JP2003331754A - 陰極線管および画像表示装置 - Google Patents

陰極線管および画像表示装置

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JP2003331754A
JP2003331754A JP2002272926A JP2002272926A JP2003331754A JP 2003331754 A JP2003331754 A JP 2003331754A JP 2002272926 A JP2002272926 A JP 2002272926A JP 2002272926 A JP2002272926 A JP 2002272926A JP 2003331754 A JP2003331754 A JP 2003331754A
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Japan
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electrode
voltage
funnel
electrode plate
ray tube
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JP2002272926A
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Tamao Asaki
玲生 浅木
Hiroshi Ono
宏 大野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/02Electrodes; Screens; Mounting, supporting, spacing or insulating thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/70Arrangements for deflecting ray or beam
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/70Arrangements for deflecting ray or beam
    • H01J29/72Arrangements for deflecting ray or beam along one straight line or along two perpendicular straight lines
    • H01J29/74Deflecting by electric fields only

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 偏向電力を増大させることなく、しかもビー
ムスポット歪みを生じさせることなく、偏向角の拡大を
図り、画像表示装置の大画面化、フラット化および薄型
化に寄与し、しかも電子ビーム軌道の変化が生じにくく
良好な画質を得ることができる陰極線管および画像表示
装置を提供すること。 【解決手段】 パネル6、ファンネル8およびネック1
0を有する内部が密封されたバルブ4と、電子ビームを
出射する電子銃12と、電子ビームの軌跡を電磁偏向作
用により偏向させる電磁偏向ヨーク16と、電子ビーム
の軌跡を静電偏向作用により偏向させる静電偏向電極2
0とを有する陰極線管である。静電偏向電極20が、フ
ァンネル8の内側をネック10からパネル6に向けて2
つ以上に分割する電極板22,24,26で構成してあ
り、各電極板の端部が、接触せずに重なり合う位置に配
置してあり、これらの電極板が、ネック10からパネル
6に向けてファンネルの内側を全体的に覆うようになっ
ており、隣接する電極板22,24,26には、異なる
電圧が印加されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管および画
像表示装置に係り、さらに詳しくは、偏向電力を増大さ
せることなく、しかもビームスポット歪みを生じさせる
ことなく、偏向角の拡大を図り、画像表示装置の大画面
化、フラット化および薄型化に寄与し、しかも電子ビー
ム軌道の変化が生じにくく良好な画質を得ることができ
る陰極線管および画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、陰極線管(CRT)は、パネル
およびファンネルからなるバルブ内部のネックに設置さ
れた電子銃から放射される電子ビームを、ファンネルコ
ーン部の外側に設置された偏向ヨークで磁場偏向させる
ことにより蛍光面上を走査し、映像を再現する装置であ
る。
【0003】従来、陰極線管の偏向ヨークによる偏向方
式は、電子ビームをアノード電位まで加速してから偏向
するため、偏向角の増大と共に偏向電力が大きくなると
いう問題があった。近年、陰極線管における画面のさら
なる大型化に対する要求が増してきており、画面の大型
化と共に陰極線管の全長も増大し、製品上の画面サイズ
に限界が生じている。
【0004】この問題に対する解決方法として、陰極線
管の偏向角を大きくし全長を短縮する方法が試みられて
いるが、偏向ヨークによる偏向角の拡大は偏向電力が大
きくなること、また画面コーナー部での電子ビームの入
射角がより鋭角になることによりビームスポット歪みが
大きくなり、画質劣化を招くことなどから実用上困難な
問題があった。
【0005】なお、磁場偏向に加えて静電偏向による偏
向角の拡大を図った方式として、例えば特開平5−67
42号公報が提案されている。しかし、陰極線管のファ
ンネル内側に配置される静電偏向電極の形状及び配置に
ついての条件は、未だ詳細な提案がなされていないのが
現状であった。また、この公報に示す静電偏向電極は、
分割されて構成してある電極板を有するが、各電極板の
端部が重なっておらず、磁気シールド作用を有さないと
共に、静電偏向を効率良く行えるものではなかった。
【0006】また、この公報に記載してある電子銃は、
ロウト型のファンネル後端開口部に取り付けられたネッ
ク内に設置され、蛍光面に対して直角に配置されるた
め、偏向角を大きくしてもネック部分は長さを短縮でき
ないという問題があり、偏向角の拡大によっても薄型化
に限界があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実状に鑑みてなされ、偏向電力を増大させることなく、
しかもビームスポット歪みを生じさせることなく、偏向
角の拡大を図り、画像表示装置の大画面化、フラット化
および薄型化に寄与し、しかも電子ビーム軌道の変化が
生じにくく良好な画質を得ることができる陰極線管およ
び画像表示装置を提供することを第1の目的とする。本
発明の第2の目的は、電子銃が蛍光面に対して略並行に
配置される構成の陰極線管において、磁場偏向に加えて
静電偏向を用いることで、陰極線管の全長を短縮し、大
幅な薄型化を実現することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記第1の目
的を達成するために、本発明に係る第1の陰極線管は、
パネル、ファンネルおよびネックを有する内部が密封さ
れたバルブと、前記ネック内に配置され、前記パネル内
面の蛍光面に向けて電子ビームを出射する電子銃と、前
記ファンネルの外部に装着され、前記電子ビームの軌跡
を電磁偏向作用により偏向させる磁場偏向装置と、前記
ファンネルの内側に配置され、前記電子ビームの軌跡を
静電偏向作用により偏向させる静電偏向電極とを有する
陰極線管であって、前記静電偏向電極が、前記ファンネ
ルの内側を前記ネックからパネルに向けて2つ以上に分
割する電極板で構成してあり、各電極板の端部が、接触
せずに重なり合う位置に配置してあり、これらの電極板
が、前記ネックからパネルに向けて前記ファンネルの内
側を全体的に覆うようになっており、隣接する前記電極
板には、異なる電圧が印加されるようになっていること
を特徴とする。
【0009】本発明に係る第1の陰極線管では、ファン
ネル内部に複数の電極板を設置し、各電極板に電圧を印
加して静電偏向を行うことにより、偏向角の拡大を実現
するものである。本発明によると、磁場偏向装置により
偏向された電子ビームは、複数電極板の作る電場により
静電偏向され、磁場偏向後の電子ビーム軌道を偏向角が
大きくなるように変化させることができる。静電偏向を
用いることにより磁場偏向装置の偏向電力を上昇させる
ことなく、また、ビームスポット歪みに起因する画質劣
化を招くことなく、偏向角の増大を図ることができる。
【0010】また、本発明では、静電偏向用の複数電極
板が磁気シールドを兼ねるように、複数の電極板の端部
はそれぞれが重なり合って配置され、陰極線管外部から
の磁気の影響を遮断する磁気シールドの効果を併せ持
つ。そのため、陰極線管外部からの磁気の影響による電
子ビーム軌道の変化が起こらず、良好な画質を得ること
ができる。また、本発明では、電子ビームに対してガラ
ス面が直接近接しないため、ガラス表面に帯電した電荷
が作る電場による電子ビーム軌道の変化が起こらず、こ
の点でも、良好な画質を得ることができる。
【0011】さらにまた、本発明では、静電偏向用の複
数電極板の端部はそれぞれが重なり合って配置されるこ
とから、電子ビームの軌跡が滑らかになり、特に、画面
のコーナー部においても、ビームスポットの歪みが無く
なり、これに起因する画質劣化を招くことなく、偏向角
の増大を図ることができる。
【0012】好ましくは、前記静電偏向電極が、前記フ
ァンネルの内側を前記ネックからパネルに向けて3つ以
上に分割する少なくとも第1、第2、第3電極板を有
し、前記ネックに最も近い第1電極板には、前記蛍光面
に印加される電圧よりも低い電圧が印加され、前記ネッ
クからパネルに向けて中間の位置に配置される第2電極
板には、前記第1電極板に印加される電圧よりも高い電
圧が印加され、前記パネルに最も近い第3電極板には、
前記第2電極板に印加される電圧よりも低い電圧が印加
される。
【0013】さらに好ましくは、前記蛍光面には、30
〜35kVの電圧が印加され、前記第1電極板には、1
0〜20kVの電圧が印加され、前記第2電極板には、
30〜40kVの電圧が印加され、前記第3電極板に
は、5〜20kVの電圧が印加される。
【0014】このような電圧関係にある時に、本発明の
作用効果が大きい。
【0015】好ましくは、隣接する前記電極板の重なり
部において、前記蛍光面に向き合う側を表面とし、前記
蛍光面から隠れる側を背面とした場合に、高電圧が印加
される電極板の端部が、低電圧が印加される電極板の端
部の背面に重なるように配置される。このような配置関
係にすることで、電極板の重なり部での電界変化が滑ら
かになり、電子ビームの偏向作用が向上し、本発明の作
用効果が向上する。
【0016】好ましくは、前記静電偏向電極を構成する
各電極板が、陰極線管の外部からの磁気の影響をシール
ドするための磁気シールド材で構成してある。磁気シー
ルド材としては、特に限定されないが、たとえば低炭素
冷延鋼板などが例示される。静電偏向電極を構成する各
電極板を磁気シールド材で構成することにより、磁気シ
ールド作用が向上し、本発明の作用効果が向上する。
【0017】本発明に係る第1の画像表示装置は、上記
の陰極線管を有することから、上述した本発明の作用効
果を奏する。
【0018】上記第2の目的を達成するために、本発明
に係る第2の陰極線管は、パネルおよびファンネルを有
する内部が密封されたバルブと、前記ファンネルに配置
され、前記パネル内面の蛍光面に向けて電子ビームを出
射する電子銃と、前記ファンネルに装着され、前記電子
ビームの軌跡を電磁偏向作用により偏向させる磁場偏向
装置と、前記ファンネルの内側に配置され、前記電子ビ
ームの軌跡を静電偏向作用により偏向させる静電偏向電
極とを有する陰極線管であって、前記電子銃が、前記パ
ネルの内面に形成してある蛍光面に対して実質的に平行
な位置に配置されることを特徴とする。
【0019】本発明に係る第2の陰極線管では、磁場偏
向装置により偏向された電子ビームは、静電偏向電極の
作る電場により静電偏向され、磁場偏向後の電子ビーム
軌道を偏向角が大きくなるように変化させることができ
る。静電偏向を用いることにより磁場偏向装置の偏向電
力を上昇させることなく、また、ビームスポット歪みに
起因する画質劣化を招くことなく、偏向角の増大を図る
ことができる。すなわち、陰極線管の薄型化が実現で
き、偏向電力の低減を図ることができる。また、電子ビ
ームの入射角を大きくすることができるので、特に画面
のコーナー部におけるビームスポットの歪みを小さくす
ることができ、良質な画像を提供することができる。
【0020】また、本発明では、電子銃をパネルの内面
に形成してある蛍光面に対して略平行な位置に配置する
ために、電子銃をパネルの内面に形成してある蛍光面に
対して略垂直な位置に配置する第1の陰極線管に比べ
て、さらに薄型化を実現することができる。
【0021】本発明の第2の陰極線管においても、静電
偏向用の複数電極板の端部はそれぞれが重なり合って配
置されても良く、その場合には、電子ビームの軌跡が滑
らかになり、特に、画面のコーナー部においても、ビー
ムスポットの歪みが無くなり、これに起因する画質劣化
を招くことなく、偏向角の増大を図ることができる。
【0022】好ましくは、前記パネルの内面に形成して
ある蛍光面に対して実質的に平行な位置に配置される電
子銃の数が、2本以上であり、対となる2本の電子銃
が、略同一直線状に相互に反対側に対向して配置してあ
る。電子銃の数を、2本とすることにより、1本のもの
に比べて、さらに陰極線管の薄型化と大画面化を実現す
ることができる。
【0023】好ましくは、前記バルブの内部において、
前記パネルの内面には蛍光面電極が形成してあり、前記
ファンネルの内面にはファンネル電極が形成してあり、
前記蛍光面電極と前記ファンネル電極とは、絶縁されて
異なる電圧が印加されることが可能である。
【0024】好ましくは、前記ファンネル電極には、前
記蛍光面電極よりも低い電圧が印加される。
【0025】好ましくは、前記静電偏向電極が、2つ以
上に分割された電極板で構成してあり、これらの電極板
は、前記ファンネルの内側で、前記電子ビームの軌跡に
沿って、相互に分割される位置に配置してあり、隣接す
る前記電極板には、異なる電圧が印加される。
【0026】好ましくは、前記バルブの内部において、
前記パネルの内面には蛍光面電極が形成してあり、前記
ファンネルの内面にはファンネル電極が形成してあり、
前記静電偏向電極が、前記ファンネルの内側を3つ以上
に分割する少なくとも第1、第2、第3電極板を有し、
前記電子銃に最も近い第1電極板には、前記蛍光面電極
に印加される電圧と略同等の電圧が印加され、前記電子
銃からパネルに向けて中間の位置に配置される第2電極
板には、前記第1電極板に印加される電圧よりも高い電
圧が印加され、前記パネルに最も近い第3電極板には、
前記第2電極板に印加される電圧よりも低い電圧が印加
される。
【0027】好ましくは、前記蛍光面電極には、30〜
35kVの電圧が印加され、前記ファンネル電極には2
5〜30kVの電圧が印加され、前記第1電極板には、
30〜35kVの電圧が印加され、前記第2電極板に
は、30〜40kVの電圧が印加され、前記第3電極板
には、5〜20kVの電圧が印加される。
【0028】このような電圧関係にある時に、本発明の
作用効果が大きい。
【0029】好ましくは、前記静電偏向電極を構成する
各電極板が、陰極線管の外部からの磁気の影響をシール
ドするための磁気シールド材で構成してある。静電偏向
電極を構成する各電極板を磁気シールド材で構成するこ
とにより、磁気シールド作用が向上する。
【0030】本発明に係る第2の画像表示装置は、上記
の陰極線管を有することから、上述した本発明の作用効
果を奏する。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。
【0032】図1は本発明の一実施形態に係る陰極線管
(CRT)の概略断面図、図2は図1に示す静電偏向電
極の要部半断面図、図3は図1および図2に示す実施形
態における電子ビームの軌跡を示すシミュレーション
図、図4は本発明の他の実施形態に係る陰極線管(CR
T)の概略断面図、図5は本発明のさらに他の実施形態
に係る陰極線管(CRT)の概略断面図、図6は図4に
示す実施形態における電子ビームの軌跡を示すシミュレ
ーション図である。
【0033】第1実施形態 図1に示すように、本実施形態に係る画像表示装置とし
てのカラーテレビジョン受像装置は、カラー陰極線管
(CRT)2を有し、そのCRT2は、内部が真空に密
封されたバルブ4を有する。バルブ4は、パネル6とフ
ァンネル8とネック10とを有する。パネル6の内面に
は蛍光面6aが形成してあり、アノード電位(30〜3
5kV)に設定可能になっている。
【0034】ネック10には、電子銃12が内蔵してあ
り、パネル6の内面における蛍光面6aに向けて電子ビ
ーム50を出射するようになっている。パネル6の内側
には、色選別機構としてのアパーチャグリル14が配置
してある。本実施形態では、電子銃12は蛍光面6aに
対して略垂直に配置される。
【0035】本実施形態では、ファンネル8におけるコ
ーン部(ファンネル8とネック10との接合部)の外側
に、電子ビーム50の軌跡を電磁偏向作用により偏向さ
せる電磁偏向ヨーク(磁場偏向装置)16が配置してあ
る。また、本実施形態では、ネック10からパネル6に
向けてファンネル8の内側を全体的に覆うように、静電
偏向電極20が配置してある。すなわち、このCRT2
では、主偏向として偏向ヨーク16による磁場偏向を用
い、副偏向として静電偏向電極20による静電偏向の2
種の偏向方式を併用する構成としている。
【0036】しかも、本実施形態の静電偏向電極20
は、ファンネル8の内側を前記ネックからパネルに向け
て3つに分割する第1、第2、第3電極板22,24,
26で構成してある。各電極板22,24,26は、フ
ァンネル8の内面形状に沿って、コーン形状あるいはス
カート形状を有し、各電極板の端部22,24,26
が、接触せずに重なり合う位置に配置してある。すなわ
ち、第2電極板24の一方の端部は、第1電極板22の
端部の背面に重なっており、第2電極板24の他方の端
部は、第3電極板26の端部の背面に重なっている。な
お、これらの端部間の重なり部においては、蛍光面6a
に向き合う側を表面とし、蛍光面6aから隠れる側を背
面としている。端部間の重なり部の長さは、特に限定さ
れないが、好ましくは1mm〜数十mm程度であり、好まし
くは数mm〜十数mm程度である。重なり部の長さが短すぎ
ると、本発明の効果が少なく、長すぎると、材料の無駄
である。
【0037】これらの電極板22,24,26は、ファ
ンネル8の内面に直接、あるいはファンネル8に取り付
けられた絶縁支持部材を介して、ファンネルの内側に固
定される。本実施形態では、各電極板22,24,26
は、低炭素冷延鋼板などの磁気シールド材で構成され
る。
【0038】ファンネル8を構成するガラスには、取り
出し電極ピン30,32,34が埋め込み形成してあ
る。各取り出し電極ピン30,32,34は、それぞれ
電極板22,24,26に接続してあり、各電極板2
2,24,26に外部から、それぞれ所定の電圧を印加
することが可能になっている。なお、各電極板22,2
4,26には、それぞれ異なる電圧を与えることができ
るように、個々にピンが取り付けられても良いが、ある
いは1つの電極ピンから供給された高電圧を分圧して各
電極板に供給するようにしても良い。
【0039】本実施形態では、ネック10に最も近い第
1電極板22には、蛍光面6aに印加される電圧(アノ
ード電位)よりも低い電圧である10〜20kVの電圧
が、取り出し電極ピン30を介して印加される。また、
ネック10からパネル6に向けて中間の位置に配置され
る第2電極板24には、第1電極板22に印加される電
圧よりも高い電圧である30〜40kVの電圧が、取り
出し電極ピン32を介して印加される。さらに、パネル
6に最も近い第3電極板26には、第2電極板24に印
加される電圧よりも低い電圧である5〜20kVの電圧
が、取り出し電極ピン34を介して印加される。
【0040】ネック10に最も近い第1電極板22に
は、蛍光面6aに印加される電圧よりも低い電圧である
10〜20kVの電圧が印加されるのは、偏向ヨーク1
6における磁場偏向効率を向上させるためである。すな
わち、磁場偏向する際の電子ビーム50の加速電圧を小
さくすることで、偏向電力を小さくすることができる。
【0041】本実施形態に係るCRT2およびそのCR
Tを具備するカラーテレビジョン受像器では、ファンネ
ル8の内部に複数の電極板22,24,26を設置し、
各電極板22,24,26に電圧を印加して静電偏向を
行うことにより、偏向角の拡大を実現することができ
る。本実施形態では、偏向ヨーク16により偏向された
電子ビーム50は、複数電極板22,24,26の作る
電場により静電偏向され、磁場偏向後の電子ビーム軌道
を偏向角が大きくなるように変化させることができる。
また、静電偏向を用いることにより偏向ヨーク16の偏
向電力を上昇させることなく、また、ビームスポット歪
みに起因する画質劣化を招くことなく、偏向角の増大を
図ることができる。
【0042】また、本実施形態では、静電偏向用の複数
電極板22,24,26が磁気シールドを兼ねるよう
に、電極板22,24,26の端部はそれぞれが重なり
合って配置され、CRT2の外部からの磁気の影響を遮
断する磁気シールドの効果を併せ持つ。そのため、CR
T2の外部からの磁気の影響による電子ビーム軌道の変
化が起こらず、良好な画質を得ることができる。また、
本実施形態では、電子ビーム50に対してファンネル8
のガラス面が直接近接しないため、ガラス表面に帯電し
た電荷が作る電場による電子ビーム軌道の変化が起こら
ず、この点でも、良好な画質を得ることができる。
【0043】さらにまた、本実施形態では、静電偏向用
の複数電極板22,24,26の端部はそれぞれが重な
り合って配置されることから、電子ビーム50の軌跡が
滑らかになり、特に、画面のコーナー部においても、蛍
光面6aに対して電子ビーム50が垂直に近い角度で入
射する。その結果、ビームスポットの歪みが無くなり、
これに起因する画質劣化を招くことなく、偏向角の増大
を図ることができる。
【0044】なお、上述した実施形態において、静電偏
向電極20は、3つ以上に分割されても良い。その場合
には、中間に配置される第2電極板24が、さらに分割
されていることが好ましい。分割数を増やせば増やすほ
ど、電子ビームの軌跡を制御しやすくなるが、電極板の
製造や取り付けが困難になる傾向にある。したがって、
静電偏向電圧20の分割数としては、2〜5程度、特に
3が好ましい。
【0045】第2実施形態 図4に示すように、本実施形態に係る画像表示装置とし
てのカラーテレビジョン受像装置は、カラー陰極線管
(CRT)102を有し、そのCRT102は、内部が
真空に密封されたバルブ104を有する。
【0046】本実施形態では、バルブ104が、全体と
してフラットな矩形の箱形形状であり、画像が表示され
る表示面となるパネル106と、そのパネル106の背
面に接合されてフラットな箱形形状を形成するファンネ
ル108とを有する。パネル106の内面には蛍光面電
極107が形成してあり、アノード電位(30〜35k
V)に設定可能になっている。蛍光面電極107は、た
とえばアルミニウム膜をパネル106の内面の蛍光面を
構成する蛍光体塗料層の上に蒸着して形成される。
【0047】ファンネル108の内面には、ファンネル
電極109が形成してある。ファンネル電極109は、
たとえばカーボン膜をファンネル108の内面に塗布す
ることで形成される。ファンネル電極109は、ファン
ネル108の内面に沿ってほぼ全面に形成され、パネル
106との接合部まで延びているが、パネル電極107
とは絶縁され、異なる電圧が印加されるようになってい
る。ファンネル電極109には、蛍光面電極107より
も低い電圧が印加され、たとえば25〜30kVに設定
可能になっている。
【0048】本実施形態では、一対の電子銃112が、
ファンネル108における底板の内側で、パネル106
の内面に形成してある蛍光面に対して実質的に平行な位
置に配置してある。しかも、これらの対となる2本の電
子銃は、略同一直線状に相互に反対側に向き合うように
対向して配置してあり、それぞれの電子銃112から出
射する電子ビーム50は、各電子銃112の前方に配置
してある偏向ヨーク(磁場偏向装置)116を通過して
偏向され、略中央部において交差して、それぞれ蛍光面
に到達する。蛍光面は、2本の電子銃により半分ずつ走
査され、画面中央部で継ぎ合わされ、1つの画像を形成
する。なお、蛍光面の内側には、色選別機構としてのア
パーチャグリル114が配置してある。
【0049】本実施形態では、偏向ヨーク116の電磁
偏向作用により電子ビーム50を偏向させる以外に、フ
ァンネル108の内部に配置された静電偏向電極による
電子ビーム50の偏向も行っている。本実施形態では、
静電偏向電極は、第1電極板122と、第2電極板12
4と、第3電極板126とから成る。これらの電極板1
22,124,126は、ファンネル108の内側で、
電子ビーム50の軌跡に沿って、相互に分割される位置
に配置してあり、隣接する電極板には、異なる電圧が印
加されるようになっている。なお、これらの電極板12
2,124,126は、偏向ヨーク116からの電子ビ
ーム50の出口以外の部分では、ファンネル108の内
側を全体的に覆うようになっている。
【0050】第1電極板122は、相互に向き合って配
置してある一対の電子銃112の間であって、ファンネ
ル108における底板の内側に配置してある。第2電極
板124および126は、ファンネル108の内側で、
電子銃112の電子ビーム出射側にある偏向ヨーク11
6の近くから、アパーチャグリル114の枠体の近くま
でを囲むようにコーン形状あるいはスカート形状に延在
し、第2電極板124は電子銃側に配置され、第3電極
板126はアパーチャグリル114の枠体近くに配置さ
れる。
【0051】各電極板122,124,126に異なる
電圧を印加するために、それぞれピン電極がファンネル
108を構成するガラスに埋め込まれ、外部から各電極
板に異なる電圧を供給可能になっている。あるいは1つ
のピン電極から供給された高電圧を分圧して各電極板1
22,124,126に供給しても良い。本実施形態で
は、各電極板122,124,126は、低炭素冷延鋼
板などの磁気シールド材で構成される。
【0052】第1電極板122には、蛍光面電極107
に印加される電圧と同等の電圧が印加され、電子銃11
2からパネル106に向けて中間の位置に配置される第
2電極板124には、第1電極板122に印加される電
圧よりも高い電圧が印加され、パネル106に最も近い
第3電極板126には、第2電極板124に印加される
電圧よりも低い電圧が印加される。
【0053】具体的には、蛍光面電極107には、30
〜35kVの電圧が印加され、ファンネル電極109に
は25〜30kVの電圧が印加され、第1電極板122
には、30〜35kVの電圧が印加され、第2電極板1
24には、30〜40kVの電圧が印加され、第3電極
板126には、5〜20kVの電圧が印加される。
【0054】本実施形態に係るCRT102およびその
CRTを具備するカラーテレビジョン受像器では、ファ
ンネル108の内部に複数の電極板122,124,1
26を設置し、各電極板122,124,126に電圧
を印加して静電偏向を行うことにより、偏向角の拡大を
実現することができる。本実施形態では、偏向ヨーク1
16により偏向された電子ビーム50は、複数電極板1
22,124,126の作る電場により静電偏向され、
磁場偏向後の電子ビーム軌道を偏向角が大きくなるよう
に変化させることができる。また、静電偏向を用いるこ
とにより偏向ヨーク116の偏向電力を上昇させること
なく、また、ビームスポット歪みに起因する画質劣化を
招くことなく、偏向角の増大を図ることができる。
【0055】また、本実施形態では、静電偏向用の複数
電極板122,124,126が磁気シールド材で構成
されるため、CRT102の外部からの磁気の影響を遮
断する磁気シールドの効果を併せ持つ。そのため、CR
T102の外部からの磁気の影響による電子ビーム軌道
の変化が起こらず、良好な画質を得ることができる。
【0056】さらに、本実施形態では、静電偏向用の複
数電極板122,124,126のために、電子ビーム
50の軌跡が滑らかになり、特に、画面のコーナー部に
おいても、蛍光面に対して電子ビーム50が垂直に近い
角度で入射する。その結果、ビームスポットの歪みが無
くなり、これに起因する画質劣化を招くことなく、偏向
角の増大を図ることができる。
【0057】さらにまた、本実施形態では、電子銃11
2,112をパネル106の内面に形成してある蛍光面
に対して略平行な位置に配置するために、電子銃11
2,112をパネル106の内面に形成してある蛍光面
に対して略垂直な位置に配置する図1に示す陰極線管に
比べて、さらに薄型化を実現することができる。特に本
実施形態では、電子銃の数を、2本とすることにより、
1本のものに比べて、さらに陰極線管の薄型化と大画面
化を実現することができる。
【0058】なお、上述した実施形態において、静電偏
向電極は、3つ以上に分割されても良い。その場合に
は、中間に配置される第2電極板124が、さらに分割
されていることが好ましい。分割数を増やせば増やすほ
ど、電子ビームの軌跡を制御しやすくなるが、電極板の
製造や取り付けが困難になる傾向にある。したがって、
静電偏向電圧の分割数としては、2〜5程度、特に3が
好ましい。
【0059】第3実施形態 図5に示すように、本実施形態に係る画像表示装置とし
てのカラーテレビジョン受像装置は、カラー陰極線管
(CRT)202を有し、そのCRT202は、内部が
真空に密封されたバルブ204を有する。このCRT2
02は、図4に示すCRT102の変形例であり、電子
銃の数が異なり、その他の構成は、ほとんど同一であ
る。以下、特に図4に示す実施形態と異なる部分につい
て詳細に説明する。
【0060】本実施形態では、バルブ204が、全体と
してフラットな矩形の箱形形状であり、画像が表示され
る表示面となるパネル206と、そのパネル206の背
面に接合されて全体として箱形形状を形成するファンネ
ル208とを有する。
【0061】本実施形態では、ファンネル208の片側
の側部にネック部210が一体的に形成してあり、その
内部に電子銃212が、パネル206の蛍光面に対して
略平行に装着してある。電子銃212の手前には、偏向
ヨーク216が装着してある。そして、偏向ヨーク21
6からアパーチャグリル214の周囲枠体に向けて、静
電偏向電極がコーン状あるいはスカート状に配置され
る。静電偏向電極は、第1電極板222、第2電極板2
24、第3電極板226および第4電極板228で構成
してあり、これらには、異なる電圧が印加可能になって
いる。
【0062】第1電極板222は、ファンネル208の
底板の内側で偏向ヨーク216の近くに配置してあり、
第2電極板224および第3電極板226は、ファンネ
ル208の内側で、第1電極板222からアパーチャグ
リル214の枠体に向かう途中に形成してあり、相互に
分離されている。第3電極板226がアパーチャグリル
214の枠体の近くに配置してあり、第2電極板224
が第1電極板222と第3電極板226の中間位置に配
置してある。第4電極板228は、ファンネル208に
おけるネック部210からパネル206に向かう最短の
側板の内側に配置してある。
【0063】各電極板222,224,226,228
に異なる電圧を印加するために、それぞれピン電極がフ
ァンネル208を構成するガラスに埋め込まれ、外部か
ら各電極板に異なる電圧を供給可能になっている。ある
いは1つのピン電極から供給された高電圧を分圧して各
電極板222,224,226,228に供給しても良
い。本実施形態では、各電極板222,224,22
6,228は、低炭素冷延鋼板などの磁気シールド材で
構成される。
【0064】第1電極板222には、蛍光面電極207
に印加される電圧と同等の電圧が印加され、第2電極板
224には、第1電極板222に印加される電圧よりも
高い電圧が印加され、第3電極板226には、第2電極
板224に印加される電圧よりも低い電圧が印加され
る。第4電極板228には、ファンネル電極209と同
等の電圧が印加される。
【0065】具体的には、蛍光面電極207には、30
〜35kVの電圧が印加され、ファンネル電極209に
は25〜30kVの電圧が印加され、第1電極板222
には、30〜35kVの電圧が印加され、第2電極板2
24には、30〜40kVの電圧が印加され、第3電極
板226には、5〜20kVの電圧が印加される。第4
電極板228には、25〜30kVの電圧が印加され
る。
【0066】本実施形態に係るCRT202およびその
CRTを具備するカラーテレビジョン受像器では、図4
に示すものと同様な作用効果を奏する。ただし、大画面
化とフラット化とを同時に図るには、図4に示すものが
好ましい。
【0067】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0068】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
【0069】実施例1 本実施例では、図1および図2に示す電極形状と電極配
置を採用した場合に実現される電子ビームの軌道を、シ
ミュレーション計算により求めた。各電極板22,2
4,26に印加する電圧は、次の通りである。第1電極
板22:15kV、第2電極板24:35kV、第3電
極板26:10kV、蛍光面6a(アノード):30k
Vとした。シミュレーションは、表面電荷法により電場
空間を計算し、この空間に電子ビームを射出した際の電
子ビーム軌道をシミュレーションしたものである。
【0070】静電偏向に用いる電極板は、図1および図
2に示すように、重ね合わせて配置した。電極の重なる
順番として、第1電極板22と第2電極板24との重な
り部では、第2電極板24の端部が第1電極板22の背
面側に設置し、また第2電極板24と第3電極板26と
の重なり部では、第2電極板24の端部が第3電極板2
6の背面側に設置した。これは、電子ビーム50の電場
による偏向角をできるだけ大きくするためである。この
電極形状及び電極配置により、図3に示すような電子ビ
ーム50の軌道となり、136°相当の偏向角を実現で
きることが確認できた。
【0071】なお、偏向角2θとは、図3に示すよう
に、蛍光面6aのコーナー部に到達する電子ビーム50
の軌跡において、蛍光面6aへの到達点52と、CRT
の軸芯における偏向ヨーク16の軸方向中心点54とを
傾斜直線で結び、その傾斜直線と軸芯との交差角をθと
した場合における交差角の二倍の値である。
【0072】本実施例のCRTにより、以下の作用効果
が得られる。
【0073】偏向電力の低減を図ることができる。
【0074】CRTの全長短縮が可能となり、薄型T
Vが実現できる。
【0075】偏向角が大きくなっても、蛍光面6aに
対するビーム入射角が大きいため、画面コーナー部での
ビームスポット歪みが小さく、良好な画質を提供するこ
とができる。
【0076】電極板が磁気シールドを兼用するため、
別に磁気シールドを設ける必要が無く、コストダウンを
図ることができる。
【0077】1ビームに対してだけでなく、3ビーム
偏向に対しても利用可能であるため、カラーCRTにも
応用可能である。
【0078】実施例2 本実施例では、図4に示す電極形状と電極配置を採用し
た場合に実現される電子ビームの軌道を、シミュレーシ
ョン計算により求めた。蛍光面電極107と、ファンネ
ル電極109と、各電極板222,224,226に印
加する電圧は、次の通りである。蛍光面電極107:3
0kV、ファンネル電極109:25kV、第1電極板
122:30kV、第2電極板124:40kV、第3
電極板126:10kVとした。シミュレーションは、
表面電荷法により電場空間を計算し、この空間に電子ビ
ームを射出した際の電子ビーム軌道をシミュレーション
したものである。
【0079】この電極形状及び電極配置により、図6に
示すような電子ビーム50の軌道となり、目的とするビ
ーム軌道を実現できることが確認できた。なお、図6に
示す結果は、画面の長軸に沿った電子ビーム軌道である
が、他の走査位置でも、同様の電子ビーム軌道が実現で
きた。
【0080】本実施例のCRTにより、以下の作用効果
が得られる。 CRTの全長短縮が可能となり、薄型TVが実現でき
る。 2本の電子銃を持つ陰極線管においては1本の場合に
比べてさらに全長短縮効果が大きい。 偏向角が小さくなるため、偏向電力の低減を図ること
ができる。 ビーム入射角が大きいため、画面コーナー部でのビー
ムスポット歪みが小さく、良好な画質を提供することが
できる。 1ビーム走査に対してだけでなく、3ビーム走査に対
しても応用可能であるため、カラー陰極線管においても
上記効果を実現することができる。
【0081】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、偏向電力を増大させることなく、しかもビームスポ
ット歪みを生じさせることなく、偏向角の拡大を図り、
画像表示装置の大画面化、フラット化および薄型化に寄
与し、しかも電子ビーム軌道の変化が生じにくく良好な
画質を得ることができる陰極線管および画像表示装置を
提供することができる。また、本発明によれば、電子銃
が蛍光面に対して略並行に配置される構成の陰極線管に
おいて、磁場偏向に加えて静電偏向を用いることで、陰
極線管の全長を短縮し、さらに大幅な薄型化を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係る陰極線管
(CRT)の概略断面図である。
【図2】 図2は図1に示す静電偏向電極の要部半断面
図である。
【図3】 図3は電子ビームの軌跡を示すシミュレーシ
ョン図である。
【図4】 図4は本発明の他の実施形態に係る陰極線管
(CRT)の概略断面図である。
【図5】 図5は本発明のさらに他の実施形態に係る陰
極線管(CRT)の概略断面図である。
【図6】 図6は図4に示す実施形態における電子ビー
ムの軌跡を示すシミュレーション図である。
【符号の説明】
2,102,202… 陰極線管(CRT) 4,104,204… バルブ 6,106,206… パネル 6a… 蛍光面 107,207… 蛍光面電極 8,108,208… ファンネル 10… ネック 12,112,212… 電子銃 16,116,216… 電磁偏向ヨーク 20… 静電偏向電極 22,122,222… 第1電極板 24,124,224… 第2電極板 26,126,226… 第3電極板 228… 第4電極 50… 電子ビーム

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル、ファンネルおよびネックを有す
    る内部が密封されたバルブと、 前記ネック内に配置され、前記パネル内面の蛍光面に向
    けて電子ビームを出射する電子銃と、 前記ファンネルの外部に装着され、前記電子ビームの軌
    跡を電磁偏向作用により偏向させる磁場偏向装置と、 前記ファンネルの内側に配置され、前記電子ビームの軌
    跡を静電偏向作用により偏向させる静電偏向電極とを有
    する陰極線管であって、 前記静電偏向電極が、前記ファンネルの内側を前記ネッ
    クからパネルに向けて2つ以上に分割する電極板で構成
    してあり、各電極板の端部が、接触せずに重なり合う位
    置に配置してあり、これらの電極板が、前記ネックから
    パネルに向けて前記ファンネルの内側を全体的に覆うよ
    うになっており、隣接する前記電極板には、異なる電圧
    が印加されるようになっていることを特徴とする陰極線
    管。
  2. 【請求項2】 前記静電偏向電極が、前記ファンネルの
    内側を前記ネックからパネルに向けて3つ以上に分割す
    る少なくとも第1、第2、第3電極板を有し、 前記ネックに最も近い第1電極板には、前記蛍光面に印
    加される電圧よりも低い電圧が印加され、 前記ネックからパネルに向けて中間の位置に配置される
    第2電極板には、前記第1電極板に印加される電圧より
    も高い電圧が印加され、 前記パネルに最も近い第3電極板には、前記第2電極板
    に印加される電圧よりも低い電圧が印加されることを特
    徴とする請求項1に記載の陰極線管。
  3. 【請求項3】 前記蛍光面には、30〜35kVの電圧
    が印加され、 前記第1電極板には、10〜20kVの電圧が印加さ
    れ、 前記第2電極板には、30〜40kVの電圧が印加さ
    れ、 前記第3電極板には、5〜20kVの電圧が印加される
    請求項2に記載の陰極線管。
  4. 【請求項4】 隣接する前記電極板の重なり部におい
    て、前記蛍光面に向き合う側を表面とし、前記蛍光面か
    ら隠れる側を背面とした場合に、高電圧が印加される電
    極板の端部が、低電圧が印加される電極板の端部の背面
    に重なるように配置されることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の陰極線管。
  5. 【請求項5】 前記静電偏向電極を構成する各電極板
    が、陰極線管の外部からの磁気の影響をシールドするた
    めの磁気シールド材で構成してある請求項1〜4のいず
    れかに記載の陰極線管。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の陰極線
    管を有する画像表示装置。
  7. 【請求項7】 パネルおよびファンネルを有する内部が
    密封されたバルブと、 前記ファンネルに配置され、前記パネル内面の蛍光面に
    向けて電子ビームを出射する電子銃と、 前記ファンネルに装着され、前記電子ビームの軌跡を電
    磁偏向作用により偏向させる磁場偏向装置と、 前記ファンネルの内側に配置され、前記電子ビームの軌
    跡を静電偏向作用により偏向させる静電偏向電極とを有
    する陰極線管であって、 前記電子銃が、前記パネルの内面に形成してある蛍光面
    に対して実質的に平行な位置に配置されることを特徴と
    する陰極線管。
  8. 【請求項8】 前記パネルの内面に形成してある蛍光面
    に対して実質的に平行な位置に配置される電子銃の数
    が、2本以上であり、対となる2本の電子銃が、略同一
    直線状に相互に反対側に対向して配置してある請求項7
    に記載の陰極線管。
  9. 【請求項9】 前記バルブの内部において、前記パネル
    の内面には蛍光面電極が形成してあり、前記ファンネル
    の内面にはファンネル電極が形成してあり、前記蛍光面
    電極と前記ファンネル電極とは、絶縁されて異なる電圧
    が印加されることが可能である請求項7または8に記載
    の陰極線管。
  10. 【請求項10】 前記ファンネル電極には、前記蛍光面
    電極よりも低い電圧が印加される請求項9に記載の陰極
    線管。
  11. 【請求項11】 前記静電偏向電極が、2つ以上に分割
    された電極板で構成してあり、これらの電極板は、前記
    ファンネルの内側で、前記電子ビームの軌跡に沿って、
    相互に分割される位置に配置してあり、隣接する前記電
    極板には、異なる電圧が印加される請求項7〜10のい
    ずれかに記載の陰極線管。
  12. 【請求項12】 前記バルブの内部において、前記パネ
    ルの内面には蛍光面電極が形成してあり、前記ファンネ
    ルの内面にはファンネル電極が形成してあり、前記静電
    偏向電極が、前記ファンネルの内側を3つ以上に分割す
    る少なくとも第1、第2、第3電極板を有し、前記電子
    銃に最も近い第1電極板には、前記蛍光面電極に印加さ
    れる電圧と略同等の電圧が印加され、前記電子銃からパ
    ネルに向けて中間の位置に配置される第2電極板には、
    前記第1電極板に印加される電圧よりも高い電圧が印加
    され、前記パネルに最も近い第3電極板には、前記第2
    電極板に印加される電圧よりも低い電圧が印加されるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の陰極線管。
  13. 【請求項13】 前記蛍光面電極には、30〜35kV
    の電圧が印加され、前記ファンネル電極には25〜30
    kVの電圧が印加され、前記第1電極板には、30〜3
    5kVの電圧が印加され、前記第2電極板には、30〜
    40kVの電圧が印加され、前記第3電極板には、5〜
    20kVの電圧が印加される請求項12に記載の陰極線
    管。
  14. 【請求項14】 前記静電偏向電極を構成する各電極板
    が、陰極線管の外部からの磁気の影響をシールドするた
    めの磁気シールド材で構成してあることを特徴とする請
    求項11〜13のいずれかに記載の陰極線管。
  15. 【請求項15】 請求項7〜14のいずれかに記載の陰
    極線管を有する画像表示装置。
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