JP2003340299A - ミルの石炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法 - Google Patents

ミルの石炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法

Info

Publication number
JP2003340299A
JP2003340299A JP2002150832A JP2002150832A JP2003340299A JP 2003340299 A JP2003340299 A JP 2003340299A JP 2002150832 A JP2002150832 A JP 2002150832A JP 2002150832 A JP2002150832 A JP 2002150832A JP 2003340299 A JP2003340299 A JP 2003340299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coal
mill
pulverizability
differential pressure
primary air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002150832A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimihiko Kono
公彦 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2002150832A priority Critical patent/JP2003340299A/ja
Publication of JP2003340299A publication Critical patent/JP2003340299A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crushing And Grinding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作員が運転中の給炭機等から石炭をサンプ
リングすることなくリアルタイムで石炭の粉砕性を自動
的に確認でき、又、出炭特性を自動的に補正し得、出炭
特性の改善を図り得るミルの石炭粉砕性判定方法及び出
炭特性制御方法を提供する。 【解決手段】 ミル駆動電力Dとミル差圧ΔPとに基づ
き石炭粉砕性Hを判定し、該石炭粉砕性Hに基づき、回
転式分級機回転数補正値JNとミルローラ加圧圧力補正
値JPと一次空気流量補正値JVaとを求めて、回転式
分級機回転数Nとミルローラ加圧圧力と一次空気流量と
を補正することにより、ミルの出炭特性を制御するよう
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミルの石炭粉砕性
判定方法及び出炭特性制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、石炭焚ボイラへ供給される石炭
等の粒状体を粉砕して微粉炭等の微粉を得るために、竪
型ミルが用いられている。
【0003】図8は従来の竪型ミルの一例を表わすもの
であって、ミル本体1のケーシング2内下部には、電動
機3により減速機4を介して回転駆動されるテーブル5
が配置され、該テーブル5上方の周方向所要位置には、
ピボットブラケット6が、ケーシング2のジャーナルカ
バー2aに支承された水平軸7を支点として傾動自在に
配設され、該ピボットブラケット6の先端部には、ロー
ラ8が水平軸7と略直交する方向に延びる軸Oを中心と
して回転自在に取り付けられ、前記ケーシング2のジャ
ーナルカバー2aには、油等の流体を用いた流体圧シリ
ンダ9が取り付けられており、該流体圧シリンダ9のロ
ッド9aを伸長させ、プランジャハウジング10に嵌挿
されたプランジャ11を介して前記ピボットブラケット
6の押圧部6aを押すことにより、ローラ8を水平回転
しているテーブル5上面に押し付け、ローラ8とテーブ
ル5を協働させ、テーブル5上の石炭等の粒状体を粉砕
し得るようになっている。
【0004】前記ケーシング2内には、テーブル5の下
側に一次空気室33が形成されると共に、テーブル5を
包囲するよう環状体12が配設され、一次空気室33に
は、一次空気供給ダクト34から一次空気入口ノズル3
5を介して一次空気13が供給されるようになってお
り、前記環状体12には、一次空気室33内へ導入され
た一次空気13をケーシング2上部へ吹き込むためのエ
アポート14が設けられている。
【0005】前記ケーシング2の上部外側には、ケーシ
ング2内と連通するようにしたヘッドフレーム15が設
置され、該ヘッドフレーム15内には、上下へ延在する
よう軸受筒16が固設され、該軸受筒16には、上下へ
所要の間隔をあけて軸受17,18が嵌入されており、
又、ヘッドフレーム15の側部には微粉炭等の微粉をボ
イラのバーナ(図示せず)へ送給するための微粉送給管
19が接続されている。
【0006】前記軸受17,18には、上下へ延在する
中空円筒状の回転軸20が嵌入され、該回転軸20のケ
ーシング2内へ延在された部分には、回転式分級機21
が装着され、前記回転軸20の軸受筒16より上方へ延
在された部分には、プーリ22が嵌着されており、又、
前記ケーシング2上部外側に設置した竪型のモータ等の
駆動装置23の出力軸24には、プーリ25が嵌着され
ており、該プーリ25と前記回転軸20に嵌着されたプ
ーリ22との間には、無端状のベルト26が掛け回され
ている。
【0007】前記回転式分級機21は、回転軸20の下
端部に回転板27を嵌着し、該回転板27の外周部に、
上方へ延びる多数の平板状の回転翼28を配設してなる
構成を有している。
【0008】前記ケーシング2内には、回転式分級機2
1の下方に位置するよう、截頭逆円錐状のリジェクトシ
ュート31が設置されており、該リジェクトシュート3
1の傾斜面には、一次空気13によって吹き上げられる
石炭等の粒状体を粉砕した粉体が通過し得るよう傾斜面
に沿って延びるスリット32が形成されている。
【0009】前記回転軸20の内側には、図示していな
い給炭機のシュートに上端が接続されたシュート管30
を、その下端が前記ケーシング2内におけるローラ8よ
り若干上方に開口するよう配置してある。
【0010】図8に示す竪型ミルにおいては、図示して
いないコールバンカから給炭機へ切り出された石炭等の
粒状体は、該給炭機の駆動によりそのシュートからシュ
ート管30を介してケーシング2内に投入され、テーブ
ル5上へ落下し、電動機3により減速機4を介して駆動
されて水平方向へ回転しているテーブル5と該テーブル
5に対し接触し回転しているローラ8との協働作業によ
り粉砕され、粉砕された石炭等の粉体は、エアポート1
4から吹き出す一次空気13により同伴されてケーシン
グ2内を矢印に示す如く上昇し、リジェクトシュート3
1のスリット32を通って、該リジェクトシュート31
の上方へ吹き上げられ、駆動装置23により駆動されて
回転軸20と共に回転している回転式分級機21により
粗粉を分級され、粗粉を分級された微粉炭等の微粉は、
回転式分級機21を通ってヘッドフレーム15へ入り、
該ヘッドフレーム15から微粉送給管19へ送出されて
ボイラのバーナ(図示せず)へ送給され、又、前記回転
式分級機21で分級された粗粉は、リジェクトシュート
31を滑落してテーブル5上へ戻されるようになってい
る。
【0011】ところで、粉砕性の低い石炭では、竪型ミ
ルの場合、出炭特性が劣化傾向となってしまうが、この
ように、石炭の粉砕性は、竪型ミルの出炭特性に大きく
影響を与えるため、従来においては、操作員が運転中の
給炭機等から石炭をサンプリングし、ハードグローブ法
等による粉砕性試験を行うことによって、ハードグロー
ブ粉砕能指数(HGI:Hardgrove Grin
dability Index)を求め、この指数を基
に、出炭特性が劣化しないよう運転操作を行っていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如く、操作員が運転中の給炭機等から石炭をサンプリン
グして石炭の粉砕性を分析するのでは、竪型ミルへ投入
される石炭の炭種が変わった場合には、その都度、対応
する必要があり、しかも、分析結果がわかるまでに時間
がかかるため、リアルタイムで石炭の粉砕性を確認する
ことは困難となっていた。
【0013】又、分析された石炭の粉砕性に基づいて操
作員が出炭特性の劣化を回避するように運転操作を行う
のでは、操作員に熟練が要求されると共に、個人差によ
ってその操作量が一律とならず不適切な操作となる虞も
あった。
【0014】本発明は、斯かる実情に鑑み、操作員が運
転中の給炭機等から石炭をサンプリングすることなくリ
アルタイムで石炭の粉砕性を自動的に確認でき、又、出
炭特性を自動的に補正し得、出炭特性の改善を図り得る
ミルの石炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法を提供
しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、ミル駆動電力
とミル差圧とに基づき石炭粉砕性を判定することを特徴
とするミルの石炭粉砕性判定方法にかかるものである。
【0016】石炭粉砕性は、ミル駆動電力とミル差圧と
に相関関係があり、使用するミルで実際に数種類の石炭
を個別に投入して粉砕を行った各々の結果を基に、予め
計測してある石炭粉砕性と、ミル駆動電力並びにミル差
圧との相関関係を導き出すことができるため、該導き出
した相関関係を利用して、ミル駆動電力とミル差圧とに
基づき石炭粉砕性を判定すると、従来のように、操作員
が運転中の給炭機等から石炭をサンプリングして石炭の
粉砕性を分析する必要がなくなり、ミルへ投入される石
炭の炭種が変わった場合でも、その都度、対応しなくて
済み、しかも、分析結果がわかるまでに時間がかから
ず、リアルタイムで石炭の粉砕性を確認することが可能
となる。
【0017】前記ミルの石炭粉砕性判定方法におけるミ
ル差圧は、同じ粉砕性の石炭であっても、回転式分級機
回転数とミル処理水分量とによって変化するため、回転
式分級機回転数とミル処理水分量とによりミル差圧を補
正することが望ましい。
【0018】又、本発明は、石炭粉砕性に基づき、回転
式分級機回転数とミルローラ加圧圧力と一次空気流量と
を補正することにより、ミルの出炭特性を制御すること
を特徴とするミルの出炭特性制御方法にかかるものであ
る。
【0019】更に又、本発明は、ミル駆動電力とミル差
圧とに基づき石炭粉砕性を判定し、該石炭粉砕性に基づ
き、回転式分級機回転数とミルローラ加圧圧力と一次空
気流量とを補正することにより、ミルの出炭特性を制御
することを特徴とするミルの出炭特性制御方法にかかる
ものである。
【0020】このように、石炭粉砕性に基づき、回転式
分級機回転数とミルローラ加圧圧力と一次空気流量とを
補正することにより、ミルの出炭特性を制御すると、従
来のように、石炭の粉砕性に基づいて操作員が出炭特性
の劣化を回避するように運転操作を行うのとは異なり、
出炭特性を劣化させないための運転操作を自動的に行う
ことが可能となり、操作員に熟練が要求されなくなると
共に、個人差によらずその操作量が一律となって不適切
な操作となる心配もなくなり、出炭特性の改善が見込め
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0022】図1〜図7は本発明を実施する形態の一例
である。
【0023】石炭粉砕性Hは、ミル駆動電力D(図8に
示す電動機3を駆動するために消費されている電力)
と、ミル差圧ΔP(図8に示す一次空気室33の圧力と
ミル粉砕部出口圧力との差圧)とに相関関係があること
に着目し、使用するミルで実際に数種類の石炭を個別に
投入して粉砕を行った各々の結果を基に、予め計測して
ある石炭粉砕性Hと、ミル駆動電力D並びにミル差圧Δ
Pとの相関関係を導き出すことができるため、該導き出
した相関関係を利用して、ミル駆動電力Dとミル差圧Δ
Pとに基づき石炭粉砕性Hを判定するよう構成する。本
図示例の場合、実際に検出されるミル駆動電力Dと実際
に検出されるミル差圧ΔPとに基づき石炭粉砕性Hを求
めて出力する補間演算器40を設けてある。該補間演算
器40は、前記導き出した相関関係を利用して、図2に
示す如く、ミル駆動電力Dとミル差圧ΔPとに基づき石
炭粉砕性Hを補間演算するようになっている。尚、ミル
駆動電力Dが大きいほど、又、ミル差圧ΔPが大きいほ
ど、石炭粉砕性Hは低い傾向を示す。
【0024】ここで、前記ミル差圧ΔPは、同じ粉砕性
の石炭であっても、回転式分級機回転数N(図8におけ
る回転式分級機21の回転数)とミル処理水分量Wとに
よって変化する。即ち、回転式分級機回転数Nが高いほ
ど抵抗が大きくなってミル差圧ΔPは大きくなる傾向を
示し、又、ミル処理水分量Wが多いほどミル差圧ΔPは
大きくなる傾向を示すため、回転式分級機回転数Nとミ
ル処理水分量Wとによりミル差圧ΔPを補正するよう構
成する。本図示例の場合、回転式分級機回転数Nに基づ
きミル差圧ΔPの補正係数J1を求めて出力する第一関
数発生器41と、該第一関数発生器41から出力される
ミル差圧ΔPの補正係数J1を実際に検出されるミル差
圧ΔPに掛け補正ミル差圧ΔP’を出力する乗算器42
と、ミル処理水分量Wに基づきミル差圧ΔPの補正係数
J2を求めて出力する第二関数発生器43と、該第二関
数発生器43から出力されるミル差圧ΔPの補正係数J
2を前記乗算器42から出力される補正ミル差圧ΔP’
に掛け補正ミル差圧ΔP”を出力する乗算器44とを設
け、該乗算器44から出力される補正ミル差圧ΔP”を
前記補間演算器40へ入力するようにしてある。尚、前
述したように、回転式分級機回転数Nが高いほど抵抗が
大きくなってミル差圧ΔPは大きくなる傾向を示すこと
から、前記第一関数発生器41には、図3に示す如く、
回転式分級機回転数Nが所定値である場合を基準として
ミル差圧ΔPの補正係数J1を「1」とし、それより回
転式分級機回転数Nが高いときほどミル差圧ΔPの補正
係数J1を「1」より低く設定し、逆に、回転式分級機
回転数Nが低いときほどミル差圧ΔPの補正係数J1を
「1」より高く設定するような関数を入力してあり、
又、ミル処理水分量Wが多いほどミル差圧ΔPは大きく
なる傾向を示すことから、前記第二関数発生器43に
は、図4に示す如く、ミル処理水分量Wが所定値である
場合を基準としてミル差圧ΔPの補正係数J2を「1」
とし、それよりミル処理水分量Wが多いときほどミル差
圧ΔPの補正係数J2を「1」より低く設定し、逆に、
ミル処理水分量Wが少ないときほどミル差圧ΔPの補正
係数J2を「1」より高く設定するような関数を入力し
てある。
【0025】前記ミル処理水分量Wとは、ミル内で乾燥
が行われる石炭中の水分を意味し、ミル入熱量Qinとミ
ル出熱量Qoutとの熱バランスから計算することができ
る。即ち、ミル入熱量Qinは、
【数1】粉砕機の発生熱量Q1=0.86×D 給炭の保有熱量Q2=C×M×Tc+C×(1−M)×
0.2×Tc 一次空気の保有熱量Q3=Va×0.24×Ta 但し、D:ミル駆動電力[kW] C:給炭量[t/h] M:石炭の水分割合[%] Tc:石炭温度[℃] Va:一次空気流量[t/h] Ta:一次空気温度[℃] とした場合、Qin=Q1+Q2+Q3で表わされ、ミル
出熱量Qoutは、
【数2】ボイラへ供給される微粉炭の保有熱量Q4=C
×(1−M)×0.2×Tm ボイラへ供給される一次空気の保有熱量Q5=Va×
0.24×Tm ボイラへ供給される水蒸気の保有熱量Q6=C×M×h 放散熱量Q7=R 但し、Tm:ボイラへ供給される一次空気温度[℃] h:Tm[℃]における飽和蒸気エンタルピ R:放散熱量[kcal/h] とした場合、Qout=Q4+Q5+Q6+Q7で表わさ
れ、熱量保存の法則からQin=Qoutの式が成り立ち、
この式を変形することにより、ミル処理水分量Wは、
【数3】W=((25.2×Ta−1100)/K−1
2)/6.3 但し、K=(石炭発熱量/6870)2+1 として求められる。尚、前記ミル処理水分量Wは、ミル
内の湿度を計測することにより直接求めることも可能で
ある。
【0026】更に、本図示例の場合、前記補間演算器4
0から出力される石炭粉砕性Hに基づき回転式分級機回
転数補正値JNを求めて出力する第三関数発生器45
と、前記補間演算器40から出力される石炭粉砕性Hに
基づきミルローラ加圧圧力補正値JPを求めて出力する
第四関数発生器46と、前記補間演算器40から出力さ
れる石炭粉砕性Hに基づき一次空気流量補正値JVa
求めて出力する第五関数発生器47とを設け、回転式分
級機回転数Nとミルローラ加圧圧力と一次空気流量Va
とを補正することにより、ミルの出炭特性を制御するよ
うにしてある。尚、前記ミルローラ加圧圧力は、図8に
示すローラ8のテーブル5上面への押圧力であって、流
体圧シリンダ9により調整されるものである。
【0027】ここで、石炭粉砕性Hが高い場合には回転
式分級機回転数Nを速くしてもミルの出炭特性が劣化せ
ず、ボイラへ供給される微粉炭をより細粒化できるが、
石炭粉砕性Hが低い場合には回転式分級機回転数Nを遅
くしないとミルの出炭特性が劣化してしまうため、前記
第三関数発生器45には、図5に示すように、石炭粉砕
性Hが所定値である場合を基準として回転式分級機回転
数補正値JNを±「0」とし、それより石炭粉砕性Hが
高いときほど回転式分級機回転数補正値JNを「0」よ
り高く(ある上限値を定めて)設定し、逆に、石炭粉砕
性Hが低いときほど回転式分級機回転数補正値JNを
「0」より低く(ある下限値を定めて)設定するような
関数を入力してある。
【0028】又、石炭粉砕性Hが高い場合にはミルロー
ラ加圧圧力を増加させなくてもミルの出炭特性が劣化し
ないが、石炭粉砕性Hが低い場合にはミルローラ加圧圧
力を増加させないとミルの出炭特性が劣化してしまうた
め、前記第四関数発生器46には、図6に示すように、
石炭粉砕性Hが所定値である場合を基準としてミルロー
ラ加圧圧力補正値JPを±「0」とし、それより石炭粉
砕性Hが高いときはミルローラ加圧圧力補正値JPを
「0」のまま設定し、逆に、石炭粉砕性Hが低いときほ
どミルローラ加圧圧力補正値JPを「0」より高く(あ
る上限値を定めて)設定するような関数を入力してあ
る。
【0029】更に又、石炭粉砕性Hが高い場合には一次
空気流量Vaを増加させなくてもミルの出炭特性が劣化
しないが、石炭粉砕性Hが低い場合には一次空気流量V
aを増加させないとミルの出炭特性が劣化してしまうた
め、前記第五関数発生器47には、図7に示すように、
石炭粉砕性Hが所定値である場合を基準として一次空気
流量補正値JVaを±「0」とし、それより石炭粉砕性
Hが高いときは一次空気流量補正値JVaを「0」のま
ま設定し、逆に、石炭粉砕性Hが低いときほど一次空気
流量補正値JVaを「0」より高く(ある上限値を定め
て)設定するような関数を入力してある。但し、一次空
気流量Vaについては、ボイラから排出される排ガス中
のNOx量に影響を及ぼすため、NOx排出量が規定範囲
内にある場合にのみ補正を行うようにしてある。
【0030】次に、上記図示例の作用を説明する。
【0031】ミルの運転時には、ミル駆動電力Dとミル
差圧ΔPと回転式分級機回転数Nとが検出され、且つミ
ル処理水分量Wが計算等で求められ、前記回転式分級機
回転数Nに基づき第一関数発生器41においてミル差圧
ΔPの補正係数J1が求められて乗算器42へ出力され
ると共に、前記ミル処理水分量Wに基づき第二関数発生
器43においてミル差圧ΔPの補正係数J2が求められ
て乗算器44へ出力され、前記乗算器42において、前
記第一関数発生器41から出力されるミル差圧ΔPの補
正係数J1が前記ミル差圧ΔPに掛けられて補正ミル差
圧ΔP’が前記乗算器44へ出力され、該乗算器44に
おいて、前記第二関数発生器43から出力されるミル差
圧ΔPの補正係数J2が前記乗算器42から出力される
補正ミル差圧ΔP’に掛けられて補正ミル差圧ΔP”が
補間演算器40へ出力され、該補間演算器40におい
て、ミル駆動電力Dと、ミル差圧ΔPを回転式分級機回
転数N及びミル処理水分量Wで補正した補正ミル差圧Δ
P”とに基づき石炭粉砕性Hが補間演算される。
【0032】この結果、従来のように、操作員が運転中
の給炭機等から石炭をサンプリングして石炭の粉砕性を
分析する必要がなくなり、ミルへ投入される石炭の炭種
が変わった場合でも、その都度、対応しなくて済み、し
かも、分析結果がわかるまでに時間がかからず、リアル
タイムで石炭の粉砕性を確認することが可能となる。
【0033】前記補間演算器40において補間演算され
た石炭粉砕性Hは、第三関数発生器45と、第四関数発
生器46と、第五関数発生器47とにそれぞれ入力さ
れ、前記第三関数発生器45において、前記補間演算器
40から出力される石炭粉砕性Hに基づき回転式分級機
回転数補正値JNが求められて出力され、回転式分級機
21(図8参照)の回転数即ち回転式分級機回転数Nが
石炭粉砕性Hに応じて補正され、又、前記第四関数発生
器46において、前記補間演算器40から出力される石
炭粉砕性Hに基づきミルローラ加圧圧力補正値JPが求
められて出力され、ミルローラ加圧圧力が石炭粉砕性H
に応じて補正され、更に又、前記第五関数発生器47に
おいて、前記補間演算器40から出力される石炭粉砕性
Hに基づき一次空気流量補正値JVaが求められて出力
され、一次空気流量Vaが石炭粉砕性Hに応じて補正さ
れ、ミルの出炭特性が制御される。
【0034】このように、ミル駆動電力Dとミル差圧Δ
Pとから判定された石炭粉砕性に基づき、回転式分級機
回転数Nとミルローラ加圧圧力と一次空気流量Vaとを
補正することによって、ミルの出炭特性を制御するよう
にしたことにより、従来のように、石炭の粉砕性に基づ
いて操作員が出炭特性の劣化を回避するように運転操作
を行うのとは異なり、出炭特性を劣化させないための運
転操作を自動的に行うことが可能となり、操作員に熟練
が要求されなくなると共に、個人差によらずその操作量
が一律となって不適切な操作となる心配もなくなり、出
炭特性の改善が見込める。
【0035】こうして、操作員が運転中の給炭機等から
石炭をサンプリングすることなくリアルタイムで石炭の
粉砕性を自動的に確認でき、又、出炭特性を自動的に補
正し得、出炭特性の改善を図り得る。
【0036】尚、本発明のミルの石炭粉砕性判定方法及
び出炭特性制御方法は、上述の図示例にのみ限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て種々変更を加え得ることは勿論である。
【0037】
【発明の効果】以上、説明したように本発明のミルの石
炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法によれば、操作
員が運転中の給炭機等から石炭をサンプリングすること
なくリアルタイムで石炭の粉砕性を自動的に確認でき、
又、出炭特性を自動的に補正し得、出炭特性の改善を図
り得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例のブロック図であ
る。
【図2】図1に示す補間演算器での補間演算の概念図で
ある。
【図3】図1に示す第一関数発生器に入力された関数を
表わす線図である。
【図4】図1に示す第二関数発生器に入力された関数を
表わす線図である。
【図5】図1に示す第三関数発生器に入力された関数を
表わす線図である。
【図6】図1に示す第四関数発生器に入力された関数を
表わす線図である。
【図7】図1に示す第五関数発生器に入力された関数を
表わす線図である。
【図8】一般的な竪型ミルの一例を表わす側断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ミル本体 3 電動機 5 テーブル 8 ローラ 9 流体圧シリンダ 13 一次空気 21 回転式分級機 40 補間演算器 41 第一関数発生器 42 乗算器 43 第二関数発生器 44 乗算器 45 第三関数発生器 46 第四関数発生器 47 第五関数発生器 D ミル駆動電力 ΔP ミル差圧 ΔP’ 補正ミル差圧 ΔP” 補正ミル差圧 N 回転式分級機回転数 J1 補正係数 W ミル処理水分量 J2 補正係数 H 石炭粉砕性 JN 回転式分級機回転数補正値 JP ミルローラ加圧圧力補正値 JVa 一次空気流量補正値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミル駆動電力とミル差圧とに基づき石炭
    粉砕性を判定することを特徴とするミルの石炭粉砕性判
    定方法。
  2. 【請求項2】 回転式分級機回転数とミル処理水分量と
    によりミル差圧を補正するようにした請求項1記載のミ
    ルの石炭粉砕性判定方法。
  3. 【請求項3】 石炭粉砕性に基づき、回転式分級機回転
    数とミルローラ加圧圧力と一次空気流量とを補正するこ
    とにより、ミルの出炭特性を制御することを特徴とする
    ミルの出炭特性制御方法。
  4. 【請求項4】 ミル駆動電力とミル差圧とに基づき石炭
    粉砕性を判定し、該石炭粉砕性に基づき、回転式分級機
    回転数とミルローラ加圧圧力と一次空気流量とを補正す
    ることにより、ミルの出炭特性を制御することを特徴と
    するミルの出炭特性制御方法。
JP2002150832A 2002-05-24 2002-05-24 ミルの石炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法 Pending JP2003340299A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002150832A JP2003340299A (ja) 2002-05-24 2002-05-24 ミルの石炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002150832A JP2003340299A (ja) 2002-05-24 2002-05-24 ミルの石炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003340299A true JP2003340299A (ja) 2003-12-02

Family

ID=29768588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002150832A Pending JP2003340299A (ja) 2002-05-24 2002-05-24 ミルの石炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003340299A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007175561A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Jfe Steel Kk 微粉炭の製造設備および製造方法
JP2013091054A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Ihi Corp ローラミル
JP2013542073A (ja) * 2010-11-08 2013-11-21 アルストム テクノロジー リミテッド 微粉砕機の動作特性を監視するためのシステムおよび方法
JP2015530922A (ja) * 2012-08-22 2015-10-29 ゲー・ベー・エフ ゲゼルシャフト フュア ベメッスングスフォアシュング ミット ベシュレンクテル ハフツングGBF Gesellschaft fuer Bemessungsforschung mbH 粉砕方法
CN109127105A (zh) * 2018-07-24 2019-01-04 四川川润液压润滑设备有限公司 一种立磨加压液压系统智能化控制方法
KR20200111211A (ko) * 2018-02-21 2020-09-28 미츠비시 파워 가부시키가이샤 분쇄기의 열화 진단 장치, 분쇄 시스템, 및 열화 진단 방법
WO2022045345A1 (ja) * 2020-08-31 2022-03-03 三菱重工業株式会社 装置、発電プラント、装置の制御方法、プログラム、発電プラントシステム、及び発電プラントシステムの制御方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007175561A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Jfe Steel Kk 微粉炭の製造設備および製造方法
JP2013542073A (ja) * 2010-11-08 2013-11-21 アルストム テクノロジー リミテッド 微粉砕機の動作特性を監視するためのシステムおよび方法
JP2013091054A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Ihi Corp ローラミル
JP2015530922A (ja) * 2012-08-22 2015-10-29 ゲー・ベー・エフ ゲゼルシャフト フュア ベメッスングスフォアシュング ミット ベシュレンクテル ハフツングGBF Gesellschaft fuer Bemessungsforschung mbH 粉砕方法
KR20200111211A (ko) * 2018-02-21 2020-09-28 미츠비시 파워 가부시키가이샤 분쇄기의 열화 진단 장치, 분쇄 시스템, 및 열화 진단 방법
KR102483606B1 (ko) * 2018-02-21 2023-01-03 미츠비시 파워 가부시키가이샤 분쇄기의 열화 진단 장치, 분쇄 시스템, 및 열화 진단 방법
CN109127105A (zh) * 2018-07-24 2019-01-04 四川川润液压润滑设备有限公司 一种立磨加压液压系统智能化控制方法
CN109127105B (zh) * 2018-07-24 2021-02-26 四川川润液压润滑设备有限公司 一种立磨加压液压系统智能化控制方法
WO2022045345A1 (ja) * 2020-08-31 2022-03-03 三菱重工業株式会社 装置、発電プラント、装置の制御方法、プログラム、発電プラントシステム、及び発電プラントシステムの制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2449837C1 (ru) Устройство управления угольной измельчающей машиной
US10758917B2 (en) Coal pulverizing apparatus, control device and control method for same, and coal-fired power plant
KR102483606B1 (ko) 분쇄기의 열화 진단 장치, 분쇄 시스템, 및 열화 진단 방법
JP2003340299A (ja) ミルの石炭粉砕性判定方法及び出炭特性制御方法
JP2020116536A (ja) 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法
JP6718852B2 (ja) 石炭粉砕装置及びその制御装置及び制御方法、並びに石炭焚き火力発電プラント
JPH09173882A (ja) 竪型ミル
CN101596477B (zh) 用于控制煤粉-鼓风式磨碎机的研磨干燥过程的方法和装置
JP2009213998A (ja) 縦型ローラミル
US6564727B1 (en) Method and apparatus for uprating and controlling a solid fuel pulverized and exhauster system for a steam generator
JP7274876B2 (ja) 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕装置の制御方法
JP2013176734A (ja) 粉砕機及び粉砕システム
JPH1038257A (ja) 石炭性状による安定燃焼の推定方法
CN109746084B (zh) 粉碎机以及粉碎机的运转方法
US1801842A (en) Pulverizer
JP2000292228A (ja) ミルの一次空気流量計測方法及び装置
JP2020116537A5 (ja)
JP2010125356A (ja) 竪型ミル
JPH1110025A (ja) ミル出炭量制御方法及び装置
JP7458782B2 (ja) 摩耗評価システム及び固体燃料粉砕装置、並びに摩耗評価方法、並びに摩耗評価プログラム
JP3129347B2 (ja) ローラミルの運転制御方法
JP2000227216A (ja) 竪型ミル制御方法及び装置
JP7080970B2 (ja) 粉砕装置及び粉砕装置の制御方法
WO2020045129A1 (ja) 固体燃料粉砕装置及びこれを備えた発電プラント並びに固体燃料粉砕の制御方法
JP3388732B2 (ja) 回転式加圧型セパレータをそなえた粉砕機およびその運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050317

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20070418

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070605

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071120