JP2003337876A - 文書処理装置および文書処理プログラム - Google Patents

文書処理装置および文書処理プログラム

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JP2003337876A
JP2003337876A JP2002145578A JP2002145578A JP2003337876A JP 2003337876 A JP2003337876 A JP 2003337876A JP 2002145578 A JP2002145578 A JP 2002145578A JP 2002145578 A JP2002145578 A JP 2002145578A JP 2003337876 A JP2003337876 A JP 2003337876A
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JP2002145578A
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Kiyomasa Kubomura
清正 久保村
Kazumasa Kodaira
和正 小平
Masayuki Watanabe
正幸 渡辺
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FFC Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子自治体実現のために、紙で行われている
庁内の文書事務(収受、起案、決裁、施行、文書管理な
ど)をパソコンとネットワークを利用した文書事務に移
行させることが可能な文書処理装置および文書処理プロ
グラムを提供すること。 【解決手段】 行政文書を管理する文書処理装置であっ
て、庁外から受け付けた電子文書又は紙媒体文書を収受
する収受手段と、庁内で発意された庁内文書を作成する
発意手段と、上記収受手段によって収受した電子文書又
は紙媒体文書、若しくは上記発意手段によって発意した
庁内文書に基づいて、行政文書を起案する起案手段と、
上記起案手段によって起案された行政文書を決裁する決
裁手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、行政文書を管理す
る文書処理装置および文書処理プログラムに関し、特
に、電子文書及び紙文書を含む行政文書のライフサイク
ル(収受、起案、決裁、施行から引継ぎ、保存、廃棄な
ど)をトータル管理することが可能な文書処理装置およ
び文書処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットや低価格・高性能
なパソコンの急速な普及により、民間企業や住民間では
ホームページや電子メールなどの電子的手段により、場
所と時間の制約の少ない情報交換が一般的になりつつあ
る。しかし、国や地方公共団体では、各種申請・届出な
どの文書の受渡しは、依然、紙で行われており、IT時
代に即した行政サービスの提供か望まれている。
【0003】このような現状を打開すべく、各地方公共
団体では現在紙で行っている各種申講・届出などの各種
手続きについて、インターネットを利用した文書交換に
移行させるとともに、国との文書交換についても200
3年度までに整備させる総合行政ネットワーク(LGW
AN:Local Government WideA
rea Network)を利用することにより、地方
公共団体・中央省庁間の一連の文書交換を電子的手段に
て行う「電子自治体」の実現を目指している。
【0004】特開2001−43234号公報には、文
書の最新版、旧版、廃止、配布に至る承認処理を電子的
なワークフローによって管理することを目的とし、文書
に関する申請を受容する手段又はステップと、文書に関
する1以上の承認者の各々に対して申請の承認の可否を
求める電子メールを配信する手段又はステップと、上記
の電子メールに対する返答に応じて申請の可否を決定す
る手段又はステップとを具備する文書管理システム又は
文書管理方法が開示されている。
【0005】特開2001−101324号公報には、
行政文書の発生から廃棄にいたるまでの「行政文書のラ
イフサイクル」に対応し、一連のプロセスをトータルに
管理することにより、行政文書の適切かつ正確な処理を
効率的におこなうことを目的とし、行政文書および上記
行政文書の管理に関する知識・ノウハウ等の情報を格納
するデータベースを用いて上記行政文書を管理する行政
文書管理システムにおいて、行政官庁の全体における文
書管理をおこなうための情報を格納する全庁管理データ
ベースと、行政官庁の各部署ごとにおける文書管理をお
こなうための情報を格納する部署管理データベースとを
別個に備え、上記部署管理データベースが、さらに、行
政官庁の各部署ごとにおける文書管理をおこなうための
情報のうち複数年を通して管理する情報を格納する通年
管理データベースと、一年ごとに作成し管理する情報を
格納する単年管理データベースと、を別個に備えた行政
文書管理システムが開示されている。
【0006】また、行政文書を管理する文書処理装置で
あって、行政官庁の庁外から受け付けた電子文書又は紙
媒体文書を収受し、あるいは、庁内で発意された庁内文
書を作成し、その収受した電子文書又は紙媒体文書、若
しくは発意した庁内文書に基づいて、行政文書を起案
し、起案された行政文書を決裁するシステムが開発され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子自治体は、紙で行われている庁内の文書事務(収
受、起案、決裁、施行、文書管理など)をパソコンとネ
ットワークを利用した文書事務に、完全には移行できて
いないという問題点がある。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、電子自治体実現のために、紙で行われている庁内
の文書事務(収受、起案、決裁、施行、文書管理など)
をパソコンとネットワークを利用した文書事務に移行さ
せることが可能な文書処理装置および文書処理プログラ
ムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、下記のような構成を採用した。すなわち、
本発明の一態様によれば、本発明の文書処理装置は、行
政文書を管理する文書処理装置であって、庁外から受け
付けた電子文書又は紙媒体文書を収受する収受手段と、
庁内で発意された庁内文書を作成する発意手段と、上記
収受手段によって収受した電子文書又は紙媒体文書、若
しくは上記発意手段によって発意した庁内文書に基づい
て、行政文書を起案する起案手段と、上記起案手段によ
って起案された行政文書を決裁する決裁手段と、上記決
裁手段によって上記行政文書が決裁されたとき、上記行
政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す区分情報と
決裁者を示す個人コードとの対を、互いに対応付けた履
歴情報として履歴データベースに格納する履歴手段と、
上記決裁手段による全ての決裁が完了したとき、上記文
書番号と上記区分情報とに基づいて、対応する個人コー
ドとの対を上記履歴データベースから抽出し、抽出した
対に含まれる文書番号及び個人コードと上記行政文書へ
の参照の許可否を示す参照アクセス権とを対応付けて設
定する参照アクセス権設定手段とを備えたことを特徴と
する。
【0010】また、本発明の一態様によれば、本発明の
文書処理装置は、行政文書を管理する文書処理装置であ
って、庁外から受け付けた電子文書又は紙媒体文書を収
受する収受手段と、庁内で発意された庁内文書を作成す
る発意手段と、上記収受手段によって収受した電子文書
又は紙媒体文書、若しくは上記発意手段によって発意し
た庁内文書に基づいて、行政文書を起案する起案手段
と、上記起案手段によって起案された行政文書を決裁す
る決裁手段と、上記決裁手段によって上記行政文書が決
裁されたとき、上記行政文書を示す文書番号と決裁であ
る旨を示す区分情報と決裁者を示す個人コードと決裁し
た日時を示す決裁日時情報との対を、互いに対応付けた
履歴情報として履歴データベースに格納する履歴手段
と、上記決裁手段による全ての決裁が完了したとき、上
記文書番号と上記区分情報とに基づいて、対応する個人
コード及び決裁日時情報との対を上記履歴データベース
から抽出し、抽出した対に含まれる決裁日時情報のうち
所定順番の決裁日時情報に対応する文書番号及び個人コ
ードと上記行政文書への更新の許可否を示す更新アクセ
ス権とを対応付けて設定する更新アクセス権設定手段と
を備えたことを特徴とする。
【0011】また、本発明の一態様によれば、本発明の
文書処理装置は、行政文書を管理する文書処理装置であ
って、起案された行政文書を決裁する決裁手段と、上記
決裁手段によって上記行政文書が決裁されたとき、上記
行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す区分情報
と決裁者を示す個人コードとの対を、互いに対応付けた
履歴情報として履歴データベースに格納する履歴手段
と、上記決裁手段による全ての決裁が完了したとき、上
記文書番号と上記区分情報とに基づいて、対応する個人
コードとの対を上記履歴データベースから抽出し、抽出
した対に含まれる文書番号及び個人コードと上記行政文
書への参照の許可否を示す参照アクセス権とを対応付け
て設定する参照アクセス権設定手段とを備えたことを特
徴とする。
【0012】また、本発明の一態様によれば、本発明の
文書処理装置は、行政文書を管理する文書処理装置であ
って、起案された行政文書を決裁する決裁手段と、上記
決裁手段によって上記行政文書が決裁されたとき、上記
行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す区分情報
と決裁者を示す個人コードと決裁した日時を示す決裁日
時情報との対を、互いに対応付けた履歴情報として履歴
データベースに格納する履歴手段と、上記決裁手段によ
る全ての決裁が完了したとき、上記文書番号と上記区分
情報とに基づいて、対応する個人コード及び決裁日時情
報との対を上記履歴データベースから抽出し、抽出した
対に含まれる決裁日時情報のうち所定順番の決裁日時情
報に対応する文書番号及び個人コードと上記行政文書へ
の更新の許可否を示す更新アクセス権とを対応付けて設
定する更新アクセス権設定手段とを備えたことを特徴と
する。
【0013】また、本発明の一態様によれば、本発明の
文書処理装置は、行政文書を管理する文書処理装置であ
って、行政文書を起案する起案手段と、上記起案手段に
よって起案された行政文書を決裁する決裁手段と、上記
起案手段によって起案された行政文書を示す文書番号と
起案した起案者の所属する部署を示す起案課番号との対
を格納したグループ用アクセス権テーブルから、削除さ
れた起案課番号に対応する文書番号との対を抽出し、上
記行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す区分情
報と決裁者を示す個人コードと決裁した日時を示す決裁
日時情報との対を互いに対応付けた履歴情報として格納
した履歴データベースから、上記抽出した文書番号と区
分情報とに基づいて、対応する個人コード及び決裁日時
情報との対を抽出し、抽出した対に含まれる決裁日時情
報のうち所定順番の決裁日時情報に対応する個人コード
の決裁者が所属する部署番号を、上記削除された起案課
番号と対応付けて、上記グループ用アクセス権テーブル
に格納するグループ用アクセス権テーブル修正手段とを
備えたことを特徴とする。
【0014】また、本発明の文書処理装置は、上記所定
順番が、最も新しい決裁日時情報であることが望まし
い。また、本発明の一態様によれば、本発明の文書処理
装置は、行政文書を管理する文書処理装置であって、行
政文書を起案する起案手段と、上記起案手段によって起
案された行政文書を決裁する決裁手段と、上記起案手段
によって起案された行政文書を示す文書番号と起案した
起案者の所属する部署を示す起案課番号との対を格納し
たグループ用アクセス権テーブルから、削除された起案
課番号に対応する文書番号との対を抽出し、上記行政文
書を示す文書番号と起案者または決裁者を示す個人コー
ドとの対を互いに対応付けた履歴情報として格納した履
歴データベースから、上記抽出した文書番号に基づい
て、対応する個人コードとの対を抽出し、上記対のリス
ト中の個人コードの起案者または決裁者が所属する部署
番号を、上記削除された起案課番号と対応付けて、上記
グループ用アクセス権テーブルに格納可能とするグルー
プ用アクセス権テーブル設定手段とを備えたことを特徴
とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1乃至図19を参照しながら詳細に説明する。
【0016】まず、図1乃至図5を用いて、本発明の概
要を説明する。図1は、行政文書事務の現状と本発明に
係る文書処理装置を備えた文書管理システムを導入した
後の姿とを示す図である。
【0017】図1に示すように、本発明によれば、中央
省庁や地方公共団体等の他の官庁、または地域住民等の
庁外と庁内における電子文書のシームレスな連携が可能
となり、効率的な文書事務の実現が可能になる。その結
果、IT(Information Technolo
gy)時代に即した行政サービス、すなわち住民からの
各種申請・届出を場所、時間の制約なしに受け付け、ス
ピーディに処理することが可能となる。
【0018】図2は、本発明を適応した文書管理システ
ムにおける行政事務処理の流れを示す図である。本文書
管理システムは、電子文書に対応した文書処理機能、電
子決裁機能、文書管理機能、施行機能により構成され、
行政文書のすべてのライフサイクル(電子文書、紙文書
に関する施行、保管、保存、廃棄)に対比したシステム
となっている。
【0019】本文書処理管理システムに係る電子決裁機
能は、日本の行政業務に最適な電子決裁機能であり、行
政向けに必要とされる決裁機能(回議、合議、供覧、代
理、代決、後閲など)を網羅するなど行政業務に最適な
決裁機能となっている。
【0020】また、財務会計システム、時間外勤務シス
テム、旅費管理システムなどの庁内システムと連携する
ことにより、庁内における決裁共通基盤として利用で
き、重複投資を防止することも可能である。
【0021】本文書管理システムは、電子文書に対応し
た収受・施行機能を備えており、庁内にて配送される電
子文書の収受・施行にシームレスに対応するとともに、
将来的に行われる庁外との電子メール、電子申請・届
出、総合行政ネットワーク経由での電子文書などの収受
・施行基盤として利用可能である。
【0022】文書処理機能が備える収受部は、行政文書
を管理する文書処理装置であって、庁外から受け付けた
電子文書又は紙媒体文書を収受する。文書処理機能が備
える発意部は、庁内で発意された庁内文書を作成する。
【0023】文書処理機能が備える決裁部は、上記収受
部によって収受した電子文書又は紙媒体文書、若しくは
上記発意部によって発意した庁内文書に基づいて、行政
文書を起案する。
【0024】上記収受部は、上記庁外から受け付けた電
子文書を、LGWANを介して収受してもよい。上記収
受部は、上記電子文書または上記紙媒体文書の目録を含
んでもよい。ここで、目録とは、項目とその項目内に入
るデータのことである。
【0025】上記収受部は、画像読み取り装置を用いて
上記紙媒体文書き記載された画像を電子化してもよい
し、さらに、画像読み取り装置で読み取った画像を文字
認識装置で文字をコード化してもよい。
【0026】また、電子決裁機能は、起案部によって起
案された行政文書を決裁する。そして、上記決裁部は、
上記収受部によって収受された目録を用いて決裁しても
よい。
【0027】電子文書は紙文書と異なり、複製や改ざん
が容易であり、その痕跡(こんせき)が残らない、人
名、地名などで外字が使用された場合に文字化けが発生
し、閲覧性か損なわれる、などの課題がある。
【0028】そこで、後述の各機能により、電子文書に
おける原本性の確保を行っている。図3は、電子文書原
本性確保の概要を示す図である。 (1)電子文書のバージョン管理機能 行政文書ごとのバージョン管理機能により、旧バージョ
ンの文書閲覧も可能である。 (2)アクセス制御機能 行政文書ごとに、全庁共有、課共有などのアクセス権設
定を行い、文書閲覧できるユーザ範囲を制限することが
できる。 (3)文書履歴機能 行政文書ごとに行われた閲覧、コピー、変更などのアク
セス履歴を管理する。 (4)チェックイン・チェックアウト機能 電子文書のチェックイン(返却)・チェックアウト(貸
出)機能により、複数の職員が同時に同一文書を変更す
ることを防止し、電子文書の一元性を確保する。 (5)外字対応機能 外字を使用している文書については、文字化けを防止す
るため、PDF(Portable Document
Format)ファイルに変換し、電子文書化するこ
とが可能である。 (6)ディジタル署名機能 PDFファイルに変換することにより、電子文書化に対
するディジタル署名が可能である。
【0029】行政文書を作成するうえで重要なことは、
作成者の私見、主観を排除した文書を短時間でまとめる
ことである。そこで、文書管理システムで管理される共
通例文電子文書、ならびに過去に作成した電子文書を再
利用することにより、文書作成時間を大幅に削減すると
ともに、文書品質を向上させた。
【0030】必要な文書をすぐに検索するためには、文
書検索の使いやすさが重要になる。そこで、本文所管理
システムは、ConceptBase(株式会社ジャス
トシステムの登録商標)を利用した自然文検索をはじめ
とする、用途に応じた5種類の検索機能を利用し、必要
な文書を即座に検索する。
【0031】文書管押システムを運用するにあたり、紙
文書から電子文書への移行が行われるが、工事図面や庁
外から収受する文書などについては、紙文書による文書
事務が残ることが想定される。そこで、本文書管理シス
テムでは目録登録による行政文書(紙文書、電子文書)
の統合管理を実現している。
【0032】また、本文書管理システムは、大規模な組
織変更から、毎月発生する小規模な人事異動まで、用途
に応じたメンテナンスを実現している。大規模な組織変
更時においては、人事情報システムから出力される組織
情報データを一括取込みすることにより、簡単にメンテ
ナンスが可能であり、小規模な組織変更時においては、
組織構成メンテナンスツールにより、ユーザ単位での追
加・修正・削除が可能である。
【0033】また、本文書管理システムは、図4にその
概要を示すように、バーコードを利用した簿冊管理機能
を有する。バーコードを利用した簿冊管理機能とは、紙
文書をつづった簿冊とその簿冊の保管場所を登録するこ
とにより、紙文書の所在管理を実現するとともに、バー
コードを利用して、正確で確実な引継ぎ、移管、貸出管
理を実現するものである。
【0034】本文書管理システムは、3階層アーキテク
チャ(クライアント層、アプリケーション層、データベ
ース層)を採用した。このようなアーキテクチャを採用
することにより、本文書管理システムを利用するユーザ
(職員)に対しては特別なソフトウェアを準備すること
なくWeb(World Wide Web)閲覧ソフ
トウェアで利用できるとともに、利用頻度、データ容量
などの増加に対しては、柔軟にシステム増強が可能とな
る拡張性の高いシステム構成(図5参照)となってい
る。
【0035】また、本文書管理システムは、情報公開シ
ステムとリアルタイムに連携させることにより、自宅に
居ながら好きな時間に行政文書の閲覧や開示請求をする
ことができ、住民の行政への参加意欲を高めることが可
能となる。
【0036】次に、電子文書・紙文書を問わす、全行政
文書のライフサイクルに対応した本文書管理システムの
機能を以下に説明する。 1. 文書処理機能(収受・起案) 文書処理機能は、電子的な手段により送付された電子文
書や紙文書の登録や起案文書の作成処理、決裁ルート設
定を行う機能であり、その主な機能は次のとおりであ
る。 (1)文書収受機能 電子メール、フレキシブルディスクなどで送付された電
子文字ならびに紙文書の収受登録を行う。さらに、庁内
施行文書については、自動で登録することも可能であ
る。また、供覧文書については、供覧ルートの設定を行
ない提出する。 (2)文書起案機能 共通例文ならびに過去に作成した行政文書を利用し、起
案文書の作成を行う。また、作成した起案文書について
は、回議・合議ルート設定を行い提出する。 2. 電子決裁機能(回議、合議、供覧) 設定された決裁ルートに基づき、回議・合議者に自動で
決裁文書を送付するとともに、決裁履歴(決裁者、決裁
日など)について管理を行う機能である。 3. 文書管理機能 決裁された行政文書(電子文書ならびに紙文書)のライ
フサイクル(保管、保存、廃棄など)を管理する機能で
あり、その主な機能は次のとおりである。 (1)文書保管機能 決裁完了した決裁文書の保管を行う。 (2)文書検索機能 下記、5種類の検索機能を実現する。 (2−1)目録検索 文書件名、起案者、文書分類などの文書目録情報から検
索を行う。 (2−2)全文検索 電子文書のキーワード検察を行うとともに、絞込み検索
を行う。 (2−3)自然文検索 入力した文章内容から、類似度に応じた文書を検索す
る。 (2−4)履歴検索 最近使用した文書について、過去の履歴文書一覧から選
択する。 (2−5)ひな型検索 使用頻度の高い検索については、ひな型として名前を付
けて検索条件を保存し、再検索を行う。 (3)文書引継ぎ機能 引継ぎ予定リストの作成、電子文書引継ぎ、各種文書目
録への記載を自動で行う。 (4)文書廃棄機能 廃棄予定リストの作成、電子文書廃棄、廃棄目録への記
載を自動で行う。 4. 文書施行機能 決裁完了した決裁文書をもとに施行文書を作成し、電子
施行ならびに紙施行を行う機能である。
【0037】次に、図6乃至図19を用いて、本発明の
詳細を説明する。本文書管理システムは、収受・起案・
施行処理を実現する公文書処理システム、決裁処理を実
現する電子決裁システム、保管・保存・廃棄・検索を実
現する文書管理システム(狭義)、公文書情報の公開に
対応する情報公開支援システム、職員の認証を管理する
職員認証管理システムにより構成される。
【0038】電子決裁システム、文書管理システム(狭
義)、職員認証管理システムは、システム共通基盤とし
て構築することにより、財務会計システム、旅費管理シ
ステム、その他業務システムからも、公開された仕様に
基づき、利用可能なものとする。
【0039】公文書処理システムは、庁内で処理、回議
される一般的な文書を電子文書として作成するシステム
である。電子文書の収受や施行の機能についても本シス
テムに関連する機能とする。
【0040】そして、公文書処理システムは、収受文書
の受付などの収受処理、文書目録への登録、回議文書の
作成などの処理を行う。ここで作成した回議文書は、職
員認証管理システムと連携して意思決定や情報周知のた
めに必要な職員の回議ルートを設定した上で電子決裁シ
ステムへ登録するとともに、決裁完了時点で、本システ
ムに決裁履歴とともに受け渡される。さらに、決裁完了
後、施行に当たって、必要に応じて電子署名処理を行
う。
【0041】また、庁外との電子文書による文書交換が
実現した場合における電子文書の収受及び施行部分の連
携機能も本システム内に設ける。その主な機能は次のと
おりである。 (ア)文書収受機能 電子文書の収受及び紙文書の収受を行なう。 (イ)文書起案機能 電子文書登録、文書目録登録、例文処理、登録済文書複
写、登録済文書目録複写、回議ルート登録等を行なう。 (ウ)文書施行機能 電子文書施行、紙文書施行管理、公印申請、告示申請、
電子署名処理等を行なう。
【0042】電子決裁システムは、公文書処理システム
により設定された回議・承認のルートに基づき、同シス
テムで登録された電子文書の電子決裁における運行管理
を行う。なお、決裁権限の確認において職員認証管理シ
ステムとの連携を図る。
【0043】また、本システムについては、公文書処理
システムにより起案した文書の決裁だけでなく、財務会
計システム及び旅費管理システムなどその他業務システ
ムの決裁システムとしても利用できるようにする。
【0044】主な機能は次のとおりである。 (ア)回議・合議機能 決裁、差戻し、代決、代理、後閲、回議ルート変更、決
裁案件予測、決裁進ちょく表示、回議文書修正等を行な
う。 (イ)供覧処理機能 (ウ)他システム連携機能 文書管理システム(狭義)は、公文書処理システムで作
成された電子文書を、原本性を保ちながら管理・保存
し、文書再利用や参照のための検索機能を持った電子文
書データベースとするとともに、電子化されない紙文書
も含めた公文書目録として管理を行う。
【0045】また、公文書処理システムにより作成され
た文書だけでなく、財務会計システム及び旅費管理シス
テムなどその他業務システムで作成される各種文書並び
に今後開発する他の業務システムで作成される電子文書
の保管・管理を行うシステムとしても利用できるように
する。
【0046】その主な機能は次のとおりである。 (ア)文書保管機能 改ざん防止、文書目録管理、更新履歴管理、文書の共有
区分に応じたアクセス権限管理、簿冊管理等を行なう。 (イ)文書検索機能 全文検索、文書目録検索等を行なう。 (ウ)文書引継機能 対象文書抽出、引継処理、ラベル等整理資料作成等を行
なう。 (エ)文書廃棄機能 対象文書抽出、廃薬処理、保存期間延長等を行なう。 (オ)他システム連携機能 情報公開用目録作成、他業務システム文書受入等を行な
う。
【0047】職員認証管理システムは、本システムをは
じめ財務会計システム、旅費管理システム、イントラネ
ットシステムや他業務システムを利用する職員につい
て、所属・役職・補職等に応じた処理権限情報を職員情
報マスタとして一元管理し、この管理情報に基づき指紋
やID・パスワードによる職員個人レベルでの本人認証
を行う。そして、認証された職員の処理権限情報を基に
処理権限チケットを付与し、各業務システムにおける適
切な処理制御を行う。
【0048】また、利用可能な業務システムの一覧表示
や各業務システムの決裁依頼状況等を取りまとめたポー
タル画面の提供を行う。その主な機能は次のとおりであ
る。 (ア)本人認証機能 指紋、ID・パスワード等による認証、シングルサイン
オン等を行なう。 (イ)アクセス権限管理機能 職員の権限に応じた処理権限制御等を行なう。 (ウ)ポータル画面提供機能 アクセス可能な業務システム一覧表示、決裁依頼状況表
示等を行なう。 (エ)職員情報管理機能 世代管理、補職管理、マスタ情報提供等を行なう。
【0049】情報公開支援システムは、文書管理システ
ム(狭義)に保管された文書の目録やその他の行政文書
の所在を一元的に管理し、庁外への公文書情報の提供を
行う。
【0050】その主な機能は次のとおりである。 (ア)行政文書の所在管理 公文書の目録管理を行なう。 (イ)公文書目録等のインターネット提供 次に、上述のような機能構成を実現するためのシステム
構成について説明する。
【0051】本文書管理システムは、データベース層
(RDMS)、ビジネスロジック層(業務ロジック)、
プレゼンテーション層(GUI)の3階層アーキテクチ
ャ方式のシステム構成とする。また、システムを構成す
る各種サーバは、庁舎フロア内のサーバ室に集中的に配
置され、運用管理・メンテナンス・セキュリティ等の高
度化・効率化を図るものとする。
【0052】図6は、文書管理システム(広義)のサー
バ構成を示す図である。DBサーバ(データベースサー
バ)は、本システムで利用される様々なデータを管理す
るためのサーバであり、システムアーキテクチャ構成に
おけるデータベース層を実現する。DBサーバとして
は、文書管理DBサーバ、電子決裁DBサーバなどが想
定される。
【0053】APサーバ(アプリケーションサーバ)
は、本システムで利用される様々な業務ロジックを実行
するためのサーバであり、システムアーキテクチャ構成
におけるビジネスロジック層(業務ロジック)を実現す
る。APサーバとしては、文書管理APサーバ、電子決
裁APサーバなどが想定される。
【0054】ウェッブサーバは、ウェッブサーバアプリ
ケーションが実装され、利用者に対して、それぞれ情報
提供業務を行うためのサーバである。ファイルサーバ
は、本文書管理システムで利用される電子文書ファイル
を管理するためのサーバである。ファイルサーバとして
は、電子決裁用ファイルサーバ、文書管理用ファイルサ
ーバなどが想定される。
【0055】検索サーバは、文書管理システム(狭義)
の電子ファイルにおける全文検索機能を提供するサーバ
である。職員認証管理サーバは、行政情報システムを利
用する職員に対する認証サービスを提供するためのサー
バである。
【0056】情報公開サーバは、公文書目録を公開する
サーバである。運用管理サーバは、システムを安定して
稼動させるために、OSやアプリケーションの稼動状況
及び障害発生を監視するためのサーバである。
【0057】図6を用いて上述したような本文書管理シ
ステムは、図7に示したようなソフトウェア構成により
実現される。そして、本文書管理システムは、それぞれ
以下のような要件を備えている。 ア 公文書処理システム (ア)収受機能 a 共通事項 (a)収受文書として電子文書及び紙文書が扱えるこ
と。 (b)収受した電子文書又は紙文書は、各課ごとに設け
た収受文書キャビネットに担当者名、収受文書件名、収
受日などの属性情報が登録できること。 (c)収受文書キャビネットに登録した処理日が受付日
として自動設定されること。 (d)収受文書キャビネットに登録した文書は、収受番
号で管理すること。 (e)収受文書キャビネットに登録した収受文書は、課
内で収受後の処理経過(起案、決裁など)が確認できる
こと。 (f)誤って収受文書キャビネットに登録した収受文書
を削除できること。 b 電子文書の収受 (a)LGWAN、電子メールシステム、庁内文書施行
システムなどと連携して、システムに電子文書を取り込
めること。 (b)LGWANから収受した電子文書を各課に配布で
きること。 (c)インターネットから受信した電子文書を収受文書
キャビネットに登録して収受・受付処理できること。 (d)収受した電子文書の属性情報を収受文書キャビネ
ットに登録するときは、電子文書自体(メールの添付文
書)も併せて登録できること。また、電子文書を登録す
ることにより、自動的に収受文書の件名や相手先のメー
ルアドレスが収受文書の属性情報として登録されるこ
と。 c 紙文書の収受 (a)収受した紙文書を基に電子決裁するために、イメ
ージスキャナで電子文書化し、収受文書キャビネットに
登録できること。 (b)イメージスキャナで電子文書化した紙文書を原本
として保存するために、別途保存できる用紙の印刷がで
きること。 (イ)起案機能 a 共通事項 (a)電子文書及び紙文書での起案処理が行えること。 (b)起案から決裁、施行、完結、保存、廃棄までを一
連で番号管理すること。この文書番号は起案時に起案日
及び所管課を参照し、自動的に付番されること。 (c)起案時には次のような項目及び機能が文書目録と
して登録できること。 ・電子決裁処理と紙決裁処理の選択が行えること。 ・文書目録には、起案件名、情報公開用文書件名、伺い
文、決裁区分、開示・不開示の状況、保存期間、類目、
簿冊コードなどが登録できること。 ・文書ごとに庁内での共有区分(全庁、局、部、課、
係、回議者のみ等)の設定が行えること。 ・簿冊コードを入力すると類目や保存期間が文書目録に
自動設定されること。 ・文書目録の登録時に登録日が起案日として初期設定さ
れ、これを任意に変更できること。 ・文書目録の登録時に登録者が起案者として初期設定さ
れ、これを任意に変更できること。 ・文書目録の登録時に起案者の所属する課が文書の所管
課として初期設定されること。ただし、起案者が兼務先
で起案する場合は、兼務先の所管課を設定できること。 ・収受番号が文書目録に登録でき、文書番号との関連付
けが行えること。 ・1つの文書番号に対し複数の収受番号が文書目録に登
録できること。 ・過去に決裁済みの複数の文書を関連文書として、その
文書番号を文書目録に登録できること。 ・決裁処理のための回議ルート設定時には、職員認証管
理システムで管理する職員情報マスタ(以下「職員情報
マスタ」という。)から文書処理できる職員を課ごとに
一覧表示し、それから回議すべき者を選択し、登録でき
ること。この回議ルートはよく使用する場合に保存でき
るとともに、以前使用した回議ルートが初期値として数
世代の中から選択して設定できること。 ・回議者が不在であることが事前にわかっているような
場合には、代理、後閲、代決などをあらかじめ回議ルー
トに設定できること。 ・合議を含む回議ルート設定には、個々の職員を設定す
るだけでなく、合議先の部署を設定できるようにするこ
と。 ・さかのぼり起案を行う場合、回議ルートの設定に必要
となる回議者の情報は、職員情報を前年度(最低1か月
ごとに1世代で16世代以上)までさかのぼって設定で
きること。 ・回議、供覧、合議ルートの設定は、直列、並列及び直
列と並列を併用したルートが設定できること。 ・文書を審査するための文書主任を回議ルートに登録で
きること。 ・文書目録の入力時に論理的に誤りがあるときや、必要
項目が未入力のときは警告すること。 ・過去に登録した文書目録を複写して再利用できるこ
と。 (d)登録されている共通文書、文例集を利用し、文書
作成時に活用できること。 (e)施行先が複数ある案件の場合、施行先一覧のひな
型文書ファイルをシステムからダウンロードし、施行先
一覧を作成し、回議文書と同時に文書目録に登録できる
こと。 (f)枝番号処理として次の要件を備えること。 ・起案時に文書番号処理か枝番号処理かを選択できるこ
と。 ・枝番号処理を選択したときは、年度内で枝番号処理を
設定した文書の一覧が表示され、その一覧から新たに枝
番号処理する文書を選択できること。 ・枝番号処理を行う場合、文書目録登録後、枝番号が自
動的に設定されること。 ・枝番号処理で登録する文書目録は、親の文書番号の文
書目録が初期設定されること。 (g)さかのぼり又は先付け起案を行う場合は、起案日
の属する年度に応じた文書番号又は枝番号が付番される
こと。 (h)回議前の起案文書の取消し(廃案)が行えるこ
と。b 電子文書の起案処理 (a)起案時には次のような項目及び機能が文書目録と
して登録できること。 ・起案文書として電子文書を文書目録に登録できるこ
と。 ・起案者は回議者が決裁処理を行う際に、文書目録の備
考欄にコメントを入力し、回議者にメッセージを送るこ
とができること。 ・決裁案件ごとに決裁処理の際の優先度設定が行えるこ
と。 ・電子決裁を行うに当たって、電子化できない紙文書
(収受した冊子や大型図面など)がある場合に、別途保
存文書がある旨のチェックが行えること。また、目録登
録後、当該文書の原本管理のために別途保存のための用
紙が作成でき、印刷できること。 ・別途保存文書がある旨のチェックをした場合は、起案
開始時に別途保存のための用紙の印刷について確認メッ
セージが表示され、印刷できること。 ・起案時に、決裁日を指定できること。 (b)文書目録や電子文書を登録したが、決裁開始処理
を保留している場合、仕掛かり文書として仕掛かり文書
一覧に表示されること。 (c)仕掛かり文書一覧から起案文書を選択し、仕掛か
り文書の修正や決裁開始処理が行えること。 (d)関連文書として文書目録に登録された文書が紙文
書で、その文書を電子決裁時の参考資料として別途回覧
する場合、その紙文書に添付する回覧用紙を印刷できる
こと。 c 紙文書の起案処理 (a)文書目録情報を基に回議書や供覧用紙の印刷が行
えること。 (b)文書目録登録時に紙決裁処理を選択した場合、決
裁開始時に回議書や供覧用紙の印刷について確認メッセ
ージが表示されること。 (c)文書目録に登録した回議ルートを回議書に印刷す
るか印刷しないかの選択が行えること。 (ウ)決裁完了機能 a 共通事項 (a)電子決裁・紙決裁の文書ともに決裁完了処理を行
うことにより、文書目録及び文書内容の確定を行うこ
と。 (b)決裁完了後に施行処理があり、直ちに文書処理は
完結しないが、完結する日があらかじめ分かっていると
きは、完結予定日を文書目録に登録できること。また、
施行処理がない場合は、完結日を文書目録に登録できる
こと。(決裁完了処理を行い、未完結の文書を決裁済文
書という。) (c)決裁完了処理時に情報公開支援システムの公文書
目録への登録が行われること。 (d)公文書目録へ登載する時に、不開示情報の再確認
を行い、必要に応じて不開示情報の非表示処理を行うこ
とができる機能を設けること。 (e)文書ごとに公文書目録への非登載機能を設けるこ
と。 (f)決裁完了後に文書の公印申請や告示申請などを含
めた施行処理が連携して処理できること。 (g)決裁完了処理をもって、収受文書キャビネット上
の決裁の進行状況や収受文書の処理状況などがクリアさ
れること。 (h)文書目録を変更した場合はその変更内容を情報公
開支援システムの公文書目録にも反映すること。 b 電子決裁文書の完了処理 (a)決裁完了処理により、最終決裁者が決裁処理した
日が決裁日として文書目録に自動設定されること。な
お、決裁日が指定されているときは、その指定日が決裁
日として自動設定されること。 (b)電子文書の内容については、決裁完了処理により
基本的には修正が行えないよう保護処理をすること。 (c)決裁完了処理後に電子文書を修正する必要がある
場合は、一定の権限を有する職員により修正処理を行え
るようにすること。 (d)決裁済文書を修正した場合は、修正履歴及び修正
前文書のバージョンを管理すること。 (e)回議時に紙文書を参考資料として別途回覧した場
合は、決裁完了時に別途回覧文書が起案者に戻っている
か確認メッセージが表示されること。 c 紙決裁文書の完了処理 (a)最終決裁者が決裁した後、起案者が決裁日を文書
目録に入力できること。 (エ)公印及び電子署名の申請・審査機能 a 公印処理・電子署名処理の共通事項 (a)1つの決裁済文書において公印処理と電子署名処
理の併用ができること。 (b)1つの決裁済文書で施行日や施行先が異なる複数
の公印・電子署名処理が行えること。 (c)公印・電子署名担当者による公印・電子署名処理
の却下の機能を有すること。 (d)公印・電子署名担当課では、いつ、どの公印・電
子署名を、だれが処理したのか履歴管理が行えるように
し、公印・電子署名審査の履歴が文書目録へ登載できる
こと。 (e)公印・電子署名の審査状況を集計できること。 b 紙施行文書の公印処理 (a)公印使用票による処理 ・公印申請者は決裁済文書の文書目録情報(文書番号、
件名、決裁区分、所管課名等)に必要な情報(使用公印
の種類、施行枚数等)を追加登録して公印使用票の作成
が行え、それを印刷して使用できること。 ・公印使用票には申請課及び年度ごとの整理番号が付番
されること。 ・公印担当者が審査済の情報を登録した時点で、公印申
請文書一覧から当該文書が削除されること。 c 電子文書の電子署名処理 (a)電子署名処理の共通事項 ・電子署名申請者は決裁後、電子署名を要する電子文書
を施行する場合、公印担当へ公印(電子署名)使用票に
より申請し、電子署名処理を行う。 ・電子署名処理した施行文書は電子署名担当課が審査
後、決裁済文書の施行先一覧を活用して施行する。ま
た、電子署名付き文書は施行時に副本を保存する。 ・必要に応じて相手先の公開鍵で暗号化し、親展文書扱
いの処理を行う。(b)公印(電子署名)使用票による
電子署名処理 ・起案者は決裁済文書の文書目録情報(文書番号、件
名、決裁区分、所管課名等)に必要な情報(電子署名の
種類、施行件数等)を追加登録して電子的な公印(電子
署名)使用票の作成が行え、それによる所管課長への回
議が行えること。 ・公印(電子署名)使用票には申請課及び年度ごとの整
理番号が付番されること。 ・公印(電子署名)使用票が電子的に決裁された時点で
公印担当課へ電子署名申請され、同課で電子署名申請文
書の一覧が表示されること。 ・公印担当課の公印(電子署名)担当者は、申請文書一
覧から申請文書を選択して審査し、審査結果を当該文書
の目録に登録できること。 ・公印担当課の公印(電子署名)担当者が申請文書の審
査結果を登録した時点で、電子署名申請文書一覧から当
該文書が削除されること。 (オ)告示申請・審査機能 a 告示申請者は決裁済文書の文書目録情報(文書番
号、件名等)に基づき、決裁済文書の告示申請の登録が
行えること。 b 告示申請の登録をすると、告示審査担当課で告示申
請文書の一覧が表示されること。 c 告示審査担当者は、告示申請文書一覧から告示処理
する文書を選択し、当該文書を審査し、審査結果を当該
文書の文書目録に登録できること。 d 告示審査の結果を文書目録に登録するときに、告示
番号等が入力できること。 e 告示審査担当課において告示申請の却下の機能を有
すること。 f 告示審査担当者が告示申請文書の審査結果を登録し
た時点で、告示申請文書一覧から当該文書が削除される
こと。 g 1つの決裁済文書で施行日、施行内容の異なる複数
の告示処理が行えること。 h 告示審査担当課での告示処理は、いつ、だれが処理
したかの履歴管理が行えるようにし、告示審査の履歴と
文書目録との連携が図られること。 i 定例的な告示審査について、固有例文として登録
し、告示審査を省略できる機能を有すること。 j 告示審査状況の集計処理が行えること。 k 告示審査と公印審査の連携を図ること。 l 告示処理後に掲示した施行文の所管課での文書管理
が行えること。 (カ)施行機能 a 共通事項 (a)施行日、施行先などが文書目録に登録できるこ
と。 (b)1つの決裁済文書について紙の施行文書と電子の
施行文書の併存が可能なこと。 (c)電子決裁済文書を複写して施行文書を作成できる
こと。 (d)公印及び電子署名申請や告示申請などと連携が図
れること。 b 電子文書の施行機能 (a)LGWAN、インターネット、庁内文書施行シス
テム及び庁内電子掲示板への施行が行えること。 (b)文書目録に電子文書の施行文書及び施行先一覧が
登録できること。 (c)電子文書を施行する場合は施行先一覧を活用して
施行できること。 (キ)完結処理機能 a 文書の完結日を文書目録に入力できること。(完結
処理をした文書を完結文書という。) b 完結日が入力された時点で、文書の未完結の警告が
クリアされること。 c 文書の完結日が入力された時点で、自動的に文書の
保存期限を算定すること。その際は、完結日が属する年
度の翌年度から算定すること。 d 決裁完了はしたが、未完結(未施行など)の文書に
ついて完結予定日が入れられること。 e 決裁完了はしたが、未完結の文書又は完結予定日を
経過している文書は、起案者に連絡が発せられること。 f 完結処理後の電子文書の修正は、一定の権限を有す
る職員が行うことができること。 g 完結文書を修正した場合は、修正履歴及び修正前文
書のバージョンを管理すること。 h 完結文書は、DocuWorksファイル、Doc
uWorksファイルに綴じられたアプリケーションフ
ァイル(MS−Word、MS−Excel等)、Do
cuWorksファイルから変換したPDFファイルな
どで保管できること。その後、決裁済文書の変更ごとに
PDFファイルを再作成すること。 イ 電子決裁システム (ア)決裁機能 a 回議者の回議文書一覧画面で回議文書の着信表示が
行われること。 b 起案者の回議文書一覧画面で回議者から差し戻され
た回議文書の着信表示が行われること。 c 回議ルートに回議者でなく課名のみが設定された文
書が合議として回議されたときは、当該課の合議文書キ
ャビネットに合議文書の着信表示が行われること。 d 合議文書キャビネットに登録された合議文書は、合
議先の課で合議のための回議ルートを設定できること。 e 回議文書が回議文書一覧画面に表示されるときは、
回議文書の優先度や未読の状況が表示されること。 f 回議文書一覧画面から決裁処理を行う文書を選択す
ることで、回議者は当該文書の目録や電子決裁文書、文
書目録に登録された関連文書が閲覧でき、決裁、差戻し
及び決裁保留の処理が行えること。 g 文書の決裁、差戻し、差し戻された文書の再提出の
際に、決裁における申送り事項や差戻し理由、再提出時
の修正事項などがコメントできること。このコメント
は、すべての回議者又は特定の回議者に対して行えるこ
と。 h 回議者は回議文書の文書目録(件名、保存期間、共
有区分等)を修正できること。ただし、決裁区分は、回
議者が起案者に差し戻して起案者のみが修正できるこ
と。 i 紙の関連文書を別途回覧している場合、回議者が決
裁する時に紙の関連文書が到達しているか確認メッセー
ジが表示されること。 j 決裁者が決裁画面上の回議文書一覧から複数の決裁
する文書を選択して一括決裁が行えること。 k 文書の回議中において、回議ルートに登録された者
は回議ルートの変更が行えること。なお、最終決裁者は
起案者のみが変更できること。 l 起案者があらかじめ回議ルートに登録した代理、後
閲、代決設定に基づき回議が行われること。 m 回議ルート上の者が、自分の決裁時に他の者の代理
や代決を同時に行えること。 n 回議ルート上の者が、既に自分が決裁処理して次の
回議者に回議した文書を引戻し、代理や代決が行えるこ
と。 o 回議ルート上の者が他の回議者についての後閲設定
を行えること。 p 代理、後閲、代決された職員も決裁中及び決裁済の
文書が閲覧できること。 q 後閲又は代決された職員には決裁完了後、後閲・代
決文書ありの表示がされること。また、当該文書閲覧
後、表示が消えること。 r 回議文書の進捗状況を回議ルート上の者が確認でき
ること。 s 回議ルートに登録されているが、まだ自分に到達し
ていない回議文書を予測して一覧表示できること。 t 起案者の設定に基づき、回議、供覧及び合議の進行
が、直列、並列及び直列と並列の併用により行われるこ
と。 u 電子決裁文書を決裁途中で紙に印刷し、紙での決裁
処理に移行できること。このとき、電子決裁した回議者
の履歴が紙に印刷して回議書に表示されること。 v 回議者が決裁を行うときは、決裁時に当該回議者に
決裁権限があるか、職員認証管理システムで確認の上、
決裁処理が行えること。 w 文書の決裁履歴が管理され、文書目録に反映される
こと。 x 回議途中での取消し処理が可能なこと。 y 起案者があらかじめ設定した決裁日に基づいて、さ
かのぼり及び先付けの決裁処理が可能なこと。 z さかのぼり決裁の場合で、回議ルートに登録すべき
回議者が異動しており、異動先でさかのぼって決裁する
ときは、さかのぼった当時の決裁権限で決裁できるこ
と。 aa 先付け決裁の場合又は年度若しくは月をまたがっ
て回議する場合、先付け決裁時の決裁権限に基づいて決
裁可能なこと。 ウ 文書管理システム(狭義) (ア)保管機能 a 共通事項 (a)電子文書、紙文書ともに決裁済文書及び完結文書
の文書目録の管理が行え、保存文書目録(CSVやMS
−Excelファイルなど)が容易に作成できること。 (b)決裁済文書及び完結文書へのアクセスは、職員認
証管理システムの管理するアクセス権限とあらかじめ設
定された文書目録の共有区分に基づき、その権限を管理
できること。 (c)決裁済文書及び完結文書への閲覧・更新履歴が管
理できること。 (d)決裁済文書及び完結文書の文書目録情報から、電
子文書、紙文書ともに簿冊管理(行政文書ファイル管
理)が行えること。 (e)文書を所有する所管課の変更など簿冊情報の変更
ができること。 (f)簿冊内における決裁済文書及び完結文書の他の簿
冊への移し替えや新たな簿冊への綴じ込みなど、簿冊内
の文書目録の変更が行えること。 b 電子文書の保管機能 (a)長期保存を必要とする電子文書は、保存期間に耐
えられる補助記憶媒体に移して保存できること。 c 紙文書の保管機能 (a)紙文書保存のため簿冊の背表紙等のラベル印刷が
行えること。このラベルには引継処理用に簿冊を特定す
るバーコードが表示されること。 (b)紙完結文書の簿冊の目次となる保存文書索引目次
を作成し、印刷できること。 d その他の保管機能 (a)文書目録情報に登載しない文書(台帳、電子ファ
イル等)の目録管理が行えること。 (b)他の業務システムで作成された文書の文書目録や
電子文書についても同じように管理できること。 (イ)引継機能 a 共通事項 (a)未完結文書があるときは、文書引継ぎの時期に警
告が発せられること。 (b)文書目録情報の保存年限から電子文書・紙文書と
もに引継対象の完結文書及び簿冊を自動抽出し、完結文
書引継目録を作成できること。 (c)完結文書引継目録の一覧から一件ごとに文書目録
情報が参照できること。 (d)完結文書引継目録は、ローカルで処理ができるよ
うにCSVやMS−Excelなどの汎用ファイル形式
に出力できること。 b 電子文書の引継機能 (a)引継対象の完結文書及び簿冊の一覧から一件ごと
に電子文書の内容が閲覧できること。 (b)完結文書引継目録は、引継対象の完結文書及び簿
冊の一覧から文書一件ごと又は簿冊単位ごとに引継文書
を選択し作成できること。 (c)引継対象の完結文書は、引継時にファイルサーバ
から補助記憶媒体(DVD・DVD−RAMなど)に移
管し保存管理することで、文書の保存期間内は容易に参
照が可能なこと。 (d)文書を引き継いだ後も、頻繁に再利用、参照等を
する電子文書については、文書目録及び電子文書が関連
付けられ、所管課の端末で複写ができること。c 紙文
書の引継機能 (a)引継審査時に紙文書簿冊の背表紙等のラベルに印
刷されたバーコードにより、完結文書引継目録との照合
ができ、文書の内容を確認できること。 (b)完結文書引継目録は、引継対象の完結文書及び簿
冊の一覧から簿冊単位ごとに引継文書を選択し、作成で
きること。 (ウ)廃棄機能 a 共通事項 (a)保存期間経過文書は、廃棄対象文書として所管課
に通知し、そのうち所管課が引き続き保存したい文書に
ついては、保存期間延長手続が行えること。 (b)保存期間経過文書の廃棄と延長の処理を行うと
き、原本を含む収受文書を綴った簿冊や別途保管文書を
綴った簿冊との連携が図れること。 (c)完結文書及び簿冊の保存年限から保存期間経過文
書及び簿冊を自動的に抽出し、廃棄文書の一覧が作成で
きること。 (d)保存期間経過文書及び簿冊の一覧から一件ごとに
文書目録情報が参照できること。 (e)保存期間経過文書及び簿冊は関連文書と連携さ
れ、関連文書との一体とした廃棄処理が行えること。 (f)保存期間経過文書目録、文書廃棄目録、保存期間
延長文書一覧などは、ローカルで処理ができるようにC
SVやMS−Excelなどの汎用ファイル形式に出力
できること。 (g)廃棄文書については、歴史的文化的価値のある文
書は廃棄せず個別に保存できるようにすること。 b 電子文書の廃棄機能 (a)保存期間経過文書及び簿冊の一覧から電子文書の
内容が閲覧できること。 (b)保存期間経過文書及び簿冊の一覧から文書一件ご
と又は簿冊単位ごとに廃棄文書を選択し、文書廃棄目録
が作成できること。 (c)保存期間経過文書及び簿冊の一覧から廃棄文書と
して選択されなかった文書及び簿冊について文書一件ご
と又は簿冊単位で保存期間を延長できること。また、そ
の保存期間延長文書の一覧表示ができること。c 紙文
書の廃棄機能 (a)保存期間経過文書及び簿冊の一覧から簿冊単位ご
とに廃棄文書を選択し、文書廃棄目録が作成できるこ
と。 (b)保存期間経過文書及び簿冊の一覧から廃棄文書と
して選択されなかった簿冊について簿冊単位で保存期間
を延長できること。また、その保存期間延長文書の一覧
表示ができること。 (c)引継審査時に紙簿冊の背表紙等のラベルに印刷さ
れたバーコードにより、文書廃棄目録との照合ができ、
文書の内容も確認できること。 (エ)検索機能 a 検索可能な範囲は、データベースに保管している文
書、別媒体に移管し保存している文書、廃棄文書(目録
のみ)とすること。 b 収受番号単位、文書番号単位、簿冊単位、電子ファ
イルや台帳などの個別目録ごとに検索できること。 c 検索する者のアクセス権限や文書に設定されたアク
セス範囲に対応した文書検索が行われること。 d 次の検索機能を有すること。 (a)属性検索(文書目録の各項目に基づく検索) (b)全文検索(電子決裁済文書及び電子完結文書(D
ocuWorks、MS−Word、MS−Excel
などのファイル)のキーワード検索) (c)自然文検索(類似文書の検索) (d)条件検索(検索頻度の高い条件をあらかじめ登録
した上での検索:自らが過去に決裁した文書の検索、自
らが過去に起案した文書の検索等) (e)検索履歴(過去に検索した文書を一覧表示) e 検索結果から文書目録や電子決裁済文書及び電子完
結文書の参照が可能なこと。 f 検索した文書目録や電子文書を起案文書としてその
まま再利用できること。
【0058】ここで、本発明の最も大きな特徴である、
上述の「(エ)検索機能」の「c検索する者のアクセス
権限や文書に設定されたアクセス範囲に対応した文書検
索が行われること。」のアクセス権限を設定する手法に
ついて、図8乃至図18を用いて説明する。
【0059】保存されている文書の検索は、誰もが検索
することができるのではなく、検索対象となる文書にア
クセスすることができる者、すなわちアクセス権限を有
する者と、アクセスすることができない者、すなわちア
クセス権限を有しない者とが存在する。このことを実現
するために、各文書にはアクセス権限が設定されてい
る。
【0060】図8は、職員テーブルのデータ構造例を説
明するための図である。図8において、職員テーブル
は、職員を特定するためにユニークに付された番号であ
る「職員番号」、職員の氏名を示す「職員名」、職員の
所属する部署を特定するためにユニークに付された番号
である「部署番号」の項目を備える。
【0061】例えば、所属部署ZZ01に所属している
職員番号2111の○○一郎さんのデータは、項目「職
員番号」に「2111」が格納され、項目「職員名」に
「○○一郎」が格納され、項目「部署番号」に「ZZ0
1」が格納される。
【0062】図9は、履歴データベース(DB)のデー
タ構造例を説明するための図である。図9において、履
歴データデータベース(DB)は、年月日時分秒を示す
「日時」、職員を特定するためにユニークに付された番
号である「職員番号」、行政文書を特定するためにユニ
ークに付された番号である「文書番号」、起案であるの
か決裁であるのかを示す「区分」の項目を備える。
【0063】例えば、職員番号1011の職員により1
月20日15時20分に起案された行政文書0025の
データは、項目「日時」に「1月20日15:20」が
格納され、項目「職員番号」に「1011」が格納さ
れ、項目「文書番号」に「0025」が格納され、項目
「区分」に「起案」が格納される。なお、この例では、
項目「日時」のデータについて年及び秒を省略してい
る。
【0064】図10は、個人用アクセス権テーブルのデ
ータ構造例を説明するための図である。図10におい
て、行政文書を特定するためにユニークに付された番号
である「文書番号」、職員を特定するためにユニークに
付された番号である「職員番号」、行政文書を参照する
ことの許可否を示す「参照」、行政文書を更新すること
の許可否を示す「更新」の項目を備える。
【0065】例えば、文書番号0025を参照も更新も
可能な職員番号1011の職員のデータは、項目「文書
番号」に「0025」が格納され、項目「職員番号」に
「1011」が格納され、項目「参照」に「可」が格納
され、項目「更新」に「可」が格納される。
【0066】図11は、グループ用アクセス権テーブル
のデータ構造例を説明するための図である。図11にお
いて、行政文書を特定するためにユニークに付された番
号である「文書番号」、行政文書を起案した起案者の所
属する部署を示す「起案課番号」、行政文書を管理する
部署を示す「管理課番号」の項目を備える。
【0067】例えば、起案課番号AB01で起案された
文書番号6701に関する当初のデータは、項目「文書
番号」に「6701」が格納され、項目「起案課番号」
に「AB01」が格納され、項目「管理課番号」に起案
課番号と同じ「AB01」が格納される。
【0068】図12及び図13は、決裁処理の流れを示
すフローチャートである。ステップS121において、
行政庁の職員である起案者が行政文書(起案文書)を作
成し、ステップS122において、作成(起案)した起
案文書の決裁ルート(起案文書を決裁する決裁者の決裁
の順番)を設定し、ステップS123において、起案者
の端末から起案の指示をする(例えば、起案ボタンを押
す)。
【0069】ステップS123で起案者が起案すること
により、ステップS124において、行政文書の文書番
号、起案者の職員番号、当該起案者が当該行政文書を参
照可能であること、当該起案者が当該行政文書を更新可
能であることを個人用アクセス権テーブル(図10参
照)に追加する。
【0070】ステップS124で個人用アクセス権テー
ブルに追加するとともに、ステップS125において、
当該起案に関するデータである起案の日時、起案者の職
員番号、起案した行政文書(起案文書)の文書番号、お
よび起案である旨を、履歴データベース(図9参照)に
追加する。
【0071】次に、ステップS126において、ステッ
プS132で設定した決裁ルートに従って、起案した文
書を起案者に転送する。ここで、決裁ルートに設定され
た決裁者の代理が設定されている場合には、当該代理人
に起案文書を転送する。
【0072】そして、ステップS127において、決裁
者の端末で起案文書を表示し、ステップS128におい
て、決裁の指示をする(例えば、決裁ボタンを押す)。
ステップS129において、ステップS127での決裁
に関するデータである決裁の日時、決裁者の職員番号、
決裁した行政文書の文書番号、および決裁である旨を、
履歴データベース(図9参照)に追加する。
【0073】ステップS130において、必要があれば
決裁ルートに決裁者を追加し、ステップS131におい
て、決裁ルートに設定されている決裁者全員の決裁が完
了したか否かを判断する。
【0074】ステップS131で完了していないと判断
された場合(ステップS131:NO)は、ステップS
136に戻り、それ以降を繰り返し、ステップS131
で完了していると判断された場合(ステップS131:
YES)は、次のステップに進む。
【0075】図13に移り、ステップS132におい
て、図9を用いて説明した履歴データベースから、決裁
者全員の決裁が終了した行政文書(例えば、文書番号0
025)で、且つ区分が決裁であるレコード(対)を抽
出し、ステップS133において、日時の順番でソート
する。
【0076】そして、ステップS134乃至ステップS
137において、ステップS133でソートしたレコー
ドについて最終決裁者であるか否か、すなわち日時の順
番が一番新しいか否かを判断し(ステップS134、ス
テップS137)、最終決裁者でない決裁者について
は、文書番号、職員番号とともに参照は可であるが更新
は不可(null)であることを個人用アクセス権テー
ブル(図10参照)に追加し(ステップS135)、最
終決裁者である決裁者については、文書番号、職員番号
とともに参照も更新も可であることを個人用アクセス権
テーブル(図10参照)に追加する(ステップS13
6)。
【0077】図14及び15は、グループアクセス権の
設定処理の流れを示すフローチャートである。まず、ス
テップS141において、庁内の組織変更により部署
(課)の番号が変更になったり、部署そのものが削除さ
れたり等した場合、当該部署の部署番号を入力する。
【0078】ステップS142において、少なくとも起
案及び決裁された行政文書の文書番号と当該行政文書を
起案した部署の起案課番号とが対となって格納されてい
るグループ用アクセス権テーブル(図11参照)から、
ステップS141で入力された部署番号を含むレコード
(対)を抽出する。
【0079】ステップS143において、ステップS1
42で抽出したレコードに含まれる文書番号をキーとし
て、履歴データベース(図9参照)から当該文書番号を
含むレコード(対)を抽出し、ステップS144におい
て、日時の順番でソートする。
【0080】そして、ステップS145において、ステ
ップS143で抽出したレコードの職員番号をキーとし
て、職員テーブル(図8)から当該職員番号に対応する
(対となっている)部署番号を抽出する。
【0081】ステップS146において、ステップS1
43で抽出した履歴数分の部署番号の抽出が終了したか
否かを判断する。ステップS146で履歴数分終了して
いないと判断された場合(ステップS146:NO)
は、ステップS145に戻り、ステップS146で履歴
数分終了したと判断された場合(ステップS146:Y
ES)は、ステップS147において、履歴の最後に決
裁した職員の部署番号をグループ用サクセス権テーブル
の管理課番号に設定する。例えば、図中の例では、職員
名□□四郎の決裁日時2月4日16:21で最後である
ので、この職員の部署番号YY01をデフォルトで設定
されていたAB01に代えて設定する。
【0082】図15に移り、ステップS148におい
て、履歴データベースより抽出した各職員の部署番号の
一覧を保存する。そして、ステップS149において、
ステップS142で抽出した全文書について処理が終了
したか否かを判断する。
【0083】ステップS149で終了していないと判断
された場合(ステップS149:NO)は、図14のス
テップ143に戻り、終了したと判断された場合(ステ
ップS149:YES)は、本処理を終了する。
【0084】図16は、グループアクセス権の変更画面
を説明するための図である。図14及び図15を用いて
説明したグループアクセス権の設定処理の例では、最後
に決裁を行った職員の部署番号を管理課番号として設定
するとしていたが、図16に示したように、図15のス
テップS148で保存した各職員の部署番号の一覧を用
いて、ユーザが選択可能にすることも可能です。
【0085】図17及び図18は、参照・更新処理の流
れを示すフローチャートである。まず、ステップS17
1において、職員番号及びパスワードを用いてシステム
にログインし、ステップS172において、職員テーブ
ルを参照することによりステップS171で入力された
職員番号から当該職員の所属している部署番号を抽出す
る。
【0086】そして、ステップS173において、参照
あるいは更新する文書番号を入力し、ステップS174
において、グループ用アクセス権テーブルからステップ
S173で入力された文書番号を検索し、当該文書番号
のレコード(対)を抽出する。
【0087】ステップS175において、ステップS1
72で抽出された部署番号とステップS174で抽出さ
れたレコードの管理課番号とが一致しているか否かを判
断する。
【0088】ステップS175で一致していると判断さ
れた場合(ステップS175:YES)は、ステップS
176において、参照権をONにする一方、一致してい
ないと判断された場合(ステップS175:NO)は、
次のステップS177に進む。
【0089】ステップS177において、ステップS1
74で検索した文書番号に基づいて、個人用アクセス権
テーブルから当該文書番号を含むレコード(対)を検索
する。
【0090】そして、ステップS178において、ステ
ップS177の検索結果でステップS171で入力され
た職員番号と一致するレコードがあるか否かを判断す
る。図18に移り、図17のステップS178で一致す
るレコードがないと判断された場合(ステップS17
8:NO)は、ステップ183に進み、一致するレコー
ドがあると判断された場合(ステップS178:YE
S)は、ステップS179において、個人用アクセス権
テーブルの当該レコードの「参照」項目が「可」か否か
を判断する。
【0091】ステップS179で「可」であると判断さ
れた場合(ステップS179:YES)は、ステップS
180において、参照権をONにする一方、「可」でな
いと判断された場合(ステップS179:NO)は、次
のステップS181に進む。
【0092】次に、ステップS181において、個人用
アクセス権テーブルの当該レコードの「更新」項目が
「可」か否かを判断する。ステップS181で「可」で
あると判断された場合(ステップS181:YES)
は、ステップS182において、更新権をONにする一
方、「可」でないと判断された場合(ステップS18
1:NO)は、次のステップS183に進む。
【0093】そして、ステップS183において、更新
権がONでかつ参照権がONであるか否かを判断し、両
者(更新権と参照権)ともONであれば(ステップS1
83:YES)、ステップS184において、更新可能
なモードで文書を表示する。
【0094】他方、ステップS185において、更新権
がONでかつ参照権がONではない(ステップS18
3:NO)が、参照権のみがONであるかを判断し、参
照権のみONであれば(ステップS185:YES)、
ステップS186において、参照可能なモードで文書を
表示する。
【0095】さらに、ステップS187において、参照
権がONでなければ(ステップS185:NO)、文書
は何も表示せずに終了する。 エ 統計機能 (ア)課ごとの文書目録の一覧が年度別、月別に表示さ
れ、CSVやMS−Excelファイルなどにより各課
のクライアントにダウンロードが可能なこと。 (イ)全庁での文書処理状況や決裁処理状況が集計でき
ること。 (ウ)システムの利用状況や文書のアクセス履歴などが
集計できること。オ 職員認証管理システム (ア)本人認証機能 a ユーザID・パスワード、指紋等による認証が行え
ること。 b PKI(公開鍵暗号基盤)に対応した認証が行える
こと。 c シングルサインオンが実現可能なこと。 d CGI方式による認証又はウェッブサーバの基本認
証機能を用いた業務システムは、業務システムの改造を
必要とせずシングルサインオンに対応すること。 e 電子決裁処理、公印処理及び収入役室における審査
処理等を行うときは、最初のアクセス後に再度認証を行
えること。 g 一定回数以上パスワードを間違うと、一定時間以内
はログインできないようにできること。 h パスワードの使用文字に関する制約を設定できるこ
と。 i パスワードには有効期限を設定できること。 j 一定期間ごとにパスワードを更新させることができ
ること。 k 保管するパスワードの暗号化を行えること。 (イ)アクセス権限管理機能 a 組織、役職、補職、兼務等による職員の処理権限に
応じてアクセス制御が行えること。 b 補職等の業務システム固有の権限を設定できるこ
と。 c 職員情報及びアクセス権限情報等を含む処理権限チ
ケットを各業務システムに送付すること。 d 各業務システムで処理権限チケットの内容を参照で
き、業務システム固有の処理制御等が行えること。 e 認証履歴の管理が行えること。 f 人事異動等によって業務システムへのアクセス権限
がなくなる場合において、業務遂行に支障が生じる場合
は、一定期間のアクセス権限付与が行えること。 g 一定時間アクセスがない場合、自動的にログアウト
が行えること。 h 処理権限のない業務システムへのアクセスを検知し
たときは、アクセスした者に対し、処理権限がない旨の
警告メッセージの表示が行えること。 (ウ)ポータル画面提供機能 a アクセス可能な業務システムの一覧を表示できるこ
と。 b 業務システムごとに決裁案件数を表示できること。 c 画面の再表示等により、最新の決裁案件数を確認で
きること。 (エ)職員情報管理機能 a 人事・給与システム等から組織・職員情報等をMO
などの補助記憶媒体により取り込み、それに補職情報や
業務システムへのアクセス権情報を付加して管理するこ
と。 b 人事・給与システム等から取り込みの際は、外字に
ついての対応を考慮すること。 c 組織情報、職員情報、補職情報やアクセス権情報の
変更が行えること。 d 所管課による補職情報の変更が行えること。その
際、同じ課・室に所属する職員の補職情報の変更が行
え、課長又は室長の承認処理を経て変更内容を職員情報
マスタに反映できること。 e アクセス権設定は組織、役職、補職や職員個人の単
位で行えること。 f 業務固有のアクセス権を含めて組織・職員情報の世
代管理ができること。世代としては16世代以上管理で
きること。 g あらかじめ分かっている組織・職員の変更情報を事
前に入力・保存でき、指定の日時で現世代の職員情報マ
スタに反映できること。 カ 情報公開支援システム (ア)公開用の公文書目録は、決裁完了時に公文書目録
情報を確認の上、決裁完了処理を終了後、非登載文書を
除いて自動的にインターネット上に掲載されること。 (イ)公開用の公文書目録は、類目や組織名などの多様
な項目による検索を可能とすること。 (ウ)文書管理システム(狭義)で管理している目録情
報の修正、変更が行われた場合には、公開用の公文書目
録についても自動的に更新されること。 (エ)文書管理システム(狭義)で管理している文書が
廃棄された場合には、公開用の公文書目録については、
廃棄文書としての情報を記載すること。キ その他 (ア)保守機能 a 電子決裁機能、文書管理機能のシステム共通情報は
一元管理すること。 b 保存文書の所管課コードの確認、修正が行えるこ
と。 c 保存文書の組織・人事異動に伴う年度切替え処理
(所管課コードの変更、文書の共有区分の変更等)が行
えること。 d 文書分類表(ファイル基準表など)の補正が行える
こと。 e 文書記号の設定が行えること。 f 固有例文の登録が行えること。 h システム管理者又は各所管課長の権限で、文書目録
の更新、廃案手続、補職・充て職(一定の職にある者が
自動的に他の職に充てられていること。)更新・登録な
どのシステム管理情報の更新が行えること。 (イ)その他 a 財務会計システム、旅費管理システム等のシステム
と連携した文書管理システムとすること。 b 将来的に構築される他業務システムで電子決裁シス
テムや文書管理システム(狭義)が利用できるような汎
用的なシステムとすること。 c 情報技術の進歩や文書制度の改正に柔軟に対応でき
ること。
【0096】図20は、文書管理システムが備える標準
インターフェースの概要図である。本文書管理システム
を構成する電子決裁システム、文書管理システム(狭
義)、職員認証管理システムの各システムは、庁内にお
ける行政情報システムの共通基盤としての役割を担うこ
とから、本文書管理システムは、本システム以外の業務
システムからも利用できるよう標準インターフェースを
備えている。また、電子決裁システムにおいては、各業
務システム固有の決裁機能を実施可能とするため、仕様
を公開し、各業務システムが利用する上で最適な決裁シ
ステムを構築することが望ましい。
【0097】電子決裁前処理インターフェースは、電子
決裁システムを利用する各業務システム(財務会計シス
テム、旅費管理システム等)の決裁前処理として、決裁
する文書に関するパラメータ(依頼元システム識別区
分、電子決裁画面表示項目、回議ルート等)と決裁に関
わる電子文書を用意し、決裁前処理インターフェースを
介し、電子決裁システムへ決裁依頼を行う。
【0098】電子決裁後処理インターフェースは、電子
決裁システムに依頼された回議文書が決裁完了した時点
で、電子決裁システムから、パラメータ(決裁日、決裁
者、決裁内容等の決裁履歴、申し送り事項等)と決裁を
完了した電子文書を、仲介する。そして、電子決裁シス
テムは、依頼元の業務システムにおける決裁後処理へ通
知し、決裁を完了する。
【0099】文書管理システム(狭義)に文書登録を行
う各業務システム(財務会計システムなど)は、文書登
録処理として、登録文書に関するパラメータ(年度、文
書番号、件名、文書実体、作成者、作成日、保存期間、
管理部署など)と登録する電子文書を用意し、文書管理
システム登録インターフェースを介し、文書管理システ
ム(狭義)への登録を行う。
【0100】文書管理システム(狭義)に決裁済み文書
の登録を行う各業務システム(財務会計システムなど)
は、決裁後処理として、決裁処理が全て完了した時点
(完結処理時点)で、決裁済み文書のパラメータ(決裁
日、決裁者、決裁内容等の決裁履歴、申し送り事項等)
と登録する電子文書を用意し、文書管理システム(狭
義)への登録を行う。
【0101】各業務システムに利用者の処理権限情報を
引き渡す時は、認証された職員情報を基に、一定のパラ
メータ(職員の所属情報、役職情報、補職情報及びアク
セス権情報等)を用意し、処理権限情報インターフェー
スを介して処理権限チケットとして送付する。
【0102】なお、各業務システムは、提供するモジュ
ール等を用いて処理権限チケットの内容を参照し、適切
な処理制御を行う。職員情報マスタを業務システムが参
照する場合は、職員マスタ情報参照インターフェースを
介して、職員に関する情報(組織情報、職員情報及び役
職情報等)を取得する。
【0103】以上、本発明の実施の形態を、図面を参照
しながら説明してきたが、本発明が適用される文書処理
装置は、そのプログラムコードを記録したROMやRA
Mのメモリ、外部記録装置、可搬記録媒体を、文書処理
装置に供給し、その文書処理装置のコンピュータがプロ
グラムコードを読み出し実行することによっても、達成
されることは言うまでもない。
【0104】この場合、記録媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が本発明の新規な機能を実現すること
になり、そのプログラムコードを記録した可搬記録媒体
等は本発明を構成することになる。
【0105】プログラムコードを供給するための可搬記
録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハー
ドディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−RO
M、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−
R、DVD−RW、DVD−RAM、磁気テープ、不揮
発性のメモリーカード、ROMカード、電子メールやパ
ソコン通信等のネットワーク接続装置(言い換えれば、
通信回線)を介して記録した種々の記録媒体などを用い
ることができる。
【0106】また、コンピュータがメモリ上に読み出し
たプログラムコードを実行することによって、上述した
実施の形態の機能が実現される他、そのプログラムコー
ドの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS
などが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理
によっても上述した実施の形態の機能が実現される。
【0107】さらに、可搬型記録媒体から読み出された
プログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡
張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニット
に備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコー
ドの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニ
ットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部
を行ない、その処理によっても上述した実施の形態の機
能が実現され得る。
【0108】すなわち、本発明は、以上に述べた実施の
形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内で種々の構成または形状を取ることができ
る。
【0109】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、 (1)電子文書の円滑な交換を実現する基盤の構築庁内
における文書事務において、電子文書を中心とする文書
処理を行える環境が整備される。このような環境が整備
されることにより、庁内の電子文書は無論のこと、将来
的な総合行政ネットワーク、電子メール、電子申請・届
出などの電子的手段についての電子文書交換をスムーズ
に実現することが可能となる。 (2)紙文書にて実施している決裁書類の持ち回りや逓
送便などによる処理から、電子文書を迅速に搬送する電
子決裁に移行するため、迅速に回議・合議・供覧するこ
とが可能となるとともに、意思決定の迅速化・効率化が
可能となる。特に事業所と本庁間の合議などについて
は、距離に左右されない迅速な決裁が実現することが可
能となる。 (3)従来、課内あるいは業務の担当者しか知ることが
できなかった文書をすべての職員が権限に応じて検索・
閲覧できる(庁内における情報の共有化が図れる)た
め、過去の文書の再利用、文書検索の時間短縮など、業
務の高度化・効率化を図ることが可能となる。 (4)現状、紙文書では所管課の所有している保管文
書、文書主管課の所有する保存文書、公文書館で管理す
る歴史的文書など、膨大な行政文書を管理する場所が必
要になっている。そして、年々管理する行政文書の量は
増大しているが、本文書管理システム導入により、電子
文書を電子媒体で保存することにより、従来の紙文書に
比へて、その保存スペースを大幅に減らすことが可能で
あり、また、文書保存時の搬送事務作業などの省力化が
可能となる。 (5)本文書管理システムにて管理する文書目録情報を
情報公開システムと連携させることにより、地方公共団
体が保有する最新の行政文書について、インターネット
を通じて住民に公開することができ、住民は自宅に居な
がら行政文書の目録閲覧(リアルタイムな情報公開の実
現)が可能となる。
【0110】すなわち、本発明によれば、庁外と庁内に
おける電子文書のシームレスな連携が可能となり、効率
的な文書事務の実現が可能になるという効果がある。ひ
いては、IT時代に即した行政サービス、すなわち住民
からの各種申請・届出を場所、時間の制約なしに受け付
け、スピーディに処理することが可能となるという効果
がある。
【0111】また、本発明によれば、文書決裁の場合
に、決裁ルートは起案者が起案時に設定し、決裁ルート
上の個人に参照のアクセス権を設定するが、起案文書の
内容によっては、決裁中に決裁者の判断で決裁ルートが
変更となった場合や、代理人が決裁する場合があり、決
裁完了後、当初の決裁ルートの人以外は文書を参照でき
ないという問題点を解決し、決裁中に決裁者が変更にな
っても、最終的に決裁した人に参照権が自動的に付加さ
れ、文書の参照が可能となる。
【0112】また、本発明によれば、決裁が完了した文
書であっても、決裁中の申し送り事項等の反映を行うた
め、起案者と最終決裁者に特別権限として、更新権を設
定し、決裁完了後の文書を訂正する場合があり、決裁ル
ートは起案者が起案時に設定するが、起案文書の内容に
よっては、決裁中に決裁者の判断で決裁ルートが変更に
なる場合、当初に設定した決裁ルートの最終決裁者に更
新権が設定され、決裁ルートが変更になって、実際に最
終決裁者となった人に更新権が無いという問題点を解決
し、決裁中に決裁ルートが変更になっても、実際の最終
決裁者に更新権が自動的に付加され、文書の訂正を行う
ことができる。
【0113】また、本発明によれば、文書のアクセス権
限を部署コードというグループで管理する場合、部署の
統廃合等で、部署コードが変更になった場合に、文書の
起案課(当初のアクセス権を持つグループ)が存在しな
くなることがあるという問題点を解決し、文書の新管理
部署を自動的に設定することができ、適切なグループに
アクセス権を設定することができる。
【0114】また、本発明によれば、文書の管理部署と
して最終決裁者の所属課コードを設定しても、起案者や
途中の決裁者の所属課が管理部署となることもあるとい
う問題点を解決し、他の候補の管理課コードをリストボ
ックスで表示し、選択して設定することにより、管理部
署の見直しを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】行政文書事務の現状と本発明に係る文書処理装
置を備えた文書管理システムを導入した後の姿とを示す
図である。
【図2】本発明を適応した文書管理システムにおける行
政事務処理の流れを示す図である。
【図3】電子文書原本性確保の概要を示す図である。
【図4】簿冊管理の概要を示す図である。
【図5】文書管理システムの基本構成の概要を示す図で
ある。
【図6】文書管理システムのサーバ構成を示す図であ
る。
【図7】文書管理システムのソフトウェア構成を示す図
である。
【図8】職員テーブルのデータ構造例を説明するための
図である。
【図9】履歴データベース(DB)のデータ構造例を説
明するための図である。
【図10】個人用アクセス権テーブルのデータ構造例を
説明するための図である。
【図11】グループ用アクセス権テーブルのデータ構造
例を説明するための図である。
【図12】決裁処理の流れを示すフローチャート(その
1)である。
【図13】決裁処理の流れを示すフローチャート(その
2)である。
【図14】グループアクセス権の設定処理の流れを示す
フローチャート(その1)である。
【図15】グループアクセス権の設定処理の流れを示す
フローチャート(その2)である。
【図16】グループアクセス権の変更画面を説明するた
めの図である。
【図17】参照・更新処理の流れを示すフローチャート
(その1)である。
【図18】参照・更新処理の流れを示すフローチャート
(その2)である。
【図19】文書管理システムが備える標準インターフェ
ースの概要図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 正幸 東京都日野市富士町1番地 株式会社エ フ・エフ・シー内 Fターム(参考) 5B009 SA14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 行政文書を管理する文書処理装置におい
    て、 庁外から受け付けた電子文書又は紙媒体文書を収受する
    収受手段と、 庁内で発意された庁内文書を作成する発意手段と、 前記収受手段によって収受した電子文書又は紙媒体文
    書、若しくは前記発意手段によって発意した庁内文書に
    基づいて、行政文書を起案する起案手段と、 前記起案手段によって起案された行政文書を決裁する決
    裁手段と、 前記決裁手段によって前記行政文書が決裁されたとき、
    前記行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す区分
    情報と決裁者を示す個人コードとの対を、互いに対応付
    けた履歴情報として履歴データベースに格納する履歴手
    段と、 前記決裁手段による全ての決裁が完了したとき、前記文
    書番号と前記区分情報とに基づいて、対応する個人コー
    ドとの対を前記履歴データベースから抽出し、抽出した
    対に含まれる文書番号及び個人コードと前記行政文書へ
    の参照の許可否を示す参照アクセス権とを対応付けて設
    定する参照アクセス権設定手段と、を備えたことを特徴
    とする文書処理装置。
  2. 【請求項2】 行政文書を管理する文書処理装置におい
    て、 庁外から受け付けた電子文書又は紙媒体文書を収受する
    収受手段と、 庁内で発意された庁内文書を作成する発意手段と、 前記収受手段によって収受した電子文書又は紙媒体文
    書、若しくは前記発意手段によって発意した庁内文書に
    基づいて、行政文書を起案する起案手段と、 前記起案手段によって起案された行政文書を決裁する決
    裁手段と、 前記決裁手段によって前記行政文書が決裁されたとき、
    前記行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す区分
    情報と決裁者を示す個人コードと決裁した日時を示す決
    裁日時情報との対を、互いに対応付けた履歴情報として
    履歴データベースに格納する履歴手段と、 前記決裁手段による全ての決裁が完了したとき、前記文
    書番号と前記区分情報とに基づいて、対応する個人コー
    ド及び決裁日時情報との対を前記履歴データベースから
    抽出し、抽出した対に含まれる決裁日時情報のうち所定
    順番の決裁日時情報に対応する文書番号及び個人コード
    と前記行政文書への更新の許可否を示す更新アクセス権
    とを対応付けて設定する更新アクセス権設定手段と、 を備えたことを特徴とする文書処理装置。
  3. 【請求項3】 行政文書を管理する文書処理装置におい
    て、 起案された行政文書を決裁する決裁手段と、 前記決裁手段によって前記行政文書が決裁されたとき、
    前記行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す区分
    情報と決裁者を示す個人コードとの対を、互いに対応付
    けた履歴情報として履歴データベースに格納する履歴手
    段と、 前記決裁手段による全ての決裁が完了したとき、前記文
    書番号と前記区分情報とに基づいて、対応する個人コー
    ドとの対を前記履歴データベースから抽出し、抽出した
    対に含まれる文書番号及び個人コードと前記行政文書へ
    の参照の許可否を示す参照アクセス権とを対応付けて設
    定する参照アクセス権設定手段とを備えたことを特徴と
    する文書処理装置。
  4. 【請求項4】 行政文書を管理する文書処理装置におい
    て、 起案された行政文書を決裁する決裁手段と、 前記決裁手段によって前記行政文書が決裁されたとき、
    前記行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す区分
    情報と決裁者を示す個人コードと決裁した日時を示す決
    裁日時情報との対を、互いに対応付けた履歴情報として
    履歴データベースに格納する履歴手段と、 前記決裁手段による全ての決裁が完了したとき、前記文
    書番号と前記区分情報とに基づいて、対応する個人コー
    ド及び決裁日時情報との対を前記履歴データベースから
    抽出し、抽出した対に含まれる決裁日時情報のうち所定
    順番の決裁日時情報に対応する文書番号及び個人コード
    と前記行政文書への更新の許可否を示す更新アクセス権
    とを対応付けて設定する更新アクセス権設定手段とを備
    えたことを特徴とする文書処理装置。
  5. 【請求項5】 行政文書を管理する文書処理装置におい
    て、 行政文書を起案する起案手段と、 前記起案手段によって起案された行政文書を決裁する決
    裁手段と、 前記起案手段によって起案された行政文書を示す文書番
    号と起案した起案者の所属する部署を示す起案課番号と
    の対を格納したグループ用アクセス権テーブルから、削
    除された起案課番号に対応する文書番号との対を抽出
    し、前記行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す
    区分情報と決裁者を示す個人コードと決裁した日時を示
    す決裁日時情報との対を互いに対応付けた履歴情報とし
    て格納した履歴データベースから、前記抽出した文書番
    号と区分情報とに基づいて、対応する個人コード及び決
    裁日時情報との対を抽出し、抽出した対に含まれる決裁
    日時情報のうち所定順番の決裁日時情報に対応する個人
    コードの決裁者が所属する部署番号を、前記削除された
    起案課番号と対応付けて、前記グループ用アクセス権テ
    ーブルに格納するグループ用アクセス権テーブル修正手
    段とを備えたことを特徴とする文書処理装置。
  6. 【請求項6】 前記所定順番は、最も新しい決裁日時情
    報であることを特徴とする請求項2、4または5に記載
    の文書処理装置。
  7. 【請求項7】 行政文書を管理する文書処理装置におい
    て、 行政文書を起案する起案手段と、 前記起案手段によって起案された行政文書を決裁する決
    裁手段と、 前記起案手段によって起案された行政文書を示す文書番
    号と起案した起案者の所属する部署を示す起案課番号と
    の対を格納したグループ用アクセス権テーブルから、削
    除された起案課番号に対応する文書番号との対を抽出
    し、前記行政文書を示す文書番号と起案者または決裁者
    を示す個人コードとの対を互いに対応付けた履歴情報と
    して格納した履歴データベースから、前記抽出した文書
    番号に基づいて、対応する個人コードとの対を抽出し、
    前記対のリスト中の個人コードの起案者または決裁者が
    所属する部署番号を、前記削除された起案課番号と対応
    付けて、前記グループ用アクセス権テーブルに格納可能
    とするグループ用アクセス権テーブル設定手段とを備え
    たことを特徴とする文書処理装置。
  8. 【請求項8】 行政文書を管理するコンピュータに、 起案された行政文書を決裁する機能と、 前記決裁する機能によって前記行政文書が決裁されたと
    き、前記行政文書を示す文書番号と決裁である旨を示す
    区分情報と決裁者を示す個人コードとの対を、互いに対
    応付けた履歴情報として履歴データベースに格納する機
    能と、 前記決裁する機能による全ての決裁が完了したとき、前
    記文書番号と前記区分情報とに基づいて、対応する個人
    コードとの対を前記履歴データベースから抽出し、抽出
    した対に含まれる文書番号及び個人コードと前記行政文
    書への参照の許可否を示す参照アクセス権とを対応付け
    て設定する機能と、 を実現させるための文書管理プログラム。
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