JP2003332134A - コイル組品、コイル、コア部材、線材、線材の製造方法、線材の製造装置、変成器 - Google Patents

コイル組品、コイル、コア部材、線材、線材の製造方法、線材の製造装置、変成器

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JP2003332134A
JP2003332134A JP2002142878A JP2002142878A JP2003332134A JP 2003332134 A JP2003332134 A JP 2003332134A JP 2002142878 A JP2002142878 A JP 2002142878A JP 2002142878 A JP2002142878 A JP 2002142878A JP 2003332134 A JP2003332134 A JP 2003332134A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルおよびコイル組品の高効率化を実現す
る。 【解決手段】 アルファ捲きコイルである平角線コイル
10と、平角線コイル10の磁心部20とを備え、平角
線コイル10は、少なくとも最外周側の巻線の断面積
が、最内周側の巻線の断面積よりも大きいものであり、
磁心部20は、平角線コイル10の最内周内に形成され
る空間に配置される中央部21と、平角線コイル10の
最外周側に配置される外縁部22と、中央部21と外縁
部11とを接続するブリッジ部23とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気及び電子部品に
使用されるコイル、コイルと組み合わせるコア部材、コ
イルと磁心部を組み合わせたコイル組品、コイルに用い
られる線材およびその製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気部品や電子部品、特にコ
イルを用いる変成器等の部品においては、コイルと、コ
イルとともに磁界回路を形成するための磁心部とを備え
たコイル組品が用いられている。
【0003】ここで図22(a)(b)にそのような従
来のコイル組品を示す。図22(b)に示すように、コ
イル組品300は、コイル310、およびコイル310
の中心に設けられた中央部320と、コイル310の外
側に設けられた外縁部330と、中央部320と外縁部
330とを接続するブリッジ部340とを有する磁心部
350を備えている。なお、図22(a)において、コ
イル310を説明するため、磁心部350の上半分は省
略して図示した。
【0004】また、図22(a)に示すように、コイル
310は、最内周同士が接続した、上下一対の渦巻部を
有する、いわゆるアルファ捲きコイルである。コイル3
10は、上部の渦巻部の310aの最外周から、他の部
品に接続するための端部311aが、下部の渦巻部31
1bの最外周から、他の部品に接続するための端部31
1bがそれぞれ伸びている。
【0005】このようなコイル組品は、通信機や、携帯
電話または携帯通信端末の基地局の変成器等に主に用い
られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなコイル組品には、以下のような問題があった。すな
わち、コイル組品300に用いられているコイル310
の能力は、主に巻線に用いる線材の幅、厚み、長さ、お
よび巻線の捲き数に依存する。
【0007】したがって、同一寸法のコイルでさらなる
効率の向上を得ることは困難であった。
【0008】また、コイル組品300を他の装置内に実
装する場合、図22(c)に示すように、端部311
a、311bを磁心部350の底面もしくは上面に折り
曲げる、等の必要があるが、このとき折り曲げた巻線の
厚みの分、コイル組品300の背を高くしてしまうとい
う問題があった。
【0009】本発明は、上記のような問題に鑑みてなさ
れたものであり、従来と同一寸法でも高効率を得ること
のできるコイル、コイル組品を提供することを目的とす
る。また、それを得るための線材、線材の製造方法、線
材の製造装置、さらには本発明のコイル組品、コイルを
用いた変成器を提供することを目的とする。
【0010】さらに、本発明は低背化が可能なコイル組
品を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の本発明(請求項1に対応)は、コイルと、
前記コイルの磁心部とを備え、前記コイルは、少なくと
も最外周側の巻線の断面積が、最内周側の巻線の断面積
よりも大きいものであり、前記磁心部は、前記コイルの
最内周内に形成される空間に配置される中央部と、前記
コイルの最外周側に配置される外縁部と、前記中央部と
前記外縁部とを接続するブリッジ部とを有するコイル組
品である。
【0012】また、第2の本発明(請求項2に対応)
は、前記コイルは、最内周同士が接続した一対の渦巻部
を有するコイルであって、その巻線は、一端および他端
の断面積が同一であって、中央部の断面積は、前記一端
および前記他端の断面積より小さく、前記一端から前記
中央部への方向、および前記他端から前記中央部への方
向に、断面積が減少するものである第1の本発明のコイ
ル組品である。
【0013】また、第3の本発明(請求項3に対応)
は、前記コイルは、捲き軸方向に直交する方向に捲かれ
たコイルであって、その巻線は、一端から他端への方向
に断面積が異なる第1の本発明のコイル組品である。
【0014】また、第4の本発明(請求項4に対応)
は、前記コイルは、同心円上に配置された複数の一回捲
きコイルであって、各一回捲きコイルの巻線は、その一
端から他端まで同一の断面積を有するものである第1の
本発明のコイル組品である。
【0015】また、第5の本発明(請求項5に対応)
は、前記巻線の断面の形状は矩形である第1の本発明の
コイル組品である。
【0016】また、第6の本発明(請求項6に対応)
は、前記巻線の断面は実質上円形または実質上楕円型で
ある第1の本発明のコイル組品である。
【0017】また、第7の本発明(請求項7に対応)
は、前記コイルの厚みは、外周側のほうが内周側よりも
大きく、前記コイルの巻線は、隣り合った周と周との間
で互いに対向する側が実質上同一の厚みを有する第5ま
たは第6の本発明のコイル組品である。
【0018】また、第8の本発明(請求項8に対応)
は、前記ブリッジ部の全部または一部の厚みは、前記中
央部から前記外縁部への方向に減少している第1の本発
明のコイル組品である。
【0019】また、第9の本発明(請求項9に対応)
は、前記ブリッジ部の前記コイルの配置される側は、前
記中央部の延伸方向と直交する平面を基準面として、前
記中央部に近い側が最も厚く、前記外縁部に近い側が最
も薄くなるようなテーパ形状を有する第8の本発明のコ
イル組品である。
【0020】また、第10の本発明(請求項10に対
応)は、所定の単位部が連続して形成された線材であっ
て、前記単位部は、一端の断面積が、他端の断面積より
小さく、前記他端から前記一端の方向へ、各部の断面積
が連続的に減少するものであって、各単位部は、前記一
端同士および前記他端同士が接続することにより連続し
ている線材である。
【0021】また、第11の本発明(請求項11に対
応)は、前記一端および/または前記他端は、一定の断
面積である所定長の部分を有する第10の本発明の線材
である。
【0022】また、第12の本発明(請求項12に対
応)は、断面の形状が矩形である第10または第11の
本発明の線材である。
【0023】また、第13の本発明(請求項13に対
応)は、断面の形状が実質上円形または実質上楕円形の
いずれかである第10または第11の本発明の線材であ
る。
【0024】また、第14の本発明(請求項14に対
応)は、最内周同士が接続した一対の渦巻部を有するコ
イルであって、その巻線は、その一端および他端の断面
積が実質同一であって、他の部分の断面積は、前記一端
および前記他端の断面積より小さく、前記一端から前記
他の部分への方向、および前記他端から前記他の部分へ
の方向に、断面積が減少するものであるコイルである。
【0025】また、第15の本発明(請求項15に対
応)は、前記渦巻部の厚みは外周側のほうが内周側より
も大きく、前記巻線は、隣り合った周と周との間で互い
に対向する側が実質上同一の厚みを有する第14の本発
明のコイルである。
【0026】また、第16の本発明(請求項16に対
応)は、同心円上に配置された複数の一回捲きコイル部
材を有するコイルであって、前記一回捲きコイル部材の
巻線は、それぞれその一端から他端まで同一の断面積を
有するコイルである。
【0027】また、第17の本発明(請求項17に対
応)は、外周側のほうが内周側よりも厚みが大きく、前
記巻線は、隣り合った周と周との間で互いに対向する側
が実質上同一の厚みを有する第16の本発明のコイルで
ある。
【0028】また、第18の本発明(請求項18に対
応)は、軸方向に平行な方向に捲かれたコイルであっ
て、一端から他端への方向に断面積が異なる巻線により
形成されたコイルである。
【0029】また、第19の本発明(請求項19に対
応)は、外周側と内周側とで厚みが異なり、前記巻線
は、隣り合った周と周との間で互いに対向する側が実質
上同一の厚みを有する第18の本発明のコイルである。
【0030】また、第20の本発明(請求項20に対
応)は、前記巻線の断面の形状は矩形である第14から
第19のいずれかの本発明コイルである。
【0031】また、第21の本発明(請求項21に対
応)は、前記巻線の断面の形状は、実質上円形または実
質上楕円型のいずれかである第14から第19のいずれ
かの本発明コイルである。
【0032】また、第22の本発明(請求項22に対
応)は、コイルと、前記コイルの磁心部とを備え、前記
磁心部は、コイルの最内周内に形成される空間に配置さ
れる中央部と、前記コイルの最外周側に配置される外縁
部と、前記中央部と前記外縁部とを接続するブリッジ部
とを有し、前記ブリッジ部の前記コイルが配置されない
側は、(1)前記中央部から最も遠いところに前記コイ
ルの厚みに相当する深さの段差を有するか、(2)前記
中央部の延伸方向と直交する平面を基準面として、前記
中央部に近い側が最も厚く、前記外縁部に近い側が最も
薄くなるようなテーパ形状を有しているコイル組品であ
る。
【0033】また、第23の本発明(請求項23に対
応)は、コイルの最内周内に対応する空間に配置される
軸部と、前記コイルの最外周側に対応する空間に配置さ
れる側壁部と、前記中央部と前記側壁部とを接続するブ
リッジ部とを有し、前記コイルが配置されない側の前記
ブリッジ部は、(1)前記側壁部から最も遠いところに
前記コイルの厚みに相当する深さの段差を有するか、
(2)前記軸部の延伸方向と直交する平面を基準面とし
て、前記軸部に近い側が最も厚く、前記側壁部に近い側
が最も薄くなるようなテーパ形状を有しているコア部材
である。
【0034】また、第24の本発明(請求項24に対
応)は、最内周同士が接続された一対の渦巻部を有す
る、または最外周同士で接続された複数の前記一対の渦
巻部を有するコイルと、最内周同士で接続されている二
つの前記渦巻部の対向する主面間の全部または一部に挿
入されたスペーサ部材と、前記コイルの磁心部とを備
え、前記磁心部は、前記コイルの最内周内に形成される
空間に配置される中央部と、前記コイルの最外周側に配
置される外縁部と、前記中央部と前記外縁部とを接続す
るブリッジ部とを有し、前記ブリッジ部における前記コ
イルの配置される側は、前記中央部の延伸方向と直交す
る平面を基準面として、前記中央部に近い側が最も厚
く、前記外縁部に近い側が最も薄くなるようなテーパ形
状を有し、前記渦巻部の、他の渦巻部と対向しない主面
は、それぞれ前記ブリッジ部と実質密着しているコイル
組品である。
【0035】また、第25の本発明(請求項25に対
応)は、所定の線径を有する素線を、所定の速度で回転
する一対の成型用ローラの間に挿入し、前記素線の断面
形状を前記一対の成型ローラの間で線材の断面形状に加
圧成型する線材の製造方法であって、前記一対の成型ロ
ーラにおける、一方の成型ローラの、前記素線との接触
面には前記線材の断面形状の一部に対応する凹溝が形成
されており、他方の成型ローラの前記素線との接触面
は、前記断面形状の残りの一部を形成しており、前記一
方の成型ローラにおける前記凹溝の底面部分の周の中心
は、前記一方の成型ローラの回転中心に対して偏心して
いる線材の製造方法である。
【0036】また、第26の本発明(請求項26に対
応)は、前記素線の挿入のスピードを、前記一対の成型
用ローラの接線速度よりも遅く保ち、かつ前記一方の成
型ローラにおける前記凹溝の底面部分の周の中心が前記
他方の成型ローラにもっとも接近したときにもっとも遅
く、前記他方の成型ローラにもっとも遠くなったときに
もっとも早くなるように連続的に変化させる第25の本
発明の線材の製造方法である。
【0037】また、第27の本発明(請求項27に対
応)は、少なくとも、前記一方の成型ローラにおける前
記凹溝の底面部分の周の中心が、前記他方の成型ローラ
にもっとも接近したとき、および前記他方の成型ローラ
にもっとも遠くなったときに、前記素線に対し、その挿
入方向と逆方向に所定の応力を加える第26の本発明の
線材の製造方法である。
【0038】また、第28の本発明(請求項28に対
応)は、前記一方の成型ローラの凹溝は、前記一方の成
型用ローラと前記他方の成型用ローラとの接触点から見
て同一の深さとなる所定長の部分を有し、前記所定長の
部分は、前記凹溝の底面部分の周の中心と、前記一方の
成型ローラの回転中心とを結ぶ線を含む場所に設けられ
ており、前記場所は、前記一方の成型ローラの回転中心
よりの位置および/または前記凹溝の底面部分の周の中
心よりの位置である第25の本発明の線材の製造方法で
ある。
【0039】また、第29の本発明(請求項29に対
応)は、前記一方の成型ローラは、前記凹溝状の所定の
位置に突起部を有し、前記所定の位置は、前記凹溝の底
面部分の周の中心と前記一方の成型ローラの回転中心と
を結ぶ線上であって、前記一方の成型ローラの回転中心
よりの位置および/または前記凹溝の底面部分の周の中
心よりの位置であり、前記突起部は、線材に加圧成型さ
れた素線に凹部を刻印する第25または第28の本発明
の線材の製造方法である。
【0040】また、第30の本発明(請求項30に対
応)は、所定の線径を有する素線を、所定の速度で回転
する一対の成型用ローラの間に挿入し、前記素線の断面
形状を前記一対の成型ローラの間で線材の断面形状に加
圧成型する線材の製造方法であって、前記一対の成型ロ
ーラにおける、一方の成型ローラの、前記素線との接触
面には前記線材の断面形状の一部に対応する凹溝が形成
されており、前記一対の成型ローラにおける、他方の成
型ローラには前記凹溝の幅と実質同一の幅を有し、前記
線材の断面形状の残りの一部に対応する凸部が形成され
ており、前記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の
成型ローラの回転中心との間の距離を、前記一対の成型
ローラの同期した回転に応じた周期で、所定の大きさだ
け変化させる線材の製造方法である。
【0041】また、第31の本発明(請求項31に対
応)は、前記変化は、前記一方の成型ローラの回転中心
と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも接近し
たとき、および/または前記一方の成型ローラの回転中
心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも遠く
なったたときを含む所定の時間だけ停止し、残りの時間
は連続的に実行される第30の本発明の線材の製造方法
である。
【0042】また、第32の本発明(請求項32に対
応)は、前記素線の挿入のスピードを、前記一対の成型
用ローラの接線速度よりも遅く保ち、かつ前記一方の成
型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心
とがもっとも接近したときにもっとも遅く、前記一方の
成型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラの回転中
心とがもっとも遠くなったときにもっとも早くなるよう
に変化させる第30または第31の本発明の線材の製造
方法である。
【0043】また、第33の本発明(請求項33に対
応)は、少なくとも、前記一方の成型ローラの回転中心
と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも接近し
たとき、および前記一方の成型ローラの回転中心と前記
他方の成型ローラの回転中心とがもっとも遠くなったと
きに、前記素線に対し、その挿入方向と逆方向に所定の
応力を加える第32の本発明の線材の製造方法である。
【0044】また、第34の本発明(請求項34に対
応)は、前記一方の成型ローラは、前記凹溝状の所定の
位置に突起部を有し、前記所定の位置は、前記一方の成
型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心
とを結ぶ線上であって、前記一方の成型ローラの回転中
心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも接近
するとき、および/または前記一方の成型ローラの回転
中心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも遠
ざかるときに、前記他方のローラと対向するような位置
であって、前記突起部は、線材に加圧成型された素線に
凹部を刻印する第30または第31の本発明の線材の製
造方法である。
【0045】また、第35の本発明(請求項35に対
応)は、所定の線径を有する素線を、所定の速度で回転
する一対の成型用ローラの間に挿入し、前記素線の断面
形状を前記一対の成型ローラの間で線材の断面形状に加
圧成型する線材の製造装置であって、前記一対の成型ロ
ーラにおける、一方の成型ローラの、前記素線との接触
面には前記線材の断面形状の一部に対応する凹溝が形成
されており、他方の成型ローラの前記素線との接触面
は、前記断面形状の残りの一部を形成しており、前記一
方の成型ローラにおける前記凹溝の底面部分の周の中心
は、前記一方の成型ローラの回転中心に対して偏心して
いる線材の製造装置である。
【0046】また、第36の本発明(請求項36に対
応)は、前記素線の挿入のスピードを、前記一対の成型
用ローラの接線速度よりも遅く保ち、かつ前記一方の成
型ローラにおける前記凹溝の底面部分の周の中心が前記
他方の成型ローラにもっとも接近したときにもっとも遅
く、前記他方の成型ローラにもっとも遠くなったときに
もっとも早くなるように連続的に変化させる第35の本
発明の線材の製造装置である。
【0047】また、第37の本発明(請求項37に対
応)は、少なくとも、前記一方の成型ローラにおける前
記凹溝の底面部分の周の中心が、前記他方の成型ローラ
にもっとも接近したとき、および前記他方の成型ローラ
にもっとも遠くなったときに、前記素線に対し、その挿
入方向と逆方向に所定の応力を加える第35の本発明の
線材の製造装置である。
【0048】また、第38の本発明(請求項38に対
応)は、前記一方の成型ローラの凹溝は、前記一方の成
型用ローラと前記他方の成型用ローラとの接触点から見
て同一の深さとなる所定長の部分を有し、前記所定長の
部分は、前記凹溝の底面部分の周の中心と、前記一方の
成型ローラの回転中心とを結ぶ線を含む場所に設けられ
ており、前記場所は、前記一方の成型ローラの回転中心
よりの位置および/または前記凹溝の底面部分の周の中
心よりの位置である第35の本発明の線材の製造装置で
ある。
【0049】また、第39の本発明(請求項39に対
応)は、前記一方の成型ローラは、前記凹溝状の所定の
位置に突起部を有し、前記所定の位置は、前記凹溝の底
面部分の周の中心と前記一方の成型ローラの回転中心と
を結ぶ線上であって、前記一方の成型ローラの回転中心
よりの位置および/または前記凹溝の底面部分の周の中
心よりの位置であり、前記突起部は、線材に加圧成型さ
れた素線に凹部を刻印する第35または第36の本発明
の線材の製造装置である。
【0050】また、第40の本発明(請求項40に対
応)は、所定の線径を有する素線を、所定の速度で回転
する一対の成型用ローラの間に挿入し、前記素線の断面
形状を前記一対の成型ローラの間で線材の断面形状に加
圧成型する線材の製造装置であって、前記一対の成型ロ
ーラにおける、一方の成型ローラの、前記素線との接触
面には前記線材の断面形状の一部に対応する凹溝が形成
されており、前記一対の成型ローラにおける、他方の成
型ローラには前記凹溝の幅と実質同一の幅を有し、前記
線材の断面形状の残りの一部に対応する凸部が形成され
ており、前記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の
成型ローラの回転中心との間の距離を、前記一対の成型
ローラの同期した回転に応じた周期で、所定の大きさだ
け変化させる線材の製造装置である。
【0051】また、第41の本発明(請求項41に対
応)は、前記変化は、前記一方の成型ローラの回転中心
と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも接近し
たとき、および/または前記一方の成型ローラの回転中
心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも遠く
なったたときを含む所定の時間だけ停止し、残りの時間
は連続的に実行される第40の本発明の線材の製造装置
である。
【0052】また、第42の本発明(請求項42に対
応)は、前記素線の挿入のスピードを、前記一対の成型
用ローラの接線速度よりも遅く保ち、かつ前記一方の成
型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心
とがもっとも接近したときにもっとも遅く、前記一方の
成型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラの回転中
心とがもっとも遠くなったときにもっとも早くなるよう
に変化させる第40または第41の本発明の線材の製造
装置である。
【0053】また、第43の本発明(請求項43に対
応)は、少なくとも、前記一方の成型ローラの回転中心
と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも接近し
たとき、および前記一方の成型ローラの回転中心と前記
他方の成型ローラの回転中心とがもっとも遠くなったと
きに、前記素線に対し、その挿入方向と逆方向に所定の
応力を加える第42の本発明の線材の製造装置である。
【0054】また、第44の本発明(請求項44に対
応)は、前記一方の成型ローラは、前記凹溝状の所定の
位置に突起部を有し、前記所定の位置は、前記一方の成
型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心
とを結ぶ線上であって、前記一方の成型ローラの回転中
心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも接近
するとき、および/または前記一方の成型ローラの回転
中心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも遠
ざかるときに、前記他方のローラと対向するような位置
であって、前記突起部は、線材に加圧成型された素線に
凹部を刻印する第40または第41の本発明の線材の製
造装置である。
【0055】また、第45の本発明(請求項45に対
応)は、前記一対の成形ローラは同期回転しており、前
記凹溝および/または凸部の幅は、前記一方の成型ロー
ラおよび/または他方の成型ローラの周に沿って連続的
に変化している第25または第30の本発明の線材の製
造方法である。
【0056】また、第46の本発明(請求項46に対
応)は、前記一対の成形ローラは同期回転しており、前
記凹溝および/または凸部の幅は、前記一方の成型ロー
ラおよび/または他方の成型ローラの周に沿って連続的
に変化している第35または第40の本発明の線材の製
造装置である。
【0057】また、第47の本発明(請求項47に対
応)は、表面が絶縁皮膜で被覆されている第10から第
13のいずれかの本発明の線材である。
【0058】また、第48の本発明(請求項48に対
応)は、前記絶縁皮膜は電着塗装により形成されている
第47の本発明の線材である。
【0059】また、第49の本発明(請求項49に対
応)は、第1から第9,または第22のいずれかの本発
明のコイル組品を備えた変成器である。
【0060】また、第50の本発明(請求項50に対
応)は、第14から第21のいずれかの本発明のコイル
を備えた変成器である。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、本発明の実
施の形態について説明を行う。
【0062】(実施の形態1)図1(a)〜(d)は本
発明の実施の形態1におけるコイル組品の構成を示す図
である。図1(a)に示すように、本発明のコイル組品
に相当するコイル組品1は、本発明のコイルに相当する
平角線コイル10と、平角線コイル10を収納した格好
になっている、本発明の磁心部に相当する磁心部20と
を有している。
【0063】また図1(b)はコイル組品1の平面図で
あり、図1(c)は図1(b)のA−A′直線による模
式断面図であり、図1(d)は図1(b)のB−B′直
線による模式断面図である。図1(c)に示すように、
磁心部20は、平角線コイル10の中心部、すなわち最
内周より内側に設けられている、本発明の中央部に相当
する中央部21と、平角線コイル10の外縁に設けられ
ている、本発明の外縁部に相当する外縁部22と、中央
部21と外縁部21とを接続する、本発明のブリッジ部
に相当するブリッジ部23とから構成されている。さら
に、磁心部20は、平角線コイル10の捲き方向と平行
な向きに2分割された一対の磁心部材20aおよび20
bからなり、平角線コイル10は、磁心部材20aおよ
び20bの間に挟まれている。
【0064】次に、図2(a)〜(c)は、平角線コイ
ル10の構成を示す図であって、図2(a)は斜視図、
図2(b)は平面図であり、図2(c)は図2(b)の
A−A′直線による模式断面図である。
【0065】このような構成を有する本実施の形態のコ
イル組品について説明を行うとともに、本発明のコイ
ル、線材について説明を行う。
【0066】第1に、平角線コイル10について説明す
る。図2(a)(b)に示すように、平角線コイル10
は、最内周同士が接続した一対の渦巻部10a、10b
を有する、いわゆるアルファ捲きコイルであって、渦巻
部10aの最外周から、他の部品に接続するための端部
11aが、渦巻部10bの最外周から、他の部品に接続
するための端部11bがそれぞれ伸びている。ただし図
2(b)において、渦巻部10bは点線にて示した。ま
た、渦巻部10a、10bは本発明の一対の渦巻部に相
当する。
【0067】また、図2(c)に示すように、平角線コ
イル10の巻線は、幅は均等であるが、内周から外周に
向かって徐々に厚みを増していく構成を有している。な
お、両端11a、11bの厚みは同一となる。
【0068】次に図3(a)は平角線コイル10一個分
の巻線に相当する線材12の平面図、図3(b)は同側
面図である。図に示すように、線材12は、幅は各部で
同一であって、厚みは中央で一番薄く、両端に向かって
徐々に厚くなっていく構成を有している。なお、図にお
いて、図2(c)のコイル断面図における厚みが対応す
る箇所を、薄い箇所をhc1,厚い箇所をhc2として
それぞれ示した。なお、線材12の両端はコイル10の
両端部11a、11bに対応する。
【0069】平角線コイル10は、コイルの捲き数が大
きくなるほど、外周側の巻線の断面積を、内周側の巻線
の断面積よりも大きくとることができるので、巻き数、
外形が同一である場合、同一の断面積を有する従来のコ
イルより、コイル抵抗を低減して、より高い効率を得る
ことができる。
【0070】ここで表1に、同一幅、同一厚みの巻線を
用いた従来例の平角線コイルと、同一幅で厚みが異なる
巻線を用いた本実施の平角線コイルの比較を示す。ただ
しここで平角線コイルの形状は、図2(a)〜(c)に
示す例と同一である。従来例、本実施の形態の両方のコ
イルは、巻き数と巻線の長さとが同じであるが、本実施
の平角線コイルの方が抵抗値が小さくなっている。した
がって、このコイルで変成器を作成した場合、消費電力
を低減することが可能となる。
【0071】
【表1】 なお、表において、巻線の材質として銅を用いた。銅の
物理的な電気抵抗値は1.694Ω・cm10-6である
が、コイル、電気製品に用いる銅の抵抗値は、φ2の銅
線の場合、スケアは3.142mmで5.488(Ω
/km、20℃下における)であって、この値を表1の
基準とした。また、スケア3mmの場合の抵抗値は
5.75(Ω/km、20℃下における)である。
【0072】このように、本実施の形態の平角線コイル
は2.36Ωと、従来例の3.61Ωに対し、コイル抵
抗を約34%削減することが可能となったことがわか
る。
【0073】第2に、磁心部について説明する。図1
(c)に示すように、ブリッジ部23は、中央部21か
ら外縁部22に向かって、その厚みを徐々に薄くしてい
き、外縁部21の直前でもっとも薄い寸法となる構成を
有している。これにより、中央部21,外縁部22およ
びブリッジ部23で囲まれる空間は、図中A−A′直線
による断面が略くさび型の形状を形成し、平角線コイル
10の断面形状と相似になり、磁心部20の内部におけ
る平角線コイルの占積率を高め、無駄のないコイル組品
を得ることができる。
【0074】さらに、本実施の形態においては、図1
(a)(b)に示すように、磁心部20のブリッジ部2
3は、中央部21から2つの外縁部21に向かって、そ
の幅を徐々に広くしていき、外縁部21の直前で最大幅
の寸法となる構成を有している。これは次の理由によ
る。平角線コイル10により発生する磁界回路の負担
は、磁心部20の2分の1に対して均等であることが必
要である。これに対し、ブリッジ部23の厚みだけを変
化させた場合、ブリッジ部23の断面積は中央部21か
ら遠ざかるにつれて減少することになる。これを防ぐた
めに、ブリッジ部23は、中央部21から遠ざかるにつ
れて、厚みを減らすとともに幅広になる構成としてい
る。
【0075】ここで図4(a)〜(c)に、磁界部20
における中央部21,外縁部22およびブリッジ部23
の断面積の関係を示す。ただし図4(b)は図4(a)
のA−A′直線による模式断面図であり、図4(c)は
図4(a)のB−B′直線による模式断面図である。図
4(a)に示すように、平角線コイル10が形成する磁
界回路に対応する中央部21、外縁部22の断面積をそ
れぞれS1、S2とし、さらに図4(b)、図4(c)
に示すブリッジ部23の断面積をそれぞれS3、S4と
すると、各断面積の間にはS1=S2=S3=S4の関
係がある。これにより、磁界回路の負担を、磁心部20
において均等化することができる。
【0076】以上のように、本実施の形態のコイル組品
は、高い占積率を有し、コイル抵抗が低いコイルを高能
率で動作させることができるものである。
【0077】なお、上記の実施の形態においては、本発
明のコイルは平角線コイル110であるとして説明を行
ったが、本発明のコイルは、少なくとも最外周側の巻線
の断面積が、最内周側の巻線の断面積よりも大きいもの
であればよい。したがって、平角線に限らず、断面が
丸、楕円、多角形、矩形等の形状を有する巻線であって
もよい。このとき、コイルのリード線部となる両端部
(図1の端部11a、端部11bが相当する)の断面積
は、上記最外周側の巻線の断面積と同一に保つようにす
るのが望ましい。また、いわゆるアルファ捲きコイルで
なくとも、他の巻き形状を有するコイルであってもよ
い。
【0078】また、本発明のコイル組品に用いられるコ
イルおよび本発明のコイルは、図23に示すように、全
体として外周側のほうが内周側よりもその厚みが大き
く、個々の巻線は、隣り合った周と周との間で互いに対
向する側が実質上同一の厚みを有するようなものとして
もよい。ただし図23は、図2(c)の断面図に相当す
る部分断面図である。この場合、図2(c)に示す例と
異なり、隣り合った巻線に段差が生じないため、磁心部
内の占有率をさらに高めることができる。
【0079】(実施の形態2)図5(a)〜(e)は本
発明の実施の形態2におけるコイル組品の構成を示す図
である。図5(a)に示すように、コイル組品2は、本
発明の同心円上に配置された複数の一回捲きコイルに相
当する多重一回捲きコイル30と、多重一回捲きコイル
30を収納した格好になっている、本発明の磁心部に相
当する磁心部40とを有している。
【0080】また図5(b)はコイル組品1の平面図で
あり、図5(c)は図1(b)のA−A′直線による模
式断面図であり、図5(d)は図1(b)のB−B′直
線による模式断面図である。図5(c)に示すように、
磁心部40は、多重一回捲きコイル30の中央部、すな
わち最内周より内側に設けられている、本発明の中央部
に相当する中央部41と、多重一回捲きコイル30の外
縁に設けられている、本発明の外縁部に相当する外縁部
42と、中央部41と外縁部42とを接続する、本発明
のブリッジ部に相当するブリッジ部43とから構成され
ている。さらに磁心部40は、多重一回捲きコイル30
の捲き方向と平行な向きに2分割されてなる磁心部材4
0aおよび40bからなり、多重一回捲きコイル30
は、磁心部材40aおよび40bの間に挟まれている。
【0081】このような構成を有する本実施の形態のコ
イル組品について説明を行う。
【0082】図5(a)〜(d)に示すように、多重一
回捲きコイル30の巻線は、幅は均等であって、内周側
のものから外周に向かって徐々に厚みを増していく複数
の一回捲き平角線コイル30a〜30dを有している。
ただしそれぞれの一回捲き平角線コイル30a〜30d
は上面で高さがそろえられ、厚みの差は下面に現れてい
る。
【0083】一回捲き平角線コイル30aは中央部41
の周囲を実質一周捲くように配置され、一回捲き平角線
コイル30bは一回捲き平角線コイル30bを実質一周
捲くように配置され、以下同様にして、外周側の一回捲
き平角線コイルが内周側の平角線コイルの周囲を捲くよ
うに、同心円状に配置されている。これは、実施の形態
1の平角線コイル10と同様、同一の断面積を有する従
来のコイルより、コイル抵抗を低減して、より高い効率
を得ることができる。
【0084】また、磁心部40において、磁心部材40
aおよび40bは、図5(c)に示すように、磁心部材
40aは、側面においても磁心部材21a、21bと同
様の形状であって、ブリッジ部43が、中央部41から
外縁部42に向かって、その厚みを徐々に薄くしてい
き、外縁部42の直前でもっとも薄い寸法となる構成を
有している。これにより、中央部41,外縁部42およ
びブリッジ部43で囲まれる空間は、図中A−A′直線
による断面が略くさび型の形状を形成し、多重一回捲き
コイル30の断面形状と相似になる。このような多重一
回捲きコイル30は、磁心部40の内部における占積率
を高めることができ、実施の形態1と同様の効果が得ら
れる。
【0085】さらに、図5(b)に示すように、上面に
おいては実施の形態1の磁心部材21a、21bと同様
の形状であって、ブリッジ部43は、中央部41から2
つの外縁部42に向かって、その幅を徐々に広くしてい
き、外縁部42の直前で最大幅の寸法となる構成を有し
ている。これは実施の形態1と同様、磁界回路の負担
を、磁心部40において均等化するためである。
【0086】以上のように、本実施の形態のコイル組品
は、一回捲きのコイルを多重化したコイルにおいても高
い占積率を有し、コイル抵抗が低いコイルを高能率で動
作させることができるものである。
【0087】なお、上記の説明においては、多重一回捲
きコイル30の巻線は、上面で高さが揃えられた一回捲
き平角線コイル30a〜30dから構成されるものとし
たが、図5(e)に示すように、上面、下面のいずれに
も厚みの変化が現れる構成としてもよい。この場合、磁
心部として、実施の形態1の磁心部20(磁心部材20
a、20b)と組み合わせたコイル組品が得られる。
【0088】また、上記の実施の形態においては、本発
明の複数のコイルは多重一回捲きコイル30であるとし
て説明を行ったが、本発明の複数の一回捲きコイルは、
少なくとも最外周側の巻線の断面積が、最内周側の巻線
の断面積よりも大きいものであればよい。したがって、
平角線に限らず、断面が丸、楕円、多角形、矩形等の形
状を有する巻線であってもよい。
【0089】また、本発明のコイル組品に用いられるコ
イルおよび本発明のコイルは、図24に示すように、全
体として外周側のほうが内周側よりもその厚みが大き
く、個々の一回捲きコイルの巻線30a〜30dは、隣
り合った周と周との間で互いに対向する側が実質上同一
の厚みを有するようなものとしてもよい。ただし図24
は、図5(e)の断面図に相当する部分断面図である。
この場合、図5(d)に示す例と異なり、隣り合った巻
線に段差が生じないため、磁心部内の占有率をさらに高
めることができる。
【0090】(実施の形態3)図6(a)は本発明の実
施の形態3における平角線コイル50の斜視図、同
(b)は図6(a)のA−A′断面図である。図6
(c)は本発明の実施の形態3におけるコイル組品の構
成を示す図である。ただし図5と同一部または相当部に
は同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0091】平角線コイル50について説明する。図6
(a)(b)に示すように、本発明の捲き軸方向に平行
な方向に捲かれたコイルに相当する平角線コイル50
は、渦巻状であって、その最内周から、他の部品に接続
するための端部50aが、その最外周から、他の部品に
接続するための端部50bがそれぞれ伸びている。
【0092】また、図6(b)に示すように、平角線コ
イル50の巻線は、幅は均等であるが、端部内周(厚み
hc2′)から外周に向かって徐々に厚みを増してい
き、最外周で最大になる(厚みhc1′)構成を有して
いる。ただしそれぞれのターンは上面で高さがそろえら
れ、厚みの差は下面に現れている。また、図において、
平角線コイル50の断面は一方のみを示したが、ほぼ左
右対称の形状を有するので、他方の表示は省略した。
【0093】次に図7(a)は平角線コイル50一個分
の巻線に相当する線材12の平面図、図3(b)は同側
面図である。図に示すように、線材51は、幅は各部で
同一であって、一端が一番薄く(厚さt1)、他端に向
かって徐々に厚くなっていき、他端で最大の厚みを与え
る(厚さt2)構成を有している。したがって、端部5
0aの厚みはt1,端部50bの厚みはt2となる。
【0094】このような平角線コイル50は、コイルの
捲き数が大きくなるほど、外周側の巻線の断面積を、内
周側の巻線の断面積よりも大きくとることができ、巻き
数、外形が同一である場合、同一の断面積を有する従来
のコイルより、コイル抵抗を低減して、より高い効率を
得ることができる。
【0095】このような平角線コイルを、実施の形態2
と同様の磁心部40と組み合わせることにより、高い占
積率を有するコイル組品が得られる。
【0096】なお、上記の説明においては、平角線コイ
ル50の巻線は、上面で高さが揃えられたものとした
が、上面、下面のいずれにも厚みの変化が現れる構成と
してもよい。この場合、実施の形態2の場合と同様、磁
心部として、実施の形態1の磁心部20(磁心部材20
a、20b)と組み合わせたコイル組品が得られる。
【0097】また、図においては、平角線コイル50を
90度回転させ、平角線コイル50と磁心部40との配
置を、その両端部50a、50bの間に外縁部42の一
方が挟まれるようにしたが、実施の形態の形態1,2と
同様に、外縁部42を挟み込まないような配置はとして
もよい。また、図6に示す平角線コイルの配置を、実施
の形態1,2において実施してもよい。
【0098】また、上記の実施の形態においては、本発
明のコイルは平角線コイル50であるとして説明を行っ
たが、本発明のコイルは、少なくとも最外周側の巻線の
断面積が、最内周側の巻線の断面積よりも大きいもので
あればよい。したがって、平角線に限らず、断面が丸、
楕円、多角形、矩形等の形状を有する巻線であってもよ
い。
【0099】また、本発明のコイル組品に用いられるコ
イルおよび本発明のコイルは、図25に示すように、全
体として外周側のほうが内周側よりもその厚みが大き
く、個々の巻線は、隣り合った周と周との間で互いに対
向する側が実質上同一の厚みを有するようなものとして
もよい。ただし図25は、図6(b)の断面図に相当す
る部分断面図である。この場合、図6(b)に示す例と
異なり、隣り合った巻線に段差が生じないため、磁心部
内の占有率をさらに高めることができる。
【0100】(実施の形態4)図8(a)〜(c)は本
発明の実施の形態4におけるコイル組品の構成を示す図
である。図において、図1と同一部または相当部には同
一符号を付し、詳細な説明は省略する。各図に示すよう
に、コイル組品60は平角線コイル70と、平角線コイ
ル60を収納した格好になっている磁心部20とを有し
ている。
【0101】また図8(a)はコイル組品1の平面図で
あり、図8(c)は図1(b)のA−A′直線による模
式断面図であり、図8(c)は図8(b)のB−B′直
線による模式断面図である。
【0102】平角線コイル70について説明する。図8
(a)に示すように、本発明のコイルに相当する平角線
コイル70は、平角線コイル10と同様、最内周同士が
接続した一対の渦巻部70a、70bを有する、いわゆ
るアルファ捲きコイルであって、渦巻部10aの最外周
から、他の部品に接続するための端部71aが、渦巻部
70bの最外周から、他の部品に接続するための端部7
1bがそれぞれ伸びている。ただし図8(c)におい
て、渦巻部70bは点線にて示した。ただし平角線コイ
ル10と異なり、平角線コイル70は従来例と同様、巻
線は、幅、厚みとも各部で均等である。
【0103】第2に、磁心部20は、実施の形態1と同
様なので詳細な説明は省略する。
【0104】さらに、本実施の形態においては、図8
(b)(c)に示すように、平角線コイル70の渦巻部
70a、70bの間に、本発明のスペーサ部材に相当す
る断面二等辺三角形のテーパーワッシャ80a、80b
が挿入されており、平角線コイルの70の最内周から渦
巻部70a、70bを押し広げて、渦巻部70a、70
bの、互いに対向しない方の2つの主面を、磁心部20
の外壁と密着させた格好になっている。
【0105】ここで図9(a)〜(c)にテーパワッシ
ャ80a、80bの構成を示す。図に示すように、テー
パワッシャ80a、80bはそれぞれ平角線コイル70
を当分したのと実質同一の形状を有し、渦巻部70a、
70bの境界のほぼ全体に挿入される。
【0106】このような本実施の形態の構成の構成にお
いては、必ずしも磁心部内の空間に対応した形状のコイ
ルを用意する必要がなくなり、設計の自由度を高めるこ
とができるという効果がある。
【0107】さらに本実施の形態においては、渦巻部7
0aと70bとの間の間隔が大きくなり、外縁部22の
大きさと同等に達している。これにより、中央部21を
含む磁気回路のセンターポール部分が伸びることとな
り、磁心部20内において磁束が任意の箇所に一点集中
することを防ぐ効果がある。
【0108】なお、上記の説明においては、渦巻部70
aと70bとの間にはテーパーワッシャ80a、80b
をほぼコイルの全面にわたって挿入するものとして説明
を行ったが、本発明のスペーサ部材としては、図10
(a)〜(c)に示すペーパースペーサ99を用いても
よい。これは紙、樹脂、繊維等を2つ折りにして、その
反発力によってテーパーワッシャ80aと同等の効果を
生じさせることができる。また、ペーパースペーサ99
は、コイルの全面に配置する必要はなく、渦巻部70
a、70bを押し広げて、それぞれの主面が磁心部20
の外壁と密着させる程度の力を与えることができればよ
い。
【0109】以上のように、本実施の形態のコイル組品
は、磁心部と組み合わせて用いるコイルの自由度を高め
るとともに、一対の渦巻部の間に生ずるキャパシタンス
を減少させ、特に高電圧に対して用いる場合、電流が流
れやすいという利点がある。
【0110】また、コイルの部品の両端部は電位差が大
きくなるが、この両端が短絡することを防ぐ絶縁効果が
ある。
【0111】また、上記の説明では、最内周同士が接続
した一対の渦巻部を有するコイルを例に説明を行った
が、本発明のコイルは、最外周同士で接続された複数の
上記一対の渦巻部、すなわち最内周同士が接続した一対
の渦巻部を複数を有するコイルであってもよく、平角線
に限らず、断面が丸、楕円、多角形、矩形等の形状を有
する巻線であってもよい。また、いわゆるアルファ捲き
コイルでなくとも、他の巻き形状を有するコイルであっ
てもよい。
【0112】(実施の形態5)図11(a)(b)は本
発明の実施の形態5におけるコイルのコア部材の構成を
示す図である。図11(a)に示すように、本発明のコ
ア部材に相当するコア部材90は、コイルが配置された
際、その最内周より内側に対応するよう設けられてい
る、本発明の軸部に相当する軸部91と、コイルの最外
周の外側に対応するよう設けられている、本発明の側壁
部に相当する側壁部92と、軸部91と側壁部92とを
接続する、本発明のブリッジに相当するブリッジ部93
とから構成されている。
【0113】このような構成を有する本実施の形態のコ
ア部材について説明を行うとともに、本発明のコイル組
品について説明を行う。
【0114】図11(b)に示すように、ブリッジ部9
3は、軸部91から側壁部92に向かって、その厚みを
徐々に薄くしていき、側壁部92の直前でもっとも薄い
寸法となる構成を有している。図12(a)に示すよう
に、この最も薄くなった部位に折り曲げた平角線コイル
70の端部をはめ込む。図12(b)に示すように、端
子の折り曲げにより生ずる厚みは、軸部91の長さと同
一になるので、低背性の高いコイル組品を得ることがで
きる。
【0115】また、このとき、実施の形態1の磁心部2
0のブリッジ部23と同様に、ブリッジ部93の幅は、
軸部91から2つの側壁91に向かって、その幅を徐々
に広くしていき、側壁部91の直前で最大幅の寸法とな
る構成を有し、ブリッジ部93は、軸部91から遠ざか
るにつれて、厚みを減らすとともに幅広になる構成とし
ている。これにより、ブリッジ部93,軸部91,側壁
部92の断面積を同一となるようにし、磁界回路の負担
を、コア部材全体において均等化することができる。な
お、ブリッジ部93の幅は変化させず一定とした構成と
してもよい。低背化の効果は十分に得られるからであ
る。
【0116】なお、図12(c)に示すように、側壁部
92に隣接するブリッジ部93の一部を、コイルの巻線
の外形に対応する分だけ段差をつけて、この段差内にコ
イルの両端部を織り込むようにしても、同様の効果が得
られる。このとき、段差の幅は、コイルの巻線の幅より
大きくてもよいが、段差の深さは、少なくともコイルの
端部リード線の厚みdと同等またはそれ以上である必要
がある。
【0117】(実施の形態6)本発明の実施の形態6
は、実施の形態1,3の平角線コイル10,50を作成
するための線材の製造装置である。
【0118】図13(a)は、本実施の形態の線材の製
造装置を示す側面図、図13(b)は同平面図である。
また、図14は成型用受けローラ120の正面図であ
り、図15(a)は成型用押しローラ110の正面図で
ある。各図において、成型用押しローラ110および成
型用受けローラ120は、線材の材料となる、一様な断
面形状を有する素線150を成型するための手段、線材
排出ゴムローラ130a、130bは成型された線材を
送り出す手段、線材巻き取りボビン140は線材を巻き
取る手段である。
【0119】また、成型用押しローラ110は略円筒形
で側面部に相当する外周部111を有しており、成型用
受けローラ120は、その側面のなす周に沿って、一定
の幅を有する溝部122が形成されている。図14
(a)および図15に示すように、溝部122は円周を
形成し、周の中心121cは、成型用受けローラ120
の回転中心120cに対して偏心している。そのため、
図15の円で囲んだ拡大部分にて示すように、溝部の1
22の深さは、成型用受けローラ120の各部で異な
り、図に示す例では、成型用受けローラ120の回転中
心120cと、周の中心121cとを結ぶ直線(これは
成型用受けローラ120の直径上にある)上にて、それ
ぞれ最大深さdr1,最小深さdr2となる。なお、最
大深さdr1は、最小深さdr2よりも周の中心121
cから遠い側に位置する。
【0120】さらに最大深さdr1の位置には、突起部
122が設けられている。なお、上記の構成において、
成型用受けローラ、製材排出ゴムローラ、線材巻き取り
ボビンを保持、駆動させる手段等々に関しては、公知の
技術を用いるものとして、図示ならびに詳細な説明は省
略する。
【0121】また、素線150の外形は任意でよいが、
その径は、成型されてできあがる線材160の径よりも
大きいものである必要がある。
【0122】なお、上記の構成において、成型用押しロ
ーラ110は本発明の他方の成型ローラに相当し、成型
用受けローラ120は本発明の一方の成型ローラに相当
し、溝部121は本発明の凹溝に相当する。また、突起
部122は本発明の突起部に相当する。
【0123】以上のような構成を有する、実施の形態の
線材の製造装置の動作を説明するとともに、本発明の線
材の製造方法の一実施の形態について説明を行う。ただ
し突起部122の動作については別途述べ、以下の説明
ではその構成は省略して説明する。
【0124】はじめに、図13中実線矢印に示すよう
に、対向する成型用押しローラ110および成型用受け
ローラ120は、対向面側に向かって互いに同期して回
転している。この成型用押しローラ110と成型用受け
ローラ120との間に、素線150を挿入する。二つの
ローラの回転方向は、対向する点における接線で素線1
50の挿入方向と同一になるから、素線150は、成型
用押しローラ110と成型用受けローラ120との間に
入り込み、加圧成型されることになる。
【0125】ここで図16(a)に成型用押しローラ1
10と成型用受けローラ120との間で加圧成型される
素線150の拡大図を、図16(b)は、図16(a)
において、成型用受けローラ120の回転中心120s
から伸びる直線イ、ロ、ハ、ニ、のそれぞれにおける断
面図をそれぞれ示す。
【0126】ローラ間に挿入された素線150は、成型
用受けローラ120の溝部121にはまりこんでから、
成型用押しローラ110と成型用受けローラ120との
間に送られ、図中イ、ロ、ハの順で送り出されるたび
に、成型用押しローラ110と成型用受けローラ120
との間の距離が短くなり、素線150は両ローラに圧迫
され、変形し始める。図中ハの時点となる、成型用押し
ローラ110と成型用受けローラ120との接点120
rで、溝部121と、外周部111とで形成される空間
と同一の形状に成型され、ニの時点で両ローラ間から解
放され、線材160として、外部に引き出される。
【0127】ところで、溝部121のなす周の中心12
1cは、成型用受けローラ120の回転中心120cに
対して偏心しているため、溝部121の深さは成型用受
けローラ120の各部にて異なり、例えば図16(a)
に示す点120r′における溝部122の深さdr′
は、現在素線150を加圧している点120rにおける
深さdrよりも浅い。
【0128】したがって、成型用押しローラ110の成
型用受けローラ120の回転が進むたびに、溝部120
の深さは徐々に変化することになる。溝部120の幅は
一定なので、加圧成型により得られる線材160は、そ
の厚みが徐々に変化することになる。
【0129】ここで図16(c)は、図16(a)にお
いて、点120r′が現在の120rの位置に来た時の
素線150の加工状態を、回転中心120sから伸びる
直線イ、ロ、ハ、ニ、のそれぞれにおける断面図として
示したものである。図に示すように、線材160の厚み
は、溝部122の、点120r′における深さdr′に
対応するため、図16(b)に示す線材160よりも、
その厚みを減じたものとなっている。また、点120r
から120r′までの間に加工された線材160は、そ
の厚みを連続的に減らしている。
【0130】なお、溝部122の最大深さdr1と最小
深さdr2とは、成型用受けローラ120の回転中心1
20cに対して対称の位置にあるので、最小深さdr2
を与える地点を起点として、ローラ一回転あたりに得ら
れる線材160の側面形状200は、図17(a)に模
式的に示すように、最小深さdr2にて成型された両端
が最も薄く、最大深さdr1で形成された中央部が最も
厚いものとなる。
【0131】したがって、製造装置100を連続運転さ
せると、図17(b)に示すように、線材160におい
ては、上記の側面形状200が、最小深さdr2にて成
型された両端または最大深さdr1にて成型された両端
が互いに連結して、連続して現れることになる。
【0132】このようにして得られた線材160は、成
型用押しローラ110と成型用受けローラ120と同様
の回転をする線材排出ゴムローラ130a、130bに
よって線材巻き取りボビン140へ送り出され、図13
(b)に示すように、線材巻き取りボビン140に巻き
取られる。
【0133】次に、素線150の挿入動作について説明
を行う。素線150の外形は線材160のそれよりも大
きいため、従って溝部121および側面部111により
形成される空間よりも大きい。このとき、溝部121に
はまりこんだ素線150の余った体積が、成型用受けロ
ーラ120の側面部にあふれてしまい、線材160が正
確な断面形状を得られなくなる。
【0134】本実施の形態では、これを無くすために、
図16(a)に示すように、素線150が成型用押しロ
ーラ110と成型用受けローラ120との間に挟み込ま
れている間、素線150の挿入速度を、両ローラ回転速
度に対して、常に遅くなるよう保ち、かつ、溝部121
の移動に応じて変化させる。これにより、素線150は
両ローラに押し込まれたとき、挿入方向と逆方向(図中
点線矢印)に応力が発生し、この応力によって、素線1
50が溝部121に填るときに生ずる余剰体積を、素線
150の線方向に吸収させる。これにより、線材160
は常に正確な断面形状を得ることが可能となる。
【0135】このとき、素線の挿入スピードは、成型用
受けローラ120における溝部121の周の中心121
cが成型用押しローラ110から遠くなったとき、すな
わち線材成型時に溝部121が最大深さdr1を与える
点でもっとも早くなるようにする。これにより、線材1
60の最も厚い部分の精度を向上させることができる。
また、成型用受けローラ120における溝部121の周
の中心121cが成型用押しローラ110にもっとも接
近したとき、すなわち線材成型時に溝部121が最小深
さdr2を与える点に来たときでもっとも遅くなるよう
にする。これにより、線材160の最も薄い部分の精度
を向上させることができる。なお、このとき、余剰体積
の吸収を容易にするために、供給する素線に所定の引っ
張り応力を加えるようにしてもよい。このとき引っ張り
応力は、線材の形成中随時加えるようにしてもよいが、
線材がもっとも厚くなる部分およびもっとも薄くなる部
分を形成するときにのみ加えてもよく、さらにその力の
大きさは、線材がもっとも厚くなる部分を形成する時に
もっとも小さく、線材がもっとも薄くなる部分を形成す
る時にもっとも大きくなるように加えるのが望ましい。
ただし引っ張り応力を加える動作、機構の詳細について
は、公知の技術を用いるものとし、図示および詳細な説
明は省略する。
【0136】次に、突起部122の動作を、図18を参
照して説明する。
【0137】図18(a)(c)は、突起部122を説
明するための図である。すでに述べたように、突起部1
22は成型用受けローラ120において、溝部121が
最大深さdr1を与える位置に、溝部121の底面から
突出するように設けられている。なお図18(c)は、
成型用受けローラ120の突起部122の近傍を示す正
面図である。
【0138】素線150が成型用押しローラ110と成
型用受けローラ120とによって加圧成型されていると
き、その位置が溝部121の最大深さを与える位置であ
ると、突起部122が素線150にめりこみ、その先端
形状を素線150に反転刻印する。ここで図18(b)
に、突起部122によって生じた切りかき部161を示
す。
【0139】次に、切りかき部161を与えられた線材
160の部分形状を図19に示す。ただし図19(a)
は側面図であり、(b)は上面図である。切りかき部1
61は、線材の図における中央部、すなわち最も厚みが
ある場所に設けられていることになる。
【0140】したがって、製造装置100を連続運転さ
せると、図20(a)に示すように、線材160におい
ては、最小深さdr2にて成型された両端または最大深
さdr1にて成型された両端が互いに連結した側面形状
が、連続して現れることになり、周期的に現れる厚みの
もっとも大きい部分には、切りかき部161が刻まれて
いることになる。
【0141】このような切りかき部161毎に線材16
0を切り取れば、線分201が得られる。線分202の
外形は、図3に示す実施の形態1の平角線コイル10を
作成するのに用いる巻線12と同一であるから、切りか
き部161によって、線材16から、実施の形態1のコ
イルを得るのに必要な巻線を容易に得ることができるこ
とになる。
【0142】なお、突起部として、溝部121が最大深
さdr1を与える位置に設ける突起部122を例にして
説明を行ったが、突起部は、最小深さdr2を与える位
置にも設けるようにしてよい。
【0143】ここで図20(b)は、突起部122と、
最小深さdr2を与える位置に設けられた突起部123
とを備えた成型用受けローラ120の図である。突起部
123は、突起部122と同様にして、線材160の最
も厚みが小さい場所に切りかき部を刻み込む。
【0144】このような成型用受けローラ120を用い
て素線150の加工を行うと、図20(c)に示すよう
に、線材160には、周期的に現れる厚みのもっとも大
きい部分に、突起部122により刻まれた切りかき部1
61が、また厚みのもっとも小さい部分に、突起部12
3により刻まれた切りかき部162が、それぞれ設けら
れていることになる。
【0145】このような切りかき部161、162毎に
線材160を切り取れば、線分202が得られる。線分
201の外形は、図7に示す実施の形態3の平角線コイ
ル50を作成するのに用いる巻線51と同一であるか
ら、切りかき部161および162によって、線材16
0から、実施の形態3の平角線コイルを得るのに必要な
巻線を容易に得ることができることになる。
【0146】ところで、実施の形態1〜3のコイル組材
にて用いられたコイルは、いずれもその両端の断面積が
同一となっていた。本実施の形態の線材にてそのような
形状を実現しようとすると、コイルを作成した後、両端
の形状を断面同一となるよう圧着等の加工を行う必要が
ある。
【0147】この端部加工の手間を省くため、成型用受
けローラ120の形状を、図26に示す構成としてもよ
い。図に示すように、成型用受けローラ120におい
て、溝部121の一部に凸部126aを形成する。凸部
126の形成位置は、図中破線にて示す、溝部121の
底面部分の周の中心121cと、前記一方の成型ローラ
の回転中心120cとを結ぶ線が含まれるようにする。
さらに凸部126aは、成型用受けローラ120の回転
中心120cよりの位置に設けるようにする。
【0148】凸部126aは、弧状の形状を有し、その
曲率は、成型用受けローラ120の曲率に等しい。した
がって、成型用受けローラ120から凸部126aまで
の距離dep1は一定の値となる。これは凸部126a
に対応する溝部121の深さが、成型用受けローラ12
0と成型用押しローラ110との接触点から見て同一の
深さとなることを意味する。
【0149】このような成型用受けローラ120を用い
て、上述したような線材を形成すると、凸部126aに
対応する部分は、図26(b)に示すように、その厚み
が距離dep1に相当する所定長の平坦部260を備え
ることになる。平坦部260の所定長は、凸部126a
の弧の長さに実質等しい。この平坦部260の中心で線
材を切断すれば、コイル1つを作成した時に、両端の断
面形状、すなわち断面積が同一である線材を得ることが
できる。
【0150】なお、さらに溝部121において、凸部1
26aの、周の中心121cに対して対称となる側に、
凹部126bを設けるようにしてもよい。すなわち、凹
部126bは、溝部121の底面部分の周の中心121
cと、前記一方の成型ローラの回転中心120cとを結
ぶ線が含まれ、かつ溝部121の底面部分の周の中心1
21cよりの位置に設けるようにする。凹部126b
は、弧状の形状を有し、その曲率は、成型用受けローラ
120の曲率に等しい。したがって、成型用受けローラ
120から凹部126bまでの距離dep2は一定の値
となる。これは凹部126bに対応する溝部121の深
さが、成型用受けローラ120と成型用押しローラ11
0との接触点から見て同一の深さとなることを意味す
る。
【0151】このような成型用受けローラ120を用い
て、上述したような線材を形成すると、凹部126bに
対応する部分は、図26(c)に示すように、その厚み
が距離dep1に相当する平坦部260に併せて、その
厚みが距離dep2に相当する所定長の平坦部261を
備えることになる。平坦部261の所定長は、凹部12
6bの弧の長さに実質等しい。この平坦部260および
平坦部261の中心で線材を切断すれば、コイル1つを
作成した時に、両端の断面形状、すなわち断面積が同一
である線材を得ることができる。これは図6に示す実施
の形態3のコイル組材、およびコイルの線材の作成に有
効である。
【0152】さらに、図27(a)に示すように、凸部
126a、凹部126bには、それぞれ突起部122,
123を設けるようにしてもよい。これにより、図27
(b)、27(c)に示すように、平坦部260,26
1にそれぞれ切りかき部161,162を設けることが
でき、線材の加工が容易となる。
【0153】なお、上記の説明においては、図26,2
7には、成型用受けローラ120に凸部126a、凹部
126bの両方が備えられた構成を示したが、凸部12
6a、凹部126bのいずれか一方を備えた構成として
もよいことは言うまでもない。
【0154】なお、上記の説明においては、図16
(b)等に示すように、線材160の断面形状は矩形で
あるとして説明を行ったが、本発明の巻線は、一端にお
ける断面積が、他端における断面積より小さく、その他
端から一端への方向に各部の断面積が連続して減少する
ような複数の単位部が、上記一端同士、または他端同士
が接続することにより連続しているような形状を有する
ものであればよい。したがって、断面の形状は任意であ
ればよく、そのような巻線を得ることができるものとし
て、図21(a)に示すように、成型用受けローラ12
0に断面U字型の溝部123を形成し、成型用押しロー
ラ110の側面部に、断面U字型の凸列部112を設け
ることにより、断面が円形の丸線において、長さに応じ
てその厚みが変化する線材が得られ、上記と同様にコイ
ルを作成して、上記各実施の形態のコイルおよびコイル
線材を得ることができる。ここで図14(b)に凸列部
112が設けられた成型用押しローラ110の正面図を
示す。
【0155】また、図21(b)に示すように、成型用
受けローラ120に断面台形(底面が、成型用押しロー
ラ110の側面部111に対して非平行である)型の溝
部124を形成することにより、縁部の厚みが非平行な
角線において、長さに応じてその厚みが変化する線材が
得られることになり、これを用いて上記各実施の形態の
コイルおよびコイル線材を得ることができる。
【0156】また、図21(c)に示すように、成型用
受けローラ120に断面台形(底面が、成型用押しロー
ラ110の側面部111に対して平行であって、両側面
が放射状に傾斜を有している)型の溝部125を形成す
ることにより、一方の面と他方の面とで幅が互いに異な
る角線において、長さに応じてその厚みが変化する線材
が得られることになり、これを用いて上記各実施の形態
のコイルおよびコイル線材を得ることができるまた、上
記の実施の形態においては、溝部121の幅は一定であ
るとして説明を行ったが、溝部121の幅は、成型用押
しローラ110および成型用受けローラ120の周に沿
って連続的に変化しているようにしてもよい。図28
(a)に示すように、溝部121が最大深さdr1を与
える場所で最大幅wd1、最小深さdr2を与える場所
で最小幅wd1となるように溝部121の幅を変化させ
るようにすれば、線材の断面積の変化を厚み方向に加え
て、幅方向にも与えることができる。なお、図28
(b)は図14(b)および図21(a)に示す、断面
円形の線を作成するための構成において、幅を変化させ
た場合の成型用押しローラ110の構成を示す図であ
る。幅の変化に応じて、成型用受けローラ120の溝部
123の幅(図21(a)を参照)も変化させるように
することは言うまでもない。この構成においては、断面
の実質円形の形状が、相似形を保ったまま線材の長さに
応じて増大する線材を得ることができる。
【0157】また、上記の実施の形態においては、成型
用押しローラ110および成型用受けローラ120は互
いに同期回転するものとして説明を行ったが、厚みが異
なり、幅が一定の線材を製造する場合は、各ローラは必
ずしも同期回転しなくともよい。また、断面積が相似形
を保ったまま増大する断面実質円形の線材や、幅が異な
りとともに、厚みが一定または異なるような線材を製造
する場合は、各ローラは同期回転する必要がある。
【0158】(実施の形態7)本発明の実施の形態7
は、実施の形態1,3の平角線コイル10,50を作成
するための線材の製造装置の他の構成例である。
【0159】図29(a)は、本実施の形態の線材の製
造装置を示す側面図、図29(b)は同平面図である。
図において、成型用押しローラ280は、その側面のな
す周に沿って、一定の幅、一定の厚みを有する凸部28
1が形成されている。凸部281は円周を形成し、周の
中心は、成型用押しローラ280の回転中心280cと
一致している。
【0160】また、成型用受けローラ290は、その側
面のなす周に沿って、一定の幅を有する溝部291が形
成されている。溝部291は円周を形成し、周の中心
は、成型用受けローラ290の回転中心290cと一致
している。
【0161】また、溝部291は凸部281と実質同一
の横幅を有する。また深さは、凸部281の高さと同
等、または少なくとも、凸部281の高さと溝部291
の深さの差とが、製造しようとする線材の最小厚みに対
応する程度の深さとする。
【0162】また、成型用押しローラ280、成型用受
けローラ290の両方もしくはいずれかは、成型用押し
ローラ280と成型用受けローラ290との間隔が変化
するよう移動させることができる。ただしローラの移動
を実現させる構成については、公知技術のため詳細な説
明および図示は省略する。
【0163】なお、上記の構成において、成型用押しロ
ーラ280は本発明の他方の成型ローラに相当し、成型
用受けローラ290は本発明の一方の成型ローラに相当
し、凸部281は本発明の凸部に相当し、溝部291は
本発明の凹溝に相当する。以上のような構成を有する、
本実施の形態の線材の製造装置の動作を説明するととも
に、本発明の線材の製造方法の一実施の形態について説
明を行う。
【0164】はじめに、図29(a)中実線矢印に示す
ように、対向する成型用押しローラ280および成型用
受けローラ290は、対向面側に向かって互いに同期し
て回転し、凸部281が溝部291に嵌りこむようにな
っている。なお、凸部281と溝部291との間は、素
線150を挿入するための空間が形成されている。この
空間に、素線150を挿入する。二つのローラの回転方
向は、対向する点における接線で素線150の挿入方向
と同一になるから、素線150は、成型用押しローラ2
80の凸部281と成型用受けローラ290の溝部29
1との間に入り込み、加圧成型されることになる。
【0165】このとき、成型用押しローラ280および
成型用受けローラ290の同期回転に合わせて、凸部2
81と溝部291との間隔、すなわち成型用押しローラ
280の回転中心280cと成型用受けローラ290の
回転中心290cとの間隔を狭めるように制御を行う。
【0166】すると、ローラ間に挿入された素線150
は、成型用受けローラ290の溝部291にはまりこん
でから、成型用押しローラ280と成型用受けローラ2
90との間に送られるが、挿入が進むたびに、凸部28
1と溝部219との間隔が小さくなるので素線150は
両ローラに圧迫され、変形する。
【0167】さらに、成型用押しローラ280および成
型用受けローラ290の回転が進むたびに、両ローラ間
の距離そのものが短くなるので、凸部281と溝部21
9との間の距離は徐々に変化することになる。凸部28
1および溝部291の幅は一定なので、加圧成型により
得られる線材160は、その厚みが徐々に変化すること
になる。これは図16(b)に示す動作状態と同様の効
果が与えられたことを意味する。両ローラ間から解放さ
れた素線は、線材160として、外部に引き出される。
【0168】このとき、線材160の最大厚みは、凸部
281と溝部219との間の距離が最大になった時に与
えられ、線材160の最小厚みは、凸部281と溝部2
19との間の距離が最小になった時に与えられる。
【0169】したがって、この距離をローラの回転に合
わせて周期的に変化させることにより、図17(b)に
示すパターンを有する線材160が得られることにな
る。例えば、図17(a)に示すパターンを得るために
は、両ローラが一回転するたびに凸部281と溝部21
9との間の距離の変化が一周期とするようにすればよ
い。また、両ローラが2回転する毎に変化を一周期にす
るようにしてもよい。この場合は、線材の断面積の変化
がよりなだらかになる。
【0170】このようにして得られた線材160は、成
型用押しローラ280と成型用受けローラ290から巻
き取りボビン140へ送り出され、図13(b)に示す
ように、線材巻き取りボビン140に巻き取られる。
【0171】次に、素線150の挿入動作について説明
を行う。素線150の外形は線材160のそれよりも大
きいため、従って凸部281と溝部291とにより形成
される空間よりも大きい。このとき、凸部281と溝部
291との間にはまりこんだ素線150の余った体積
が、成型用受けローラ290の側面部にあふれてしま
い、線材160が正確な断面形状を得られなくなる。
【0172】本実施の形態では、これを無くすために、
素線150が凸部281と溝部291との間に挟み込ま
れている間、素線150の挿入速度を、両ローラ回転速
度に対して、常に遅くなるよう保ち、かつ、成型用押し
ローラ280の回転中心110cと成型用受けローラ2
90の回転中心290cとの間隔の変化に応じて変化さ
せる。これにより、素線150は両ローラに押し込まれ
たとき、挿入方向と逆方向(図中点線矢印)に応力が発
生し、この応力によって、素線150が凸部281と溝
部291との間に填るときに生ずる余剰体積を、素線1
50の線方向に吸収させる。これにより、線材160は
常に正確な断面形状を得ることが可能となる。
【0173】このとき、素線の挿入スピードは、成型用
押しローラ280の回転中心110cと成型用受けロー
ラ290の回転中心290cとの間隔がもっとも小さく
なったとき、すなわち成型された線材がもっとも薄くな
る部分を形成する地点でもっとも遅くなるようにする。
これにより、線材160の最も薄い部分の精度を向上さ
せることができる。また、成型用押しローラ280の回
転中心110cと成型用受けローラ290の回転中心2
90cとの間隔がもっとも大きくなったとき、すなわち
成型された線材がもっとも厚くなる部分を形成する地点
でもっとも早くなるようにする。これにより、線材16
0の最も厚い部分の精度を向上させることができる。な
お、このとき、余剰体積の吸収を容易にするために、供
給する素線に所定の引っ張り応力を加えるようにしても
よい。このとき引っ張り応力は、線材の形成中随時加え
るようにしてもよいが、線材がもっとも厚くなる部分お
よびもっとも薄くなる部分を形成するときにのみ加えて
もよく、さらにその力の大きさは、線材がもっとも厚く
なる部分を形成する時にもっとも小さく、線材がもっと
も薄くなる部分を形成する時にもっとも大きくなるよう
に加えるのが望ましい。ただし引っ張り応力を加える動
作、機構の詳細については、公知の技術を用いるものと
し、図示および詳細な説明は省略する。
【0174】また、本実施の形態において、図26
(b)(c)に示すような、平坦部160,161を有
する線材を作成する場合は、凸部281と溝部291と
の間隔、すなわち成型用押しローラ280の回転中心2
80cと成型用受けローラ290の回転中心290cと
の間隔の変化において、間隔を一定に保つ期間を設ける
ようにすればよい。つまり、両ローラが一回転に対応し
た凸部281と溝部291との間の距離の周期的な変化
において、ローラの回転にかかわらず変化をさせない期
間を設ければよい。このとき、成型用押しローラ280
の回転中心280cと成型用受けローラ290の回転中
心290cとの間隔がもっとも大きくなったときに、間
隔の変化を所定の時間だけ停止すれば、その所定の時間
に応じた長さの平坦部160が得られる。成型用押しロ
ーラ280の回転中心280cと成型用受けローラ29
0の回転中心290cとの間隔がもっとも小さくなった
ときに、間隔の変化を所定の時間だけ停止すれば、その
所定の時間に応じた長さの平坦部161が得られる。
【0175】また、本実施の形態において、図20
(a)に示す、線材160の厚みが最大となる部分に形
成される切りかき部161を得ようとする場合は、図3
0に示すように、成型用受けローラ290において、溝
部291の任意の位置に突起部292を設けた構成とし
て、上述した動作を行えばよい。このとき、突起部29
2が成型用押しローラ280の凸部281と対向して、
素線150に刻印動作を行うタイミングで、成型用押し
ローラ280の回転中心110cと成型用受けローラ2
90の回転中心290cとの間隔がもっとも大きくなる
よう制御を行う。
【0176】また、図20(b)に示す、線材160の
厚みが最小となる部分に形成される切りかき部162を
得ようとする場合は、突起部292が成型用押しローラ
280の凸部281と対向して、素線150に刻印動作
を行うタイミングで、成型用押しローラ280の回転中
心280cと成型用受けローラ290の回転中心290
cとの間隔がもっとも小さくなるよう制御を行う。
【0177】また、切りかき部161,162および平
坦部261,262の両方を備えた線材を形成するとき
は、上記の動作を組合わせて行えばよい。
【0178】さらに、上記の実施の形態においては、凸
部281と溝部291の幅は一定であるとして説明を行
ったが、凸部281と溝部219の幅は、成型用押しロ
ーラ280および成型用受けローラ290の周に沿って
連続的に変化しているようにしてもよい。図28(a)
に示す例と同様にして、凸部281と溝部291が最大
深さを与える場所で最大幅を、最小深さを与える場所で
最小幅となるように凸部281と溝部291の幅を変化
させるようにすれば、線材の断面積の変化を厚み方向に
加えて、幅方向にも与えることができる。
【0179】以上述べたように、本実施の形態によって
も、上記各実施の形態のコイルおよびコイル線材に必要
な線材を得ることができる。
【0180】また、上記の実施の形態においては、成型
用押しローラ280および成型用受けローラ290は互
いに同期回転するものとして説明を行ったが、厚みが異
なり、幅が一定の線材を製造する場合は、各ローラは必
ずしも同期回転しなくともよい。また、断面積が相似形
を保ったまま増大する断面実質円形の線材や、幅が異な
りとともに、厚みが一定または異なるような線材を製造
する場合は、各ローラは同期回転する必要がある。
【0181】なお、上記の各実施の形態において、得ら
れる線材160は被覆されていないが、本発明の線材
は、ビニール、ゴム、エナメル、樹脂等の絶縁被覆で被
覆されたものとしてもよい。このとき、被覆としては電
着塗装を用いることが、皮膜の厚みを均一にすることが
でき、望ましい。
【0182】なお、上記の各実施の形態におけるコイ
ル、コイル組品を用いた変成器も本発明に含まれ、抵抗
値を小さくして、消費電力を削減した変成器を得ること
ができる。
【0183】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明によれば、従来と同一寸法で抵抗値を削減し
て高能率に動作するコイル、コイル組品等、それらに用
いる線材、線材の製造方法、製造装置等を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の実施の形態1によるコイル組品
の斜視図 (b)本発明の実施の形態1によるコイル組品の平面図 (c)本発明の実施の形態1によるコイル組品の断面図 (d)本発明の実施の形態1によるコイル組品の断面図
【図2】(a)本発明の実施の形態1による平角線コイ
ルの斜視図 (b)本発明の実施の形態1による平角線コイルの平面
図 (c)本発明の実施の形態1による平角線コイルの断面
【図3】(a)本発明の実施の形態1による平角線コイ
ルの巻線の平面図 (b)本発明の実施の形態1による平角線コイルの巻線
の側面図
【図4】(a)本発明の実施の形態1による磁心部の部
分図 (b)本発明の実施の形態1による磁心部の断面図 (c)本発明の実施の形態1による磁心部の断面図
【図5】(a)本発明の実施の形態2によるコイル組品
の斜視図 (b)本発明の実施の形態2によるコイル組品の平面図 (c)本発明の実施の形態2によるコイル組品の断面図 (d)本発明の実施の形態2によるコイル組品の断面図 (e)本発明の実施の形態2によるコイル組品の他の構
成例を示す断面図
【図6】(a)本発明の実施の形態3による平角線コイ
ルの斜視図 (b)本発明の実施の形態3による平角線コイルの断面
図 (c)本発明の実施の形態3によるコイル組品の斜視図
【図7】(a)本発明の実施の形態3による平角線コイ
ルの巻線の平面図 (b)本発明の実施の形態3による平角線コイルの巻線
の側面図
【図8】(a)本発明の実施の形態4によるコイル組品
の平面図 (b)本発明の実施の形態4によるコイル組品の断面図 (c)本発明の実施の形態4によるコイル組品の断面図
【図9】(a)本発明の実施の形態4によるテーパワッ
シャの平面図 (b)本発明の実施の形態4によるテーパワッシャの正
面図 (c)本発明の実施の形態4によるテーパワッシャの側
面図
【図10】(a)本発明の実施の形態4によるペ−パー
スペーサの平面図 (b)本発明の実施の形態4によるペ−パースペーサの
正面図 (c)本発明の実施の形態4によるペ−パースペーサの
側面図
【図11】(a)本発明の実施の形態5によるコア部材
の斜視図 (b)本発明の実施の形態5によるコア部材の正面図
【図12】(a)本発明の実施の形態5によるコア部材
の斜視図 (b)本発明の実施の形態5によるコア部材の正面図 (c)本発明の実施の形態5によるコア部材の他の構成
例の正面図
【図13】(a)本発明の実施の形態6による線材の製
造装置の側面図 (b)本発明の実施の形態6による線材の製造装置の上
面図
【図14】(a)成型用押しローラ280の正面図 (b)成型用押しローラ280の他の構成例の正面図
【図15】成型用受けローラ290の正面図
【図16】(a)本発明の実施の形態6による線材の製
造装置における素線の加圧成型を説明するための図 (b)本発明の実施の形態6による線材の製造装置にお
ける素線の加圧成型を説明するための図 (c)本発明の実施の形態6による線材の製造装置にお
ける素線の加圧成型を説明するための図
【図17】(a)本発明の実施の形態6による線材の製
造装置により成型された線材の側面形状を示す図 (b)本発明の実施の形態6による線材の製造装置によ
り成型された線材を示す図
【図18】(a)本発明の実施の形態6による線材の製
造装置における突起部122の動作を説明するための図 (c)本発明の実施の形態6による線材の製造装置にお
ける突起部122により刻印された素線の状態を示す図 (c)成型用受けローラ290における突起部122の
配置を示す図
【図19】(a)本発明の実施の形態6による線材の製
造装置における突起部122により刻印された線材の部
分平面図 (b)本発明の実施の形態6による線材の製造装置にお
ける突起部122により刻印された線材の部分側面図
【図20】(a)切りかき部161が形成された線材1
60の側面図 (b)切りかき部161および162が形成された線材
160の側面図 (c)成型用受けローラ290の他の構成例の正面図
【図21】(a)成型用押しローラ280および成型用
受けローラ290の他の構成例の正面図 (b)成型用押しローラ280および成型用受けローラ
290の他の構成例の正面図(c)成型用押しローラ2
80および成型用受けローラ290の他の構成例の正面
【図22】(a)従来の技術によるコイル組品の斜視図 (b)従来の技術によるコイル組品の正面図 (c)従来の技術によるコイル組品の実装状態を示す正
面図
【図23】本発明の実施の形態1によるコイル組品のコ
イルの他の構成例を示す断面図
【図24】本発明の実施の形態2によるコイル組品のコ
イルの他の構成例を示す断面図
【図25】本発明の実施の形態3によるコイル組品のコ
イルの他の構成例を示す断面図
【図26】(a)本発明の実施の形態6による線材の製
造装置における成型用受けローラの他の構成例を示す図 (b)本発明の実施の形態6による線材の製造装置の成
型用受けローラ290の他の構成例により作成された線
材の部分平面図 (c)本発明の実施の形態6による線材の製造装置の成
型用受けローラ290の他の構成例により作成された線
材の部分平面図
【図27】(a)本発明の実施の形態6による線材の製
造装置における成型用受けローラのさらなる他の構成例
を示す図 (b)本発明の実施の形態6による線材の製造装置の成
型用受けローラ290のさらなる他の構成例により作成
された線材の部分平面図 (c)本発明の実施の形態6による線材の製造装置の成
型用受けローラ290のさらなる他の構成例により作成
された線材の部分平面図
【図28】(a)本発明の実施の形態6による線材の製
造装置における成型用受けローラのさらなる他の構成例
を示す図 (b)本発明の実施の形態6による線材の製造装置にお
ける成型用押しローラのさらなる他の構成例を示す図
【図29】(a)本発明の実施の形態7による線材の製
造装置の側面図 (b)本発明の実施の形態7による線材の製造装置の上
面図
【図30】本発明の実施の形態7による線材の製造装置
における成型用受けローラの他の構成例を示す図
【符号の説明】
10 平角線コイル 10a、10b 渦巻部 11a、11b 端部 12 巻線 20 磁心部 21 中央部 22 外縁部 23 ブリッジ部 100 巻線の製造装置 110 成型用押しローラ 111 側面部 120 成型用受けローラ 121 溝部 122、123 突起部 130 線材排出ゴムローラ 140 線材巻き取りボビン

Claims (50)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルと、 前記コイルの磁心部とを備え、 前記コイルは、少なくとも最外周側の巻線の断面積が、
    最内周側の巻線の断面積よりも大きいものであり、 前記磁心部は、前記コイルの最内周内に形成される空間
    に配置される中央部と、前記コイルの最外周側に配置さ
    れる外縁部と、前記中央部と前記外縁部とを接続するブ
    リッジ部とを有するコイル組品。
  2. 【請求項2】 前記コイルは、最内周同士が接続した一
    対の渦巻部を有するコイルであって、その巻線は、一端
    および他端の断面積が同一であって、中央部の断面積
    は、前記一端および前記他端の断面積より小さく、前記
    一端から前記中央部への方向、および前記他端から前記
    中央部への方向に、断面積が減少するものである請求項
    1に記載のコイル組品。
  3. 【請求項3】 前記コイルは、捲き軸方向に直交する方
    向に捲かれたコイルであって、その巻線は、一端から他
    端への方向に断面積が異なる請求項1に記載のコイル組
    品。
  4. 【請求項4】 前記コイルは、同心円上に配置された複
    数の一回捲きコイルであって、各一回捲きコイルの巻線
    は、その一端から他端まで同一の断面積を有するもので
    ある請求項1に記載のコイル組品。
  5. 【請求項5】 前記巻線の断面の形状は矩形である請求
    項1に記載のコイル組品。
  6. 【請求項6】 前記巻線の断面は実質上円形または実質
    上楕円型である請求項1に記載のコイル組品。
  7. 【請求項7】 前記コイルの厚みは、外周側のほうが内
    周側よりも大きく、 前記コイルの巻線は、隣り合った周と周との間で互いに
    対向する側が実質上同一の厚みを有する請求項5または
    6に記載のコイル組品。
  8. 【請求項8】 前記ブリッジ部の全部または一部の厚み
    は、前記中央部から前記外縁部への方向に減少している
    請求項1に記載のコイル組品。
  9. 【請求項9】 前記ブリッジ部の前記コイルの配置され
    る側は、前記中央部の延伸方向と直交する平面を基準面
    として、前記中央部に近い側が最も厚く、前記外縁部に
    近い側が最も薄くなるようなテーパ形状を有する請求項
    8に記載のコイル組品。
  10. 【請求項10】 所定の単位部が連続して形成された線
    材であって、 前記単位部は、 一端の断面積が、他端の断面積より小さく、前記他端か
    ら前記一端の方向へ、各部の断面積が連続的に減少する
    ものであって、 各単位部は、前記一端同士および前記他端同士が接続す
    ることにより連続している線材。
  11. 【請求項11】 前記一端および/または前記他端は、
    一定の断面積である所定長の部分を有する請求項10に
    記載の線材。
  12. 【請求項12】 断面の形状が矩形である請求項10ま
    たは11に記載の線材。
  13. 【請求項13】 断面の形状が実質上円形または実質上
    楕円形のいずれかである請求項10または11に記載の
    線材。
  14. 【請求項14】 最内周同士が接続した一対の渦巻部を
    有するコイルであって、 その巻線は、その一端および他端の断面積が実質同一で
    あって、他の部分の断面積は、前記一端および前記他端
    の断面積より小さく、前記一端から前記他の部分への方
    向、および前記他端から前記他の部分への方向に、断面
    積が減少するものであるコイル。
  15. 【請求項15】 前記渦巻部の厚みは外周側のほうが内
    周側よりも大きく、 前記巻線は、隣り合った周と周との間で互いに対向する
    側が実質上同一の厚みを有する請求項14に記載のコイ
    ル。
  16. 【請求項16】 同心円上に配置された複数の一回捲き
    コイル部材を有するコイルであって、前記一回捲きコイ
    ル部材の巻線は、それぞれその一端から他端まで同一の
    断面積を有するコイル。
  17. 【請求項17】 外周側のほうが内周側よりも厚みが大
    きく、 前記巻線は、隣り合った周と周との間で互いに対向する
    側が実質上同一の厚みを有する請求項16に記載のコイ
    ル。
  18. 【請求項18】 軸方向に平行な方向に捲かれたコイル
    であって、一端から他端への方向に断面積が異なる巻線
    により形成されたコイル。
  19. 【請求項19】 外周側と内周側とで厚みが異なり、 前記巻線は、隣り合った周と周との間で互いに対向する
    側が実質上同一の厚みを有する請求項18に記載のコイ
    ル。
  20. 【請求項20】 前記巻線の断面の形状は矩形である請
    求項14から19のいずれかに記載のコイル。
  21. 【請求項21】 前記巻線の断面の形状は、実質上円形
    または実質上楕円型のいずれかである請求項14から1
    9のいずれかに記載のコイル。
  22. 【請求項22】 コイルと、 前記コイルの磁心部とを備え、 前記磁心部は、コイルの最内周内に形成される空間に配
    置される中央部と、 前記コイルの最外周側に配置される外縁部と、前記中央
    部と前記外縁部とを接続するブリッジ部とを有し、 前記ブリッジ部の前記コイルが配置されない側は、
    (1)前記中央部から最も遠いところに前記コイルの厚
    みに相当する深さの段差を有するか、(2)前記中央部
    の延伸方向と直交する平面を基準面として、前記中央部
    に近い側が最も厚く、前記外縁部に近い側が最も薄くな
    るようなテーパ形状を有しているコイル組品。
  23. 【請求項23】 コイルの最内周内に対応する空間に配
    置される軸部と、 前記コイルの最外周側に対応する空間に配置される側壁
    部と、前記中央部と前記側壁部とを接続するブリッジ部
    とを有し、 前記コイルが配置されない側の前記ブリッジ部は、
    (1)前記側壁部から最も遠いところに前記コイルの厚
    みに相当する深さの段差を有するか、(2)前記軸部の
    延伸方向と直交する平面を基準面として、前記軸部に近
    い側が最も厚く、前記側壁部に近い側が最も薄くなるよ
    うなテーパ形状を有しているコア部材。
  24. 【請求項24】 最内周同士が接続された一対の渦巻部
    を有する、または最外周同士で接続された複数の前記一
    対の渦巻部を有するコイルと、 最内周同士で接続されている二つの前記渦巻部の対向す
    る主面間の全部または一部に挿入されたスペーサ部材
    と、 前記コイルの磁心部とを備え、 前記磁心部は、前記コイルの最内周内に形成される空間
    に配置される中央部と、前記コイルの最外周側に配置さ
    れる外縁部と、前記中央部と前記外縁部とを接続するブ
    リッジ部とを有し、 前記ブリッジ部における前記コイルの配置される側は、
    前記中央部の延伸方向と直交する平面を基準面として、
    前記中央部に近い側が最も厚く、前記外縁部に近い側が
    最も薄くなるようなテーパ形状を有し、 前記渦巻部の、他の渦巻部と対向しない主面は、それぞ
    れ前記ブリッジ部と実質密着しているコイル組品。
  25. 【請求項25】 所定の線径を有する素線を、所定の速
    度で回転する一対の成型用ローラの間に挿入し、前記素
    線の断面形状を前記一対の成型ローラの間で線材の断面
    形状に加圧成型する線材の製造方法であって、 前記一対の成型ローラにおける、一方の成型ローラの、
    前記素線との接触面には前記線材の断面形状の一部に対
    応する凹溝が形成されており、 他方の成型ローラの前記素線との接触面は、前記断面形
    状の残りの一部を形成しており、前記一方の成型ローラ
    における前記凹溝の底面部分の周の中心は、前記一方の
    成型ローラの回転中心に対して偏心している線材の製造
    方法。
  26. 【請求項26】 前記素線の挿入のスピードを、前記一
    対の成型用ローラの接線速度よりも遅く保ち、かつ前記
    一方の成型ローラにおける前記凹溝の底面部分の周の中
    心が前記他方の成型ローラにもっとも接近したときにも
    っとも遅く、前記他方の成型ローラにもっとも遠くなっ
    たときにもっとも早くなるように連続的に変化させる請
    求項25に記載の線材の製造方法。
  27. 【請求項27】 少なくとも、前記一方の成型ローラに
    おける前記凹溝の底面部分の周の中心が、前記他方の成
    型ローラにもっとも接近したとき、および前記他方の成
    型ローラにもっとも遠くなったときに、前記素線に対
    し、その挿入方向と逆方向に所定の応力を加える請求項
    26に記載の線材の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記一方の成型ローラの凹溝は、前記
    一方の成型用ローラと前記他方の成型用ローラとの接触
    点から見て同一の深さとなる所定長の部分を有し、 前記所定長の部分は、前記凹溝の底面部分の周の中心
    と、前記一方の成型ローラの回転中心とを結ぶ線を含む
    場所に設けられており、 前記場所は、前記一方の成型ローラの回転中心よりの位
    置および/または前記凹溝の底面部分の周の中心よりの
    位置である請求項25に記載の線材の製造方法。
  29. 【請求項29】 前記一方の成型ローラは、前記凹溝状
    の所定の位置に突起部を有し、 前記所定の位置は、前記凹溝の底面部分の周の中心と前
    記一方の成型ローラの回転中心とを結ぶ線上であって、
    前記一方の成型ローラの回転中心よりの位置および/ま
    たは前記凹溝の底面部分の周の中心よりの位置であり、 前記突起部は、線材に加圧成型された素線に凹部を刻印
    する請求項25または28に記載の線材の製造方法。
  30. 【請求項30】 所定の線径を有する素線を、所定の速
    度で回転する一対の成型用ローラの間に挿入し、前記素
    線の断面形状を前記一対の成型ローラの間で線材の断面
    形状に加圧成型する線材の製造方法であって、 前記一対の成型ローラにおける、一方の成型ローラの、
    前記素線との接触面には前記線材の断面形状の一部に対
    応する凹溝が形成されており、 前記一対の成型ローラにおける、他方の成型ローラには
    前記凹溝の幅と実質同一の幅を有し、前記線材の断面形
    状の残りの一部に対応する凸部が形成されており、 前記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成型ロー
    ラの回転中心との間の距離を、前記一対の成型ローラの
    同期した回転に応じた周期で、所定の大きさだけ変化さ
    せる線材の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記変化は、前記一方の成型ローラの
    回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっと
    も接近したとき、および/または前記一方の成型ローラ
    の回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっ
    とも遠くなったたときを含む所定の時間だけ停止し、残
    りの時間は連続的に実行される請求項30に記載の線材
    の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記素線の挿入のスピードを、前記一
    対の成型用ローラの接線速度よりも遅く保ち、かつ前記
    一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラの
    回転中心とがもっとも接近したときにもっとも遅く、前
    記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラ
    の回転中心とがもっとも遠くなったときにもっとも早く
    なるように変化させる請求項30または31に記載の線
    材の製造方法。
  33. 【請求項33】 少なくとも、前記一方の成型ローラの
    回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっと
    も接近したとき、および前記一方の成型ローラの回転中
    心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも遠く
    なったときに、前記素線に対し、その挿入方向と逆方向
    に所定の応力を加える請求項32に記載の線材の製造方
    法。
  34. 【請求項34】 前記一方の成型ローラは、前記凹溝状
    の所定の位置に突起部を有し、 前記所定の位置は、前記一方の成型ローラの回転中心と
    前記他方の成型ローラの回転中心とを結ぶ線上であっ
    て、前記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成型
    ローラの回転中心とがもっとも接近するとき、および/
    または前記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成
    型ローラの回転中心とがもっとも遠ざかるときに、前記
    他方のローラと対向するような位置であって、 前記突起部は、線材に加圧成型された素線に凹部を刻印
    する請求項30または31に記載の線材の製造方法。
  35. 【請求項35】 所定の線径を有する素線を、所定の速
    度で回転する一対の成型用ローラの間に挿入し、前記素
    線の断面形状を前記一対の成型ローラの間で線材の断面
    形状に加圧成型する線材の製造装置であって、 前記一対の成型ローラにおける、一方の成型ローラの、
    前記素線との接触面には前記線材の断面形状の一部に対
    応する凹溝が形成されており、 他方の成型ローラの前記素線との接触面は、前記断面形
    状の残りの一部を形成しており、前記一方の成型ローラ
    における前記凹溝の底面部分の周の中心は、前記一方の
    成型ローラの回転中心に対して偏心している線材の製造
    装置。
  36. 【請求項36】 前記素線の挿入のスピードを、前記一
    対の成型用ローラの接線速度よりも遅く保ち、かつ前記
    一方の成型ローラにおける前記凹溝の底面部分の周の中
    心が前記他方の成型ローラにもっとも接近したときにも
    っとも遅く、前記他方の成型ローラにもっとも遠くなっ
    たときにもっとも早くなるように連続的に変化させる請
    求項35に記載の線材の製造装置。
  37. 【請求項37】 少なくとも、前記一方の成型ローラに
    おける前記凹溝の底面部分の周の中心が、前記他方の成
    型ローラにもっとも接近したとき、および前記他方の成
    型ローラにもっとも遠くなったときに、前記素線に対
    し、その挿入方向と逆方向に所定の応力を加える請求項
    35に記載の線材の製造装置。
  38. 【請求項38】 前記一方の成型ローラの凹溝は、前記
    一方の成型用ローラと前記他方の成型用ローラとの接触
    点から見て同一の深さとなる所定長の部分を有し、 前記所定長の部分は、前記凹溝の底面部分の周の中心
    と、前記一方の成型ローラの回転中心とを結ぶ線を含む
    場所に設けられており、 前記場所は、前記一方の成型ローラの回転中心よりの位
    置および/または前記凹溝の底面部分の周の中心よりの
    位置である請求項35に記載の線材の製造装置。
  39. 【請求項39】 前記一方の成型ローラは、前記凹溝状
    の所定の位置に突起部を有し、 前記所定の位置は、前記凹溝の底面部分の周の中心と前
    記一方の成型ローラの回転中心とを結ぶ線上であって、
    前記一方の成型ローラの回転中心よりの位置および/ま
    たは前記凹溝の底面部分の周の中心よりの位置であり、 前記突起部は、線材に加圧成型された素線に凹部を刻印
    する請求項35または36に記載の線材の製造装置。
  40. 【請求項40】 所定の線径を有する素線を、所定の速
    度で回転する一対の成型用ローラの間に挿入し、前記素
    線の断面形状を前記一対の成型ローラの間で線材の断面
    形状に加圧成型する線材の製造装置であって、 前記一対の成型ローラにおける、一方の成型ローラの、
    前記素線との接触面には前記線材の断面形状の一部に対
    応する凹溝が形成されており、 前記一対の成型ローラにおける、他方の成型ローラには
    前記凹溝の幅と実質同一の幅を有し、前記線材の断面形
    状の残りの一部に対応する凸部が形成されており、 前記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成型ロー
    ラの回転中心との間の距離を、前記一対の成型ローラの
    同期した回転に応じた周期で、所定の大きさだけ変化さ
    せる線材の製造装置。
  41. 【請求項41】 前記変化は、前記一方の成型ローラの
    回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっと
    も接近したとき、および/または前記一方の成型ローラ
    の回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっ
    とも遠くなったたときを含む所定の時間だけ停止し、残
    りの時間は連続的に実行される請求項40に記載の線材
    の製造装置。
  42. 【請求項42】 前記素線の挿入のスピードを、前記一
    対の成型用ローラの接線速度よりも遅く保ち、かつ前記
    一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラの
    回転中心とがもっとも接近したときにもっとも遅く、前
    記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成型ローラ
    の回転中心とがもっとも遠くなったときにもっとも早く
    なるように変化させる請求項40または41に記載の線
    材の製造装置。
  43. 【請求項43】 少なくとも、前記一方の成型ローラの
    回転中心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっと
    も接近したとき、および前記一方の成型ローラの回転中
    心と前記他方の成型ローラの回転中心とがもっとも遠く
    なったときに、前記素線に対し、その挿入方向と逆方向
    に所定の応力を加える請求項42に記載の線材の製造装
    置。
  44. 【請求項44】 前記一方の成型ローラは、前記凹溝状
    の所定の位置に突起部を有し、 前記所定の位置は、前記一方の成型ローラの回転中心と
    前記他方の成型ローラの回転中心とを結ぶ線上であっ
    て、前記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成型
    ローラの回転中心とがもっとも接近するとき、および/
    または前記一方の成型ローラの回転中心と前記他方の成
    型ローラの回転中心とがもっとも遠ざかるときに、前記
    他方のローラと対向するような位置であって、 前記突起部は、線材に加圧成型された素線に凹部を刻印
    する請求項40または41に記載の線材の製造装置。
  45. 【請求項45】 前記一対の成形ローラは同期回転して
    おり、前記凹溝および/または凸部の幅は、前記一方の
    成型ローラおよび/または他方の成型ローラの周に沿っ
    て連続的に変化している請求項25または30に記載の
    線材の製造方法。
  46. 【請求項46】 前記一対の成形ローラは同期回転して
    おり、前記凹溝および/または凸部の幅は、前記一方の
    成型ローラおよび/または他方の成型ローラの周に沿っ
    て連続的に変化している請求項35または40に記載の
    線材の製造装置。
  47. 【請求項47】 表面が絶縁皮膜で被覆されている請求
    項10から13のいずれかに記載の線材。
  48. 【請求項48】 前記絶縁皮膜は電着塗装により形成さ
    れている請求項47に記載の線材。
  49. 【請求項49】 請求項1から9、または22のいずれ
    かに記載のコイル組品を備えた変成器。
  50. 【請求項50】 請求項14から21のいずれかに記載
    のコイルを備えた変成器。
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