JP2003334143A - 食材の加熱調理方法及び加熱調理装置 - Google Patents

食材の加熱調理方法及び加熱調理装置

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JP2003334143A
JP2003334143A JP2002146209A JP2002146209A JP2003334143A JP 2003334143 A JP2003334143 A JP 2003334143A JP 2002146209 A JP2002146209 A JP 2002146209A JP 2002146209 A JP2002146209 A JP 2002146209A JP 2003334143 A JP2003334143 A JP 2003334143A
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Japan
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cooking
heating
liquid
tank
area
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Masayuki Ogura
正行 小倉
Katsuyuki Odajima
勝之 小田島
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ACE KOGYO KK
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ACE KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食材を加熱して調理する調理装置において、
調理槽内の複数の領域における調理用液体の温度に大き
な温度差を設けること。 【解決手段】 調理槽に収容した調理用液体と、該調理
用液体を加熱するための加熱手段と、調理される食材を
搬送するための搬送手段とを備え、該搬送手段によって
食材を搬送しながら加熱された調理用液体で加熱調理す
る方法であって、前記調理槽内を少なくとも初期加熱調
理領域と仕上げ加熱調理領域とに分けて設定し、前記加
熱手段を前記領域毎のグループに分けて制御し、前記調
理槽内で初期加熱調理領域と仕上げ加熱調理領域とにお
ける調理用液体に温度差をもたせて調理することによ
り、調理槽内の複数の領域における調理用液体の温度に
大きな温度差を設けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、麺類、天
ぷら、唐揚げ等の食材を調理用液体で加熱して自動的に
調理する食材の調理方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、調理槽の内部にコンベヤー等の搬
送手段を配設し、該コンベヤーに食材を乗せて搬送さ
せ、前記調理槽内の加熱された調理用液体によって前記
食材を加熱して自動的に調理する、例えば、フライヤー
等の加熱用の調理装置が用いられている。
【0003】この種の調理装置においては、一般的に、
食材をそのまま、または該食材を金網の篭等に収容させ
た状態にして、前記コンベヤーに乗せて前記金網の篭を
搬送させ、食材または該食材を収容した金網の篭等の移
動に伴って食材を搬送させ、前記調理槽内の加熱された
調理用液体によって前記食材を加熱し、該食材を自動的
に加熱調理をするというものである。
【0004】そして、前記調理槽は、該調理槽の内部ま
たは外部に配設させたヒーターまたはガスコンロ等の加
熱手段によって、前記調理槽内の全体の調理用液体を均
一に加熱して、該調理用液体の全体の温度を略均一にさ
せているものである。
【0005】また、前記コンベヤーの回転動作と、前記
コンベヤーの上部に乗せた食材または該食材を収容した
金網の篭等との移動に伴って、前記調理槽内の調理用液
体も一緒に移動されるようになるため、前記調理槽内の
全体の調理用液体が撹拌されることによって、前記調理
槽内の調理用液体の全体の温度が、より均一になるとい
うものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、麺類、天ぷ
らまたは唐揚げ等の食材によっては、前記コンベヤーに
よって前記食材を搬送させる際に、例えば、前記調理槽
の投入側、即ち、初期加熱調理と、搬出側、即ち、仕上
げ加熱調理との間に大きな温度差を設けて調理した場合
に、その風味や食感や揚げ色等が良くなるものがある。
【0007】しかしながら、従来の調理装置において
は、食材を前記コンベヤー等で搬送させて自動的に調理
するときに、前述のように、調理槽内の全体の調理用液
体を均一に加熱して、該調理用液体の全体の温度を略均
一にさせると共に、前記コンベヤーの回転動作と、前記
コンベヤーの上部に乗せた食材または該食材を収容した
金網の篭等との移動に伴って、前記調理槽内の調理用液
体も一緒に移動して該調理用液体が撹拌されるために、
前記調理槽内の前記調理用液体の全体が略均一の温度に
なってしまい、前記調理槽の投入側と搬出側との調理用
液体の温度に大きな温度差を設けることができないとい
う問題点を有している。
【0008】従って、従来のコンベヤー等の搬送手段を
使用して調理用液体で加熱して調理する調理装置におい
ては、調理槽内の複数の領域における調理用液体の温度
に大きな温度差を設けることに解決しなければならない
課題を有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した従来例の課題を
解決する具体的手段として本発明に係る第1の発明とし
て、調理槽に収容した調理用液体と、該調理用液体を加
熱するための加熱手段と、調理される食材を搬送するた
めの搬送手段とを備え、該搬送手段によって食材を搬送
しながら加熱された調理用液体で加熱調理する方法であ
って、前記調理槽内を少なくとも初期加熱調理領域と仕
上げ加熱調理領域とに分けて設定し、前記加熱手段を前
記領域毎のグループに分けて制御し、前記調理槽内で初
期加熱調理領域と仕上げ加熱調理領域とにおける調理用
液体に温度差をもたせて調理することを特徴とする食材
の加熱調理方法を提供するものである。
【0010】この第1の発明において、前記加熱手段の
制御は、各領域毎に設けられた調理用液体の温度検出手
段による測定値に基づいて制御すること;前記設定した
領域に対して、少なくとも一つの領域に存在する一部の
加熱された調理用液体を循環させて、他の領域に存在す
る加熱された調理用液体との間で温度差を生じさせるよ
うにしたこと;前記調理用液体の温度差は、10℃以上
であること;前記調理用液体は、食用油または水である
こと;を付加的な要件として含むものである。
【0011】また、第2の発明として、調理用液体を収
容する調理槽と、該調理用液体を加熱するための加熱手
段と、調理される食材を搬送するための搬送手段とを備
え、該搬送手段によって食材を搬送しながら加熱された
調理用液体で加熱調理する装置であって、前記調理槽内
を少なくとも初期加熱調理領域と仕上げ加熱調理領域と
に分けて加熱できるように設定し、前記加熱手段を設定
した領域毎のグループに分けて配設し、前記調理槽内で
初期加熱調理領域と仕上げ加熱調理領域とにおける調理
用液体に温度差をもたせるべく前記加熱手段の制御部を
設けたことを特徴とする食材の加熱調理装置を提供する
ものである。
【0012】この第2の発明において、前記設定した各
領域毎に調理用液体の温度検出手段を設け、該温度検出
手段による測定値が前記制御部にフィードバックされる
こと;前記設定した各領域に存在する調理用液体間で温
度差を生じさせるために、少なくとも一つの領域に存在
する一部の調理用液体を循環させる循環手段を設けたこ
と;前記循環手段には、加熱手段を設けたこと;を付加
的な要件として含むものである。
【0013】本発明に係る食材の加熱調理方法または調
理装置においては、搬送手段によって食材を搬送して調
理する場合に、調理槽内を少なくとも初期加熱調理領域
と仕上げ加熱調理領域とに分けて設定し、加熱手段を前
記領域毎のグループに分けて制御して、前記調理槽内の
それぞれの領域毎の調理用液体に大きな温度差を設けて
調理することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体的な実施の形
態に基づいて詳しく説明する。本発明に係る加熱調理装
置1を略示的に示した側面図を図1に示し、加熱調理装
置1に配設した操作盤2の略示的な拡大した平面図を図
2に示す。加熱調理装置1の内部には、その上部側に食
材を加熱された調理用の液体で加熱して調理するための
調理槽3が設けられており、該調理槽3には、図示しな
い前記調理用の液体が収容されている。この調理用液体
としては、例えば、食用油または水等を使用でき、これ
を加熱させることによって、前記食材を揚げるまたは茹
でる等して調理するものである。
【0015】調理槽3の内部には、搬送手段が配設され
ている。該搬送手段としては、例えば、コンベヤー4等
を使用できる。該コンベヤー4は、例えば、複数の円柱
の棒等を繋ぎ合わせたチェーン等を用い、該チェーンの
両端部の上部側と下部側との内側にスプロケット5a、
5bを回転可能に配設させる。このとき、前記スプロケ
ット5a、5bに前記チェーンが噛み合うようにさせて
いる。
【0016】このコンベヤー4を動作させる場合には、
操作盤2に配設された加熱調理装置1のシステム全体の
電源スイッチ6を操作した後に、コンベアスイッチ7を
操作することによって、前記スプロケット5aまたは5
bに接続された図示しないモーターを駆動させ、該モー
ターの回転によって前記スプロケット5a、5bを回転
させて、前記チェーンを駆動させるものである。
【0017】このように、コンベヤー4を駆動し、該コ
ンベヤー4の上部に図示しない食材または該食材を収容
した金網の篭等を乗せることによって、前記食材または
該食材を収容した金網の篭等を搬送することができるの
である。
【0018】また、調理槽3内は、少なくとも該調理槽
3の投入側、即ち、初期加熱調理領域Aと、搬出側、即
ち、仕上げ加熱調理領域Bとの領域に分けて設定されて
おり、前記食材または該食材を収容した金網の篭等をコ
ンベヤー4によって搬送させ、前記初期加熱調理領域A
と仕上げ加熱調理領域Bとを通過させることにより、前
記食材は、前記調理槽3の投入側と搬出側との調理用液
体によって、少なくとも初期加熱調理と仕上げ加熱調理
との調理をされることになる。
【0019】そして、調理槽3には、前記調理用液体を
加熱するための加熱手段が配設されている。該加熱手段
としては、例えば、電気を用いたヒーターまたはガスを
用いたコンロ等を使用でき、前記加熱手段は、前記調理
槽3の内部または該調理槽3の外部の下部に配設するこ
とができ、この電気を用いたヒーターを使用する場合に
は、前記調理槽3の内部に配設させることが好ましい。
以下前記加熱手段として、前記電気を用いたヒーターを
使用した場合の例を示してある。
【0020】調理槽3の内部には、ヒーター8a、8b
・・・8oが配設されている。該ヒーター8a、8b・
・・8oは、調理槽3内の、例えば、コンベヤー4のチ
ェーンの上部側と下部側との間等に配設されており、こ
れらヒーター8a、8b・・・8oを加熱させることに
よって、調理槽3の内部に収容された調理用液体を加熱
させることができる。
【0021】これらヒーター8a、8b・・・8oは、
前記領域毎のグループ、例えば、初期加熱調理領域Aの
第1グループのヒーター8a、8b・・・8fと、仕上
げ加熱調理領域Bの第2グループのヒーター8g、8h
・・・8oとに分けて構成されている。
【0022】これら第1グループのヒーター8a、8b
・・・8fと、第2グループのヒーター8g、8h・・
・8oとは、操作盤2に配設された第1のヒータースイ
ッチ9と第2のヒータースイッチ10とをそれぞれ操作
した状態で、温度調整部11、12のそれぞれの温度調
整ボタン13、14を操作することによって、前記それ
ぞれのグループを別々に制御して、該グループ毎の異な
る温度に調整することができる。その際、この調整する
温度は、温度表示部15、16にデジタルまたはアナロ
グ等で表示され、視覚にて確認することができる。
【0023】このように、加熱手段として、電気を用い
たヒーターを使用して前記調理用液体の温度を調整した
場合には、例えば、ガス等を燃焼させて温度の調整をす
る場合よりも、温度制御が容易であるため、電気を用い
たヒーターを使用することが好ましいのである。
【0024】また、調理槽3の内部には、前記調理用液
体の温度を検知する手段として、温度センサー等の図示
しない温度検出手段が配設されている。そして、該温度
検出手段は、例えば、前記第1グループ及び第2グルー
プのグループ毎等の前記調理槽3内の調理用液体の温度
に温度差を設けようとするそれぞれのグループ毎、即
ち、初期加熱調理領域Aの領域と仕上げ加熱調理領域B
の領域との領域毎に少なくとも1つの温度センサーを配
設させており、これにより、前記第1グループのヒータ
ー8a、8b・・・8fと、第2グループのヒーター8
g、8h・・・8oとによって加熱された調理用液体の
それぞれの前記領域毎の温度を測定することができ、該
測定値を操作盤2に入力する。
【0025】この操作盤2には、図示しない温度制御装
置が配設されている。この温度制御装置としては、例え
ば、マイコン等を使用することができる。そして、前述
のように、前記領域毎の温度の測定値を操作盤2に入
力、即ち、前記温度制御装置に前記温度検出手段による
測定値がフィードバックされることによって、前記温度
制御装置はこの測定値に基づいて、前記第1グループの
ヒーター8a、8b・・・8fと、第2グループのヒー
ター8g、8h・・・8oとのそれぞれの温度を制御す
ることができる。
【0026】これにより、少なくとも初期加熱調理領域
Aと仕上げ加熱調理領域Bとを含む、調理槽3内の複数
の領域におけるそれぞれの領域毎の調理用液体の温度に
大きな温度差を設けることができるのである。
【0027】前記食材または該食材を収容した金網の篭
等は、加熱調理装置1の投入側に配設された投入部17
から投入させて、これをコンベヤー4に乗せて搬送さ
せ、このとき調理槽3内の初期加熱調理領域Aと仕上げ
加熱調理領域Bとの領域の調理用液体によって加熱され
ることによって自動的に調理され、搬出側に配設された
搬出部18から搬出されるのである。
【0028】この自動的に調理する時間の長さを調整す
る場合には、前記食材または該食材を収容した金網の篭
等が調理槽3内の調理用液体によって加熱される時間、
即ち、コンベヤー4の速度を調整することによって前記
加熱される時間の長さを調整することができ、前記速度
は、操作盤2に配設された速度調整部19を操作するこ
とによって調整でき、前記加熱される時間の長さは、揚
げ時間計20に表示されるデジタル表示等によって確認
できる。
【0029】また、加熱調理装置1の底部側には、調理
槽3内の加熱した調理用液体を循環させる手段が配設さ
れている。この循環手段としては、例えば、ポンプ21
等を使用できる。
【0030】そして、前記ポンプ21に接続された配管
は、前記設定した領域に対して、少なくとも一つの領域
に存在する一部の加熱された調理用液体を循環させるよ
うに調理槽3に接続、要するに、前記ポンプ21の一端
に接続された配管22aを、例えば、調理槽3の投入
側、即ち、初期加熱調理領域Aの一部に接続させ、ポン
プ21の他端に接続された配管22bを、例えば、調理
槽3の中央部よりも稍投入側、即ち、前記初期加熱調理
領域Aの他の一部に接続させる。
【0031】配管22bには、コック23aが配設され
ており、該コック23aを開いた状態で、操作盤2に配
設された循環ポンプスイッチ24を操作することによっ
て、ポンプ21を介して調理槽3内の少なくとも一つの
領域、即ち、前記初期加熱調理領域Aの調理用液体の一
部を循環させることができるようになる。
【0032】これによって、前記調理用液体を循環させ
た初期加熱調理領域Aの領域と、調理用液体を循環しな
い他の領域、即ち、仕上げ加熱調理領域Bの領域との調
理用液体を混合しづらくさせることができるようにな
り、これら領域を区分させて、それぞれの領域に存在す
る調理用液体との間でより一層温度差を生じさせること
ができるようになる。
【0033】この際、複数のポンプを用いて、1つの領
域内の調理用液体を循環させても良く、また、複数のポ
ンプの配管と調理槽3との接続位置を所定距離を離して
接続し、複数領域のそれぞれの調理用液体を循環させて
も良い。
【0034】このように、ポンプ21を用いて調理槽3
内の少なくとも1つの領域内の調理用液体を循環させる
と共に、第1グループのヒーター8a、8b・・・8f
と、第2グループのヒーター8g、8h・・・8oとを
それぞれ制御して、該それぞれの温度を別々に調整する
ことによって、調理槽3内の温度を、例えば、投入側の
初期加熱調理領域Aの領域を140℃、搬出側の仕上げ
加熱調理領域Bの領域を155℃の温度に設定した場合
に、コンベヤー4が搬送する前記食材または該食材を収
容した金網の篭等が移動したとしても、前記投入側と搬
出側とが前記第1グループのヒーター8a、8b・・・
8fと、第2グループのヒーター8g、8h・・・8o
とをそれぞれの温度に調整されると共に、初期加熱調理
領域Aの領域の調理用液体のみを循環させることによっ
て、仕上げ加熱調理領域Bの領域の調理用液体とは混ざ
りづらくなるため、初期加熱調理領域Aの領域が略14
0℃程度、仕上げ加熱調理領域Bの領域が略155℃程
度の温度に調整され、調理槽3内の調理用液体に前記領
域毎の温度差を設けて前記食材を調理することができる
ようになるのである。
【0035】前記実施の形態においては、初期加熱調理
領域Aの領域と仕上げ加熱調理領域Bの領域との2つの
領域にする場合について説明したが、調理槽3内の複数
領域の調理用液体を複数のポンプによって循環させると
共に、ヒーターを前記複数領域毎のグループに分けて別
々に制御し、該グループ毎のそれぞれの温度に調整する
ことによって、前記調理槽3内の調理用液体に前記複数
領域毎の温度差を設けることができるのである。
【0036】また、配管22a、22bは、必ずしも調
理槽3の投入側等に接続させるものではなく、例えば、
調理槽3の中央部より稍投入側に配管22aを接続し、
中央部より稍搬出側に配管22bを接続して、ポンプ2
1を用いて調理槽3の調理用液体を循環させ、ヒーター
を投入側、即ち初期加熱調理と、中央部、即ち本加熱調
理と、搬出側、即ち仕上げ加熱調理との領域に区分して
制御した場合には、調理槽3内の初期加熱調理側、本加
熱調理部、仕上げ加熱調理側の3つの領域のそれぞれの
調理用液体に該領域毎の温度差を設けることができるの
である。
【0037】従って、これら領域毎の温度を別々に独立
させて設定し、これらの調理用液体の領域毎の温度差を
設けることによって、加熱調理後の食材の風味や食感や
揚げ色等を良くすることができるのである。
【0038】更に、調理用液体を循環させる循環手段に
は、加熱手段を設けても良い。この加熱手段としては、
例えば、循環させる調理用液体を加熱できるヒーターを
備えたポンプまたは配管等を使用しても良く、このよう
に前記加熱手段を設けることにより、前記調理用液体を
循環させる部位の温度を他の部位の温度よりも高い温度
に調整する場合に、操作盤2に配設したトレースヒータ
ースイッチ25を操作して、前記加熱手段を作動させ
て、調理槽3内の前記調理用液体を循環させる部位の温
度差をより一層大きくできるのである。
【0039】更にまた、温度を下げる部位が予め解って
いる場合には、図1の実施の形態に示したように、放熱
用の開口部26を設けることによって、その部位の温度
をより一層下げやすくできるのである。
【0040】尚、加熱調理装置1において、各部位にお
ける温度差を設ける必要がなく、例えば、調理槽3内の
調理用液体の全体の温度を略均一にさせる場合には、配
管22cに配設されたコック23bを開けて、調理槽3
内の全体の調理用液体を循環させても良く、また、加熱
調理装置1の始動時に調理槽3内の全体の温度を上昇さ
せる場合には、前記トレースヒータースイッチ25を操
作して、前記調理槽3内の全体の調理用液体を循環さ
せ、調理槽3内の全体の調理用液体の温度を上昇させる
ようにしても良い。
【0041】また、調理槽3の内部に収容された調理用
液体を排出する場合には、配管22dに配設されたコッ
ク23cを開けることによって、前記配管22dから排
出させることができる。
【0042】更に、調理槽3と配管22a、22b、2
2cとの接続部に、ストレーナー27を配設して、食材
等を調理して汚れた調理用液体を濾すことによって、調
理槽3内の調理用液体を濁らせづらくできる。
【0043】更にまた、調理槽3またはコンベヤー4等
を清掃する場合には、例えば、クレーン28を使用して
コンベヤー4を調理槽2の上部に吊り上げることによっ
て清掃することができ、また、加熱調理装置1を使用中
にコンベヤー4、ポンプ21またはクレーン28等の動
作を停止したい場合には、非常停止スイッチ29を押す
ことによって、加熱調理装置1の全動作を停止させるこ
とができる。
【0044】次に、調理槽内の温度差を測定した試験例
を用いて本発明に係る加熱調理装置1と従来の一般的な
調理装置とを比較する。この試験例においては、調理用
液体として食用油を使用して試験を行った。この試験例
における実施例としては、図1に示した本発明の実施の
形態に係る加熱調理装置1を使用した調理槽3内の食用
油の投入側(初期加熱調理領域Aの領域)と搬出側(仕
上げ加熱調理領域Bの領域)との油温の変化を示すグラ
フを図3に示し、比較例としては、一般的に使用されて
いるコンベヤー(調理槽の全体を均一に加熱させる調理
装置)を用いて自動的に調理する調理装置を使用した調
理槽内の食用油の投入側と搬出側との油温の変化を示す
グラフを図4に示した。
【0045】図3の実施例において、i1は略80gの
食材を投入した時間(測定開始から略1.5分後に前記
食材を投入した)であり、i1の時間から10個の食材
をコンベヤー4に連続的に投入させたものである。この
図3の油温データーから明らかなように、i1の食材投
入後における油温の変化は、搬出側(仕上げ加熱調理領
域Bの領域)が略150℃〜略155℃程度であり、投
入側(初期加熱調理領域Aの領域)は略145℃〜略1
31℃程度である。
【0046】図3のi1の食材投入前においては、前記
トレースヒータースイッチ25を操作して、前記調理槽
3内の全体の調理用液体を循環させ、調理槽3内の全体
の調理用液体の温度を上昇させたために、調理槽3の投
入側と搬出側との油温は、どちらも略150℃程度にな
っている。また、i1の食材投入後において、投入側の
油温が一時的に略145℃程度に高くなっているのは、
投入側の温度が食材の投入によって著しく低下したため
に、投入側に配設された第1グループのヒーター8a、
8b・・・8fが油を加熱したためである。そこで、油
温が安定した時間、例えば、測定開始から略6分後の時
間の油温は、投入側が略154℃程度であり、搬出側が
略141℃程度になっており、その加熱された油のグル
ープ毎の温度差は、略13℃程度であることが理解でき
る。
【0047】また、図4の比較例において、i2は略8
0gの食材を投入した時間であり、その後は、実施例と
同様にして食材を連続的に投入させた。比較例において
は、食材の投入前であっても、投入側と搬出側との温度
差が、最大略5℃程度でしかなく、i2の食材投入後に
おいては、投入側と搬出側との加熱された油のそれぞれ
の温度差がほとんどなくなってしまった。
【0048】従って、これら図3、図4より明らかなよ
うに、比較例の装置を使用した場合には、調理槽内の調
理用液体に僅かな温度差しか設けることができないが、
本発明に係る調理装置を使用することによって、最も温
度の高い領域、即ち搬出側(仕上げ加熱調理領域Bの領
域)と、最も温度の低い領域、即ち投入側(初期加熱調
理領域Aの領域)との間に略10℃以上の大きな温度差
を設けて食材を調理できることが解る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1
の発明として食材の加熱調理方法は、調理槽に収容した
調理用液体と、該調理用液体を加熱するための加熱手段
と、調理される食材を搬送するための搬送手段とを備
え、該搬送手段によって食材を搬送しながら加熱された
調理用液体で加熱調理する方法であって、前記調理槽内
を少なくとも初期加熱調理領域と仕上げ加熱調理領域と
に分けて設定し、前記加熱手段を前記領域毎のグループ
に分けて制御することにより、調理槽内の複数の領域の
調理用液体の温度に大きな温度差を設けて調理すること
ができ、これによって、食材の風味や食感や揚げ色等を
良くすることができるという優れた効果を奏する。
【0050】更に、この第1の発明において、前記設定
した領域に対して、少なくとも一つの領域に存在する一
部の加熱された調理用液体を循環させて、他の領域に存
在する加熱された調理用液体との間で温度差を生じさせ
るようにした場合には、前記一部の加熱された調理用液
体を循環させた領域と、他の領域とのそれぞれの調理用
液体の間でより一層大きな温度差を設けて調理すること
ができるという優れた効果を奏する。
【0051】また、第2の発明として加熱調理装置は、
調理用液体を収容する調理槽と、該調理用液体を加熱す
るための加熱手段と、調理される食材を搬送するための
搬送手段とを備え、該搬送手段によって食材を搬送しな
がら加熱された調理用液体で加熱調理する装置であっ
て、前記調理槽内を少なくとも初期加熱調理領域と仕上
げ加熱調理領域とに分けて加熱できるように設定し、前
記加熱手段を設定した領域毎のグループに分けて配設
し、前記調理槽内で初期加熱調理領域と仕上げ加熱調理
領域とにおける調理用液体に温度差をもたせるべく前記
加熱手段の制御部を設けたことにより、調理槽内の複数
の領域の調理用液体の温度に大きな温度差を設けること
ができるという優れた効果を奏する。
【0052】更に、この第2の発明において、少なくと
も一つの領域に存在する一部の調理用液体を循環させる
循環手段を設けたことにより、該循環手段を設けて一部
の調理用液体を循環させた領域の調理用液体と、他の領
域の調理用液体とを混ざりづらくさせ、前記設定した各
領域に存在する調理用液体間でより一層温度差を生じさ
せることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る加熱調理装置を略示
的に示した側面図である。
【図2】同加熱調理装置に使用する操作盤を略示的に示
し拡大した平面図である。
【図3】本発明の実施例における調理槽内の投入側と搬
出側との油温の測定値を示したグラフである。
【図4】比較例である調理装置の調理槽内の投入側と搬
出側との油温の測定値を示したグラフである。
【符号の説明】
1 加熱調理装置 2 操作盤 3 調理槽 4 コンベヤー(搬送手段) 5a、5b スプロケット 6 電源スイッチ 7 コンベアスイッチ 8a、8b・・・8o ヒーター(加熱手段) 9 第1のヒータースイッチ 10 第2のヒータースイッチ 11、12 温度調整部 13、14 温度調整ボタン 15、16 温度表示部 17 投入部 18 搬出部 19 速度調整部 20 揚げ時間計 21 ポンプ(調理用液体を循環させる循環手段) 22a、22b、22c、22d 配管 23a、23b、23c コック 24 循環ポンプスイッチ 25 トレースヒータースイッチ 26 放熱用の開口部 27 ストレーナー 28 クレーン 29 非常停止スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B035 LC01 LC03 LP06 LP08 LT02 LT03 4B059 AA01 AB01 AB11 AC02 AE02 AE04 DA02 DA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理槽に収容した調理用液体と、該調理
    用液体を加熱するための加熱手段と、調理される食材を
    搬送するための搬送手段とを備え、該搬送手段によって
    食材を搬送しながら加熱された調理用液体で加熱調理す
    る方法であって、 前記調理槽内を少なくとも初期加熱調理領域と仕上げ加
    熱調理領域とに分けて設定し、 前記加熱手段を前記領域毎のグループに分けて制御し、 前記調理槽内で初期加熱調理領域と仕上げ加熱調理領域
    とにおける調理用液体に温度差をもたせて調理すること
    を特徴とする食材の加熱調理方法。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段の制御は、各領域毎に設け
    られた調理用液体の温度検出手段による測定値に基づい
    て制御することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記設定した領域に対して、少なくとも
    一つの領域に存在する一部の加熱された調理用液体を循
    環させて、他の領域に存在する加熱された調理用液体と
    の間で温度差を生じさせるようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の加熱調理方法。
  4. 【請求項4】 前記調理用液体の温度差は、10℃以上
    であることを特徴とする請求項1または3に記載の加熱
    調理方法。
  5. 【請求項5】 前記調理用液体は、食用油または水であ
    ることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の
    加熱調理方法。
  6. 【請求項6】 調理用液体を収容する調理槽と、該調理
    用液体を加熱するための加熱手段と、調理される食材を
    搬送するための搬送手段とを備え、該搬送手段によって
    食材を搬送しながら加熱された調理用液体で加熱調理す
    る装置であって、 前記調理槽内を少なくとも初期加熱調理領域と仕上げ加
    熱調理領域とに分けて加熱できるように設定し、前記加
    熱手段を設定した領域毎のグループに分けて配設し、 前記調理槽内で初期加熱調理領域と仕上げ加熱調理領域
    とにおける調理用液体に温度差をもたせるべく前記加熱
    手段の制御部を設けたことを特徴とする食材の加熱調理
    装置。
  7. 【請求項7】 前記設定した各領域毎に調理用液体の温
    度検出手段を設け、該温度検出手段による測定値が前記
    制御部にフィードバックされることを特徴とする請求項
    6に記載の加熱調理装置。
  8. 【請求項8】 前記設定した各領域に存在する調理用液
    体間で温度差を生じさせるために、少なくとも一つの領
    域に存在する一部の調理用液体を循環させる循環手段を
    設けたことを特徴とする請求項6に記載の加熱調理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記循環手段には、加熱手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項8に記載の加熱調理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106943037A (zh) * 2015-11-12 2017-07-14 Seb公司 用于具有搅动机构的电烹饪设备的烹饪方法
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