JP2003335255A - 無人走行車両 - Google Patents
無人走行車両Info
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- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Abstract
輪操向と四輪操向とを効果的に切り換えることにより、
旋回半径の縮小を図るとともに、操作性や乗り心地の向
上を図る。 【解決手段】 操舵輪としての前輪15・15及び後輪
14・14を備え、自動操縦と手動操縦とを選択可能な
無人走行車両において、二輪操向と四輪操向とを切換可
能とし、前輪操向装置の前輪操向軸58と後輪操向装置
の後輪操向軸59と操舵モータ29との間に設けられ
た、自動/手動操縦切換機構31と二輪/四輪操向切換
機構57のクラッチスライダ115・125の状態によ
り、モータ出力軸121との間に手動操縦時には二輪操
舵として後輪の操向を固定し、自動操縦時には四輪操舵
とし、さらに、前輪15・15及び後輪14・14の操
向角が設定角以上では後輪14・14の操向を固定する
ようにした。
Description
無人走行車両における二輪/四輪操向切換の技術に関す
る。
せて後輪も操向できるよう組み合わせた、四輪操向方式
ステアリング(4WS)が知られている。操向の作動に
は、ハンドルの切れ角が小さい間は前輪・後輪とも同じ
方向に操向し、一定の切れ角を超えると前輪と後輪が逆
方向の切れ角となるものがある。後輪の切れ角を変更す
る方法には車両の速度や走行の状態から感知して操向を
変える方式がある。また、後輪を操向する機構には前輪
の操向機構のステアリングギヤボックスから後輪のギヤ
ボックスをセンタシャフトで伝動する機械操作式と、パ
ワーステアリングポンプの油圧を利用して後輪のギヤボ
ックスに切れ角を伝える油圧操作式とがある。
式ステアリング(4WS)を採用して旋回半径の縮小が
図られている技術が公知である。例えば、特開2001
−225744号公報や特開平8−123551号公報
に記載の技術である。
よれば、無人走行車両において二輪操向と四輪操向とを
有意義に切り換える構成のものはない。そこで、本発明
では、ゴルフカート等の無人走行車両において、二輪操
向と四輪操向とを効果的に切り換えることにより、旋回
半径の縮小を図るとともに、操作性や乗り心地の向上を
図ろうとしている。
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
の前輪及び後輪を備え、誘導経路に沿って操行制御され
る自動操縦と、操縦者のハンドル操作による手動操縦と
を選択可能な無人走行車両において、二輪操向と四輪操
向を切換可能とするものである。
人走行車両において、自動/手動操縦切換機構により、
ハンドルと操向モータ(或いは、ハンドル及び操向モー
タと操向モータ)のうちいずれかを選択して前輪操向装
置と連結し、二輪/四輪操向切換機構により、前輪操向
装置と後輪操向装置との連結又は連結解除を切り換える
ものである。
人走行車両において、自動/手動操縦切換機構と二輪/
四輪操向切換機構とを連動させるものである。
人走行車両において、手動操縦選択時には二輪操向と
し、自動操縦選択時には四輪操向とするものである。
人走行車両において、手動操縦時には、後輪が直進方向
となるよう固定するものである。
2に記載の無人走行車両において、自動操縦時に車両が
誘導操向される走行路にマグネットを埋設し、車両に備
えたマグネットセンサでマグネットを検出することによ
り二輪操向と四輪操向を切り換えるよう制御するもので
ある。
6のいずれかに記載の無人走行車両において、前輪の操
向角と後輪の操向角を逆位相とするものである。
7のいずれかに記載の無人走行車両において、前輪の操
向角に対し後輪の操向角を小さくするものである。
7のいずれかに記載の無人走行車両において、後輪の最
大切れ角を設定し、前輪及び後輪の操向角が後輪の最大
切れ角となるまでは、前輪及び後輪を同角度操向し、前
輪の操向角が後輪の最大切れ角以上となれば、後輪の操
向角は後輪の最大切れ角に固定するものである。
る。図1は本発明の一実施例に係るゴルフカートの全体
的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図である。
図3は取付部材を介してドアを取り付けたゴルフカート
を示す側面図、図4は取付部材の平面図、図5は同じく
側面図である。図6はゴルフカートの制御ブロック図で
ある。図7はゴルフカートの操向系統を示す平面図、図
8は同じく側面図、図9はゴルフカートの操向駆動伝達
系を示す前部正面図、図10は同じく前部平面図、図1
1はゴルフカートの操向駆動伝達系を示す後部背面図、
図12は同じく後部平面図、図13はハンドルを切った
ときの車輪の様子を示す平面図である。図14は二輪/
四輪操向切換機構の別実施例を示す平面図、図15は同
じく切換部拡大図、図16は二輪/四輪操向切換機構の
別実施例を示す平面図である。図17はギアケース内部
の構造を示す展開図、図18は二輪/四輪操向切換機構
と自動/手動操縦切換機構の連動を示す説明図、図19
は二輪/四輪操向切換機構のクラッチスライダを示す図
17におけるX方向矢視図、図20は手動操縦・二輪操
向モードにおける二輪/四輪操向切換機構を示す図、図
21は自動操縦・四輪操向モードにおける後輪操向角0
°時の二輪/四輪操向切換機構を示す図、図22は自動
操縦・四輪操向モードにおける後輪操向角βz時の二輪
/四輪操向切換機構を示す図、図23は自動操縦・四輪
操向モードにおける後輪操向角ロック時の二輪/四輪操
向切換機構を示す図、図24は自動操縦・四輪操向モー
ドにおける後輪操向角ロック時の二輪/四輪操向切換機
構を示す図である。図25はマグネットによる二輪/四
輪操向切換制御を示すフローチャート図である。
ルフカート1を採用し、まず、該ゴルフカート1の全体
構成を図1及び図2を用いて以下に説明する。ゴルフカ
ート1は、車体を支持するメインフレーム2の前部と後
部には、外装部材としてのフロントカウル6、リアカウ
ル4がそれぞれ設けられている。フロントカウル6後部
の前部座席台3の上部には、前座席シート8が設けられ
ている。一方リアカウル4の上部には後座席シート9が
設けられている。リアカウル4内にはエンジン11、ト
ランスミッション13、バッテリ77、マフラ等が配設
されている。
が設けられており、後座席シート9の後部上には背もた
れ47が設けられている。また、前座席シート8、後座
席シート9の外側方から後部にはそれぞれ前アシストフ
レーム48・後アシストフレーム49が設けられてい
る。
は、フロントカウル6から突出して配置されたハンドル
16等のステアリング機構が設けられており、また、運
転席の足元前方にはブレーキペダル18及びアクセルペ
ダル17が設けられている。フロントカウル6下方には
左右一対の前輪15・15が懸架されており、また、リ
アカウル4の後部下方には左右一対の後輪14・14が
懸架され、メインフレーム2の前端と後端にそれぞれバ
ンパー5・5が配設されている。
一対のフロント支柱41が上方に延設され、該フロント
支柱41・41間にフロントガラス7が取り付けられて
いる。一方、前記後座席シート9の後アシストフレーム
49の左右中央上部には、リア支柱42が上方に延設さ
れている。前記フロント支柱41及びリア支柱42の上
端部間にはルーフフレームを架設してルーフ43で覆っ
ている。前記リアカウル4の後方には、キャリアフレー
ム44が斜め上方に向かって延設されており、その上に
ゴルフバッグを載せることができるようになっており、
パターケース45がその下部に付設されている。
は、図3に示す如く、天候に応じて座席の側方部分にド
ア80を取り付けることができるように構成されてい
る。ドア80は、フロント支柱41とリア支柱42の間
に設けられたミドル支柱82に、取付部材81・81を
介して取り付けられている。該取付部材81・81によ
って、工具等を使用せずにミドル支柱82にドア80を
取り付けられるようになり、容易に着脱できるようにし
ている。なお、ドア80を取り付けるのはミドル支柱8
2に限定されるものではなく、例えば、フロント支柱4
1やリア支柱42等にも取り付けることができる。
1は、支柱挟持部83、マグネット保持部84、マグネ
ット86及びハンドル85で構成されている。前記支柱
挟持部83は断面略コ字状であり、ミドル支柱82をコ
字の開放側から挿入可能に構成されている。前記マグネ
ット保持部84は、支柱挟持部83に固設された断面L
字状の部材であり、該マグネット保持部84に、ドアヒ
ンジ87を螺結するためのナット88・88が設けられ
ている。そして、前記マグネット保持部84には、L字
状のハンドル85を挿入する孔84aが穿設されてい
る。
グリップ85aが形成され、また、他側端部には雄螺子
が切られており、該雄螺子部分85bがマグネット保持
部84に形成された挿入孔84aに挿入された上、該雄
螺子部分85bに雌螺子の形成されたマグネット86が
螺入されている。従って、ハンドル85を回動すること
で、マグネット86を支柱挟持部83から離したり近づ
けたりすることができる。ハンドル85を回転させて、
マグネット86を支柱挟持部83に最も近づけた状態と
すれば、該マグネット86の磁力によりミドル支柱82
に取付部材81が固定される。また、ハンドル85を逆
方向に回転させると、マグネット86をミドル支柱82
から強制的に離すこととなり、ミドル支柱82に及ぶマ
グネット86の磁力が弱まって、該ミドル支柱82から
取付部材81を取り外すことが可能となる。
形態を説明する。図1、図2及び図6に示す如く、無人
走行車両としてのゴルフカート1は、エンジン11を搭
載し、このエンジン11には遠心クラッチ付きVベルト
式自動変速機12を介してトランスミッション13が連
結されている。従って、エンジン回転数が所定エンジン
回転数以上のときは、遠心クラッチが連結されて、エン
ジン11からVベルト式自動変速機12を介してトラン
スミッション13に駆動力が伝達され、駆動輪である一
対の後輪14・14が回転駆動される。また、所定エン
ジン回転数を下回ったときは、遠心クラッチが「断」と
なり、駆動力は、トランスミッション13に対し伝わら
ないようになっている。
右一対の前輪15・15を手動操縦するためのハンドル
16、エンジン11のエンジン回転数を変えるためのス
ロットル開度を調節するためのアクセルペダル17、車
両に制動を付与するためのブレーキペダル18とブレー
キユニット19、各後輪14・14、各前輪15・15
に設けられたドラムブレーキ20・21・22・23を
備えている。ドラムブレーキ20・21・22・23は
ブレーキペダル18にワイヤ結合されているとともにブ
レーキユニット19に連結されている。但し、制動装置
はドラムブレーキに限定するものではなくディスクブレ
ーキ等であってもよい。
メータからなるアクセルセンサ26が設けられ、アクセ
ルセンサ26はアクセルペダル17のアクセル操作量に
比例したアクセル信号を制御手段となるコントローラ1
0に出力する。また、前記ブレーキペダル18には、ブ
レーキスイッチ27が設けられ、ブレーキペダルの踏込
操作を検出してブレーキ信号をコントローラ10に出力
する。
結されている。ステアリング機構はラック&ピニオン式
とされ、ステアリング軸30、ステアリング入力軸5
5、前輪操向軸58等を介してピニオンの形成された入
力軸60がハンドル16によって作動され、ラックの形
成されたアーム34に前輪操向ロッド66及びナックル
アーム37Rを介して連結されたタイロッド28によっ
て各前輪15・15の転舵が可能とされている。ステア
リング機構は操向モータ29を備えており、操向モータ
29が回転駆動されると、前輪操向軸58を介して各前
輪15・15が操向される。なお、操向モータ29が回
転される際には、ハンドル16に連結されたステアリン
グ軸30は、操向切換クラッチ31によって前輪操向軸
58から切り離され、手動操作が不能になっている。
操作による手動走行の他、自動走行が可能となってお
り、自動走行を行うためのコントローラ10を備えてい
る。前記コントローラ10により、手動操縦モード時の
車速制御及びエンジン回転数制御、自動操縦モード時の
操向制御、車速制御及びエンジン回転数制御等を可能と
している。該コントローラ10には、誘導センサ35a
・35b、マグネットセンサ36等のセンサ群や、スロ
ットルアクチュエータ39、スタータモータ40、ブレ
ーキモータ24、電磁クラッチ25、操向モータ29、
操向切換クラッチ31等が電気的に接続されている。
レノイドにて構成され、内蔵された駆動回路にコントロ
ーラ10から開度指令信号が入力されると、該駆動回路
からその信号値に対応した駆動電流が供給され、この結
果、エンジン11の吸気系に設けられた図示しないスロ
ットルの開度量を調整する。このスロットルアクチュエ
ータ39に供給される駆動電流は、複数の電流レンジ毎
にDUTY比が設定されている。スタータモータ40
は、コントローラ10から出力されるスタータ信号によ
り駆動され、エンジン11を始動する。
路にコントローラ10から制動指令信号が入力される
と、該駆動回路からその信号値に対応した駆動電流が供
給され、この結果、ドラムブレーキ20・21・22・
23を駆動し、車両を制動する。このブレーキモータ2
4に供給される駆動電流は、複数の電流レンジ毎にDU
TY比が設計されている。なお、ドラムブレーキ20・
21・22・23は、自動操縦モード、手動操縦モード
を問わず、操縦者によってブレーキペダル18が踏込操
作されたときには、ワイヤ結合によって直接駆動され、
その結果、車両が制動されるようにもなっている。電磁
クラッチ25はコントローラ10からのON/OFF信
号に基づいて、ブレーキペダル18及びブレーキモータ
24をブレーキバネ73に対して連結、或いは、遮断す
る。
ンサ類として、後輪14・14の車軸にはゴルフカート
1の車速を検出する車速センサ51、エンジン11の出
力軸にはエンジン回転数センサ52、さらに車両の所定
位置には、ゴルフカート1の傾斜角度を検出する傾斜セ
ンサ53等が設けられ、それぞれのセンサはコントロー
ラ10に電気的に接続されている。
度計91とともに走行距離計92が備えられている。速
度計91には車速センサ51から得られた情報を元にコ
ントローラ10により算出された速度が表示され、該速
度計91の表示部には、後述する二輪操向・四輪操向モ
ードを知らせるランプ91a・91bが示されて、操向
モードが目視により明確にわかるようにしている。そし
て、走行距離計92の表示部には、上述の如く算出され
た車速と走行時間を積算することにより得られた走行距
離が表示され、該走行距離計によりゴルフカート1の稼
動(使用)状況を明確にし、さらに、規定距離に応じて
指令ランプ92b・92b・・・を点灯して、各指令を
行うように構成していいる。例えば、走行距離が300
kmとなれば、ブレーキワイヤの調整を行うように指令
し、走行距離が500kmでエンジンオイルの交換を行
うよう指令するのである。
PROM(書き換え可能型記憶装置)62、LED63
を備え、マイコン61は、CPU、ROM、RAM、タ
イマ71からなる。マイコン61のROMには、「デー
タ記録制御プログラム」、「警報制御プログラム」等の
各種制御プログラムが格納されている。CPUは、RO
Mに格納された各制御プログラムに従って、データ記録
制御処理、警報制御処理等の種々の演算処理を実行す
る、検出手段、判断手段及び比較手段を構成している。
RAMは、CPUの演算処理結果を一時記憶するための
作業用メモリである。
各基準値データ(基準マグネット波形大きさデータ、基
準操向電圧データ、基準誘導センサ出力電圧データ、基
準操向ずれ量データ、基準上昇操向電圧データ、基準車
速データ、基準加速度データ、基準傾斜データ、基準バ
ッテリ電圧データ)が格納されている。一方、EEPR
OM62の所定記憶領域には、エンジン回転数、車速、
スロットル電流指令値、傾斜等のパラメータの組み合わ
せに応じた複数の運行モードデータを有する運行モード
テーブルが格納されて、運行状況記憶手段を構成してい
る。
電気的に接続可能となっている。チェッカ75は、マイ
コン61のCPUが行う各種処理の内容や、EEPRO
M62に格納されているデータの内容を表示可能な表示
装置、それらの内容を表示させる際に操作される表示要
求ボタン等を備え、ゴルフカート1の制御モード毎の制
御内容を変更可能な構成とされている。また、前記コン
トローラ10には警告灯65やブザー64が電気的に接
続されており、異常が検出されればこれらにより操縦者
に警告を発するように構成されている。
1の走行制御について説明する。自動操縦モード時には
操向制御、車速制御、エンジン回転数制御、発進/停止
スイッチ50が操作されることによる停車制御等を行
い、手動操縦モード時にはアクセルペダル17が踏み込
み操作されることによる車速制御やエンジン回転数制御
等を行う。
2、車速センサ51、傾斜センサ53、誘導センサ35
a、35b等から検出信号を取り込み、CPUは、それ
らからゴルフカート1の実エンジン回転数、実車速、傾
斜、操向ずれ量を算出するとともに、目標エンジン回転
数、目標車速を算出し、さらにそれらからスロットル電
流指令値、ブレーキモータ電流指令値、操向モータ電流
指令値等を算出する。一方、CPUは、前記スロットル
電流指令値から目標スロットル開度(スロットル開度に
相当する)を算出する。
速、スロットル電流指令値、傾斜等のパラメータから、
そのときのゴルフカート1において最も適した運行モー
ドである最適運行モードの算出を行う。即ち、CPU
は、各種パラメータの組み合わせと、予めEEPROM
62に格納された運行モードテーブルとを参照して、複
数の運行モードデータの中から、そのときのゴルフカー
ト1において最も適した運行モードである最適運行モー
ドを割り出す。例えば、ゴルフカート1が現在どのよう
な状況(上り坂、下り坂、平地)で運行されているのか
を判断し、必要に応じて車速をアップ(増速)又はダウ
ン(減速)して最適な車速に設定する。
説明する。本実施例に係るゴルフカート1では、自動操
縦又は手動操縦が選択可能であるのみならず、前輪15
・15のみの二輪操向又は前輪15・15と後輪14・
14の四輪操向が選択可能としている。四輪操向を可能
とすることによって、ゴルフカート1の旋回半径を二輪
操向時と比較して小さくすることができ、従って、ホイ
ルベースを長くして乗降性や居住性を向上させることが
可能となる。さらに、四輪操向時には、前輪15・15
と後輪14・14が逆位相となるように動作させて、ロ
ングホイルベースタイプのゴルフカート1でも、二輪操
向時のショートホイルベースタイプと同等の旋回半径を
得ることができるようにしている。
の操向角βが略等しくなるように構成するが、リンクを
調整することにより前輪15・15の操向角αに対し、
後輪14・14の操向角βを小さくするよう設定して、
乗車中・操向時の違和感を低減させるようにすることも
できる。なお、本実施例においては、後輪14・14の
操向角βは、前輪15・15の操向角αの四分の一以下
(β≦α/4)となるように設定している。
図7及び図8に示す如く、ハンドル16に連結されたス
テアリング軸30にはユニバーサルジョイント54等を
介してステアリング入力軸55が連結され、該ステアリ
ング入力軸55はギアケース56内で、後述する自動/
手動操縦切換機構31や、二輪/四輪操向切換機構57
により、操向形態が決定され、手動操縦モード時には、
ハンドル16の回動操作がギアケース56下方に延出さ
れた前輪操向軸58及び後輪操向軸59より出力され、
また、自動操縦モード時には操向モータ29の回転動力
が前輪操向軸58及び後輪操向軸59より出力される。
なお、二輪操向時には後輪操向軸59は回動されず、前
輪操向軸58のみが回動される。
向軸58の回動により左右の前輪15・15を操向する
前輪操向装置が構成されている。前記前輪操向軸58
は、ユニバーサルジョイント等を介して入力軸60に連
結されている。入力軸60にはギアケース33内部にお
いてピニオン(図示せず)が形成されており、また、ギ
アケース33に摺動可能に内挿されたシリンダアーム3
4には、前記ピニオンと噛合するラック(図示せず)が
形成されて、これらラックとピニオンでステアリングギ
ア機構が構成されている。従って、前輪操向軸58の回
動を受けてギアケース33入力軸が回動すると、シリン
ダアーム34が伸縮駆動される。
ジョイント等を介して一端をナックルアーム37Rに枢
結された前輪操向ロッド66が連結されている。また、
該ナックルアーム37Rには、左右他側の前輪15に設
けられたナックルアーム37Lとの間にタイロッド28
が架設されている。従って、前述の如くシリンダアーム
34が伸縮駆動されることにより、ナックルアーム37
L・37Rが操作されて左右の前輪15・15が操向さ
れる。
ド68を介して平面視T字状のセンサフレーム32の後
部と連結されており、センサフレーム32は前輪15・
15の操向に応じて回動中心Oを中心として回動し、こ
のとき、該センサフレーム32の前部に取り付けられた
誘導センサ35a・35bがセンサフレーム32と一体
的に回動される。
記後輪操向軸59の回動により左右の後輪14・14を
操向する後輪操向装置が構成されている。前記ギアケー
ス56下方に延出された後輪操向軸59には、アーム6
9が外嵌され、該アーム69には、メインフレーム2の
前後中途部設けられた中間リンク70に後端が枢結され
た第一ロッド93の前端が枢結されている。中間リンク
70はメインフレーム2に回動可能に支承され、その回
動中心より右側に第一ロッド93が枢結されている。さ
らに、該中間リンク70に前端を枢結された第二ロッド
94の後端は、メインフレーム2後部に枢結されたベル
クランク95に枢結されている。ベルクランク95は、
略L字状であって、その回動中心から右側方と後方に延
出されたアーム95a・95bが形成されており、第二
ロッド94は右側方に延出されたアーム95bに枢結さ
れている。
アーム95aには、左右の後輪14・14にそれぞれ設
けられたナックルアーム38L・38Rに後端を枢結さ
れた後輪操向ロッド96L・96Rが枢結されている。
従って、後輪操向軸59の回動により、第一ロッド9
3、中間リンク70及び第二ロッド94を介してベルク
ランク95が回動され、後輪14・14が操向される。
該後輪14・14は、エンジン11の回転動力により常
時回転駆動されており、エンジンの出力軸と後輪駆動軸
129・129との間に介装されたトランスミッション
13でエンジン11の回転動力が変速されている。な
お、ベルクランク95の左右両側方には該ベルクランク
95の回動範囲を規制するためのストッパ97・97が
設けられている。本実施例では、ベルクランク95の最
大回動角、すなわち、後輪14・14の最大切れ角βz
は左右にそれぞれ約7度に設定されている。
は、前輪操向軸58と後輪操向軸59の回転方向が等し
くなるように構成されており、四輪操向モードでは、前
輪15・15が右方向に操向されると、後輪14・14
が左方向に操向される。すなわち、四輪操向モードで
は、前輪15・15と後輪14・14の操向位相が逆に
なるのである。このようにして、本実施例のように轍間
距離に対し前後長が比較的長いゴルフカート1であって
もスムースに旋回できるように、旋回半径の縮小を図っ
ている。
ース56内に設けられた二輪/四輪操向切換機構57に
より、後輪操向軸59への動力の伝達を断接することに
より二輪/四輪操向モードの切換を行っているが、常時
後輪操向軸59を回転させて、中間リンク70部分に設
けた操作レバー98により二輪/四輪操向モードの切換
を行うように構成することもできる。
ている後輪操向軸59に外嵌されたアーム69に第一ロ
ッド93の前端が枢結され、該第一ロッド93の後端が
メインフレーム2前後中途部に枢結されたクラッチプレ
ート99に枢結されている。一方、後輪14・14に設
けられたナックルアーム38L・38Rに連結された後
輪操向ロッド96L・96Rの前端が枢結されたベルク
ランク95には、第二ロッド94の後端が枢結されてい
る。そして、該第二ロッド94の前端は略L字状に形成
された中間リンク70に枢結されている。
100の一端が枢結されており、該クラッチロッド10
0の他端は、クラッチアーム101の前端に枢結されて
いる。クラッチアーム101にはダンパー102及びリ
ンク103を介してクラッチ操作レバー98が連結され
ており、該クラッチ操作レバー98を操作することによ
り、クラッチアーム101の前端が、クラッチプレート
99に形成された係合溝99aに係合又は係合解除でき
るように構成されている。そして、クラッチプレート9
9とクラッチアーム101の前端を係合させれば、第一
ロッド93により操作されるクラッチプレート99の回
動が、クラッチロッド100を介して中間リンク70に
伝達され、さらに、第二ロッド94を介してベルクラン
ク95に伝達されて、左右各後輪操向ロッド96L・9
6Rを操作することにより後輪14・14が操向され
る。
いずにモータの動力を用いて操向することもできる。図
16に示す如く、手動操縦モードでは、ハンドル16の
回転が、ステアリング軸30及びステアリング入力軸5
5等を介してギアケース112に入力され、該ギアケー
ス112下方に延出された前輪操向軸112aにより出
力される。
ジョイント等を介して入力軸105に連結されている。
入力軸105にはギアケース104内部においてピニオ
ンが形成されており、また、ギアケース104に摺動可
能に内挿されたアーム106には、前記ピニオンと噛合
するラックが形成されて、これらラックとピニオンでス
テアリングギア機構が構成されている。さらに、ギアケ
ース104にはコントローラ10の制御を受けるモータ
111が付設されており、手動操縦モードでは入力軸1
05の回転荷重が該モータ111の動力よりアシストさ
れ、また、自動操縦モードでは該モータ111により入
力軸105が回転駆動される。上述の如く入力軸105
が回動すると、アーム106が左右摺動駆動されて、該
アーム106に前輪操向ロッド107L・107Rを介
して連結されたナックルアーム37L・37Rが操作さ
れて、前輪15・15が操向される。
ルアーム38L・38Rには後輪操向ロッド96L・9
6Rが枢結され、該後輪操向ロッド96L・96Rはギ
アケース108に内挿され左右摺動可能なアーム109
に連結されている。該アーム109はギアケース108
より左右両側方に延出しており、アーム109が左右摺
動駆動されることで、左右一側のアームが伸びると、他
側のアームは縮むように連動する。また、ギアケース1
08にはコントローラ10により駆動制御されるモータ
110が付設され、該モータ110の動力により入力軸
113が回転駆動される。そして、アーム109に形成
されたラックと入力軸113に形成されたピニオンで後
輪14・14のステアリングギア機構が構成され、アー
ム109の左右摺動により後輪14・14が操向され
る。なお、ハンドル16近傍に設けられた切換スイッチ
(図示せず)の操作により、コントローラ10によって
モータ110の作動スイッチのON/OFFが制御され
て、二輪/四輪操向モードの切換が行われる。
いて説明する。ギアケース56には、自動/手動操縦切
換機構31と、二輪/四輪操向切換機構57が内装され
ている。
の入力軸は、ハンドル16にステアリング軸30やユニ
バーサルジョイント54等を介して連結連動されたステ
アリング入力軸55と、ギアケース56に連結配置され
た操向モータ29からのモータ入力軸114であり、前
記ギアケース56からの出力軸は、前輪15・15を操
向するための前輪操向軸58と、後輪14・14を操向
するための後輪操向軸59である。なお、前輪操向軸5
8はステアリング入力軸55と略同軸上に配置されてい
る。
リング入力軸55はギアケース56に回動可能に支承さ
れ、自動/手動操縦切換機構31を構成するクラッチス
ライダ115をスプライン嵌合している。クラッチスラ
イダ115にはギアケース56側と前輪操向軸58側の
両側にそれぞれ係合突起115a・115bが一体的に
形成されており、該クラッチスライダ115がステアリ
ング入力軸55上を摺動することによって係合突起11
5a・115bが、ギアケース56に設けられたロック
孔116と、前輪操向軸58に形成された連結孔117
のいずれか片方に係合するように構成されている。な
お、クラッチスライダ115は、ハンドル16近傍に配
設された自動/手動切換スイッチ90(図6)により操
作される。また、前記前輪操向軸58には、操向モータ
29からの駆動力を受ける入力歯車58aと、後輪操向
駆動側へ出力する出力歯車58bとが、一体的に形成さ
れている。
には、サンギア118が外嵌されており、該サンギア1
18の外周に設けられギアケース56に固定されたリン
グギア120との間に複数のプラネタリギア119がサ
ンギア118とリングギア120に噛合するよう設けら
れ、そして、プラネタリギア119の回動軸119a
が、ギアケース56に支承されモータ出力軸121にス
プライン嵌合されているプラネタリキャリア130に固
定されている。このようにして、モータ入力軸114と
モータ出力軸121との間に遊星歯車機構が構成されて
いる。モータ出力軸121には、操向駆動歯車121a
が一体的に形成されるとともに、前記前輪操向軸58の
出力歯車58bから後輪操向軸59へ動力を伝達するた
めの二連の伝達歯車122が遊嵌されている。
力軸121上の操向駆動歯車121aから前輪操向軸5
8上の入力歯車58aに動力を伝達する二連の伝達歯車
123と、モータ出力軸121上の伝達歯車122と噛
合する入力歯車124が、遊嵌されている。そして、該
後輪操向軸59には、二輪/四輪操向切換機構57を構
成するクラッチスライダ125がスプライン嵌合されて
いる。該クラッチスライダ125にはギアケース56側
と入力歯車124側の両側にそれぞれ係合突起125a
・125bが一体的に形成されており、該クラッチスラ
イダ125が後輪操向軸59上を摺動することによって
係合突起125a・125bが、ギアケース56に設け
られたロック孔126又は戻り防止穴127と、入力歯
車124に形成された連結孔124aのいずれかに係合
するように構成されている。なお、クラッチスライダ1
25は、ストローク式の電動モータにより摺動され、該
電動モータに電気的に接続されたコントローラ10によ
りその摺動が制御されている。また、前記クラッチスラ
イダ125は、後輪操向軸59に外嵌された弾性体12
8によって、該クラッチスライダ125に形成された係
合突起125aが入力歯車58aに形成された連結孔1
24aに係合する方向に付勢されている。
機構31と、二輪/四輪操向切換機構57によれば、四
通りの操向形態が実現可能となる。すなわち、自動操縦
・二輪操向モード、自動操縦・四輪操向モード、手動操
縦・二輪操向モード及び手動操縦・四輪操向モードであ
る。
動/手動切換クラッチのクラッチスライダ115の係合
突起115aがロック孔116に係合され、二輪/四輪
操向切換機構57のクラッチスライダ125の係合突起
125bがロック孔126に係合される。このとき、操
向モータ29の回転動力が遊星歯車機構を介して変速さ
れてモータ出力軸121に伝達され、該モータ出力軸1
21から、操向駆動歯車121a→後輪操向軸59上の
伝達歯車123→前輪操向軸58上の入力歯車58a、
の経路によって前輪操向軸58に伝達され、前輪15・
15が操向される。
動/手動切換クラッチのクラッチスライダ115の係合
突起115aがロック孔116に係合され、二輪/四輪
操向切換機構57のクラッチスライダ125の係合突起
125aが連結孔124aに係合される。このとき、操
向モータ29の回転動力が遊星歯車機構を介して変速さ
れてモータ出力軸121に伝達され、該モータ出力軸1
21から、操向駆動歯車121a→後輪操向軸59上の
伝達歯車123→前輪操向軸58上の入力歯車58a、
という経路によって前輪操向軸58に伝達され、前輪1
5・15が操向される。さらに、前輪操向軸58から、
前輪操向軸58上の出力歯車58b→モータ出力軸12
1上の伝達歯車122→後輪操向軸59上の入力歯車1
24→クラッチスライダ125、の経路によって後輪操
向軸59に伝達され、後輪14・14が操向される。
動/手動切換クラッチのクラッチスライダ115の係合
突起115bが連結孔117に係合され、二輪/四輪操
向切換機構57のクラッチスライダ125の係合突起1
25bがロック孔126又は戻り防止穴127に係合さ
れる。このとき、操縦者がハンドル16を回動操作する
ことにより、ステアリング入力軸55が回動されると、
クラッチスライダ115を介して前輪操向軸58にその
回動が伝達され、前輪15・15が操向される。
動/手動切換クラッチのクラッチスライダ115の係合
突起115bが連結孔117に係合され、二輪/四輪操
向切換機構57のクラッチスライダ125の係合突起1
25aが連結孔124aに係合される。このとき、操縦
者がハンドル16を回動操作することにより、ステアリ
ング入力軸55が回動されると、クラッチスライダ11
5を介して前輪操向軸58にその回動が伝達され、前輪
15・15が操向される。さらに、前輪操向軸58か
ら、前輪操向軸58上の出力歯車58b→モータ出力軸
121上の伝達歯車122→後輪操向軸59上の入力歯
車124→クラッチスライダ125、の経路によって後
輪操向軸59に伝達され、後輪14・14が操向され
る。
向モータ29を回転駆動することにより、該操向モータ
29の回転動力をモータ出力軸121から、操向駆動歯
車121a→後輪操向軸59上の伝達歯車123→前輪
操向軸58上の入力歯車58a、の経路によって前輪操
向軸58に伝達することによって、前輪操向軸58の回
転をアシストすることにより、ハンドル16の回動操作
に必要な荷重を低減させるようにすることもできる。
るが、本実施例におけるゴルフカート1では、手動操縦
・二輪操向モードと、自動操縦・四輪操向モードを現出
させるようにしている。すなわち、操縦者は二輪/四輪
操向切換機構57の操作をせずとも、自動/手動操縦切
換機構31を操作すれば、二輪/四輪操向切換機構57
が操作されて、手動操縦・二輪操向モードと、自動操縦
・四輪操向モードとの間で操向形態が切り換わるように
構成されている。
構31のクラッチスライダ115を操作するクラッチア
ーム74は、自動/手動切換スイッチ90にリンク等を
介して連結され、該自動/手動切換スイッチ90を操作
することによりクラッチスライダ115を操作して、自
動/手動操縦切換機構31を自動操縦モード又は手動操
縦モードに切り換えることができるように構成されてい
る。そして、前記自動/手動切換スイッチ90にはモー
ドの切り換えを検出するセンサ90aが設けられてお
り、該センサ90aはコントローラ10と接続されてい
る。
ッチスライダ125を操作するクラッチアーム76は、
伸縮するアーム78aを備えたアクチュエータ78によ
って駆動され、該アクチュエータ78がコントローラ1
0により送られた信号に応じてアーム78aを伸縮駆動
することによりクラッチアーム76が移動して二輪/四
輪操向切換機構57を切り換えるように構成されてい
る。また、後輪操向軸59には、二輪操向モードと四輪
操向モードの切り換えを検出するセンサ72が備えられ
ている。
作されたことがセンサ90aにより検出され、コントロ
ーラ10にその情報が伝達されると、コントローラ10
はアクチュエータ78にアーム78aを伸縮駆動するよ
う信号を送信し、手動操縦モードのときには二輪操向モ
ードに、また、自動操縦モードのときには四輪操向モー
ドに自動的にモードを切り換えるように構成されてい
る。但し、操向形態は本実施例に限定されるものではな
く、二輪/四輪操向切換機構57の操作部材を設けて、
手動操縦モード時に操縦者が二輪/四輪操向を選択する
ように構成することもできる。また、自動/手動操縦切
換機構31と二輪/四輪操向切換機構57のクラッチス
ライダ115・125を操作するクラッチアーム74・
76をリンク等によって連動させるように構成すること
もできる。
を操作することによって、自動的に二輪/四輪操向切換
機構57が操作される構成において、手動操縦モード時
には、二輪操向とし、後輪14・14は直進状態で固定
されるようにしている。このようにして、従来の二輪操
向のみのゴルフカートと同様の操作性を保持するように
している。一方、自動操縦モード時には、四輪操向とす
るが、後輪14・14の最大切れ角βzを設定し、前・
後輪14・14ともに操向角βが0°から最大切れ角β
zの間(0°≦β≦βz)では、前・後輪14・14を同
角度操向し(α≒β)、また、前輪15・15の操向角
αが、後輪14・14の最大切れ角βzから前輪15・
15の最大切れ角αzの間(βz<α≦αz)では、前輪
15・15のみ操向するようにしている(α≠β,α>
β)。このようにして、ブロック路において、ゴルフカ
ート1が最小旋回半径を前・後輪14・14の内外輪差
無しで走行可能とし、ブロック幅の縮小を可能としてい
る。
操向切換機構57において、後輪操向軸59に遊嵌され
た入力歯車124には、二カ所の連結孔124a・12
4aが設けられており、また、ギアケース56には二カ
所のロック孔126・126と、該ロック孔126・1
26と同一円周状であって左右両側方にそれぞれ二カ所
(計四カ所)の戻り防止穴127・127・・・が設け
られている。そして、クラッチスライダ125には、上
下にそれぞれ二個の係合突起125a・125a・12
5b・125bが設けられている。
二輪/四輪操向切換機構57のクラッチスライダ125
はギアケース56側へ押圧されて、該クラッチスライダ
125の係合突起125b・125bがロック孔126
・126に係合するよう固定される。ロック孔126・
126は、該ロック孔126・126にクラッチスライ
ダ125の係合突起125b・125bが係合する状態
で、後輪操向軸59は後輪14・14を直進状態に操向
する操作位置となるよう設定されている。従って、手動
操縦モードでは、後輪14・14は直進状態となるよう
に保持される。
機構57のクラッチスライダ125のギアケース56側
への押圧が解除されて、図21に示す如く、該クラッチ
スライダ125は弾性体128の付勢によって、入力歯
車124側へ移動する。手動操縦モードから自動操縦モ
ードへの切換時には、後輪14・14の操向角は0°で
あり、このとき、クラッチスライダ125の押圧が解除
されれば、速やかにクラッチスライダ125上部の係合
突起125a・125aと、入力歯車124の連結孔1
24a・124aとが係合するように構成されている。
クラッチスライダ125上部の係合突起125a・12
5aは扇形状であって、円周方向両側部に下り傾斜が形
成されている。また、連結孔124a・124aは前記
係合突起125a・125aと対応する形状に設けられ
ており、円周方向両側部に下り傾斜が設けられている。
と連結孔124a・124aとが係合した状態で、後輪
14・14の操向角βが左右両方向に0°からβzの間
にあるとき(0°≦β≦βz)、クラッチスライダ12
5と入力歯車124が一体的に回動して後輪操向軸59
を回動操作する。なお、図21に示す如く、後輪14・
14の操向角βが0°であるとき(0°=β)、クラッ
チスライダ125下部の係合突起125b・125bは
ギアケース56に形成されたロック孔126・126の
上部に位置し、また、図22に示す如く、後輪14・1
4の操向角βが左方又は右方にβzであるとき(β=β
z)、クラッチスライダ125下部の係合突起125b
・125bはギアケース56に形成された戻り防止穴1
27・127・・・の上部に位置する。
14・14の最大切れ角βzとなれば(β=βz)、ベル
クランク95がストッパ97・97に当接することによ
り、ベルクランク95の回動が規制されることによって
後輪操向軸59の回動が規制される。従って、βzより
操向角βを左方又は右方に大きくしようと操向モータ2
9からの動力により入力歯車124が回転駆動されたと
き、後輪操向軸59の回動が規制されているためクラッ
チスライダ125の回動に規制が掛かって、図23に示
す如く、クラッチスライダ125は負荷を受けて係合突
起125a・125a及び連結孔124a・124aに
形成された傾斜に沿って下方へ移動し、クラッチスライ
ダ125を入力歯車124側へ付勢している弾性体12
8が縮む。このとき、クラッチスライダ125下部の係
合突起125b・125bは、ギアケース56に形成さ
れた戻り防止穴127・127・・・に嵌入されて、後
輪14・14の操向角が左方又は右方にβzに固定され
る。
らの動力により回転駆動されたとき、図25に示す如
く、入力歯車124の下面とクラッチスライダ125の
係合突起125a・125aの上面とが当接して、クラ
ッチスライダ125の上方への移動が規制され、このと
き該クラッチスライダ125下部の係合突起125b・
125bは、ギアケース56に形成された戻り防止穴1
27・127・・・に嵌入されて、後輪14・14の操
向角が左方又は右方にβzに固定される。すなわち、操
向角が左方又は右方にβzより大きくなれば、前輪15
・15の操向角αのみが変更され、後輪14・14の操
向角βは左方又は右方にβzに固定されることになる。
きい状態から左方又は右方にβzになれば、クラッチス
ライダ125を付勢する弾性体128が伸びて、クラッ
チスライダ125が入力歯車124側へ移動し、クラッ
チスライダ125の係合突起125a・125aと入力
歯車124の連結孔124a・124aとが係合して、
クラッチスライダ125と入力歯車124が一体となっ
て回転し始め、後輪操向軸59が操作される。
動に切り換えることにより自動的に四輪・二輪操向を選
択して切り換えるように構成することもできるが、以下
に示すようにゴルフカート1の操向路に埋設したマグネ
ットにより指定した区間のみ、自動的に二輪/四輪操向
切換機構57を切り換えることによって、四輪操向モー
ドとするようにすることもできる。特に、小旋回区間や
ブロック区間を四輪操向の指定区間とすることによっ
て、旋回半径を二輪操向時と比較して小さくすることが
でき、また、内外輪差をなくすことができ、指定区間以
外では二輪操向とすることによって、乗り心地を良くす
ることができる。
制御について説明する。図6に示す如く、誘導磁界検出
手段を構成する誘導センサ35a・35bは、車両の前
端部において支持点を回動中心Oとして水平方向に回動
自在に支持されたT字状のセンサアーム32に対して、
左右一対取り付けられている。センサアーム32の基端
は、ナックルアーム37L・37Rに連結されたタイロ
ッド28に連結ロッド68を介して揺動自在に連結され
ており、ステアリング機構の作動に応じて、各前輪15
・15の転舵方向と一致するように回動する。各誘導セ
ンサ35a・35bはそれぞれ検出コイルから構成され
て地面と対向するように配置されており、ゴルフ場コー
スの誘導通路の下方(地中)に埋設された、ゴルフカー
ト1を誘導する誘導線を磁気的に検出する。
交番磁界の強さに応じた磁界検出信号(左右誘導センサ
出力電圧)をコントローラ10に出力する。コントロー
ラ10は、自動操縦モード時において、各誘導センサ3
5a・35bから入力された磁界検出信号から操向ずれ
量(誘導線からの左右ずれ幅)を算出し、操向モータ2
9に対して、前記操向ずれ量に応じた制御、すなわち、
誘導線に対する誘導センサ35a・35bの位置が正常
位置に(誘導センサからの入力値が左右略同じと)なる
ように操向制御を行う。そして、ステアリング機構のピ
ニオンを回転駆動させて各前輪15・15を旋回させ、
この旋回に追従して、センサアーム32を回動させる。
この結果、コントローラ10は、誘導センサ35a・3
5bの出力に基づき、車両が誘導線(誘導通路)から逸
脱しないように、すなわち、誘導線に沿って走行するよ
うに操向制御することになる。
ンサ36は、地面と対向するように車両の所定位置に取
り付けられており、それぞれ前記誘導線の近傍に所定位
置に複数箇所、被検知物として停点マグネット、減速点
マグネット、加速点マグネット、四輪操向切換マグネッ
ト、二輪操向切換マグネットを設けて磁気的に検出する
ようになっている。これらマグネットは極性や磁力等が
異なるように構成して、それぞれの違いが判るようにし
ている。また、被検知物はマグネットに限定するもので
はなく、金属片や突起等により構成し、マグネットセン
サや近接センサ等により検知する構成とすることもでき
る。
センサ36による検出によって、停点マグネットは車両
を停車させるためのものであり、減速点マグネットは車
両を減速させるためのものであり、加速点マグネットは
車両を加速(増速)させるためのものであり、四輪操向
切換マグネットは四輪操向モードに切り換えるとともに
車両を減速させるためのものであり、二輪操向切換マグ
ネットは二輪操向モードを切り換えるとともに車両を加
速(増速)させるためのものである。四輪操向モードの
指定区間として、走行路における小旋回区間やブロック
区間を選定し、この指定区間の入口に四輪操向切換マグ
ネットを埋設し、この指定区間の出口に二輪操向切換マ
グネットを埋設する。
6から停点マグネットの検出信号(出力電圧)を入力す
ると、ブレーキモータ24の駆動回路に制動指令信号を
出力し、車両の制動を行う。一方、コントローラ10
は、マグネットセンサ36から減速点マグネットの検出
信号を入力すると、ブレーキモータ24の駆動回路を減
速制御して車両を減速させる。また、コントローラ10
は、マグネットセンサ36から加速点マグネットの検出
信号を入力すると、スロットルアクチュエータ39の駆
動回路を加速制御して車両を加速(増速)させる。コン
トローラ10は、マグネットセンサ36から四輪操向切
換マグネットの検出信号(出力電圧)を入力すると、二
輪/四輪操向切換機構57の切換信号を出力するととも
に、ブレーキモータ24の駆動回路に制動指令信号を出
力し、車両の制動を行う。また、コントローラ10は、
マグネットセンサ36から二輪操向切換マグネットの検
出信号を入力すると、二輪/四輪操向切換機構57の切
換信号を出力するとともに、ブレーキモータ24の駆動
回路を増速制御して車両を加速させて、四輪操向モード
において低速となった車速を普通速まで復帰させる。
いて、二輪/四輪操向切換制御について説明する。な
お、初期状態においてゴルフカート1は自動操縦・二輪
操向モードであるものとする。ゴルフカート1が走行路
を走行中に、四輪操向切換マグネットが検出されれば
(160)、コントローラ10はその信号を受けて、二
輪/四輪操向切換機構57に、四輪操向モードに切り換
えるように指令を送信する(161)。そして、二輪/
四輪操向切換機構57に設けられたセンサにより、四輪
操向モードに切り換わったことが検知されれば(16
2)、速度計91(図2)の表示部に設けられた四輪操
向モードランプ91aが点灯する(163)。さらに、
コントローラ10はブレーキモータ24の駆動回路に制
動指令信号を出力し、旋回に適した速度に減速させる。
なお、何らかの原因により、四輪操向モードに切り換わ
らなかった場合には警告灯65(図6)が点滅する。
て二輪操向切換マグネットが検出されれば(164)、
コントローラ10はその信号を受けて、二輪/四輪操向
切換機構57に、二輪操向モードに切り換えるように指
令を送信する(165)。そして、二輪/四輪操向切換
機構57に設けられたセンサにより、二輪操向モードに
切り換わったことが検知されれば(166)、速度計9
1の表示部に設けられた二輪操向モードランプ91bが
点灯する(167)。さらに、コントローラ10はブレ
ーキモータ24の駆動回路に制動解除指令信号を出力
し、普通速まで速度復帰させる。なお、何らかの原因に
より、二輪操向モードに切り換わらなかった場合には警
告灯65が点滅する。
以下に示すような効果を奏する。
の前輪及び後輪を備え、誘導経路に沿って操行制御され
る自動操縦と、操縦者のハンドル操作による手動操縦と
を選択可能な無人走行車両において、二輪操向と四輪操
向を切換可能とするので、状況に応じて二輪操向と四輪
操向を選択することができ、四輪操向時には旋回半径を
縮小できスムースな旋回が実現し、ホイルベースを長く
して乗降性や居住性を向上させることが可能となる。
人走行車両において、自動/手動操縦切換機構により、
ハンドルと操向モータ(或いは、ハンドル及び操向モー
タと操向モータ)のうちいずれかを選択して前輪操向装
置と連結し、二輪/四輪操向切換機構により、前輪操向
装置と後輪操向装置との連結又は連結解除を切り換える
ので、状況に応じて二輪操向と四輪操向を選択すること
ができ、四輪操向時には旋回半径を縮小できスムースな
旋回が実現し、ホイルベースを長くして乗降性や居住性
を向上させることが可能となる。
人走行車両において、自動/手動操縦切換機構と二輪/
四輪操向切換機構とを連動させるので、予め自動操縦及
び手動操縦に適した操向を設定すれば自動/手動操縦の
切換操作で操向状態を設定できる。
人走行車両において、手動操縦選択時には二輪操向と
し、自動操縦選択時には四輪操向とするので、操縦者は
従来の無人走行車両と同様の操作フィーリングで操縦で
きる。
人走行車両において、手動操縦時には、後輪が直進方向
となるよう固定するので、操縦者は従来の無人走行車両
と同様の操作フィーリングで操縦できる。
2に記載の無人走行車両において、自動操縦時に車両が
誘導操向される走行路にマグネットを埋設し、車両に備
えたマグネットセンサでマグネットを検出することによ
り二輪操向と四輪操向を切り換えるよう制御するので、
走行路の状態に応じて二輪操向と四輪操向を選択するこ
とができる。
6のいずれかに記載の無人走行車両において、前輪の操
向角と後輪の操向角を逆位相とするので、旋回半径の縮
小を図ることができる。
7のいずれかに記載の無人走行車両において、前輪の操
向角に対し後輪の操向角を小さくするので、乗車中・操
向時の違和感を低減させることができる。
7のいずれかに記載の無人走行車両において、後輪の最
大切れ角を設定し、前輪及び後輪の操向角が後輪の最大
切れ角となるまでは、前輪及び後輪を同角度操向し、前
輪の操向角が後輪の最大切れ角以上となれば、後輪の操
向角は後輪の最大切れ角に固定するので、前輪と後輪の
内外輪差なく旋回させることが可能となる。
な構成を示した側面図。
トを示す側面図。
図。
面図。
面図。
面図。
面図。
換機構の連動を示す説明図。
を示す図17におけるX方向矢視図。
輪操向切換機構を示す図。
角0°時の二輪/四輪操向切換機構を示す図。
角βz時の二輪/四輪操向切換機構を示す図。
角ロック時の二輪/四輪操向切換機構を示す図。
角ロック時の二輪/四輪操向切換機構を示す図。
示すフローチャート図。
Claims (9)
- 【請求項1】 操舵輪としての前輪及び後輪を備え、誘
導経路に沿って操行制御される自動操縦と、操縦者のハ
ンドル操作による手動操縦とを選択可能な無人走行車両
において、二輪操向と四輪操向を切換可能とすることを
特徴とする無人走行車両。 - 【請求項2】 請求項1に記載の無人走行車両におい
て、自動/手動操縦切換機構により、ハンドルと操向モ
ータ(或いは、ハンドル及び操向モータと操向モータ)
のうちいずれかを選択して前輪操向装置と連結し、二輪
/四輪操向切換機構により、前輪操向装置と後輪操向装
置との連結又は連結解除を切り換えることを特徴とする
無人走行車両。 - 【請求項3】 請求項2に記載の無人走行車両におい
て、自動/手動操縦切換機構と二輪/四輪操向切換機構
とを連動させることを特徴とする無人走行車両。 - 【請求項4】 請求項3に記載の無人走行車両におい
て、手動操縦選択時には二輪操向とし、自動操縦選択時
には四輪操向とすることを特徴とする無人走行車両。 - 【請求項5】 請求項4に記載の無人走行車両におい
て、手動操縦時には、後輪が直進方向となるよう固定す
ることを特徴とする無人走行車両。 - 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の無人走行
車両において、自動操縦時に車両が誘導操向される走行
路にマグネットを埋設し、車両に備えたマグネットセン
サでマグネットを検出することにより二輪操向と四輪操
向を切り換えるよう制御することを特徴とする無人走行
車両。 - 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
の無人走行車両において、前輪の操向角と後輪の操向角
を逆位相とすることを特徴とする無人走行車両。 - 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
の無人走行車両において、前輪の操向角に対し後輪の操
向角を小さくすることを特徴とする無人走行車両。 - 【請求項9】 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載
の無人走行車両において、後輪の最大切れ角を設定し、
前輪及び後輪の操向角が後輪の最大切れ角となるまで
は、前輪及び後輪を同角度操向し、前輪の操向角が後輪
の最大切れ角以上となれば、後輪の操向角は後輪の最大
切れ角に固定することを特徴とする無人走行車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002147959A JP2003335255A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 無人走行車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002147959A JP2003335255A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 無人走行車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003335255A true JP2003335255A (ja) | 2003-11-25 |
Family
ID=29706172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002147959A Pending JP2003335255A (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 無人走行車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003335255A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101144121B1 (ko) | 2010-05-10 | 2012-05-24 | 동양주공(주) | 소형강관의 배관용 정형이음 장치 |
KR101506615B1 (ko) | 2015-01-15 | 2015-03-27 | (주)조은정밀 | 후륜 조향식 개인용 승용 골프카트의 조향핸들 회전방지장치 |
CN110065389A (zh) * | 2019-04-18 | 2019-07-30 | 河北汉光重工有限责任公司 | 一种用于无轨式靶车的驾驶模式切换装置 |
-
2002
- 2002-05-22 JP JP2002147959A patent/JP2003335255A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101144121B1 (ko) | 2010-05-10 | 2012-05-24 | 동양주공(주) | 소형강관의 배관용 정형이음 장치 |
KR101506615B1 (ko) | 2015-01-15 | 2015-03-27 | (주)조은정밀 | 후륜 조향식 개인용 승용 골프카트의 조향핸들 회전방지장치 |
CN110065389A (zh) * | 2019-04-18 | 2019-07-30 | 河北汉光重工有限责任公司 | 一种用于无轨式靶车的驾驶模式切换装置 |
CN110065389B (zh) * | 2019-04-18 | 2024-06-04 | 河北汉光重工有限责任公司 | 一种用于无轨式靶车的驾驶模式切换装置 |
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