JP2003339607A - 食器洗い機 - Google Patents
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Abstract
も、確実に洗浄経路の切換えが行えるようにする。 【解決手段】 洗浄水が供給される洗浄手段27を切換
える分水手段37を備え、分水手段37は、洗浄手段2
7に各々連通した複数個の流出部39を有するケーシン
グ40と、ケーシング40内に回動自在に設けた弁体4
1を有し、前記弁体41の回転動作によって洗浄水を供
給する流出部39を切換えるとともに、前記流出部39
の相対する面から離れるように、前記弁体41を移動可
能に構成したものである。
Description
射して洗浄する食器洗い機に関するものである。
示すように構成していた。以下、その構成について説明
する。
部に洗浄槽2を設けており、この洗浄槽2内へ給水弁3
により水または湯を供給するようにしている。洗浄槽2
の底部には排水孔4を設け、この排水孔4に連通し、モ
ータによって駆動される洗浄ポンプ5を取り付け、この
洗浄ポンプ5により洗浄水を洗浄槽2の内部に循環する
よう構成している。また、排水孔4には残さいを捕集す
る残さいフィルタ6を具備している。
は、残さいフィルタ6を通過して洗浄ポンプ5に吸い込
まれ、洗浄ポンプ5より洗浄槽2の内底部に設けた洗浄
手段(洗浄ノズル)7に供給される。洗浄ノズル7から
噴射された洗浄水は、食器を洗浄した後、再び排水孔4
に戻るという経路で循環する。この際、食器から脱落し
た残さい等は、洗浄水とともに残さいフィルタ6に流入
し、この残さいフィルタ6を通過できない大きさの残さ
いは残さいフィルタ6に捕集される。
間には、洗浄水加熱用のヒータ8を装備し、洗浄ノズル
7の上方には、食器9を整然と配置でき、洗浄水を効果
的に食器9に噴射するように構成した食器かご10を設
置して効率的に洗浄を行っている。また、排水ポンプ1
1は、排水ホース12を通して洗浄水を機外に排出する
ものである。
食器洗い機では、一般家庭等で使用される様々な形状の
食器等の被洗浄物に対して、洗浄水は下方からの噴射の
みであり、食器かご10にセットしたすべての食器9を
十分に洗浄することが困難であった。また、洗浄槽の上
方からの噴射がない場合、湯呑みや汁椀など糸底のある
食器類は、細かな残さいが糸底に堆積しやすく、また、
全体のすすぎ性能も不十分であるという課題を有してい
た。
ノズルを用いて多方向から洗浄水を噴射することが考え
られるが、一度に多量の噴射を行うためには、当然洗浄
槽に溜める給水量も多くしなくてはならない。すなわ
ち、給水量の増大によって洗浄水の温度上昇時間が長く
なり、結果として、運転時間が延びる、消費電力量が増
える、使用水量が増える、さらには、洗浄ポンプも大型
のものが必要となることから、コストの上昇や、一度に
多量の洗浄水を噴射することによる騒音、振動の増大な
ど数々の問題が発生する。
よって、これらの問題を解決することも考えられている
が、洗浄ポンプが各洗浄ノズル毎に必要であり、食器洗
い乾燥機全体に占める洗浄機構部容積が増大するため、
食器洗浄に必要な容積が十分確保できない、あるいは、
必要以上に食器洗い乾燥機本体が大きくなるという問題
がある。
的に切換える切換え手段を用い、少量の水で、多方向か
ら効率的に洗浄する方法が提案されており、3方弁を用
いて切換えたり、電動モータで弁体を駆動するものなど
がある。また、モータ等の電動駆動手段を用いずに、洗
浄ポンプの断続運転により切換えるものもある。
は、例えば、図18に示すように、円筒形のケーシング
13内に、わずかに小径の円筒形の弁体14を配し、弁
体14の円筒部には開口部15を1ヶ所設け、ケーシン
グ13の円筒部には複数個の流出部16を設け、この流
出部16は各複数個の洗浄手段に連通されている。そし
て、この弁体14を回転させる駆動モータ17を備えて
おり、洗浄ポンプ5を運転中に、弁体14を回転させる
ことで、洗浄水を噴射する洗浄手段7を順次切換えるこ
とができる。
13と弁体14との微少な隙間は略一定であり、残さい
や爪楊枝等の異物を伴って流れる洗浄水を循環し、開口
部15と流出部16との間に異物が噛み込んだ場合、弁
体14がロックされて回転不能なり、分水手段が動作せ
ず、所定の洗浄性能が得られないという課題を有してい
た。また、ケーシング13や弁体14を破損する恐れも
ある。
で、残さいや爪楊枝等の異物が洗浄水と共に流入した場
合でも、弁体による洗浄水の切換えが確実に行えるよう
にすることを目的とする。
に本発明の食器洗い機は、洗浄ポンプからの洗浄水が供
給される洗浄手段を切換える分水手段は、洗浄ポンプで
加圧された洗浄水が流入する流入部と複数個の洗浄手段
に各々連通した複数個の流出部を有するケーシングと、
ケーシング内に移動可能に設けた弁体とで構成され、弁
体の回転動作によって洗浄水を供給する流出部を切換え
るとともに、弁体を流出部から離れるように移動可能に
構成したものである。
ーシングと弁体との間に異物が噛み込んだ場合でも、弁
体が流出部から離れることで、弁体の回転動作を継続可
能にしたものである。
は、被洗浄物を収容する洗浄槽と、洗浄水を加圧する洗
浄ポンプと、前記洗浄槽内に洗浄水を噴射する噴射口を
有する複数個の洗浄手段と、前記洗浄ポンプからの洗浄
水が供給される洗浄手段を切換える分水手段とを備え、
前記分水手段は、前記洗浄ポンプで加圧された洗浄水が
流入する流入部と複数個の前記洗浄手段に各々連通した
複数個の流出部を有するケーシングと、前記ケーシング
内に移動可能に設けた弁体を有し、前記弁体の回転動作
によって洗浄水を供給する流出部を切換えるとともに、
前記弁体を前記流出部から離れるように移動可能に構成
したものであり、給水量を増加させることなく、任意の
被洗浄物に対して複数方向から洗浄水を噴射させること
ができるため、洗浄性能の向上を図ることができる。
など、高効率洗浄を実現することができる。さらに、給
水量やすすぎ回数の削減による省水量、省エネを実現す
ることができる。また、被洗浄物のかごへのセット位
置、セット方法を選ばないので、よりセット性に優れた
食器洗い機とすることができる。
るように移動可能としたものであり、残さいや爪楊枝等
の異物を伴って流れる洗浄水を循環し、流出部と弁体と
の間に異物が噛み込んだ場合でも、弁体が流出部から離
れることで、弁体の回転動作は継続可能となる。このた
め、異物が噛み込んだ時点で弁体がロックされて回転不
能となったり、ケーシングや弁体を破損することはな
い。異物が挟まった状態では、すべての洗浄手段に洗浄
水が供給されるなど、その時の洗浄水の供給は不完全と
なるが、次の流出部まで回転すれば、異物は外れ、再び
正常に洗浄水を切換えることができ、高効率で被洗浄物
を洗浄できる。つまり、異物がケーシングと弁体との隙
間に挟まった場合でも、その異物は除去可能である分水
手段を提供できる。
記載の発明において、弁体は、洗浄ポンプの運転中に流
出部の相対する面から離れるように移動可能したもので
あり、洗浄ポンプ運転中に、残さいや爪楊枝等の異物が
ケーシングと弁体との間に噛み込んだ場合でも、次の流
出部まで回転すれば、異物は外れ、再び正常に洗浄水を
切換えることができ、高効率で被洗浄物を洗浄できる。
つまり、異物がケーシングと弁体との隙間に挟まった場
合でも、その異物は除去可能である分水手段を提供でき
る。
たは2に記載の発明において、弁体は、前記弁体の回転
軸方向より傾斜可能としたものであり、流出部と弁体と
の間の一部に異物が挟まり、洗浄水の圧力等により弁体
に傾斜する力が作用した場合に、弁体がこじる形でケー
シング等に噛み込み、弁体が切換え不能になることを防
止することができる。
3に記載の発明において、弁体は、洗浄ポンプの停止状
態で流出部から離れる構成としたものであり、流出部と
弁体と間に異物が挟まり、洗浄ポンプの運転中はその異
物が外れなかったとしても、洗浄ポンプと停止したとき
に隙間は必ず拡大するため、確実に挟まった異物を除去
できる。また、この状態で、異物が脱落しなかった場合
でも、洗浄ポンプ運転開始時の水流によって流出部側に
異物は流れ、隙間に挟まり続けることはない。
記載の発明において、弁体を流出部から離れる方向へ付
勢する付勢手段を設けたものであり、ケーシングと弁体
との間に異物が噛み込み、洗浄ポンプの停止状態で、弁
体が流出部から離れなくなることを防止することができ
る。また、弁体をいずれの方向に設置した場合でも、流
出部から離すことができるため、分水手段の設置する方
向を選ばない利点がある。
5に記載の発明において、洗浄ポンプは、洗浄およびす
すぎ工程の途中で一時停止するものであり、流出部と弁
体との間に挟まった異物が、洗浄ポンプの停止時に外れ
るとしても、それが洗浄やすすぎ工程が終了時だけの場
合だと、その一工程中はずっと洗浄不良となることか
ら、洗浄性能は低下してしまうが、各工程の途中で何度
か洗浄ポンプを一時停止させることで、切換えが不完全
な時間を短くでき、洗浄性能の低下を最小限に抑えられ
る。
6に記載の発明において、洗浄水が通過することで残さ
いを捕集する残さいフィルタを設け、弁体が流出部から
離れる距離は、前記残さいフィルタの隙間以上としたも
のであり、分水手段に流入し得る異物の大きさ以上の隙
間が、流出部と弁体との間に存在し得るため、流入し得
るすべての異物を取り除くことが可能であり、より信頼
性の高い分水手段を提供できる。
7に記載の発明において、弁体は、電動駆動源により回
転動作を行う構成としたものであり、確実に弁体を回転
させて洗浄水を供給する洗浄手段を切換えることができ
る。
記載の発明において、電動駆動源の運転は、洗浄ポンプ
の停止状態で行うものであり、洗浄水の圧力が作用して
いない状態で弁体を回転させることにより、弁体と流出
部の接触部の摩耗を抑制でき、分水手段の寿命や信頼性
を向上できる。
〜9に記載の発明において、弁体は、洗浄ポンプの断続
運転により回転動作を行う構成としたものであり、モー
タ等の専用電動駆動手段を必要とせず、コストが安く、
装置の小型化を図ることができる。
しながら説明する。
器洗い機本体20には、扉21で開閉可能な洗浄槽22
を設け、食器等の被洗浄物23は食器かご24にセット
され、洗浄槽22内に収容している。給水弁25は洗浄
槽22に洗浄水を供給するものであり、洗浄ポンプ26
は洗浄水を加圧して、複数の噴射孔を設けた洗浄ノズル
(洗浄手段)27に供給し、洗浄ノズル27より洗浄水
を噴射する。洗浄手段27は、食器かご24の下方から
噴射する27a、27b、右上方より噴射する27c、
左側面より噴射する27dの、4ヶ所に設置しており、
噴流によって軸まわりに回転する回転ノズルとしてい
る。
吸い込み側へ連通した排水口28を有し、この排水口2
8には残さいを収集する残さいフィルタ29と加熱用の
発熱体30を設け、洗浄槽22の温度を検知する温度セ
ンサ31を設けている。排水ポンプ32は洗浄槽22内
の洗浄水を排出するものである。送風機33は、送風経
路34を通して洗浄槽22に空気を送り、その排気を排
気口35より排出するようにしている。
供給する洗浄手段27を選択的に切換える分水手段37
を設置しており、この分水手段37は、図3および図4
に示す構造をしている。洗浄ポンプ26で加圧された洗
浄水が流入する流入部38と4個の洗浄手段27に各々
連通した4個の流出部39を有するケーシング40と、
ケーシング40内に移動可能に設けた弁体41とで構成
され、弁体41には洗浄水を通過させる開口部42を設
けている。
浄手段27に連結されている。そして、開口部42と連
通する流出部39を切換えるために、弁体41を回転動
作させる駆動モータ(電動駆動源)54を有し、この駆
動モータ54のモータ軸55は、隙間を持った状態で弁
体41と嵌合している。
は、ケーシング40は上下に2分割して、ビス止めや嵌
め込み、溶着や溶接等で結合された構造となる。また、
洗浄槽22が樹脂製の場合など、この洗浄槽22の底面
と一体でケーシング40の一部を構成することも可能で
ある。
本動作について説明する。食器等の被洗浄物23を食器
かご24にセットして洗浄槽22に収納し、洗剤を投入
した後、扉21により食器洗浄機本体20の開口部を閉
塞し、運転を開始する。被洗浄物23の汚れを落とす洗
浄工程、付着した洗剤や残菜を流すすすぎ工程、そして
被洗浄物23に付着している水適を乾燥させる乾燥工程
の順に実行する。
水を洗浄槽22に給水し、つづいて洗浄ポンプ26によ
り洗浄水を加圧し、洗浄ノズル27から洗浄水を噴射す
る。この際、洗浄槽22内に設けたシーズヒータ等の発
熱体30に通電しており、洗浄水を加温しながら洗浄工
程は行われる。また、温度センサ31は洗浄槽22の温
度を検知しており、所定温度以上になると発熱体30へ
の通電を停止する。
洗浄ポンプ26に吸い込まれ、洗浄ポンプ26より洗浄
槽22の内底部に設けた洗浄手段(洗浄ノズル)27に
供給されて、この洗浄ノズル27から噴射され、食器2
3を洗浄した後、再び排水口28に戻るという経路で循
環する。この際、食器23から脱落した残さい等は、洗
浄水とともに残さいフィルタ29に流入し、残さいフィ
ルタ29を通過できない大きさの残さいは、残さいフィ
ルタ29に捕集される。
む洗浄水は排水ポンプ32により機外に排出され、新た
に洗浄水が供給される。洗浄ポンプ26を運転し、洗浄
ノズル27から再び洗浄水を噴射して、洗剤や残菜等の
付着した被洗浄物23のすすぎを行う。所定時間運転し
た後、洗浄水を排出し、再び洗浄水を供給するという動
作を繰り返し、このすすぎ工程は連続して3回程度行
う。最後に、洗浄水を機外に排出して、すすぎ工程は終
了する。
させることにより、送風経路34を通って外気が洗浄槽
22内に送風され、排気口35から排出される。この
際、発熱体30には通電されており、送風と温度の両方
の効果によって被洗浄物23に付着した水滴の蒸発は促
進される。所定時間これらの乾燥工程を行い、運転を終
了する。
手段37の動作、作用について説明する。図4に示すよ
うに、ケーシング40は略円筒形であり、その軸方向が
略鉛直方向に配置されており、洗浄ポンプ26で加圧さ
れた洗浄水が流入する流入部38はケーシング40の下
端部に、流出部39はケーシング40の上面に設置して
いる。弁体41は略平面形状をしており、流出部39と
弁体41との相対する面も平面形状としている。
合しており、弁体41は回転動作以外に上下方向にも移
動可能であり、流出部39に対して進退自在に構成して
いる。そして、洗浄ポンプ26を運転した場合、流入部
38より流入した洗浄水の圧力によって弁体41は上昇
し、流出部39に押し付けられ、駆動モータ54により
弁体41を回転させ、開口部42と一致した流出部39
に洗浄水が供給され、この流出部39と連通した洗浄手
段27から洗浄水が噴射される。
給する流出部39が順次切換えられ、洗浄水が噴射する
洗浄手段27は27a、27b、27c、27dの順で
切換えることができる。この際、駆動モータ54は、連
続的に駆動する方法と、流出部39の位置で開口部42
が停止するように断続的に駆動する方法とがあるが、い
ずれかを限定するものではない。
出するセンサ等が不要であり、構成は簡単となり、後者
の場合は、位置センサ等を必要とするが、切換効率がよ
く、状況に応じて選択的に洗浄手段27の位置や噴射時
間を設定することもできる。
浄手段27に洗浄水を供給するのではなく、順次、洗浄
水を送り込むため、給水量を増加させることなく、任意
の被洗浄物23に対して複数方向から洗浄水を噴射させ
ることができる。したがって、短時間で食器等に付着し
た汚染物を洗浄することができ、高効率洗浄を実現する
ことができる。
時間ですすぐことができるため、すすぎ回数を削減する
ことが可能である。例えば、すすぎ工程を4回行ってい
たものを3回に減少させることが可能である。一回の給
水量を増加させることなく、しかも、すすぎ回数を削減
できることから、ヒ−タを用いた洗浄水の加熱時間も短
縮することができ、省エネ、省水量をも実現することが
できる。
ズル27の数を増やすことができるため、食器等の被洗
浄物23に対してより多方向から洗浄水を噴射させる洗
浄方式とすることができる。よって、使用者は被洗浄物
23の食器かご24へのセット位置や、縦置き、伏せ置
き等のセット方法を選ぶことなく自由にセットできるた
め、よりセット性に優れた食器洗い機とすることができ
る。さらには、角鉢、深い小鉢、角皿等、単一方向から
の噴射では洗浄水が十分行き届かなかった食器に対して
も、十分な洗浄性能を発揮することができる。
時間は、数秒から1分程度で切換えれば、効率的な洗浄
が行えるが、1回の洗浄ないしすすぎ工程中に、少なく
とも1回はすべての洗浄手段27から噴射されるように
設定することが望ましい。したがって、10秒から30
秒程度に設定すればよい。
動駆動源)54により行う構成としたものであり、確実
に弁体41を回転させることができ、洗浄水を供給する
洗浄手段27の切換えを確実に行える。
出部39から離れるように移動すること、すなわち、降
下することが可能であり、洗浄ポンプ26の運転時で
も、この移動は可能である。残さいや爪楊枝等の異物4
9を伴って流れる洗浄水を循環し、図6に示すように、
開口部42と流出部39との隙間がなくなる時に、ちょ
うど異物49が挟まり込むことがあるが、弁体41が流
出部39から離れない場合、異物49の種類次第では、
弁体41はロックして切換不能になることがある。また
は、駆動モータ54の駆動力が強い場合には、弁体41
や流出部39を破損してしまう。
9から離れるように構成しているため、図7のように移
動し、異物49の噛み込みを回避して、回転駆動させる
ことができる。異物49が挟まった状態では、すべての
洗浄手段27に洗浄水が供給されるなど、その時の洗浄
水の供給は不完全となるが、次の流出部39まで回転す
れば、異物49は外れ、再び正常に洗浄水を切換えるこ
とができ、高効率で被洗浄物を洗浄できる。
され、食品の他にも、魚の骨、爪楊枝、輪ゴム、ビニー
ルあるいは食器の破片等が想定さる。特に、爪楊枝やさ
くらんぼの茎等の細長い物は、長さが長いにも関わら
ず、残さいフィルタを通過する可能性があり、このよう
な異物に対しても、対応する必要がある。
一回ないしは数回流出部39を通過する際に除去できる
が、細長い異物など外れにくいものもある。このため、
洗浄ポンプ26を途中で一旦停止させると、停止時に弁
体41は、その自重により流出部39から離れるように
動作し、引っかかった異物49を除去できる。このた
め、隙間に異物49が噛み込んでしまい、弁体41が移
動不能となることはなく、確実に弁体41の切換えが行
える。
ぎの工程の終わりには停止するため、その一回限りの洗
浄の洗浄性能が切換不良により低下する可能性はある
が、次回の使用からは問題なく使用できることになる。
また、洗浄やすすぎ工程の途中で何度か洗浄ポンプ26
の一旦停止を行えば、切換不良の回数を最小限に抑える
ことができ、洗浄性能の低下を抑制できる。
1が直動する方向、すなわち、上下方向に対して傾斜可
能としている。弁体41とモータ軸55の嵌合部は、モ
ータ軸55を断面にした方向から見ると、図8に示すよ
うになっており、モータ軸55と弁体41との間に隙間
41aを設け、全ての方向に傾斜可能としている。
体41の移動が円滑に行えるようになる。なお、開口部
42と流出部39の接触部の端面に、面取りやフィレッ
トを施すことで、この弁体41の逃げ動作をより円滑に
行える。
部に異物49が挟まり、洗浄水の圧力等により弁体41
に傾斜する力が作用した場合でも、弁体41がこじる形
でケーシング40等に噛み込み、弁体41が切換え不能
になることを防止する。例えば、中心軸体48の隙間等
である。
40が破損する恐れのない傾斜角度は、上述した残さい
フィルタ29の隙間と同じ大きさの異物49が挟まった
場合に傾斜する角度以上傾斜可能であればよい。なお、
弁体41とモータ軸55との連結は、ボールジョイント
を用いるなど、他の構成であっても同様の効果が得られ
る。
ーシング40と弁体41の間に異物49が挟まった場合
でも、すべての洗浄手段27に洗浄水が供給されるな
ど、洗浄水の供給が不完全となる可能性はあるが、洗浄
ポンプ26を一時停止すれば、流出部39と弁体41と
の距離が広がることから異物49は取り除かれ、次に洗
浄ポンプ26を運転した際には問題なく切換えることが
でき、高効率で被洗浄物23を洗浄できる。
止状態で、弁体41を流出部39から離すために、弁体
41が流出部39より離れる方向に付勢する付勢手段
(ばね)50を設けた場合には、ケーシング40と弁体
41との間に異物49が噛み込み、洗浄ポンプ26の停
止状態で、弁体41が流出部39から離れなくなること
を防止し、停止状態で確実に異物49を取り除くことが
できる。
向に設置した場合でも、流出部39から離すことができ
るため、分水手段37の設置する方向を選ばない利点が
ある。なお、付勢手段50としては、図示したコイルば
ね以外に、板ばねを用いたり、ゴム等の弾性体を用いる
こともできる。
は、ケーシング40内に作用する圧力によって弁体41
は、流出部39側つまり上方に加圧されることにより、
弁体41は流出部39とのシール面の密着性が増すた
め、洗浄水の漏れを極力小さくすることができ、より多
くの洗浄水が洗浄手段27より噴射されることから、洗
浄性能はさらに向上する。弁体41ないし流出部39が
水圧により変形可能であれは、このシール性はさらに向
上する。
6の運転時には、通常、20〜40kPa程度まで加圧
されるため、弁体41の大きさにもよるが、2〜10k
g程度の力が作用することになり、強固に流出部39に
押し付けられることになる。
状態で、弁体41を回転させると大きな摩擦を生じ、弁
体41や流出部39が摩耗しまう恐れがあるが、駆動モ
ータ54の駆動時には、洗浄ポンプ26を停止すること
で、この課題を解決できる。洗浄ポンプ26の停止時に
弁体41を回転させて次の所定位置まで弁体41を駆動
し、駆動モータ54の停止後、再び洗浄ポンプ26を運
転すれば、弁体41は流出部39に押し当てられるだけ
で、摺動することはなく、摩耗はほとんど発生しないよ
うにできる。
を向上できる。なお、洗浄ポンプ26と駆動モータ54
が一部同時運転されてとしても、摩耗に支障がなけれ
ば、完全に洗浄ポンプ26を停止させる必要はない。
することが望ましいが、部品の寸法精度等によりわずか
な隙間が存在したり、あるいは、1mm以下の微少な一
定の隙間を設けた場合でも、他の流出部39への多少の
漏れは発生するものの、分水手段37としては十分機能
することができる。
離は、残さいフィルタ29の隙間以上としており、残さ
いフィルタ29を通過して分水手段37に流入し得る異
物49の大きさ以上の隙間が、流出部39と弁体41と
の間に形成することができるため、洗浄ポンプ26を停
止した際に、その間に挟まった異物49を取り除くこと
ができ、常に信頼性の高い分水手段37を提供できる。
は、孔の直径、メッシュの辺長さなどがこれに相当する
が、厳密には残さいフィルタ29を通過し得る異物49
の最小寸法以上のことである。
8に固定され取り外し不可の固定フィルタ51と、取り
外して掃除できる着脱フィルタ52の2個を有する場合
があるが、いずれか小さい方の寸法(通常は着脱フィル
タ52)に設定すれば、通常運転時には問題なく対応で
きる。ただし、着脱フィルタ52の誤設置や取り付け忘
れ等の可能性もあるため、固定フィルタ51の隙間以上
の距離を離れるように設定すれば、確実である。
隙間は、前記残さいフィルタ29の隙間以上に設定して
いる。ケーシング40と弁体41との隙間とは、弁体4
1の外周および端面方向であり、流出部39側の端面
は、弁体41が直動する距離のことである。なお、前記
残さいフィルタ29の隙間以上とは、上述の通りであ
る。これにより、分水手段37に流入し得る異物49の
大きさ以上の隙間が流出部39と弁体41との間に存在
するため、その隙間に異物49が挟まり、弁体41が切
換え不能になることを防止する。
7を検知する検知手段(図示せず)を用いれば、洗浄手
段27ごとに噴射時間を可変することもでき、より効率
的な洗浄が行える。例えば、洗いにくい茶碗に対する洗
浄力を向上するために、洗浄手段27aからの噴射時間
を他よりも長くすることなどが効果的である。
検知する手段や、洗浄経路43内の圧力を検知したり、
流れる水の有無を検知する手段など種々の方式が考えら
れる。また、4ヶ所にセンサを用いる必要はなく、1ヶ
所であっても、洗浄ポンプ26の運転・停止の回数の情
報と併せれば、いずれの位置から噴射されているかを知
ることができる。
べての洗浄手段27から洗浄水を噴射する必要がない場
合には、不必要な洗浄手段27からの噴射時間は、1秒
以下程度のごく短時間とすることで、ほとんど噴射させ
ず、必要な洗浄手段27のみから噴射することで、より
効率的な洗浄を行うことが可能であり、運転時間の短縮
が図れる。また、すすぎの最終の噴射は食器かご24の
上方に設けた洗浄手段27cから噴射するようにするこ
とで、微細な粒子の付着をできるだけ少なくすることが
でき、より洗浄性能を高めることができる。
4ヶ所とし、すべて回転可能な回転ノズルとしたが、4
ヶ所に限定するものではなく、食器かご24の食器配置
等に応じて、その個数を設定すればよい。2ヶ所以上で
あれば効果を発揮するが、全ての食器に対して2方向以
上からの噴射が得られることが洗浄性能を向上する上で
重要であることから、4ヶ所以上であることが望まし
い。
段27から噴射される総水量が小さくなり洗浄効果が薄
れることから10ヶ所以下、好ましくは6ヶ所以下であ
ることが望ましい。
上するが、洗浄手段27の占める空間が増大することか
ら、本体の外郭寸法が同一の場合、食器を収容する部分
の容積が減少する課題もあるため、図10のように、背
面および上方に設置するノズルが回転しない固定式の洗
浄手段27とすることも有効であり、回転ノズルや固定
ノズル等の方式や、その噴射口の個数に限定するもので
はない。また、設置位置も背面や前面などでもよい。
れる洗浄手段27は1ヶ所のみとしたが、弁体41の開
口部42を2ヶ所、あるいはそれ以上設けることで、複
数個の洗浄手段27から同時に噴射させ、その位置を切
換えることも可能である。
を、機外に洗浄水を排出する排出経路に接続すれば、排
水ポンプ32を用いずに排水を行うこともでき、排水ポ
ンプ32を設置する必要がなくなり、コストダウンや装
置の小型化が図れる。
換える時に、この流出部39も必ず通過するため、ここ
で洗浄ポンプ26を運転し続けると洗浄中に排水されて
しまうため、洗浄水が供給されている流出部39を検出
し、排水時以外は、この排水用の流出部39に対して洗
浄水を供給する時間をごく短時間とすることで、排水時
以外の機外への排水を防止できる。また、排水経路の途
中に開閉弁を設ければ、確実に機外への洗浄水の排水を
防止できる。
ものであり、食器洗い機本体20の形状や大きさ、扉2
1の開閉方式、食器の配置、個々の部品の配置等を限定
するものではない。また、実施例では、乾燥機能を有す
る食器洗い乾燥機の例を示したが、乾燥機能を伴わない
食器洗い機においても同様の効果が得られる。
うに、弁体41の上昇時に弁体41を所定角度だけ回転
させる一組の上部係合部44と、弁体41の降下時に弁
体41を所定角度だけ回転させる一組の下部係合部45
とを、ケーシング40側と弁体41側に各々設置したも
のであり、洗浄ポンプ26の断続運転により弁体41の
回転動作を行うようにしたものである。なお、他の基本
構成は、上記実施例1と同様である。
8より流入した洗浄水の圧力によって弁体41は、上部
係合部44の傾斜にしたがって、略直動および回転を伴
った動作で上昇し、図12に示すように、所定の流出部
39が開口するような位置で固定され、この流出部39
と連通した洗浄手段27から洗浄水が噴射される。
に、弁体41を洗浄水が通過する位置に設けた開口部4
2が、所定の流出部39と一致するように、上部係合部
44を設定している。続いて、洗浄ポンプ26を一旦停
止すると、弁体41を下方から押し上げていた圧力が作
用しなくなることから、弁体41はその自重で降下する
が、この際、下部係合部45の傾斜にしたがって回転し
ながら降下し、図14に示すように、所定位置で停止す
る。
係合部44の次の傾斜に係合され、弁体41は回転しな
がら上昇し、次の流出部39と連通されることで、次の
洗浄手段27から洗浄水を噴射する。また、洗浄ポンプ
26の停止時には弁体41は流出部39から離れること
から、実施例1と同様の効果が得られる。
7の切換えは、洗浄ポンプ26の断続運転により行って
おり、3方弁や電動モータ等の電動駆動減を必要とせ
ず、安価で、かつ、分水手段37の小型化が図れる。ま
た、モータ駆動の場合には、回転軸はケーシング40を
貫通して設置する必要があり、稠密なシール手段を設け
る必要があり、構造が複雑になると同時に、このシール
が不良の場合には、製品外部に水漏れを起こす可能性を
有していたが、本構成では、ケーシング40を貫通して
動作する部品は存在せず、外部に水漏れを起こす恐れは
ない。
合部45を平面に引き伸ばしてその関係を示したもの
で、洗浄ポンプ26の運転と停止を繰り返すことで、上
下方向の略直動と、回転運動を組み合わせた動作をしな
がら、弁体41の位置は順次切換わる。本実施例では、
4ヶ所の流出部39に切換えるため、一回の停止と運転
で弁体41が90度回転する構成である。
するものではなく、洗浄ポンプ26を断続的に運転する
際に、洗浄ポンプ26を運転中に所定の流出部39と弁
体41の開口部42が一致すればよく、例えば、弁体4
1の降下時にはほとんど回転せず、上昇時に約90度回
転したり、逆に、降下時に約90度回転し、上昇時には
ほとんど回転しない構成であってもよい。また、三角形
状の爪部形状ではなく、図16に示すように、溝部46
を軸部47がならう構成でもよい。また、弁体41の外
周部に係合部を設けても同様の動作が得られる。
ば、弁体41は、流出部39に対して回転しながら接触
することがなく、接触面の摩耗がほとんどないため、耐
摩耗性材料を使用したりする必要はなく、単なるPPや
POM等の一般的な樹脂成形品を使用することができ
る。
り返すとしたが、インバータモータを使用した洗浄ポン
プ26のように、ポンプの出力を可変できるものを使用
する場合には、ポンプの出力の強弱を利用して弁体41
を切換えることも可能である。弱時の出力を、弁体41
が流出部39から離れる出力以下にすれば切換え可能で
あり、ポンプの運転・停止の回数が減少することから、
モータの寿命向上を図ることができ、また、静音化もつ
ながる。
ーシングと弁体との隙間に挟まった場合でも、その異物
を容易に除去して、洗浄水が供給される洗浄手段を的確
に切換えることができる。
での断面図
での断面図
の下面図
の断面図
図
状態の断面図
図
分解斜視図
態での断面図
態での断面図
図
Claims (10)
- 【請求項1】 被洗浄物を収容する洗浄槽と、洗浄水を
加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄槽内に洗浄水を噴射す
る噴射口を有する複数の洗浄手段と、前記洗浄ポンプか
らの洗浄水が供給される洗浄手段を切換える分水手段と
を備え、前記分水手段は、前記洗浄ポンプで加圧された
洗浄水が流入する流入部と複数の前記洗浄手段に各々連
通した複数の流出部を有するケーシングと、前記ケーシ
ング内に移動可能に設けた弁体を有し、前記弁体の回転
動作によって洗浄水を供給する流出部を切換えるととも
に、前記弁体を前記流出部から離れるように移動可能に
構成した食器洗い機。 - 【請求項2】 弁体は、洗浄ポンプの運転中に流出部の
相対する面から離れるように移動可能にした請求項1記
載の食器洗い機。 - 【請求項3】 弁体は、前記弁体の回転軸方向より傾斜
可能とした請求項1または2記載の食器洗い機。 - 【請求項4】 弁体は、洗浄ポンプの停止状態で流出部
から離れる構成とした請求項1〜3のいずれか1項に記
載の食器洗い機。 - 【請求項5】 弁体を流出部から離れる方向へ付勢する
付勢手段を設けた請求項4記載の食器洗い機。 - 【請求項6】 洗浄ポンプは、洗浄およびすすぎ工程の
途中で一時停止することを特徴とする請求項1〜5のい
ずれか1項に記載の食器洗い機。 - 【請求項7】 洗浄水が通過することで残さいを捕集す
る残さいフィルタを設け、弁体が流出部から離れる距離
は、前記残さいフィルタの隙間以上とした請求項1〜6
のいずれか1項に記載の食器洗い機。 - 【請求項8】 弁体は、電動駆動源により回転動作を行
う構成とした請求項1〜7のいずれか1項に記載の食器
洗い機。 - 【請求項9】 電動駆動源の運転は、洗浄ポンプの停止
状態で行うことを特徴とした請求項8記載の食器洗い
機。 - 【請求項10】 弁体は、洗浄ポンプの断続運転により
回転動作を行う構成とした請求項1〜9のいずれか1項
に記載の食器洗い機。
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