JP2003336269A - 建築物の設置構造 - Google Patents

建築物の設置構造

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JP2003336269A
JP2003336269A JP2002148109A JP2002148109A JP2003336269A JP 2003336269 A JP2003336269 A JP 2003336269A JP 2002148109 A JP2002148109 A JP 2002148109A JP 2002148109 A JP2002148109 A JP 2002148109A JP 2003336269 A JP2003336269 A JP 2003336269A
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building
reinforced concrete
horizontal
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JP2002148109A
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Mamoru Hasegawa
護 長谷川
Katsunori Onishi
克則 大西
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜面であっても、基礎工事費を安価にする
ことのできる建築物の設置構造を提供する。 【解決手段】 傾斜面2に、複数の水平鉄筋コンクリー
ト製基礎31、32と、この水平鉄筋コンクリート基礎
31、31の間に垂直鉄筋コンクリート製基礎33とか
らなる段状の鉄筋コンクリート基礎3を設け、この複数
の水平鉄筋コンクリート製基礎31、32の上にそれぞ
れ基礎梁13を設置し、このそれぞれの基礎梁13の上
に鉄骨ラーメン構造の建築物1を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は傾斜面に鉄骨ラーメ
ン構造の建築物を設置する建築物の設置構造に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物を設置する土地はすべて水平にな
っているとはかぎらず、傾斜面になっていることがあ
る。このように、土地が傾斜面になっている場合には、
従来、図7(イ)〜(ハ)に示す方法で基礎を設け、こ
の基礎の上に建築物を設置していた。即ち、図7(イ)
に示す方法は、高さの異なる立上部101とフーチング
部102とからなる鉄筋コンクリート製の布基礎等の基
礎100を傾斜面に設け、傾斜面の上方にある第一基礎
100−1の上面と傾斜面の下方にある第二基礎100
−2の上面を略同じ高さにし、この第一基礎100−1
と第二基礎100−2の上に建築物を設ける方法であ
る。
【0003】又、(ロ)に示す方法は、傾斜面を掘削し
たり盛り土205をしたりして略水平な面Hとし、この
略水平な面に、略同じ高さの垂直基礎201と、この垂
直基礎201を連結する水平基礎202とからなるコ字
形の基礎200を設置し、この上方の垂直基礎201−
1と下方の垂直基礎201−2の上に建築物を設ける方
法である。又、(ハ)に示す方法は、傾斜面に擁壁30
0を設け、この擁壁300と傾斜面との間の空間に盛り
土305をして、上面を略水平にした土地306にし、
この水平にした土地306に基礎400を設け、この基
礎400の上に建築物を設ける方法である。
【0004】一方、従来の鉄骨ラーメン構造の建築物の
設置構造は、図8(イ)に示すように、建築物500の
柱脚501を鉄筋コンクリート製基礎600の上に立設
し、この柱脚501とコンクリート基礎600とを剛接
合していた。又、図6(ロ)に示すように、前記鉄筋コ
ンクリート製基礎600の中に基礎梁601を設けて補
強し、それ以外は逗6(イ)と略同じにした建築物の設
置構造も行われている。
【0005】例えば、特開平11−229398号公報
には、上下のフランジとウエッブとからなる基礎梁の下
側のフランジにシャーコネクターを下方に突出させて設
け、、コンクリート製の基礎のコンクリートを打設し
て、基礎梁とコンクリート基礎を一体化(剛接合)した
建築物の基礎構造と、この基礎に剛接合された基礎梁に
建物の柱脚をスプリットティーを介して剛接合で連結し
ている建物の設置構造が記載されている。
【0006】又、特開2001−146752号公報に
は、上下のフランジとウエッブとからなる基礎梁と下側
のフランジにコネクターを下方に突出させて設け、この
コネクターをコンクリートの中に埋め込む状態にして基
礎フーチング部を設けて一体として、フーチング部に基
礎梁を剛接合した布基礎が記載されている。そして、こ
の公報の詳細な説明の項には、布基礎の上に建築物の柱
脚をボルト・ナット等で剛接合することが記載されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記図7の
(イ)に示す方法は、傾斜面の上方の鉄筋コンクリート
製の基礎100−1と下方に鉄筋コンクリート製の基礎
100−2とを略同じ高さにするので、傾斜面の下方の
基礎100−2が高くなり、この下方の基礎100−2
にかかる土圧等が大きくなるので、この下方の基礎10
0−2を倒れなくするために頑丈にする必要がある。従
って、コンクリート製基礎を厚くして強固にする工事
や、厚い基礎100を固定するために土地を補強する工
事等が大規模となるので、工事費が高価になるという問
題がある。
【0008】又、(ロ)に示す方法は、傾斜面を削った
り盛り土して、水平面に設けるために土地を掘削したり
盛り土する量が多くなり、掘削工事や盛り土工事が大規
模となり、費用が高くなるし、更に、この水平面に、コ
ンクリート製基礎200を設けと、傾斜面の上方の基礎
201−1は深く地中に埋設されることになり、この上
方の基礎201−1に大きな土圧がかかる。従って、上
方の基礎201−1を頑丈にする必要があり、(イ)と
同じように、コンクリート製基礎を厚くして強固にする
工事や、厚い基礎100を固定するために土地を補強す
る工事等が大規模となり、工事費が高価になるという問
題がある。
【0009】又、(ハ)に示す方法は、擁壁工事と、こ
の擁壁300と傾斜面との間に盛り土をする造成工事が
大規模となり、工事費が高価になるという問題がある。
一方、図8に示すように、建築物500の柱脚501を
鉄筋コンクリート製基礎600の上に立設し、この柱脚
501とコンクリート基礎600とを剛接合した鉄骨ラ
ーメン構造の建築物では、鉄筋コンクリート製基礎60
0に柱脚501からのモーメントMが加わるため、
(イ)に示す鉄筋コンクリート製基礎600のスラブ厚
を大きくするか、(ロ)に示すように、鉄筋コンクリー
ト製基礎600を基礎梁601で補強する必要がある。
そのために、鉄筋コンクリート基礎600の構造が複雑
になり工事費が高価になる。
【0010】そこで、本発明の目的は、傾斜面であって
も、基礎工事費を安価にすることのできる建築物の設置
構造を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、請求項1記載の発明
は、傾斜面に鉄骨ラーメン構造の建築物を設置する建築
物の設置構造であって、前記傾斜面には、複数の水平鉄
筋コンクリート製基礎と、この水平鉄筋コンクリート製
基礎の間に設けらた垂直鉄筋コンクリート製基礎とから
なる段状の鉄筋コンクリート製基礎が設けられ、この複
数の水平鉄筋コンクリート製基礎の上にそれぞれ基礎梁
が設置され、このそれぞれの基礎梁の上に鉄骨ラーメン
構造の建築物の柱脚が立設されているものである。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明に係り、前記水平鉄筋コンクリート製基礎と基礎梁と
がピン接合され、前記基礎梁と鉄骨ラーメン構造の建築
物の柱脚とが剛接合されていることを特徴とするもので
ある。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明に係り、前記水平鉄筋コンクリート製基礎の上の基礎
梁に設置された鉄骨ラーメン構造の第一建築物の天井
と、高さの異なる別の水平鉄筋コンクリート製基礎の上
の基礎梁に設置された鉄骨ラーメン構造の第二建築物の
天井とが略一直線上に設けられているものである。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明に係り、前記水平鉄筋コンクリート製基礎の上の基礎
梁に設置された鉄骨ラーメン構造の第一建築物の基礎梁
から天井までの高さと、高さの異なる別の水平鉄筋コン
クリート製基礎の上の基礎梁に設置された鉄骨ラーメン
構造の第二建築物の基礎梁から天井までの高さが略同じ
になされているものである。請求項3記載の発明及び逗
4記載の発明における第一建築物の柱と第二建築物の柱
が隣接する場合には、どちらか一方の柱を省略してもよ
い。このように柱を省略すると、建築物を柱を省略した
だけ安価になるので好ましい。
【0015】(作用)請求項1記載の発明では、傾斜面
に鉄骨ラーメン構造の建築物を設置する建築物の設置構
造であって、前記傾斜面には、複数の水平鉄筋コンクリ
ート製基礎と、この水平鉄筋コンクリート製基礎の間に
設けらた垂直鉄筋コンクリート製基礎とからなる段状の
鉄筋コンクリート製基礎が設けられ、この複数の水平鉄
筋コンクリート製基礎の上にそれぞれ基礎梁が設置さ
れ、このそれぞれの基礎梁の上に鉄骨ラーメン構造の建
築物の柱脚が立設されているので、この請求項1記載の
建築物の設置構造にするには、傾斜面の土地を段状に掘
削して、複数段の略水平な面と、この略水平な面の間に
略垂直な面を設け、この略水平な面に水平鉄筋コンクリ
ート製基礎を設け、略垂直な面に垂直鉄筋コンクリート
基礎を設け、この水平鉄筋コンクリート製基礎の上に基
礎梁を設置し、この基礎梁の上に鉄骨ラーメン構造の建
築物の柱脚を立設すればよく、基礎工事が安価になる。
【0016】即ち、傾斜面の土地を段状にするので、掘
削したり埋める土地の量が、傾斜面を1つの平面にする
より少なくなり、それだけ工事費が安価になる。又、複
数段にするために、垂直鉄筋コンクリート基礎の高さが
低くなり、従って、この垂直鉄筋コンクリートにかかる
土圧が少なく、従って、この垂直鉄筋コンクリート基礎
を従来の傾斜面に設ける基礎より機械的強度を小さくす
ることができ、安価になる。
【0017】又、水平鉄筋コンクリート基礎と垂直鉄筋
コンクリート基礎とからなるので、布基礎のような立上
部がなく、従って、複雑に鉄骨を組み立てる必要がな
く、基礎工事が容易になり、安価になる。このようにな
っているので、全体として、工事費が安価になる。
【0018】請求項2記載の発明では、水平鉄筋コンク
リート製基礎と基礎梁とがピン接合され、前記基礎梁と
鉄骨ラーメン構造の建築物の柱脚とが剛接合されている
ので、鉄筋コンクリート製基礎は、基礎梁にピン接合さ
れているために、鉄骨ラーメン構造の建築物の柱脚から
のモーメントを負担せず、このモーメントは剛接合され
ている基礎梁全体で負担する。従って、鉄筋コンクリー
ト製基礎に柱脚からのモーメントMを負担するための地
中梁等の補強構造を付加する必要がなく、鉄骨ラーメン
構造の建築物の基礎構造を簡素にすることができ、安価
にすることができる。
【0019】請求項3記載の発明では、水平鉄筋コンク
リート製基礎の上の基礎梁に設置された鉄骨ラーメン構
造の第一建築物の天井と、高さの異なる別の水平鉄筋コ
ンクリート製基礎の上の基礎梁に設置された鉄骨ラーメ
ン構造の第二建築物の天井とが略一直線上に設けられて
いるので、この高さの異なる基礎梁の上に設置された第
一建築物の基礎梁から天井までの高さと第二建築物の基
礎から天井までの高さが異なる。
【0020】従って、天井が高くなっている鉄骨ラーメ
ン構造の建築物に、天井を高くしたい部屋、例えば、玄
関や居室等を設け、天井が低くなっている鉄骨ラーメン
構造の建築物に、天井が低くてもよい部屋、例えば、納
戸や車庫等を設けるというように、使用目的によって、
使い分けることができる。従って、かかる要望のある人
にとっては便利であるし、略一直線上に設けられている
第一建築物と第二建築物の天井の上に上階の建築物を、
従来の水平面上に設置する建築物と同様にして設置する
ことができ、施工し易い。
【0021】請求項4記載の発明では、水平鉄筋コンク
リート製基礎の上の基礎梁に設置された鉄骨ラーメン構
造の第一建築物の基礎梁から天井までの高さと、高さの
異なる別の水平鉄筋コンクリート製基礎の上の基礎梁に
設置された鉄骨ラーメン構造の第二建築物の基礎梁から
天井までの高さが略同じになされているので、この床か
ら天井までの高さが略同じになっている第一建築物と第
二建築物に設ける部屋を同じように使用することができ
る。従って、かかる要望のある人にとっては便利であ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例で説明する。 (実施例1)図1〜図4は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は傾斜面に建てた鉄骨ラーメン構造の建築物を
示す一部切欠斜視図、図2(イ)は図1のA−A線にお
ける垂直断面図、(ロ)は(イ)のB−B線における水
平断面図、図3は図2の模式図、図4は実施例1の変形
例を示す一部切欠斜視図である。
【0023】図1〜図4において、1は傾斜面2に建て
られた鉄骨ラーメン構造の建築物であり、この鉄骨ラー
メン構造の建築物1は、傾斜面2の上方に建てられた第
一建築物1−1と、下方に建てられた第二建築物1−2
とからなる。傾斜面2には、土地の一部が掘削されて、
上段の水平部分21と下段の水平部分22と、上段21
と下段22の間の垂直部分23とが形成されている。
【0024】尚、この上段の水平部分21と坂上側に
は、上方の土地が崩れることを止めるための擁壁4が設
けられいる。又、この擁壁4と鉄骨ラーメン構造の建築
物1の間の上段の水平部分22には、溝41が設けられ
て、上方の傾斜面2から流れてくる雨水をこの溝41で
止めて、鉄骨ラーメン構造の建築物1の方に流れてこな
いようになっている。
【0025】そして、この上段の水平部分21には、鉄
筋コンクリートが打ち込まれて第一水平鉄筋コンクリー
ト基礎31が設けられ、下段の水平部分22には、鉄筋
コンクリートが打ち込まれて第二水平鉄筋コンクリート
基礎32が設けられ、垂直部分23には、鉄筋コンクリ
ートが打ち込まれて垂直鉄筋コンクリート基礎33が設
けられ、この第一水平鉄筋コンクリート基礎31と垂直
鉄筋コンクリート基礎33と第二水平鉄筋コンクリート
基礎32とが一体になった鉄筋コンクリート基礎3とな
っている。
【0026】この第一水平鉄筋コンクリート基礎31と
第二水平鉄筋コンクリート基礎32には、図2に示すよ
うに、それぞれアンカーボルト15が埋設されている。
第一建築物1−1と第二建築物1−2は、高さが第一水
平鉄筋コンクリート基礎31と第二水平鉄筋コンクリー
ト基礎32の差だけ異なるだけであり、略同じ構造をし
ている。
【0027】即ち、矩形状の四隅に立設された4本の鉄
骨製の柱11と、この鉄骨製柱11の上端部を矩形状の
辺に沿って溶接等で剛接合された4本の鉄骨製の梁12
と、鉄骨製の柱11の柱脚11Aを矩形の辺に沿って溶
接等で剛接合された3本の鉄骨製の基礎梁13とからな
る骨格を有する。
【0028】基礎梁13にはアンカーボルト15が挿入
される通孔131が設けられている。この鉄骨製の柱1
1、鉄骨製の梁12、鉄骨製の基礎梁13は、角鋼管、
C形鋼、H形鋼、I形鋼等のいずれをも採用可能であ
る。この骨格に床、壁、天井等が形成されて第一建築物
1−1や第二建築物1−2となるのであるが、これ等の
床、壁、天井等については省略する。
【0029】そして、鉄骨ラーメン構造の建築物1は、
第一建築物1−1の基礎梁13に設けられている通孔1
31に、第一水平鉄筋コンクリート基礎31のアンカー
ボルト15が挿入されて、第一建築物1−1が据え付け
られ、第二建築物1−1の基礎梁13に設けられている
通孔131に、第一水平鉄筋コンクリート基礎31のア
ンカーボルト15が挿入されて、第二建築物1−2が据
え付けられたものである。
【0030】この際、第一建築物1−1と第二建築物と
は、基礎梁13のない辺を向かい合わせて据え付けられ
ている。そして、第一建築物1−1と第二建築物1−2
は、第一水平鉄筋コンクリート基礎31と第二水平鉄筋
コンクリート基礎32の差だけ高さが異なるために、第
一建築物1−1の天井と第二建築物1−2の天井が略同
一線状に設けられている。
【0031】次に、この鉄骨ラーメン構造の建築物1の
施工方法と作用について説明する。傾斜面2の一部を掘
削して、上段の水平部分21と下段の水平部分22と垂
直部分23とを形成する。次に、この上段の水平部分2
1と、下段の水平部分22と、垂直部分23に鉄筋を設
け、コンクリートを打ち込んで、図1に示すように、第
一水平鉄筋コンクリート基礎31、第二水平鉄筋コンク
リート基礎32、垂直鉄筋コンクリート基礎33を一体
に設ける。この際、第一水平鉄筋コンクリート基礎31
と第二水平鉄筋コンクリート基礎32には、アンカーボ
ルト15を埋設する。
【0032】このように傾斜面2の土地を平面にすると
きに、段状にするので、掘削したり盛り土する土地の量
が、傾斜面を1つの平面にするより少なくなり、それだ
け工事費が安価になる。又、段状にするために、垂直鉄
筋コンクリート基礎33の高さが低くなり、従って、こ
の垂直鉄筋コンクリート基礎33にかかる土圧が少な
く、従って、この垂直鉄筋コンクリート基礎33を従来
の傾斜面に設ける基礎より機械的強度を小さくすること
ができ、安価にすることができる。
【0033】又、水平鉄筋コンクリート基礎31、32
と垂直鉄筋コンクリート基礎33とからなるので、布基
礎のような立上部がなく、従って、複雑に鉄骨を組み立
てる必要がなく、基礎工事が安価になる。このようにな
っているので、全体として、基礎工事費が安価になる。
一方、工場で、矩形状の四隅に4本の柱11を立設し、
この鉄骨製柱11の上端部を矩形状の辺に沿って4本の
鉄骨製の梁12を差し渡し、接合点を剛接合し、鉄骨製
の柱11の柱脚11Aを矩形の辺に沿って3本の鉄骨製
の基礎梁13を差し渡し、接合点を溶接等で剛接合し
て、鉄骨ラーメン構造の第一建築物1−1と第二建築物
1−2の骨格を製造する。
【0034】尚、この基礎梁13には、アンカーボルト
15を挿入するための通孔131を設ける。この第一建
築物1−1と第二建築物1−2の骨格に床、壁、天井等
を設けて第一建築物1−1と第二建築物1−2を製造す
る。この工場で製造した第一建築物1−1と第二建築物
1−2を施工現場に運搬する。
【0035】施工現場では、この第一建築物1−1を吊
り上げ、第一水平鉄筋コンクリート基礎31に設けられ
ているアンカーボルト15に基礎梁13の通孔131を
入れながら、基礎梁13の上に下ろして、第一建築物1
−1を設置する。又、第二建築物1−2を吊り上げ、第
二水平鉄筋コンクリート基礎32に設けられているアン
カーボルト15に基礎梁13の通孔131を入れなが
ら、基礎梁13の上に下ろして、第二建築物1−2を設
置する。その後、種々な仕上げを行うと、鉄骨ラーメン
構造の建築物1が完成する。尚、この際、第一建築物1
−1と第二建築物とを、基礎梁13のない辺を向かい合
わせて設置する。
【0036】このようにすると、水平鉄筋コンクリート
製基礎と基礎梁とがピン接合され、基礎梁と鉄骨ラーメ
ン構造の建築物1の柱脚とが剛接合されているので、鉄
骨ラーメン構造の建築物1の柱脚11Aからのモーメン
トは、図3に示すように、基礎梁13全体で負担し、鉄
筋コンクリート基礎31、32が負担しない。従って、
この鉄筋コンクリート基礎31、32に補強梁等を設け
る必要がなく、基礎工事を安価にすることができる。
【0037】このようにして完成した鉄骨ラーメン構造
の建築物1では、第一建築物1−1の基礎梁31から天
井までの高さと第二建築物1−2の基礎梁32から天井
までの高さを異なる状態にして、高さの異なる水平鉄筋
コンクリート製基礎31の上の基礎梁13に設置された
鉄骨ラーメン構造の第一建築物1−1の天井と、高さの
異なる別の水平鉄筋コンクリート製基礎32の上の基礎
梁13に設置された鉄骨ラーメン構造の第二建築物1−
2の天井とを略一直線上にしている。
【0038】従って、天井を高くなっている鉄骨ラーメ
ン構造の第二建築物1−2に、天井を高くしたい部屋、
例えば、玄関や居室等を設け、天井を低くなっている鉄
骨ラーメン構造の第一建築物1−1に、天井が低くても
よい部屋、例えば、納戸や車庫等を設けるというよう
に、使用目的によって、使い分けることができ、かかる
要望のある人にとっては便利であるし、この第一建築物
1−1と第二建築物1−2の天井が略一直線上に設けら
れているので、この天井の上に上階の建築物を従来の水
平面上に建てた建築物と同様にして建てることができ、
施工し易くなる。尚、図4に示すように、第一建築物1
−1の柱11に隣接している第二建築物1−2の柱11
を省略してもよい。このようにすると、第二建築物1−
2の柱11を省略しただけ安価になる。
【0039】(実施例2)図5及び図6は、本発明の他
の実施例を示すもので、図5は傾斜面に建てた鉄骨ラー
メン構造の建築物を示す一部切欠斜視図、図6は実施例
2の変形例を示す一部切欠斜視図である。
【0040】この図4に示す実施例2を図1〜図3に示
す鉄骨ラーメン構造の建築物1aを実施例1と比較する
と、第一建築物1a−1と第二建築物1a−2の高さが
異なる。即ち、この実施例では、第一建築物1a−1と
第二建築物1a−2の高さが略同じであって、この第一
建築物1a−1と第二建築物1a−2を、高さの異なる
第一水平鉄筋コンクリート基礎31aと第二水平鉄筋コ
ンクリート基礎32aに据え付けると、天井の高さが異
なる。その他は、実施例1と略同じであるので、説明を
省略する。
【0041】この実施例2記載の鉄骨ラーメン構造の建
築物1aでは、第一水平鉄筋コンクリート製基礎31a
の上の基礎梁13aに設置された鉄骨ラーメン構造の第
一建築物1a−1の基礎梁13aから天井までの高さ
と、高さの異なる第二水平鉄筋コンクリート製基礎32
aの上の基礎梁13aに設置された鉄骨ラーメン構造の
第二建築物1a−2の基礎梁13aから天井までの高さ
が略同じになされているので、床から天井までの高さが
略同じになっている第一建築物1a−1と第二建築物1
a−2に設ける部屋を、同じように使用することがで
き、かかる要望のある人にとっては便利である。その他
の施工方法および作用は、略同じであるので説明を省略
する。尚、図6に示すように、第一建築物1a−1の柱
11aに隣接している第二建築物1a−2の柱11aを
省略してもよい。このようにすると、第二建築物1a−
2の柱11aを省略しただけ安価になる。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、傾斜面に鉄骨ラ
ーメン構造の建築物を設置する建築物の設置構造であっ
て、前記傾斜面には、複数の水平鉄筋コンクリート製基
礎と、この水平鉄筋コンクリート製基礎の間に設けらた
垂直鉄筋コンクリート製基礎とからなる段状の鉄筋コン
クリート製基礎が設けられ、この複数の水平鉄筋コンク
リート製基礎の上にそれぞれ基礎梁が設置され、このそ
れぞれの基礎梁の上に鉄骨ラーメン構造の建築物の柱脚
が立設されているから、傾斜面に水平面を設けるため
に、傾斜面の土地を段状に掘削したり盛り土をして、複
数段の略水平な面と、この略水平な面の間に略垂直な面
を設けた後に、この略水平な面に水平鉄筋コンクリート
製基礎を設け、略垂直な面に垂直鉄筋コンクリート基礎
を設け、この水平鉄筋コンクリート製基礎の上に基礎梁
を設置し、この基礎梁の上に鉄骨ラーメン構造の建築物
の柱脚を立設すればよく、工事が安価になる。
【0043】請求項2記載の発明は、水平鉄筋コンクリ
ート製基礎と基礎梁とがピン接合され、前記基礎梁と鉄
骨ラーメン構造の建築物の柱脚とが剛接合されているか
ら、鉄筋コンクリート製基礎は、基礎梁にピン接合され
ているために、鉄骨ラーメン構造の建築物の柱脚からの
モーメントを負担せず、このモーメントは剛接合されて
いる基礎梁全体で負担する。従って、鉄筋コンクリート
製基礎に柱脚からのモーメントを負担するための地中梁
等の補強構造を付加する必要がなく、鉄骨ラーメン構造
の建築物の基礎構造を簡素にすることができ、安価にす
ることができる。
【0044】請求項3記載の発明は、水平鉄筋コンクリ
ート製基礎の上の基礎梁に設置された鉄骨ラーメン構造
の第一建築物の天井と、高さの異なる別の水平鉄筋コン
クリート製基礎の上の基礎梁に設置された鉄骨ラーメン
構造の第二建築物の天井とが略一直線上に設けられてい
るから、この第一建築物の基礎梁から天井までの高さと
第二建築物の基礎から天井までの高さが異なり、使用目
的によって、使い分けることができ、かかる要望のある
人にとっては便利であるし、略一直線状になっている第
一建築物と第二建築物の天井の上に上階の建築物を従来
の水平面上に建てた建築物と同様にして建てることがで
き、施工し易くなる。
【0045】請求項4記載の発明は、水平鉄筋コンクリ
ート製基礎の上の基礎梁に設置された鉄骨ラーメン構造
の第一建築物の基礎梁から天井までの高さと、高さの異
なる別の水平鉄筋コンクリート製基礎の上の基礎梁に設
置された鉄骨ラーメン構造の第二建築物の基礎梁から天
井までの高さが略同じになされているから、床から天井
までの高さが略同じになっている第一建築物と第二建築
物に設ける部屋を、同じように使用することができ、か
かる要望のある人にとっては便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、傾斜面に建て
た鉄骨ラーメン構造の建築物を示す一部切欠斜視図であ
る。
【図2】(イ)は図1のA−A線における断面図、
(ロ)は(イ)のB−B線における断面図である。
【図3】図2の模式図である。
【図4】実施例1の変形例を示す一部切欠斜視図であ
る。
【図5】本発明の他の実施例を示すもので、傾斜面に建
てた鉄骨ラーメン構造の建築物を示す一部切欠斜視図で
ある。
【図6】実施例2の変形例を示す一部切欠斜視図であ
る。
【図7】従来の基礎を設ける方法を示す断面図である。
【図8】従来の建築物の設置構造を示す模式図である。
【符号の説明】
1 鉄骨ラーメン構造の建築物 1−1、1a−1 第一建築物 1−2、1a−2 第二建築物 13、13a 基礎梁 15、15a アンカーボルト 2 傾斜面 3 鉄筋コンクリート基礎 31、31a 第一水平鉄筋コンクリート基礎 32、32a 第二水平鉄筋コンクリート基礎 33 垂直鉄筋コンクリート基礎

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 傾斜面に鉄骨ラーメン構造の建築物を設
    置する建築物の設置構造であって、前記傾斜面には、複
    数の水平鉄筋コンクリート製基礎と、この水平鉄筋コン
    クリート製基礎の間に設けらた垂直鉄筋コンクリート製
    基礎とからなる段状の鉄筋コンクリート製基礎が設けら
    れ、この複数の水平鉄筋コンクリート製基礎の上にそれ
    ぞれ基礎梁が設置され、このそれぞれの基礎梁の上に鉄
    骨ラーメン構造の建築物の柱脚が立設されていることを
    特徴とする建築物の設置構造。
  2. 【請求項2】 前記水平鉄筋コンクリート製基礎と基礎
    梁とがピン接合され、前記基礎梁と鉄骨ラーメン構造の
    建築物の柱脚とが剛接合されていることを特徴とする請
    求項1記載の建築物の設置構造。
  3. 【請求項3】 前記水平鉄筋コンクリート製基礎の上の
    基礎梁に設置された鉄骨ラーメン構造の第一建築物の天
    井と、高さの異なる別の水平鉄筋コンクリート製基礎の
    上の基礎梁に設置された鉄骨ラーメン構造の第二建築物
    の天井とが略一直線上に設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の建築物の設置構造。
  4. 【請求項4】 前記水平鉄筋コンクリート製基礎の上の
    基礎梁に設置された鉄骨ラーメン構造の第一建築物の基
    礎梁から天井までの高さと、高さの異なる別の水平鉄筋
    コンクリート製基礎の上の基礎梁に設置された鉄骨ラー
    メン構造の第二建築物の基礎梁から天井までの高さが略
    同じになされていることを特徴とする請求項1記載の建
    築物の設置構造。
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