JP2003332897A - 遅延回路 - Google Patents

遅延回路

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JP2003332897A JP2002143571A JP2002143571A JP2003332897A JP 2003332897 A JP2003332897 A JP 2003332897A JP 2002143571 A JP2002143571 A JP 2002143571A JP 2002143571 A JP2002143571 A JP 2002143571A JP 2003332897 A JP2003332897 A JP 2003332897A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力信号の切り替わりのタイミングに依存す
ることなく、遅延時間を一定とすることが可能な遅延回
路を提供すること。 【解決手段】 入力信号SINは、インバータ101に
より反転されてトライステート型のインバータ104に
入力される。このインバータ104の出力部は遅延経路
105を介して演算増幅器106の入力部に接続され、
この演算増幅器106は入力する信号に対してヒステリ
シス特性を有している。排他的論理和回路103は、入
力信号SINを反転して得られる信号S11を受けてイ
ンバータ104の出力状態をローインピーダンス状態に
制御すると共に、演算増幅器106から出力される信号
S16を受けてインバータ104の出力状態をハイイン
ピーダンス状態に制御する。これにより、信号S15の
振幅が演算増幅器106のヒステリシス特性に応じて一
定に制限され、遅延時間が一定となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、信号を一定時間
だけ遅延させる遅延回路に関し、特に抵抗素子と容量素
子とで定まる時定数に応じた遅延時間を得るための回路
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に、従来技術に係る遅延回路の構成
例を示す。同図において、入力信号SINはインバータ
301の入力部に与えられ、このインバータ301の出
力部にはインバータ302の入力部が接続される。イン
バータ302の出力部は抵抗303Aおよびコンデンサ
303Bからなる遅延経路303を介して演算増幅器3
04の反転入力端子(−)に接続される。演算増幅器3
04の出力部と非反転入力端子(+)との間には帰還用
の抵抗素子304Aが接続されると共に、この非反転入
力端子(+)は抵抗素子304Bを介して参照電圧VR
EFにバイアスされている。これら演算増幅器304お
よび抵抗素子304A,304Bは、演算増幅器304
の反転入力端子(−)に入力される信号に対してヒステ
リシス特性を有する比較器として機能する。即ち、この
比較器は、ハイレベルに遷移する入力信号に対しては、
高い入力論理しきい値VTHを示し、ローレベルに遷移
する入力信号に対しては低い入力論理しきい値VTLを
示す。
【0003】次に、図9に示す波形図を参照して動作を
説明する。先ず、初期状態において信号SINがローレ
ベルにあり、これを入力するインバータ301から出力
される信号S31はハイレベルにある。従って、インバ
ータ302により駆動される遅延経路303上の信号S
33がローレベルにあり、これを入力する演算増幅器3
04から出力される信号S34はハイレベルにある。こ
の状態から入力信号SINがハイレベルに遷移すると、
信号S31がローレベルに遷移し、信号S32がハイレ
ベルに遷移する。この結果、抵抗素子303Aおよび容
量素子303Bで決定される時定数に応じたレートで信
号S33が上昇を開始する。そして、信号S33が、演
算増幅器304から構成される比較器の入力論理しきい
値VTHを越えると、この演算増幅器304から出力さ
れる信号S34がローレベルに遷移する。
【0004】続いて、信号SINがローレベルに遷移す
ると、信号S31がハイレベルに遷移し、信号S32が
ローレベルに遷移する。信号S32がローレベルに遷移
すると、抵抗303Aおよびコンデンサ303Bで決定
される時定数に応じたレートで信号S33が降下を開始
する。そして、信号S33が演算増幅器304が構成す
る比較器の入力論理しきい値VTLを下回ると、信号S
34がハイレベルに遷移する。以上のように、入力信号
SINに対して信号S34が遅延経路303での遅延時
間分だけ遅れて応答する。ただし、遅延経路303以外
での遅延成分は無視する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
技術に係る遅延回路によれば、入力信号SINの切り替
わりのタイミングによっては、遅延時間が変化するとい
う問題がある。具体的に説明する。入力信号SINに対
する信号S34の遅延時間は、信号S33が変化を開始
してから演算増幅器304が構成する比較器の入力論理
しきい値VTHまたはVTLに到達するまでの時間とし
て与えられる。ここで、信号SINが切り替わる前に信
号S33が予め飽和状態に達しているものとすれば、入
力信号SINに応答して信号S33が変化を開始する際
の初期電圧は電源VDDまたは接地VSSの電位とさ
れ、入力信号SINの切り替わりのタイミングによら
ず、その初期電圧から入力論理しきい値VTLまでの電
位差が一定となる。この場合、信号S33が一定の時定
数で一定の電位差分だけ変化するのであるから、遅延時
間が一定となる。
【0006】これに対し、信号S33が飽和していない
状態(即ち遷移の途中)で信号SINが切り替わると、
入力信号SINに応答して信号S33が新たに変化を開
始する際の初期電圧が、入力信号SINの切り替わりの
タイミングに応じて変動する。このため、信号S33の
初期電圧から比較器の入力論理しきい値までの電位差が
一定とならず、信号S33が入力論理しきい値に到達す
るまでの時間が、信号SINの切り替わりのタイミング
によって変動し、従って入力信号SINに対する信号S
34の遅延時間が一定とならない。
【0007】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、入力信号の切り替わりのタイミングに依存するこ
となく、遅延時間を一定とすることが可能な遅延回路を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明は以下の構成を有する。請求項1に記載さ
れた発明に係る遅延回路は、入力信号に応答してハイレ
ベルまたはローレベルを出力するトライステート型の入
力回路(例えば後述するインバータ104に相当する構
成要素)と、所定の時定数を有する遅延経路(例えば後
述する抵抗素子105Aおよび容量素子105Bとから
なる遅延経路に相当する構成要素)と、前記遅延経路を
介して、前記入力回路から出力された信号を入力し、該
信号に対して所定のヒステリシス特性を示す信号を出力
する比較回路(例えば後述する演算増幅器106、抵抗
素子106A〜106Cからなる回路系に相当する構成
要素)と、前記入力信号に応答して前記入力回路の出力
状態をローインピーダンス状態に制御すると共に前記比
較回路の出力信号に応答して前記入力回路の出力状態を
ハイインピーダンス状態に制御する制御回路(例えば後
述する否定的論理和回路103を含む回路系に相当する
構成要素)と、を備えたことを特徴とする。
【0009】この構成によれば、入力信号が遷移する
と、この入力信号に応答して制御回路が入力回路の出力
状態をローインピーダンス状態に制御し、入力回路から
遅延経路上にハイレベルまたはローレベルの信号が出力
される。そして、この遅延経路上の信号が、比較回路の
ヒステリシス特性により定まる振幅を越えると、比較回
路の出力が反転し、これを受けて制御回路が入力回路の
出力状態をハイインピーダンスに制御する。従って、遅
延経路上の信号が比較回路のヒステリシス特性により定
まる振幅を越えると、遅延経路上の信号の変化(上昇ま
たは降下)が停止し、この信号の振幅が制限され、遅延
経路の時定数に応じて遅延時間が一定値をとる。このよ
うに、遅延経路上の信号の振幅を小さく制限し、この信
号の遷移期間を小さく抑えることにより、この信号が速
やかに一定値に到達するようにし、入力信号に応答して
遅延経路上の信号が変化を開始する際の開始点の電圧が
一定となる期間を拡大している。従って、入力信号の切
り替えのタイミングに対する遅延時間の依存性が改善さ
れ、遅延時間が一定となる。
【0010】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載された遅延回路において、前記比較回路が、前記遅
延経路を介して入力する信号のハイレベルとローレベル
に対する論理しきい値として、前記所定の参照電圧を中
心とした一定の振幅の上限値と下限値とをそれぞれ有す
るものであることを特徴とする。請求項3に記載された
発明は、請求項1に記載された遅延回路において、前記
制御回路が、前記入力信号と前記増幅回路の出力信号と
の排他的論理和を演算し、この演算結果が反映された信
号を前記入力回路の出力状態を制御するための信号とし
て出力する排他的論理和回路(例えば後述する否定的論
理和回路103に相当する構成要素)を含んで構成され
たことを特徴とする。
【0011】請求項4に記載された発明は、入力信号に
応答してハイレベルまたはローレベルを出力する入力回
路と、所定の時定数を有する遅延経路と、前記遅延経路
を介して前記入力回路から出力された信号を入力し、該
信号に対して所定のヒステリシス特性を示す信号を出力
する比較回路と、前記遅延経路に対して並列接続された
スイッチ回路と、前記入力信号に応答して前記スイッチ
回路を開放すると共に前記比較回路の出力信号に応答し
て前記スイッチ回路を閉成する制御回路と、を備えたこ
とを特徴とする。請求項5に記載された発明は、請求項
1ないし請求項4の何れか1項に記載された遅延回路に
おいて、前記遅延経路が抵抗素子および容量素子を含ん
で構成され、前記抵抗素子および容量素子が外付けされ
た集積回路として構成されたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態を説明する。 (実施の形態1)図1に、この発明の実施の形態1に係
る遅延回路100の構成を示す。この遅延回路100
は、半導体基板上に集積回路として構成されたものであ
るが、後述するように、遅延経路105を構成する抵抗
素子105Aおよび容量素子105Bはこの集積回路に
対して着脱可能に外付けされている。具体的に構成を説
明すると、同図に示すように、インバータ101の入力
部には入力信号SINが供給され、その出力部にはトラ
イステート型のインバータ104の入力部が接続され
る。インバータ104は、その出力状態をハイインピー
ダンス状態またはローインピーダンス状態に制御するた
めの制御端子を有しており、その出力部が外部端子T1
に接続され、上述のインバータ101と共にトライステ
ート型の入力回路を構成する。入力信号SINは、ハイ
レベル(論理値「1」)またはローレベル(論理値
「0」)の2値をとり得る論理信号である。
【0013】また、外部端子T1と外部端子T2との間
には、抵抗素子105Aが接続され、外部端子T2と中
間電位VDD/2との間には容量素子105Bが、着脱
可能なように外付けにより接続されている。これら抵抗
素子105Aおよび容量素子105Bは遅延経路105
を形成し、この遅延経路105は、抵抗素子105Aの
抵抗値と容量素子105Bの容量値とで定まる所定の時
定数を有している。外部端子T2には、正帰還型の演算
増幅器106の反転入力端子(−)が接続され、この演
算増幅器106の非反転入力端子(+)と出力部との間
には帰還用の抵抗素子106Aが接続される。また、電
源VDDと接地VSSとの間には、抵抗素子106Bと
抵抗素子106Cとが直列接続され、これら抵抗素子の
接続点Pには、演算増幅器106の非反転入力端子
(+)が接続される。
【0014】ここで、上述の演算増幅器106および抵
抗素子106A〜106Cは、遅延経路105から反転
入力端子(−)に与えられる信号S15に対してヒステ
リシス特性を示す信号S16を出力する比較回路(符号
なし)を構成する。即ち、この比較回路は、ハイレベル
に遷移する信号に対しては、高い入力論理しきい値VT
Hを示し、ローレベルに遷移する信号に対しては低い入
力論理しきい値VTLを示す。これら入力論理しきい値
VTH,VTLは、抵抗素子106A〜106Cの各抵
抗値により設定される。例えば、抵抗素子106Aの抵
抗値を90kΩとし、抵抗素子106B,106Cの各
抵抗値を20kΩとした場合、抵抗素子106Bの抵抗
値と抵抗素子106Cの抵抗値は等しいので、接続点P
に現れる電圧は、電源VDDの2分の1の電圧を中心値
として、抵抗素子106Aを介して演算増幅器106か
ら出力される信号S16のレベルに応じた2値をとる。
【0015】より具体的には、信号S16がローレベル
(VSS)であれば、接続点Pに現れる電圧は電源VD
Dの約45パーセントとなり、この値が上述の入力論理
しきい値VTLを与える。また、信号S16がハイレベ
ル(VDD)であれば、接続点Pに現れる電圧は電源V
DDの約55パーセントとなり、この値が上述の入力論
理しきい値VTHを与える。なお、入力論理しきい値V
TH,VTLは、後述するように遅延経路105上の信
号S15の上限値と下限値を与えるものであり、入力信
号SINの切り替えタイミングに対する遅延時間の依存
性や、遅延時間そのものに影響を与える。従って、これ
らの事項を考慮して抵抗素子106A〜106Cの各抵
抗値を設計し、入力論理しきい値VTH,VTLを適切
に設定すればよい。
【0016】上述のインバータ101の出力部にはバッ
ファ102の入力部が接続される。このバッファ102
は、インバータ104の出力状態をローインピーダンス
状態に制御する際のタイミングを調整するためのもので
あって、数ナノ秒程度の遅延時間を有している。バッフ
ァ102の出力部は排他的論理和回路103の一方の入
力部に接続され、この排他的論理和回路103の他方の
入力部には上述の演算増幅器106の出力部が接続され
る。これらバッファ102および排他的論理和回路10
3は、上述のトライステート型のインバータ104の出
力状態を制御するための制御回路(符合なし)を構成す
る。
【0017】以下、図2に示す波形図(タイミングチャ
ート)を参照して、この実施の形態1の動作を説明す
る。初期状態では、入力信号SINがローレベルにあ
り、容量素子105Bが電源VDDの約2分の1の電圧
に充電されて信号S15が中間レベルにあるものとし、
この信号S15を入力する演算増幅器106から出力さ
れる信号S16がハイレベルにあるものとする。従っ
て、インバータ101から出力される信号S11と、バ
ッファ102から出力される信号S12とが共にハイレ
ベルにあり、信号S16がハイレベルにある。また、信
号S16と信号S12を入力する排他的論理和回路10
3から出力される信号S13がローレベルにあり、これ
を制御端子に入力するトライステート型のインバータ1
04の出力状態がハイインピーダンス状態にある。
【0018】この初期状態から、時刻t1において、入
力信号SINがハイレベルに遷移すると、これを受けて
インバータ101から出力される信号S11がローレベ
ルに遷移し、この後、バッファ102の遅延時間分(数
ナノ秒)だけ遅れて、バッファ102から出力される信
号S12がローレベルに遷移する。これにより、排他的
論理和回路103から出力される信号S13が、信号S
11に対して概ねバッファ102の遅延時間分だけ遅れ
てハイレベルに遷移し、これを制御端子に入力するイン
バータ104の出力状態がローインピーダンス状態に制
御される。この結果、インバータ104から出力される
信号S14が、インバータ101から出力されたローレ
ベルの信号S11に応答してハイレベルに確定する。
【0019】ここで、信号S13が信号S11に対して
バッファ102により遅延されているので、信号S11
が入力信号SINに応答してローレベルに遷移する前に
インバータ104の出力状態がローインピーダンス状態
になることはない。従って、インバータ104がローイ
ンピーダンス状態に制御される際、遷移前の信号S11
に応答することによる信号S14のスパイクが防止され
る。なお、図2に示す信号S14の波形において、実線
区間はインバータ104により信号レベルが確定してい
る状態を表し、点線区間は、容量素子105Bにより信
号レベルが保持されている状態を表している。
【0020】続いて、信号S14がハイレベルに確定す
ると、この信号S14が遅延経路105を伝搬し、信号
S15が中間レベルから遅延経路105の時定数に応じ
たレートで上昇を開始する。そして、ハイレベルに対す
る演算増幅器106の入力論理しきい値VTHを信号S
15が上回ると、これに応答して演算増幅器106から
出力される信号S16がローレベルに遷移する。この信
号S16は、この遅延回路100の出力信号とされ、入
力信号SINに対し、インバータ101、バッファ10
2、排他的論理和回路103、インバータ104、遅延
経路105、演算増幅器106での各遅延時間を合算し
た時間分だけ遅延して信号S16が遷移し、入力信号S
INに対して信号S16が一定の遅延時間を有したもの
となる。なお、説明の便宜上、遅延経路105以外での
各遅延時間を無視し、遅延経路105での遅延時間が遅
延回路100の遅延時間を与えるものとする。
【0021】続いて、信号S16がローレベルに遷移す
ると、この信号S16に応答して、排他的論理和回路1
03から出力される信号S13がローレベルに遷移す
る。この結果、インバータ104の出力状態がハイイン
ピーダンス状態に制御され、信号S14の上昇が入力論
理しきい値VTH付近で停止する。ここで、インバータ
104の出力状態がハイインピーダンス状態になると、
遅延経路105がフローティング状態となり、信号S1
4および信号S15の信号レベルは容量素子105Bに
より入力論理しきい値VTH付近に保持される。
【0022】次に、時刻t2において、入力信号SIN
がハイレベルからローレベルに遷移すると、これに応答
して信号S11がハイレベルに遷移し、それから数ナノ
秒の遅延をもって信号S12がハイレベルに遷移する。
これにより、排他的論理和回路103から出力される信
号S13が、信号S11に対してバッファ102の遅延
時間分だけ遅れてハイレベルに遷移し、インバータ10
4の出力状態がローインピーダンス状態に制御される。
この結果、インバータ104から出力される信号S14
が、インバータ101から出力されたハイレベルの信号
S11に応答してローレベルに確定する。
【0023】信号S14がローレベルになると、信号S
15が、入力論理しきい値VTH付近から遅延経路10
5の時定数に応じたレートで降下を開始する。即ち、入
力論理しきい値VTHを初期電圧として信号S15が変
化を開始する。そして、信号S15がローレベルに対す
る入力論理しきい値VTLを下回ると、これに応答して
演算増幅器106から出力される信号S16がハイレベ
ルに遷移し、排他的論理和回路103から出力される信
号S13がローレベルに遷移する。この結果、インバー
タ104の出力状態がハイインピーダンス状態となり、
信号S15の降下が入力論理しきい値VTL付近で停止
する。この後、信号S15の信号レベルは容量素子10
5Bにより入力論理しきい値VTL付近に保持される。
【0024】次に、時刻t3で入力信号SINがハイレ
ベルに遷移すると、上述の時刻t1での遷移に対する動
作と同様の動作を経て、演算増幅器106から信号S1
6が出力される。ただし、この場合、信号S15が上昇
を開始する際の初期電圧は、中間レベルよりも低い入力
論理しきい値VTL付近であり、入力論理しきい値VT
H付近で上昇が停止する。従って、入力信号SINに対
する信号S16の遅延時間は、上述の時刻t2での入力
信号SINの遷移に対する遅延時間にほぼ等しくなる。
以後、信号S15は、入力信号SINに応答して、入力
論理しきい値VTHを上限値とすると共に入力論理しき
い値VTLを下限値として一定の振幅で遷移する。この
とき、遅延経路105の時定数と信号S15の振幅が一
定であるから、遅延経路105での遅延時間が一定とな
り、入力信号SINに対する信号S16の遅延時間が一
定となる。よって、入力信号SINの切り替わりのタイ
ミングが変化したとしても、信号S15が入力論理しき
い値VTHと入力論理しきい値VTLとを振幅の上限値
と下限値とする限り、入力信号SINに対する信号S1
6の遅延時間は一定となる。
【0025】以上のように、この実施の形態1では、遅
延経路105の時定数を一定とし、且つこの遅延経路上
の信号S15の振幅を一定に制限することにより、遅延
時間を一定としている。ここで、信号S15の振幅を一
定に制限することは、遅延経路105を構成する容量素
子105Bの充放電量を一定とすることに相当する。従
って、信号S15の信号レベルが遷移する際の振幅を一
定とすれば、容量素子105Bの充放電時間が一定とな
り、遅延時間が一定となる。また、遅延経路105を構
成する抵抗素子105Aおよび容量素子105Bを着脱
可能に外部端子に外付けしているので、遅延時間の設定
を任意に変更することが可能になる。なお、この実施の
形態1では、抵抗素子105Aおよび容量素子105B
を外付けするものとしているが、これに限定されること
なく、その遅延経路105の時定数を変更する必要がな
いのであれば、集積回路として他の構成要素と共に同一
基板上に形成してもよい。
【0026】(実施の形態2)以下、この発明の実施の
形態2を説明する。上述の実施の形態1に係る遅延回路
によれば、インバータ104の出力状態がハイインピー
ダンス状態に制御された場合、信号S15の信号レベル
は容量素子105Bにより保持されるようになってい
る。しかしながら、遅延経路105を構成する抵抗素子
105Aおよび容量素子105Bは外付けされているた
め、遅延経路105はリーク経路が形成されやすい環境
下におかれ、信号S15の信号レベルが適切に保持され
ない虞がある。そのような場合、信号の振幅が一定とな
らず、遅延時間が変動する事態になる。そこで、この実
施の形態2では、遅延経路105にリーク経路が形成さ
れたとしても、信号S15の信号レベルを一定に保持す
るための構成を提案する。
【0027】図3に、この実施の形態2に係る遅延回路
の構成を示す。同図において、上述の図1に示す実施の
形態1に係る構成要素と共通する要素には同一符号を付
す。この実施の形態2に係る遅延回路は、上述の図1に
示す実施の形態1に係る遅延回路100の構成におい
て、遅延経路105をバイアスするためのバイアス回路
120を更に備えて構成され、このバイアス回路120
は、インバータ120Aおよび抵抗素子120B,12
0C,120Dから構成される。具体的には、インバー
タ120Aの入力部は、上述の演算増幅器106の出力
部に接続され、このインバータ120Aの出力部には抵
抗素子120Bの一端が接続される。また、電源VDD
と接地VSSとの間には、抵抗素子120C,120D
が直列接続され、これら抵抗素子の接続点Qは抵抗素子
120Bの他端に接続されると共に、上述の外部端子T
1を介して遅延経路105に接続されている。
【0028】ここで、インバータ120Aの駆動能力は
演算増幅器106と等価に設定され、抵抗素子120
B,120C,120Dは、抵抗素子106A,106
B,106Cとそれぞれ等価に設定され、接続点Pおよ
び接続点Qにそれぞれ現れる電位は等価な関係にある。
即ち、バイアス回路120は、演算増幅器106の非反
転入力端子のバイアス電位と等価な電位で遅延経路10
5をバイアスするように構成される。ただし、抵抗素子
106Aを介して接続点Pに与えられる信号S16と、
抵抗素子120Bを介して接続点Qに与えられる信号S
120とは、互いに反転関係にあるから、信号S16の
遷移後に接続点Qに現れる電位は、信号S16の遷移前
に接続点Pに現れていた電位と同一になる。
【0029】以下、バイアス回路120に着目して、こ
の実施の形態2の動作を説明する。いま、遅延経路10
5上の信号S15が入力論理しきい値VTHに向けて上
昇しているものとする。この状態では、信号S15が入
力論理しきい値VTHに到達してはいないので、演算増
幅器106から出力される信号S16はハイレベルにあ
る。そして、これを入力するインバータ120Aから出
力される信号S120はローレベルにあり、遅延経路1
05をローレベルに駆動しようとする。しかし、インバ
ータ120Aと遅延経路105との間には抵抗素子12
0Bが存在するため、遅延経路105はインバータ10
4から出力される信号S14によりハイレベルに駆動さ
れ、信号S15の信号レベルが上昇を続ける。
【0030】そして、信号S15が演算増幅器106の
入力論理しきい値VTHに到達すると、信号S16がロ
ーレベルに遷移し、これを受けて、上述したようにイン
バータ104の出力状態がハイインピーダンス状態に制
御され、信号S15の上昇が入力論理しきい値VTH付
近で停止する。ここで、信号S15が入力論理しきい値
VTHに到達すると、信号S16がローレベルに遷移す
る結果、接続点Pの電位が低い入力論理しきい値VTL
に遷移するが、信号S120は逆にハイレベルに遷移す
るので、接続点Qの電位は、信号S16が遷移する前の
接続点Pの電位、即ち入力論理しきい値VTHに等しく
なる。
【0031】従って、インバータ104の出力状態がハ
イインピーダンス状態に制御された後は、バイアス回路
120により遅延経路105が入力論理しきい値VTH
にバイアスされる。このため、遅延経路105にリーク
経路が形成されたとしても、バイアス回路120により
リーク分が補償されるため、遅延経路105上の信号S
15が入力論理しきい値VTH付近に一定に維持され
る。なお、入力信号SINに応答して信号S15が降下
して入力論理しきい値VTLに到達した場合には、バイ
アス回路120により遅延経路105が入力論理しきい
値VTLにバイアスされ、従って信号S15が入力論理
しきい値VTL付近に維持される。以上の説明から理解
されるように、この実施の形態2によれば、遅延経路1
05を構成する抵抗素子105Aおよび容量素子105
Bを外付けしたとしても、リーク経路の影響を受けるこ
となく、遅延時間を一定に保つことが可能になる。
【0032】(実施の形態3)以下、この発明の実施の
形態3を説明する。上述の実施の形態1、2では、遅延
経路105上の信号S15の振幅を、演算増幅器106
の入力論理しきい値VTHと入力論理しきい値VTLと
で制限するものとしたが、この実施の形態3では、遅延
経路上の信号が入力論理しきい値VTH,VTLに到達
した後に、この遅延経路上の信号を強制的に電源VDD
または接地VSSのレベルにまでフルスイングさせる。
これにより、遅延経路上の信号の遷移の開始点から演算
増幅器の入力論理しきい値までの振幅を一定とし、遅延
時間を一定とする。
【0033】図4に、この実施の形態3に係る遅延回路
200の構成を示す。同図において、図1に示す実施の
形態1に係る構成要素と共通する要素には同一符号を付
す。同図に示すように、この遅延回路200は、図1に
示す構成において、インバータ101、バッファ10
2、排他的論理和回路103、演算増幅器106、抵抗
106A〜106C、トライステート型インバータ10
4に代えて、バッファ201,202、コンパレータ2
06、スイッチ207、排他的論理和回路208を備え
て構成される。
【0034】具体的に構成を説明すると、バッファ20
1の入力部には入力信号SINが供給され、このバッフ
ァ201の出力部には、バッファ202が接続される。
これらバッファ201およびバッファ202は、入力信
号SINに応答してハイレベルまたはローレベルを出力
する入力回路(符号なし)として機能する。外部端子T
1にはバッファ202の出力部が接続され、この外部端
子T1と外部端子T2との間には、抵抗素子105Aお
よび容量素子105Bからなる遅延経路105が、着脱
可能なように外付けにより接続されている。また、バッ
ファ202の出力部とコンパレータ206の反転入力端
子との間にはスイッチ207が接続され、このスイッチ
207は、遅延経路105に対して並列接続されてい
る。
【0035】また、外部端子T2にはコンパレータ20
6の反転入力端子が接続され、このコンパレータ206
の非反転入力端子には、参照電圧VREFとして電源V
DDの2分の1の電圧が印加されている。このコンパレ
ータ206から出力される信号S26が、この遅延回路
200の出力信号とされる。コンパレータ206の出力
部には、排他的論理和回路206の一方の入力部が接続
され、この排他的論理和回路206の他方の入力部には
上述のバッファ201の出力部が接続される。排他的論
理和回路206は、スイッチ207を開閉制御するため
の制御回路として機能するものであって、この排他的論
理和回路206から出力される信号S28は上述のスイ
ッチ207の開閉を制御するための信号とされる。
【0036】以下、図5に示す波形図を参照しながら、
この実施の形態3に係る遅延回路の動作を説明する。初
期状態では、入力信号SINがローレベルにあるものと
する。この場合、バッファ201から出力される信号S
21がローレベルにあり、バッファ202から出力され
る信号S22がローレベルにある。また、信号S22が
ローレベルであるから、遅延経路105上の信号S25
もローレベルにあり、この信号S25を受けてコンパレ
ータ206から出力される信号S26がハイレベルにあ
る。さらに、信号S26と信号S21を入力する排他的
論理和回路208から出力される信号S28がハイレベ
ルにあり、この信号S28が供給されるスイッチ207
が閉成状態にある。
【0037】この初期状態から、時刻t21において、
入力信号SINがハイレベルに遷移すると、これを受け
てバッファ201から出力される信号S21がハイレベ
ルに遷移する。このとき、コンパレータ206から出力
される信号S26は、まだハイレベルにあるので、信号
S21を受けて排他的論理和回路208から出力される
信号S28がローレベルに遷移し、スイッチ207が開
放状態となる。また、ハイレベルに遷移した信号S21
を受けて、バッファ202から出力される信号S22が
ハイレベルに遷移する。
【0038】ここで、スイッチ207は開放状態にある
から、信号S22がハイレベルになると、遅延経路10
5上の信号S25が、抵抗素子105Aおよび容量素子
105Bにより定まる時定数に応じたレートで上昇を開
始し、信号S25が参照電圧VREFに到達すると、コ
ンパレータ206から出力される信号S26がローレベ
ルに遷移する。即ち、信号S22がハイレベルに遷移し
てから一定時間を経て信号S25が参照電圧VREFに
到達する。よって、入力信号SINに対し、バッファ2
01,202、遅延経路105、およびコンパレータ2
06での各遅延時間を合算した時間分だけ遅延して信号
S26が遷移し、入力信号SINに対して信号S26が
一定の遅延時間を有したものとなる。なお、遅延経路1
05以外での遅延時間を無視し、遅延経路105での遅
延時間が遅延回路200の遅延時間を与えるものとす
る。
【0039】また、信号S26がローレベルに遷移する
と、信号S21が既にハイレベルにあるから、これら信
号21および信号S26を入力する排他的論理和回路2
09から出力される信号S28がハイレベルに遷移し、
スイッチ207が閉成状態に制御される。この結果、遅
延経路105の抵抗素子105Aの両端がスイッチ20
7により短絡され、バッファ202から出力される信号
S22が、遅延経路105上の信号S25としてそのま
ま現れる。従って、信号S25が速やかに電源VDDに
まで到達し、フルスイングした状態となる。
【0040】次に、時刻t22において入力信号SIN
がローレベルに遷移すると、信号S21がローレベルに
遷移する。このとき、コンパレータ206から出力され
る信号S26がローレベルにあるので、これら信号S2
1および信号S26を入力する排他的論理和回路208
から出力される信号S28がローレベルに遷移し、スイ
ッチ207が開成状態に制御される。また、信号S21
がローレベルになると、これを受けて信号S22がロー
レベルに遷移する。スイッチ207は開成状態にあるの
で、信号S22がローレベルになると、遅延経路105
上の信号S25が、この遅延経路105の時定数で定ま
るレートで電源VDDから降下を開始する。そして、信
号S25が参照電圧VREFに到達すると、コンパレー
タ206から出力される信号S26がハイレベルに遷移
する。即ち、信号SINに対して信号S26が一定時間
だけ遅延してハイレベルになる。
【0041】上述の説明から理解されるように、この実
施の形態3では、遅延経路105上の信号S25が参照
電圧VREFに到達して信号S26が遷移した後にスイ
ッチ207を閉成させ、これにより信号S25をフルス
イングさせている。このように信号S25がフルスイン
グした状態(即ち信号S25が電源VDDまたは接地V
SSに到達した状態)にあれば、入力信号SINがどの
ようなタイミングで遷移しようとも、信号S25の変化
(上昇または降下)の開始点は一定となり、信号S25
が参照電圧VREFに到達するまでの振幅が一定とな
る。しかも、遅延経路105の時定数は一定である。従
って、入力信号SINの切り替えタイミングによらず、
入力信号SINに対する信号S26の遅延時間が一定と
なる。
【0042】(適用例)以下、上述の各実施の形態に係
る遅延回路をD級増幅器に適用した例を説明する。図6
に、D級増幅器の900構成を示す。同図において、信
号源SIGは、接地電位(0V)を振幅の中点とするア
ナログ量の音楽信号の発生源であり、D級増幅器900
の入力端子TIに接続される。D級増幅器900は、信
号原SIGが発生する音楽信号を大振幅のパルス信号に
変換して電力増幅するいわゆるPWM増幅器(PWM;
Pulse Width Modulation)であって、入力段901、変
調回路902、駆動回路903、およびn型のパワーM
OSトランジスタ904,905から構成される。
【0043】ここで、入力段901は、信号原SIGか
らの音楽信号を変調回路902に適合する波形に変換す
るものである。変調回路902は、入力段901から出
力されたアナログ信号をパルス信号に変換するものであ
って、アナログ信号の情報成分をパルス幅に反映させて
PWM変調を行う。駆動回路903は、変調回路902
により変調されたパルス信号に基づき、出力用の1対の
パワーMOSトランジスタ904,905を相補的に駆
動制御するものである。パワーMOSトランジスタ90
4は、高電源PV(例えば+50V)と出力端子TOと
の間に電流経路が接続され、電力増幅されたパルス信号
のハイレベルを出力するためのものである。パワーMO
Sトランジスタ905は、低電源MV(例えば−50
V)と出力端子TOとの間に電流経路が接続され、電力
増幅されたパルス信号のローレベルを出力するためのも
のである。出力端子TOは、インダクタLとコンデンサ
Cとからなるローパスフィルタを介してスピーカSPK
の入力端子に接続される。
【0044】ここで、駆動回路903は、高電源PV側
に接続されたパワーMOSトランジスタ904の導通を
制御するためのハイサイドドライバと、低電源MV側に
接続されたパワーMOSトランジスタ905の導通を制
御するためのローサイドドライバとを内蔵する。これら
ハイサイドドライバおよびローサイドドライバは、パワ
ーMOSトランジスタ904,905の各ソース電圧を
基準とした内部電源を備えており、これにより、大振幅
のパルス信号を出力するパワーMOSトランジスタ90
4,905の導通状態を、通常電源の振幅を有する信号
により制御することを可能としている。
【0045】このD級増幅器900の動作を説明する
と、信号源SIGが発生した音楽信号が、入力段901
および変調回路902を経てパルス信号に変換される。
このとき、変調回路902は、パルス幅変調により音楽
信号の振幅をパルス幅に反映させる。駆動回路903
は、変調されたパルス信号に基づきパワーMOSトラン
ジスタ904,905を相補的に導通制御し、出力端子
TOに電力増幅されたパルス信号を出力する。この電力
増幅されたパルス信号は、インダクタLおよびコンデン
サCからなるローパスフィルタによりキャリア周波数成
分が除去され、電力増幅されたアナログ量の音楽信号と
なってスピーカSPKに供給される。
【0046】ところで、上述のD級増幅器900によれ
ば、駆動回路903がパワーMOSトランジスタ90
4,905を相補的に導通制御することにより、出力端
子TOに電力増幅されたパルス信号を出力するが、これ
ら1対のパワーMOSトランジスタが同時に導通状態に
なると高電源PVから低電源MVに大電流が流れ、誤動
作や故障の原因となる。そこで、一般に、駆動回路90
3がパワーMOSトランジスタ904,905の導通状
態を切り替える際に双方のパワーMOSトランジスタが
非導通状態となる期間(以下、デッドタイムと称す)を
設け、双方のトランジスタを一旦非導通状態に制御した
後、変調回路902から入力するパルス信号に応じて何
れか一方を導通させるようになっている。
【0047】ここで、デッドタイムは駆動回路903に
内蔵された遅延回路により生成される。図7に、上述の
実施の形態1に係る遅延回路100が適用された駆動回
路903の構成の一部を示す。同図に示すように、駆動
回路903は、遅延回路100、信号生成回路110、
および図示しないハイサイドドライバ/ローサイドドラ
イバから構成される。遅延回路100の入力信号SIN
として、変調回路902から出力されるパルス信号が与
えられる。ここで、信号生成回路110は、遅延回路1
00から出力される信号S16からハイサイドドライバ
およびローサイドドライバを駆動するための差動信号H
IN,HIPおよび差動信号LON,LOPを生成する
ものであり、負論理入力型論理積回路(否定的論理和回
路)107、バッファ107A、インバータ107B、
バッファ107C、論理積回路108、バッファ108
A、インバータ108B,バッファ108Cから構成さ
れる。
【0048】動作を説明する。上述の入力信号SIN
(変調回路902からのパルス信号)がハイレベルに遷
移すると、信号S12がローレベルに遷移し、これを入
力する論理積回路108から出力される信号S18がロ
ーレベルに遷移する。即ち、入力信号SINがハイレベ
ルに遷移すると、初期状態でそれぞれローレベルおよび
ハイレベルにあった信号S17および信号S18が、共
にローレベルとなる。このとき、差動信号HIP/HI
Nがローレベル/ハイレベルとなり、これを入力するハ
イサイドドライバがパワーMOSトランジスタ904を
非導通状態に制御する。一方の差動信号LOP/LON
もローレベル/ハイレベルとなり、これを入力するロー
サイドドライバがパワーMOSトランジスタ905を非
導通状態に制御する。これにより、出力段の1対のパワ
ーMOSトランジスタが共に非導通状態となり、貫通電
流の発生が防止される。
【0049】この後、遅延回路100による一定の遅延
時間を経て信号S16がローレベルに遷移すると、これ
を受けて負論理入力型論理積回路107から出力される
信号S17がハイレベルに遷移し、信号S17,S18
がそれぞれハイレベルおよびローレベルとなる。これに
より、差動信号HIP/HINがハイレベル/ローレベ
ルとなり、これを入力するハイサイドドライバがパワー
MOSトランジスタ904を導通させる。これにより、
出力端子TOにハイレベルが出力される。以降、入力信
号SINに応じて、デッドタイムを挟んでパワーMOS
トランジスタ904,905が交互に導通し、大振幅の
パルス信号が出力される。このパルス信号はインダクタ
LおよびコンデンサCからなるローパスフィルタにより
アナログ信号とされてスピーカSPKを駆動する。な
お、上述の適用例では、実施の形態1に係る遅延回路を
用いたが、実施の形態2,3に係る遅延回路を用いても
よい。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項3に記載された発明によれば、遅延経路上の信号の
振幅を一定に制限するように構成したので、入力信号の
切り替わりのタイミングによって遅延経路上の信号の変
化の開始点が変動することがなくなる。従って、入力信
号の切り替わりのタイミングに依存することなく、遅延
時間を一定とすることが可能になる。また、請求項4に
記載された発明によれば、遅延経路上の信号の振幅をフ
ルスイングさせるように構成したので、同様に、遅延経
路上の信号の変化の開始点が変動することがなくなり、
従って、入力信号の切り替わりのタイミングに依存する
ことなく、遅延時間を一定とすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る遅延回路の構
成を示す回路図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る遅延回路の動
作を説明するための波形図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る遅延回路の構
成を示す回路図である。
【図4】 この発明の実施の形態3に係る遅延回路の構
成を示す回路図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る遅延回路の動
作を説明するための波形図である。
【図6】 この発明の実施の形態に係る遅延回路の適用
例を説明するためのD級増幅器の構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態に係る遅延回路が適用
された駆動回路の構成の一部を示す図である。
【図8】 従来技術に係る遅延回路の構成例を示す回路
図である。
【図9】 従来技術の係る遅延回路の動作を説明するた
めの波形図である。
【符号の説明】
101,107B,108B;インバータ、102,1
07A,107C,108A,108C;バッファ、1
03;排他的論理和回路、104;インバータ(トライ
ステート型)、105;遅延経路、105A,106
A,106B,106C;抵抗素子、105B;容量素
子、106;演算増幅器、107;負論理入力型論理積
回路、110;信号生成回路、120;バイアス回路、
120A,120B,120C,120D;抵抗素子、
201,202;バッファ、206;演算増幅器、20
7;スイッチ、208;排他的論理和回路、T1,T
2;外部端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 密岡 久仁彦 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 関本 康彦 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 平野 雅三 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 5J001 AA11 BB12 BB13 BB15 CC03 DD09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に応答してハイレベルまたはロ
    ーレベルを出力するトライステート型の入力回路と、 所定の時定数を有する遅延経路と、 前記遅延経路を介して、前記入力回路から出力された信
    号を入力し、該信号に対して所定のヒステリシス特性を
    示す信号を出力する比較回路と、 前記入力信号に応答して前記入力回路の出力状態をロー
    インピーダンス状態に制御すると共に前記比較回路の出
    力信号に応答して前記入力回路の出力状態をハイインピ
    ーダンス状態に制御する制御回路と、 を備えたことを特徴とする遅延回路。
  2. 【請求項2】 前記比較回路が、前記遅延経路を介して
    入力する信号のハイレベルとローレベルに対する論理し
    きい値として、前記所定の参照電圧を中心とした一定の
    振幅の上限値と下限値とをそれぞれ有するものであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載された遅延回路。
  3. 【請求項3】 前記制御回路が、 前記入力信号と前記増幅回路の出力信号との排他的論理
    和を演算し、この演算結果が反映された信号を前記入力
    回路の出力状態を制御するための信号として出力する排
    他的論理和回路を含んで構成されたことを特徴とする請
    求項1に記載された遅延回路。
  4. 【請求項4】 入力信号に応答してハイレベルまたはロ
    ーレベルを出力する入力回路と、 所定の時定数を有する遅延経路と、 前記遅延経路を介して前記入力回路から出力された信号
    を入力し、該信号に対して所定のヒステリシス特性を示
    す信号を出力する比較回路と、 前記遅延経路に対して並列接続されたスイッチ回路と、 前記入力信号に応答して前記スイッチ回路を開放すると
    共に前記比較回路の出力信号に応答して前記スイッチ回
    路を閉成する制御回路と、 を備えたことを特徴とする遅延回路。
  5. 【請求項5】 前記遅延経路が抵抗素子および容量素子
    を含んで構成され、前記抵抗素子および容量素子が外付
    けされた集積回路として構成されたことを特徴とする請
    求項1ないし請求項4の何れか1項に記載された遅延回
    路。
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