JP2003338661A - 面発光型半導体レーザ素子及びその製造方法 - Google Patents

面発光型半導体レーザ素子及びその製造方法

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JP2003338661A
JP2003338661A JP2002144145A JP2002144145A JP2003338661A JP 2003338661 A JP2003338661 A JP 2003338661A JP 2002144145 A JP2002144145 A JP 2002144145A JP 2002144145 A JP2002144145 A JP 2002144145A JP 2003338661 A JP2003338661 A JP 2003338661A
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dielectric film
film
opening
reflecting mirror
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JP2002144145A
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English (en)
Inventor
Tomokimi Hino
智公 日野
Hironobu Narui
啓修 成井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 新規な構成の電流狭窄構造を備え、かつ動作
電圧の低い面発光型半導体レーザ素子を提供する。 【解決手段】 面発光型半導体レーザ素子10は、n−
GaAs基板12上に、n−下部反射鏡兼下部クラッド
層14、下部光ガイド層16、活性層18、上部光ガイ
ド層20、p−上部反射鏡兼上部クラッド層22、及び
p−GaAsコンタクト層24の積層構造を備え、上部
光ガイド層上にn−AlGaAs層26及びSiO2
28からなる電流狭窄構造を有する。n−AlGaAs
層及びSiO2 膜は、上部反射鏡兼上部クラッド層の下
部層22aで埋め込まれ、電流注入領域となる開口部3
1を中央領域に備えている。上部反射鏡兼上部クラッド
層は、SiO2 膜上に円錐台形状の縦断面を有して突出
する上部層22bを下部層上に有する。p−GaAsコ
ンタクト層は、基板面に平行な平行層24a及び傾斜層
24bで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面発光型半導体レ
ーザ素子及びその製造方法に関し、更に詳細には、電流
狭窄構造の形成に際して制御性の良好な電流狭窄構造を
備え、動作電圧の低い面発光型半導体レーザ素子、及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】面発光型半導体レーザ素子は、一対の上
部及び下部反射鏡を有し、共振器長方向が化合物半導体
層の結晶成長方向と一致するレーザ共振器構造を基板上
に備え、基板面に直交する方向にレーザ光を出射する半
導体レーザ素子であって、次世代の高速高容量通信を実
現させるために必要な半導体レーザ素子として注目され
ている。ところで、面発光型半導体レーザ素子でも、端
面出射型半導体レーザ素子と同様に、消費電力を低減す
るために、動作電圧を低下させ、かつ動作電流を低減す
ることが要請されている。
【0003】そこで、従来の面発光型半導体レーザ素子
では、動作電流を低減するために、AlAs層を選択的
に酸化してなるAl酸化膜(AlAsx 1-x 層)によ
る電流狭窄構造を設けている(以下、第1の従来例と言
う)。ここで、図7を参照して、Al酸化膜による電流
狭窄構造を備えた第1の従来例の面発光型半導体レーザ
素子の基本的構成を説明する。図7は従来の面発光型半
導体レーザ素子の構成を示す基板断面図である。従来の
面発光型半導体レーザ素子60は、図7に示すように、
GaAs基板62上に、GaAs層64とAlGaAs
層66とをペアとして交互に積層した下部多層膜反射鏡
68、活性層70、GaAs層64とAlGaAs層6
6とをペアとして交互に積層した上部多層膜反射鏡7
2、及び下部多層膜反射鏡68及び上部多層膜反射鏡7
2の少なくとも一方(図示例では上部多層膜反射鏡7
2)と活性層70との間に介在させた電流狭窄層造74
の積層構造を備えている。図示しないが、対の電極の一
方はコンタクト層を介して上部多層膜反射鏡72上に、
出射開口を中央にしてリング状に、また他方の電極はG
aAs基板64の裏面に設けてある。
【0004】電流狭窄層74は、例えば酸化されていな
いAlAs層からなる中央領域74aと、AlAs層の
外周から外方に延在し、電気抵抗の高いAl酸化膜(A
lAs層のAlを選択的に酸化したAlAsx
1-x 層)からなる外周領域74bとから構成されてい
る。これにより、電流狭窄層74では、外周領域74b
が電流阻止領域として機能して活性層70に対する電流
経路を狭窄する。GaAs基板12上に、下部多層膜反
射鏡68、活性層70、電流狭窄層74形成用AlAs
層、及び上部多層膜反射鏡72を、順次、積層して、積
層構造を形成した後、積層構造を高温水蒸気雰囲気中に
保持し、AlAs層を外側から酸化して外周領域74b
をAl酸化層に転化し、中央領域74aを未酸化のAl
Asのままに維持することにより、電流狭窄層74を形
成することができる。
【0005】また、動作電圧を低減するためには、例え
ば面発光型半導体レーザ素子の活性層の上下に設けたガ
イド層をp側電極及びn側電極のコンタクト層に用いて
電極との接触抵抗を低減させることが提案されている
(以下、第2の従来例と言う)。ガイド層上にp側電極
及びn側電極を形成する際には、面発光型半導体レーザ
素子を構成する積層構造をエッチングして、上部ガイド
層及び下部ガイド層を一部露出させ、露出面にp側電極
及びn側電極を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した第1
及び第2の従来例には、以下のような問題があった。電
流狭窄構造を形成するために、AlAs層のAlを選択
的に酸化してAl酸化層を形成する第1の従来例では、
Alの選択的酸化反応を制御してAl酸化層からなる電
流狭窄領域を所望通り、或いは設計通りに形成すること
が難しいという問題があった。つまり、Alの選択的酸
化反応の制御性が悪かった。また、一旦、AlAs層を
酸化させてAl酸化層を形成すると、酸化が不十分で狭
窄領域が狭いときでも、再度酸化が出来ないので、Al
酸化層からなる電流狭窄領域の広狭を調整できないとい
う問題があった。更には、AlAs層からAl酸化層に
転化すると、Al酸化層の体積が拡大するので、Al酸
化層の周囲の化合物半導体層の結晶構造に影響して、歪
み等の変形が生じ、レーザ特性に悪い影響を与えるとい
う問題もあった。また、Al含有層を酸化してなるAl
酸化層(AlAsx 1-x 層)は、組成が不確定である
ために、屈折率も不確定になり、レーザ特性が不確定に
なる。
【0007】また、動作電圧を低減するために、ガイド
層をp側電極及びn側電極のコンタクト層に用いる第2
の従来例では、コンタクト層を露出させるためのエッチ
ング・プロセスの制御性が非常に重要となってくるが、
再現性良くエッチングを制御することは、実際には難し
い。また、ガイド層を電極のコンタクト層として使用す
るために、ガイド層に高濃度のp型不純物、或いはn型
不純物をドーピングすることが必要になるが、活性層近
傍領域に高濃度で不純物をドーピングすることは、不純
物が非発光再結合中心として作用する可能性があって、
電流効率も低下し、素子寿命にも大きく影響するという
問題もある。
【0008】そこで、本発明の目的は、従来の電流狭窄
構造に代わる新規な構成の電流狭窄構造を備え、かつ動
作電圧の低い面発光型半導体レーザ素子及びその製造方
法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る面発光型半導体レーザ素子は、一対の
上部及び下部反射鏡を有し、共振器長方向が化合物半導
体層の結晶成長方向と一致するレーザ共振器構造を基板
上に備え、基板面に直交する方向にレーザ光を出射する
面発光型半導体レーザ素子において、活性層に対する電
流注入領域を開口部として開口している誘電体膜を電流
狭窄層として活性層上に備え、上部反射鏡が、誘電体膜
の開口部を埋める下部層と誘電体膜上に形成されている
上部層とから構成されていることを特徴としている。
【0010】本発明では、Al酸化層に代えて、活性層
に対する電流注入領域を開口部として開口している誘電
体膜を電流狭窄層として活性層上に備え、フォトリソグ
ラフィ技術を使って開口部を誘電体膜に形成することに
より、開口部を所望の開口形状で正確に形成することが
できる。また、組成が不確定であるために、屈折率が不
確定、従ってレーザ特性が不確定になる従来のAl酸化
層に代えて、特性の明確な誘電体膜を電流狭窄層として
使用しているので、確定したレーザ特性を有する面発光
型半導体レーザ素子を製造することができる。
【0011】本発明の好適な実施態様では、上部反射鏡
の上部層は、縦断面が円錐台状に形成され、誘電体膜の
開口部と同じ径で開口部から上方に延在し、基板面に平
行な上面を有する柱状の中央部と、中央部の上面の周縁
から誘電体膜に向かって傾斜する円錐台面を有し、中央
部から横方向に誘電体膜上に延在する傾斜周辺部とから
なり、コンタクト層が上部反射鏡の上部層の上面及び円
錐台面に沿って設けられ、対の電極の一方がコンタクト
層を介して上部反射鏡の上部層の円錐台面に沿ってリン
グ状に設けられている。これにより、上部反射鏡とコン
タクト層との接触面積、及びコンタクト層と対の電極の
一方との接触面積が増大するので、電極の接触抵抗及び
コンタクト層の電気抵抗を低減することができる。
【0012】本発明の別の好適な実施態様では、上部反
射鏡の上部層は、誘電体膜の開口部上及び誘電体膜上に
延在する誘電体膜の開口部より大きな径の柱状の大径部
として形成され、コンタクト層が上部反射鏡の上部層の
上面及び側周面に沿って設けられ、対の電極の一方が、
誘電体膜の開口部上には延在しないように、コンタクト
層を介して上部反射鏡の上部層の上面の周縁部、及び側
周面に沿ってリング状に設けられている。これにより、
上部反射鏡とコンタクト層との接触面積、及びコンタク
ト層と対の電極の一方との接触面積が増大するので、電
極の接触抵抗及びコンタクト層の電気抵抗を低減するこ
とができる。
【0013】本発明の更に好適な実施態様では、上部反
射鏡とは異なる導電型の化合物半導体層(以下、特定化
合物半導体層と言う)が、誘電体膜の開口部と同じ開口
形状で開口部に連続する貫通開口部を有して誘電体膜の
下面に接して設けられ、特定化合物半導体層の貫通開口
部及び誘電体膜の開口部が、上部反射鏡の下部層で埋め
られている。本実施態様では、上部反射鏡とは異なる導
電型の化合物半導体層がpn接合分離作用による電流狭
窄機能を有するので、誘電体膜の作用と合わせて電流狭
窄作用が更に向上する。
【0014】本発明で、誘電体膜は、絶縁膜である限
り、制約はなく、例えばSiOX 膜、SiNX 膜、Ti
X 膜、及びAlNX 膜のいずれか、又はSiOX 膜、
SiN X 膜、TiOX 膜、及びAlNX 膜のうちの少な
くともいずれか2層の多層膜を用いることができる。
尚、本発明は、面発光型半導体レーザ素子を構成する基
板及び化合物半導体層の組成に制約無く適用できる。
【0015】本発明に係る面発光型半導体レーザ素子の
製造方法(以下、第1の発明方法と言う)は、一対の上
部及び下部反射鏡を有し、共振器長方向が化合物半導体
層の結晶成長方向と一致するレーザ共振器構造を基板上
に備え、基板面に直交する方向にレーザ光を出射する面
発光型半導体レーザ素子を製造する方法において、基板
上に活性層を成長させた後、活性層上に誘電体膜を成膜
する工程と、誘電体膜をパターニングして開口し、活性
層に対する電流注入領域を開口部として誘電体膜に形成
する工程と、パターニングした誘電体膜を選択成長用マ
スクとした選択成長法を適用して上部反射鏡を構成する
化合物半導体層を成長させ、誘電体膜の開口部を上部反
射鏡で埋めると共に誘電体膜上に上部反射鏡を形成する
工程とを有することを特徴としている。
【0016】第1の発明方法では、誘電体膜をパターニ
ングして、活性層に対する電流注入領域を開口部として
形成しているので、所望の形状の電流注入領域を正確に
形成することができる。つまり、電流狭窄構造を制御性
良くまた再現性良く形成することができる。また、パタ
ーニングした誘電体膜を選択成長用マスクとした選択成
長法を適用して上部反射鏡を構成する化合物半導体層を
成長させているので、選択成長法の条件を適宜設定する
ことにより、任意性の高い形状で上部反射鏡を誘電体膜
上に形成することができる。
【0017】本発明に係る面発光型半導体レーザ素子の
別の製造方法(以下、第2の発明方法と言う)は、一対
の上部及び下部反射鏡を有し、共振器長方向が化合物半
導体層の結晶成長方向と一致するレーザ共振器構造を基
板上に備え、基板面に直交する方向にレーザ光を出射す
る面発光型半導体レーザ素子を製造する方法において、
基板上に活性層を成長させた後、上部反射鏡とは異なる
導電型の化合物半導体層(以下、特定化合物半導体層と
言う)を活性層上に成長させる工程と、特定化合物半導
体層上に誘電体膜を成膜する工程と、誘電体膜をパター
ニングして開口し、活性層に対する電流注入領域を開口
部として誘電体膜に形成する工程と、パターニングした
誘電体膜をエッチングマスクとして使用して特定化合物
半導体層をエッチングし、特定化合物半導体層を貫通す
る貫通開口部を形成する工程と、パターニングした誘電
体膜を選択成長用マスクとした選択成長法を適用して上
部反射鏡を構成する化合物半導体層を成長させ、特定化
合物半導体層の貫通開口部及び誘電体膜の開口部を上部
反射鏡で埋めると共に誘電体膜上に上部反射鏡を形成す
る工程とを有することを特徴としている。
【0018】第1の発明方法の作用に加えて、第2の発
明方法では、上部反射鏡とは異なる導電型の化合物半導
体層を設け、誘電体膜を開口した後、開口した誘電体膜
をマスクとして化合物半導体層をエッチングしているの
で、誘電体膜を開口した際のフォトリソグラフィ処理の
フォトレジスト膜残渣等が積層構造内部に残留しない。
また、上部反射鏡とは異なる導電型の化合物半導体層を
pn接合分離層として機能させ、電流狭窄構造の機能を
向上させることができる。
【0019】第1及び第2の発明方法で、誘電体膜のパ
ターニング方法には制約なく、例えば、フォトリソグラ
フィ技術及びリフトオフ法を好適に適用できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照し、実施
形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に
説明する。尚、以下の実施形態例で示した導電型、膜
種、膜厚、成膜方法、その他寸法等は、本発明の理解を
容易にするための例示であって、本発明はこれら例示に
限定されるものではない。面発光型半導体レーザ素子の実施形態例1 本実施形態例は本発明に係る面発光型半導体レーザ素子
の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の面発
光型半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。本実
施形態例の面発光型半導体レーザ素子10は、柱状の素
子であって、図1に示すように、n−GaAs基板12
上に、順次、成膜されたn−AlAs層/GaAs層の
ペアからなる下部反射鏡(DBRミラー)兼下部クラッ
ド層14、n−GaAs下部光ガイド層16、GaIn
NAs/GaAs活性層18、p−GaAs上部光ガイ
ド層20、p−AlAs層/GaAs層のペアからなる
上部反射鏡(DBRミラー)兼上部クラッド層22、及
びp−GaAsコンタクト層24の積層構造を備え、上
部光ガイド層20上にn−AlGaAs層26及びSi
2 膜28の積層構造からなる電流狭窄構造を有する。
【0021】n−AlGaAs層26及びSiO2 膜2
8は、p−AlAs/GaAs上部反射鏡兼上部クラッ
ド層22の下部層22aで埋め込まれ、電流注入領域と
なる開口部31を中央領域に備えている。更に、p−A
lAs/GaAs上部反射鏡兼上部クラッド層22は、
SiO2膜28上に円錐台形状の縦断面を有して突出す
る上部層22bを下部層22aに連続して有する。上部
層22bは、上面が基板面に平行な面で、直径が下部層
22aと同じ円柱状の中央部30と、中央部30の上縁
周囲からSiO2 膜28に向かって傾斜してSiO2
28に達する傾斜面を有し、中央部30から横方向にS
iO2 膜28上に延在する傾斜周辺部32とから構成さ
れている。p−GaAsコンタクト層24は、上部反射
鏡兼上部クラッド層22の上部層22bの中央部30上
及び傾斜周辺部32上にそれぞれ設けられた、基板面に
平行な平行層24a及び傾斜層24bから構成されてい
る。
【0022】p側電極34は、p−GaAsコンタクト
層24の平行層24a上を光出射口36として開口し、
傾斜層24bに沿って傾斜面を形成しつつリング状に形
成されている。また、n側電極38は、n−GaAs基
板12の裏面に形成されている。
【0023】本実施形態例では、n−AlGaAs層2
6及びSiO2 膜28の積層構造がp−AlAs/Ga
As上部反射鏡兼上部クラッド層22の下部層22aを
取り囲んで光ガイド層18に接する電流注入領域を狭窄
することにより、絶縁膜とpn接合分離による電流狭窄
構造が構成されている。p側電極32から注入された電
流は、電流狭窄構造によって狭窄された下部層22aを
経て活性層18に達する。これにより、動作電流を低減
することができる。Al含有層のAlを選択的に酸化し
てAl酸化層に転化した従来の電流狭窄構造とは異な
り、SiO2 膜28は、フォトリソグラフィによって正
確にパターニングされ、n−AlGaAs層26は、正
確にパターニングされたSiO2 膜28をマスクにして
エッチングされているので、電流注入領域を設計通り正
確に形成することができる。従って、電流狭窄構造を形
成する際の制御性及び再現性が高い。
【0024】また、p型層はn型層に比べて電気抵抗が
高いものの、本実施形態例では、p−GaAsコンタク
ト層24がp−上部反射鏡兼上部クラッド層22の上部
層22bの中央部30上及び傾斜周辺部32上に形成さ
れ、次いで、p側電極34がp−GaAsコンタクト層
24の傾斜層24b上に形成されている。これにより、
p−コンタクト層が上部DBRミラーの平坦面に形成さ
れている従来の面発光型半導体レーザ素子に比べて、p
−上部反射鏡兼上部クラッド層22とp−GaAsコン
タクト層24との接触面積、次いでp−GaAsコンタ
クト層24とp側電極34との接触面積が広くなるの
で、注入電流に対する電気抵抗が低くなる。よって、動
作電圧を低減させることができる。
【0025】面発光型半導体レーザ素子の実施形態例2 本実施形態例は本発明に係る面発光型半導体レーザ素子
の実施形態の別の例であって、図2は本実施形態例の面
発光型半導体レーザ素子の構成を示す断面図である。図
2に示す部位のうち図1と同じものには同じ符号を付し
ている。本実施形態例の面発光型半導体レーザ素子40
は、n−AlGaAs層26を備えていないことを除い
て、実施形態例1の面発光型半導体レーザ素子10と同
じ構成を備えている。つまり、面発光型半導体レーザ素
子40は、柱状の素子であって、図2に示すように、n
−GaAs基板12上に、順次、成膜されたAlAs/
GaAsからなる下部反射鏡(DBRミラー)兼下部ク
ラッド層14、n−GaAs下部光ガイド層16、Ga
InNAs/GaAs活性層18、p−GaAs上部光
ガイド層20、p−AlAs/GaAsからなる上部反
射鏡(DBRミラー)兼上部クラッド層42、及びp−
GaAsコンタクト層44の積層構造を備え、上部光ガ
イド層20上にSiO2 膜28からなる電流狭窄層を有
する。
【0026】SiO2 膜28は、p−AlAs/GaA
s上部反射鏡兼上部クラッド層42の下部層42aで埋
め込まれ、電流注入領域となる開口部31を中央領域に
備えている。更に、p−AlAs/GaAs上部反射鏡
兼上部クラッド層42は、SiO2膜28上に円錐台形
状の縦断面を有して突出する上部層42bを下部層42
aに連続して有する。上部層42bは、上面が基板面に
平行な面で、直径が下部層42aと同じ柱状の中央部4
6と、中央部46の上縁周囲からSiO2 膜28に向か
って傾斜してSiO2 膜28に達する傾斜面を有し、中
央部46から横方向にSiO2 膜28上に延在する傾斜
周辺部48とから構成されている。p−GaAsコンタ
クト層44は、上部反射鏡兼上部クラッド層42の上部
層42bの中央部46上及び傾斜周辺部48上にそれぞ
れ設けられた、基板面に平行な平行層44a及び傾斜層
44bで構成されている。
【0027】p側電極34は、平行層44a上を光出射
口36として開口し、p−GaAsコンタクト層44の
傾斜層44bに沿って傾斜面を形成しつつリング状に形
成されている。また、n側電極38は、n−GaAs基
板12の裏面に形成されている。
【0028】本実施形態例では、SiO2 膜28がp−
AlAs/GaAs上部反射鏡兼上部クラッド層42の
下部層42aを取り囲むことにより、光ガイド層18に
接する領域が狭くなった電流狭窄構造が構成されてい
る。p側電極34から注入された電流は、電流狭窄構造
によって狭窄された下部層42aを経て活性層18に達
する。これにより、動作電流を低減することができる。
また、本実施形態例では、実施形態例1と同様に、p−
上部反射鏡兼上部クラッド層42とp−GaAsコンタ
クト層44と接触面積、及びp−GaAsコンタクト層
44とp側電極34との接触面積が広くなるので、注入
電流に対する電気抵抗が低くなる。よって、動作電圧を
低減させることができる。
【0029】面発光型半導体レーザ素子の実施形態例3 本実施形態例は本発明に係る面発光型半導体レーザ素子
の実施形態の更に別の例であって、図3は本実施形態例
の面発光型半導体レーザ素子の構成を示す断面図であ
る。図3に示す部位のうち図2と同じものには同じ符号
を付している。本実施形態例の面発光型半導体レーザ素
子50は、p−AlAs/GaAs上部反射鏡兼上部ク
ラッド層、p−GaAsコンタクト層、及びp側電極の
構造が異なることを除いて、実施形態例2の面発光型半
導体レーザ素子40と同じ構成を備えている。
【0030】本実施形態例の面発光型半導体レーザ素子
50では、p−AlAs/GaAs上部反射鏡兼上部ク
ラッド層52が、周囲がSiO2 膜28に取り囲まれた
下部層52aと、SiO2 膜28の開口部51及びSi
2 膜28上に突出し、かつ下部層52より径の大きな
円柱状の上部層52bとから構成されている。p−Ga
Asコンタクト層54は、上部反射鏡兼上部クラッド層
52の上部層52bの上面及び側周面に沿って設けられ
ている。また、p側電極54は、上部反射鏡兼上部クラ
ッド層52の下部層52aと同じ径のp−GaAsコン
タクト層54領域を光出射口58として開口しつつ、p
−GaAsコンタクト層54の上面及び側周面に沿って
リング状に形成されている。
【0031】本実施形態例では、実施形態例2と同様
に、SiO2 膜28が、p−AlAs/GaAs上部反
射鏡兼上部クラッド層52の下部層52aを取り囲むこ
とにより、光ガイド層18に接する領域が狭くなった電
流狭窄構造が構成されている。p側電極34から注入さ
れた電流は、電流狭窄構造によって狭窄された下部層2
0aを経て活性層18に達する。これにより、動作電流
を低減することができる。また、本実施形態例では、p
−GaAsコンタクト層54は、上部反射鏡兼上部クラ
ッド層52の上面及び側周面上に形成されていて、電流
通過面積が広いので、注入電流に対する電気抵抗が低く
なり、また、p側電極34とp−GaAsコンタクト層
24との接触抵抗も低くなる。これにより、動作電圧を
低減させることができる。
【0032】実施形態例1から3では、下部及び上部反
射鏡14、22、52はAlAs層/GaAs層のペア
で形成されているが、これに限らず例えばAlGaAs
層/GaAs層のペアで形成しても良い。また、SiO
2 膜28に代えてSiNX 膜を用いても良い。
【0033】製造方法の実施形態例1 本実施形態例は、第2の発明方法に係る面発光型半導体
レーザ素子の製造方法を実施形態例1の面発光型半導体
レーザ素子10の製造に適用した実施形態の一例であ
る。図4(a)から(c)、図5(d)から(f)、及
び図6(g)と(h)は、それぞれ、本実施形態例の方
法に従って面発光型半導体レーザ素子を製造する際の各
工程の基板断面図である。本実施形態例では、先ず、図
4(a)に示すように、n−GaAs基板12上にMO
CVD法により所定の化合物半導体層を順次エピタキシ
ャル成長させ、n−AlAs層/GaAs層のペアから
なる下部反射鏡(DBRミラー)兼下部クラッド層1
4、n−GaAs下部光ガイド層16、GaInNAs
/GaAs活性層18、p−GaAs上部光ガイド層2
0、及びn−AlGaAs層26の積層構造を形成す
る。次いで、積層構造を結晶成長装置から取り出して、
図4(b)に示すように、n−AlGaAs層26上に
フォトレジスト膜27を塗布、成膜する。次いで、フォ
トレジスト膜27をパターニングして、図4(c)に示
すように、電流注入領域と同じ径のパターン29を形成
する。
【0034】次いで、図5(d)に示すように、n−A
lGaAs層26上及びパターン29上にSiO2 膜2
8を蒸着法又はスパッタ法により堆積させる。続いて、
図5(e)に示すように、リフトオフ法を適用してパタ
ーン29とパターン29上のSiO2 膜28を除去し
て、n−AlGaAs層26を露出させる。次に、図5
(f)に示すように、SiO2 膜28をエッチングマス
クにして、n−AlGaAs層26をエッチングして、
上部光ガイド層20を露出させる開口部31を形成す
る。
【0035】続いて、図6(g)に示すように、SiO
2 膜28を選択成長用マスクとして使用して、選択成長
法によりp−上部反射鏡兼上部クラッド層22、及びp
−GaAsコンタクト層24を成長させる。選択成長法
を適用して、p−上部反射鏡兼上部クラッド層22を構
成するAlAs層及びGaAs層を交互にエピタキシャ
ル成長させることにより、開口部31を埋める下部層2
2aを形成し、続いて開口部31と直径が同じで上面が
基板面に平行な平坦面である円柱状の中央部30と中央
部30の上縁周囲からSiO 2 膜28に向かって傾斜し
てSiO2 膜28に達する傾斜周辺部32とからなる上
部層22bを形成することができる。次いで、上部反射
鏡兼上部クラッド層22の上部層22bの中央部30上
及び傾斜周辺部32上にp−GaAs層を成長させ、基
板面に平行な平行層24a及び傾斜層24bで構成され
ているp−GaAsコンタクト層24を形成する。
【0036】次いで、図6(h)に示すように、蒸着法
又はスパッタ法を用いて、p−GaAsコンタクト24
上にp側電極34を構成する金属膜を、n−GaAs基
板12の裏面を研磨して所定基板厚さにした後、n側電
極38を構成する金属膜を形成する。p−GaAsコン
タクト24上に金属膜を形成する際には、p−GaAs
コンタクト層24の平行部24a上には金属膜を形成し
ないようにして、出射開口36を開口したp側電極34
を形成する。これにより、図1に示す面発光型半導体レ
ーザ素子10を製造することができる。
【0037】本実施形態例の方法では、第1には、Al
含有層を選択的に酸化してAl酸化層に転化してなる従
来の電流狭窄構造とは異なり、制御性の高いフォトリソ
グラフィ技術によってSiO2 膜28を正確にパターニ
ングし、正確にパターニングされたSiO2 膜28をマ
スクにしてn−AlGaAs層26をエッチングしてい
るので、電流狭窄構造を形成する際の制御性及び再現性
が高く、電流注入領域を設計通り正確に形成することが
できる。また、第2には、n−AlGaAs層26をエ
ッチングして、n−AlGaAs層26上に残留したフ
ォトレジスト膜残渣を除去しているので、良質のp−上
部反射鏡兼クラッド層22を成長させることができる。
【0038】第3には、SiO2 膜28を選択成長用マ
スクとした選択成長法を適用して、p−上部反射鏡兼ク
ラッド層22を成長させ、中央部30と傾斜周辺部32
とからなる表面積の広いp−上部反射鏡兼上部クラッド
層22を形成しているので、表面積の広いp−GaAs
コンタクト層24、従って接触面積の広いp側電極34
を形成することができる。これにより、動作電圧を低減
することができる。第4には、結晶成長条件を変えるこ
とにより、選択成長させたp−上部反射鏡兼クラッド層
22の傾斜周辺部32を低抵抗化することが出来る。更
には、低抵抗化により、動作時に面発光型半導体レーザ
素子10で発生する熱を低減することが可能になり、素
子寿命を向上させることが出来る。
【0039】製造方法の実施形態例2 本実施形態例は、第1の発明方法に係る面発光型半導体
レーザ素子の製造方法を実施形態例2の面発光型半導体
レーザ素子40の製造に適用した実施形態の一例であ
る。本実施形態例は、実施形態例1の製造方法のn−A
lGaAs層26を成長させる工程、及びパターニング
したSiO2 膜28をエッチングマスクとしてn−Al
GaAs層26をエッチングする工程が無いことを除い
て、実施形態例1の製造方法と同じ工程を有し、実施形
態例1の製造方法の第1及び第3の効果を奏することが
できる。また、製造方法の実施形態例2の変形例とし
て、p−上部反射鏡兼クラッド層22を選択成長させる
際、成長ファセットが結晶成長方向に対して垂直になる
することにより、実施形態例3の面発光型半導体レーザ
素子50を製造することができる。
【0040】実施形態例1及び2の製造方法では、結晶
成長方法としてMOCVD法を適用しているが、MOC
VD法に限らず、MBE法等の他の結晶成長方法を適用
しても良い。また、誘電体膜としてSiO2 膜28に代
えて、SiNX などの誘電体絶縁層を用いても良い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、電流狭窄層として、従
来のAl酸化層に代えて、活性層に対する電流注入領域
を開口部として開口している誘電体膜を活性層上に備
え、フォトリソグラフィ技術を使って開口部を誘電体膜
に形成することにより、開口部を所望の開口形状で正確
に形成することができる。また、レーザ光を取り出す窓
の形状を任意に決定することが出来る。再現性の悪いA
l酸化層に代えて、設計通りに確実に形成できる電流狭
窄構造を用いているので、閾値電流を増大させる無効電
流を大幅に低減することが可能になり、面発光型半導体
レーザ素子の劣化を抑制することが出来る。また、Al
組成が不確定であるために、屈折率が不確定、従ってレ
ーザ特性が不確定になる従来のAl酸化層に代えて、特
性の明確な誘電体膜を電流狭窄層として使用しているの
で、確定したレーザ特性を有する面発光型半導体レーザ
素子を製造することができる。また、縦断面が円錐台状
又は大径円柱状に形成された上部反射鏡の上部層を誘電
体膜上に有することにより、上部反射鏡とコンタクト層
との接触面積、及びコンタクト層と対の電極の一方との
接触面積が増大し、電気抵抗を低減することができる。
【0042】本発明方法によれば、誘電体膜をパターニ
ングして、活性層に対する電流注入領域を開口部として
形成しているので、所望の形状の電流注入領域を正確に
形成することができる。つまり、電流狭窄構造を制御性
良くまた再現性良く形成することができる。また、パタ
ーニングした誘電体膜を選択成長用マスクとした選択成
長法を適用して上部反射鏡を構成する化合物半導体層を
成長させているので、選択成長法の条件を適宜設定する
ことにより、任意性の高い形状で上部反射鏡を誘電体膜
上に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の面発光型半導体レーザ素子の構
成を示す断面図である。
【図2】実施形態例2の面発光型半導体レーザ素子の構
成を示す断面図である。
【図3】実施形態例3の面発光型半導体レーザ素子の構
成を示す断面図である。
【図4】図4(a)から(c)は、それぞれ、実施形態
例1の方法に従って面発光型半導体レーザ素子を製造す
る際の各工程の基板断面図である。
【図5】図5(d)から(f)は、それぞれ、図4
(c)に続いて、実施形態例1の方法に従って面発光型
半導体レーザ素子を製造する際の各工程の基板断面図で
ある。
【図6】図6(g)と(h)は、それぞれ、図5(f)
に続いて、実施形態例1の方法に従って面発光型半導体
レーザ素子を製造する際の各工程の基板断面図である。
【図7】従来の面発光型半導体レーザ素子の構成を示す
基板断面図である。
【符号の説明】 10……実施形態例1の面発光型半導体レーザ素子、1
2……n−GaAs基板、14……n−AlAs/Ga
As下部反射鏡兼下部クラッド層、16……n−GaA
s下部光ガイド層、18……GaInNAs/GaAs
活性層、20……GaAs上部光ガイド層、22……p
−AlAs/GaAs上部反射鏡兼上部クラッド層、2
2a……下部層、22b……上部層、24……p−Ga
Asコンタクト層、24a……平行層、24b……傾斜
層、26……n−AlGaAs層、27……フォトレジ
スト膜、28……SiO2 膜、29……パターン、30
……中央部、31……開口部、32……傾斜周辺部、3
4……p側電極、36……出射開口、38……n側電
極、40……実施形態例2の面発光型半導体レーザ素
子、42……p−AlAs/GaAs上部反射鏡兼上部
クラッド層、42a……下部層、42b……上部層、4
4……p−GaAsコンタクト層、44a……平行層、
44b……傾斜層、46……中央部、48……傾斜周辺
部、50……実施形態例3の面発光型半導体レーザ素
子、52……p−AlAs/GaAs上部反射鏡兼上部
クラッド層、52a……下部層、52b……上部層、5
4……p−GaAsコンタクト層、60……従来の面発
光型半導体レーザ素子、62……GaAs基板、64…
…GaAs層、66……GaAs層、68……下部多層
膜反射鏡、70……活性層、72……上部多層膜反射
鏡、74……電流狭窄層造、74a……AlAs層から
なる中央領域、74b……Al酸化層からなる外周領
域。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の上部及び下部反射鏡を有し、共振
    器長方向が化合物半導体層の結晶成長方向と一致するレ
    ーザ共振器構造を基板上に備え、基板面に直交する方向
    にレーザ光を出射する面発光型半導体レーザ素子におい
    て、 活性層に対する電流注入領域を開口部として開口してい
    る誘電体膜を電流狭窄層として活性層上に備え、 上部反射鏡が、誘電体膜の開口部を埋める下部層と誘電
    体膜上に形成されている上部層とから構成されているこ
    とを特徴とする面発光型半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 上部反射鏡の上部層は、縦断面が円錐台
    状に形成され、誘電体膜の開口部と同じ径で開口部から
    上方に延在し、基板面に平行な上面を有する柱状の中央
    部と、中央部の上面の周縁から誘電体膜に向かって傾斜
    する円錐台面を有し、中央部から横方向に誘電体膜上に
    延在する傾斜周辺部とからなり、 コンタクト層が上部反射鏡の上部層の上面及び円錐台面
    に沿って設けられ、 対の電極の一方がコンタクト層を介して上部反射鏡の上
    部層の円錐台面に沿ってリング状に設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の面発光型半導体レーザ素
    子。
  3. 【請求項3】 上部反射鏡の上部層は、誘電体膜の開口
    部上及び誘電体膜上に延在する誘電体膜の開口部より大
    きな径の柱状の大径部として形成され、 コンタクト層が上部反射鏡の上部層の上面及び側周面に
    沿って設けられ、 対の電極の一方が、誘電体膜の開口部上には延在しない
    ように、コンタクト層を介して上部反射鏡の上部層の上
    面の周縁部、及び側周面に沿ってリング状に設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載の面発光型半導体
    レーザ素子。
  4. 【請求項4】 上部反射鏡とは異なる導電型の化合物半
    導体層(以下、特定化合物半導体層と言う)が、誘電体
    膜の開口部と同じ開口形状で開口部に連続する貫通開口
    部を有して誘電体膜の下面に接して設けられ、 特定化合物半導体層の貫通開口部及び誘電体膜の開口部
    が、上部反射鏡の下部層で埋められていることを特徴と
    する請求項1から3のいずれか1項に記載の面発光型半
    導体レーザ素子。
  5. 【請求項5】 誘電体膜は、SiOX 膜、SiNX 膜、
    TiOX 膜、及びAlNX 膜のいずれか、又はSiOX
    膜、SiNX 膜、TiOX 膜、及びAlNX膜のうちの
    少なくともいずれか2層の多層膜であることを特徴とす
    る請求項1から4のいずれか1項に記載の面発光型半導
    体レーザ素子。
  6. 【請求項6】 一対の上部及び下部反射鏡を有し、共振
    器長方向が化合物半導体層の結晶成長方向と一致するレ
    ーザ共振器構造を基板上に備え、基板面に直交する方向
    にレーザ光を出射する面発光型半導体レーザ素子を製造
    する方法において、 基板上に活性層を成長させた後、活性層上に誘電体膜を
    成膜する工程と、 誘電体膜をパターニングして開口し、活性層に対する電
    流注入領域を開口部として誘電体膜に形成する工程と、 パターニングした誘電体膜を選択成長用マスクとした選
    択成長法を適用して上部反射鏡を構成する化合物半導体
    層を成長させ、誘電体膜の開口部を上部反射鏡で埋める
    と共に誘電体膜上に上部反射鏡を形成する工程とを有す
    ることを特徴とする面発光型半導体レーザ素子の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 一対の上部及び下部反射鏡を有し、共振
    器長方向が化合物半導体層の結晶成長方向と一致するレ
    ーザ共振器構造を基板上に備え、基板面に直交する方向
    にレーザ光を出射する面発光型半導体レーザ素子を製造
    する方法において、 基板上に活性層を成長させた後、上部反射鏡とは異なる
    導電型の化合物半導体層(以下、特定化合物半導体層と
    言う)を活性層上に成長させる工程と、 特定化合物半導体層上に誘電体膜を成膜する工程と、 誘電体膜をパターニングして開口し、活性層に対する電
    流注入領域を開口部として誘電体膜に形成する工程と、 パターニングした誘電体膜をエッチングマスクとして使
    用して特定化合物半導体層をエッチングし、特定化合物
    半導体層を貫通する貫通開口部を形成する工程と、 パターニングした誘電体膜を選択成長用マスクとした選
    択成長法を適用して上部反射鏡を構成する化合物半導体
    層を成長させ、特定化合物半導体層の貫通開口部及び誘
    電体膜の開口部を上部反射鏡で埋めると共に誘電体膜上
    に上部反射鏡を形成する工程とを有することを特徴とす
    る面発光型半導体レーザ素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 上部反射鏡の上面及び側周面に沿ってコ
    ンタクト層を成長させる工程を有することを特徴とする
    請求項6又は7に記載の面発光型半導体レーザ素子の成
    長方法。
  9. 【請求項9】 誘電体膜に開口部を形成する工程では、
    フォトリソグラフィ技術及びリフトオフ法により、誘電
    体膜をパターニングすることを特徴とする請求項6から
    8のいずれか1項に記載の面発光型半導体レーザ素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016021516A (ja) * 2014-07-15 2016-02-04 株式会社リコー 半導体装置、面発光レーザ、面発光レーザアレイ、光走査装置及び画像形成装置。
CN111057999A (zh) * 2019-12-18 2020-04-24 上海米蜂激光科技有限公司 通过连续波激光辐照制备纳米多孔二氧化硅薄膜的方法及其设备

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