JP2003334896A - 積層シート及びこれから製造される自動車用内装パネル並びにこれ等の製造法 - Google Patents

積層シート及びこれから製造される自動車用内装パネル並びにこれ等の製造法

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JP2003334896A
JP2003334896A JP2002143290A JP2002143290A JP2003334896A JP 2003334896 A JP2003334896 A JP 2003334896A JP 2002143290 A JP2002143290 A JP 2002143290A JP 2002143290 A JP2002143290 A JP 2002143290A JP 2003334896 A JP2003334896 A JP 2003334896A
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JP2002143290A
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Kazuyuki Yamamoto
和之 山本
Takahiro Suwama
貴博 諏訪間
Kaoru Taniguchi
薫 谷口
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Nihon Plast Co Ltd
Tatsuta Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nihon Plast Co Ltd
Tatsuta Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製造効率が良く製造コストが安価で、印刷精度
も高く傷つきにくいなど品質的にも優れた積層シート及
びこれから製造された自動車用内装パネル並びにこれ等
の製造方法を提供する。 【解決手段】裏面側及び表面側の少なくとも一方の少な
くとも一部に第一の印刷層が形成されている合成樹脂製
の透明なソフトシート層の表面側に、合成樹脂製の透明
なハードシート層が積層され、シート層間のソフトシー
ト層とハードシート層の互いに向き合う面の両方若しく
は一方の少なくとも一部に第二の印刷層が形成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層シート、殊に自
動車用の内装用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば図15のように自動車の運転席の
インストルメンタルパネル10の中央に配置されたセン
ターパネル11は合成樹脂からなり、図16のように計
器類やラジオ、カセットデッキ等を組み込む為の穴12
や、これら計器類や器械類の操作ボタンやダイヤルやレ
バー用の穴13を有し、高級感を出すために全体に例え
ば木目模様等が施され、さらに穴や操作ボタン、ダイヤ
ル及びレバーの周囲には計器類や器械類の名称やON、
OFF等の操作方法を表示する為の文字14等が表示さ
れている。これらの文字等は夜間にはセンターパネルの
背面に配置されたバックライトで照明することにより明
るく浮き上がるように為されている場合もある。
【0003】従来、三次元的曲面を有する合成樹脂製の
このようなセンターパネルは、射出成形等で成形され、
各パネルの曲面状の表面には例えば流体印刷法等により
木目模様が全体に印刷され、さらに文字等はパッド印刷
法等により印刷されて製品となされていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな製造方法は効率が悪くコストも上昇してしまう欠点
があった。またこのような方法では印刷は曲面への印刷
となり印刷がしにくく、また流体印刷法等による木目模
様の印刷や、パッド印刷等による文字等の印刷は手間が
かかり、効率が悪く、しかも印刷精度があまり良くなく
品質的にも必ずしも満足すべきものではなかった。さら
に木目模様とメタリック調塗装など2種類以上の印刷を
施す場合にはマスキング工程が必要となっていた。
【0005】またセンターパネルの表面に印刷された木
目模様や文字等は傷つきやすく、しかるべく表面加工を
施しても、すぐに傷がつき見苦しくなってしまうという
欠点があった。
【0006】本発明は、製造効率が良く製造コストが安
価で、印刷精度も高く傷つきにくいなど品質的にも優れ
た積層シート及びこれから製造される自動車用内装パネ
ル並びにこれ等の製造方法を提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の積層シートは、
裏面側及び表面側の少なくとも一方の少なくとも一部に
第一の印刷層が形成されている合成樹脂製の透明なソフ
トシート層の表面側に、合成樹脂製の透明なハードシー
ト層が積層され、シート層間のソフトシート層とハード
シート層の互いに向き合う面の両方若しくは一方の少な
くとも一部に第二の印刷層が形成されていることを特徴
とする。
【0008】また本発明の積層シートは、裏面側及び表
面側の少なくとも一方の少なくとも一部に第一の印刷層
が形成されている合成樹脂製の透明なソフトシート層の
表面側に、合成樹脂製の透明なハードシート層が、一乃
至複数層の合成樹脂製の透明なソフトシート層及び(又
は)ハードシート層を間に介して積層され、シート層間
のソフトシート層及び(又は)ハードシート層の互いに
向き合う面の両方若しくは一方の少なくとも一部に第二
の印刷層が形成されていることを特徴とする。
【0009】ソフトシート層はポリメチルメタアクリレ
ート(PMMA)にアクリルゴムを添加したアクリル系
ソフトシートからなり、ハードシート層はポリメチルメ
タアクリレート(PMMA)にアクリルゴムを添加した
アクリル系ハードシートからなるのが好ましい。
【0010】またソフトシートの硬度はJIS鉛筆硬度
で6B〜HB、ハードシートの硬度はJIS鉛筆硬度で
F〜9Hであるのが好ましい。
【0011】第一の印刷層にはグラビア印刷により、木
目模様、石目模様、カーボン柄等の基調となる模様が印
刷され、第二の印刷層には文字及び模様の少なくとも一
方が印刷されているようにしてもよい。
【0012】また、第二の印刷層の少なくとも一部が光
透過性で、この第二の印刷層の光透過性の個所に相応す
る第一の印刷層の個所がインキが施されないインキ抜き
部となっているようにしてもよい。
【0013】さらに最下層のソフトシート層の裏面側に
接着層が形成され、該接着層が光透過性であるようにな
されていてもよい。
【0014】また最下層のソフトシート層の裏面側にコ
ア材層が形成され、該コア材層が光透過性で、光透過性
の接着層を介して積層されているようになされていても
よい。
【0015】本発明の積層シートを用いて自動車用内装
パネルとしてもよい。
【0016】本発明の積層シートの製造方法は、ソフト
シートに第一の印刷層を形成する工程と、ソフトシート
を所望の寸法に切断する工程と、ソフトシートの表面側
にハードシートを熱ラミネートにより積層する工程と、
該積層する工程に先だってシート間のソフトシートとハ
ードシートの互いに向き合う面の両方若しくは一方の少
なくとも一部に第二の印刷層を形成する工程とを包含す
るように構成されている。
【0017】また本発明の積層シートの製造方法は、ソ
フトシートに第一の印刷層を形成する工程と、ソフトシ
ートを所望の寸法に切断する工程と、切断されたソフト
シートの表面側に、一乃至複数のソフトシート及び(又
は)ハードシートを介してハードシートを配置して各シ
ート間を熱ラミネートして積層する工程と、該積層する
工程に先だってシート間のソフトシート及び(又は)ハ
ードシートの互いに向き合う面の両方若しくは一方の少
なくとも一部に第二の印刷層を形成する工程とを包含す
るように構成されている。
【0018】さらに本発明の自動車用内装パネルの製造
方法は、上記の製造方法により得られた積層シートの裏
面側に接着層を形成後、又は接着層を形成せずに、予備
賦形し、インサート成形により裏面側にコア材を積層し
て製造するように構成されている。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の積層シートの一例
を示すもので、該積層シート1はソフトシート層2の表
面側に、ハードシート層3が積層されてなり、ソフトシ
ート層2の裏面側に第一の印刷層4が形成され、ソフト
シート層2とハードシート層3との間に第二の印刷層5
が形成されている。
【0020】ソフトシート層2はアクリル系のソフトシ
ートからなり、ハードシート層3はアクリル系のハード
シートからなる。これらアクリル系シートとしては、ポ
リメチルメタアクリレート(PMMA)にアクリルゴム
を添加したものが使用できる。アクリルゴムの添加量に
よりソフトシートやハードシートとなる。アクリル系ソ
フトシートとしては、例えば鐘淵化学工業株式会社製の
「サンデュレンSD004」、アクリル系ハードシート
としては例えば鐘淵化学工業株式会社製の「サンデュレ
ンSD009」が例示できる。
【0021】ここで使用されるアクリル系ソフトシート
の硬度はJIS鉛筆硬度(JISK5400)で6B〜
HB、アクリル系ハードシートの硬度はJIS鉛筆硬度
(JIS K5400)でF〜9Hであるのが好まし
い。なおハードシート層3は、もっぱら積層シートの表
面の傷つき防止するために用いられる。
【0022】積層シート1の厚さは、0.1mmから
2.0mmであるのが好ましく、このうちハードシート
層の厚さは薄い方がコスト的に有利である。また傷つき
防止の観点から50μmから200μmの厚さが好まし
い。
【0023】ソフトシート層2及びハードシート層3
は、共に透明であるが、着色された透明であってもよ
い。
【0024】第一の印刷層4では、基調模様として例え
ばグラビア印刷により木目模様、石目模様、カーボン柄
等が全体又は部分的に施されている。グラビア印刷法は
印刷効率がよく柄ぼかしが良いなど品質的にも優れてい
るので好ましい。グラビア印刷以外の方法を用いてもよ
い。なお印刷される模様の種類や色、使用される色数、
印刷面積等は適宜設定することができる。
【0025】第二の印刷層5では、例えばスクリーン印
刷により文字5aや模様5bが施されている。スクリー
ン印刷法は柄見切りに優れて好ましい。スクリーン印刷
以外の方法を用いてもよい。また印刷される文字や模様
の種類や色、使用される色数、印刷位置、印刷面積等は
適宜設定することができる。なお、第二の印刷層5の文
字や模様は、第一の印刷層4の模様との組み合わせにお
いて、視覚的なデザインや意匠的な工夫が考慮されたり
強調されるようにすることができる。
【0026】なお第一の印刷層4及び第二の印刷層5
は、それぞれ1層から構成されている場合だけでなく、
複数層すなわち複数回に分けて印刷が施されている場合
も含む。
【0027】図1の積層シート1は次のようにして製造
される。図2のように、まずソフトシート層2を構成す
ることになる例えばロール状の長尺のソフトシート2a
の裏面側にグラビア印刷により基調模様となる木目模
様、石目模様、カーボン柄等が印刷され第一の印刷層4
が形成される。なお第一の印刷層4は、印刷時にはソフ
トシート2aの裏面側を上にして印刷してもよく、また
第一の印刷層4は必ずしもソフトシート2aの裏面側の
全体に施す必要はなく、部分的に施してもよい。
【0028】次に、図3のように第一の印刷層4が形成
されたソフトシート2aを、例えばセンターパネル、イ
ンストルメントパネル、パワーウインドフィニッシャー
などの自動車用内装パネルの大きさに合わせるなど、所
望の寸法に切断(カット)する。このソフトシート2a
の表面側に、スクリーン印刷により文字5a及び(又
は)模様5bからなる第二の印刷層5が形成される。
【0029】第二の印刷層5が形成されたソフトシート
2aの表面側に、ハードシート層3を構成するハードシ
ート3aが熱ラミネートにより積層される(図4及び図
5)。
【0030】このように、積層シートの製造方法では、
A:ソフトシート2aに第一の印刷層4を形成する工程
と、B:ソフトシート2aを所望の寸法に切断する工程
と、C:ソフトシート2aの表面側にハードシート3a
を(場合により後述するように一乃至複数のソフトシー
ト2a、2b及び(又は)ハードシート3a、3bを介
するようにしてもよい)熱ラミネートにより積層する工
程と、D:積層する工程に先だってシート層間のソフト
シート2aとハードシート3aの互いに向き合う面の両
方若しくは一方の少なくとも一部に第二の印刷層5を形
成する工程とを包含する。なおA、B及びDの工程の順
序に制約はないので、必要に応じて工程の順序を変える
ことができる。
【0031】このようにして得られた積層シート1は、
インサート用の加飾シートを構成する。即ちこれを用い
てセンターパネル、インストルメントパネル、パワーウ
インドフィニッシャーなどの自動車用内装パネルを形成
する場合には、加熱しながら予備賦形して予め三次元的
に変形させた後、インサート成形用の金型(図示せず)
内に配置して、積層シート1の裏面側に、適宜厚さのコ
ア材6を積層する(図6)。なお貼り込み成形法等、イ
ンサート成形法以外の方法でコア材を積層してもよい。
またコア材6の積層に先だってソフトシート層2の裏面
側に必要に応じて接着層8(図13)を形成してもよ
い。例えば積層シートの裏面側に両面テープなどの接着
層8を設けてコア材6を貼り付けてもよい。
【0032】なお、図1〜図6では、ソフトシート層と
ハードシート層はそれぞれ1層づつであったが、図7の
ように、ソフトシート層を2層構造とし、ソフトシート
層2Aの上に第二のソフトシート層2Bを積層して、そ
の上にハードシート層3を形成するようにしてもよい。
この場合、図7では、ソフトシート層2Aと第二のソフ
トシート層2Bとの間に第二の印刷層5の文字5aが施
され、第二のソフトシート層2Bとハードシート層3と
の間に第二の印刷層5の模様5bが施されている。文字
5aと模様5bの位置は逆であっても、或いは同じ層間
にあってもよい。なおソフトシート層の数は2層以上で
あってもよい。
【0033】また図8では、ハードシート層が2層構造
とされ、ソフトシート層2の上にハードシート層3A及
びハードシート層3Bが積層されてなりソフトシート層
2とハードシート層3Aとの間に第二の印刷層5の文字
5aが施され、ハードシート層3Aとハードシート層3
Bとの間に第二の印刷層5の模様5bが施されている。
文字5aと模様5bの位置は上述したように自由であ
る。なおハードシート層は2層以上あってもよい。さら
にソフトシート層とハードシート層を共に複数層にして
互いに交互に配置するなどその層構成は自由である。
【0034】なお図1〜図8では、第一の印刷層4がソ
フトシート層3の裏面側に形成されているが、図9のよ
うに、ソフトシート層2の表面側に、第一の印刷層4が
構成され、この第一の印刷層4の上に第二の印刷層5が
形成され、この上にハードシート層3が設けられるよう
にしてもよい。この場合、第二の印刷層5は図9のよう
に第一の印刷層4の上に形成しても、図10のようにハ
−ドシート3a側に形成してもよい。また第二の印刷層
5のうち、文字5aをソフトシート層側に形成し、模様
5bをハードシート層3側に形成したり、或いは逆にす
るなど形成する場所乃至個所は自由である。
【0035】なお、第一の印刷層4は、ソフトシート層
2の表面側と裏面側の両方に表面側から見て互いに重複
しないように設けても、或いは重複して設けてもよい。
【0036】本発明の積層シートでは、積層シートの背
面(裏面側)から照明をあてることにより、例えば第二
の印刷層5の文字5aや模様5bを浮かび上がらせる、
所謂、バックライト式にすることもできる。この場合、
光透過性の文字5a等の部分に光透過性のインキを用い
たり、インキを点状に施して光透過性にするなどの方法
が施される。バックライト式にする場合、図11〜図1
4のように、例えば光透過性の文字5a等の部分に相当
する第一の印刷層4の個所にはインキが施されないイン
キ抜き部7が形成される。なお、図13のようにソフト
シート層2の裏面側にコア材6や接着層8がさらに積層
される場合には、コア材6や接着層8にも光透過性の材
質のものが使用される。
【0037】バックライト式の積層シートを製造するに
は、ソフトシート2aの裏面側にグラビア印刷により木
目模様、石目模様、カーボン柄等が印刷され第一の印刷
層4が形成される際に、第二の印刷層5の光透過性の文
字5a等に相応する個所にインキ抜き部7が形成され
る。これと第二の印刷層5のうち光透過性にすべき個所
の印刷を光透過性にする以外は、図2〜図6で説明した
不透過性の積層シートの製造方法と同じである。
【0038】
【実施例】ロール状の長尺のアクリル系ソフトシート
(鐘淵化学工業株式会社製の「サンデュレンSD00
4」厚さ175μm)の裏面側に、グラビア印刷にて木
目模様を連続して印刷して第一の印刷層を形成した。そ
の際、後で行われる第二の印刷層の形成の際の文字に相
応する個所にはインキ抜き部を形成した。
【0039】第一の印刷層が形成されたソフトシートを
センターパネルの大きさに切断後、その表面側にスクリ
ーン印刷にて文字及び模様を印刷して第二の印刷層を形
成した。なお文字部分は光透過性にすべく点状にインキ
を施した。
【0040】次に、切断されたソフトシートの大きさに
相応する大きさの別途用意されたアクリル系ハードシー
ト(鐘淵化学工業株式会社製の「サンデュレンSD00
9」厚さ125μm)を熱ラミネートにて貼り合わせ
た。
【0041】得られた積層シートを、加熱しながら予備
賦形して所望のセンターパネルの形状に応じて三次元的
に変形させた。次にこれをインサート成形用の金型内に
配置して、積層シートの裏面側にコア材を射出成形によ
り積層した。
【0042】金型から取り出し後、不要な部分をトリミ
ングして最終製品としてのセンターパネルとした。本実
施例では、自動車用センターパネルを例示したが、イン
ストルメントパネル、パワーウインドフィニッシャーな
どのその他の自動車内装パネルにも適用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明の積層シートは、ソフトシート層
とハードシート層とからなり、第一の印刷層をソフトシ
ート層に施し、第二の印刷層をシート層間に施すように
してなるので、柔らかくひび割れ等のしにくい扱いやす
いソフトシート層の第一の印刷層に、印刷効率がよく品
質も優れたグラビア印刷等の印刷方式を採用して、全体
の基調となるべき木目模様、石目模様、カーボン柄等の
模様を大規模に印刷し、第二の印刷層においてはスクリ
ーン印刷等により文字やその他の模様等の印刷面積が小
さく細かい部分を施すことができるなど、それぞれに適
した印刷方法を採用して、印刷及び製造効率を高めるこ
とができる。
【0044】また第一の印刷層と第二の印刷層を分けた
ことにより、第一の印刷層の模様と、第二の印刷層の文
字や模様等との組み合わせに際して、デザイン的或いは
意匠的な要求に広く適応できる。
【0045】しかも第一の印刷層と第二の印刷層は共に
積層シートの表面に現れないので印刷層が傷つくことが
ない。
【0046】また積層シートの最上方の表面側に配置さ
れるハードシート層は、ソフトシート層や印刷層の傷つ
きを防止し、積層シートの耐久性を高める。
【0047】またハードシート層は傷つき防止の為なの
でそれほど厚くする必要がなくコストも低減でき、しか
も積層シート全体も薄く柔らかい状態にすることがで
き、ひび割れ等が生じにくく取り扱いやすい。
【0048】ことにソフトシート層を構成するソフトシ
ートとしてポリメチルメタアクリレート(PMMA)に
アクリルゴムを添加し、硬度がJIS鉛筆硬度で6B〜
HBのアクリル系ソフトシートを、またハードシート層
を構成するハードシートとしてポリメチルメタアクリレ
ート(PMMA)にアクリルゴムを添加し、硬度がJI
S鉛筆硬度がF〜9Hのアクリル系ハードシートを使用
すると、印刷がしやすく又取り扱いやトリミングなどの
後加工性が容易で製造効率の向上やコストの低減が図れ
る。
【0049】さらに第二の印刷層の少なくとも一部を光
透過性にし、この第二の印刷層の光透過性の個所に相応
する第一の印刷層の個所をインキが施されないインキ抜
き部とすることにより、バックライト式に適応できる。
【0050】また積層シートはインサート用シートとす
ることができ、これを用いて最下層のソフトシート層の
裏面側に直接又は接着層を介して、光透過性又は光不透
過性のコア材を形成することにより自動車用内装パネル
にすることができる。
【0051】また本発明の製造方法では、第一の印刷層
はロール状の長尺のソフトシートを用いた場合には平ら
に置いた状態で施すことができるので、印刷面積が広い
基調となるべき模様の印刷に、印刷効率がよく品質も優
れたグラビア印刷等の印刷方式を採用でき、製造効率の
向上やコストの低減が図れる。なおソフトシートとハー
ドシートを熱ラミネートにより積層する以前の工程には
順序に制約はないので、必要に応じて工程の順序を変え
ることができ、製造効率の向上やコストの低減がさらに
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層シートの断面図。
【図2】積層シートを製造する過程を示す図。
【図3】積層シートを製造する過程を示す図。
【図4】積層シートを製造する過程を示す図。
【図5】積層シートを製造する過程を示す図。
【図6】積層シートにコア材を積層した状態を示す断面
図。
【図7】ソフトシート層が2層からなる積層シートの断
面図。
【図8】ハードシート層が2層からなる積層シートの断
面図。
【図9】第一及び第二の印刷層がソフトシート層の表面
側に設けられている積層シートを製造する過程を示す
図。
【図10】第一及び第二の印刷層がソフトシート層の表
面側に設けられている積層シートを製造する別の方法の
過程を示す図。
【図11】バックライト式に対応すべくインキ抜き部を
有する積層シートの断面図。
【図12】インキ抜き部を有する別のタイプの積層シー
トの断面図。
【図13】インキ抜き部を有する別のタイプの積層シー
トの断面図。
【図14】インキ抜き部を有する別のタイプの積層シー
トの断面図。
【図15】自動車のインストメンタルパネル付近を示す
図。
【図16】センターパネルを示す図。
【符号の説明】
1 積層シート 2 ソフトシート層 2a ソフトシート 3 ハードシート層 3a ハードシート 4 第一の印刷層 5 第二の印刷層 5a 文字 5b 模様 6 コア材 7 インキ抜き部 8 接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諏訪間 貴博 静岡県富士市青島町218番地 日本プラス ト株式会社内 (72)発明者 谷口 薫 東京都台東区柳橋1丁目3番9号 龍田化 学株式会社内 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB01 BD12 BD29 BE07 BE12 BE31 4F100 AK01A AK01B AK01G AK25A AK25B AL05A AL05B AN02A AN02B AR00C AT00D BA03 BA04 BA07 BA10A BA10B BA10D BA41C CB00 GB32 HB31B HB31C JK12A JK13B JL00 JN01A JN01B JN01G YY00A YY00B 4F206 AD05 AD20 AH25 JA07 JB13 JF05 JL02 JW22 JW23

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】裏面側及び表面側の少なくとも一方の少な
    くとも一部に第一の印刷層が形成されている合成樹脂製
    の透明なソフトシート層の表面側に、合成樹脂製の透明
    なハードシート層が積層され、シート層間のソフトシー
    ト層とハードシート層の互いに向き合う面の両方若しく
    は一方の少なくとも一部に第二の印刷層が形成されてい
    ることを特徴とする積層シート。
  2. 【請求項2】裏面側及び表面側の少なくとも一方の少な
    くとも一部に第一の印刷層が形成されている合成樹脂製
    の透明なソフトシート層の表面側に、合成樹脂製の透明
    なハードシート層が、一乃至複数層の合成樹脂製の透明
    なソフトシート層及び(又は)ハードシート層を間に介
    して積層され、シート層間のソフトシート層及び(又
    は)ハードシート層の互いに向き合う面の両方若しくは
    一方の少なくとも一部に第二の印刷層が形成されている
    ことを特徴とする積層シート。
  3. 【請求項3】ソフトシート層がポリメチルメタアクリレ
    ート(PMMA)にアクリルゴムを添加したアクリル系
    ソフトシートからなり、ハードシート層がポリメチルメ
    タアクリレート(PMMA)にアクリルゴムを添加した
    アクリル系ハードシートからなる請求項1又は2に記載
    の積層シート。
  4. 【請求項4】ソフトシートの硬度がJIS鉛筆硬度で6
    B〜HB、ハードシートの硬度がJIS鉛筆硬度でF〜
    9Hである請求項1〜3のいずれか一つに記載の積層シ
    ート。
  5. 【請求項5】第一の印刷層がグラビア印刷により施され
    ている請求項1〜4のいずれか一つに記載の積層シー
    ト。
  6. 【請求項6】第一の印刷層には基調となる模様が印刷さ
    れ、第二の印刷層には文字及び模様の少なくとも一方が
    印刷されている請求項1〜5のいずれか一つに記載の積
    層シート。
  7. 【請求項7】第二の印刷層の少なくとも一部が光透過性
    で、この第二の印刷層の光透過性の個所に相応する第一
    の印刷層の個所がインキが施されないインキ抜き部とな
    っている請求項1〜6のいずれか一つに記載の積層シー
    ト。
  8. 【請求項8】最下層のソフトシート層の裏面側に接着層
    が形成されている請求項1〜7のいずれか一つに記載の
    積層シート。
  9. 【請求項9】接着層が光透過性である請求項8に記載の
    積層シート。
  10. 【請求項10】最下層のソフトシート層の裏面側にコア
    材層が形成されている請求項1〜9のいずれか一つに記
    載の積層シート。
  11. 【請求項11】コア材層が光透過性で、光透過性の接着
    層を介して積層されている請求項10に記載の積層シー
    ト。
  12. 【請求項12】請求項1〜11のいずれか一つに記載の
    積層シートから形成された自動車用内装パネル。
  13. 【請求項13】ソフトシートに第一の印刷層を形成する
    工程と、ソフトシートを所望の寸法に切断する工程と、
    ソフトシートの表面側にハードシートを熱ラミネートに
    より積層する工程と、該積層する工程に先だってシート
    間のソフトシートとハードシートの互いに向き合う面の
    両方若しくは一方の少なくとも一部に第二の印刷層を形
    成する工程とを包含する、積層シートを製造する方法。
  14. 【請求項14】ソフトシートに第一の印刷層を形成する
    工程と、ソフトシートを所望の寸法に切断する工程と、
    ソフトシートの表面側に、一乃至複数のソフトシート及
    び(又は)ハードシートを介してハードシートを配置し
    て各シート間を熱ラミネートすることにより積層する工
    程と、該積層する工程に先だってシート間のソフトシー
    ト及び(又は)ハードシートの互いに向き合う面の両方
    若しくは一方の少なくとも一部に第二の印刷層を形成す
    る工程とを包含する、積層シートを製造する方法。
  15. 【請求項15】請求項13又は14に記載の製造方法で
    得られた積層シートを予備賦形し、インサート成形によ
    り裏面側にコア材を積層して製造することを特徴とする
    自動車用内装パネルの製造方法。
  16. 【請求項16】請求項13又は14に記載の製造方法で
    得られた積層シートの裏面側に接着層を形成後、予備賦
    形し、裏面側にコア材を積層して製造することを特徴と
    する自動車用内装パネルの製造方法。
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