノズル板、
流路板、振動板、圧電素子等の各微細部品を高精度に製
造する必要があるばかりでなく、各微細部品を接合して
組立てる際の微細部品相互の組立て精度を十分に高く確
保する必要がある。これらの微細部品間の高精度な組立
を実現するために、従来から種々の組立装置が提案され
ているが、高精度な組立を実現するために、組立時間が
長くなり生産性が低下するという問題があった。
【0003】このような微細部品の組立装置における生
産性向上を目的とした従来技術として、特開平5−29
3727号公報(特許第2739885号)「工程分割
型組立装置における物品組立方法」(キャノン(株))
が知られている。この従来例においては、まず、工程分
割型組立装置における物品組立方法において、第一のス
テーションで第一部材を供給し、第二のステーションで
は第一部材の位置を第一の位置検出手段で計測し、その
後第二部材を第一部材上に供給して組み付けする。次い
で、第一の部材と第二の部材の組み付け体を第二のステ
ーションから第三のステーションに移動させる間に、第
一部材についての計測結果をもとに、第三のステーショ
ンに配置された第二の位置検出手段の位置を、第二部材
の位置を計測するために毎回移動させる方式を提案して
いる。しかし、この従来例においては、位置計測用の検
出手段が第一の検出手段と第二の検出手段という2系統
の検出系を用いて部材の位置調整を行っている。そし
て、2つの部材を直接計測するのではなく、校正部品を
使用して2系統の検出手段の位置関係を把握して、間接
的に部材を調整しているため、部材同志の位置関係を直
接検出している訳ではない。したがって、部品間の組立
精度が十分に確保できない可能性がある。また、第一部
材の位置に合わせて、毎回、第二の位置検出手段を移動
させるため、検出手段移動による検出誤差が発生し易
く、その結果、組立精度が確保できないという問題があ
った。
【0004】そこで、特開平10−277853号公報
「微細部品の組立装置」((株)リコー)においては、
部品を供給する第一ステーションと、接着剤を塗布する
第二ステーションと、2つの微細部品を接合する第三ス
テーションと、接合した組立物を排出する第四ステーシ
ョンを順次配置し、第二ステーションには、微細部品の
位置を検出する位置検出手段と、接着剤塗布位置に微細
部品を位置決めする位置決め手段を備え、第三ステーシ
ョンには、他方の微細部品を吸着保持する保持手段と、
この保持手段を他方の微細部品供給側との間で往復移動
させる移動機構部と、二つの微細部品の位置計測が可能
な位置検出手段と、その検出結果に基づいて一方の微細
部品の位置を調整する位置調整手段を具備する方式を提
案している。このように2つの微細部品を同時に撮像可
能な位置検出手段を設け、一つの微細部品を基準とし
て、他方の微細部品を位置調整することにより高精度な
組立を実現している。しかし、特開平10−27785
3号公報の発明においては、接着剤塗布手段にスクリー
ン印刷方式を採用しているため、ある一定期間ごとに、
接着剤の交換、スクリーンの清掃、及びスクリーンの交
換等のメンテナンスが必要であり、メンテナンス期間中
は、組立装置はダウンしていまい、装置全体としての稼
働率が下がり、生産性が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記不具合に
鑑みてなされたものであり、圧電素子方式のインクジェ
ットヘッドを構成する微細部品を高精度に組立て、信頼
性の高いインクジェットヘッドを生産性よく提供できる
微細部品の組立方法及び組立装置を提供することを目的
とする。また、接合対象となる2つの微細部品の位置関
係を直接的に調整することにより、部品間の組立精度を
十分に確保することを目的とする。また、一つの微細部
品の位置に合わせて、毎回、位置検出手段を移動させる
等の必要をなくして、検出手段の移動に伴う検出誤差の
発生を防止して、高い組立精度を確保することを課題と
する。例えば、微細部品に接着剤を塗布する接着剤塗布
手段を定期的にメンテナンスする場合のメンテナンス期
間中であっても、装置をダウンさせずに、連続稼働を可
能とする微細部品の組立方法及び組立装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1の発明は、第1の微細部品と第2の微細部
品の夫々対応する位置に設けた各位置検出基準マークを
検出して、その検出結果に基づいて両微細部品間の位置
調整を行い、両微細部品を接合する組立方法であって、
第1の微細部品と第2の微細部品を夫々作業スペースに
投入する部品供給工程と、第1の微細部品と第2の微細
部品の一方に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、第1
の微細部品と第2の微細部品の位置調整を行った後、仮
接着するための仮止め接着剤を一方の部品表面に塗布す
る仮止め用接着剤塗布工程と、第1の微細部品の位置検
出基準マークを検出する第1の微細部品位置検出工程
と、前記第1の微細部品位置検出工程における検出情報
に基づいて、第2の微細部品の検出初期位置を移動する
検出初期位置移動工程と、第2の微細部品の位置検出基
準マークを検出する第2の微細部品位置検出工程と、第
1の微細部品と第2の微細部品についての位置検出情報
に基づいて、第2の微細部品の位置を調整する位置調整
工程と、位置調整を行った後、両微細部品を加圧接合す
る接合工程と、仮止め用接着剤を硬化し第1の微細部品
と第2の微細部品を仮接着する仮止め工程と、第1の微
細部品と第2の微細部品を接合した後、第1の微細部品
の位置検出情報をもとに、接合完成品を排出位置に移動
する排出位置移動工程と、第1の微細部品と第2の微細
部品の接合完成品を排出手段へ排出する排出工程と、前
記完成品を次工程に搬送する搬送工程と、を備えたこと
を特徴とする。
【0007】これによれば、部品供給工程において、微
細部品を搭載したトレイを用いて部品を作業スペースに
供給するので、トレイのセッティングミスやトレイ上の
部品搭載ミス等による装置停止の発生を予め防止し、稼
働率の高い微細部品の組立方法を提供することができ
る。また、第1の微細部品を接合位置側に予め移載して
おき、次いで第2の微細部品に対する接着剤塗布を行っ
てから接合位置側へ移載し、両微細部品を位置固定され
たCCDカメラの視野内に保持して直接的に位置調整す
ることにより、微細部品間の組立精度を十分に確保する
と共に、一つの微細部品の位置に合わせて、毎回、位置
検出手段を移動させる等の必要をなくして、検出手段の
移動に伴う検出誤差の発生を防止して、高い組立精度を
確保することができる。また、前記接着剤を硬化させる
前に、仮止め接着剤により両微細部品を仮止め接合して
位置ズレ、分離等が発生しないようにした上で、接着剤
を硬化させる工程に移行させるようにしたので、最終的
に得られる接合完成品の良品率を高めることができる。
従って、この本発明によれば、例えば、PZT方式印字
ヘッドを構成する微細部品を高精度に組立て、信頼性の
高いPZT方式印字ヘッドを提供できる。また、生産性
の高い微細部品の組立方法を提供することができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、前
記第1の微細部品、及び第2の微細部品は、夫々インク
ジェットヘッドを構成する振動板、及び流路板であるこ
とを特徴とする。本発明によれば、例えば振動板と流路
板のように位置合わせ精度の良否がインクジェットヘッ
ドの性能に影響を及ぼす場合の組立方法として使用する
ことにより、生産性を高めながら品質精度の高いインク
ジェットヘッドを製造することができる。
【0009】請求項3の発明は、インクジェットヘッド
を構成する微細部品としての振動板及び流路板の夫々対
応する位置に設けた位置検出基準マークを検出して、そ
の検出結果に基づいて流路板の位置調整を行い、振動板
と流路板を接着接合する組立方法であって、振動板と流
路板を夫々作業スペースに投入する部品供給工程と、流
路板の表面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、振動
板と流路板の位置調整を行った後、仮接着するための仮
止め接着剤を流路板表面に塗布する仮止め用接着剤塗布
工程と、振動板の位置検出基準マークを検出する振動板
位置検出工程と、前記振動板位置検出工程における検出
情報に基づいて、流路板の検出初期位置を移動する検出
初期位置移動工程と、流路板の位置検出基準マークを検
出する流路板位置検出工程と、振動板と流路板の位置検
出結果に基づいて、流路板の位置を調整する位置調整工
程と、位置調整を行った後、振動板と流路板を加圧接合
する接合工程と、仮止め用接着剤を硬化し振動板と流路
板を仮接着する仮止め工程と、振動板と流路板を接合し
た後、振動板についての位置検出情報をもとに、接合完
成品を排出位置に移動する排出位置移動工程と、前記振
動板と流路板の接合完成品を排出手段へ排出する排出工
程と、前記接合完成品を次工程に搬送する搬送工程と、
を備えたことを特徴とする。これによれば、部品供給手
段において、微細部品を搭載したトレイを用いて部品を
作業スペースに供給するので、トレイのセッティングミ
スやトレイ上の部品搭載ミス等による装置停止の発生を
予め防止し、稼働率の高い微細部品の組立方法を提供す
ることができる。また、第1の微細部品を接合位置側に
予め移載しておき、次いで第2の微細部品に対する接着
剤塗布を行ってから接合位置側へ移載し、両微細部品を
位置固定されたCCDカメラの視野内に保持して直接的
に位置調整することにより、微細部品間の組立精度を十
分に確保すると共に、一つの微細部品の位置に合わせ
て、毎回、位置検出手段を移動させる等の必要をなくし
て、検出手段の移動に伴う検出誤差の発生を防止して、
高い組立精度を確保することができる。また、前記接着
剤を硬化させる前に、仮止め接着剤により両微細部品を
仮止め接合して位置ズレ、分離等が発生しないようにし
た上で、接着剤を硬化させる工程に移行させるようにし
たので、最終的に得られる接合完成品の良品率を高める
ことができる。従って、この本発明によれば、インクジ
ェットヘッドを構成する振動板と流路板との接合に際し
ての位置調整を効率的、且つ誤差なく行うことができる
ので、PZT方式印字ヘッドを構成する微細部品を高精
度に組立て、信頼性の高いPZT方式印字ヘッドを提供
できる。また、生産性の高い微細部品の組立方法を提供
することができる。
【0010】請求項4の発明は、請求項1、又は2に記
載の第1の微細部品位置検出工程において、前記第1の
微細部品の位置検出基準マークの位置座標としてのター
ゲット座標を取得し、第1の微細部品と第2の微細部品
を前記位置調整工程において接合した後、前記接合完成
品を排出位置に移動するにあたり、前記ターゲット座標
との偏差を算出し、排出位置までの移動量を補正するこ
とを特徴とする。この本発明によれば、接合位置におけ
る接合が完了した時点における接合完成品の位置座標に
かかわらず位置補正によって排出位置の座標を常に接合
下ステージの流路板基準原点に定めることが可能とな
る。従って、接合完成品を排出手段の完成品トレイに収
納するにあたり、移載精度を向上させることができ、ト
レイ収納時に位置ズレ、移載ミス等の搬送エラーの低減
が図られ装置ダウンタイムを無くして、稼働率の高い微
細部品の組立方法を提供することが可能となる。請求項
5の発明は、請求項1、2、3又は4において、前記接
着剤塗布工程と前記仮止め用接着剤塗布工程との間に、
前記接着剤塗布済みの微細部品或いは流路板をバッファ
手段内に複数貯蔵するためのバッファ工程を備えたこと
を特徴とする。この発明によれば、印刷装置等からなる
接着剤塗布手段が清掃、接着剤補給等のためのメンテナ
ンス中であっても、バッファ手段に貯蔵した微細部品を
使用しての自動運転の継続が可能であり、稼働率の高い
組立方法を提供できる。
【0011】請求項6の発明は、請求項5において、前
記バッファ工程において、前記バッファ手段内に複数個
貯蔵された接着剤塗布済み微細部品、或いは流路板は、
接着剤が塗布された順番に次工程に排出する先入先出し
方式により処理されることを特徴とする。これによれ
ば、接着剤を塗布した順番に従って接合手段に供給する
先入先出し(FIFO)制御を行うことにより、塗布さ
れた接着剤の塗布から接合までの経過時間を均一に管理
することができ、プロセス条件の安定化が図られ、高品
質で高歩留りのPZT方式印字ヘッドの提供が可能とな
る。請求項7の発明は、請求項5又は6において、前記
バッファ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み微細
部品或いは流路板は、前記バッファ内の所要位置に位置
決め保持されることを特徴する。これによれば、バッフ
ァトレイの凹所上の流路板を凹所内に真空吸着し、バッ
ファ手段に載置された流路板の位置を保持することによ
り、流路板を移載するにあたり移載精度を向上させるこ
とができ、位置ズレ、移載ミス等の搬送エラーの低減が
図られ、装置ダウンタイムを無くして、稼働率の高い微
細部品の組立方法を提供することが可能となる。請求項
8の発明は、2つの微細部品の夫々対応する位置に設け
た位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づ
いて微細部品の位置調整を行い、2つの微細部品を接合
する組立装置であって、2つの微細部品を夫々作業スペ
ースに投入する微細部品供給手段と、2つの微細部品の
一方に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、微細部品を
仮止めするための仮止め接着剤を塗布する仮止め用接着
剤塗布手段と、2つの微細部品の位置検出基準マークを
検出する位置検出手段と、位置検出手段による微細部品
の位置検出結果に基づいて微細部品の位置を調整する位
置調整手段と、位置調整手段による位置調整完了後に2
つの微細部品を加圧接合する接合手段と、仮止め用接着
剤を硬化し2つの微細部品を仮接着する仮止め手段と、
2つの微細部品を接合した接合完成品を排出する排出手
段と、接合完成品を次工程に搬送する搬送手段と、を備
えたことを特徴とする。これによれば、請求項1、2と
同様の作用、効果を得ることができる。
【0012】請求項9の発明は、請求項8において、前
記微細部品供給手段は、微細部品を複数収納したトレイ
を供給する供給手段と、供給されたトレイに設けた識別
マークを検出する検出手段と、検出手段による検出結果
に基づいて、トレイ引き込みの可否判定を行うトレイ識
別手段と、を備えていることを特徴とする。これによれ
ば、請求項3と同様の作用、効果を得ることができる。
請求項10の発明は、請求項7又8において、前記位置
検出手段は、前記一方の微細部品の位置検出基準マーク
の位置座標としてのターゲット座標を取得し、該一方の
微細部品と他方の微細部品を前記位置調整手段によって
接合した後、前記接合完成品を排出位置に移動するにあ
たり、前記ターゲット座標との偏差を算出し、排出位置
までの移動量を補正することを特徴とする。これによれ
ば、請求項4と同様の作用、効果を得ることができる。
請求項11の発明は、請求項8、9又は10において、
前記接着剤塗布済みの微細部品を複数貯蔵するためのバ
ッファ手段を備えたことを特徴とする。これによれば、
請求項5と同様の作用、効果を得ることができる。請求
項12の発明は、請求項8、9、10又は11の何れか
一項に記載の微細部品の組立装置は、前記バッファ手段
内に順次載置される接着剤塗布済み微細部品の載置位置
及び載置順序を記憶する記憶手段と、接着剤が塗布され
た順番に微細部品を次工程に排出する制御を行う制御手
段を更に備え、前記バッファ手段内に複数個貯蔵された
接着剤塗布済み微細部品は、接着剤が塗布された順番に
次工程に排出する先入先出し方式により処理されること
を特徴とする。これによれば、請求項6と同様の作用、
効果を得ることができる。
【0013】請求項13の発明は、請求項8、9、1
0、11又は12に記載の微細部品の組立装置であっ
て、前記バッファ手段は、複数の微細部品を搭載可能な
トレイを備え、該トレイには個々の微細部品をトレイ上
の所要位置に位置決め保持するための真空吸着機構或い
はメカニカルチャック機構から成る保持機構を備えるこ
とを特徴とする。これによれば、請求項7と同様の作
用、効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施
の形態により詳細に説明する。図1乃至図4は、圧電素
子(例えば、PZT圧電セラミクス)を用いたインクジ
ェットヘッドの一例としてのPZT方式印字ヘッドの概
要構造を示す正面構成図、流路板の平面図、ノズル板の
平面図、及び流路板とノズル板を組み付けた状態の平面
図である。図1に示すように、PZT方式印字ヘッド1
は、駆動ユニット3と、この駆動ユニット3の上面に接
合した液室ユニット2とを備えている。駆動ユニット3
は、平板状の基板15上に複数の圧電素子駆動部(以
下、駆動部、という)14a及び支柱部14bを交互に
立設した構成を備え、これらの駆動部14a及び支柱部
14bは所定の間隔をおいて、基板15の上面に接合固
定されている。液室ユニット2は、図3に示した如きイ
ンク滴を吐出する複数のノズル孔40を有したノズル板
11と、図2に示した如く各ノズル孔40に対応した溝
状の液室30が上面に形成されている流路板12と、各
液室30に対応した位置関係にあり、且つ駆動ユニット
3の駆動部14aの振動を各液室30に伝える振動板1
3から形成されている。液室ユニット2を構成するノズ
ル11、流路板12、振動板13は、流路板12の上面
及び下面に夫々塗布した接着剤16を介して高い精度で
接合している。駆動ユニット3を構成する各圧電素子駆
動部14a及び支柱部14bの上面には、接着剤16を
介して液室ユニット2(振動板13の下面)が高い精度
で接着接合されている。液室ユニット2には、図示しな
いインク供給機構からインクが供給され、各液室30に
インクが供給される。そして、圧電素子駆動部14aに
通電して選択的に駆動することにより、液室30の底壁
を構成する振動板13を変位させて液室30の内圧を高
めて、液室30の上壁に形成したノズル孔40からイン
ク滴を吐出させる。
【0015】ここで、図2乃至図4を用いて、ノズル板
11と流路板12との位置調整方式を説明する。図2か
らも分かるように、流路板12の上面の長手方向両端部
には、夫々凹状の位置検出用基準マーク22aが形成さ
れている。一方、図3からも分かるように、ノズル板1
1の長手方向両端には、貫通穴としての位置検出用基準
マーク21が形成されている。そして、振動板11と流
路板12を接合する際には、これらのマーク22a、2
1を検出し、夫々の重心が合う様に、振動板11と、流
路板12の位置誤差量をXYθ補正して、Z軸方向に加
圧接合する。振動板11と流路板12を接合した後は、
図4に示すように、ノズル板11の両端に位置する貫通
穴としてのノズル板位置検出用基準マーク21の中に、
流路板12に設けた流路板位置検出用基準マーク22a
が高精度に位置合わせされる。また、流路板12と振動
板13との位置合わせに際しても、流路板12の下面に
設けたマーク22bと振動板13の対応する位置に設け
た貫通穴としてのマーク23が、流路板12とノズル板
11に夫々設けた各マークと同様のマーク構成となって
おり、位置調整も同様の手順にて行われる。
【0016】図示した例では、流路板12側の位置検出
用基準マーク22a、22bと、ノズル板11と振動板
13に夫々設けた位置検出用基準マーク21、23と
は、各板の位置関係が精度よく接合された際に、同心円
状の位置関係となるように設定されている。このため、
ノズル板位置検出用基準マーク21及び振動板位置検出
用基準マーク23は、流路板位置検出用基準マーク22
a、22bよりも大径に形成している。しかし、マーク
21、23と、マーク22a、22bとは、必ずしも同
心円状に配置される必要はなく、上方からカメラ(撮像
手段)で撮像したときに検出可能な位置に配置され、且
つ各マーク間の位置関係が明確になっていればどのよう
な配置であっても良い。このように、ノズル板11と流
路板12、流路板12と振動板13、液室ユニット2と
駆動ユニット3を高精度に位置合わせして接合すること
が、PZT方式印字ヘッドの性能上非常に重要である。
そこで、本発明に係わる微細部品の組立方法、組立装置
を、振動板と流路板の組立方法、組立装置を一例とし
て、図5乃至図12を用いて説明する。
【0017】図5は、本発明の一実施形態に係る微細部
品の組立方法と、該組立方法を実現するための組立装置
の構成を説明する平面図である。本発明の微細部品の組
立装置50は、微細部品としての振動板13と流路板1
2の各対応する位置に夫々設けた位置検出用基準マーク
23、22bを検出して、その検出結果に基づいて2つ
の微細部品13、12間の位置関係を微調整し、2つの
微細部品を接着接合する工程を全て自動化した組立装置
である。この組立装置50は、ベースAと、ベースA上
面の中央部に設けた第1ステーションBと、第1ステー
ションBの一端側に配置した第2ステーションCと、第
1ステーションBの他端側に配置した第3ステーション
Dと、各ステーション間を移動して微細部品を移載する
移載ユニットEと、制御手段Fと、を備えている。ベー
スA上の各ステーションB、C、Dは、装置外部とは隔
絶されたクリーンルーム内に設置されている。第1ステ
ーションBには、微細部品としての振動板13を作業ス
ペース内に供給する振動板供給手段51、52と、微細
部品としての流路板12を供給する流路板供給手段5
3、54と、2つの微細部品13、12を接合完了した
後の接合完成品Wを受け取る排出手段55、56等が配
置されている。第2ステーションCには、流路板12の
片面(表面)に接着剤16を塗布する接着剤塗布手段5
8と、接着剤16を塗布した流路板12を一定量貯蔵す
るバッファ手段57と、が配置されている。なお、この
接着剤16は、熱硬化型接着剤であり、後段の熱硬化工
程にて加熱されることにより硬化して2つの微細部品1
2、13を本接合する。第3ステーションDには、振動
板13と流路板12を仮止めするための仮止め接着剤を
塗布する仮止め用接着剤塗布手段62と、振動板位置検
出基準マーク23及び流路板位置検出基準マーク22b
を検出する位置検出手段63と、位置検出手段63によ
る位置検出結果に基づいて流路板12の位置を微調整す
る位置調整手段61と、位置調整完了後に2つの微細部
品13、12を加圧接合する図示しない接合手段と、仮
止め用接着剤を硬化し2つの微細部品13、12を仮接
着する仮止め手段64(UVランプ)と、を備えてい
る。ここで、既に接着剤16を塗布されている流路板1
2に重ねて仮止め用接着剤を塗布してから振動板13を
仮接合する理由は、接着剤16は熱硬化型接着剤である
ために接着力が不十分であるために、流路板12に振動
板13を接合したとしても接合力が十分でなく、接合完
成品Wを移載用の吸引ノズル等により吸着して移載する
際に分解してしまう虞があるため、仮止め接着しておく
必要がある。また、この仮止め接着剤を紫外線硬化型接
着剤とすることにより、UVランプから成る仮止め手段
64からの紫外線照射により仮止め接着剤を硬化させる
ことができる。
【0018】移載ユニットEは、微細部品13、12を
組立てた後の接合完成品を次工程に搬送する搬送手段6
5を備えている。搬送手段65は、例えば一軸ロボット
等から成る搬送機構65aと、搬送機構65aにより任
意の位置に移動、停止可能に支持されるアーム65b
と、アーム65bの先端に支持した真空吸着手段等の保
持手段65cと、を有している。移載ユニットEは、制
御手段Fからの指令によって、各ステーションB、C、
D間を移動し、任意の位置にて停止して、保持手段65
cにより微細部品を取出したり、保持した微細部品を所
定箇所に載置する作業を実行する。なお、保持手段65
cとしては、メカニカルチャック等の把持手段を用いて
もよい。制御手段Fは、本組立装置の各構成要素を制御
する制御部66を備えている。
【0019】第1の振動板供給手段51は、後述するよ
うに複数の振動板13を載置するトレイTに付された識
別マークを検出するCCD、フォトセンサ等から成る第
1の振動板トレイ検出手段51aと、トレイTの引き込
みの可否を判断するための第1の振動板トレイ識別手段
51bと、トレイの引き込みを行う第1の振動板トレイ
供給手段51cと、を備えている。トレイ識別手段51
bは、例えばトレイT上の微細部品が振動板13である
か否か、トレイ上のセット状態が良好か否か等を検知し
て制御手段に情報を提供する。トレイ供給手段51c
は、投入されたトレイTを支持して矢印で示す一軸方向
へ進退させるための一軸ロボット等から構成される。こ
のトレイ供給手段51cは、上方に停止した状態にある
保持手段65cの直下に個々の振動板13が停止するよ
うに所定ピッチ毎にトレイTを送るための間欠駆動パタ
ーンにて制御される。そして、保持手段65cの昇降動
作によって、トレイ上の一つの振動板13がピックアッ
プされて他の部位に移載された後で、一つの振動板分だ
けトレイを一方に進行させて、次の振動板を保持手段6
5cによるピックアップ位置に移動させる。ピックアッ
プ位置に戻ってきた保持手段65cは、新たな振動板を
吸着して他の部位に移載する。
【0020】第2の振動板供給手段52は、第2の振動
板トレイ検出手段52aと、第2の振動板トレイ識別手
段52bと、第2の振動板トレイ供給手段52cと、を
備えている。各手段52a、52b、52cの各構成
は、対応関係にある第1の振動板供給手段51における
各手段51a、51b、51cと同様である。第1の流
路板供給手段53は、流路板12を保持したトレイTを
供給する手段であり、第1の流路板トレイ検出手段53
aと、第1の流路板トレイ識別手段53bと、第1の流
路板トレイ供給手段53cと、を備えている。第2の流
路板流路板供給手段54は、第2の流路板流トレイ検出
手段54aと、第2の流路板流トレイ識別手段54b
と、第2の流路板流トレイ供給手段54cと、を備えて
いる。これらの各手段53a〜53c、54a〜54c
の構成は、第1の振動板供給手段51における各手段5
1a、51b、51cと同様である。第1の完成品排出
手段55は、振動板13と流路板12を仮止め接合した
接合完成品をトレイT上に規則的に載置した状態で供給
する手段であり、第1の完成品トレイ検出手段55a
と、第1の完成品トレイ識別手段55bと、第1の完成
品トレイ排出手段55cと、を備えている。第2の完成
品排出手段56は、第2の完成品トレイ検出手段56a
と、第2の完成品トレイ識別手段56bと、第2の完成
品トレイ排出手段56cと、を備えている。これらの各
手段55a〜55c、56a〜56cの構成は、第1の
振動板供給手段51における各手段51a、51b、5
1cと同様である。このように、各供給手段52、5
3、54、55を構成する各トレイ検出手段、トレイ識
別手段、及びトレイ供給手段は、夫々トレイに付された
識別マークの検出、トレイの引き込みの判断、及びトレ
イの引き込みを行う手段である。
【0021】まず、第2ステーションBに配置される各
部品供給手段51乃至54に関して、図7の部品供給工
程におけるトレイ検出工程、トレイ識別(判別)工程、
及びトレイ供給工程の各実施手順を示すフローチャート
を参照して説明する。振動板13を振動板供給手段51
に投入する際には、複数の振動板13をトレイT上に搭
載した状態で投入が行われる。流路板12を流路板供給
手段53に投入する際には、複数の流動板12をトレイ
上に搭載した状態で投入が行われる。これらのトレイT
の適所には、搭載する微細部品13、12に対応した識
別マークが設定され、トレイに搭載されている微細部品
の種類を判別可能に構成されている。このトレイを所定
のセット位置にセットしたときに、トレイに付された識
別マークを振動板トレイ検出手段51aにより検出し
(S31、s32)、振動板トレイ識別手段51bによ
りトレイの引き込みの可否(振動板であるか否か、或い
はトレイ上におけるセット状態の良否等)を判断し(S
33)、引き込み可能な場合にはトレイ供給手段51c
によりトレイを装置内に引き込む制御が行われる(S3
4)。ステップ35では、トレイ上に振動板があるか否
か等がチェックされ、ある場合には振動板の取出しが行
われる(S36、37)。ステップ35において、トレ
イ上に振動板がない場合には、トレイ排出等が行われる
(S39、40、41)。トレイTに付される識別マー
ク及び識別マークを検出する手段としては、CCDカメ
ラによるマーク認識、バーコードリーダによるバーコー
ド読取り、センサによるバイナリコード認識等、全体装
置との適合性のよいものを選択すれば良い。
【0022】また、図5に示した如く、振動板13の供
給機構に関しては、第1の振動板供給手段51と第2の
振動板供給手段52の、少なくとも2つ以上の供給手段
を隣接配設している。第2の振動板供給手段52も、第
1の振動板供給手段51と同様に、識別マークを振動板
トレイ検出手段52aにより検出して、振動板トレイ識
別手段52bにより、トレイの引き込みを判断し、トレ
イ供給手段52cにより、トレイを装置内に引き込むよ
うになっている(S43乃至S49)。したがって、第
1の振動板供給手段51から供給される振動板13がな
くなった場合には、次に待機した第2の振動板供給手段
52から振動板が装置に供給される。このため、一方の
供給手段51から供給されるべき振動板がなくなった場
合に直ちにトレイを交換せずに、他方の供給手段52か
らの供給に切り替えればよいため、トレイ交換作業の実
施による装置ダウンを排除し、稼働率の高い組立装置を
実現することが可能となる。また、他方の供給手段52
からの供給ができなくなった場合には、トレイの交換を
既に完了した状態にある一方の供給手段51から供給す
ればよいので、連続した作業が可能となる。これと同様
に、流路板12の供給に関しても、第1の流路板供給手
段53の他に、第2の流路板供給手段54を隣接配設し
て、交互に切替使用することにより、組立装置の稼働率
の低下を防止している。また、接合完成品の排出手段と
しては、第2ステーションB上に、第1の完成品排出手
段55と第2の完成品排出手段56を隣接配置し、夫々
にトレイ検出手段55a、56aと、トレイ識別手段5
5b、56bと、トレイ排出手段55c、56cを装備
し、各供給手段51、52と同様の手順で動作させるこ
とにより、トレイ交換による完成品排出作業の滞留を排
除している。
【0023】各供給手段51、52、53、54から供
給されるトレイTは、各トレイ供給手段51c〜54c
によって矢印方向へ進退可能に支持され、トレイ上の振
動板13及び流路板12は夫々搬送手段65により一個
ずつピックアップされて第2ステーションC、又は第2
ステーションDの所要投入部位に移載される(部品供給
工程)。搬送手段65の先端の保持手段65cを図示の
定位置に配置して、ピックアップ手段の直下に位置する
微細部品をピックアップする。ピックアップされた微細
部品の次の微細部品については、トレイ全体を所定ピッ
チ移動させてピックアップ手段の直下に移動させること
により、連続して全てのピックアップが可能となる。こ
のように、各流路板供給手段53、54によりトレイT
ごと組立装置へ供給された流路板12は、搬送手段65
によりトレイ上からピックアップされて、塗布手段58
に設けた仮位置決め手段59に移載され(図6、S1、
2)、接着剤16塗布用の仮位置決め処理を受ける(S
4、接着剤塗布工程)。また、各振動板供給手段51、
52によりトレイごと組立装置に供給された振動板13
は、搬送手段65によりトレイ上からピックアップされ
て、第3ステーションDに設けられた振動板投入部61
bに移載され(S21、22)、真空吸着手段等により
振動板投入部61b上に位置決め保持される(S2
3)。振動板投入部61bは矢印方向へ移動可能に構成
されており、左方に位置する調整装置本体100の内部
に移送される。振動板投入部61bの右隣には後述する
流路板投入部61aとしての接合下ステージ82が配置
され、この接合下ステージ82も振動板投入部61bと
同様に左方へ移動して調整装置本体100の内部に移動
する。
【0024】振動板投入部61bは、調整装置本体10
0の内部に搬送されると、調整装置本体100内部に位
置する昇降自在な接合上ステージ81(図11)に設け
た真空吸着手段によって上面を吸着されて保持される
(S24)。この際、図11に示すように接合上ステー
ジ81に設けた2つの開口81aの上側に設けた位置検
出手段63により、振動板13に設けた振動板位置基準
マーク23の位置検出を受ける(S25、第1の微細部
品位置検出工程)。位置検出手段63により検出された
マーク位置についての情報は、制御部66の記憶部にメ
モリーされる(S26)。このような基準マーク23の
位置検出作業は、装置タクトを早くするための操作手順
であり、タクト的に問題がなければ、後の段階におい
て、流路板12と同時に位置検出するようにしてもよ
い。
【0025】次に、第2ステーションCの塗布手段58
に設けた仮位置決め手段59上に移載された流路板12
は、真空吸着手段等によりその上面に仮位置決めされた
後(図6、S1、2、3)、仮位置決め手段59を図5
の矢印右方向へ移動させることにより、清掃手段60の
下を通過して、図示しない塗布部に搬送される。塗布部
では、スクリーン印刷その他の印刷方法により、流路板
12の表面の所定部位に接着剤16(熱硬化型接着剤)
を塗布する(S4、接着剤塗布工程)。ところで、流路
板12の接着剤塗布面に異物等がある場合は、所望の塗
布領域に接着剤を塗布できなかったり、振動板13を接
合する際の部品間のギャップを維持できないことに起因
して、接合不良となる場合がある。そこで、本発明では
図8に示したごとき清掃手段60を設けて流路板12の
接着剤塗布面を清掃するようにしている。清掃手段60
は、静電除去機能を有する清掃前処理手段75と、接着
剤の塗布面に付着した異物等を負圧により吸引除去する
吸引手段70とを備えている。吸引手段70は、流路板
12の接着剤塗布面に僅かな間隙をもって対向配置した
複数の吸引孔を有する吸引ノズル71と、吸引ノズル7
1と管体によって接続された吸引源としての真空ポンプ
又は排風機74と、吸引動作の切替えを行う切替え弁7
3と、吸引ノズル71より吸引されたゴミ、異物等の除
去物質を捕獲するフィルター72等で構成される。この
清掃手段60によって、流路板12の接着剤塗布面の清
浄性が保たれ、接着剤塗布品質を向上することができ、
接合品質を向上することができる。
【0026】次に、図12(a)及び(b)の平面図、
及び正面図により、第2ステーションを構成するバッフ
ァ手段57について説明する。バッファ手段57は、例
えば図示の如き細長い板状のトレイであり、その上面に
複数個の凹所57aを複数個、所定のピッチで配置した
構成を有している。この凹所57aは、接着剤塗布手段
58により接着剤塗布を受けた流路板12を、その内底
面上に嵌合配置できるように流路板12のサイズよりも
若干大きめのポケット形状となっている。接着剤塗布手
段58により接着剤16の塗布を受けた流路板12は、
搬送手段65により仮位置決め手段59上からピックア
ップされて、バッファ手段57の各凹所57a内に一個
づつ移載される(図6、S5、バッファ工程)。この
時、搬送手段65により流路板12をバッファ手段57
上の凹所57a内へ移載するにあたり、バッファ手段5
7は、矢印で示した1軸方向に予め定められた移動距離
を移動し、搬送手段65により保持された流路板12を
空の状態にある凹所57a内に移載して収納する。この
時、バッファ手段57上の各凹所57aには予め所定の
アドレスが付与されており、接着剤16を塗布した流路
板12をバッファ手段57上の各凹所57aに載置する
際、制御部66に載置順を記憶させることにより、接着
剤16を塗布した順番に従って後述の接合手段に供給す
る際の先入先出し(FIFO)制御を行っている。ま
た、バッファ手段の凹所57aの適所には、個々の流路
板12を凹所内の所要位置に位置決め保持するための真
空吸着機構或いはメカニカルチャック機構から成る保持
機構が設けられている。即ち、例えばバッファ手段57
上の凹所57aには図示しない複数の真空吸着孔を設
け、この真空吸着孔は図示しない真空切換弁及び真空ポ
ンプに接続されている。制御部66からの制御により、
凹所57a内に流路板12が載置された後、真空弁を作
動させて凹所57a上の流路板12を真空吸着し、バッ
ファ手段57に載置された流路板12の位置を保持す
る。バッファ手段57上に貯蔵する流路板12の個数
は、接着剤塗布手段58をメンテナンスする時の塗布工
程のダウン時間をカバーするのに十分な量を確保するよ
うにしている。また、接着剤塗布手段58のメンテナン
スにおいては、メンテナンスが容易となるように、メン
テナンス手段(接着剤塗布手段58の引き出し手段)6
7を具備している。接着剤塗布手段58をメンテナンス
手段67により、手前に引き出すことにより、作業者に
よる清掃、接着剤の補給等のメンテナンスが可能とな
る。そして、本組立装置は、接着剤塗布手段58がメン
テナンス中であっても、バッファ手段57に貯蔵した流
路板12を使用しての自動運転が可能であり、稼働率の
高い組立装置を提供できる。
【0027】次に、搬送手段65によってバッファ手段
57から取り出された接着剤塗布済みの流路板12は、
第3ステーションを構成する流路板投入部61a(接合
下ステージ82)上に移載される(S6)。接合下ステ
ージ82上に移載された流路板12は、図示しない真空
吸着手段により接合下ステージ82上に仮位置決めされ
た後、仮止め用接着剤塗布手段62が流路板12上に移
動することにより、流路板12の適所に仮止め用接着剤
(紫外線硬化型接着剤)が塗布される(S7、8)。次
いで、XYθZ軸を有することにより各方向へ移動可能
な位置調整手段61としての接合下ステージ82を左方
に移動させて、先に振動板13を保持している接合ステ
ージ上81(S9)の直下位置(接合位置)に搬送され
る。この際、先に位置調整装置100内の接合位置に入
っていた振動板投入部61bは、接合下ステージ82が
接合位置に入ってくる妨げとならない左方の位置に退避
する(検出初期位置移動工程)。
【0028】流路板12が接合位置に位置決めされる
と、位置検出手段63により、振動板13に設けた貫通
穴としての位置基準マーク23を通して、流路板12の
対応する位置に設けた位置基準マーク22bを検出でき
る(S10、第2の微細部品位置検出工程。図10、図
11により後述)。このとき、振動板位置基準マーク2
3を通して、流路板位置基準マーク22bを検出するの
で、夫々のマークの大きさや仮位置決め精度に応じて、
両マークを同時に検出可能な位置関係になるように設定
されている。流路板位置基準マーク22bを検出手段6
3により検出した際には、振動板位置基準マーク23と
の間の位置誤差量を演算し(S11)、規定の位置誤差
量を超えている場合には位置調整手段61により、振動
板位置基準マーク23を基準として、流路板位置基準マ
ーク22bの位置(流路板の位置)をXYθの3軸方向
へ補正する(S17、位置調整工程)。ステップ11に
おいて、振動板位置基準マーク23との間の位置誤差量
が規定値以下である場合には、接合下ステージ82をZ
軸上昇させて、既に塗布してある仮止め用接着剤(紫外
線硬化型接着剤)を介して流路板12上に振動板13を
接合し(S12、接合工程)、仮止め手段64であるU
Vランプから紫外線を照射して硬化させ仮止めを行う
(S13、仮止め工程)。その後、接合下ステージ82
を下降させて接合完成品Wをステージ82上に保持する
(S14)。次いで、ステージ82上の接合完成品Wの
位置を所定の排出位置に移動し位置決めする(排出位置
移動工程)。その後、搬送手段65により、ステージ8
2上の接合完成品を保持して排出手段55、56のトレ
イT上に移載する(S16、排出工程)。
【0029】次に、位置調整手段61による流路板位置
基準マーク(流路板)の位置補正方法について図10及
び図11により説明する。図11に示すように、接合手
段80は、接合上ステージ81と、接合下ステージ82
と、を備え、接合下ステージ82上には流路板12を真
空吸着手段等によって支持する一方で、接合上ステージ
81の下面には振動板13を吸着保持する。接合下ステ
ージ82は、X、Y、θ、Z方向へ移動可能に構成され
ている。CCDカメラから成る位置検出手段63の2個
の対物レンズは、夫々接合上ステージ81に設けた2つ
の開口81aと夫々整合位置関係にある。各開口81a
は、振動板13に設けた2つの貫通穴である基準マーク
23と対応する位置関係にあるため、各対物レンズは、
開口81a、基準マーク23を介して下方に位置する流
路板12の基準マーク22bを検出することができる。
【0030】まず、図10(a)は振動板投入部61b
が接合位置に移動して接合上ステージ81により吸着保
持された状態でのマーク検出状態を示している(基準マ
ーク22bは説明の便宜上記載されている)。ここで
は、振動板投入部61b上の振動板13が位置調整装置
100内の接合位置に搬送され、接合上ステージ81の
下面に真空吸着され、位置検出手段63(CCDカメ
ラ)により、振動板13に設けた円形の振動板位置基準
マーク23が検出され、その中心点にTarget(タ
ーゲット)座標(Xt、Yt、θt)を得る。この例で
は、このとき既にカメラの視野の中心である振動板基準
原点(Xs、Ys、θs)と基準マーク23の中心点位
置はずれている。次いで、制御部66により、振動板基
準原点(Xs、Ys、θs)に対するTarget座標
(Xt、Yt、θt)の偏差値ΔX、ΔY、Δθを算出
した後、接合下ステージ82上に支持された流路板12
を接合位置(接合上ステージ81との対向位置)に移動
する。図10(b)は、接合下ステージ82だけをカメ
ラにより検出した場合を想定した画像を示している。こ
こで流路板基準原点とは、カメラの視野の中心である。
この際、既に得ている偏差量(ΔX、ΔY、Δθ)によ
り移動量の補正を行い、流路板12(接合下ステージ8
2)の移動量をX=Xs+ΔX、Y=Ys+ΔY、θ=
θs+Δθとし、流路板12を接合位置に位置決め投入
する。接合位置に位置決めされた流路板12と振動板1
3の位置関係は、図10(a)に示すように偏差を有し
ている。流路板12を接合位置に投入する位置を、振動
板13の投入位置より得たTarget座標と振動板基
準原点の偏差量により補正することにより、図10
(a)に示すように振動板13のTarget座標のほ
ぼ近傍に流路板12の位置基準マーク22bを投入する
ことが可能となる。ここで、流路板12の位置基準マー
ク22bの投入位置が振動板13のTarget座標の
ほぼ近傍となる要因は、流路板12の接合下ステージ8
2への投入位置精度が、図10(b)に示す如く流路板
基準原点(Xr、Yr、θr)に対してバラツキを有し
ていることによる。
【0031】次に、振動板13と流路板12の位置調整
方法について図10(c)及び図11により説明する。
即ち、振動板Target座標(Xt、Yt、θt)と
流路板12の位置基準マーク22bの位置偏差より算出
された偏差量ΔX1、ΔY1、Δθ1に相当する値だ
け、流路板12を載置した接合下ステージ82を各方向
へ移動させ、振動板位置基準マーク23のTarget
座標(Xt、Yt、θt)と流路板12の位置基準マー
ク22bとを合致させる。つまりTarget座標(X
t、Yt、θt)を得た後で、流路板12を載置した接
合下ステージの移動量は、X=X1+ΔX+ΔX1、Y
=ΔY+ΔY1、θ=Δθ+Δθ1となる。これによ
り、流路板12と振動板13は、位置ズレなく正確に接
合可能な位置関係に保持されている。但し、この際、各
基準マークは、カメラの視野の中心点である基準原点か
らは離間した位置にある。このような調整作業は、流路
板12と振動板13に夫々2個ずつ設けられた基準マー
クについて行われ、各基準マークの位置関係を整合完了
した時点で、接合が行われることとなる。位置調整終了
後、接合下ステージを上昇させて流路板12と振動板1
3とを仮接合し、更に仮止め手段64により仮止め用接
着剤を硬化させて、仮止めされた接合完成品を完成す
る。この際、振動板13を接合上ステージ81から離脱
させることにより、接合完成品は接合下ステージ82上
に移載され、接合下ステージ82を図5の右方向へ移動
させて図示の位置に戻し、この位置で搬送手段65によ
り接合完成品Wを移載する。このように位置調整後の接
合を完了してから、搬送手段65により接合完成品Wを
保持して、排出手段55、56へ移送するが、図10
(c)に示した状態では、接合完成品Wは、深度浮いた
基準原点から位置ズレした位置にあるため、このまま接
合完成品を保持して排出手段55、56へ移載した場合
には、排出手段上での位置ずれが発生する。そこで、本
発明では、排出手段へ移送する前の接合完成品Wの位置
(排出位置)を補正するようにしている。
【0032】排出位置補正方法は次のように実施され
る。即ち、振動板13と流路板12を位置調整装置10
0内の接合位置において位置調整後に接合した後、接合
下ステージ82により保持された接合完成品を排出位置
に移動して位置決めするにあたり、接合下ステージ82
の移動量X、Y、θを、X=Xt−(X1+ΔX)、Y
=Yt−ΔY、θ=θt−Δθとする。上記移動量だけ
接合完成品の位置を補正することにより、図10(d)
に示すように、接合位置における振動板13と流路板1
2の位置座標(Xt、Yt、θt)との間の位置ズレに
もかかわらず、排出位置の座標を常に接合下ステージの
流路板基準原点(Xr、Yr、θr)に定めることが可
能となる。従って、接合完成品を排出手段55、56の
完成品トレイに収納するにあたり、移載精度を向上させ
ることができ、トレイ収納時に位置ズレ、移載ミス等の
搬送エラーの低減が図られ装置ダウンタイムを無くし
て、稼働率の高い微細部品の組立装置を提供することが
可能となる。このように本発明では、振動板13と流路
板12の位置誤差量が規定値以内となるように位置補正
が完了すると、図示しない駆動源により接合ステージ下
82をZ軸に沿って上昇させ、振動板13と流路板12
を接触させ、かつ加圧すると同時に、仮止め手段64に
より、流路板12と振動板13を仮止めする。仮止めが
完了した完成品は、位置調整手段61により接合位置か
ら初期位置に戻され、搬送手段65によって、第1及び
第2完成品排出手段に移載される。
【0033】なお、撮像手段63は、2視野で、かつ焦
点深度が深い光学系であり、振動板13、及び流路板1
2を撮像する際には、撮像手段63及び部品を移動しな
くても撮像可能な光学系となっているため、撮像手段や
部品を移動することによる位置検出誤差は発生せず、高
精度な位置検出が可能である。また、従来流路板12に
接着剤16、仮止め用接着剤を塗布する際には、全面に
塗布していたために、流路板位置検出用基準マーク22
a、22bにも、接着剤がかかり、画像上では、流路板
位置検出用基準マークであるのか接着剤であるのかの判
別が困難であり、マークの検出精度が低下する問題があ
った。そこで、図9に示すように、流路板位置検出用基
準マーク22a、22bの近傍(周辺)に、接着剤が塗
布されない膜等から成る接着剤非塗布領域31を形成す
ることにより、流路板位置検出用基準マーク22a、2
2bのコントラストが鮮明となり、正確な位置検出が可
能となった。本実施形態では、位置調整手段61の軸構
成をXYθZ軸構成としたために、流路板12の位置補
正をかけたが、XYθの補正が出来れば、XYθの各軸
を分離した軸構成としてもよい。また、ステージとして
UVWステージを使用しても良い。なお、上記実施形態
では、振動板と流路板の位置調整、及び接合による組立
方法、組立装置について説明したが、本発明は、流路板
とノズル板との組立て、接合完成品と他の微細部品との
組立てにも適用かのうである。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、圧電素子
方式のインクジェットヘッドを構成する2つの微細部品
を高精度に位置調整して組立て、信頼性の高いインクジ
ェットヘッドを生産性よく提供できる。特に、接合対象
となる2つの微細部品の位置関係を直接的に調整するこ
とにより、部品間の組立精度を十分に確保することが可
能となる。また、一つの微細部品の位置に合わせて、毎
回、位置検出手段を移動させる等の必要をなくして、検
出手段の移動に伴う検出誤差の発生を防止して、高い組
立精度を確保することができる。また、例えば、微細部
品に接着剤を塗布する接着剤塗布手段を定期的にメンテ
ナンスする場合のメンテナンス期間中であっても、装置
をダウンさせずに、連続稼働を可能とする微細部品の組
立方法及び組立装置を提供することができる。即ち、請
求項1、2、8に記載の本発明によれば、例えばPZT
方式印字ヘッドを構成する2つの微細部品を高精度に組
立てることができ、信頼性の高いPZT方式印字ヘッド
を製造するための組立方法、組立装置を提供することが
できる。請求項3、9に記載の本発明によれば、微細部
品を複数収納したトレイの供給工程(供給手段)と、供
給されたトレイの識別マークを検出する検出工程(検出
手段)と、その検出結果に基づいてトレイ引き込みの判
定を行うトレイ識別工程(識別手段)を具備することに
より、クリーンルーム内にて行われるトレイ供給工程
(供給手段)により、微細部品上のコンタミ付着を防止
し、また、トレイのセッティングミスによる装置停止を
防止し、稼働率の高い微細部品の組立方法及び組立装置
を提供することができる。
【0035】請求項4、10に記載の本発明によれば、
接合位置における接合が完了した時点における接合完成
品Wの位置座標(Xt、Yt、θt)にかかわらず、位
置補正によって排出位置の座標を常に接合下ステージ上
の流路板基準原点(Xr、Yr、θr)に定めることが
可能となる。従って、接合完成品を排出手段55、56
の完成品トレイに収納する際の移載精度を向上させるこ
とができ、トレイ収納時に位置ズレ、移載ミス等の搬送
エラーの低減が図られ装置ダウンタイムを無くして、稼
働率の高い微細部品の組立方法及び組立装置を提供する
ことが可能となる。請求項5、11に記載の本発明によ
れば、印刷装置等からなる接着剤塗布手段58が清掃、
接着剤補給等のためのメンテナンス中であっても、バッ
ファ手段57に貯蔵した微細部品を使用しての自動運転
の継続が可能であり、稼働率の高い組立方法及び組立装
置を提供できる。請求項6、12に記載の本発明によれ
ば、接着剤16を塗布した順番に従って接合手段に供給
する先入先出し(FIFO)制御を行うことにより、塗
布された接着剤の塗布から接合までの経過時間を均一に
管理することができ、プロセス条件の安定化が図られ、
高品質で高歩留りのPZT方式印字ヘッドを製造できる
組立方法及び組立装置の提供が可能となる。請求項7、
13に記載の本発明によれば、バッファトレイの凹所5
7a上の流路板12を凹所内に真空吸着、その他の保持
機構により保持し、バッファ手段57に載置された流路
板12の位置を保持することにより、流路板を移載する
にあたり移載精度を向上させることができ、位置ズレ、
移載ミス等の搬送エラーの低減が図られ、装置ダウンタ
イムを無くして、稼働率の高い微細部品の組立方法及び
組立装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る組立方法、及び組立
装置により製造されるPZT方式印字ヘッドの構成を示
す正面図。
【図2】流路板の平面図。
【図3】ノズル板の平面図。
【図4】ノズル板と流路板を接合した状態の平面図。
【図5】本発明の実施形態例に係る組立方法の説明図、
及び該方法を実施する組立装置の全体構成を示す平面
図。
【図6】本発明の組立方法、及び組立装置に係わる流路
板と振動板を接合する手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の組立方法、及び組立装置に係わる部品
供給工程、部品供給手段の動作を説明するフローチャー
ト。
【図8】本発明の1つの実施形態例に係る清掃手段の構
成を示す図。
【図9】本発明の1つの実施形態例に係る接着剤非塗布
部を備えた流路板の平面図。
【図10】接合位置等における2つの微細部品の位置調
整手順を示す図であり、(a)は接合位置における振動
板Target座標と振動板基準位置を示す図、(b)
は流路板投入位置における流路板投入位置及び基準位置
を示す図、(c)は接合位置における振動板と流路板の
位置補正(アライメント)後の位置を示す図、(d)は
流路板投入位置(完成品排出位置)における接合完成品
の位置を示す図。
【図11】接合位置における位置調整手段の構成及び動
作説明図。
【図12】(a)は流路板バッファ手段の平面図、
(b)はその側面図。
【符号の説明】
1 PZT方式印字ヘッド、2 液室ユニット、3 駆
動ユニット、11 ノズル板、12 流路板、13 振
動板、14a 圧電素子駆動部、14b 圧電素子支柱
部、15 基板、16 接着剤、21 ノズル板位置検
出基準マーク、22a 流路板のノズル板用位置検出基
準マーク、22b 流路板の振動板用位置検出基準マー
ク、23 振動板位置検出基準マーク、30 液室、3
1 流路板接着剤非塗布領域、40 ノズル穴、50微
細部品組立装置(流路板と振動板)、51 第1の振動
板供給手段、51a 第1の振動板トレイ検出手段、5
1b第1の振動板トレイ識別手段、51c 第1の振動
板トレイ供給手段、52第2の振動板供給手段、52a
第2の振動板トレイ検出手段、52b 第2の振動板
トレイ識別手段、52c 第2の振動板トレイ供給手
段、53 第1の流路板供給手段、53a 第1の流路
板トレイ検出手段、53b 第1の流路板トレイ識別手
段、53c 第1の流路板トレイ供給手段、54 第2
の流路板流路板供給手段、54a 第2の流路板流トレ
イ検出手段、54b 第2の流路板流トレイ識別手段、
54c 第2の流路板流トレイ供給手段、55 第1の
完成品排出手段、55a 第1の完成品トレイ検出手
段、55b 第1の完成品トレイ識別手段、55c 第
1の完成品トレイ排出手段、56 第2の完成品排出手
段、56a 第2の完成品トレイ検出手段、56b 第
2の完成品トレイ識別手段、56c 第2の完成品トレ
イ排出手段、57 バッファ手段、58 接着剤塗布手
段、59 塗布部品仮位置決め手段、60 清掃手段、
61 位置調整手段、61a 流路板投入部、61b
振動板投入部、62 仮止め用接着剤塗布手段、63
位置検出手段、64 仮止め手段、65 搬送手段、6
6 制御手段、67 塗布メンテナンス手段、70 吸
引手段、71 吸引ノズル、72 フィルタ、73 切
替弁、74 真空ポンプまたは排風機、75 清掃前処
理手段、76 バッファ移動手段。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の微細部品と第2の微細部品の夫々
    対応する位置に設けた各位置検出基準マークを検出し
    て、その検出結果に基づいて両微細部品間の位置調整を
    行い、両微細部品を接合する組立方法であって、 第1の微細部品と第2の微細部品を夫々作業スペースに
    投入する部品供給工程と、 第1の微細部品と第2の微細部品の一方に接着剤を塗布
    する接着剤塗布工程と、 第1の微細部品と第2の微細部品の位置調整を行った
    後、仮接着するための仮止め接着剤を一方の部品表面に
    塗布する仮止め用接着剤塗布工程と、 第1の微細部品の位置検出基準マークを検出する第1の
    微細部品位置検出工程と、 前記第1の微細部品位置検出工程における検出情報に基
    づいて、第2の微細部品の検出初期位置を移動する検出
    初期位置移動工程と、 第2の微細部品の位置検出基準マークを検出する第2の
    微細部品位置検出工程と、 第1の微細部品と第2の微細部品についての位置検出情
    報に基づいて、第2の微細部品の位置を調整する位置調
    整工程と、 位置調整を行った後、両微細部品を加圧接合する接合工
    程と、 仮止め用接着剤を硬化し第1の微細部品と第2の微細部
    品を仮接着する仮止め工程と、 第1の微細部品と第2の微細部品を接合した後、第1の
    微細部品の位置検出情報をもとに、接合完成品を排出位
    置に移動する排出位置移動工程と、 第1の微細部品と第2の微細部品の接合完成品を排出手
    段へ排出する排出工程と、 前記完成品を次工程に搬送する搬送工程と、を備えたこ
    とを特徴とする微細部品の組立方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の微細部品、及び第2の微細部
    品は、夫々インクジェットヘッドを構成する振動板、及
    び流路板であることを特徴とする請求項1に記載の微細
    部品の組立方法。
  3. 【請求項3】 インクジェットヘッドを構成する微細部
    品としての振動板及び流路板の夫々対応する位置に設け
    た位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づ
    いて流路板の位置調整を行い、振動板と流路板を接着接
    合する組立方法であって、 振動板と流路板を夫々作業スペースに投入する部品供給
    工程と、 流路板の表面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、 振動板と流路板の位置調整を行った後、仮接着するため
    の仮止め接着剤を流路板表面に塗布する仮止め用接着剤
    塗布工程と、 振動板の位置検出基準マークを検出する振動板位置検出
    工程と、 前記振動板位置検出工程における検出情報に基づいて、
    流路板の検出初期位置を移動する検出初期位置移動工程
    と、 流路板の位置検出基準マークを検出する流路板位置検出
    工程と、 振動板と流路板の位置検出結果に基づいて、流路板の位
    置を調整する位置調整工程と、 位置調整を行った後、振動板と流路板を加圧接合する接
    合工程と、 仮止め用接着剤を硬化し振動板と流路板を仮接着する仮
    止め工程と、 振動板と流路板を接合した後、振動板についての位置検
    出情報をもとに、接合完成品を排出位置に移動する排出
    位置移動工程と、 前記振動板と流路板の接合完成品を排出手段へ排出する
    排出工程と、 前記接合完成品を次工程に搬送する搬送工程と、を備え
    たことを特徴とする微細部品の組立方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、又は2に記載の第1の微細部
    品位置検出工程において、 前記第1の微細部品の位置検出基準マークの位置座標と
    してのターゲット座標を取得し、第1の微細部品と第2
    の微細部品を前記位置調整工程において接合した後、前
    記接合完成品を排出位置に移動するにあたり、前記ター
    ゲット座標との偏差を算出し、排出位置までの移動量を
    補正することを特徴とする微細部品の組立方法。
  5. 【請求項5】 前記接着剤塗布工程と前記仮止め用接着
    剤塗布工程との間に、前記接着剤塗布済みの微細部品或
    いは流路板をバッファ手段内に複数貯蔵するためのバッ
    ファ工程を備えたことを特徴とする請求項1、2、3又
    は4に記載の微細部品の組立方法。
  6. 【請求項6】 前記バッファ工程において、前記バッフ
    ァ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み微細部品、
    或いは流路板は、接着剤が塗布された順番に次工程に排
    出する先入先出し方式により処理されることを特徴とす
    る請求項5に記載の微細部品の組立方法。
  7. 【請求項7】 前記バッファ手段内に複数個貯蔵された
    接着剤塗布済み微細部品或いは流路板は、前記バッファ
    内の所要位置に位置決め保持されることを特徴する請求
    項5又は6に記載の微細部品の組立方法。
  8. 【請求項8】 2つの微細部品の夫々対応する位置に設
    けた位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基
    づいて微細部品の位置調整を行い、2つの微細部品を接
    合する組立装置であって、 2つの微細部品を夫々作業スペースに投入する微細部品
    供給手段と、 2つの微細部品の一方に接着剤を塗布する接着剤塗布手
    段と、 微細部品を仮止めするための仮止め接着剤を塗布する仮
    止め用接着剤塗布手段と、 2つの微細部品の位置検出基準マークを検出する位置検
    出手段と、 位置検出手段による微細部品の位置検出結果に基づいて
    微細部品の位置を調整する位置調整手段と、 位置調整手段による位置調整完了後に2つの微細部品を
    加圧接合する接合手段と、 仮止め用接着剤を硬化し2つの微細部品を仮接着する仮
    止め手段と、 2つの微細部品を接合した接合完成品を排出する排出手
    段と、 接合完成品を次工程に搬送する搬送手段と、を備えたこ
    とを特徴とする微細部品の組立装置。
  9. 【請求項9】 前記微細部品供給手段は、 微細部品を複数収納したトレイを供給する供給手段と、 供給されたトレイに設けた識別マークを検出する検出手
    段と、 検出手段による検出結果に基づいて、トレイ引き込みの
    可否判定を行うトレイ識別手段と、を備えていることを
    特徴とする請求項8に記載の微細部品の組立装置。
  10. 【請求項10】 前記位置検出手段は、 前記一方の微細部品の位置検出基準マークの位置座標と
    してのターゲット座標を取得し、該一方の微細部品と他
    方の微細部品を前記位置調整手段によって接合した後、
    前記接合完成品を排出位置に移動するにあたり、前記タ
    ーゲット座標との偏差を算出し、排出位置までの移動量
    を補正することを特徴とする請求項7又は8に記載の微
    細部品の組立装置。
  11. 【請求項11】 前記接着剤塗布済みの微細部品を複数
    貯蔵するためのバッファ手段を備えたことを特徴とする
    請求項8、9又は10の何れか一項に記載の微細部品の
    組立装置。
  12. 【請求項12】 請求項8、9、10又は11の何れか
    一項に記載の微細部品の組立装置は、前記バッファ手段
    内に順次載置される接着剤塗布済み微細部品の載置位置
    及び載置順序を記憶する記憶手段と、接着剤が塗布され
    た順番に微細部品を次工程に排出する制御を行う制御手
    段を更に備え、 前記バッファ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み
    微細部品は、接着剤が塗布された順番に次工程に排出す
    る先入先出し方式により処理されることを特徴とする微
    細部品の組立装置。
  13. 【請求項13】 請求項8、9、10、11又は12に
    記載の微細部品の組立装置であって、 前記バッファ手段は、複数の微細部品を搭載可能なトレ
    イを備え、該トレイには個々の微細部品をトレイ上の所
    要位置に位置決め保持するための真空吸着機構或いはメ
    カニカルチャック機構から成る保持機構を備えることを
    特徴とする微細部品の組立装置。
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