JP2003331843A - 非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法 - Google Patents

非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法

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JP2003331843A
JP2003331843A JP2002141520A JP2002141520A JP2003331843A JP 2003331843 A JP2003331843 A JP 2003331843A JP 2002141520 A JP2002141520 A JP 2002141520A JP 2002141520 A JP2002141520 A JP 2002141520A JP 2003331843 A JP2003331843 A JP 2003331843A
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lithium
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powder
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JP2002141520A
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Tomio Tsujimura
富雄 辻村
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Zrの混入や組成変動が無く、さらに、Mg
が十分に固溶したリチウムコバルト複合酸化物からなる
非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法
を提供する。 【解決手段】 LiyCo1-xMgx2(ただし、0.0
7≦x≦0.09、0.98≦y≦1.05)で表され
る組成を有し、Zrの含有量が0.01wt%以下であ
る。炭酸リチウム粉末と、比表面積が10m2/g以上
の酸化コバルト粉末および塩基性炭酸マグネシウム粉末
とを、モル比Li/(Co+Mg)が0.98以上、
1.05以下となるように秤取し、ボールミル中で水を
添加して混合し、攪拌混合機中で混合しながら乾燥し、
酸素含有雰囲気中で、温度800℃以上、1000℃以
下で、5〜10時間、熱処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水系電解質二次
電池用正極活物質およびその製造方法に関し、特に、粉
砕設備からのZrの混入が無く、さらにMgが添加され
十分に固溶して組成変動が無いリチウムコバルト複合酸
化物であって、高温保存特性と高温での安定性が優れた
非水系電解質二次電池用正極活物質に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やノート型パソコンなど
の携帯機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する
小型、軽量な二次電池の開発が強く望まれている。この
ようなものとしてリチウム、リチウム合金、金属酸化物
あるいはカーボンを負極として用いるリチウムイオン二
次電池があり、研究開発が盛んに行われている。
【0003】リチウム複合酸化物、特に、合成が比較的
容易なリチウムコバルト複合酸化物を正極材料に用いた
リチウムイオン二次電池は、4V級の高い電圧が得られ
るため、高エネルギー密度を有する二次電池として期待
され、実用化が進んでいる。リチウムコバルト複合酸化
物を用いた二次電池では、優れた初期容量特性やサイク
ル特性を得るための開発が、これまでに数多く行われて
きており、すでにさまざまな成果が得られている。
【0004】このようなリチウムイオン二次電池の正極
活物質として用いられるリチウムコバルト複合酸化物を
製造するために、例えば、炭酸リチウム粉末と酸化コバ
ルト粉末を秤取し、ボールミル中で混合した後、乾燥
し、酸化雰囲気下で焼成する方法が知られている(例え
ば、特開平5−54888号公報)。
【0005】ところで、実使用を考える場合、二次電池
の高容量化に伴って、携帯機器の使用電力も増える傾向
にあり、これに伴い、二次電池は充電状態で常に高い温
度(60℃程度)に保持される場合が増加する。従っ
て、このような高い温度環境における放電容量の劣化特
性、すなわち、二次電池の高温保存特性と高温での安定
性が、実使用において重要になってきており、さらに、
高温(250℃付近)の満充電時の安定性が求められ、
この高温特性の改善のために、正極活物質へのMgの添
加が提案されている(例えば、特開2000−2688
78号公報)。
【0006】Mgの原料としては、塩基性炭酸マグネシ
ウムが好ましい。Mgの原料としては、水酸化マグネシ
ウムや酸化マグネシウムもあるが、市販品では例えば酸
化マグネシウム(関東化学製、特級)の比表面積は約3
2/g、水酸化マグネシウム(関東化学製、鹿1級)
3〜20m2/gとなっており、塩基性炭酸マグネシウ
ム(和光純薬製、化学用)の約30m2/gに比較し
て、粒径が大きかったり、大きい粒子が多く含まれてい
るものしかなく、そのまま混合しても分散性が悪く、組
成変動が大きくなる。このような問題を防ぐためには、
市販品の微粉化が必要であり、そのためには粉砕工程が
必要となる。
【0007】さらに、Mgを添加し、前述の方法でリチ
ウムコバルト複合酸化物を製造する場合に、炭酸リチウ
ム粉末と酸化コバルト粉末に水を添加して混合するとき
に用いられるボールミルに鋼製のものを使うと、混合物
に鉄が混入することになる。このため、二次電池の安全
性確保のために、アルミナ製あるいはジルコニア製のボ
ールミルが用いられる。アルミナ製よりもジルコニア製
のボールミルの方が、耐摩耗性はあるが、ジルコニア製
ボールミルを使っても、材質であるZrが磨耗して、不
純物として混入したり、粒度、粒径の異なる異種粉末の
混合粉の取り扱い方によっては、混合粉の場所によって
組成が変動したり、十分にMgが固溶せずMgOが検出
されたりと、高温保存特性と高温での安定性が優れたリ
チウムイオン二次電池が得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
状況を鑑み、Zrの混入や組成変動が無く、さらに、M
gが十分に固溶したリチウムコバルト複合酸化物からな
る非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の非水系電解質二
次電池用正極活物質は、式2で表される組成を有し、
【0010】
【式2】 Zrの含有量が0.01wt%以下である。
【0011】本発明の非水系電解質二次電池用正極活物
質の製造方法は、粒度が0.1〜1μmの炭酸リチウム
粉末と、比表面積が10m2/g以上の酸化コバルト粉
末および粒度4〜5μmの塩基性炭酸マグネシウム粉末
とを、モル比Li/(Co+Mg)が0.98以上、
1.05以下となるように秤取し、ボールミル中で水を
添加して混合し、攪拌混合機中で混合しながら乾燥し、
酸素含有雰囲気中で、温度800℃以上、1000℃以
下で、5〜10時間、熱処理する。
【0012】
【発明の実施の形態】リチウムコバルト複合酸化物を合
成する際に、原料として使用する酸化コバルト粉末が粗
粒であると、前述のように、ジルコニアボール及びジル
コニアミルを激しく磨耗させ、酸化ジルコニウムが不純
物として混入しやすくなるので、好ましくない。発明者
らが研究を進めた結果、リチウムコバルト複合酸化物粉
末中の不純物としてのZrを少なくするためには、原料
に使用する酸化コバルト粉末の一次粒子径が重要であ
り、酸化コバルト粉末の比表面積が大いに影響する。す
なわち、比表面積が10m2/g以上からなる酸化コバ
ルトを用いるとジルコニアボールミルを磨耗させること
なく、酸化ジルコニウムを不純物として混入させること
がないことを見出して、本発明を完成するに至った。
【0013】本発明による非水系電解質二次電池用正極
活物質は、不純物としてのZr化合物の混入が少なく、
焼成物全体にわたって組成が均一で、Mgが十分に固溶
したリチウムコバルト複合酸化物からなり、正極材料と
して用いることで二次電池の安全性の向上が可能とな
る。
【0014】本発明の非水系電解質二次電池用正極活物
質は、式3で表される組成を有し、
【0015】
【式3】 Zrの含有量が0.01wt%以下である。
【0016】xが0.07未満であると、Mgによる安
全性向上の効果が十分でなく、0.09を超えると、M
gが固溶せずMgOが異相として残るので、好ましくな
い。
【0017】炭酸リチウム粉末と、酸化コバルト粉末及
び塩基性炭酸マグネシウム粉末の混合において、モル比
Li/(Co+Mg)のyは、0.98以上、1.05
以下であることが好ましい。0.98未満では、結晶構
造中のLiサイトにCoやMgが混入して、結晶の完全
性が失われ、1.05を超えると、過剰なLiが異常な
粒成長を引き起こす上、残留したLiが炭酸化合物など
を形成し、充放電の際の抵抗成分となって電池特性に影
響を及ぼす。
【0018】また、Zrの含有量は0.01wt%以下
であることが好ましい。0.01wt%を超えると、組
成変動や合成時に反応不良などの問題が現れる。
【0019】本発明の非水系電解質二次電池用正極活物
質の製造方法は、平均粒径5〜10μmの炭酸リチウム
粉末と、比表面積が10m2/g以上の酸化コバルト粉
末および比表面積約30m2/g付近の塩基性炭酸マグ
ネシウム粉末とを、モル比Li/(Co+Mg)が0.
98以上、1.05以下となるように秤取し、ボールミ
ル中で水を添加して混合し、攪拌混合機中で混合しなが
ら乾燥し、酸素含有雰囲気中で、温度800℃以上、1
000℃以下で、5〜10時間、熱処理する。
【0020】乾燥する際は、攪拌混合を同時に行いなが
ら実施することが組成変動を防ぐ上では重要である。攪
拌混合をせずに、静置乾燥すると、リチウム成分とコバ
ルト成分、およびマグネシウム成分が比重分離し(細か
いリチウム成分がコバルト成分、マグネシウム成分に対
し偏在し)、組成変動の原因となる。
【0021】同様の理由で、乾燥後は速やかに加熱処理
に移行する。
【0022】混合物の熱処理温度が800℃未満である
と、リチウム化合物とコバルト化合物およびマグネシウ
ム化合物との反応が十分に進まず、所望の層状構造をも
ったリチウムコバルト複合酸化物を合成することが難し
い。また、1000℃を超えると、一次粒子が成長しす
ぎて比表面積が小さくなり、二次電池の正極材料として
の特性が低下してしまう。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を、好適な図面に基づ
いて詳述する。
【0024】(実施例1)リチウムの原料として本荘ケ
ミカル社製の炭酸リチウムを、マグネシウムの原料とし
て和光純薬社製化学用の塩基性炭酸マグネシウムを用意
した。コバルトの原料としては一次粒子の小さな比表面
積12m2/gの酸化コバルト(住友金属鉱山製)を用
意した。これらの原料を、Co:Mg=0.92:0.
08、Li/(Co+Mg)のモル比が1.00となる
ように秤量し、これらをジルコニアボールミル中に投入
し、水を加えて、15時間、粉砕混合した。粉砕混合の
完了後、攪拌混合機(ダルトン社製)に投入し、3時
間、80℃で攪拌混合しながら乾燥した。直ちに、大気
中、950℃で、10時間、焼成し、室温まで炉冷し
た。
【0025】製造条件を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】得られた活物質粉末を用いて、以下のよう
に二次電池を作製し、充放電容量を測定した。
【0030】活物質粉末90wt%に、アセチレンブラ
ック5wt%およびPVDF(ポリ沸化ビニリデン)5
wt%を混合し、NMP(n−メチルピロリドン)を加
え、ペースト化した。これを、20μm厚のアルミニウ
ム箔に、乾燥後の活物質重量が0.05g/cm2とな
るように塗布し、120℃で真空乾燥を行い、1cmφ
の円板状に打ち抜いて正極とした。負極としてLi金属
を用いた。電解液には、1MのLiClO4を支持塩と
するエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネ
ート(DEC)の等量混合溶液を用いた。露点が−80
℃に管理されたAr雰囲気のグローブボックス中で、図
1に示したような2032型のコイン電池を作製した。
【0031】作製した二次電池は24時間程度放置し、
OCVが安定した後、正極に対する電流密度を0.5m
A/cm2とし、カットオフ電圧4.3−3.0Vで充
放電試験を行った。
【0032】得られた放電容量を、表2に示す。
【0033】(実施例2)Co:Mg=0.93:0.
07とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0034】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0035】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0036】(実施例3)Co:Mg=0.91:0.
09とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0037】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0038】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0039】(実施例4)Li/(Co+Mg)=0.
98とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0040】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0041】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0042】(実施例5)Li/(Co+Mg)=1.
02とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0043】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0044】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0045】(実施例6)Li/(Co+Mg)=1.
05とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0046】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0047】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0048】(実施例7)混合物の焼成温度を800℃
とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を合成
した。
【0049】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0050】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0051】(実施例8)混合物の焼成温度を1000
℃とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を合
成した。
【0052】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0053】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0054】(比較例1)比表面積が4m2/gの酸化
コバルトを原料に用いた以外は実施例1と同様にして、
活物質粉末を合成した。
【0055】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0056】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0057】(比較例2)Co:Mg=0.96:0.
04とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0058】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のピーク以外に
MgOのピークもわずかに確認された。得られた活物質
粉末の含有Zr量を、化学分析で調べた結果を表2に示
す。
【0059】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0060】(比較例3)Co:Mg=0.96:0.
12とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0061】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のピーク以外に
MgOのピークもわずかに確認された。得られた活物質
粉末の含有Zr量を、化学分析で調べた結果を表2に示
す。
【0062】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0063】(比較例4)Li/(Co+Mg)=0.
95とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0064】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のピーク以外に
Co34のピークもわずかに確認された。得られた活物
質粉末の含有Zr量を、化学分析で調べた結果を表2に
示す。
【0065】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0066】(比較例5)Li/(Co+Mg)=1.
10とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を
合成した。
【0067】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のピーク以外に
Li2CO3のピークもわずかに確認された。得られた活
物質粉末の含有Zr量を、化学分析で調べた結果を表2
に示す。
【0068】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0069】(比較例6)混合物の焼成温度を790℃
とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を合成
した。
【0070】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のピーク以外に
MgOのピークもわずかに確認された。得られた活物質
粉末の含有Zr量を、化学分析で調べた結果を表2に示
す。
【0071】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0072】(比較例7)混合物の焼成温度を1010
℃とした以外は実施例1と同様にして、活物質粉末を合
成した。
【0073】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
を、化学分析で調べた結果を表2に示す。
【0074】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0075】表2から、比較例1の二次電池は、比表面
積が小さく、粒子の大きい酸化コバルトを原料に用いた
ため、Zrの不純物量が多く、結果的に十分な電池特性
が得られなかったことがわかる。
【0076】比較例2および3の二次電池は、Mgが固
溶しておらず、MgOが不純物として残留しているた
め、結果的に十分な電池特性が得られなかったことがわ
かる。
【0077】また、比較例4の二次電池は、リチウムが
不足しているために、酸化コバルトの異相が認められ、
逆に、比較例5の二次電池は、コバルトが不足している
ために、炭酸リチウムの異相が認められ、いずれの場合
も十分な電池特性が得られなかった。
【0078】また、比較例6のように焼成温度が低い場
合は、Mgの固溶が十分進まずに、MgOが異相として
残留し、逆に、比較例7のように焼成温度が高すぎる場
合には、リチウムコバルト複合酸化物の一次粒子が成長
しすぎて、結果的にいずれの場合も、十分な電池特性が
得られなかった。
【0079】一方、実施例1〜8の二次電池は、いずれ
もZrの不純物量が十分少なく、リチウムコバルト複合
酸化物以外の異相も認められないため、結果として高い
放電容量を有していたことがわかる。
【0080】(比較例8)比表面積が8m2/gの酸化
コバルトを使用した以外は実施例1と同様にして、活物
質粉末を合成した。
【0081】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
は、表2に示すように0.02wt%であった。
【0082】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0083】(実施例9)比表面積が15m2/gの酸
化コバルトを使用した以外は実施例1と同様にして、活
物質粉末を合成した。
【0084】得られた活物質粉末を、X線回折で分析し
たところ、リチウムコバルト複合酸化物のみからなるピ
ークが確認された。得られた活物質粉末の含有Zr量
は、表2にに示すように0.01wt%以下であった。
【0085】実施例1と同様な方法で測定した放電容量
を表2に示す。
【0086】
【発明の効果】本発明によるリチウムコバルト複合酸化
物からなる非水系電解質二次電池用正極活物質は、不純
物としてのZr化合物の混入が少なく、組成が均一で、
Mgが十分に固溶したものとなり、正極材料として用い
ることで、高温保存特性と高温での安全性が優れた二次
電池を提供することができる。
【0087】
【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】 2032型のコイン電池を示す一部破断斜視
図である。
【符号の説明】
1 リチウム金属負極2 セパレータ(電解液含浸) 3 正極(評価用電極) 4 ガスケット 5 負極缶 6 正極缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G048 AA04 AA05 AB01 AB06 AC06 AD03 AE05 5H029 AJ04 AJ14 AK03 AL12 AM03 AM05 AM07 BJ03 CJ02 CJ08 CJ28 HJ00 HJ01 HJ02 HJ07 HJ14 5H050 AA10 AA19 BA16 BA17 CA08 CB12 DA18 GA02 GA10 GA27 HA01 HA02 HA14 HA20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式1で表される組成を有し、 【式1】 Zrの含有量が0.01wt%以下であることを特徴と
    する非水系電解質二次電池用正極活物質。
  2. 【請求項2】 炭酸リチウム粉末と、比表面積が10m
    2/g以上の酸化コバルト粉末および塩基性炭酸マグネ
    シウム粉末とを、モル比Li/(Co+Mg)が0.9
    8以上、1.05以下となるように秤取し、ボールミル
    中で水を添加して混合し、攪拌混合機中で混合しながら
    乾燥し、酸素含有雰囲気中で、温度800℃以上、10
    00℃以下で、5〜10時間、熱処理することを特徴と
    する請求項1に記載の非水系電解質二次電池用正極活物
    質の製造方法。
JP2002141520A 2002-05-16 2002-05-16 非水系電解質二次電池用正極活物質およびその製造方法 Pending JP2003331843A (ja)

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