JP2000215828A - カラ―陰極線管 - Google Patents

カラ―陰極線管

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JP2000215828A
JP2000215828A JP11017192A JP1719299A JP2000215828A JP 2000215828 A JP2000215828 A JP 2000215828A JP 11017192 A JP11017192 A JP 11017192A JP 1719299 A JP1719299 A JP 1719299A JP 2000215828 A JP2000215828 A JP 2000215828A
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electrode
anode
diameter
electron
main lens
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JP11017192A
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Tomoki Nakamura
智樹 中村
Masaji Shirai
正司 白井
Kazunari Noguchi
一成 野口
Yasuharu Tanitsu
靖春 谷津
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ネック部の径Tを拡大することなく、全ての方
向で電子銃の主レンズ電界の口径を均一かつ十分に拡大
することができる電極構成を持つ電子銃を具備したカラ
ー陰極線管を提供する。 【解決手段】集束電極4と陽極6のそれぞれの電極内部
に収差補正用の平板電極5、7を有する主レンズを持つ
電子銃の集束電極4と陽極6との間に、内部に同様の平
板電極8、11を有する第1の中間電極8と第1の中間
電極10を設置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管に
係り、特に蛍光面の全域で高い解像度が得られるように
構成したインライン型電子銃を備えたカラー陰極線管に
関する。
【0002】
【従来の技術】テレビ受像管や情報端末のモニター管と
して用いられるカラー陰極線管は、真空外囲器の一端に
複数(一般に、3本)の電子ビームを発射する電子銃を
内蔵し、他端内面に複数色(同、3色)の蛍光体膜を塗
布した蛍光面と、この蛍光面に近接して設置した色選択
電極であるシャドウマスクを内蔵し、前記電子銃から出
射される複数の電子ビームを前記真空外囲器の外部に設
置した偏向ヨークで発生した磁界により二次元走査する
ことによって、所要の画像を表示するようになってい
る。
【0003】そして、上記電子銃は水平面上にほぼ平行
な初期通路に沿ってインライン配列の3本の電子ビーム
を出射する電子ビーム発生手段(所謂、3極部)と、こ
の電子ビーム発生手段から出射された電子ビームを集束
し、加速して蛍光面方向に発射するための主レンズを含
む集束加速手段とから構成され、その最終電極側に偏向
ヨークからの漏れ磁界を遮蔽するためのシールドカップ
が設置されている。
【0004】この種のカラー陰極線管の解像度特性は、
電子ビームの蛍光面上でのスポット(ビームスポット)
の大きさおよび形状に大きく依存する。高い解像度を得
るためには、径が出来るだけ小さい円形のビームスポッ
トが形成されるように電子銃の電極を構成する必要があ
る。
【0005】一方、電子銃の主レンズ電界を通過する電
子ビーム径はビーム電流の増大に伴って大きくなり、主
レンズ電界の球面収差によってビームスポット径がさら
に大きくなる。
【0006】電子銃を収容するネック部の径(ネック
径)を拡大して主レンズ口径を大きくとることで、ビー
ムスポット径を小さくすることはできるが、ネック径を
大きくすると偏向電力が増大してしまう。
【0007】そこで、ネック径を拡大することなく主レ
ンズ電界の口径を出来るだけ大きくすることにより、球
面収差の影響を少なくすることが行われている。
【0008】図9は従来のインライン型電子銃の概略構
造を示すカラー陰極線管の管軸に沿った断面模式図であ
る。この電子銃は、ヒータ1’を内蔵したカソード1
(ここではセンターのカソード)と制御電極2および加
速電極3で電子ビーム発生部を構成し、内部に平板電極
5を備えた集束電極4および内部に平板電極7を備えた
陽極6とから構成されている。なお、上記各電極および
陽極は、それらの断面が水平面と平行な方向の径がこれ
と垂直な方向の径より大である断面が楕円形、あるいは
長円形の筒状電極で構成される。また、4’は集束電極
4の陽極6側開口、6’は陽極6の集束電極4側開口、
8はシールドカップである。この型式の電子銃は特開昭
58−103752号公報に開示されたものである。
【0009】図10と図11は図9における平板電極の
平面図であり、図10は集束電極4の内部に設置された
平板電極5の平面図、図11は陽極6の内部に設置され
た平板電極7の平面図を示す。
【0010】平板電極5はセンタービーム通過口5C
2つのサイドビーム通過口5S を有し、平板電極7はセ
ンタービーム通過口7C と2つの半楕円状のサイドビー
ム通過口7S を有している。なお、平板電極7のサイド
ビーム通過口7S は陽極6の内壁とで電子ビーム通過孔
を形成する。
【0011】図9構成の電子銃は、次のように動作す
る。すなわち、ヒータ1’で加熱された3本のカソード
1(ここでは一本のみ示す)から放出された熱電子は、
加速電極3に印加された400〜1000Vの正電圧V
g2によって制御電極2側に吸引され、3本の電子ビー
ムが形成される。
【0012】これら3本の電子ビームは制御電極2の開
口部を通り、次いで加速電極3の開口部を通った後、集
束電極4と陽極6に印加された正電圧によって加速され
ながら集束電極4と陽極6の対向間隙に形成された主レ
ンズに通される。
【0013】ここで、加速電極3と5〜10kV程度の
低電圧のフォーカス電圧(集束電圧)Vfが印加された
集束電極4の間に形成されるプリフォーカスレンズによ
り、主レンズに入射する以前に電子ビームは若干の集束
作用を受ける。
【0014】陽極6には20〜35kV程度の高電圧の
陽極電圧Ebが印加されており、集束電極4と陽極6の
電位差によって形成される主レンズにより、電子ビーム
は蛍光面に焦点を結び、ビームスポットが形成される。
【0015】主レンズ電極、すなわち集束電極4と陽極
6は、両電極の対向部にそれぞれ3本の電子ビームを通
過させる単一の電子ビーム通過孔4’、6’を持つ。ま
た、両電極の内部には非点収差を補正するための内部電
極である平板電極5と7が設置されている。
【0016】この単一の電子ビーム通過孔は、各電子ビ
ーム毎に形成される通常の円筒レンズ口径に比較して大
であるため、主レンズ電極対向部の電界は主レンズ電極
の内部に深く浸透し、通常の円筒レンズに比較し、実質
的な開口部を拡大、すなわち主レンズ口径を拡大したの
と同じ効果を得ることができる。
【0017】主レンズの口径拡大は、主レンズの球面収
差を低減させ、球面収差によるビームスポットの拡大を
小さくすることができるので、優れたフォーカス特性を
得ることができる。
【0018】しかし、この構成の電子銃においても、上
記した実質的な主レンズ口径の拡大は、3本の電子ビー
ムの軌道と主レンズ電極の上記単一の電子ビーム通過孔
との最近接点の寸法によって制限される。すなわち、単
一の電子ビーム通過孔のインライン方向(水平方向)端
とこれに直交する方向(垂直方向)端から各電子ビーム
軌道までの距離、あるいはインライン方向端から電子ビ
ームのうちの両サイドビーム軌道までの距離のうちの短
い方が主レンズの半径に相当することになる。
【0019】特開平9−73867号公報には、上記の
制限を取り除くことのできる電子銃構造が示されてい
る。すなわち、3本の電子ビームが通過する単一の電子
ビーム通過孔と2つの遮蔽板からなる両主レンズ電極の
中間に新たに中間電極を置き、集束電極電圧と陽極電圧
との中間的な電位を与える構成を採用している。
【0020】これにより、実質的に主レンズ電極間の間
隙を拡大したのと同等な効果が得られる。これは主レン
ズ口径を増大させたときと同様、球面収差の低減効果を
もたらし、一層のフォーカス特性の向上を実現できる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上記したような構成に
よってネック部径を拡大することなく主レンズの口径を
大きくすることができるが、3本の電子ビームを通過さ
せる単一の電子ビーム通過孔と2つの平板電極で構成さ
れる主レンズでは、3本の電子ビームのそれぞれに対
し、水平方向と垂直方向の主レンズ口径と、それ以外の
方向の主レンズ口径が均一とならないため、主レンズ口
径と比較してビームスポット径が十分に小さくならない
という欠点があった。
【0022】また、上記のような構成では、外径が2
4.3mmの細ネック径として低消費電力化を実現しよ
うとする、例えば特開平5−325826号公報に記載
されたような構成のカラー陰極線管では、本願の発明者
によるシミュレーションの結果から実効主レンズ口径が
8.1mmφが最大である。
【0023】カソード電流が0.3mAであるときの有
効対角画面サイズが51cmのカラー陰極線管におい
て、2Mピクセル表示を行うためには、ビームスポット
径が0.51mm以下であることが必要となる。
【0024】図12は上記シミュレーションによる主レ
ンズ口径とビームスポットの関係の説明図である。この
関係から、ビームスポット径を0.51mm以下とする
には主レンズ口径を8.8mm以上にする必要があるこ
とが分かる。
【0025】しかし、このような主レンズ口径(主レン
ズ電界の口径)の拡大は、前記した従来の電子銃構成で
は実現することができない。
【0026】本発明の目的は、ネック部の外径Tを拡大
することなく、全ての方向で電子銃の主レンズ電界の口
径を均一かつ十分に拡大することができる電極構成を持
つ電子銃を具備したカラー陰極線管を提供することにあ
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、集束電極と陽極のそれぞれの電極内部に
収差補正用の平板電極を有する主レンズを持つ電子銃
の、前記集束電極と陽極との間に、内部に同様の平板電
極を有する中間電極を2つ以上設置した。
【0028】本発明の典型的な構成を記述すれば、下記
のとおりである。すなわち、 (1)蛍光面を構成するパネル部と、電子銃を収納する
ネック部と、パネル部とネック部とを連接するファンネ
ル部とからなる真空外囲器で構成され、前記電子銃は、
前記蛍光面に向けて一水平面上にほぼ平行に3本の電子
ビームを出射する陰極、制御電極、および加速電極から
なる電子ビーム発生手段と、前記水平面と平行な方向の
径がこれと垂直な方向の径より大で前記3本の電子ビー
ムを通過させる単一開口を持つと共に内部に前記電子ビ
ームを通過させる少なくとも1個の電子ビーム通過孔を
持つ平板電極を備えてフォーカス電圧が印加される集束
電極と、水平面と平行な方向の径がこれと垂直な方向の
径より大で前記3本の電子ビームを通過させる単一開口
を持つと共に内部に前記電子ビームを通過させる少なく
とも1個の電子ビーム通過孔を持つ平板電極を備えて前
記集束電極との対向面で主レンズを構成するアノード電
圧が印加される陽極とを具備し、前記集束電極と前記陽
極との間に前記水平面と平行な方向の径がこれと垂直な
方向の径より大で前記3本の電子ビームを通過させる単
一開口をもつと共に内部に前記電子ビームを通過させる
少なくとも1個の電子ビーム通過孔を持つ平板電極を備
える少なくとも2個の中間電極を備え、前記集束電極と
対向する中間電極にはアノード電圧が、また前記陽極と
対向する中間電極にはフォーカス電圧が印加されるイン
ライン型電子銃を具備した。
【0029】(2)(1)における前記真空外囲器がガ
ラス管で形成されており、前記ネック部を構成するガラ
ス管の外径Tが、T≦25.3mmの範囲にあることを
特徴とする。
【0030】この構成により、主レンズ部の収差が低減
し、ビームスポット径が縮小された高解像度のカラー陰
極線管が得られる。
【0031】なお、本発明は上記の構成および後述の実
施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思
想を逸脱することなく、種々の変更が可能である。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につ
き、実施例を参照して詳細に説明する。
【0033】図1は本発明によるカラー陰極線管に用い
る電子銃の一実施例を説明する管軸に沿いインライン方
向に対して垂直方向に切断した断面模式図である。ま
た、図2は図1に示した電子銃を水平方向に切断した断
面模式図である。
【0034】そして、図3〜図6は図1および図2にお
ける各平板電極の平面図であり、図3は集束電極に設置
する平板電極5、図4は第1の中間電極に設置する平板
電極9、図5は第2の中間電極に設置する平板電極1
1、図6は陽極に設置する平板電極7の各平面図を示
す。
【0035】なお、図1において、1’はヒータ、1は
カソード、2は制御電極、3は加速電極、4は集束電
極、5は平板電極、6は陽極、7は平板電極、8は第1
の中間電極、9は中間電極、10は第2の中間電極、1
1は平板電極、12はシールドカップである。4’は集
束電極4の第1の中間電極8側の開口、6’は陽極6の
第2の中間電極10側の開口、8’は第1の中間電極の
集束電極4側の開口、8”は第1の中間電極の第2の中
間電極10側の開口、10’は第2の中間電極の第1の
中間電極8側の開口、10”は第2の中間電極10の陽
極6側の開口である。
【0036】また、図2において、1B,1G,1Rは
青用、緑用、赤用のカソード、Bcはセンタービーム
(緑用ビーム)、Bsはサイドビーム(青用ビームと赤
用ビーム)、23はネック部、32は内部導電膜、36
はコンタクトスプリング示す。
【0037】そして、図3〜図6における5c,9c,
11c,7cはセンタービーム通過孔、5s,9s,1
1s,7sはサイドビーム通過孔である。
【0038】図6のサイドビーム通過孔7sは半楕円状
であるが、この半楕円状と陽極6の内壁とで電子ビーム
通過孔を形成する。
【0039】この電子銃は、ヒータ1’を内蔵したカソ
ード1(1B,1G,1R)と制御電極2および加速電
極3から構成された電子ビーム発生部と、内部に平板電
極5を備えた集束電極4および内部に平板電極7を備え
た陽極6、および内部に平板電極9を備えた第1の中間
電極8と内部に平板電極11を備えた第2の中間電極
8、および陽極6に固定されたシールドカップ12とか
ら構成されている。
【0040】また、この電子銃を収容する真空外囲器の
ネック外径Tは、T≦25.3mmであり、偏向電力低
下を実現できるようにしたものである。
【0041】集束電極4は水平方向(インライン方向と
平行な方向)の径が、これと垂直な方向の径より大で、
3本の電子ビームを通過させる単一の開口(単一の電子
ビーム通過孔)4’をもつと共に、その内部に3本の電
子ビームをそれぞれ通過させる3個の電子ビーム通過孔
5s,5c,5sをもつ平板電極5を備えている。
【0042】さらに、陽極6は水平面と平行な方向の径
が、これと垂直な方向の径より大で上記3本の電子ビー
ムを通過させる単一の開口6’をもつと共に内部にセン
タービームの通過口孔7cと、その両側にサイドビーム
が通過する楕円弧状の切り欠き(陽極6の内壁と共に電
子ビーム通過孔を形成する)7s,7sをもつ平板電極
7を備えている。
【0043】第1の中間電極8は、集束電極4および第
2の集束電極10と対向する側に、水平面と平行な方向
の径がこれと垂直な方向の径より大で、上記3本の電子
ビームを通過させる単一の開口8’、8”をそれぞれも
つと共に、内部に3本の電子ビームをそれぞれ通過させ
る3個の電子ビーム通過孔をもつ平板電極9を備えてい
る。
【0044】第2の中間電極10は、第1の中間電極8
および陽極6と対向する側に、水平面と平行な方向の径
がこれと垂直な方向の径より大で、上記3本の電子ビー
ムを通過させる単一の開口10’、10”をそれぞれも
つと共に、内部に3本の電子ビームをそれぞれ通過させ
る3個の電子ビーム通過孔をもつ平板電極11を備えて
いる。
【0045】このように、集束電極4と第1の中間電極
8、第1の中間電極8と第2の中間電極10、および第
2の中間電極10と陽極6の互いに対向する開口面が全
て3本の電子ビームを取り囲む一つの開口を形成してい
るので、3本の電子ビームに対して共通のレンズ電界が
形成される。
【0046】図1に示したように、集束電極4にはフォ
ーカス電圧Vf、陽極6には陽極電圧Ebが印加され、
第1の中間電極8と第2の中間電極10には陽極電圧E
bを抵抗分割してフォーカス電圧Vfと陽極電圧Ebと
の間の任意の電圧(中間電圧Vm1,Vm2)がそれぞ
れ印加される。
【0047】図7は本実施例の電子銃の管軸上における
主レンズの電界強度分布の説明図であって、Aは中間電
極を2つ設けた本実施例の電子銃、Bは中間電極を1つ
とした電子銃、Cは図9に示した従来の電子銃の場合を
示す。なお、管軸(Z軸)は図の右側が蛍光面方向であ
る。
【0048】電子銃の主レンズ電界域における管軸上の
電界は、Cの曲線で示した従来技術のものに比べてBに
示した中間電極が1つの場合は緩やかになり、Aに示し
た本実施例によるものでは著しく穏やかな分布を示す。
その結果、集束電極4と第1の中間電極8と第2の中間
電極10および陽極6の4個の電極で形成される主レン
ズの実効レンズ口径が大幅に拡大する。
【0049】なお、図7の管軸(Z軸)のZ=0の点
は、集束電極4の第1の中間電極8との開口との対向面
4’と陽極6の第2の中間電極10との対向面6’の中
間点に相当する。
【0050】また、第1の中間電極8および第2の中間
電極10の内部に設置する平板電極9および11の開口
(電子ビーム通過孔)の形状を含め、集束電極4と陽極
6のそれぞれに設置する平板電極5、7の開口形状ある
いは切り欠き形状を調整することによって、3つの電子
ビームの全てに対し、全ての方向で図7のAに示したよ
うな電界分布を実現することができる。これにより、3
つの電子ビームに対する全方向の実効レンズ口径を等し
く拡大することができる。
【0051】なお、上記の実施例において、集束電極4
に設置される平板電極5、陽極6に設置される平板電極
7、中間電極9に設置される平板電極10の形状は、セ
ンタービームの通過孔とその両側にサイドビームの通過
孔または切り欠きを有する平板電極であればよく、この
開口あるいは切り欠きは楕円や楕円弧に限らず長円形、
円形円弧などでも良く、形状に制限はない。
【0052】本実施例によれば、前記した特開平5−3
25826号公報に開示されたネック部外径Tが、T≦
25.3mmであるような電子銃に適用して、より低消
費電力を実現できる。例えば、ネック部外径を24.3
mmとした場合、中間電極が1つのときは、図12に示
すシミュレーションの結果から実効主レンズ口径が8.
1mmが最大である。カソード電流が0.3mAのと
き、有効対角画面サイズが51cmのカラー陰極線管に
おいて、2Mピクセル表示を行うためには、ビームスポ
ット径が0.51mm以下であることが必要である。図
12から、このとき必要なビームスポット径を得ること
はできない。
【0053】しかし、本実施例のように2つの中間電極
を設けることで、実効主レンズ口径は10.4mmとな
るので、図12に示すように0.51mm以下のビーム
スポット径を得ることが可能となる。
【0054】なお、本実施例では、中間電極を2つ設け
たが、本発明はこれに限らず、3つ以上を設けることも
できる。
【0055】図8は本発明のカラー陰極線管の全体構成
例を説明する管軸に沿った断面図である。この種の陰極
線管は、パネル部21とネック部23およびこれらを連
接するファンネル部22からなる真空外囲器で構成され
る。
【0056】パネル部21の内面には3色のカラー蛍光
体24を塗布して蛍光面(スクリーン)を形成し、これ
に接近した位置に色選択電極であるマスクフレーム26
に支持されたシャドウマスク25が設置されている。マ
スクフレーム26の背面には地磁気等の外部磁界の影響
を防止するための磁気シールド27が取り付けられてお
り、懸架機構28によってパネル部21のスカート部内
面に耐温、耐衝撃的に懸架されている。
【0057】またネック部23の内部には前記の実施例
で説明した3本の電子ビームB(Bc ,Bs ×2)を発
射する電子銃29が設置され、この電子ビームBを偏向
させるための偏向装置30がネック部23とファンネル
部22の遷移領域に外装されている。
【0058】なお、31は色純度やセンタリングを調整
する外部磁気装置、32は内部導電膜、33は外囲器を
外圧から保護する防爆バンド、34は外部から所要の駆
動電圧や信号を印加するためのステムピン、35は真空
度を向上させるためのゲッターである。
【0059】このカラー陰極線管によれば、電子銃29
として図1および図2で説明した主レンズ電極構成を有
し、蛍光面でのビームスポット径が小さく、優れたフォ
ーカス特性を得ることができる。
【0060】このように、本実施例のカラー陰極線管に
よれば、蛍光体面に表示される画質が大幅に向上し、高
画質のカラー画像が得られる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
内部に3本の電子ビームをそれぞれ通過させる電子ビー
ム通過孔を有する中間電極を集束電極と陽極の間に2つ
またはそれ以上の設けることにより、電子銃から出射さ
れる3本の電子ビームに対する全ての方向での主レンズ
口径を拡大すると共に主レンズ部での収差を低減して、
蛍光面上のビームスポット径の小さい高解像度と優れた
フォーカス特性の画像表示のカラー陰極線管を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるカラー陰極線管に用いる電子銃の
一実施例を説明する管軸に沿って垂直方向に切断した断
面模式図である。
【図2】図1に示した電子銃を水平方向に切断した断面
模式図である。
【図3】集束電極に設置する平板電極の平面図である。
【図4】第1の中間電極に設置する平板電極の平面図で
ある。
【図5】第2の中間電極に設置する平板電極の平面図で
ある。
【図6】陽極に設置する平板電極の平面図である。
【図7】本発明の実施例の電子銃の管軸上における主レ
ンズの電界強度分布の説明図である。
【図8】本発明のカラー陰極線管の全体構成例を説明す
る管軸に沿った断面図である。
【図9】従来のインライン型電子銃の概略構造を示すカ
ラー陰極線管の管軸に沿った断面模式図である。
【図10】図9の集束電極の内部に設置された平板電極
の平面図である。
【図11】図9の陽極の内部に設置された平板電極の平
面図である。
【図12】シミュレーションによる主レンズ口径とビー
ムスポットの関係の説明図である。
【符号の説明】
1 カソード 2 制御電極 3 加速電極 4 集束電極 5,7,9,11 平板電極 6 陽極 8 第1の中間電極 10 第2の中間電極 12 シールドカップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 一成 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 (72)発明者 谷津 靖春 千葉県茂原市早野3300番地 株式会社日立 製作所電子デバイス事業部内 Fターム(参考) 5C032 AA02 BB12 5C041 AA03 AA10 AA14 AB07 AC05 AC06 AC11 AC26 AC34 AD02 AE01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光面を構成するパネル部と、電子銃を収
    納するネック部と、パネル部とネック部とを連接するフ
    ァンネル部とからなる真空外囲器で構成され、 前記電子銃は、前記蛍光面に向けて一水平面上にほぼ平
    行に3本の電子ビームを出射する陰極、制御電極、およ
    び加速電極からなる電子ビーム発生手段と、 前記水平面と平行な方向の径がこれと垂直な方向の径よ
    り大で前記3本の電子ビームを通過させる単一開口を持
    つと共に内部に前記電子ビームを通過させる少なくとも
    1個の電子ビーム通過孔を持つ平板電極を備えてフォー
    カス電圧が印加される集束電極と、 水平面と平行な方向の径がこれと垂直な方向の径より大
    で前記3本の電子ビームを通過させる単一開口を持つと
    共に内部に前記電子ビームを通過させる少なくとも1個
    の電子ビーム通過孔を持つ平板電極を備えて前記集束電
    極との対向面で主レンズを構成するアノード電圧が印加
    される陽極とを具備し、 前記集束電極と前記陽極との間に前記水平面と平行な方
    向の径がこれと垂直な方向の径より大で前記3本の電子
    ビームを通過させる単一開口をもつと共に内部に前記電
    子ビームを通過させる少なくとも1個の電子ビーム通過
    孔を持つ平板電極を備える少なくとも2個の中間電極を
    備え、 前記集束電極と対向する中間電極にはアノード電圧が、
    また前記陽極と対向する中間電極にはフォーカス電圧が
    印加されるインライン型電子銃を具備したことを特徴と
    するカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】前記真空外囲器がガラス管で形成されてお
    り、前記ネック部を構成するガラス管の外径Tが、T≦
    25.3mmの範囲にあることを特徴とする請求項1に
    記載のカラー陰極線管。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6417610B1 (en) * 1996-09-10 2002-07-09 Hitachi, Ltd. Color cathode ray tube having improved main lens
US6583547B1 (en) * 2000-03-07 2003-06-24 Hitachi, Ltd. Cathode ray tube with UPF type electron gun having particular electrode structure and spacing

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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