JP2003337268A - 光ケーブルの修理方法及びそれに用いる修理ケーブルピース - Google Patents

光ケーブルの修理方法及びそれに用いる修理ケーブルピース

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cable
optical fiber
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optical cable
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Hiroshi Sakuyama
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
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    • G02B6/46Processes or apparatus adapted for installing or repairing optical fibres or optical cables
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    • G02B6/506Underwater installation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 修理の際に、敷設済み光ケーブルと、修理区
間に適用する予備ケーブルの分散値データとから、DM
F(+)とDMF(−)の各長さを算出し、その長さに設定
した特別な修理ケーブルを作成することは、極めて困難
な作業である。 【解決手段】 DMF(+)13aの個所15に障害が発
生したものとすると、一中継スパン中の障害点15を含
む中継器直近(C)からDMF(+):DMF(−)との接
続点(A)までの2/3のケーブル長を、一対の光ケー
ブルについて同時に切り取り、その切り取った区間に
(c)に示したミニブロックを挿入して残りの光ケーブ
ル部分と接続する。このような簡単で単純な作業によ
り、DMF(+):DMF(−)=2:1の関係を満足する
光ケーブル接続の修理ができる。これにより、従来のD
MF(+)とDMF(−)の複雑な組み合わせ接続を敷設・
修理船上で行うことを不要にできると共に、修理工法の
標準化ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ケーブルの修理方
法及びそれに用いる修理ケーブルピースに係り、特に波
長多重長距離光通信のために海底に敷設された光ケーブ
ルの修理方法及びそれに用いる修理ケーブルピースに関
する。
【0002】
【従来の技術】大容量で、かつ、長距離の光通信を行う
ために、1つの光ケーブルで複数の異なる波長の光信号
を多重して伝送すると共に、所定の距離間隔で中継器を
設けて、光ケーブルを伝送する波長多重光信号を増幅す
る波長多重光通信方式が従来より知られている。この波
長多重光通信方式では、特に10Gbpsクラスの高速
の波長多重長距離光通信を行う場合、各波長における累
積分散を抑えるために、光ケーブルとして分散マネージ
メント光ファイバ(DMF:Dispersion Management Fi
ber)を用いる。
【0003】このDMFは、伝送する光信号に対して正
の波長分散する正分散光ファイバ(DMF(+))と、負
の波長分散する負分散光ファイバ(DMF(−))との組
み合わせで構成されており、各中継区間毎に、この組み
合わせの光ファイバを使用する。このDMFを海底に敷
設された光ケーブルとして用いる、10Gbpsクラス
の波長多重長距離光通信を行う海底光ケーブルシステム
の概略システム構成図を図5(a)に示す。
【0004】同図(a)において、送受信局1から送受
信局2方向への波長多重光信号を伝送する上り方向の光
ケーブルには、所定距離毎に上り方向用光増幅器3が配
設されており、かつ、隣り合う光増幅器3の間には、正
分散特性を持つDMF D(+)と、負分散特性を持つ
DMF D(−)とが順次に接続されている。同様に、
送受信局2から送受信局1方向への波長多重光信号を伝
送する下り方向の光ケーブルには、所定距離毎に下り方
向用光増幅器4が配設されており、かつ、隣り合う光増
幅器4の間には、正分散特性を持つDMF D(+)
と、負分散特性を持つDMF D(−)とが順次に接続
されている。
【0005】図5(b)に示すように、同一位置に設け
られた上記の上り方向用光増幅器3と下り方向用光増幅
器4とは、図5(b)に11又は12で示す一つの海底
中継器により構成されている。また、隣接する海底中継
器11と12の間の上記の所定距離は中継スパンと呼ば
れる。なお、以下の説明では、正分散特性を持つDMF
D(+)(以下、DMF(+)とも記す)は、図5
(c)に示すように太線で示し、負分散特性を持つDM
F D(−)(以下、DMF(−)とも記す)は細線で
示す。
【0006】ここで、上記のDMF(+)は、図6にI
で示すような、分散値が約+20ps/nm/kmの正
の分散特性を示し、上記のDMF(−)は、図6にIIで
示すような、分散値が約−40ps/nm/kmの負の
分散特性を示すため、上記の海底光ケーブルシステムの
一中継スパンにおいては、DMF(+)の長さをDMF
(−)の長さの2倍、つまり、DMF(+):DMF
(−)=2:1に設定することにより、一中継スパンに
おける光ファイバの総合特性は図6にIIIで示すように
なり、正の分散特性と負の分散特性がキャンセルされて
分散値が0となるようにされる。
【0007】このような海底光ケーブルシステムにおい
て、海底光ケーブルに障害が起り修理する場合は、従来
は図7に示す方法により行っている。同図(a)、
(b)は海底光ケーブルシステムの一中継区間(一中継
スパン)を示している。この一中継スパンでは、隣接す
る2台の海底中継器11、12間を、前述したように、
上り方向用DMFと下り方向用DMFとからなる一対の
光ケーブルが接続されている。また、図7(a)に示す
ように、上り方向用DMFは、各中継スパンにおいて、
正分散光ファイバ(DMF(+))13aと負分散光ファ
イバ(DMF(−))13bとが、長さ2:1の割合で接
続構成されており、下り方向用DMFも、各中継スパン
において、正分散光ファイバ(DMF(+))14aと負
分散光ファイバ(DMF(−))14bとが、長さ2:1
の割合で接続構成されている。
【0008】ここで、図7(a)に示すように、DMF
(+)14aに隣接するDMF(+)13aの個所15に障
害が発生したものとすると、従来は、図7(b)に16
で示すように、障害発生個所15を中心としてDMF
(+)13aと、それに隣接するDMF(+)14aの両方
を所定長さずつ切り取り、切り取られて残ったDMF
(+)13a’及びDMF(+)14a’の切り取り区間1
6を修理ケーブルで接続する。
【0009】上記の修理ケーブルは、図7に示すよう
に、DMF(+)13a’の切り取り区間16には、DM
F(+)17aとDMF(−)17bからなる修理ケーブル
を接続し、DMF(+)14a’の切り取り区間16に
は、DMF(+)18aとDMF(−)18bからなる修理
ケーブルを接続する。
【0010】ここで、切り取ったのはDMF(+)14a
とDMF(+)13aの各一部であるが、新たにその切り
取り区間16に接続するケーブルはDMF(+)だけでは
なく、DMF(−)も含む。これは、図7に示すように、
海底光ケーブルの修理には、削除した(切り取った)ケ
ーブル長IVに加えて、敷設・修理船上にてファイナルス
プライス(Final Splice)する(つまり、接続する)た
めのファイナルバイト(Final Bight)長(付加ケーブ
ル長)Vが必要となり、また、一中継スパンにおけるD
MF(+)とDMF(−)との長さ比が、前述したように、
DMF(+):DMF(−)=2:1となっており、この比
を常に保持しなければ、伝送特性上、劣化の影響が生じ
るためである。なお、上記のファイナルバイト長Vは、
海底光ケーブルが敷設される水深に依存し、一般には水
深の2.5倍程度の長さである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
修理のために必要となる付加ケーブル長(ファイナルバ
イト長)Vの分散量をキャンセルするために、敷設済み
光ケーブルと、修理区間に適用する予備ケーブルの分散
値データとから、一中継スパンの全体においてDMF
(+):DMF(−)=2:1の関係が保たれるように、修
理ケーブルに適用するDMF(+)17a、18aとDM
F(−)17b、18bの各長さを算出し、それらの長さ
に設定した特別な修理ケーブルを敷設・修理船上で作成
することは、極めて困難な作業である。
【0012】一方、従来の他の修理方法として、伝送さ
れる光波長に対して正の波長分散を持つ第1の光ファイ
バと、負の波長分散を持つ第2の光ファイバとを接続し
た伝送路を修理する際に挿入する光ファイバとして、上
記の第1の光ファイバと第2の光ファイバの単位長さあ
たりの波長分散の絶対値よりも小さい波長分散の絶対値
を持つ第3の光ファイバを用いる方法が知られている
(特開2001−228336号公報)。
【0013】この従来の修理方法によれば、上記の第3
の光ファイバとして、分散値がゼロに近いNZ−DSF
などを使用することにより、修理後の累積分散量の変化
が小さいために、伝送特性への影響を小さくしようとす
るものである。
【0014】しかしながら、この従来の修理方法では、
第3の光ファイバの分散値はゼロではないため、修理後
の累積分散量の変化の抑圧効果は不充分であり、また第
3の光ファイバの長さは海底光ケーブルが敷設される水
深に依存するため、特に水深が深い場所の修理では上記
の修理後の累積分散量の変化が無視できない。
【0015】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
光ケーブルの修理を簡単に行い得る光ケーブルの修理方
法及びそれに用いる修理ケーブルピースを提供すること
を目的とする。
【0016】また、本発明の他の目的は、修理後におい
ても累積分散量の変化をほぼゼロにし得る光ケーブルの
修理方法及びそれに用いる修理ケーブルピースを提供す
ることにある。
【0017】また、本発明の他の目的は、修理ケーブル
を標準化し得る光ケーブルの修理方法及びそれに用いる
修理ケーブルピースを提供することにある。
【0018】更に、本発明の他の目的は、修理工法を標
準化し得る光ケーブルの修理方法及びそれに用いる修理
ケーブルピースを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の光ケーブルの修理方法は、隣接する2つの
中継器の間の一中継スパンの光ケーブルが、伝送する光
信号に対して正の波長分散する第1の光ファイバと、光
信号に対して負の波長分散する第2の光ファイバとが接
続されてなる光ケーブルの修理方法において、一中継ス
パン中の光ケーブルの障害点を含み、かつ、隣接する2
つの中継器の一方の中継器の直近から所定の長さの光ケ
ーブル部分を切り取る第1のステップと、この第1のス
テップにより切り取られた光ケーブル部分の長さに、修
理のための付加ケーブル長を加算した固定長であり、か
つ、第1の光ファイバと同一の正の波長分散する第3の
光ファイバと、第2の光ファイバと同一の負の波長分散
する第4の光ファイバとが接続されてなる修理ケーブル
ピースを、第1のステップにより切り取られた光ケーブ
ル部分に挿入して接続する第2のステップとを含むこと
を特徴とする。
【0020】この発明では、ケーブル修理時に、障害点
を含む固定長の光ケーブル部分を切り取り、その切り取
った部分に、固定長の修理ケーブルピースを挿入して接
続するという簡単な作業により、修理後の一中継スパン
における正の波長分散をするファイバの合計長さと負の
波長分散するファイバの合計長との比を所定値に保った
修理ができ、修理後の一中継スパンにおける正の波長分
散をするファイバの合計長さと負の波長分散するファイ
バの合計長との比を所定値に保つための、2種類のファ
イバの長さの割合算出と、それに基づく修理用の2種類
のファイバの組み合わせを不要にできる。
【0021】また、上記の目的を達成するため、本発明
の光ケーブルの修理方法は、第1の光ファイバと第2の
光ファイバが接続された構成の光ケーブルは、上り方向
用光ケーブルと下り方向用光ケーブルの一対からなり、
第1のステップは、一中継スパン中の上り方向用光ケー
ブル及び下り方向用光ケーブルの一方の光ケーブルに障
害点が存在するときも、障害点を含み、かつ、隣接する
2つの中継器の一方の中継器の直近から所定の長さの光
ケーブル部分の切り取り処理を、上り方向用光ケーブル
と下り方向用光ケーブルの両方に対して同時に行い、第
2のステップは、第3の光ファイバと第4の光ファイバ
とが接続された光ケーブルが一対設けられた修理ケーブ
ルピースを、第1のステップにより切り取られた一対の
光ケーブル部分に挿入して接続することを特徴とする。
【0022】この発明では、上り方向用光ケーブルと下
り方向用光ケーブルの一方に障害点が存在するときも、
その障害点を含む固定長の光ケーブル部分を切り取りを
上り方向用光ケーブルと下り方向用光ケーブルの両方に
対して同時に行い、その切り取った部分に、固定長の修
理ケーブルピースを挿入して接続するという簡単な作業
により修理ができる。
【0023】また、上記の目的を達成するため、本発明
の光ケーブルの修理方法は、隣接する2つの中継器の間
の一中継スパンの光ケーブルが、伝送する光信号に対し
て正の波長分散する第1の光ファイバと、光信号に対し
て負の波長分散し、かつ、第1の光ファイバの長さのm
/n倍(ただし、nとmはn>mを満足する正の実数)
の長さの第2の光ファイバとが接続されてなる光ケーブ
ルの修理方法において、一中継スパン中の光ケーブルの
障害点を含み、かつ、隣接する2つの中継器の一方の中
継器の直近から一中継スパンの光ケーブル長さのn/
(n+m)倍の長さの光ケーブル部分を切り取る第1の
ステップと、一中継スパンの光ケーブル長さのn/(n
+m)倍の長さに、修理のための付加ケーブル長を加算
した固定長であり、かつ、第1の光ファイバと同一の正
の波長分散する第3の光ファイバと、第2の光ファイバ
と同一の負の波長分散する第4の光ファイバとが接続さ
れてなる修理ケーブルピースを、第1のステップにより
切り取られた光ケーブル部分に挿入して接続する第2の
ステップとを含み、第2のステップによる修理ケーブル
ピースの接続後の第1の光ファイバと第3の光ファイバ
の各長さを加算した第1の合計値と、修理ケーブルピー
スの接続後の第2の光ファイバと第4の光ファイバの各
長さを加算した第2の合計値との比がn:mを満足する
ように、第3の光ファイバと第4の光ファイバの各長さ
が設定されていることを特徴とする。
【0024】この発明では、ケーブル修理時に、障害点
を含む一中継スパンの光ケーブル長さのn/(n+m)
倍の長さという固定長の光ケーブル部分を切り取り、そ
の切り取った部分に、固定長の修理ケーブルピースを挿
入して接続するという簡単な作業により、修理後の一中
継スパンにおける正の波長分散をするファイバの合計長
さと負の波長分散するファイバの合計長との比を所定値
に保った修理ができ、修理後の一中継スパンにおける正
の波長分散をするファイバの合計長さと負の波長分散す
るファイバの合計長との比を所定値に保つための、2種
類のファイバの長さの割合算出と、それに基づく修理用
の2種類のファイバの組み合わせを不要にできる。
【0025】また、上記の目的を達成するため、本発明
の光ケーブル修理方法は、第1の光ファイバと第2の光
ファイバが接続された構成の光ケーブルは、上り方向用
光ケーブルと下り方向用光ケーブルの一対からなり、第
1のステップは、一中継スパン中の上り方向用光ケーブ
ル及び下り方向用光ケーブルの一方の光ケーブルに障害
点が存在するときも、障害点を含み、かつ、隣接する2
つの中継器の一方の中継器の直近から一中継スパンの一
対の光ケーブル長さのn/(n+m)倍の長さの光ケー
ブル部分の切り取り処理を、上り方向用光ケーブルと下
り方向用光ケーブルの両方に対して同時に行い、第2の
ステップは、第3の光ファイバと第4の光ファイバとが
接続された光ケーブルが一対設けられた修理ケーブルピ
ースを、第1のステップにより切り取られた一対の光ケ
ーブル部分に挿入して接続することを特徴とする。
【0026】この発明では、双方向の光通信を行うため
に、上り方向用光ケーブルと下り方向用光ケーブルから
なる光ケーブルの障害個所修理を行う際にも、障害点を
含む一中継スパンの光ケーブル長さのn/(n+m)倍
の長さという固定長の光ケーブル部分の切り取りを一対
の光ケーブルについて同時に行い、その切り取った部分
に、固定長の修理ケーブルピースを挿入して接続すると
いう簡単な作業により、修理後の一中継スパンにおける
正の波長分散をするファイバの合計長さと負の波長分散
するファイバの合計長との比を所定値に保った修理がで
きる。
【0027】ここで、本発明の光ケーブルの修理方法
は、光ケーブルを、一中継スパンにおいて、第1の光フ
ァイバと、第1の光ファイバの長さの1/2倍の長さの
第2の光ファイバとが接続されてなる分散マネージメン
トファイバであることを特徴とする。また、本発明の光
ケーブルの修理方法は、光ケーブルは海底に敷設された
海底光ケーブルであり、修理ケーブルピースにおける修
理のための付加ケーブル長は、最大水深の2.5倍程度
の長さであり、第2のステップは、最大水深以下の水深
に敷設された光ケーブルに対して、水深に関係なく同一
構成の修理ケーブルピースを、第1のステップにより切
り取られた光ケーブル部分に挿入して接続することを特
徴とする。
【0028】また、上記の目的を達成するため、本発明
の修理ケーブルピースは、海底に敷設された海底光ケー
ブルの、隣接する2つの中継器の間の一中継スパン当た
りの構成が、伝送する光信号に対して正の波長分散する
第1の光ファイバと、光信号に対して負の波長分散する
第2の光ファイバとが接続された構成であり、修理の際
に海底光ケーブルの一中継スパン中の障害点を含み、か
つ、隣接する2つの中継器の一方の中継器の直近から所
定の長さの海底光ケーブル部分を切り取られた切り取り
区間に挿入されて接続される修理ケーブルピースであっ
て、切り取られた海底光ケーブル部分の長さに、修理の
ための付加ケーブル長を加算した固定長であり、かつ、
第1の光ファイバと同一の正の波長分散する第3の光フ
ァイバと、第2の光ファイバと同一の負の波長分散する
第4の光ファイバとが接続されてなることを特徴とす
る。
【0029】この発明では、修理ケーブルピースが一中
継スパンの修理のために切り取られた海底光ケーブル部
分の長さに、修理のための付加ケーブル長を加算した固
定長であり、かつ、第1の光ファイバと同一の正の波長
分散する第3の光ファイバと、第2の光ファイバと同一
の負の波長分散する第4の光ファイバとが接続されてな
る構成であり、この修理ケーブルピースを、上記の切り
取られた光ケーブル部分に挿入して接続するだけで、水
深に応じた第1の光ファイバの長さと第2の光ファイバ
の長さの割合を算出することなく、修理ができる。
【0030】また、上記の目的を達成するため、本発明
の修理ケーブルピースは、修理後の一中継スパンの第1
の光ファイバと第3の光ファイバを接続したときの正の
分散値と、修理後の一中継スパンの第2の光ファイバと
第4の光ファイバを接続したときの負の分散値とを合成
したときに、キャンセルされて合成分散値がほぼ0とな
るように、第3の光ファイバと第4の光ファイバの各長
さが設定されていることを特徴とする。この発明では、
修理後においても、一中継スパンにおける光ファイバの
分散値を常にほぼ0とすることができる。
【0031】また、上記の目的を達成するため、本発明
の修理ケーブルピースは、それぞれ第1の光ファイバ
と、該第1の光ファイバと異なる長さの第2の光ファイ
バとが接続された構成である上り方向用光ケーブルと下
り方向用光ケーブルの一対からなる一中継スパンの海底
光ケーブルの修理に用いる修理ケーブルピースであっ
て、第3の光ファイバと第4の光ファイバとが接続され
た上り方向用の第1の光ケーブルと、第3の光ファイバ
と第4の光ファイバとが接続された下り方向用の第2の
光ケーブルが並行して同一長さで設けられると共に、第
1及び第2の光ケーブルが、その中央部を含む区間では
第3の光ファイバ同士が隣接し、中央部を含む区間の両
側の区間では第3の光ファイバと第4の光ファイバとが
隣接する構成としたものである。
【0032】この発明では、双方向の光通信を行うため
に、上り方向用光ケーブルと下り方向用光ケーブルから
なる光ケーブルの障害個所修理を行う際にも、この修理
ケーブルピースを、上記の切り取られた光ケーブル部分
に挿入して接続するだけで、水深に応じた第1の光ファ
イバの長さと第2の光ファイバの長さの割合を算出する
ことなく、修理ができる。
【0033】また、上記の目的を達成するため、本発明
の修理ケーブルピースは、それぞれ第1の光ファイバ
と、第1の光ファイバと異なる長さの第2の光ファイバ
とが接続された構成である上り方向用光ケーブルと下り
方向用光ケーブルの一対からなる一中継スパンの海底光
ケーブルの修理に用いる修理ケーブルピースであって、
第3の光ファイバと第4の光ファイバとが第1の接続点
で接続された上り方向用の第1の光ケーブルと、第3の
光ファイバと第4の光ファイバとが第2の接続点で接続
された下り方向用の第2の光ケーブルが並行して設けら
れており、第1の光ケーブルの第1の接続点と、第2の
光ケーブルの第2の接続点とは、ケーブルの長さ方向に
おいて互いにずれた位置にあり、かつ、第1及び第2の
接続点間の第1及び第2の光ケーブルは、第3及び第4
の光ファイバのうち長さが長い方の同じ光ファイバで構
成され、第1及び第2の光ケーブルの各一端は第3の光
ファイバと第4の光ファイバで構成され、第1及び第2
の光ケーブルの各他端は第4の光ファイバと第3の光フ
ァイバで構成されることを特徴とする。
【0034】この発明では、双方向の光通信を行うため
に、上り方向用光ケーブルと下り方向用光ケーブルから
なる光ケーブルの障害個所修理を行う際にも、この修理
ケーブルピースを、上記の切り取られた光ケーブル部分
に挿入して接続するだけで、水深に応じた第1の光ファ
イバの長さと第2の光ファイバの長さの割合を算出する
ことなく、修理ができる。
【0035】また、上記の目的を達成するため、本発明
の修理ケーブルピースは、隣接する2つの中継器の間の
一中継スパンの海底に敷設された海底光ケーブルが、伝
送する光信号に対して正の波長分散する第1の光ファイ
バと、光信号に対して負の波長分散し、かつ、第1の光
ファイバの長さのm/n倍(ただし、nとmはn>mを
満足する正の実数)の長さの第2の光ファイバとが接続
されてなる構成であり、海底光ケーブルの修理の際に、
海底光ケーブルの一中継スパン中の障害点を含み、か
つ、隣接する2つの中継器の一方の中継器の直近から光
ケーブル長さのn/(n+m)倍の長さの光ケーブル切
り取り区間に挿入されて接続する修理ケーブルピースで
あって、一中継スパンの海底光ケーブル長さのn/(n
+m)倍の長さに、修理のための付加ケーブル長を加算
した固定長であり、かつ、第1の光ファイバと同一の正
の波長分散する第3の光ファイバと、第2の光ファイバ
と同一の負の波長分散する第4の光ファイバとが接続さ
れた構成であり、第1の光ファイバと第3の光ファイバ
の各長さを加算した第1の合計値と、第2の光ファイバ
と第4の光ファイバの各長さを加算した第2の合計値と
の比がn:mを満足するように、第3の光ファイバと第
4の光ファイバの各長さが設定されていることを特徴と
する。
【0036】この発明では、修理ケーブルピースが一中
継スパンの光ケーブル長さのn/(n+m)倍の長さ
に、修理のための付加ケーブル長を加算した固定長であ
り、この修理ケーブルピースを、一中継スパン中の障害
点を含み、かつ、隣接する2つの中継器の一方の中継器
の直近から第1の光ファイバと第2の光ファイバの接続
点までの一中継スパンの光ケーブル長さのn/(n+
m)倍の長さの光ケーブル部分に挿入して接続するだけ
で、水深に応じた第1の光ファイバの長さと第2の光フ
ァイバの長さの割合を算出することなく、修理ができ
る。
【0037】また、本発明は上記の目的を達成するた
め、第3の光ファイバと第4の光ファイバとが接続され
た上り方向用の第1の光ケーブルと、第3の光ファイバ
と第4の光ファイバとが接続された下り方向用の第2の
光ケーブルが、それぞれ固定長で設けられると共に、第
1及び第2の光ケーブルが、その中央部を含む区間では
第3の光ファイバ同士が隣接し、中央部を含む区間の両
側の区間では第3の光ファイバと第4の光ファイバとが
隣接し、第1の光ケーブルの第3の光ファイバは上り方
向用光ケーブルの第1の光ファイバに接続され、かつ、
第1の光ケーブルの第4の光ファイバは上り方向用光ケ
ーブルの第2の光ファイバに接続され、第2の光ケーブ
ルの第3の光ファイバは下り方向用光ケーブルの第1の
光ファイバに接続され、かつ、第2の光ケーブルの第4
の光ファイバは下り方向用光ケーブルの第2の光ファイ
バに接続されることを特徴とする。この発明では、双方
向光通信を行う海底光ケーブルに対しても、修理ケーブ
ルピースを使用した修理ができる。
【0038】ここで、上り方向用の第1の光ケーブル
と、下り方向用の第2の光ケーブルの各々は、光信号伝
送の上流側に第3の光ファイバが位置し、かつ、光信号
伝送の下流側に第4の光ファイバが位置するように接続
されていることを特徴とする。また、本発明の修理ケー
ブルピースは、上記の第3及び第4の光ファイバを、分
散マネージメントファイバとしたことを特徴とする。更
に、本発明の修理ケーブルピースは、上記の目的を達成
するため、修理のための付加ケーブル長を、最大水深の
2.5倍程度の長さであり、最大水深以下の水深に敷設
された光ケーブルに対して、水深に関係なく光ケーブル
切り取り区間に挿入して接続されることを特徴とする。
この発明では、最大水深以下の水深に敷設された海底光
ケーブルに障害発生した場合、水深に関係なく同一の修
理ケーブルピースを使用した修理ができる。
【0039】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1は本発明になる光ケーブル
の修理方法の第1の実施の形態の説明図を示す。同図
中、図7と同一構成部分には同一符号を付してある。図
1(a)、(b)、(d)は海底光ケーブルシステムの
一中継区間(一中継スパン)を示している。この一中継
スパンでは、隣接する2台の海底中継器11、12間
を、上り方向用DMFと下り方向用DMFとからなる一
対の光ケーブルが接続されている。図1(c)は本発明
の修理ケーブルピースの一実施の形態の概略構成図を示
す。
【0040】また、図1(a)は、図7(a)と同一の
図で、UPで示す上り方向用DMFは、正分散光ファイ
バ(DMF(+))13aと負分散光ファイバ(DMF
(−))13bとの組み合わせで構成されており、それら
の接続点は(A)で示す。また、DOWNで示す下り方
向用DMFは、正分散光ファイバ(DMF(+))14a
と負分散光ファイバ(DMF(−))14bとの組み合わ
せで構成されており、それらの接続点は(B)で示す。
【0041】また、前述したように、一中継スパンにお
けるDMF(+)とDMF(−)との長さ比は、DMF
(+):DMF(−)=2:1の関係とされている。従っ
て、一中継スパンの長さを例えば45kmとすると、D
MF(+)13a、14aの各長さは30kmであり、D
MF(−)13b、14bの各長さは15kmである。
【0042】更に、海底中継器11、12により増幅等
された波長多重光信号は、まずDMF(+)13a、1
4aに入力されてから、DMF(−)13b、14bを
経由して他方の海底中継器12、11に入力される。こ
れは、DMF(+)13a及び14aの口径(モードフ
ィールド径)の方が、DMF(−)13b及び14bの
それよりも大きいため、海底中継器11、12から出力
される波長多重光信号の損失が最初に大径のDMF
(+)13a及び14aに入力される方が、小径のDM
F(−)13b及び14bに入力されるよりも少なくて
済むからである。
【0043】ここで、本実施の形態では、図1(c)に
示すDMF修理ケーブルピース(ミニブロック)を予め
用意しておき、どのような水深で起った海底光ケーブル
障害に対しても、このミニブロックを用いる(宛がう)
ことにより修理するものである。このミニブロックは、
一中継スパン長が修理により長くなる分を予め見込ん
で、DMF(+)とDMF(−)のファイナルバイト長を組
み入れた固定長の長さとしている。
【0044】本実施の形態では、一中継スパンの長さを
前述したように45kmとし、また、修理する海底光ケ
ーブルの最大水深を4800m程度とする。従って、本
実施の形態では、修理の際に必要となる余長(ファイナ
ルバイト長)は12km(=4800m×2.5)とな
る。また、本実施の形態の修理ケーブルピース(ミニブ
ロック)は、図1(c)に示すように、ミニブロックの
上り方向用光ケーブルは、長さ38kmのDMF(+)2
1aと、長さ4kmのDMF(−)21bとが接続された
構成とされ、また、ミニブロックの下り方向用光ケーブ
ルは、図1(c)に示すように、長さ23kmのDMF
(+)22aと、長さ19kmのDMF(−)22bとが接
続された構成とされる。
【0045】これは、後述するように、修理により切り
取られた敷設海底光ケーブルの残りのDMF(+)の長
さとミニブロックのDMF(+)の各長さを加算した第
1の合計値と、修理により切り取られた敷設海底光ケー
ブルの残りのDMF(−)の長さとミニブロックのDM
F(−)の各長さを加算した第2の合計値との比が、
2:1を満足するように、ミニブロックのDMF(+)
21a、22aと、DMF(−)21b、22bの各長
さが設定されるためである。
【0046】また、図1(c)に示す本実施の形態の修
理ケーブルピース(ミニブロック)は、光信号伝送の上
流側のDMFが正分散光ファイバであるDMF(+)2
1a、22aで、光信号伝送の下流側のDMFが負分散
光ファイバであるDMF(−)21b、22bとなる順
番で接続されている。これは、後述する修理の際に接続
される敷設海底光ケーブルのDMFと同じ分散特性を持
つ、同じ口径のDMF同士が接続されるように考慮した
ためである。
【0047】以上のことから、図1(c)に示す本実施
の形態の修理ケーブルピース(ミニブロック)は、上り
方向用DMFと下り方向用DMFの一対の光ケーブルか
らなると共に、それら光ケーブルの中央部においてDM
F(+)21a、22aという同一の正分散光ファイバ
DMF(+)同士が隣接する区間があり、また、その中
央部の両側の区間では、DMF(+)21aとDMF
(−)22b、DMF(−)21bとDMF(+)22
aというように、互いに異なる分散特性を持つDMF同
士が隣接する、42kmという固定長の構成となる。
【0048】さて、図1(a)に示すように、DMF
(+)13aの個所15に障害が発生したものとすると、
本実施の形態では、敷設・修理船は、図1(b)に20
で示すように、DMF(+)13aの海底中継器11との
接続点(C)直近からDMF(+)13aとDMF(−)1
3bとの接続点(A)までの、長さ30kmの上り方向
用光ケーブル部分と、この上り方向用光ケーブル部分に
対応するDMF(−)14bの全部とDMF(+)14aの
一部からなる、長さ30kmの下り方向用光ケーブル部
分とをまず、切り取る。
【0049】この切り取りにより、下り方向用光ケーブ
ル部分は、切り取り点(D)(これは前記接続点(A)
に対応する位置)から海底中継器12の接続点(F)ま
でのDMF(+)14a’が残り、上り方向用光ケーブル
はDMF(−)13bがそのまま残る。つまり、海底中
継器12から長さ15kmの光ケーブル部分13b、1
4a’が残る。
【0050】次に、上記の切り取った部分20に前述し
た図1(c)に示したミニブロックを挿入して、切り取
られた光ケーブル部分を接続する。ここで、ミニブロッ
クのケーブル長さは、切り取った区間のDMF長に、修
理の際に必要となるDMFの余長分を加えた長さになっ
ており、切り取らなかった区間のDMFと接続すると、
DMF(+):DMF(−)=2:1の関係を満足するよう
になっている。
【0051】すなわち、上り方向用光ケーブルでは切り
取られた(A)〜(C)の30km区間20に、図1
(c)に示したDMF(+)21aとDMF(−)21bか
らなるミニブロックの上り方向用DMFを接続すること
により、図1(d)に示すように、DMF(+)の長さは
38kmであり、DMF(−)の長さは19km(=DM
F(−)21b+DMF(−)13b=4km+15km)
であり、上記のDMF(+):DMF(−)=2:1の関係
を満足する。
【0052】同様に、下り方向用方向用光ケーブルでは
切り取られた30km区間20に、図1(c)に示した
DMF(+)22aとDMF(−)22bからなるミニブロ
ックの下り方向用DMFを接続することにより、図1
(d)に示すように、DMF(+)の長さは38km(=
DMF(+)14a’+DMF(+)22a=15km+2
3km)であり、DMF(−)22bの長さは19kmで
あり、上記のDMF(+):DMF(−)=2:1の関係を
満足する。
【0053】このように、本実施の形態によれば、一中
継スパン中の障害点15を含む中継器直近(C)からD
MF(+):DMF(−)との接続点(A)までの2/3の
ケーブル長を、一対の光ケーブルについて同時に切り取
り、その切り取った区間に図1(c)に示したミニブロ
ックを挿入して残りの光ケーブル部分と接続するという
簡単で単純な作業により、上記のDMF(+):DMF
(−)=2:1の関係を満足する光ケーブル接続の修理が
できるため、従来のDMF(+)とDMF(−)の複雑な組
み合わせ接続を敷設・修理船上で行うことを不要にで
き、しかも、伝送特性上、劣化の影響が生じないように
できる。
【0054】また、本実施の形態によれば、ミニブロッ
クの余長を12kmとしているので、水深4800m程
度以下のすべての水深に敷設された海底光ケーブルの修
理に際して、同一の図1(c)に示した構成のミニブロ
ックを使用した修理ができる。なお、DMF(+)13a
に隣接するDMF(+)14aの個所に障害が発生したと
きも上記と同様にして修理が可能である。
【0055】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図2は本発明になる光ケーブルの修理方法の
第2の実施の形態の説明図を示す。同図中、図1と同一
構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図
2(a)、(b)、(d)は海底光ケーブルシステムの
一中継区間(一中継スパン)を示している。
【0056】本実施の形態も、第1の実施の形態と同様
に、DMF修理ケーブルピース(ミニブロック)を予め
用意しておき、所定の最大水深以下の水深に敷設された
海底光ケーブルに発生した障害に対しても、図2(c)
に示した構成のミニブロックを用いることにより修理可
能とするものである。
【0057】すなわち、本実施の形態の修理ケーブルピ
ース(ミニブロック)は、一中継スパンの長さを45k
mとし、修理の際に必要となる余長を12kmとする
と、図2(c)に示すように、ミニブロックの上り方向
用DMFは、長さ23kmのDMF(+)25aと、長さ
19kmのDMF(−)25bとが接続された構成とさ
れ、また、ミニブロックの上り方向用DMFは、図2
(c)に示すように、長さ38kmのDMF(+)26a
と、長さ4kmのDMF(−)26bとが接続された構成
とされる。
【0058】また、図2(c)に示す本実施の形態の修
理ケーブルピース(ミニブロック)も、図1(c)に示
したミニブロックと同様に、上り方向用DMFと下り方
向用DMFの一対の光ケーブルからなると共に、それら
光ケーブルの中央部においてDMF(+)25a、26
aという同一の正分散光ファイバDMF(+)同士が隣
接する区間があり、また、その中央部の両側の区間で
は、DMF(+)25aとDMF(−)26b、DMF
(−)25bとDMF(+)26aというように、互い
に異なる分散特性を持つDMF同士が隣接する構成であ
る。
【0059】いま、図2(a)に示すように、DMF
(−)13bの個所23に障害が発生したものとすると、
本実施の形態では、敷設・修理船は、図2(b)に24
で示すように、DMF(−)13bの海底中継器12との
接続点(E)直近からDMF(+)13aの一部からな
る、長さ30kmの上り方向用光ケーブル部分と、これ
に対応する長さ30kmの下り方向用光ケーブル部分
(すなわち、DMF(+)14aの海底中継器12との接
続点(F)直近からDMF(+)14aとDMF(−)
14bとの接続点(B)までの、長さ30kmのDMF
(+)14aの全部)とを、まず切り取る。
【0060】この切り取りにより、上り方向用光ケーブ
ル部分は、切り取り点(これは前記接続点(B)に対応
する位置)から海底中継器11の接続点(C)までのD
MF(+)13a’が残り、下り方向用光ケーブルはDM
F(−)14bがそのまま残る。つまり、海底中継器1
1から長さ15kmの光ケーブル部分13a’、14b
が残る。
【0061】次に、上記の切り取った部分24に前述し
た図2(c)に示したミニブロックを挿入して、切り取
られた光ケーブル部分を接続する。ここで、ミニブロッ
クのケーブル長さは、切り取った区間のDMF長に、修
理の際に必要となるDMFの余長分を加えた長さになっ
ており、切り取らなかった区間のDMFと接続すると、
DMF(+):DMF(−)=2:1の関係を満足するよう
になっている。
【0062】すなわち、上り方向用光ケーブルでは切り
取られた30km区間24に図2(c)に示した、DM
F(+)25aとDMF(−)25bからなるミニブロック
の上り方向用DMFを接続することにより、図2(d)
に示すように、DMF(+)の長さは38km(=DMF
(+)13a’+DMF(+)25a=15km+23k
m)であり、DMF(−)の長さはDMF(−)25bの長
さ19kmであり、上記のDMF(+):DMF(−)=
2:1の関係を満足する。
【0063】同様に、下り方向用方向用光ケーブルでは
切り取られた30km区間24に図2(c)に示した、
DMF(+)26aとDMF(−)26bからなるミニブロ
ックの下り方向用DMFを接続することにより、図2
(d)に示すように、DMF(+)の長さはDMF(+)2
6aの38kmであり、DMF(−)の長さは19km
(=DMF(−)14b+DMF(−)26b=15km+
4km)であり、上記のDMF(+):DMF(−)=2:
1の関係を満足する。
【0064】このように、本実施の形態によれば、第1
の実施の形態と同様に、一中継スパン中の障害点23を
含む中継器直近(E)からDMF(+):DMF(−)との
接続点(B)までの2/3のケーブル長を、一対の光ケ
ーブルについて同時に切り取り、その切り取った区間に
図2(c)に示したミニブロックを挿入して残りの光ケ
ーブル部分と接続するという簡単で単純な作業により、
上記のDMF(+):DMF(−)=2:1の関係を満足す
る光ケーブル接続の修理ができるため、従来のDMF
(+)とDMF(−)の複雑な組み合わせ接続を敷設・修理
船上で行うことを不要にでき、しかも、伝送特性上、劣
化の影響が生じないようにできる。
【0065】また、本実施の形態によれば、ミニブロッ
クの余長を12kmとしているので、水深4800m程
度以下のすべての水深に敷設された海底光ケーブルの修
理に際して、同一の図1(c)に示した構成のミニブロ
ックを使用した修理ができる。なお、DMF(−)13b
に隣接するDMF(+)14aの個所に障害が発生したと
きも上記と同様である。
【0066】なお、図1ではDMF(+)14aに隣接す
るDMF(+)13aの個所15に障害が発生したものと
説明したが、次に、図3(a)に27で示すように、D
MF(−)14bに隣接するDMF(+)13aに障害が発
生した場合の修理方法について図3と共に説明する。図
3中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説
明を省略する。
【0067】この場合は、図3(b)に28で示すよう
に、敷設・修理船は、DMF(+)13aからなる30k
mの上り方向用光ケーブル部分と、対応するDMF(+)
14aの一部とDMF(−)14bの全部からなる30k
mの下り方向用光ケーブル部分とを切り取り、この切り
取った部分に図3(c)に示したミニブロックを挿入し
て、切り取られた光ケーブル部分を接続する。なお、上
記の切り取りにより、下り方向用光ケーブル部分は、切
り取り点から海底中継器12の接続点までのDMF(+)
14a’が残る。
【0068】ここで、図3(c)に示すミニブロック
は、図1(c)に示したミニブロックと同一であり、ま
た、図3(b)に示した光ケーブル部分の切除区間28
も図1(b)に示した第1の実施の形態の光ケーブル部
分の切除区間20と同じである。
【0069】従って、図3(a)に示したDMF(+)1
3aの個所27に障害が発生した場合も、第1の実施の
形態と同様にして、一中継スパン中の障害点27を含む
DMF(+)13aの海底中継器11との接続点の直近
(C)からDMF(+)13aとDMF(−)13bとの接
続点(A)までの2/3のケーブル長を、対応する下り
方向用光ケーブルと共に同時に切り取り、その切り取っ
た区間28に、図3(c)に示したミニブロックを挿入
して残りの光ケーブル部分と接続するという簡単で単純
な作業により、上記のDMF(+):DMF(−)=2:1
の関係を満足する光ケーブル接続の修理ができ、従来の
DMF(+)とDMF(−)の複雑な組み合わせ接続を敷設
・修理船上で行うことを不要にできる。なお、DMF
(−)14bの個所に障害が発生したときも上記と同様で
ある。
【0070】ところで、以上は一中継スパンの光ケーブ
ルの1箇所に障害が発生した場合についての修理方法の
説明であるが、2箇所またはそれ以上に障害が発生した
場合も上記の実施の形態と同様にして修理が簡単に行え
る。図4は一中継スパンの光ケーブルの2箇所に障害が
発生した場合の修理方法の説明図を示す。同図中、図1
乃至図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明
を省略する。
【0071】図4(a)に示すように、DMF(−)1
4bに隣接するDMF(+)13aの個所27と、DMF
(−)13bの箇所31の計2箇所に障害が発生したも
のとすると、本実施の形態では、敷設・修理船は、例え
ば最初に障害箇所27を修理するため、図3と共に説明
した修理方法と同様にして、一中継スパン中の障害点2
7を含むDMF(+)13aの海底中継器11との接続
点の直近(C)からDMF(+)13aとDMF(−)13
bとの接続点(A)までの、一中継スパンの2/3のケ
ーブル長を、対応する下り方向光ケーブルの区間と共に
同時に切り取り、その切り取った区間に、図1(c)及
び図3(c)に示した長さ42kmのミニブロックを挿
入して残りの光ケーブル部分と接続すると、図4(b)
に示す接続状態となる。
【0072】ただし、図4(b)中、DMF(+)21
aとDMF(−)21bからなる上り方向用DMFと、
DMF(+)22aとDMF(−)22bからなる下り
方向用DMFとから構成される、長さ42kmの一対の
光ケーブル32は、図1(c)及び図3(c)に示した
ミニブロックを示す。これにより、図4(a)に示した
障害箇所27が修理される。
【0073】続いて、図4(c)に33で示すように、
元の海底光ケーブルの一中継スパンの長さ45kmの1
/3である海底中継器11から長さ15kmの(G)点
までの一対の光ケーブルを残し、それ以外の海底中継器
12までの障害点31を含む、長さ42kmの一対の光
ケーブル部分を同時に切り取る。この切り取りにより、
長さ38kmのDMF(+)21aは海底中継器11か
ら長さ15kmのファイバ部分DMF(+)21a’が
残り、長さ19kmのDMF(−)22bは海底中継器
11から長さ15kmのファイバ部分DMF(+)22
b’が残る。
【0074】続いて、この切り取り区間33に図2
(c)に示したミニブロック34を挿入して残りの光ケ
ーブル部分21a’及び22b’と海底中継器12との
間を接続して、図4(d)に示す接続状態とする。図4
(d)に示すように、上り方向用光ケーブルでは、DM
F(+)の長さは38km(=DMF(+)21a’+DM
F(+)25a=15km+23km)であり、DMF
(−)の長さはDMF(−)25bの長さ19kmであり、
前述したDMF(+):DMF(−)=2:1の関係を満足
する。
【0075】同様に、下り方向用方向用光ケーブルで
は、DMF(+)の長さはDMF(+)26aの38kmで
あり、DMF(−)の長さは19km(=DMF(−)22
b’+DMF(−)26b=15km+4km)であり、
前述したDMF(+):DMF(−)=2:1の関係を満足
する。
【0076】従って、障害発生個所が2箇所であって
も、前述した各実施の形態と同様に、一対の光ケーブル
について所定区間の同時切り取りと、その切り取った区
間に図1(c)又は図2(c)に示したミニブロックを
挿入して残りの光ケーブル部分と接続するという簡単で
単純な作業を2回繰り返すことにより、上記のDMF
(+):DMF(−)=2:1の関係を満足する光ケーブル
接続の修理が極めて寒天にできる。このため、従来のD
MF(+)とDMF(−)の複雑な組み合わせ接続を敷設・
修理船上で行うことを不要にでき、しかも、伝送特性
上、劣化の影響が生じないようにできる。
【0077】なお、図4(a)において、障害発生個所
27及び31の一方、又は両方が、隣接する下り方向用
光ケーブルの対応個所にあるときも、上記と同様の方法
にして修理ができる。
【0078】なお、本発明は以上の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば、一中継スパンの長さは45
kmに限定されるものではなく、また、一中継スパンに
おける正分散光ファイバDMF(+)と負分散光ファイ
バDMF(−)の長さ比も、正分散光ファイバDMF
(+)と負分散光ファイバDMF(−)の各分散特性に
応じて設定される。
【0079】更に、以上の実施の形態では、4800m
程度以下の水深に敷設された海底光ケーブルの修理を、
水深に関係なく同一の修理ケーブルピースを用いて修理
する方法について説明したが、修理対象とする水深範囲
を複数に分割して、各分割水深範囲に対応した修理ケー
ブルピースを各々用意して、上記の実施の形態と同様に
して修理するようにしてもよい。この場合は、切り取り
区間を極力短くすることができる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ケーブル修理時に、障害点を含む固定長の光ケーブル部
分を切り取り、その切り取った部分に、固定長の修理ケ
ーブルピースを挿入して接続するという簡単な作業によ
り、修理後の一中継スパンにおける正の波長分散をする
ファイバの合計長さと負の波長分散するファイバの合計
長との比を所定値に保った修理ができるため、一中継ス
パンにおける正の波長分散をするファイバの合計長さと
負の波長分散するファイバの合計長との比を所定値に保
つための、2種類のファイバの長さの割合算出と、それ
に基づく修理用の2種類のファイバの組み合わせを不要
にでき、修理作業能率を向上でき、しかも、修理後にお
いても累積分散量の変化をほぼゼロにできる。
【0081】また、本発明によれば、上り方向用光ケー
ブルと下り方向用光ケーブルからなる光ケーブルの障害
個所修理を行う際にも、障害点を含む固定長の光ケーブ
ル部分の切り取りを一対の光ケーブルについて同時に行
い、切り取った光ケーブル部分に固定長の修理ケーブル
ピースを挿入して接続するという簡単な作業により修理
ができ、修理ケーブルピースを標準化できる。
【0082】また、本発明によれば、障害点を含む光ケ
ーブルの切り取り区間が固定長であり、また、切り取っ
た光ケーブル部分に固定長の修理ケーブルピースを挿入
して接続することで修理ができるため、修理工法の標準
化ができる。
【0083】更に、本発明によれば、修理ケーブルピー
スが一中継スパンの光ケーブル長さのn/(n+m)倍
の長さに、修理のための付加ケーブル長を加算した固定
長であるため、修理ケーブルピースの生産性を向上する
ことができる。
【0084】また、更に、本発明によれば、修理のため
の付加ケーブル長を、最大水深以下の水深に敷設された
光ケーブルに対して、水深に関係なく同一の修理ケーブ
ルピースを使用した修理ができるため、極めて簡単に修
理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法及びその修理ケーブルピースの第1
の実施の形態の説明図である。
【図2】本発明方法及びその修理ケーブルピースの第2
の実施の形態の説明図である。
【図3】本発明方法の第1の実施の形態の変形例の説明
図である。
【図4】本発明方法の他の実施の形態の説明図である。
【図5】本発明が適用される海底光ケーブルシステムの
一例の構成と一中継スパンの構成の説明図である。
【図6】一中継スパンにおけるDMFの各特性を示す図
である。
【図7】従来方法の一例の説明図である。
【符号の説明】
11、12 海底中継器 13a、13a’、14a、14a’ 敷設済みの分散
マネージメント光ファイバを構成する正分散光ファイバ
(DMF(+)) 13b、14b 敷設済みの分散マネージメント光ファ
イバを構成する負分散光ファイバ(DMF(+)) 15、23、27、31 障害発生個所 20、24、28、33 切り取り区間 21a、22a、25a、26a 修理ケーブルピース
(ミニブロック)を構成する正分散光ファイバ(DMF
(+)) 21b、22b、25b、26b 修理ケーブルピース
(ミニブロック)を構成する負分散光ファイバ(DMF
(+)) 32、34 修理ケーブルピース(ミニブロック)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する2つの中継器の間の一中継スパ
    ンの光ケーブルが、伝送する光信号に対して正の波長分
    散する第1の光ファイバと、前記光信号に対して負の波
    長分散する第2の光ファイバとが接続されてなる光ケー
    ブルの修理方法において、 前記一中継スパン中の前記光ケーブルの障害点を含み、
    かつ、隣接する前記2つの中継器の一方の中継器の直近
    から所定の長さの光ケーブル部分を切り取る第1のステ
    ップと、 前記第1のステップにより切り取られた光ケーブル部分
    の長さに、修理のための付加ケーブル長を加算した固定
    長であり、かつ、前記第1の光ファイバと同一の正の波
    長分散する第3の光ファイバと、前記第2の光ファイバ
    と同一の負の波長分散する第4の光ファイバとが接続さ
    れてなる修理ケーブルピースを、前記第1のステップに
    より切り取られた光ケーブル部分に挿入して接続する第
    2のステップとを含むことを特徴とする光ケーブルの修
    理方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の光ファイバと前記第2の光フ
    ァイバが接続された構成の前記光ケーブルは、上り方向
    用光ケーブルと下り方向用光ケーブルの一対からなり、
    前記第1のステップは、前記一中継スパン中の前記上り
    方向用光ケーブル及び前記下り方向用光ケーブルの一方
    の光ケーブルに障害点が存在するときも、前記障害点を
    含み、かつ、隣接する前記2つの中継器の一方の中継器
    の直近から前記所定の長さの光ケーブル部分の切り取り
    処理を、前記上り方向用光ケーブルと前記下り方向用光
    ケーブルの両方に対して同時に行い、前記第2のステッ
    プは、前記第3の光ファイバと前記第4の光ファイバと
    が接続された光ケーブルが一対設けられた前記修理ケー
    ブルピースを、前記第1のステップにより切り取られた
    一対の光ケーブル部分に挿入して接続することを特徴と
    する請求項1記載の光ケーブルの修理方法。
  3. 【請求項3】 隣接する2つの中継器の間の一中継スパ
    ンの光ケーブルが、伝送する光信号に対して正の波長分
    散する第1の光ファイバと、前記光信号に対して負の波
    長分散し、かつ、前記第1の光ファイバの長さのm/n
    倍(ただし、nとmはn>mを満足する正の実数)の長
    さの第2の光ファイバとが接続されてなる光ケーブルの
    修理方法において、 前記一中継スパン中の前記光ケーブルの障害点を含み、
    かつ、隣接する前記2つの中継器の一方の中継器の直近
    から前記一中継スパンの前記光ケーブル長さのn/(n
    +m)倍の長さの光ケーブル部分を切り取る第1のステ
    ップと、 前記一中継スパンの前記光ケーブル長さのn/(n+
    m)倍の長さに、修理のための付加ケーブル長を加算し
    た固定長であり、かつ、前記第1の光ファイバと同一の
    正の波長分散する第3の光ファイバと、前記第2の光フ
    ァイバと同一の負の波長分散する第4の光ファイバとが
    接続されてなる修理ケーブルピースを、前記第1のステ
    ップにより切り取られた光ケーブル部分に挿入して接続
    する第2のステップとを含み、前記第2のステップによ
    る前記修理ケーブルピースの接続後の前記第1の光ファ
    イバと前記第3の光ファイバの各長さを加算した第1の
    合計値と、前記修理ケーブルピースの接続後の前記第2
    の光ファイバと前記第4の光ファイバの各長さを加算し
    た第2の合計値との比がn:mを満足するように、前記
    第3の光ファイバと前記第4の光ファイバの各長さが設
    定されていることを特徴とする光ケーブルの修理方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の光ファイバと前記第2の光フ
    ァイバが接続された構成の前記光ケーブルは、上り方向
    用光ケーブルと下り方向用光ケーブルの一対からなり、
    前記第1のステップは、前記一中継スパン中の前記上り
    方向用光ケーブル及び前記下り方向用光ケーブルの一方
    の光ケーブルに障害点が存在するときも、前記障害点を
    含み、かつ、隣接する前記2つの中継器の一方の中継器
    の直近から前記一中継スパンの前記一対の光ケーブル長
    さのn/(n+m)倍の長さの光ケーブル部分の切り取
    り処理を、前記上り方向用光ケーブルと前記下り方向用
    光ケーブルの両方に対して同時に行い、前記第2のステ
    ップは、前記第3の光ファイバと前記第4の光ファイバ
    とが接続された光ケーブルが一対設けられた前記修理ケ
    ーブルピースを、前記第1のステップにより切り取られ
    た一対の光ケーブル部分に挿入して接続することを特徴
    とする請求項3記載の光ケーブルの修理方法。
  5. 【請求項5】 隣接する第1及び第2の中継器の間に接
    続された一対の前記上り方向用光ケーブルと下り方向用
    光ケーブルの各々が、伝送する光信号に対して正の波長
    分散する第1の光ファイバと、前記光信号に対して負の
    波長分散する所定の長さの第2の光ファイバとからな
    り、前記上り方向用光ケーブルと下り方向用光ケーブル
    の各々は、各中継スパンにおいて、光信号伝送の上流側
    に前記第1の光ファイバが位置し、かつ、光信号伝送の
    下流側に前記第2の光ファイバが位置するように接続さ
    れていることを特徴とする請求項2又は4記載の光ケー
    ブルの修理方法。
  6. 【請求項6】 前記光ケーブルは、前記一中継スパンに
    おいて、前記第1の光ファイバと、前記第1の光ファイ
    バの長さの1/2倍の長さの前記第2の光ファイバとが
    接続されてなる分散マネージメントファイバであること
    を特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項記載の
    光ケーブルの修理方法。
  7. 【請求項7】 前記光ケーブルは海底に敷設された海底
    光ケーブルであり、前記修理ケーブルピースにおける前
    記修理のための付加ケーブル長は、最大水深の2.5倍
    程度の長さであり、前記第2のステップは、前記最大水
    深以下の水深に敷設された前記光ケーブルに対して、水
    深に関係なく同一構成の前記修理ケーブルピースを、前
    記第1のステップにより切り取られた光ケーブル部分に
    挿入して接続することを特徴とする請求項1乃至6のう
    ちいずれか一項記載の光ケーブルの修理方法。
  8. 【請求項8】 海底に敷設された海底光ケーブルの、隣
    接する2つの中継器の間の一中継スパン当たりの構成
    が、伝送する光信号に対して正の波長分散する第1の光
    ファイバと、前記光信号に対して負の波長分散する第2
    の光ファイバとが接続された構成であり、修理の際に該
    海底光ケーブルの前記一中継スパン中の障害点を含み、
    かつ、隣接する前記2つの中継器の一方の中継器の直近
    から所定の長さの海底光ケーブル部分を切り取られた切
    り取り区間に挿入されて接続される修理ケーブルピース
    であって、 前記切り取られた海底光ケーブル部分の長さに、修理の
    ための付加ケーブル長を加算した固定長であり、かつ、
    前記第1の光ファイバと同一の正の波長分散する第3の
    光ファイバと、前記第2の光ファイバと同一の負の波長
    分散する第4の光ファイバとが接続されてなることを特
    徴とする修理ケーブルピース。
  9. 【請求項9】 修理後の一中継スパンの前記第1の光フ
    ァイバと前記第3の光ファイバを接続したときの正の分
    散値と、修理後の一中継スパンの前記第2の光ファイバ
    と前記第4の光ファイバを接続したときの負の分散値と
    を合成したときに、キャンセルされて合成分散値がほぼ
    0となるように、前記第3の光ファイバと前記第4の光
    ファイバの各長さが設定されていることを特徴とする請
    求項8記載の修理ケーブルピース。
  10. 【請求項10】 それぞれ前記第1の光ファイバと、該
    第1の光ファイバと異なる長さの前記第2の光ファイバ
    とが接続された構成である上り方向用光ケーブルと下り
    方向用光ケーブルの一対からなる前記一中継スパンの前
    記海底光ケーブルの修理に用いる修理ケーブルピースで
    あって、 前記第3の光ファイバと前記第4の光ファイバとが接続
    された上り方向用の第1の光ケーブルと、前記第3の光
    ファイバと前記第4の光ファイバとが接続された下り方
    向用の第2の光ケーブルが並行して同一長さで設けられ
    ると共に、前記第1及び第2の光ケーブルが、その中央
    部を含む区間では前記第3の光ファイバ同士が隣接し、
    前記中央部を含む区間の両側の区間では前記第3の光フ
    ァイバと前記第4の光ファイバとが隣接する構成である
    ことを特徴とする請求項8又は9記載の修理ケーブルピ
    ース。
  11. 【請求項11】 それぞれ前記第1の光ファイバと、該
    第1の光ファイバと異なる長さの前記第2の光ファイバ
    とが接続された構成である上り方向用光ケーブルと下り
    方向用光ケーブルの一対からなる前記一中継スパンの前
    記海底光ケーブルの修理に用いる修理ケーブルピースで
    あって、 前記第3の光ファイバと前記第4の光ファイバとが第1
    の接続点で接続された上り方向用の第1の光ケーブル
    と、前記第3の光ファイバと前記第4の光ファイバとが
    第2の接続点で接続された下り方向用の第2の光ケーブ
    ルが並行して設けられており、前記第1の光ケーブルの
    前記第1の接続点と、前記第2の光ケーブルの前記第2
    の接続点とは、ケーブルの長さ方向において互いにずれ
    た位置にあり、かつ、前記第1及び第2の接続点間の前
    記第1及び第2の光ケーブルは、前記第3及び第4の光
    ファイバのうち長さが長い方の同じ光ファイバで構成さ
    れ、前記第1及び第2の光ケーブルの各一端は前記第3
    の光ファイバと前記第4の光ファイバで構成され、前記
    第1及び第2の光ケーブルの各他端は前記第4の光ファ
    イバと前記第3の光ファイバで構成されることを特徴と
    する請求項8又は9記載の修理ケーブルピース。
  12. 【請求項12】 隣接する2つの中継器の間の一中継ス
    パンの海底に敷設された海底光ケーブルが、伝送する光
    信号に対して正の波長分散する第1の光ファイバと、前
    記光信号に対して負の波長分散し、かつ、前記第1の光
    ファイバの長さのm/n倍(ただし、nとmはn>mを
    満足する正の実数)の長さの第2の光ファイバとが接続
    されてなる構成であり、該海底光ケーブルの修理の際
    に、該海底光ケーブルの前記一中継スパン中の障害点を
    含み、かつ、隣接する前記2つの中継器の一方の中継器
    の直近から前記光ケーブル長さのn/(n+m)倍の長
    さの光ケーブル切り取り区間に挿入されて接続する修理
    ケーブルピースであって、 前記一中継スパンの前記海底光ケーブル長さのn/(n
    +m)倍の長さに、修理のための付加ケーブル長を加算
    した固定長であり、かつ、前記第1の光ファイバと同一
    の正の波長分散する第3の光ファイバと、前記第2の光
    ファイバと同一の負の波長分散する第4の光ファイバと
    が接続された構成であり、前記第1の光ファイバと前記
    第3の光ファイバの各長さを加算した第1の合計値と、
    前記第2の光ファイバと前記第4の光ファイバの各長さ
    を加算した第2の合計値との比がn:mを満足するよう
    に、前記第3の光ファイバと前記第4の光ファイバの各
    長さが設定されていることを特徴とする修理ケーブルピ
    ース。
  13. 【請求項13】 それぞれ前記第1の光ファイバと、該
    第1の光ファイバと異なる長さの前記第2の光ファイバ
    とが接続された構成である上り方向用光ケーブルと下り
    方向用光ケーブルの一対からなる前記一中継スパンの前
    記海底光ケーブルの修理に用いる修理ケーブルピースで
    あって、 前記第3の光ファイバと前記第4の光ファイバとが接続
    された上り方向用の第1の光ケーブルと、前記第3の光
    ファイバと前記第4の光ファイバとが接続された下り方
    向用の第2の光ケーブルが、それぞれ前記固定長で設け
    られると共に、前記第1及び第2の光ケーブルが、その
    中央部を含む区間では前記第3の光ファイバ同士が隣接
    し、前記中央部を含む区間の両側の区間では前記第3の
    光ファイバと前記第4の光ファイバとが隣接し、前記第
    1の光ケーブルの前記第3の光ファイバは前記上り方向
    用光ケーブルの前記第1の光ファイバに接続され、か
    つ、該第1の光ケーブルの前記第4の光ファイバは該上
    り方向用光ケーブルの前記第2の光ファイバに接続さ
    れ、前記第2の光ケーブルの前記第3の光ファイバは前
    記下り方向用光ケーブルの前記第1の光ファイバに接続
    され、かつ、該第2の光ケーブルの前記第4の光ファイ
    バは該下り方向用光ケーブルの前記第2の光ファイバに
    接続されることを特徴とする請求項12記載の修理ケー
    ブルピース。
  14. 【請求項14】 前記上り方向用の第1の光ケーブル
    と、前記下り方向用の第2の光ケーブルの各々は、光信
    号伝送の上流側に前記第3の光ファイバが位置し、か
    つ、光信号伝送の下流側に前記第4の光ファイバが位置
    するように接続されていることを特徴とする請求項8又
    は12記載の修理ケーブルピース。
  15. 【請求項15】 前記第3及び第4の光ファイバは、分
    散マネージメントファイバであることを特徴とする請求
    項8乃至14のうちいずれか一項記載の修理ケーブルピ
    ース。
  16. 【請求項16】 前記修理のための付加ケーブル長は、
    最大水深の2.5倍程度の長さであり、前記最大水深以
    下の水深に敷設された前記光ケーブルに対して、水深に
    関係なく光ケーブル切り取り区間に挿入して接続される
    ことを特徴とする請求項8乃至14のうちいずれか一項
    記載の修理ケープルピース。
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