JP2003336541A - 冷却空洞付きピストン耐摩環およびその製造方法 - Google Patents

冷却空洞付きピストン耐摩環およびその製造方法

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JP2003336541A JP2002145395A JP2002145395A JP2003336541A JP 2003336541 A JP2003336541 A JP 2003336541A JP 2002145395 A JP2002145395 A JP 2002145395A JP 2002145395 A JP2002145395 A JP 2002145395A JP 2003336541 A JP2003336541 A JP 2003336541A
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ring
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cavity
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Kinya Kawase
欣也 川瀬
Kunio Hanada
久仁夫 花田
Hidetsugu Yamamoto
英継 山本
Shuji Yamakawa
修司 山川
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Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
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Mitsubishi Materials Corp
Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
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    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F3/00Pistons 
    • F02F3/16Pistons  having cooling means
    • F02F3/20Pistons  having cooling means the means being a fluid flowing through or along piston
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム合金からなるピストン本体に窒
化ほう素を含む鉄系焼結体からなる耐摩環本体を良好に
鋳ぐるむ。 【解決手段】 ピストンリング19,20,21が組み込まれ
窒化ほう素を含む鉄系金属の焼結材料からなる環状の耐
摩環本体33と、この耐摩環本体33の内周側にろう付けに
より組み込まれた管材からなる環状の空洞形成材34とを
備える。耐摩環本体33に含有する窒素を0.55%以下
に形成する。アルミニウム合金からなるピストン本体11
と耐摩環本体33との有効な反応層の面積率を向上して良
好な鋳ぐるみを行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関用エンジ
ンなどに利用される冷却空洞付きピストン耐摩環および
その製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種のもとし
て特開2001ー32748号公報に冷却空洞付きピストン耐摩
環およびその製造方法が提案されている。この従来のピ
ストン耐摩環は、アルミニウム合金からなるピストン本
体に鋳ぐるみにより埋設されピストンリングが組み込ま
れる冷却空洞付きピストン耐摩環において、ほう素を含
む鉄系焼結材料からなりピストンリングが組み込まれる
環状の耐摩環本体と、この耐摩環本体の内周側に組み込
まれた管材からなる環状の空洞形成材とを備え、前記耐
摩環本体が焼結に伴って収縮する焼結材料からなり、前
記耐摩環本体と空洞形成材とを焼結嵌めにより接合する
とともに、ろう付けにより接合してなり、前記空洞形成
材の内部の密閉した空間部により冷却空洞を形成したも
のである。そして、その製法は窒化ほう素を含む鉄系金
属を主成分とする原料粉末を圧縮してピストンリングが
組み込まれる耐摩環本体となる圧粉体を成形した後、こ
の圧粉体の内周側に管材からなる環状の空洞形成材を組
み込んでこの空洞形成材とともに前記圧粉体を窒素を含
む雰囲気ガス中で焼結し、この焼結時に前記圧粉体が焼
結されてなる焼結体と前記空洞形成材とをろう付により
接合して、前記空洞形成材の内部の密閉した空間部によ
り冷却空洞を形成するものである。
【0003】ところで、耐摩環本体においては耐摩耗性
等を向上するために窒化ほう素(BN)を含んだ鉄系金
属であり、その原料粉末を圧縮して圧粉体を形成し焼結
するものである。そして、前記焼結体と前記空洞形成材
とをろう付する際に、ろう材の変質を防止するため窒素
ガスを雰囲気ガスとして使用する。しかしながら、焼結
の際に窒素が焼結体に含有されることとなり、この結果
焼結体からなる耐摩環本体をアルミニウム合金に鋳ぐる
む際に、耐摩環本体に含有した窒素の影響により耐摩環
本体とピストンとの接合面に固体層として形成される反
応層の強度が低く、耐摩環本体をピストンに空洞形成材
とともに良好に鋳ぐるむことができないという問題があ
った。
【0004】そこで、本発明はアルミニウム合金からな
るピストン本体に鋳ぐるみにより埋設され窒化ほう素を
含む鉄系焼結体からなる耐摩環本体を空洞形成材ととも
に良好に鋳ぐるむことが可能な冷却空洞付きピストン耐
摩環およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
目的を達成するために、アルミニウム合金からなるピス
トン本体に鋳ぐるみにより埋設されピストンリングが組
み込まれる冷却空洞付きピストン耐摩環において、窒化
ほう素を含む鉄系金属の焼結材料からなりピストンリン
グが組み込まれる環状の耐摩環本体と、この耐摩環本体
の内周側にろう付けにより組み込まれた管材からなる環
状の空洞形成材とを備え、前記耐摩環本体に含有する窒
素を0.55%以下に形成したものである。
【0006】このように、前記耐摩環本体に含有する窒
素を0.55%以下に形成したことにより、前記空洞形
成材とともに前記耐摩環本体をピストン本体に鋳ぐるむ
際、その接合面に形成される固体層としての反応層の強
度を向上して鋳ぐるみ、その取付け強度を確保できる。
【0007】請求項2の発明は、前記目的を達成するた
めに、前記アルミニウム合金はAl−Si系合金を材料
として鋳造されたものであり、前記窒化ほう素を含む鉄
系金属の焼結材料は黒鉛析出鉄系焼結材料からなるもの
である。
【0008】このように、前記ピストン本体はAl−S
i系合金を材料として鋳造されたものであり、前記耐摩
環本体は黒鉛析出鉄系焼結材料とすることにより、両者
の接合面の反応層を確実に形成することができる。
【0009】請求項3の発明は、前記目的を達成するた
めに、アルミニウム合金からなるピストン本体に鋳ぐる
みにより埋設されピストンリングが組み込まれる冷却空
洞付きピストン耐摩環の製造方法において、窒化ほう素
を含む鉄系金属を主成分とする原料粉末を圧縮してピス
トンリングが組み込まれる耐摩環本体となる圧粉体を成
形した後、この圧粉体の内周側に管材からなる環状の空
洞形成材を組み込むとともに、これら圧粉体と管材との
接合面あるいはこの接合面の近傍にろう材を設け、つぎ
に前記空洞形成材とともに前記圧粉体を窒素を含む雰囲
気ガス中で焼結して、前記焼結体と前記空洞形成材とを
ろう材を溶融して接合するとともに、前記焼結体に含有
する窒素を0.55%以下以下に形成して前記焼結体と
ともに前記空洞形成材を前記ピストン本体に鋳ぐるん
で、前記空洞形成材の内部の密閉した空間部により冷却
空洞を形成するものである。
【0010】このように、前記耐摩環本体に含有する窒
素を0.55%以下に形成したことにより、前記空洞形
成材とともに前記耐摩環本体をピストン本体に鋳ぐるむ
際、その接合面に形成される固体層としての反応層の強
度を向上して確実に鋳ぐるむことができる。
【0011】請求項4の発明は、前記目的を達成するた
めに、前記焼結体の焼結時の冷却速度を0.3〜0.8
℃/secで降温したものである。
【0012】このように、焼結体を0.3〜0.8℃/
secで降温することにより、焼結体に含有する窒素を
0.55%以下に確実に形成することができる。
【0013】請求項5の発明は、前記目的を達成するた
めに、前記雰囲気ガスの窒素量が20〜50重量%であ
るものである。
【0014】このように、雰囲気ガスの窒素量を20〜
50重量%とすることにより、焼結体に含有する窒素を
0.55%以下に確実に形成することができる。
【0015】
【発明の実施形態】以下、本発明の冷却空洞付きピスト
ン耐摩環およびその製造方法の実施形態について、図面
を参照しながら説明する。最初に、ピストン本体および
ピストン耐摩環の構成について詳述する。本実施形態の
ピストン耐摩環が用いられるピストンは自動車のエンジ
ン用のものであり、図1に示すピストン本体11により大
部分が構成されている。このピストン本体11は、アルミ
ニウム合金であるAl−Si系合金を材料として鋳造さ
れたもので、内部に空洞部12を有しているとともに、こ
の空洞部12に臨むピストンピン孔13を有している。ま
た、ピストン本体11の頂面14つまり燃焼室に面する先端
面には凹部15が形成されている。
【0016】そして、ピストンの外周面には1つまたは
複数の環状のピストンリング溝16,17,18が形成されて
いる。これらのピストンリング溝16,17,18は、図示し
ていないシリンダーの内周面を摺動するピストンリング
19,20,21がそれぞれ組み込まれるものである。頂面14
から最も離れたピストンリング溝18はピストン本体11に
直接形成されているが、他のピストンリング溝16,17
は、ピストン本体11とは別体の冷却空洞付きピストン耐
摩環31に形成されている。このピストン耐摩環31は、ピ
ストン本体11に一体的に鋳ぐるみにより埋設されたもの
である。また、ピストン耐摩環31内には、冷却用のオイ
ルを通すための冷却空洞32が一体に形成されており、こ
の冷却空洞32にオイルを供給するための通路孔(図示し
ていない)がピストン本体11に形成されている。
【0017】ここで、前記ピストン耐摩環31の第1例に
ついて、図1から図4を参照しながら説明する。ピスト
ン耐摩環31は、鉄系系焼結材料からなる円環状の耐摩環
本体33の内周側に非焼結材料で金属製の管材からなる円
環状の空洞形成材34を組み込んでなり、この空洞形成材
34の内部の密閉した空間部により前記冷却空洞32を形成
したものである。そして、ピストンリング溝16,17を有
する耐摩環本体33は窒化ほう素を含む黒鉛析出鉄系焼結
材料からなっている。材料成分としては窒化ほう素を含
み、さらに少なくともニッケル(Ni)を含んだ鉄系材料
であり、その一例を示すと、次の通りである。Cr:0.
5〜5%,Mn:0.2〜1%,S:0.05〜1%,B:0.05
〜1%,C:0.5〜5%,Ni:1〜12%,Ti:0.5〜
5%,Cu:1〜4%を含有し、かつ素地はオーステナ
イト相を主体とし、気孔中に遊離黒鉛が析出し、成長し
た組織を有する鉄系焼結材料であって、窒素の含有を重
量換算で0.55%以下に形成したものである。かつ、
この焼結材料は焼結に伴って収縮するように組成を設定
したものである。そのためには、例えばNiの含有量を
多くすればよい。一方、空洞形成材34は、例えばSUS
304などのオーステナイト系ステンレスの溶製材であ
る。
【0018】そして、耐摩環本体33の内周面と空洞形成
材34の外周面とが後述する焼結嵌めおよびろう付により
接合されているが、これら耐摩環本体33の内周面および
空洞形成材34の外周面はともに円柱面をなしている。ま
た、耐摩環本体33の軸方向長さよりも空洞形成材34の軸
方向長さがやや長い。
【0019】つぎに、前記冷却空洞付きピストン耐摩環
31およびこの冷却空洞付きピストン耐摩環31を用いたピ
ストンの製造方法について説明する。ピストン耐摩環31
を構成する耐摩環本体33および空洞形成材34のうち空洞
形成材34は、管材を例えばプレス加工などにより加工し
て外周面形状が耐摩環本体33の内周面形状に合致する円
環状に形成する。さらに、前記管材の両端を突き合わせ
て溶接し、冷却空洞32となる空間部を内部に形成する。
また、図4(a)に示すように、空洞形成材34における
耐摩環本体33に接合されない壁部つまり上下の壁部また
は内周の壁部に、空洞形成材34の内部と外部とを連通す
る1つまたは複数の通孔37を切削加工などにより形成す
る。
【0020】また、耐摩環本体33は粉末冶金により製造
される。まず耐摩環本体33となる圧粉体を粉末成形する
(粉末成形工程)。この粉末成形では、原料粉末を粉末
成形プレスで加圧、圧縮して圧粉体を成形する。その際
の成形圧力は5〜7t/cm2とし、成形された圧粉体の密
度比を70〜95%とする。なお、この粉末成形の段階で
は、耐摩環本体33にピストンリング溝16,17は形成され
ず、耐摩環本体33の外周面は図2及び図3に示すように
円柱面になっている。なお、後にピストンリング溝16,
17を形成するために、耐摩環本体33の肉厚はある程度確
保しておく必要がある。
【0021】つぎに、圧粉体からなる耐摩環本体33の内
周側に、前述のようにして製造した空洞形成材34を組み
込み、この空洞形成材34とともに耐摩環本体33を焼結炉
で加熱して焼結する(焼結工程)。この焼結時の温度は
1100〜1150℃、焼結時間は10分〜1時間とする。また、
雰囲気ガスとしては窒素量が20〜50重量%となるよ
うに天然ガス、炭化水素ガスの変成ガス、N2−H2ある
いはアンモニア分解ガスを用い、吸熱性還元雰囲気とす
る。
【0022】この焼結に際して耐摩環本体33は縮小す
る。一方、ステンレスからなる空洞形成材34の寸法変化
は耐摩環本体33の寸法変化より小さい。したがって、耐
摩環本体33が空洞形成材34に圧着され、これら耐摩環本
体33と空洞形成材34とが相互に接合される。これは焼結
嵌めである。
【0023】また、この焼結時に耐摩環本体33と空洞形
成材34とをろう付する(ろう付工程)。このろう付のた
めに、前記粉末成形工程時に耐摩環本体33の上面内周部
に全周に渡って線状のろう材36を装填する溝部35を形成
する。ろう材36としては銅系のものを用いる。その材料
成分の一例を示すと、次の通りである。Mn:12.3〜1
7.0%,Ni:29.3〜41.3%,Fe:0.21〜21.5%,
B:0〜1.47%,Si:0〜2.00%,C:0.02〜0.43
%,O2:0.44〜2.1%を含有し、残部がCu。そして、
耐摩環本体33と空洞形成材34との接合面または近傍位置
に形成した溝部35にろう材36を装填した状態で窒素量が
20〜50重量%の雰囲気ガス中で焼結を行うと、その
熱によりろう材36が溶融し、毛細管現象により耐摩環本
体33と空洞形成材34との間、すなわち溶融したろう材36
が耐摩環本体33と空洞形成材34との間の接合面に浸透す
る。そして、焼結を終了することによりろう材36が固化
し、耐摩環本体33と空洞形成材34とは前記焼結嵌めに加
えてろう付により強固に接合される。なお、図5に示す
ように特にこのろう付を良好に行うためには、焼結時に
耐摩環本体33の昇温時間T1後の、10分〜1時間程度の
焼結時間T2の温度は1100〜1150℃が好ましく、さら
に、焼結後の降温時間T3において焼結温度より耐摩環
本体33を常温に至る冷却温度の冷却速度を0.3〜0.
8℃/secで降温する。
【0024】前記焼結時、加熱により空洞形成材34の内
部の気圧が上昇する。したがって、もしも空洞形成材34
内の空間部が完全に密閉されていたとすると、空洞形成
材34が破裂するおそれがあるが、図4(a)に示すよう
に、空洞形成材34にその内部と外部とを連通する通孔37
が形成されているので、空洞形成材34内の空気は通孔37
を通って外部へ排出される。したがって、空洞形成材34
内の気圧上昇が防止され、空洞形成材34の破裂が防止さ
れる。
【0025】さらに、前記焼結の後、図4(b)に示す
ように、空洞形成材34の通孔37に通孔閉塞手段としての
ボルトであるビス38を螺着して締結し、通孔37を閉塞す
る。これにより、空洞形成材34内の空間部が密閉されて
冷却空洞32が形成される。なお、通孔閉塞手段として
は、ビス38の他に接着剤を用いることもでき、また、ビ
ス38と接着剤とを併用することもできる。
【0026】つぎに、焼結体からなる耐摩環本体33にピ
ストン本体11と同系の材料であるアルミニウム合金を溶
浸させる(溶浸工程)。溶浸材であるアルミニウム合金
としては、ピストン本体11と同じくAC8AあるいはA
C8C(JIS規格)を用い、溶浸は真空含浸により行
う。より詳しく説明すると、ピストン耐摩環31を700〜7
50℃に保持し、真空容器中で1時間ほど真空引きするこ
とにより、耐摩環本体33をなす焼結体内の気孔に溶浸材
が円滑に含浸されるようにこの気孔内のガスを除去した
後、ピストン耐摩環31をアルミニウム合金の溶湯中に浸
漬するとともに、8気圧を加圧して5〜60分保持する。
これにより、焼結体内の気孔中にアルミニウム合金が含
浸され、窒化ほう素を含む鉄系金属材料を焼結したピス
トン耐摩環31の表面と含浸されたアルミニウム合金との
接合面の一部または全面に固体層からなる反応層が形成
される。
【0027】このようにして完成したピストン耐摩環31
をピストン本体11の重力鋳造に際してこのピストン本体
11に鋳ぐるむ(鋳造工程)。この鋳造においては、ピス
トン耐摩環31を鋳造用金型内に設置し、ピストン本体11
の材料であるAl−Si系合金を溶解して鋳造用金型内
に注入し、ピストン耐摩環31を一体化したピストン本体
11を成形する。この鋳造工程においても窒化ほう素を含
む鉄系金属材料を焼結したピストン耐摩環31の表面とア
ルミニウム合金との接合面の残りの一部、すなわちアル
ミニウム合金が含浸されなかった接合面に固体層からな
る反応層が形成されることとなる。
【0028】ピストンを製作するこの鋳造工程および前
記溶浸工程に際しては、空洞形成材34の通孔37が既に閉
塞されているので、アルミニウム合金の溶湯が通孔37か
ら空洞形成材34内に浸入することはない。
【0029】さらに、ピストン耐摩環31の外周部をなす
耐摩環本体33にピストンリング溝16,17を機械加工(切
削加工)により形成する。なお、このようにピストンリ
ング溝16,17を後加工により形成するのは、これらのピ
ストンリング溝16,17の位置および寸法の精度を向上さ
せるためである。
【0030】図6は耐摩環本体33をピストン本体11に鋳
ぐるんだ際、その接合面に形成される固体層としての反
応層の有効面積を示したものである。すなわち図6は縦
軸に耐摩環本体33とピストン本体11とを接合するに十分
な強度を有する面積の割合を示し、横軸に耐摩環本体33
の窒素の含有量を示したもので、耐摩環本体33の窒素の
含有量が重量換算で0.55%以下であると反応層の有
効面積はほぼ100%であるのに対して、0.55%よ
り多くなると反応層の有効面積は減少してしまう。
【0031】以上のように、前記実施例ではアルミニウ
ム合金からなるピストン本体11に鋳ぐるみにより埋設さ
れピストンリング19,20,21が組み込まれる冷却空洞付
きピストン耐摩環において、窒化ほう素を含む鉄系金属
の焼結材料からなりピストンリング19,20,21が組み込
まれる環状の耐摩環本体33と、この耐摩環本体33の内周
側にろう付けにより組み込まれた管材からなる環状の空
洞形成材34とを備え、前記耐摩環本体33に含有する窒素
を0.55%以下に形成することにより、アルミニウム
合金からなるピストン本体11と窒化ほう素を含む鉄系金
属の焼結材料からなる耐摩環本体33との有効な反応層の
面積率を向上して良好な鋳ぐるみを行うことができる。
【0032】また、前記アルミニウム合金はAl−Si
系合金を材料として鋳造されたものであり、前記窒化ほ
う素を含む鉄系金属の焼結材料は黒鉛析出鉄系焼結材料
からなるものであるので、ピストン本体11と耐摩環本体
33との有効な反応層の面積率を確実に向上できる。
【0033】さらに、製造方法においては、窒化ほう素
を含む鉄系金属を主成分とする原料粉末を圧縮してピス
トンリング19,20,21が組み込まれる耐摩環本体33とな
る圧粉体を成形した後、この圧粉体の内周側に管材から
なる環状の空洞形成材34を組み込むとともに、これら圧
粉体と管材との接合面あるいはこの接合面の近傍にろう
材36を設け、つぎに前記空洞形成材34とともに前記圧粉
体を窒素を含む雰囲気ガス中で焼結して、前記焼結体と
前記空洞形成材34とをろう材36を溶融して接合するとと
もに、前記焼結体の窒素の量を0.55%以下に形成し
て前記焼結体を前記ピストン本体11に鋳ぐるんで、前記
空洞形成材34の内部の密閉した空間部により冷却空洞32
を形成することにより、耐摩環本体33と空洞形成材34を
ピストン本体11に鋳ぐるむとともに、ピストン本体11と
耐摩環本体33との有効な反応層の面積率を向上して良好
な鋳ぐるみを行うことができる。
【0034】また、前記焼結体の焼結時の冷却速度を
0.3〜0.8℃/secで降温することにより、窒化ほ
う素を含む鉄系金属を主成分とする原料粉末の焼結体の
窒素の量を0.55%以下に形成することができ、ピス
トン本体11と耐摩環本体33との鋳ぐるみを確実に行うこ
とができるしかも、前記圧粉体の焼結において、雰囲気
ガスの窒素量が20〜50重量%とすることにより、焼
結体の窒素の量を確実に0.55%以下とすることがで
きる。
【0035】また、前記のように耐摩環本体33と空洞形
成材34とを組み合わせてピストン耐摩環31を構成すると
ともに、このピストン耐摩環31内に冷却空洞32を形成し
たので、この冷却空洞32をピストンリング溝16,17およ
びピストンリング19,20に近付けることができる。つま
り、冷却空洞32とピストンリング溝16,17との間の距離
bを小さくでき、これにより冷却効果を高めることがで
きる。したがって、ピストン耐摩環31の高温下での摩耗
を抑制できる。その結果、ピストン本体11の頂面14とピ
ストンリング溝16との間の距離aを小さくすることが可
能になり、未燃焼のまま排気ガスとして排出されてしま
う燃焼ガスの量を少なくでき、排気ガスの浄化を図れ
る。
【0036】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記の例のピストン耐摩環31では、耐摩環本体33の上面
内周部に全周に渡って環状の溝部35を形成し、この溝部
35に線状のろう材36を装填した。このように耐摩環本体
33と空洞形成材34との間の全周に渡ってろう材36を装填
した方がろう付をよりいっそう確実なものにできるが、
図7に示す第2例のように、ろう付に際して、耐摩環本
体33の上面内周部の数箇所に形成した切欠き部41に錠剤
状のろう材を装填するようにしても、ろう材が毛細管現
象により浸透するので問題はない。また、このように溝
部35や切欠き部41にろう材36を装填する他、ろう材を刷
毛で塗布するなどしてもよい。
【0037】また、前記実施例では、焼結に伴う耐摩環
本体33の収縮による焼結嵌めとろう付とにより耐摩環本
体33と空洞形成材34とを接合したが、焼結嵌めのみによ
り接合してもよい。逆に、ろう付のみにより接合しても
よい。ろう付けのみの場合でも、前記第1例と同じ工程
によりピストン耐摩環31を製造でき、焼結嵌めによるも
のを除いて前記第1例と同様の作用効果が得られる。ま
た、ろう付けのみにより耐摩環本体33と空洞形成材34と
を接合する場合、耐摩環本体33の焼結材料は焼結に伴っ
て収縮するものである必要はない。
【0038】さらに、前記第1例では、耐摩環本体33の
軸方向長さよりも空洞形成材34の軸方向長さを長くし、
空洞形成材34の軸方向(上下方向)中央部に耐摩環本体
33を位置させたが、ピストン耐摩環31の軸方向長さと空
洞形成材34の軸方向長さとをほぼ等しくしてもよく、ま
た、例えば図8に示す第3例のように、耐摩環本体33の
下面と空洞形成材34の下面とを同一平面上に位置させる
などしてもよい。いずれにせよ、空洞形成材34を大きく
して冷却空洞32を大きくすれば、冷却効果を高めること
ができる。
【0039】ここで、耐摩環本体33と空洞形成材34とを
ろう付する場合について、さらに説明する。接合材であ
るろう材としては、粉末状のもの、圧粉体からなるも
の、ワッシャー状のもの、線状のもの、ペースト状のも
のあるいは箔状のものなど、各種のものを用いることが
できる。特に圧粉体からなるろう材が好ましいが、これ
も、ペレット状あるいはリング状など、様々な形状のも
のが可能である。また、一般的にろう材としては、銅ろ
う、りん銅ろう、黄銅ろう、銀ろう、金ろう、パラジウ
ムろう、アルミニウムろう、銀−銅系ろう(貴金属ろ
う)、ニッケルろうあるいは銅−ニッケル−マンガン系
ろうなどがあるが、特に銅−ニッケル−マンガン系ろう
が好ましい。銅−ニッケル−マンガン系ろう材の組成に
ついては先にも説明したが、重量%でMn:12〜20%,
Ni:25〜45%,Fe:0〜25%,B:0〜1.5%,S
i:0〜2.0%,C:0.01〜1.0%,O2:0.1〜3.0%,
残部がCuである。好ましい組成は、重量%でMn:1
6.2%,Ni:40.1%,Fe:0.21%,B:1.47%,S
i:2.0%,C:0.03%,O2:0.44%,残部がCuであ
る。この粉末組成については、合金組成または粉末配合
組成であり、この2つの組成を合わせても良い。また、
特性は、見かけ密度が1.5〜2.5g/cm3、タップ密度が2.0
〜3.0g/cm3、流動度が40〜80秒/50g、6ton/cm2での圧
縮性について、成形体密度が5.0〜6.0g/cm3、ラトラー
値が0.5〜60.0%である。好ましいろう材特性は、見か
け密度が2.02g/cm3、タップ密度が2.37g/cm3、流動度が
74秒/50g、6ton/cm2での圧縮性について、成形体密度
が5.10g/cm3、ラトラー値が52.0%である。
【0040】また、耐摩環本体33と空洞形成材34との接
合部の隙間c(図9に強調して図示)は、母材(耐摩環
本体33および空洞形成材34の材料)および使用するろう
材によって変わるが、前記実施例のように耐摩環本体33
が鉄系焼結材料からなる場合、接合性および接合強度の
観点から、耐摩環本体33が焼結に伴って収縮することを
も配慮して、接合部の隙間cは0.01〜0.8mmが好まし
い。隙間cが0.8mmを越えるとボイドが生じやすくな
り、隙間cが0.01mm未満になるとろう材の浸透性が悪く
なる。さらに好ましい隙間cの範囲は0.05〜0.15mmであ
る。
【0041】また、ろう付の接合温度ともなる焼結温度
は、母材および使用するろう材によって変わるが、前記
実施例のように耐摩環本体33が鉄系焼結材料からなる場
合、1100〜1150℃が好ましい。これにより、焼結性を維
持しながら、ろう付による良好な接合ができる。
【0042】また、ろう付の接合雰囲気ともなる焼結雰
囲気は、母材および使用するろう材によって変わり、真
空、水素、アンモニア分解雰囲気などが可能であるが、
前記実施例のように耐摩環本体33が鉄系焼結材料からな
る場合、この焼結材料にとっての最適雰囲気であるエン
ド.サーミックガスが好ましい。これにより、焼結性を
維持しながら、ろう付による良好な接合もできる。
【0043】また、焼結に用いる焼結炉は、連続式ある
いはボックス型のものなどを用いることができるが、特
に前記実施例のように耐摩環本体33が鉄系焼結材料から
なる場合、連続炉が特に好ましく、これにより生産性を
向上できる。
【0044】また、ろう付される接合面にはある程度の
凹凸があった方がよいが、耐摩環本体33および空洞形成
材34の接合部の表面粗さは、前記実施例のように耐摩環
本体33が鉄系焼結材料からなる場合、0.5〜100μmが好
ましく、1.0〜20μmが特に好ましい。これにより接合性
および接合強度を向上できる。なお、ショットブラスト
処理などにより、任意に接合部の表面に凹凸を形成する
ことも有効である。
【0045】また、図9から図13に示すように、ろう
材の配置位置は、ろう材の形状により様々な組み合わせ
が可能である。そして、ろう材の組成や形状などによ
り、ピストン耐摩環の形状を変化させることができる。
図9示す第4例および図10に示す第5例は、耐摩環本
体33の上面(軸方向一端面)内周部に内周側へ向かって
下降するテーパー面51を形成するとともに、空洞形成材
34の外周面を耐摩環本体33のテーパー面51よりも上方へ
突出させ、ろう付に際して、これら耐摩環本体33のテー
パー面51と空洞形成材34の外周面との間に形成される溝
部にペレット状、リング状、ペースト状あるいは線状な
どのろう材52を配するものである。さらに、図10に示
す第5例は、耐摩環本体33の上面外周部にも外周側へ向
かって下降するテーパー面53を形成したものである。ま
た、図11に示す第6例は、ろう付に際して、耐摩環本
体33の円柱面状の内周面と空洞形成材34の円柱面状の外
周面との間にペースト状、箔状あるいは粉末状などのろ
う材52を配するものである。また、図12に示す第7例
は、耐摩環本体33の上面内周部に段差部54を形成し、ろ
う付に際して、耐摩環本体33の段差部54と空洞形成材34
の外周面との間に形成される溝部にペレット状、リング
状、ワッシャー状あるいはペースト状などのろう材52を
配するものである。さらに、図13に示す第8例は、耐
摩環本体33の上面内周部に段差部54を形成し、ろう付に
際して、耐摩環本体33の段差部54と空洞形成材34の外周
面との間に形成される溝部にペレット状、リング状、ペ
ースト状あるいは箔状などのろう材52を断面ほぼL字形
状に配するものである。以上の第4例から第8例のう
ち、第4例および第5例が好ましく、特に第5例が好ま
しい。これらの第4例および第5例では、ろう付に際し
て、溶融したろう材52がテーパー面51により案内されて
耐摩環本体33と空洞形成材34との間に確実に浸透するの
で、ろう付をより確実にできる。
【0046】なお、前記第4例から第8例では、空洞形
成材34の軸方向(上下方向)中央部に耐摩環本体33を位
置させているが、図14に示す第9例のように、耐摩環
本体33の下面と空洞形成材34の下面とを同一平面上に位
置させるなどしてもよい。
【0047】さらに、耐摩環本体の形状、空洞形成材の
形状あるいはピストン耐摩環全体の形状は前記の例のも
のには限らず、種々の形状が可能である。また、ピスト
ン耐摩環本体や空洞形成材の材料や製法の細部なども、
前述のものには限らず、種々の変形があり得る。例え
ば、ろう材の配置も前記の例のものには限らず、ろう材
とピストン耐摩環の形状は様々な組み合わせが可能であ
り、接合に最適な形状を選択することが肝要である。
【0048】つぎに、前記空洞形成材34に形成する空気
抜きのための通孔37およびこの通孔37を閉塞する通孔閉
塞手段の変形例について説明する。図15に示す第10
例では、空洞形成材34の端面であって焼結時に下面とな
る壁部に通孔37を形成している。そして、焼結に際して
は、図15(a)に示すように通孔37がまだ開放された
状態で、空洞形成材34内の膨張した空気が通孔37から空
洞形成材34外へ排出され、さらに、耐摩環本体33および
空洞形成材34が載置されている置台61と空洞形成材34の
下面との間の隙間62を通って排出される。また、図15
(b)に示すように焼結に際して、ろう材52が溶融して
耐摩環本体33の内周面と空洞形成材34の外周面との間の
隙間cに浸透するが、ろう材52は、さらに置台61と空洞
形成材34の下面との間の隙間62、特に空洞形成材34の下
面を伝わって通孔37内へ浸透する。これにより、ろう材
52が通孔閉塞手段として通孔37を閉塞する。本第10例
の場合、焼結時のろう付に伴って通孔37が閉塞されるの
で、通孔37を閉塞するための特別な工程が不要である。
【0049】図16に示す第11例の空洞形成材34は、
板材をプレス加工などにより折曲して形成されたもの
で、両端を突き合わせて溶接することにより円環状に形
成されるとともにほぼ管状になっているが、内周面に切
溝状の通孔37を有している。この切溝状の通孔37が空洞
形成材34の内部と外部とを連通するものである。また、
切溝状の通孔37の上下両側には鍔部63がそれぞれ形成さ
れている。そして、焼結に際しては、図16(a)に示
す状態で、空洞形成材34内の空気が切溝状の通孔37から
空洞形成材34外へ排出される。さらに、焼結後であっ
て、ピストン本体11への鋳ぐるみが行われる鋳造工程前
に、図16(b)に示すように、両鍔部63相互を押し潰
して密着させて通孔37を閉塞する。これにより、通孔37
を閉塞することによって形成される空洞形成材34内の冷
却空洞32の密閉性を高めることができる。
【0050】つぎに、耐摩環本体33の内周面と空洞形成
材34の外周面との間の隙間cを一定に保つための構成の
例を説明する。なお、これらの例は、基本的に耐摩環本
体33と空洞形成材34とを焼結嵌めよりもろう付により接
合することが前提となるものである。前述のように、接
合部である耐摩環本体33の内周面と空洞形成材34の外周
面との間には適度の隙間c、例えば0.05〜0.25mmの隙間
cが設定される。そのため、焼結前に耐摩環本体33と空
洞形成材34とを組み立てた状態で、図17(b)に示す
ように、耐摩環本体33の内周面と空洞形成材34の外周面
との間の隙間cが周方向において一定にならず、小さい
隙間c1の部分と大きい隙間c2の部分とが生じるおそれが
ある。そして、このように隙間cが一定になっていない
と、耐摩環本体33と空洞形成材34とのろう付が確実に行
われないおそれがある。なお、図面において、隙間c,
c1,c2は誇張して表してある。
【0051】そこで、図17(a)および図18に示す
第12例では、焼結に先立って、間隔保持部としての薄
板状部材であるシクネスゲージ71を耐摩環本体33と空洞
形成材34との間の3箇所に配するようにしている。より
詳しく説明すると、圧粉体の段階の耐摩環本体33の内周
側に空洞形成材34を配した後、耐摩環本体33の内周面と
空洞形成材34の外周面との間の隙間cにシクネスゲージ
71を挿入する。なお、シクネスゲージ71は4箇所以上に
配置してもよいが、耐摩環本体33および空洞形成材34の
中心を囲む位置に配置する必要はあり、周方向において
ほぼ等間隔で配することが望ましい。また、シクネスゲ
ージ71の厚さは、耐摩環本体33の内周面と空洞形成材34
の外周面との規定の隙間cとほぼ等しいものである。そ
して、シクネスゲージ71は、空洞形成材34と同材料であ
るSUS304からなっている。つまり、シクネスゲー
ジ71は、ろう材52とは異なる材料からなっている。な
お、前記シクネスゲージ71などの間隔保持部材の材料は
SUS304に限るものではないが、焼結時に溶融しな
い材料であるとともに、ろう材52との濡れ性が耐摩環本
体33や空洞形成材34の材料と同様のものである必要はあ
り、さらには、耐摩環本体33または空洞形成材34の材料
と同一材料であることが好ましい。そして、シクネスゲ
ージ71により、焼結時に耐摩環本体33と空洞形成材34と
の間の間隔を一定に保つことができる。この一定に保た
れた隙間cにろう材52が浸透するので、ろう付による接
合を確実なものとできる。また、本第12例のように耐
摩環本体33および空洞形成材34とは別体の薄板状部材で
あるシクネスゲージ71を間隔保持部として用いれば、シ
クネスゲージ71の厚さを調節することにより、耐摩環本
体33と空洞形成材34との間の間隔の相違に容易に対応で
きる。なお、SUS304からなるシクネスゲージ71
は、焼結に伴うろう付時に同じSUS304からなる空
洞形成材34と一体化されるので、後で回収する必要はな
い。
【0052】図19に示す第13例は、前記第13例の
シクネスゲージ71と同様の材料からなる間隔保持部材と
してのシクネスゲージ71を、空気抜き用の通孔37を閉塞
する通孔閉塞手段と兼用したものである。本第13例の
シクネスゲージ71は断面ほぼL字形状になっており、耐
摩環本体33の内周面と空洞形成材34の外周面との間に差
し込まれる隙間挿入部71aと、空洞形成材34の下面に開
口した通孔37に対向する通孔閉塞部71bとを有してい
る。そして、前記第12例と同様に、焼結時に耐摩環本
体33と空洞形成材34との間の間隔を一定に保つために、
焼結に先立って耐摩環本体33と空洞形成材34との間の3
箇所にシクネスゲージ71が配されるが、その際、一部の
シクネスゲージ71の通孔閉塞部71bを通孔37に対向させ
る。すなわち、通孔37の数はシクネスゲージ71の数以下
である。そして、焼結に際しては、図19(a)に示す
ように通孔37がまだ開放された状態で、空洞形成材34内
の膨張した空気が通孔37から空洞形成材34外へ排出さ
れ、さらに、シクネスゲージ71の通孔閉塞部71bと空洞
形成材34の下面との間の隙間72を通って排出される。ま
た、図19(b)に示すように焼結に際して、ろう材52
が溶融して耐摩環本体33の内周面と空洞形成材34の外周
面との間の隙間に浸透するが、ろう材52は、さらにシク
ネスゲージ71の通孔閉塞部71bと空洞形成材34の下面と
の間の隙間72、特に空洞形成材34の下面を伝わって通孔
37内へ浸透する。これにより、ろう材52がシクネスゲー
ジ71の通孔閉塞部71bとともに通孔閉塞手段として通孔3
7を閉塞する。本第13例の場合、焼結時のろう付に伴
って通孔37が閉塞されるので、通孔37を閉塞するための
特別な工程が不要である。
【0053】図20に示す第14例および図21に示す
第15例は、空洞形成材34ないし耐摩環本体33に対して
予め形状付与することにより、焼結時に耐摩環本体33と
空洞形成材34との間の間隔を一定に保つ間隔保持部を配
したものである。すなわち、図20に示す第14例は、
空洞形成材34の外周面に間隔保持部としての凸部73を一
体に形成したものであり、図21に示す第15例は、耐
摩環本体33の内周面に間隔保持部としての凸部74を一体
に形成したものである。これら凸部73,74は、もちろん
空洞形成材34ないし耐摩環本体33の中心を囲む3箇所以
上に形成されている。なお、空洞形成材34の外周面と耐
摩環本体33の内周面との両方にそれぞれ凸部73,74を形
成してもよい。そして、耐摩環本体33の内周側に空洞形
成材34を組み込んだとき凸部73,74により耐摩環本体33
と空洞形成材34との間の間隔が一定に保たれるが、凸部
73,74は一部のみにあるものなので、耐摩環本体33と空
洞形成材34とのろう付による接合性を損なうことはな
い。第14例ないし第15例のように空洞形成材34ない
し耐摩環本体33に間隔保持部としての凸部73,74を一体
に形成すれば、耐摩環本体33および空洞形成材34とは別
体の部材を用意する必要がなく、また、この別体の部材
を耐摩環本体33と空洞形成材34との間に挿入する作業も
不要である。
【0054】さらに、耐摩環本体33および空洞形成材34
とは別体の間隔保持部材を用いる場合でも、耐摩環本体
33の内周側に空洞形成材34を組み付ける前に間隔保持部
材を空洞形成材34または耐摩環本体33に接着などの手段
により予め一体化しておいてもよい。
【0055】つぎに、ピストン製作時におけるピストン
耐摩環31に対するアルミニウム合金の鋳ぐるみ性を向上
させるための構成について図22を参照しながら説明す
る。図22に示す第16例はピストン耐摩環31の製造工
程の例である。既に説明したように、耐摩環本体33は、
まず粉末成形により圧粉体が成形され、空洞形成材34
はプレス加工や溶接により製作される。つぎに、耐摩
環本体33と空洞形成材34とを組み合わせて焼結が行わ
れ、その際に耐摩環本体33と空洞形成材34とがろう付あ
るいは焼結嵌めにより接合されるが、その後、耐摩環本
体33と空洞形成材34とが接合されてなるピストン耐摩環
31の表面に対して表面皮膜除去処理を施す。その後、
アルミニウム合金からなるピストン本体11の鋳造に際
してこのピストン本体11にピストン耐摩環31が鋳ぐるま
れて埋設される。前記表面皮膜除去処理としては、ブ
ラストまたは酸洗いを用いることができる。
【0056】ピストン本体11への鋳ぐるみ性を阻害させ
る要因としては、耐摩環本体33ないし空洞形成材34の表
面の油分、水分や、焼結時などに発生する表面皮膜(酸
化皮膜、窒化皮膜等)があるが、鋳ぐるみに先立って耐
摩環本体33および空洞形成材34の表面にブラストまたは
酸洗いを施して前記表面皮膜を除去することにより、鋳
ぐるみ性を向上できる。ブラストおよび酸洗いのうち、
特にブラストが好ましい。さらに、好ましいのはショッ
トブラストである。
【0057】つぎに、前記ブラスト、酸洗いについてよ
り詳しく説明する。例えばブラストは、ショットブラス
ト、サンドブラストなどがあるが、特にショットブラス
トが好ましい。ブラスト条件としては、サンドブラスト
は材料としてけい砂、カーボンランダム、コランダム等
があり、また処理条件として空気圧力による場合は1〜1
0kg/cm2の圧力でサンドを噴射することが好ましい。シ
ョットブラストについては、種類としてスチールショッ
ト、スチールグリッド、カットワイヤショットなどがあ
る。材料としては鉄系、非鉄系などがあり、処理条件
は、スチールショットの場合、スチールショットの粒径
0.1〜1mm、投射速度40〜100m/min、投射密度50〜100kg/
m2が好ましい。
【0058】酸洗いの条件としては、用いられる酸には
硝酸、ふっ酸、硫酸、塩酸およびりん酸などがあり、単
味または混酸で使用される。条件としては、90g/リット
ルの硫酸で温度70〜90℃、時間10〜60分浸漬するのが好
ましい。また、二段処理法として、第一処理を1〜10%
硫酸または5〜20%塩酸で温度50〜70℃、時間10〜60分
処理する。また、このとき酸洗い抑制剤を添加した方が
よい。次いで第二処理として、1〜20%硫酸と5〜30%ふ
っ酸の混酸で温度50〜90℃、時間10〜30分浸漬するのが
特に好ましい。
【0059】
【発明の効果】請求項の発明によれば、アルミニウム合
金からなるピストン本体に鋳ぐるみにより埋設されピス
トンリングが組み込まれる冷却空洞付きピストン耐摩環
において、窒化ほう素を含む鉄系金属の焼結材料からな
りピストンリングが組み込まれる環状の耐摩環本体と、
この耐摩環本体の内周側にろう付けにより組み込まれた
管材からなる環状の空洞形成材とを備え、前記耐摩環本
体に含有する窒素を0.55%以下に形成し、前記耐摩
環本体をピストン本体に鋳ぐるむ際、その接合面に形成
される固体層としての反応層の強度を向上して鋳ぐる
み、前記耐摩環本体をピストン本体に確実に取り付ける
ことができる。
【0060】請求項2の発明によれば、前記アルミニウ
ム合金はAl−Si系合金を材料として鋳造されたもの
であり、前記窒化ほう素を含む鉄系金属の焼結材料は黒
鉛析出鉄系焼結材料からなり、前記耐摩環本体とピスト
ン本体の接合面の有効な反応層を確実に形成することが
できる。
【0061】請求項3発明によれば、アルミニウム合金
からなるピストン本体に鋳ぐるみにより埋設されピスト
ンリングが組み込まれる冷却空洞付きピストン耐摩環の
製造方法において、窒化ほう素を含む鉄系金属を主成分
とする原料粉末を圧縮してピストンリングが組み込まれ
る耐摩環本体となる圧粉体を成形した後、この圧粉体の
内周側に管材からなる環状の空洞形成材を組み込むとと
もに、これら圧粉体と管材との接合面あるいはこの接合
面の近傍にろう材を設け、つぎに前記空洞形成材ととも
に前記圧粉体を窒素を含む雰囲気ガス中で焼結して、前
記焼結体と前記空洞形成材とをろう材を溶融して接合す
るとともに、前記焼結体に含有する窒素を0.55%以
下に形成して前記焼結体とともに前記空洞形成材を前記
ピストン本体に鋳ぐるんで、前記空洞形成材の内部の密
閉した空間部により冷却空洞を形成するものであり、前
記耐摩環本体とピストン本体の接合面に形成される反応
層の強度を向上して前記耐摩環本体を前記ピストン本体
に確実に取り付けることができる。
【0062】請求項4発明によれば、前記焼結体の焼結
時の冷却速度を0.3〜0.8℃/secで降温し、焼結
体に含有する窒素を0.55%以下に確実に形成して前
記耐摩環本体を前記ピストン本体に確実に取り付けるこ
とができる。
【0063】請求項5発明によれば、前記雰囲気ガスの
窒素量が20〜50重量%であり、焼結体に含有する窒
素を0.55%以下に確実に形成して前記耐摩環本体を
前記ピストン本体に確実に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すもの
で、第1例のピストン耐摩環を鋳ぐるんだピストン本体
の断面図である。
【図2】同上ピストン耐摩環のみの断面図である。
【図3】同上ピストン耐摩環のみの平面図である。
【図4】同上ピストン耐摩環の通孔付近の断面図であ
り、(a)は通孔の閉塞前、(b)は通孔の閉塞後を示
している。
【図5】焼結温度のグラフを示している。
【図6】有効な反応層の面積率のグラフを示している。
【図7】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すもの
で、第2例のピストン耐摩環の分解斜視図である。
【図8】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すもの
で、第3例のピストン耐摩環の断面図である。
【図9】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すもの
で、第4例のピストン耐摩環の接合方法を示す断面図で
ある。
【図10】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第5例のピストン耐摩環の接合方法を示す断面図
である。
【図11】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第6例のピストン耐摩環の接合方法を示す断面図
である。
【図12】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第7例のピストン耐摩環の接合方法を示す断面図
である。
【図13】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第8例のピストン耐摩環の接合方法を示す断面図
である。
【図14】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第9例のピストン耐摩環の接合方法を示す断面図
である。
【図15】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第10例のピストン耐摩環の断面図であり、
(a)は通孔の閉塞前、(b)は通孔の閉塞後を示して
いる。
【図16】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第11例のピストン耐摩環の断面図であり、
(a)は通孔の閉塞前、(b)は通孔の閉塞後を示して
いる。
【図17】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、(a)は第12例のピストン耐摩環の平面図、
(b)は間隔保持部がない場合の問題を示す平面図であ
る。
【図18】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第12例のピストン耐摩環の接合前の断面図であ
る。
【図19】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第13例のピストン耐摩環の断面図であり、
(a)は通孔の閉塞前、(b)は通孔の閉塞後を示して
いる。
【図20】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第14例のピストン耐摩環の接合前の断面図であ
る。
【図21】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第15例のピストン耐摩環の接合前の断面図であ
る。
【図22】本発明のピストン耐摩環の実施形態を示すも
ので、第16例のピストン耐摩環の製造方法を示す工程
図である。
【符号の説明】
11 ピストン本体 19,20 ピストンリング 31 ピストン耐摩環 32 冷却空洞 33 耐摩環本体 34 空洞形成材 36 52 ろう材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花田 久仁夫 新潟県新潟市小金町3丁目1番1号 三菱 マテリアル株式会社新潟製作所内 (72)発明者 山本 英継 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 山川 修司 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 Fターム(参考) 3J044 AA01 AA18 BA03 BA04 BA09 BC01 BC03 CA06 CA21 DA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム合金からなるピストン本体
    に鋳ぐるみにより埋設されピストンリングが組み込まれ
    る冷却空洞付きピストン耐摩環において、窒化ほう素を
    含む鉄系金属の焼結材料からなりピストンリングが組み
    込まれる環状の耐摩環本体と、この耐摩環本体の内周側
    にろう付けにより組み込まれた管材からなる環状の空洞
    形成材とを備え、前記耐摩環本体に含有する窒素を0.
    55%以下に形成することを特徴とする冷却空洞付きピ
    ストン耐摩環。
  2. 【請求項2】 前記アルミニウム合金はAl−Si系合
    金を材料として鋳造されたものであり、前記窒化ほう素
    を含む鉄系金属の焼結材料は黒鉛析出鉄系焼結材料から
    なることを特徴とする請求項1記載の冷却空洞付きピス
    トン耐摩環。
  3. 【請求項3】 アルミニウム合金からなるピストン本体
    に鋳ぐるみにより埋設されピストンリングが組み込まれ
    る冷却空洞付きピストン耐摩環の製造方法において、窒
    化ほう素を含む鉄系金属を主成分とする原料粉末を圧縮
    してピストンリングが組み込まれる耐摩環本体となる圧
    粉体を成形した後、この圧粉体の内周側に管材からなる
    環状の空洞形成材を組み込むとともに、これら圧粉体と
    管材との接合面あるいはこの接合面の近傍にろう材を設
    け、つぎに前記空洞形成材とともに前記圧粉体を窒素を
    含む雰囲気ガス中で焼結して、前記焼結体と前記空洞形
    成材とをろう材を溶融して接合するとともに、前記焼結
    体に含有する窒素を0.55%以下に形成して前記焼結
    体とともに前記空洞形成材を前記ピストン本体に鋳ぐる
    んで、前記空洞形成材の内部の密閉した空間部により冷
    却空洞を形成することを特徴とする冷却空洞付きピスト
    ン耐摩環の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記焼結体の焼結時の冷却速度を0.3
    〜0.8℃/secで降温することを特徴とする請求項3
    記載の冷却空洞付きピストン耐摩環の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記雰囲気ガスの窒素量が20〜50重
    量%であることを特徴とする請求項3または4に記載の
    冷却空洞付きピストン耐摩環の製造方法。
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