JP2003336945A - セル型製氷機 - Google Patents

セル型製氷機

Info

Publication number
JP2003336945A
JP2003336945A JP2002142191A JP2002142191A JP2003336945A JP 2003336945 A JP2003336945 A JP 2003336945A JP 2002142191 A JP2002142191 A JP 2002142191A JP 2002142191 A JP2002142191 A JP 2002142191A JP 2003336945 A JP2003336945 A JP 2003336945A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
ice making
ice
pressure
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002142191A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruhiko Yuasa
治彦 湯浅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2002142191A priority Critical patent/JP2003336945A/ja
Publication of JP2003336945A publication Critical patent/JP2003336945A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Production, Working, Storing, Or Distribution Of Ice (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 極力理想のくぼみ穴を有する氷を製氷す
ることができるセル型製氷機を提供する。 【解決手段】 セル型製氷機の制御装置(41)は、製
氷工程を開始して水タンク(21)への給水を完了した
後の圧力センサ(28)の検知した水圧P1を記憶する
第1圧力記憶手段と、水温センサ(27)の検知する水
温が設定値以下に低下した後における製氷工程中の圧力
センサの検知した水圧P2を入手する第2圧力入手手段
と、第2圧力入手手段の水圧P2と第1圧力記憶手段の
水圧P1との差圧ΔPが設定差圧ΔPs以上になった際
に製氷が完了したと判定する製氷完了判定手段と、製氷
完了判定手段が製氷完了と判定した際に製氷工程から離
氷工程に切り換える正常時工程切換手段と、前記設定差
圧ΔPsを周囲温度センサ(42)の検知温度に応じて
変更する設定差圧変更手段とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却器の製氷室の
製氷区画に向かって噴水し、各製氷区画内に氷を生成さ
せるセル型製氷機に関する。
【0002】
【従来の技術】セル型製氷機では、従来、製氷の完了検
知は、(a)冷却器の温度を検知する方法、(b)セル
型製氷機の形式毎に設定されたタイマによる方法や、
(c)水タンク内の水位の低下で検知する方法、(d)
水循環経路における水圧で検知する方法などが広く採用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記(a)
冷却器の温度を検知する方法の場合には、下記のような
問題点がある。冷却器の温度を検出する冷却器温度セン
サは、冷却器の外周面などに取り付けられており、製氷
された氷に形成されるくぼみ穴の形状が同じであって
も、製氷機の周囲温度が高くなるにつれて、冷却器温度
は上昇するのが一般的である。そのため、この周囲温度
と、所望の形状のくぼみ穴が形成される冷却器温度との
関係が、マイコン制御に組み込まれていることもある。
しかしながら、冷却器温度センサの取付のバラツキや周
囲からの熱侵入などでくぼみ穴が全て埋まっているにも
係わらず、冷却器温度センサの検出値が製氷完了設定温
度まで低下しないことがある。
【0004】すなわち、製氷開始時には、冷却器の製氷
室の内面に、噴射された水が直接当たり、この噴射され
た水の温度で冷却器の温度は上昇する。しかしながら、
製氷室の内面には直ぐに氷の付着が開始し、製氷室の内
面に直接水が当たることが無くなる。その結果、冷却器
の温度(すなわち冷却器温度センサの検出値)が低下す
る。その後、この氷の付着が増大して、くぼみ穴が漸次
小さくなって、所望の大きさになると、製氷が完了す
る。そして、噴射された水の温度(たとえば、0℃)に
よる冷却器温度への影響が、製氷室の内面に付着した氷
の厚みや経過時間などで異なるので、冷却器温度を検出
することにより、氷の厚み(言い換えると、くぼみ穴の
大きさ)を略判定することができる。しかしながら、こ
の氷の厚みによる冷却器温度への影響は非常に微妙なも
のである。したがって、周囲温度などに影響されて、冷
却器温度センサでは、製氷の完了を精度良く検出して、
所望の大きさのくぼみ穴の氷を製氷することができなか
った。
【0005】つぎに、(b)セル型製氷機の形式毎に設
定されたタイマによる方法の場合には、下記のような問
題点がある。標準的なタイマ特性を設定しているので、
個々の製氷機の特性にバラツキがあるため、個々の製氷
機に合ったタイマ特性とするために微調整する必要があ
る。また、周囲からの熱侵入で周囲温度が変化すると、
くぼみ穴の形状が変化することがある。
【0006】さらに、(c)水タンク内の水位の低下で
検知する方法の場合には、下記のような問題点がある。
水タンク内の水位変化が僅か0.5mm程度ずれるだけ
で、くぼみ穴の径が理想とするφ5〜7mmから、くぼ
み穴が全く無い状態になることがあるので、水タンク内
の水位の検出精度は高いものが要求される。しかも、製
氷機が水平に設置されていることは少なく、かつ、噴水
供給した水の内、製氷しなかった製氷余水が直接水タン
ク内に帰還しているため実際の水タンク内の水面は波立
っており、水タンク内の水位の検出精度を高く確保する
ことが困難である。そのため、所望の大きさのくぼみ穴
の氷を製氷することができなかった。
【0007】そして、(d)水循環経路における水圧で
検知する方法の場合には、下記のような問題点がある。
水循環に使用する循環ポンプの吐出圧力にはバラツキが
あるため、製氷完了時の水圧にバラツキが生じる。した
がって、各機械毎に、製氷完了の設定水圧を大きく調整
する必要があり、手間がかかる。また、実験で、水循環
経路における水圧が設定値になった際に、製氷完了であ
ると判定して制御を行った。しかしながら、この実験結
果として、理想のくぼみ穴が形成される場合もあるが、
理想のくぼみ穴が形成されない場合もあり、バラツキが
発生して、形成されるくぼみ穴の形状を一定に保つこと
ができなかった。
【0008】本発明は、以上のような課題を解決するた
めのもので、極力理想のくぼみ穴を有する氷を製氷する
ことができるセル型製氷機を提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のセル型製氷機
は、一面が開口している製氷室(1)を具備する冷却器
(3)と、この製氷室の内部に形成されている複数の製
氷区画(1b)と、水噴射面を具備するとともに、この
水噴射面が製氷室の開口面を覆う閉位置と、水噴射面が
製氷室の開口面から離れる開位置との間を往復動する水
皿(7)と、この水皿の水噴射面に設けられている噴水
孔と、前記水皿と一体に移動する水タンク(21)と、
この水タンクの水を噴水孔に向かって圧送する循環ポン
プ(22)と、製氷工程時には、循環ポンプを稼働して
水タンク内の水を噴水孔から各製氷区画に噴水させると
ともに、製氷余水を再び水タンクに帰還せしめて水を循
環させながら製氷を行い、この製氷工程が終了すると、
製氷区画から氷を離氷させる離氷工程を行わせしめる制
御装置(41)とを備えている。そして、このセル型製
氷機には、前記水タンクから噴水孔に向かう水流路(1
9)中の水圧を検知する圧力センサ(28)、周囲温度
を検知する周囲温度センサ(42)および、前記水タン
クの水温を検知する水温センサ(27)が設けられ、か
つ、前記制御装置が、製氷工程を開始して水タンクへの
給水を完了した後の圧力センサの検知した水圧P1を記
憶する第1圧力記憶手段と、水温センサの検知する水温
が設定値以下に低下した後における製氷工程中の圧力セ
ンサの検知した水圧P2を入手する第2圧力入手手段
と、第2圧力入手手段の水圧P2と第1圧力記憶手段の
水圧P1との差圧ΔPが設定差圧ΔPs以上になった際
に製氷が完了したと判定する製氷完了判定手段と、製氷
完了判定手段が製氷完了と判定した際に製氷工程から離
氷工程に切り換える正常時工程切換手段と、前記設定差
圧ΔPsを周囲温度センサの検知温度に応じて変更する
設定差圧変更手段とを具備している。
【0010】また、前記設定差圧変更手段は、周囲温度
センサの検知温度が高くなると、設定差圧ΔPsを小さ
く設定することが好ましい。そして、前記制御装置が、
水温センサの検知温度が設定値以下に低下してからの経
過時間を計測する異常判断用タイマと、この異常判断用
タイマの計測する経過時間が異常検出設定時間を越えた
際に前記製氷完了判定手段が未だ製氷完了を判定してい
ない場合に異常と判定する経過時間異常判定手段と、前
記異常検出設定時間を周囲温度センサの検知温度に応じ
て変更する設定時間変更手段とを具備していることがあ
る。
【0011】さらに、前記設定時間変更手段は、周囲温
度センサの検知温度が高くなると、異常検出設定時間を
長く設定することが好ましい。また、前記制御装置が、
第1圧力記憶手段の水圧P1と第2圧力入手手段の水圧
P2との差圧ΔPが負の値になった際に異常と判定する
差圧異常判定手段を具備している場合がある。
【0012】そして、セル型製氷機に、水タンクから噴
水孔に向かう水流路中の水量を検知する流量センサ(2
9)、周囲温度を検知する周囲温度センサおよび、水タ
ンクの水温を検知する水温センサが設けられ、かつ、制
御装置が、製氷工程を開始して水タンクへの給水を完了
した後の流量センサの検知した流量V1を記憶する第1
流量記憶手段と、水温センサの検知する水温が設定値以
下に低下した後における製氷工程中の流量センサの検知
した流量V2を入手する第2流量入手手段と、第1流量
記憶手段の流量V1と第2流量入手手段の流量V2との
差ΔVが設定流量差ΔVs以上になった際に製氷が完了
したと判定する製氷完了判定手段と、製氷完了判定手段
が製氷完了と判定した際に製氷工程から離氷工程に切り
換える工程切換手段と、前記設定流量差ΔVsを周囲温
度センサの検知温度に応じて変更する設定流量差変更手
段とを具備している場合がある。
【0013】また、設定流量差変更手段は、周囲温度セ
ンサの検知温度が高くなると、設定流量差ΔVsを小さ
く設定することが好ましい。さらに、前記制御装置が、
水温センサの検知温度が設定値以下に低下してからの経
過時間を計測する異常判断用タイマと、この異常判断用
タイマの計測する経過時間が異常検出設定時間を越えた
際に前記製氷完了判定手段が未だ製氷完了を判定してい
ない場合に異常と判定する経過時間異常判定手段と、前
記異常検出設定時間を周囲温度センサの検知温度に応じ
て変更する設定時間変更手段とを具備している場合があ
る。
【0014】そして、設定時間変更手段は、周囲温度セ
ンサの検知温度が高くなると、異常検出設定時間を長く
設定することが好ましい。また、制御装置が、異常と判
定した際に製氷工程から離氷工程へ切り換える異常時工
程切換手段と、この異常時工程切換手段の作動が連続ま
たは高い発生頻度で発生すると製氷運転を停止する製氷
運転停止手段とを具備している場合がある。
【0015】さらに、制御装置が、水圧P1、水圧P
2、流量V1または流量V2の少なくとも一個を、各セ
ンサからのサンプリングデータに基づいて、異常値を除
外して平均化して求めている場合がある。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明におけるセル型製氷
機の実施の第1の形態を図1ないし図7を用いて説明す
る。図1は本発明の実施の形態にかかるセル型製氷機の
製氷部の正面図である。図2は水皿が開いた状態での製
氷部の正面図である。図3はセル型製氷機の冷凍回路の
主要部の概略図である。図4は制御装置の入出力図であ
る。図5は製氷運転時の概略のフローチャートである。
図6は図5のフローチャートの残りの部分である。図7
は製氷される氷片の断面図で、(a)が外気温度の低い
場合の図、(b)が通常の外気温度の場合の図、(c)
が外気温度の高い場合の図である。
【0017】セル型製氷機の内、広く普及している逆セ
ル型製氷機の製氷室1は、熱伝導性の良い金属たとえば
銅、または銅合金、アルミ、またはアルミ合金などで構
成され、下面が開口するとともに、内部が仕切り壁1a
で区画されて複数の製氷区画1bが形成されている。製
氷室1の天壁の上面には、冷却パイプ2が蛇行して配設
され固定されている。この冷却パイプ2には冷媒が流れ
ており、製氷室1を冷却することができる。この製氷室
1および冷却パイプ2で冷却器3は構成され、逆セル型
製氷機のフレーム4に取り付けられて固定されている。
また、製氷室1の下面開口を開閉自在に覆う水皿7は、
フレーム4に傾動可能に取り付けられている。さらに、
フレーム4に、レバー8が回動可能に取り付けられてお
り、水皿傾動装置であるギアモータ9(図4参照)で揺
動駆動される。そして、レバー8の端部と、水皿7の先
端部との間に、付勢手段であるコイルバネ11が取り付
けられている。
【0018】製氷工程時には、図1に図示するように、
レバー8は閉動作位置に回動し、レバー8の先端は上方
にあり、水皿7は略水平となって、閉位置となる。そし
て、図1の製氷状態から、レバー8が反時計方向に回動
し、レバー8が開動作位置まで回動して、先端が下方に
なると、図2に図示するように、水皿7は時計方向に傾
動して開位置となり、離氷状態となる。この状態で、製
氷室1から離脱した氷は、図示しない貯氷庫に落下す
る。逆に、図2の離氷状態から、レバー8が時計方向に
回動すると、水皿7は反時計方向に回動して図1の水平
状態の閉位置に復動する。また、貯氷庫には、満氷検知
スイッチ(図示せず)が設けられており、氷貯蔵庫が満
氷になると、製氷運転は停止する。
【0019】製氷室1の開口面を覆う水皿7の水噴射面
には、多数の噴水孔(図示せず)が設けられている。こ
の噴水孔は、各製氷区画1bに対応して1個設けられて
いる。また、水皿7の下側には、この水皿7と一体に移
動する水タンク21が設けられており、この水タンク2
1には循環ポンプ22が設けられている。この循環ポン
プ22は、駆動時に水タンク21の水を噴水孔に向かっ
て圧送しており、循環ポンプ22が駆動すると、水タン
ク21に溜められた水は噴射用水路19を介して、噴水
孔から製氷室1の各製氷区画1bに向かって噴射する。
製氷室1の製氷区画1bから水皿7へ落下した水は、水
皿7の戻り孔(図示せず)を通って水タンク21に戻っ
ており、水は循環している。そして、フレーム4には、
水タンク21に給水する給水パイプ23が取り付けら
れ、この給水パイプ23には電磁式の給水弁24が設け
られている。
【0020】また、水タンク21には水タンク内の水温
を検出する水温センサである水タンク温度センサ27が
設けられている。そして、噴射用水路19には、噴水孔
に供給される水の水圧を検出する圧力センサ28、およ
び、噴水孔に供給される水の流量を検出する流量センサ
29が設けられている。
【0021】次に、セル型製氷機の冷凍サイクルを説明
する。図3に図示するように、セル型製氷機の冷凍サイ
クルは、前述の冷却器3、圧縮機31、ホットガス切換
弁32、凝縮器33、および、膨張弁34などの減圧装
置などからなり、冷凍機を構成している。そして、冷却
器3、圧縮機31、ホットガス切換弁32、凝縮器33
および膨張弁34を順次配管で接続し、冷却器3に戻る
回路が冷却回路である。また、ホットガス切換弁32か
ら、膨張弁34と冷却器3との間の配管にホットガス回
路36が接続されている。ホットガス切換弁32は、圧
縮機31から吐出された冷媒を、ホットガス回路36に
流れるように切り換えたり、凝縮器33側すなわち冷却
回路側に流れる様に切り換えたりする。
【0022】ホットガス切換弁32が冷却回路側に切り
換えられている状態で、圧縮機31が稼働すると、冷媒
は圧縮機31で圧縮されて、ホットガス切換弁32を通
って凝縮器33に吐出され、この凝縮器33で冷却され
て、膨張弁34などの減圧装置を通って、冷却器3で蒸
発して低温となり、製氷室1内に噴射された水を冷却し
て、製氷室1の製氷区画1bの内面に氷を生成してい
る。ついで、冷却器3を通過した冷媒は、圧縮機31に
戻る。一方、ホットガス切換弁32がホットガス回路3
6側に切り換えられている状態で、圧縮機31が稼働す
ると、冷媒は圧縮機31で圧縮されて、高温冷媒である
ホットガスとなり、ホットガス切換弁32およびホット
ガス回路36を通って冷却器3に吐出され、製氷室1内
の氷の表面を溶融して製氷室1から離氷させる。つい
で、冷却器3を通過した冷媒は、圧縮機31に戻る。こ
のホットガス運転時には、冷媒は凝縮器33および膨張
弁34をバイパスして圧縮機31から直接冷却器3に流
れている。
【0023】図4において、セル型製氷機の制御装置4
1は、マイコンなどで構成され、この制御装置41に
は、種々の電気部品が接続されているが、本発明に関係
する電気部品としては、入力側に、水タンク温度センサ
27、周囲温度センサである外気温度センサ42、圧力
センサ28および流量センサ29などが接続され、一
方、出力側に、循環ポンプ22、ギアモータ9、ホット
ガス切換弁32、給水弁24および圧縮機31などが接
続されている。また、制御装置41は、中央演算装置
(CPU)、RAMやROMなどの記憶部を具備してお
り、記憶部には、各種プログラムや各種設定値が予め記
憶されているとともに、中央演算装置(CPU)で、プ
ログラムを実行している。さらに、制御装置41は、経
過時間を計測するタイマや、異常発生の回数を計数する
異常カウンタ(初期設定は0)などを内蔵している。
【0024】この様に構成されているセル型製氷機の製
氷運転時の概略のフローを図5および図6のフローチャ
ートを用いて説明する。まずはじめに、ステップ1にお
いて、圧縮機31を稼働状態にする。そして、ステップ
2において、ギアモータ9を稼働して水皿7を閉まって
いる略水平な状態とする。これで、製氷工程の開始の状
態となる。ステップ3において、制御装置41は、外気
温度センサ42から周囲温度である外気温度Tgをサン
プリングする。そして、ステップ4において、制御装置
41は、入手した外気温度Tgに基づいて、製氷完了設
定差圧ΔPs(正の値)を決定する。この製氷完了設定
差圧ΔPsの決定方法には種々の方法があるが、適宜選
択可能である。たとえば、外気温度Tgと製氷完了設定
差圧ΔPsとの関係を1対1で記憶部に記憶させておく
方法や、外気温度Tgと製氷完了設定差圧ΔPsとの関
係を式で表してこの式を記憶させておく方法などがあ
る。なお、製氷完了設定差圧ΔPsは外気温度Tgが高
くなるほど、小さく設定される。
【0025】ついで、ステップ5において、冷却器3の
冷却および水タンク21への注水が行われる。すなわ
ち、制御装置41はホットガス切換弁32に冷却回路側
への切換信号を出力し、ホットガス切換弁32を冷却回
路側に切り換える。このホットガス切換弁32の切り換
えにより、冷却器3の製氷室1の温度は低下しはじめ
る。また、制御装置41は給水弁24に開信号を出力
し、給水弁24を開けて水タンク21に注水する。
【0026】そして、ステップ6において、制御装置4
1は、循環ポンプ22に稼働信号を出力し、循環ポンプ
22を稼働させ、循環ポンプ22により噴射用水路19
を介して噴水孔から製氷室1に水を噴射する。前述のよ
うに、循環ポンプ22の稼働により、水タンク21の水
が製氷室1に噴射され、ついで、製氷室1から水皿7へ
落下して戻り孔から水タンク21に戻っており、水は循
環している。そのため、循環ポンプ22が稼働すると、
水タンク21内の水の温度は略0℃に向かって低下して
いく。
【0027】ついで、ステップ7において、制御装置4
1は、水タンク21が満水になる(図示しない水位セン
サからの信号が設定値になる)と、給水弁24に閉信号
を出力して給水弁24を閉じ、注水を完了する。
【0028】その後、ステップ8において、制御装置4
1は、循環ポンプ22から噴水孔までの経路である噴射
用水路19の水圧P1を圧力センサ28から入手し、記
憶部にこの水圧P1を記憶する。制御装置41が圧力セ
ンサ28から検出値を入手する方法は適宜選択可能であ
るが、予め設定された時間(たとえば1〜2秒間)の間
に、複数のデータをサンプリングし、このサンプリング
データの内、異常値(予測される範囲以外の値)を除外
して、平均値化して求めることが好ましい。
【0029】ついで、ステップ9において、制御装置4
1は、水タンク温度センサ27から水タンク21の水温
Tmを入手する。そして、ステップ10において、制御
装置41は水温Tmが予め設定されている設定温度Ts
以下になったか否かを判定し、以下になった場合にはス
テップ11に行き、以下になっていない場合にはステッ
プ9に戻り、水温Tmが設定温度Tsになるまで待機す
る。設定温度Tsは、水タンク21の水が略0℃に低下
して略一定の温度となる温度(たとえば、0℃から5℃
の間の温度)が設定される。
【0030】そして、ステップ11において、制御装置
41は、外気温度Tgに基づいて、異常検出設定時間H
sを決定する。この異常検出設定時間Hsの決定方法
は、ステップ4の製氷完了設定差圧ΔPsの決定方法と
同様に種々の方法があるが、適宜選択可能である。な
お、異常検出設定時間Hsは外気温度Tgが高くなるほ
ど、長く設定される。異常検出設定時間Hsの設定時期
はステップ3以降でかつステップ11以前であれば適宜
変更可能で、ステップ4と略同時に行うことも可能であ
る。
【0031】ついで、ステップ12において、制御装置
41は、異常検出用タイマをリセットして異常検出用の
経過時間の計測を開始する。そして、ステップ13に行
く。ステップ13において、制御装置41は圧力センサ
28から噴射用水路19の水圧P2を入手する。ステッ
プ14において、制御装置41は、この水圧P2と記憶
部に記憶した水圧P1との差圧ΔP(=P2−P1)を
求め、この差圧ΔPが負であるか否かを判定し、負の場
合にはステップ15に行く。ステップ15において、制
御装置41は水循環経路が異常であると判定して、ステ
ップ16に行き、製氷機の運転を停止する。
【0032】一方、ステップ14において、差圧ΔPが
0以上の場合には、ステップ17に行く。ステップ17
において、差圧ΔPが製氷完了設定差圧ΔPs以上にな
ったか否かを判定し、以上になった場合には、正常に製
氷工程が完了した(すなわち、理想的なくぼみ穴の氷片
が製氷された)と判断してステップ18に行き、異常カ
ウンタをリセットする。そして、ステップ19におい
て、製氷工程を終了して離氷工程に入る。すなわち、制
御装置41は循環ポンプ22に停止信号を出力し、循環
ポンプ22を停止させる。また、制御装置41はギアモ
ータ9に開動作信号を出力し、レバー8を開動作位置に
回動し、水皿7を開けて開位置に変位させる。そして、
制御装置41はホットガス切換弁32にホットガス回路
36側への切換信号を出力し、ホットガス切換弁32を
ホットガス回路36側に切り換える。このホットガスに
より製氷室1から離脱した氷は貯氷庫に落下する。ま
た、水タンク21の水は水タンク21の外に排水され
る。ついで、この離氷工程を終了すると、ステップ2に
戻り、再び、製氷工程を行う。
【0033】また、ステップ17において、差圧ΔPが
製氷完了設定差圧ΔPs未満の場合には、ステップ20
に行く。ステップ20において、制御装置41は、異常
検出用タイマの計測値である異常検出用の経過時間が異
常検出設定時間Hsになったか否かを判定し、異常検出
設定時間Hsになっていない場合にはステップ13に戻
り、ステップ14,17などを行う。一方、ステップ2
0において、異常検出用の経過時間が異常検出設定時間
Hsになると、ステップ21において、制御装置41は
異常であると判定して、ステップ22に行く。
【0034】ステップ22において、異常カウンタ(な
お、初期値=0)に1を加算し、ステップ23に行く。
そして、ステップ23において、制御装置41は、異常
カウンタの計数値である異常回数が設定回数になったか
否かを判定し、設定回数になった場合には、ステップ2
4に行き、制御装置41は製氷機の運転を停止させる。
一方、ステップ23において、異常回数が設定回数未満
の場合には、ステップ19に行き、製氷工程から離氷工
程に切り換え、離氷工程終了後、ステップ2に行って、
再び、製氷工程を実行する。
【0035】前述のように、この実施の形態では、製氷
の完了を、基準値である製氷初期の水圧P1からの噴射
用水路19の水圧P2の上昇量(差圧ΔP)で判定して
おり、循環ポンプ22の吐出圧力のバラツキの影響を極
力緩和させることができる。
【0036】また、水圧P2は、水タンク21の水温T
mが設定温度Ts以下になった際に入手している。した
がって、水温が高くて、製氷室1に氷片が形成される可
能性が殆どない時期に、差圧ΔPが何らかの理由で高く
なり、製氷が完了したと判定することを防止することが
できる。
【0037】そして、図7に図示するように、セル型製
氷機で生成される氷片51には、くぼみ穴52が形成さ
れる。このくぼみ穴52の開口面側の角部52aは、図
7(a)に図示する外気温度が低い場合には、図7
(b)に図示する外気温度が通常の場合よりも鋭角であ
り、一方、図7(c)に図示する外気温度が高い場合に
は、図7(b)に図示する外気温度が通常の場合よりも
滑らかである。そのため、くぼみ穴52に流入した水
は、外気温度が高い程、くぼみ穴52から流出しやすい
傾向がある。その結果、理想のくぼみ穴が形成された時
の噴射用水路19の水圧P2は、外気温度が低い場合に
は高くなり、一方、外気温度が高い場合には低くなる。
そこで、この実施の形態では、製氷完了設定差圧ΔPs
を外気温度に応じて変化させて設定する(すなわち、外
気温度が高くなると製氷完了設定差圧ΔPsを低く設定
する)ことにより最適なくぼみ穴を有する氷片を製造す
ることができる。
【0038】さらに、製氷に要する時間が異常に長い場
合には、製氷工程を中断して離氷工程に入って、再び製
氷工程をやり直すため、製氷工程に何らかのトラブルが
発生した際にも、自動的に正常に復帰することができる
ことがある。しかも、異常判定が設定回数連続して発生
すると、運転を停止しているので、復帰できないにもか
かわらず、復帰動作を無駄に繰り返すことを防止するこ
とができる。
【0039】次に、本発明における製氷機の実施の第2
の形態について説明する。図8は実施の第2の形態のフ
ローチャートの要部である。なお、この実施の第2の形
態の説明において、前記実施の第1の形態の構成要素に
対応する構成要素には同一符号を付して、その詳細な説
明は省略する。また、実施の第2の形態の図8は、実施
の第1の形態の図6に対応する図面である。
【0040】実施の第2の形態では、実施の第1の形態
のフローチャートのステップ23に代えて、ステップ3
1〜35が設けられているとともに、実施の第1の形態
のステップ18は削除されている。実施の第1の形態と
は異なるステップをステップ22から説明する。ステッ
プ22において、異常カウンタ(なお、初期値=0)に
1を加算し、ステップ31に行く。そして、ステップ3
1において、制御装置41は、異常カウンタの計数値で
ある異常回数が1であるか否かを判定し、1の場合に
は、ステップ32に行き、制御装置41は異常回数用タ
イマをリセットして、異常回数用経過時間の計測を開始
する。そして、ステップ19に行き、制御装置41は製
氷工程から離氷工程に切り換え、離氷工程終了後、ステ
ップ2に戻って、再び製氷工程を開始する。
【0041】一方、ステップ31において、異常回数が
1でない(すなわち、2以上の)場合には、ステップ3
3に行く。ステップ33において、制御装置41は、異
常カウンタの計数値である異常回数が設定回数になった
か否かを判定し、設定回数になった場合には、ステップ
24に行き、制御装置41は製氷機の運転を停止させ
る。一方、ステップ33において、異常回数が設定回数
未満の場合には、ステップ34に行く。ステップ34に
おいて、制御装置41は、異常回数用タイマの計測値で
ある異常回数用経過時間が異常回数用設定時間になった
か否かを判定し、異常回数用設定時間になっている場合
には、ステップ35に行き、異常カウンタをリセットし
て、ステップ19に行く。そして、制御装置41は製氷
工程から離氷工程に切り換え、離氷工程終了後、ステッ
プ2に戻って、再び製氷工程を開始する。
【0042】一方、ステップ34において、異常回数用
経過時間が異常回数用設定時間になっていない場合に
は、そのまま、ステップ19に行き、制御装置41は製
氷工程から離氷工程に切り換え、離氷工程終了後、ステ
ップ2に戻って、再び製氷工程を開始する。
【0043】この様に構成されている実施の第2の形態
の製氷機では、ステップ21の異常の判定の頻度が高い
場合に製氷機の運転を停止し、異常の判定の頻度が低い
場合には離氷工程および製氷工程を繰り返している。し
たがって、実施の第1の形態では、異常の判定の頻度が
高くても、連続して異常が発生しないと、運転は停止し
ないのに対して、実施の第2の形態では、異常の判定の
頻度が高ければ異常の発生が間欠的でも、運転が停止さ
れる。
【0044】次に、本発明における製氷機の実施の第3
の形態について説明する。図9は実施の第3の形態のフ
ローチャートの要部である。なお、この実施の第3の形
態の説明において、前記実施の第1の形態および実施の
第2の形態の構成要素に対応する構成要素には同一符号
を付して、その詳細な説明は省略する。また、実施の第
3の形態の図9は、実施の第1の形態の図5に対応する
図面である。
【0045】実施の第3の形態では、実施の第1の形態
における噴射用水路19の水圧Pによる制御に代えて、
噴射用水路19の流量Vによる制御を行っている。ま
た、一般的に、噴射用水路19の水圧Pが上昇すると、
噴射用水路19の流量Vが減少する関係にある。そこ
で、実施の第3の形態では、ステップ1〜3は実施の第
1の形態と同じである。そして、実施の第1の形態のス
テップ4に代えてステップ4−2が実行される。ステッ
プ4−2において、制御装置41は、入手した外気温度
Tgに基づいて、製氷完了設定流量差ΔVs(正の値)
を決定する。この製氷完了設定流量差ΔVs決定方法に
は種々の方法があるが、製氷完了設定差圧ΔPsと同様
にして適宜選択可能である。ついで、ステップ5〜7が
実施の第1の形態と同様に実行される。
【0046】そして、実施の第1の形態のステップ8に
代えて、ステップ8−2が実行される。ステップ8−2
において、制御装置41は、循環ポンプ22から噴水孔
までの経路である噴射用水路19の流量V1を流量セン
サ29から入手し、記憶部にこの流量V1を記憶する。
制御装置41が流量センサ29から検出値を入手する方
法は適宜選択可能であるが、予め設定された時間(たと
えば1〜2秒間)の間に、複数のデータをサンプリング
し、このサンプリングデータの内、異常値(予測される
範囲以外の値)を除外して、平均値化して求めることが
好ましい。ついで、ステップ9〜12が実施の第1の形
態と同様に実行される。
【0047】そして、実施の第1の形態のステップ13
に代えて、ステップ13−2が実行される。ステップ1
3−2において、制御装置41は流量センサ29から噴
射用水路19の流量V2を入手する。ステップ17−2
において、制御装置41は、記憶部に記憶した流量V1
とこの流量V2との流量差ΔV(=V1−V2)を求
め、流量差ΔVが製氷完了設定流量差ΔVs以上になっ
たか否かを判定し、以上になった場合にはステップ18
に行き、未満の場合にはステップ20に行く。なお、実
施の第1の形態のステップ14〜16は、水圧P1より
も水圧P2が低くなった際に異常と判定しているが、こ
の様な異常状態は、循環ポンプ22がエアーを噛んだ場
合や水漏れしている場合などに発生しており、その際に
は水圧Pとともに流量Vも減少するため、流量差ΔV
(=V1−V2)は負にならない。この様に、循環ポン
プ22がエアーを噛んだ場合や水漏れしている場合など
には、流量差ΔV(=V1−V2)が負にならないた
め、ステップ14〜16に対応するステップは、実施の
第3の形態では実行されない。また、実施の第3の形態
の他のステップは、実施の第1の形態または実施の第2
の形態と同じである。
【0048】前述の様にして、実施の第1の形態におけ
る制御装置41は、製氷工程を開始して水タンクへの給
水を完了した後の圧力センサの検知した水圧P1を記憶
する第1圧力記憶手段と、水温センサの検知する水温が
設定値以下に低下した後における製氷工程中の圧力セン
サの検知した水圧P2を入手する第2圧力入手手段と、
第2圧力入手手段の水圧P2と第1圧力記憶手段の水圧
P1との差圧ΔPが設定差圧ΔPs以上になった際に製
氷が完了したと判定する製氷完了判定手段と、製氷完了
判定手段が製氷完了と判定した際に製氷工程から離氷工
程に切り換える正常時工程切換手段と、前記設定差圧Δ
Psを周囲温度センサの検知温度に応じて変更する設定
差圧変更手段などを具備している。この様に、本発明の
制御装置は、上記手段以外にも、実行される各作用に対
応して各々作用を実行する手段を具備している。また、
全ての手段を具備している必要は必ずしもない。
【0049】以上、本発明の実施の形態を詳述したが、
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、
特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、
種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例を
下記に例示する。 (1)圧力センサ28および流量センサ29は少なくと
も何れか一方が設けられていれば良い。 (2)水皿を傾動させる傾動装置の構造は適宜変更可能
である。たとえば、レバー8を回動させるギアモータ9
は、レバー8を回動させることができるならば、他の形
式のモータでも可能である。
【0050】(3)各種設定値は適宜変更可能である (4)凝縮器33や減圧装置(膨張弁34)などの形式
や構造は、適宜変更可能である。たとえば、凝縮器33
は空冷式でも水冷式でも可能である。また、減圧装置は
膨張弁でもキャピラリーチューブでも可能である。 (5)セル型製氷機の形式は適宜選択可能で、逆セル型
製氷機以外でも可能である。
【0051】(6)実施の形態では、水圧Pや流量V
は、サンプリングデータの内、異常値(予測される範囲
以外の値)を除外して、平均値化して求めているが、他
の方法でも可能である。たとえば、一個のサンプリング
データでも可能である。ただし、制御システムの安定化
のためには、サンプリングデータの内、異常値を除外し
て、平均値化して求めることが好ましい。 (7)周囲温度センサは、セル型製氷機の周囲の温度を
検知することができるならば、必ずしも外気温度センサ
である必要はない。また、水温センサは、水タンクの水
温を検知することができるならば、必ずしも水タンク内
に設けられている必要はない。 (8)実施の形態では、ステップ8およびステップ8−
2は、ステップ9およびステップ10の前に行われてい
るが、ステップ9およびステップ10の後に行うことも
可能である。この様に構成すると、基準値である製氷初
期の水圧P1や流量V1は、水タンク21の水温Tmが
設定温度Ts以下になった際に入手することになり、セ
ンサの温度特性の影響を極力少なくすることができる。
すなわち、センサ28,29の検出値は温度に影響され
るので、製氷完了時の水温と、基準値P1,V1の検出
時の水温との差はできるだけ小さい方が好ましい。ただ
し、ステップ8およびステップ8−2は、ステップ13
およびステップ13−2の前に実行される。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、検知水圧P2と基準水
圧である製氷工程初期の水圧P1との差圧ΔPが設定差
圧ΔPs以上になった際に製氷完了と判定しているの
で、循環ポンプの吐出圧力のバラツキの影響を極力減少
させることができる。しかも、周囲温度が異なると、氷
片のくぼみ穴の形状(特に、開口面側の角部の形状)が
変化し、この形状変化により、最適な形状のくぼみ穴が
形成される際の水圧が変化するが、本発明によれば、設
定差圧ΔPsを周囲温度により変化させているため、周
囲温度による氷片のくぼみ穴の形状の変化の影響を極力
緩和することができる。また、水圧P2は、水温が設定
温度以下になった際に入手しているので、水温が高くて
氷片が形成される可能性が殆どない時期に、差圧ΔPが
何らかの理由で高くなり、製氷が完了したと判定するこ
とを防止することができる。
【0053】そして、異常判断用タイマの計測する経過
時間が異常検出設定時間を越えた際に、未だ製氷完了を
判定していない際には異常と判定しているので、製氷で
きない状態で無駄に運転することを極力防止することが
できる。しかも、異常検出設定時間を周囲温度により変
化させているので、周囲温度の影響を極力緩和すること
ができる。
【0054】さらに、水圧P2が水圧P1よりも低くな
った際には、異常と判定しているので、水漏れなどの故
障を検知することができる。そして、水圧に代えて流量
に基づいて制御することができる。
【0055】また、異常が連続して発生した場合や異常
の発生頻度が高い場合には、運転を停止しているので、
無駄に運転することを極力防止することができる。さら
に、水圧P1、水圧P2、流量V1や流量V2を、サン
プリングデータに基づいて、異常値を除外して平均化し
て求めているので、サンプリング時のエラーなどによ
り、水圧P1、水圧P2、流量V1や流量V2の値が異
常な値になることを極力防止することができ、制御シス
テムが安定化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態にかかるセル型製氷
機の製氷部の正面図である。
【図2】図2は水皿が開いた状態での製氷部の正面図で
ある。
【図3】図3はセル型製氷機の冷凍回路の主要部の概略
図である。
【図4】図4は制御装置の入出力図である。
【図5】図5は製氷運転時の概略のフローチャートであ
る。
【図6】図6は図5のフローチャートの残りの部分であ
る。
【図7】図7は製氷される氷片の断面図で、(a)が外
気温度の低い場合の図、(b)が通常の外気温度の場合
の図、(c)が外気温度の高い場合の図である。
【図8】図8は実施の第2の形態のフローチャートの要
部である。
【図9】図9は実施の第3の形態のフローチャートの要
部である。
【符号の説明】
1 製氷室 1b 製氷区画 3 冷却器 7 水皿 19 噴射用水路(水流路) 21 水タンク 22 循環ポンプ 27 水タンク温度センサ(水温センサ) 28 圧力センサ 29 流量センサ 41 制御装置 42 外気温度センサ(周囲温度センサ)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面が開口している製氷室を具備する冷
    却器と、 この製氷室の内部に形成されている複数の製氷区画と、 水噴射面を具備するとともに、この水噴射面が製氷室の
    開口面を覆う閉位置と、水噴射面が製氷室の開口面から
    離れる開位置との間を往復動する水皿と、 この水皿の水噴射面に設けられている噴水孔と、 前記水皿と一体に移動する水タンクと、 この水タンクの水を噴水孔に向かって圧送する循環ポン
    プと、 製氷工程時には、循環ポンプを稼働して水タンク内の水
    を噴水孔から各製氷区画に噴水させるとともに、製氷余
    水を再び水タンクに帰還せしめて水を循環させながら製
    氷を行い、この製氷工程が終了すると、製氷区画から氷
    を離氷させる離氷工程を行わせしめる制御装置とを備え
    ているセル型製氷機において、 前記水タンクから噴水孔に向かう水流路中の水圧を検知
    する圧力センサ、 周囲温度を検知する周囲温度センサおよび、 前記水タンクの水温を検知する水温センサが設けられ、 かつ、前記制御装置が、製氷工程を開始して水タンクへ
    の給水を完了した後の圧力センサの検知した水圧P1を
    記憶する第1圧力記憶手段と、水温センサの検知する水
    温が設定値以下に低下した後における製氷工程中の圧力
    センサの検知した水圧P2を入手する第2圧力入手手段
    と、第2圧力入手手段の水圧P2と第1圧力記憶手段の
    水圧P1との差圧ΔPが設定差圧ΔPs以上になった際
    に製氷が完了したと判定する製氷完了判定手段と、製氷
    完了判定手段が製氷完了と判定した際に製氷工程から離
    氷工程に切り換える正常時工程切換手段と、前記設定差
    圧ΔPsを周囲温度センサの検知温度に応じて変更する
    設定差圧変更手段とを具備していることを特徴とするセ
    ル型製氷機。
  2. 【請求項2】 前記設定差圧変更手段は、周囲温度セン
    サの検知温度が高くなると、設定差圧ΔPsを小さく設
    定することを特徴とする請求項1記載のセル型製氷機。
  3. 【請求項3】 前記制御装置が、水温センサの検知温度
    が設定値以下に低下してからの経過時間を計測する異常
    判断用タイマと、この異常判断用タイマの計測する経過
    時間が異常検出設定時間を越えた際に前記製氷完了判定
    手段が未だ製氷完了を判定していない場合に異常と判定
    する経過時間異常判定手段と、前記異常検出設定時間を
    周囲温度センサの検知温度に応じて変更する設定時間変
    更手段とを具備していることを特徴とする請求項1また
    は2記載のセル型製氷機。
  4. 【請求項4】 前記設定時間変更手段は、周囲温度セン
    サの検知温度が高くなると、異常検出設定時間を長く設
    定することを特徴とする請求項3記載のセル型製氷機。
  5. 【請求項5】 前記制御装置が、第1圧力記憶手段の水
    圧P1と第2圧力入手手段の水圧P2との差圧ΔPが負
    の値になった際に異常と判定する差圧異常判定手段を具
    備していることを特徴とする請求項1ないし4の何れか
    1項に記載のセル型製氷機。
  6. 【請求項6】 一面が開口している製氷室を具備する冷
    却器と、 この製氷室の内部に形成されている複数の製氷区画と、 水噴射面を具備するとともに、この水噴射面が製氷室の
    開口面を覆う閉位置と、水噴射面が製氷室の開口面から
    離れる開位置との間を往復動する水皿と、 この水皿の水噴射面に設けられている噴水孔と、 前記水皿と一体に移動する水タンクと、 この水タンクの水を噴水孔に向かって圧送する循環ポン
    プと、 製氷工程時には、循環ポンプを稼働して水タンク内の水
    を噴水孔から各製氷区画に噴水させるとともに、製氷余
    水を再び水タンクに帰還せしめて水を循環させながら製
    氷を行い、この製氷工程が終了すると、製氷区画から氷
    を離氷させる離氷工程を行わせしめる制御装置とを備え
    ているセル型製氷機において、 前記水タンクから噴水孔に向かう水流路中の水量を検知
    する流量センサ、 周囲温度を検知する周囲温度センサおよび、 前記水タンクの水温を検知する水温センサが設けられ、 かつ、前記制御装置が、製氷工程を開始して水タンクへ
    の給水を完了した後の流量センサの検知した流量V1を
    記憶する第1流量記憶手段と、水温センサの検知する水
    温が設定値以下に低下した後における製氷工程中の流量
    センサの検知した流量V2を入手する第2流量入手手段
    と、第1流量記憶手段の流量V1と第2流量入手手段の
    流量V2との差ΔVが設定流量差ΔVs以上になった際
    に製氷が完了したと判定する製氷完了判定手段と、製氷
    完了判定手段が製氷完了と判定した際に製氷工程から離
    氷工程に切り換える工程切換手段と、前記設定流量差Δ
    Vsを周囲温度センサの検知温度に応じて変更する設定
    流量差変更手段とを具備していることを特徴とするセル
    型製氷機。
  7. 【請求項7】 前記設定流量差変更手段は、周囲温度セ
    ンサの検知温度が高くなると、設定流量差ΔVsを小さ
    く設定することを特徴とする請求項6記載のセル型製氷
    機。
  8. 【請求項8】 前記制御装置が、水温センサの検知温度
    が設定値以下に低下してからの経過時間を計測する異常
    判断用タイマと、この異常判断用タイマの計測する経過
    時間が異常検出設定時間を越えた際に前記製氷完了判定
    手段が未だ製氷完了を判定していない場合に異常と判定
    する経過時間異常判定手段と、前記異常検出設定時間を
    周囲温度センサの検知温度に応じて変更する設定時間変
    更手段とを具備していることを特徴とする請求項6また
    は7記載のセル型製氷機。
  9. 【請求項9】 前記設定時間変更手段は、周囲温度セン
    サの検知温度が高くなると、異常検出設定時間を長く設
    定することを特徴とする請求項8記載のセル型製氷機。
  10. 【請求項10】 前記制御装置が、異常と判定した際に
    製氷工程から離氷工程へ切り換える異常時工程切換手段
    と、この異常時工程切換手段の作動が連続または高い発
    生頻度で発生すると製氷運転を停止する製氷運転停止手
    段とを具備していることを特徴とする請求項1ないし9
    の何れか1項に記載のセル型製氷機。
  11. 【請求項11】 前記制御装置が、前記水圧P1、水圧
    P2、流量V1または流量V2の少なくとも一個を、各
    センサからのサンプリングデータに基づいて、異常値を
    除外して平均化して求めていることを特徴とする請求項
    1ないし10の何れか1項に記載のセル型製氷機。
JP2002142191A 2002-05-16 2002-05-16 セル型製氷機 Pending JP2003336945A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002142191A JP2003336945A (ja) 2002-05-16 2002-05-16 セル型製氷機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002142191A JP2003336945A (ja) 2002-05-16 2002-05-16 セル型製氷機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003336945A true JP2003336945A (ja) 2003-11-28

Family

ID=29702569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002142191A Pending JP2003336945A (ja) 2002-05-16 2002-05-16 セル型製氷機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003336945A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007218513A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fukushima Industries Corp 製氷機
JP2017032171A (ja) * 2015-07-29 2017-02-09 ホシザキ株式会社 製氷装置
US20220057130A1 (en) * 2018-12-27 2022-02-24 Daikin Industries, Ltd. Method for controlling operation of ice-making machine
CN116045565A (zh) * 2022-11-25 2023-05-02 珠海格力电器股份有限公司 储冰装置、制冰机以及制冰机的控制方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007218513A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fukushima Industries Corp 製氷機
JP2017032171A (ja) * 2015-07-29 2017-02-09 ホシザキ株式会社 製氷装置
US20220057130A1 (en) * 2018-12-27 2022-02-24 Daikin Industries, Ltd. Method for controlling operation of ice-making machine
CN116045565A (zh) * 2022-11-25 2023-05-02 珠海格力电器股份有限公司 储冰装置、制冰机以及制冰机的控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101668251B1 (ko) 냉장고 및 그 동작방법
KR100755404B1 (ko) 냉장고의 제어방법
KR101875608B1 (ko) 제빙실을 구비하는 냉장고 및 그 제어방법
JP4954684B2 (ja) 自動製氷機の運転方法
KR101658233B1 (ko) 냉장고의 제상 운전 제어방법
KR102383466B1 (ko) 제빙기의 탈빙 온도 제어 방법
JP2003336945A (ja) セル型製氷機
US6612118B2 (en) Ice maker control
JP2003021438A (ja) セル型製氷機
JP5052201B2 (ja) 自動製氷機および自動製氷機の運転方法
JPH09303916A (ja) 水循環式製氷機
JP2000258009A (ja) 自動製氷機
KR100389417B1 (ko) 자동제빙기의 제어장치
JP4794909B2 (ja) 飲料水ディスペンサー
WO2011004702A1 (ja) 製氷機
KR102170139B1 (ko) 제빙기 및 제빙방법
JP5253863B2 (ja) 自動製氷機
JP2002286335A (ja) セルタイプ製氷機
JP6564265B2 (ja) 製氷装置
KR20060003397A (ko) 자동 제빙기의 급수 제어장치 및 급수 제어방법
JP6564266B2 (ja) 製氷装置
JPH05288441A (ja) 製氷機の制御装置
JP2014119167A (ja) 自動製氷機
JPH06313657A (ja) 製氷機の運転制御装置
KR101700761B1 (ko) 냉장고