JP2003330155A - 熱現像カラー感光材料およびこれを用いた画像形成方法 - Google Patents

熱現像カラー感光材料およびこれを用いた画像形成方法

Info

Publication number
JP2003330155A
JP2003330155A JP2002137760A JP2002137760A JP2003330155A JP 2003330155 A JP2003330155 A JP 2003330155A JP 2002137760 A JP2002137760 A JP 2002137760A JP 2002137760 A JP2002137760 A JP 2002137760A JP 2003330155 A JP2003330155 A JP 2003330155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dye
silver halide
group
layer
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002137760A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuji Kosugi
拓治 小杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2002137760A priority Critical patent/JP2003330155A/ja
Publication of JP2003330155A publication Critical patent/JP2003330155A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で優れたディスクリミネーションの拡
散転写画像を与える熱現像カラー感光材料およびこれを
用いた画像形成方法を提供する。 【解決手段】 支持体上に少なくとも、色素供与性化合
物、最適に化学増感された感光性ハロゲン化銀粒子及び
親水性バインダーを含有する熱現像カラー感光材料であ
って、その少なくとも一層の感光層中に含有される該感
光性ハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズが0.20μm
以下であり、且つ該感光層中の1μm3当たり平均10
個以上の該ハロゲン化銀粒子を含有する熱現像感光材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短時間で優れたデ
ィスクリミネーションの拡散転写画像を与える熱現像カ
ラー感光材料およびこれを用いた画像形成方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】熱現像感光材料はこの分野では公知であ
り熱現像感光材料とそのプロセスについては、たとえば
「写真工学の基礎」非銀塩写真編(1982年コロナ社
発行)の242頁〜255頁、米国特許第450062
6号等に記載されている。その他、例えば現像主薬の酸
化体とカプラーとのカップリング反応により色素画像を
形成する方法が米国特許第3761270号,同402
1240号等に記載されている。また感光銀色素漂白法
によりポジの色画像を形成する方法が米国特許第423
5957号等に記載されている。
【0003】また、既に、熱現像により画像状に拡散性
の色素を放出または形成させ、この拡散性の色素を色素
固定要素に転写する方法が提案されている。この方法で
は使用する色素供与性化合物の種類または使用するハロ
ゲン化銀の種類を変えることにより、ネガの色素画像も
ポジの色素画像も得ることができる。更に詳しくは米国
特許第4500626号、同4483914号、同45
03137号、同4559290号、特開昭58−14
9046号、特開昭60−133449号、同59−2
18443号、同61−238056号、欧州特許公開
220746A2号、公開技報87−6199、欧州特
許公開210660A2等に記載されている。
【0004】熱現像でポジのカラー画像を得る方法につ
いても多くの方法が提案されている。例えば、米国特許
第4559290号にはいわゆるDRR化合物を色像放
出能力のない酸化型にした化合物を還元剤もしくはその
前駆体を共存させ、熱現像によりハロゲン化銀の露光量
に応じて還元剤を酸化させ、酸化されずに残った還元剤
により還元して拡散性色素を放出させる方法が提案され
ている。また、欧州特許公開220746A号、公開技
報87−6199(第12巻22号)には、同様の機構
で拡散性色素を放出する化合物として、N−X結合(X
は酸素原子、窒素原子または硫黄原子を表す)の還元的
な開裂によって拡散性色素を放出する化合物を用いる熱
現像カラー感光材料が記載されている。
【0005】ところで、これらの熱現像感光材料におい
て、熱現像時のかぶりを如何に抑えるかが重要なポイン
トになっている。従来、写真感光材料にはかぶりを防止
する、あるいは保存中の性能を安定化する目的で種々の
メルカプト化合物に代表されるかぶり防止剤を含有させ
ることが行われてきた。しかしながら、色素供与性化合
物を用いた熱現像感光材料では、通常知られたかぶり防
止剤の使用のみでは、現像抑制のためDmaxを十分に
出し切ることができず、現像時間の延長や、色素供与性
化合物量を増やさない限り、十分なディスクリミネーシ
ョンを得ることができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、短時間で優れたディスクリミネーションの拡散転写
画像を与える熱現像カラー感光材料およびこれを用いた
画像形成方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、下記
(1)〜(4)等によって効果的に達成された。 (1)支持体上に少なくとも、色素供与性化合物、最適
に化学増感された感光性ハロゲン化銀粒子及び親水性バ
インダーを含有する熱現像カラー感光材料であって、そ
の少なくとも一層の感光層中に含有される該感光性ハロ
ゲン化銀粒子の平均粒子サイズが0.20μm以下であ
り、且つ該感光層中の1μm3当たり平均10個以上の
該ハロゲン化銀粒子を含有することを特徴とする熱現像
感光材料。 (2)該色素供与性化合物が、スルホンアミド系又はヒ
ドラジン系発色還元剤とこれの酸化体とカップリング反
応して拡散性色素を形成・放出する化合物(カラーカプ
ラー)との組合せであるか、又は下記の一般式(L1)
で表されることを特徴とする前項(1)に記載の熱現像
カラー感光材料。 一般式(L1) (Dye−X)q−Y 式(L1)中、Dyeは色素基または色素前駆体を表
し、Xは単なる結合または連結基を表し、Yは画像上に
潜像を有する感光性銀塩が銀に還元される反応に対応ま
たは逆対応して(Dye−X)q−Yで表される化合物
の拡散性に差を生じさせるか、またはDyeを放出し、
放出されたDyeと(Dye−X)q−Yとの間に拡散
性において差を生じさせるような性質を有する基を表
し、qは1または2を表し、qが2の時、Dye−Xは
同一でも異なっても良い。 (3)前項(1)または(2)に記載の熱現像感光材料
の少なくとも一層に下記一般式(A)で表される化合物
を含有することを特徴とする熱現像カラー感光材料。
【0008】
【化2】
【0009】式(A)中、Raは炭素原子数4以上のア
ルキル基、炭素原子数7以上のアラルキル基、炭素原子
数6以上のアリール基または炭素数4以上の複素環基を
表す。Rbはアルキル基、アラルキル基、アリール基ま
たは複素環基を表す。Mは水素原子、銀原子、またはア
ルカリ金属原子を表す。 (4)前項(1)〜(3)のいずれかに記載の熱現像感
光材料を、像様露光後または像様露光と同時に塩基及び
/又は塩基プレカーサーの存在下で、少量の水と同時
に、ポリマー媒染剤を含有する拡散性色素の固定材料と
重ね合わせ、熱現像することによって色素固定材料上に
転写画像を形成させることを特徴とする熱現像カラー画
像形成方法。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の熱現像カラー感光
材料に使用される化合物について説明する。まず、ハロ
ゲン化銀乳剤について詳しく説明する。本発明に使用し
得るハロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化銀、沃臭化銀、
塩臭化銀、塩沃化銀、塩沃臭化銀のいずれでもよい。
【0011】本発明で使用するハロゲン化銀乳剤は、表
面潜像型乳剤が使用される。粒子内部と粒子表層が異な
る相を持ったいわゆるコアシェル乳剤であってもよく、
またエピタキシャル接合によって組成の異なるハロゲン
化銀が接合されていてもよい。ハロゲン化銀乳剤は単分
散でも多分散でもよく、特開平1−167743号、同
4−223463号記載のように単分散乳剤を混合し、
階調を調節する方法も用いられる。粒子サイズは0.2
0μm以下が好ましく、0.05μm〜0.18μmが
より好ましい。
【0012】ハロゲン化銀粒子の晶癖は立方体、八面
体、十四面体のような規則的な結晶を有するもの、球
状、高アスペクト比の平板状のような変則的な結晶系を
有するもの、双晶面のような結晶欠陥を有するもの、あ
るいはそれらの複合系その他のいずれでもよい。ここで
上記の平均粒子サイズの粒子サイズとは、粒子に対しそ
れと等しい体積の立方体を想定したときの辺長をいう。
【0013】具体的には、米国特許第4,500,62
6号第50欄、同4,628,021号、リサーチ・デ
ィスクロージャー誌(以下RDと略記する)No. 17,
029(1978年)、同No. 17,643(1978
年12月)22〜23頁、同No. 18,716(197
9年11月)648頁、同No. 307,105(198
9年11月)863〜865頁、特開昭62−2531
59号、同64−13546号、特開平2−23654
6号、同3−110555号及びグラフキデ著「写真の
物理と化学」、ポールモンテ社刊(P.Glafkides, Chemi
e et Pisique Photographique, Paul Montel, 1967)、
ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス社刊
(G.F.Duffin, Photographic Emulsion Chemistry, Foc
al Press,1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と
塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman et al.,
Making and Coating Photographic Emulsion, Focal Pr
ess,1964)等に記載されている方法を用いて調製したハ
ロゲン化銀乳剤のいずれもが使用できる。
【0014】感光性ハロゲン化銀乳剤を調製する過程
で、過剰の塩を除去するいわゆる脱塩を行うことが好ま
しい。このための手段として、ゼラチンをゲル化させて
行うヌーデル水洗法を用いてもよく、また多価アニオン
より成る無機塩類(例えば硫酸ナトリウム)、アニオン
性界面活性剤、アニオン性ポリマー(例えばポリスチレ
ンスルホン酸ナトリウム)、あるいはゼラチン誘導体
(例えば脂肪族アシル化ゼラチン、芳香族アシル化ゼラ
チン、芳香族カルバモイル化ゼラチンなど)を利用した
沈降法を用いてもよい。この中で沈降法が好ましく用い
られる。
【0015】本発明で使用する感光性ハロゲン化銀乳剤
は、種々の目的でイリジウム、ロジウム、白金、カドミ
ウム、亜鉛、タリウム、鉛、鉄、オスミウムなどの重金
属を含有させても良い。これらの化合物は、単独で用い
ても良いしまた2種以上組み合わせて用いてもよい。添
加量は、使用する目的によるが一般的には、ハロゲン化
銀1モルあたり10-9〜10-3モル程度である。また含
有させる時には、粒子に均一に入れてもよいし、また粒
子の内部や表面に局在させてもよい。具体的には、特開
平2−236542号、同1−116637号、同5−
181246号等に記載の乳剤が好ましく用いられる。
【0016】感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子形成段階に
おいて、ハロゲン化銀溶剤としてロダン塩、アンモニ
ア、4置換チオエーテル化合物や特公昭47−1138
6号記載の有機チオエーテル誘導体または特開昭53−
144319号に記載されている含硫黄化合物等を用い
ることができる。
【0017】その他の条件については、前記のグラフキ
デ著「写真の物理と化学」ポールモンテ社刊(P.Glafki
des, Chemie et Pisique Photographique, Paul Monte
l, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」、フォーカル
プレス社刊(G.F.Duffin, Photographic Emulsion Chem
istry, Focal Press, 1966)、ゼリクマンら著「写真乳
剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikm
an et al.,Making and Coating Photographic Emulsio
n, Focal Press,1964)等の記載を参照すればよい。す
なわち酸性法、中性法、アンモニア法のいずれでもよ
く、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形
式としては片側混合法、同時混合法、それらの組み合わ
せのいずれを用いてもよい。単分散乳剤を得るために
は、同時混合法が好ましく用いられる。粒子を銀イオン
過剰の下において形成させる逆混合法も用いることがで
きる。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生
成される液相中のpAgを一定に保つ、いわゆるコント
ロールド・ダブルジェット法も用いることができる。
【0018】また、粒子成長を早めるために、添加する
銀塩およびハロゲン塩の添加濃度、添加量、添加速度を
上昇させてもよい(特開昭55−142329号、同5
5−158124号、米国特許3650757号等)。
さらに反応液の攪拌方法は、公知のいずれの攪拌方法で
もよい。またハロゲン化銀粒子形成中の反応液の温度、
pHは、目的に応じてどのように設定してもよい。好ま
しいpH範囲は2.3〜8.5、より好ましくは2.5
〜7.5である。
【0019】感光性ハロゲン化銀乳剤は最適に化学増感
されたハロゲン化銀乳剤が用いられる。感光性ハロゲン
化銀乳剤の化学増感には、通常型感光材料用乳剤で公知
の硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法などのカル
コゲン増感法、金、白金、パラジウムなどを用いる貴金
属増感法および還元増感法などを単独又は組合わせて用
いることができる(例えば特開平3−110555号、
同5−241267号など)。これらの化学増感を含窒
素複素環化合物の存在下で行うこともできる(特開昭6
2−253159号)。またカブリ防止剤を化学増感終
了後に添加することができる。具体的には、特開平5−
45833号、特開昭62−40446号記載の方法を
用いることができる。後で詳しく説明する本発明の一般
式(A)で表される化合物は、化学増感の終了時にカブ
リ防止剤として添加するのが好ましい。
【0020】化学増感時のpHは好ましくは5.3〜1
0.5、より好ましくは5.5〜8.5であり、pAg
は好ましくは6.0〜10.5、より好ましくは6.8
〜9.0である。本発明において使用される感光性ハロ
ゲン化銀の塗設量は、銀換算1mg〜10g/m2の範囲で
あり、好ましくは、10mg〜10g/m2である。
【0021】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀に
緑感性、赤感性、赤外感性の感色性を持たせるために
は、感光性ハロゲン化銀乳剤をメチン色素類やその他の
化合物によって分光増感する。また、必要に応じて青感
性乳剤に青色領域の分光増感を施してもよい。
【0022】用いられる色素には、シアニン色素、メロ
シアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色
素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ス
チリル色素およびヘミオキソノール色素が包含される。
具体的には、米国特許第4,617,257号、特開昭
59−180,550号、同64−13546号、特開
平5−45828号、同5−45834号などに記載の
増感色素が挙げられる。これらの増感色素は単独に用い
てもよいが、それらの組み合わせを用いてもよく、増感
色素の組み合せは特に、強色増感や分光増感の波長調節
の目的でしばしば用いられる。
【0023】増感色素とともに、それ自身分光増感作用
を持たない色素あるいは可視光を実質的に吸収しない化
合物であって、強色増感を示す化合物を乳剤中に含んで
もよい(例えば米国特許第3,615,641号、特開
昭63−23145号等に記載のもの)。これらの増感
色素を乳剤中に添加する時期は化学熟成時もしくはその
前後でもよいし、米国特許第4,183,756号、同
4,225,666号に従ってハロゲン化銀粒子の核形
成前後でもよい。またこれらの増感色素や強色増感剤
は、メタノールなどの有機溶媒の溶液、ゼラチンなどの
分散物あるいは界面活性剤の溶液として添加すればよ
い。添加量は一般にハロゲン化銀1モル当り10-8ない
し10-2モル程度である。
【0024】本発明の感光材料では、その少なくとも一
層の感光層中に平均粒子サイズが0.20μm以下の最
適に化学増感された感光性ハロゲン化銀粒子を含有し、
且つその感光層は1μm3当たり平均10個以上(好ま
しくは10〜150個、より好ましくは10〜100
個)の該ハロゲン化銀粒子を含有する。この個数はゼラ
チン等のバインダーや添加剤およびハロゲン化銀の塗布
量、並びにこれらの比重を基に計算によって得られる値
(平均値)である。なお、従来のもの、例えば市販品の
ハロゲン化銀粒子の密度は一般に低く、イエロー、マゼ
ンタ又はシアン発色層において1μm3当り、多くても
8個であった。
【0025】次に一般式(L1)で表される色素供与性
化合物について詳細に説明する。Dyeは色素(一時的
に短波化された色素も含む)またはその前駆体を1つ以
上有する色素部を表し、qは1または2であり、qが2
の時、Dye−Xは同一であっても異なっていてもよ
い。好ましくはqは1である。Xは現像に対応または逆
対応して切断される単なる結合または連結基を表すが、
Xが表す連結基は、−N(J1)−(J1は水素原子、ア
ルキル基又は置換アルキル基を表す)、−SO2−、−
CO−、アルキレン基、置換アルキレン基、フェニレン
基、置換フェニレン基、ナフチレン基、置換ナフチレン
基、−O−、−SO−及びこれらの2価の残基を2つ以
上組み合わせて得られる基が代表例であり、それらの中
で好ましいものは−N(J1)−SO2−、−N(J1)−
CO−や−J2−(L)k −(J3)r−で表される基であ
る。ここで、J2及びJ3はそれぞれアルキレン基、置換
アルキレン基、フェニレン基、置換フェニレン基、ナフ
チレン基又は置換ナフチレン基を表し、Lは−O−、−
SO−、−SO2−、−CO−、−SO2NH−、−CO
NH−又は−NHCO−を表し、kは0又は1を表し、
rは1又は0を表す。また、−N(J1)−SO2−や−
N(J1)−CO−と−J2−(L)k−(J3)r−とを組
み合せたものも好ましい。一般式(L1)において、D
yeとYの結合様式はDye−SO2NH−Yの形のも
のが特に好ましい。
【0026】一般式(L1)で表される色素供与性化合
物の具体例としては下記の〜の化合物を挙げること
ができる。尚、下記〜はハロゲン化銀の現像に逆対
応して拡散性の色素像(ポジ色素像)を形成するもので
あり、はハロゲン化銀の現像に対応して拡散性の色素
像(ネガ色素像)を形成するものである。
【0027】米国特許第3,134,764号、同
3,362,819号、同3,597,200号、同
3,544,545号、同3,482,972号等に記
載されている、ハイドロキノン系現像薬と色素形成を連
結した色素現像薬。この色素現像薬はアルカリ性の環境
下で拡散性であるが、ハロゲン化銀と反応すると非拡散
性になるものである。
【0028】米国特許第4,503,137号等に記
載されている通り、アルカリ性の環境下で拡散性色素を
放出するがハロゲン化銀と反応するとその能力を失う非
拡散性の化合物も使用できる。その例としては、米国特
許第3,980,479号等に記載された分子内求核置
換反応により拡散性色素を放出する化合物、米国特許第
4,199,354号等に記載されたイソオキサゾロン
環の分子内巻き換え反応により拡散性色素を放出する化
合物が挙げられる。
【0029】ハロゲン化銀または有機銀塩に対して還
元性であり、相手を還元すると拡散性の色素を放出する
化合物(DRR化合物)。この化合物は他の還元剤を用
いなくてもよいので、還元剤の酸化分解物による画像の
汚染という問題がなく好ましい。その代表例は、米国特
許第3,928,312号、同4,053,312号、
同4,055,428号、同4,336,322号、特
開昭59−65839号、同59−69839号、同5
3−3819号、同51−104343号、RD174
65号、米国特許第3,725,062号、同3,72
8,113号、同3,443,939号、特開昭58−
116537号、同57−179840号、特開平8−
62805号、米国特許第4,500,626号等に記
載されている。DRR化合物の具体例としては前述の米
国特許第4,500,626号の第22〜44欄に記載の化
合物を挙げることができるが、なかでも前記米国特許に
記載の化合物(1)〜(3)、(10)〜(13)、(16)
〜(19)、(28)〜(30)、(33)〜(35)、(38)〜
(40)、(42)〜(64)が好ましい。また米国特許第
4,639,408号第37〜39欄に記載の化合物も有用
である。
【0030】色素供与性化合物が、スルホンアミド系又
はヒドラジン系発色還元剤(発色現像剤)と、これの酸
化体とカップリング反応して拡散性色素を形成・放出す
る化合物(カラーカプラー)との組合せであるとき、こ
れらの化合物としては特開平9−146248号、同1
1−084610号、特開2000−089428号、
同2000−162747号、同2000−22164
7号や同2000−241949号に記載の化合物が適
用できる。
【0031】本発明では、特に色素供与性化合物がDR
R化合物であることが好ましい。色素供与性化合物、耐
拡散性還元剤などの疎水性添加剤は米国特許第2,32
2,027号記載の方法などの公知の方法により感光材
料の層中に導入することができる。この場合には、特開
昭59−83154号、同59−178451号、同5
9−178452号、同59−178453号、同59
−178454号、同59−178455号、同59−
178457号等に記載のような高沸点有機溶媒を、必
要に応じて沸点50℃〜160℃の低沸点有機溶媒と併
用して、用いることができる。高沸点有機溶媒の量は用
いられる色素供与性化合物1gに対して10g以下、好
ましくは5g以下である。また、バインダー1gに対し
て1ml以下、更には0.5ml以下、特に0.3ml
以下が好ましい。
【0032】特公昭51−39853号、特開昭51−
59943号に記載されている重合物による分散法も使
用できる。水に実質的に不溶の化合物の場合には、前記
方法以外にバインダー中に微粒子にして分散させること
ができる。疎水性化合物を親水性コロイドに分散する際
には、種々の界面活性剤を用いることができる。例えば
特開昭59−157636号の第37〜38頁に界面活
性剤として挙げたものを用いることができる。
【0033】添加する層としては特に限定的ではない
が、感光性乳剤層又はその下層に添加することが好まし
い。また、色素供与性化合物の添加量は、0.01〜5
mmol/m2が適当であり、好ましくは0.05〜2mmol/
m2、特に好ましくは0.1〜1mmol/m2である
【0034】次に、一般式(A)で表される3−メルカ
プト−1,2,4−トリアゾール類について詳細に説明
する。
【0035】式(A)において、Raはアルキル基、ア
ラルキル基、アリール基または複素環基である。中でも
アルキル基、アラルキル基またはアリール基が好まし
い。本発明では、上記アルキル基、アラルキル基、アリ
ール基または複素環基の炭素原子は、アルキル基におい
ては4以上、アラルキル基においては7以上、アリール
基においては6以上、そして、複素環基においては4以
上とすることが必要である。本発明では、このようにR
a(5位の置換基)に比較的大きな基を導入した化合物
を使用する。なお、上記炭素原子数に特に上限はない
が、いずれの基においても40以下であることが好まし
く、30以下であることがさらに好ましく、そして20
以下であることが最も好ましい。
【0036】上記アルキル基は、直鎖、分岐または環状
のいずれの構造を有していてもよい。アルキル基の例と
しては、ノルマルヘキシル、ノルマルヘプチル、ノルマ
ルオクチル、ノルマルノニル、ウンデシル、トリデシ
ル、ペンタデシル、ヘプタデシル、ネオペンチル、1−
エチルペンチル、tert−ブチルおよびシクロヘキシルを
挙げることができる。上記アラルキル基の例としては、
ベンジルおよびフェネチルを挙げることができる。
【0037】上記アリール基の例としては、フェニル、
ナフチル、ビフェニリルおよびアントリルを挙げること
ができる。上記複素環基の複素環には、芳香族環、脂肪
族環または他の複素環が縮合していてもよい。複素環の
ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原
子が好ましい。複素環の例としては、ピリジン環、チオ
フェン環、オキサゾール環、チアゾール環、キノリン
環、ベンゾオキサゾール環、およびベンゾチアゾール環
を挙げることができる。
【0038】以上の各基は置換基を有していてもよい。
なお、以上の各基の炭素原子の数は、置換基を含む炭素
原子の総数を意味する。置換基の例としては、アルキル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、置換または無
置換アミノ基、アミド基、N−置換または無置換カルバ
モイル基、N−置換または無置換ウレイド基、アルキル
スルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルホ
ニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、スルファ
モイル基、シアノ基、ニトロ基、トリフルオロメチル
基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、メルカプト基、カ
ルボキシル基およびスルホ基を挙げることができる。各
基はさらに置換されていてもよい。カルボキシル基およ
びスルホ基は、塩を形成していてもよい。以上の置換基
の置換位置および置換個数については特に制限はない。
【0039】前記式(A)において、Rbはアルキル
基、アラルキル基、アリール基または複素環基である。
アルキル基、アラルキル基またはアリール基が好まし
く、アラルキル基またはアリール基がさらに好ましい。
上記アルキル基、アラルキル基、アリール基または複素
環基の炭素原子数は、アルキル基においては2以上、ア
ラルキル基においては7以上、アリール基においては6
以上、そして、複素環基においては4以上が好ましい。
またこれらの基の炭素数の上限は特にないが、いずれの
基においても40以下であることが好ましく、30以下
であることがさらに好ましく、そして20以下であるこ
とが最も好ましい。
【0040】上記アルキル基は、直鎖、分岐あるいは環
状のいずれの構造を有していてもよい。アルキル基の例
としては、エチル、プロピル、イソプロピル、ノルマル
ヘプチル、イソブチル、tert−ブチルおよびシクロヘキ
シルを挙げることができる。上記アラルキル基の例とし
ては、ベンジルおよびフェネチルを挙げることができ
る。
【0041】上記アリール基の例としては、フェニル、
ナフチル、ビフェニリル、およびアントリルを挙げるこ
とができる。上記複素環基の複素環には、芳香族環、脂
肪族環あるいは他の複素環が縮合していてもよい。複素
環のヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫
黄原子が好ましい。複素環の例としては、ピリジン環、
チオフェン環、オキサゾール環、チアゾール環、キノリ
ン環、ベンゾオキサゾール環、およびベンゾチアゾール
環を挙げることができる。Rbの置換基の例は、前述し
たRaの置換基の例と同様である。
【0042】式(A)において、Mは水素原子、銀原子
またはアルカリ金属原子である。水素原子または銀原子
が好ましく、水素原子が特に好ましい。なお、複素環は
通常、互変異性を有している。前記式(A)で表される
3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール類(Mが水
素原子の場合)は以下のようにエノール型とケト型があ
る。本明細書では、エノール型について定義および例を
示した。もちろん、ケト型も本発明の範囲に含まれる。
【0043】
【化3】
【0044】式(A)で表される化合物の例を以下に示
す。
【0045】
【化4】
【0046】
【化5】
【0047】
【化6】
【0048】
【化7】
【0049】式(A)で表される化合物は、写真感光層
のいずれの層に添加してもよい。また、式(A)で表さ
れる化合物を2種以上併用してもよい。
【0050】式(A)で表される化合物の使用量は、感
光材料に含まれる銀1モルに対して、10-6から10-1
モルの範囲であることが好ましい。より好ましくは10
-4から10-2モルの範囲である。本発明の化合物の好ま
しい添加の形態の一つは、感光性ハロゲン化銀乳剤調製
時(特に化学増感の最後に)添加する方法または、色素
供与性化合物の分散物中に添加する方法がある。
【0051】本発明の感光材料は、上述のように基本的
には支持体上に前記の化合物の他に感光性ハロゲン化
銀、親水性バインダー及び銀現像に応じて拡散性の色素
を放出する色素供与性化合物を有するものであり、さら
に必要に応じて有機金属塩酸化剤などを含有させること
ができる。これらの成分は同一の層に添加することが多
いが、反応可能な状態であれば別層に分割して添加する
こともできる。本発明の熱現像感光材料において、上記
で説明した点以外は公知のものに準じた構成とすること
ができる。
【0052】イエロー、マゼンタ、シアンの3原色を用
いて色度図内の広範囲の色を得るためには、少なくとも
3層のそれぞれ異なるスペクトル領域に感光性を持つハ
ロゲン化銀乳剤層を組み合せて用いる。本発明では、一
般的には青感性層、緑感性層、赤感性層の3層の組合せ
を採ることができ、各感光層は通常型のカラー感光材料
で知られている種々の配列順序を採ることができる。ま
た、これらの各感光層は必要に応じて2層以上に分割し
てもよい。
【0053】特に、一般的に用いられている減色法によ
るカラー画像形成法では、イエローの色素供与性化合物
(色像形成体)を含有する感光層には波長400nm〜
500nmの範囲に分光感度を持つハロゲン化銀乳剤
(青感性乳剤)を、マゼンタの色素供与性化合物(色像
形成体)を含有する感光層には500nm〜600nm
の範囲に分光増感されたハロゲン化銀乳剤(緑感性乳
剤)を、同様にシアンの色素供与性化合物(色像形成
体)を含有する感光層には600nm〜740nmに分
光増感されたハロゲン化銀乳剤(赤感性乳剤)を含有さ
せる方法である。また、色素供与性化合物が既成の色素
を含む場合にはイエロー感光層がイエローに着色してい
るため、支持体から離れた最上層の感光層であることが
望ましい。即ち、支持体から、シアン色素供与性化合物
含有赤感性層、中間層、マゼンタ色素供与性化合物含有
緑感性層、中間層、イエロー色素供与性化合物含有青感
性層、中間層、保護層の組合せである。
【0054】シアン層とマゼンタ層は逆でもほぼ同じ特
徴を持つ。また、各感光層は、2層からなり、各々が色
素供与性化合物とハロゲン化銀乳剤を含有してもよい
し、また、上層のみにハロゲン化銀乳剤を含有させ、下
層にも色素供与性化合物を含有させ、高感度化を図るこ
とも可能である。また、可視感光層の少なくとも一層を
750nm以上の波長領域に分光感光極大を有する赤外
感光層に置き換えた感光材料も好ましい。
【0055】熱現像カラー感光材料には、保護層、下塗
り層、中間層、黄色フィルター層、アンチハレーション
層、バック層などの種々の補助層を設けることができ
る。支持体が、酸化チタンなどの白色顔料を含有したポ
リエチレンラミネート紙である場合には、バック層は、
帯電防止機能を持ち、表面抵抗率が1012Ω・cm以下
になるよう設計することが好ましい。
【0056】本発明の感光材料に用いる還元剤として
は、感光材料の分野で知られているものを用いることが
できる。また、後述する還元性を有する色素供与性化合
物も含まれる(この場合、その他の還元剤を併用するこ
ともできる)。また、それ自身は還元性を持たないが、
現像過程で求核試薬や熱の作用により還元性を発現する
還元剤プレカーサーも用いることができる。
【0057】本発明の感光材料に用いられる還元剤の例
としては、米国特許第4,500,626号の第49〜
50欄、同4,483,914号の第30〜31欄、同
4,330,617号、同4,590,152号、特開
昭60−140335号の第17〜18頁、同57−4
0245号、同56−138736号、同59−178
458号、同59−53831号、同59−18244
9号、同59−182450号、同60−119555
号、同60−128436号から同60−128439
号まで、同60−198540号、同60−18174
2号、同61−259253号、同62−244044
号、同62−131253号から同62−131256
号まで、欧州特許第220,746A2号の第78〜9
6頁等に記載の還元剤や還元剤プレカーサーがある。米
国特許第3,039,869号に開示されているものの
ような種々の還元剤の組み合せも用いることができる。
【0058】耐拡散性の還元剤を使用する場合には、耐
拡散性還元剤と現像可能なハロゲン化銀との間の電子移
動を促進するために、必要に応じて電子伝達剤および/
または電子伝達剤プレカーサーを組み合せて用いること
ができる。電子伝達剤またはそのプレカーサーは、前記
した還元剤またはそのプレカーサーの中から選ぶことが
できる。電子伝達剤またはそのプレカーサーはその移動
性が耐拡散性の還元剤(電子供与体)より大きいことが
望ましい。特に有用な電子伝達剤は1−フェニル−3−
ピラゾリドン類またはアミノフェノール類である。
【0059】電子伝達剤と組み合せて用いる耐拡散性の
還元剤(電子供与体)としては、前記した還元剤の中で
感光材料の層中で実質的に移動しないものであればよ
く、好ましくはハイドロキノン類、スルホンアミドフェ
ノール類、スルホンアミドナフトール類、特開昭53−
110827号に電子供与体として記載されている化合
物および後述する耐拡散性で還元性を有する色素供与性
化合物等が挙げられる。本発明においては還元剤の添加
量は銀1モルに対して0.001〜20モル、特に好ま
しくは0.01〜10モルである。
【0060】本発明の感光材料においては、色素供与性
化合物(色像形成体)として既成の色素(顔料、染
料)、または拡散性色素を形成・放出する化合物を用い
る。色素画像を形成するためには、例えば感光材料に耐
拡散性色素供与性化合物を含有させ、銀イオン(ハロゲ
ン化銀)が銀に還元される反応に対応もしくは逆対応し
て拡散性色素を放出させこれを媒染剤シートに転写す
る。
【0061】本発明においては、感光材料に現像の活性
化と同時に画像の安定化を図る化合物を用いることがで
きる。好ましく用いられる具体的化合物については米国
特許第4,500,626号の第51〜52欄に記載さ
れている。
【0062】本発明の感光材料の処理に使用する色素固
定材料は、感光材料とは別々の支持体上に別個に塗設さ
れる形態であっても、感光材料と同一の支持体上に塗設
される形態であってもよい。感光材料と色素固定材料相
互の関係、支持体との関係、白色反射層との関係は米国
特許第4,500,626号の第57欄に記載の関係が
本願にも適用できる。このように、同一支持体に感光材
料および色素固定材料が塗設される形態を包含させるた
めに、便宜上、感光材料を感光要素、写真要素の言葉を
用いて説明することがあり、さらに、色素固定材料を
「受像要素」または「色素固定要素」と説明することが
ある。
【0063】本発明に好ましく用いられる色素固定材料
は媒染剤とバインダーを含む層を少なくとも1層有す
る。媒染剤は写真分野で公知のものを用いることがで
き、その具体例としては米国特許第4,500,626
号の第58〜59欄や特開昭61−88256号の第3
2〜41頁に記載の媒染剤、特開昭62−244043
号、同62−244036号等に記載のものを挙げるこ
とができる。また、米国特許第4,463,079号に
記載されているような色素受容性の高分子化合物を用い
てもよい。色素固定材料には必要に応じて保護層、剥離
層、カール防止層などの補助層を設けることができる。
特に保護層を設けるのは有用である。
【0064】感光要素や色素固定材料の構成層のバイン
ダーには親水性のものが好ましく用いられる。その例と
しては特開昭62−253159号の第26頁〜28頁
に記載されたものが挙げられる。具体的には、透明か半
透明の親水性バインダーが好ましく、例えばゼラチン、
ゼラチン誘導体等のタンパク質またはセルロース誘導
体、デンプン、アラビアゴム、デキストラン、プルラン
等の多糖類のような天然化合物と、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合体、そ
の他の合成高分子化合物が挙げられる。また、特開昭6
2−245260号等に記載の高吸水性ポリマー、すな
わち−COOMまたは−SO3M(Mは水素原子または
アルカリ金属)を有するビニルモノマーの単独重合体ま
たはこのビニルモノマー同士もしくは他のビニルモノマ
ーとの共重合体(例えばメタクリル酸ナトリウム、メタ
クリル酸アンモニウム、住友化学(株)製のスミカゲル
L−5H)も使用される。これらのバインダーは2種以
上組み合わせて用いることもできる。
【0065】微量の水を供給して熱現像を行う場合にお
いては、上記の高吸水性ポリマーを用いることにより、
水の吸収を迅速に行うことが可能となる。また、高吸水
性ポリマーを媒染層やその保護層に使用すると、転写後
に色素が媒染要素から他のものに再転写するのを防止す
ることができる。
【0066】熱現像感光材料や色素固定材料に使用でき
る公知の写真用添加剤は、前記のRDNo.17,64
3、同No.18,716および同No.307,10
5に記載されており、その該当箇所を下記の表にまとめ
る。
【0067】 添加剤種類 RD17643 RD18716 RD307105 1. 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2. 感度上昇剤 648頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 866〜868 頁 強色増感剤 649頁右欄 4. 蛍光増白剤 24頁 648頁右欄 868頁 5. かぶり防止剤、 24〜25頁 649頁右欄 868〜870 頁 安定剤 6. 光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄〜 873頁 フィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7. 色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 8. 硬膜剤 26頁 651頁左欄 874〜875 頁 9. バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874 頁 10. 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 11. 塗布助剤、 26〜27頁 650頁右欄 875〜876 頁 界面活性剤 12. スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜877 頁 13. マット剤 878〜879 頁
【0068】本発明において感光材料や色素固定材料の
支持体としては、日本写真学会編「写真工学の基礎−銀
塩写真編−」(株)コロナ社刊(昭和54年)(22
3)〜(240)頁記載の紙、合成高分子(フィルム)
等の写真用支持体が挙げられる。具体的には、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ
カーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプ
ロピレン、ポリイミド、セルロース類(例えばトリアセ
チルセルロース)またはこれらのフィルム中へ酸化チタ
ンなどの顔料を含有させたもの、更にポリプロピレンな
どから作られるフィルム法合成紙、ポリエチレン等の合
成樹脂パルプと天然パルプとから作られる混抄紙、ヤン
キー紙、バライタ紙、コーティッドペーパー(特にキャ
ストコート紙)、金属、布類、ガラス類、セラミック等
が用いられる。これらは、単独で用いることもできる
し、ポリエチレン、PET、ポリエステル、ポリスチレ
ン等の合成高分子で片面、または両面をラミネートされ
た支持体を用いることもできる。
【0069】この他に、特開昭62−253159号
(29)〜(31)頁、特開平1−161236号(1
4)〜(17)頁、特開昭63−316848号、特開
平2−22651号、同3−56955号、米国特許第
5,001,033号等に記載の支持体を用いることが
できる。
【0070】これらの支持体の表面に親水性バインダー
とアルミナゾルや酸化スズのような半導性金属酸化物、
カーボンブラックやその他の帯電防止剤を塗布してもよ
い。また、塗布液の濡れ性改善、塗布膜と支持体の密着
改善の目的で、ゼラチン、PVA等のポリマーをこれら
の支持体の表面に予め塗布することも好ましい。
【0071】支持体の厚みはその使用目的に応じ様々で
あるが、40μm以上、400μm以下が通常用いられ
る。ただし、2つ以上の別々の支持体上に塗布された要
素を用い画像を形成する方法の場合、最終的にその要素
上の画像を用いない側の支持体は、前述の範囲よりも薄
い支持体(5μm以上、250μm以下)が好ましく用
いられる。その様な薄い支持体としては、例えばPET
上にアルミニウムを蒸着したフイルム等が用いられる。
【0072】特に耐熱性やカール特性の要求が厳しい場
合、感光材料用の支持体として特開平6−41281
号、同6−43581号、同6−51426号、同6−
51437号、同51442号、同6−82961号、
同6−82960号、同6−82959号、同6−67
346号、同6−202277号、同6−175282
号、同6−118561号、同7−219129号、同
7−219144号等に記載の支持体を好ましく用いる
ことができる。
【0073】感光材料に画像を露光し記録する方法とし
ては、画像情報を電気信号を経由して発光ダイオード、
各種レーザーなどを発光させ露光する方法、画像情報を
CRT、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンス
ディスプレイ、プラズマディスプレイなどの画像表示装
置に出力し、直接または光学系を介して露光する方法な
どがある。複数のLEDやLDなどの点光源を配列し、
複数の画素を同時に露光する方法も高速に書き込む方法
として好ましく用いられる。
【0074】感光材料へ画像を記録する光源としては、
上記のように、自然光、タングステンランプ、発光ダイ
オード、レーザー光源、CRT光源などの米国特許第
4,500,626号第56欄、特開平2−53378
号、同2−54672号記載の光源や露光方法を用いる
ことができる。また、最近進展が著しい青色光発光ダイ
オードを用い、緑色光発光ダイオード赤色光発光ダイオ
ードと組み合せた光源を用いることができる。特に、特
開平7−140567号、同7−248549号、同7
−248541号、同7−295115号、同7−29
0760号、同7−301868号、同7−30186
9号、同7−306481号、同8−15788号記載
の露光装置を好ましく用いることができる。
【0075】また、非線形光学材料とレーザー光等のコ
ヒーレントな光源を組み合せた波長変換素子を用いて画
像露光することもできる。ここで非線形光学材料とは、
レーザー光のような強い光電界を与えた時に現れる分極
と電界との間の非線形性を発現可能な材料であり、ニオ
ブ酸リチウム、リン酸二水素カリウム(KDP)、沃素
酸リチウム、BaB24などに代表される無機化合物
や、尿素誘導体、ニトロアニリン誘導体、例えば3−メ
チル−4−ニトロピリジン−N−オキシド(POM)の
ようなニトロピリジン−N−オキシド誘導体、特開昭6
1−53462号、同62−210432号に記載の化
合物が好ましく用いられる。波長変換素子の形態として
は、単結晶光導波路型、ファイバー型等が知られており
そのいずれもが有用である。
【0076】また、前記の画像情報は、ビデオカメラ、
電子スチルカメラ等から得られる画像信号、日本テレビ
ジョン信号規格(NTSC)に代表されるテレビ信号、
原画をスキャナーなど多数の画素に分割して得た画像信
号、CG、CADで代表されるコンピューターを用いて
作成された画像信号を利用できる。
【0077】本発明の画像形成材料(感光材料および/
または色素固定材料)は、種々の用途に用いることがで
きる。例えば、熱現像転写後の色素固定材料をポジ型ま
たはネガ型のカラープリント材料として用いることがで
きる。また黒色の色素供与物質やイエロー、マゼンタ、
シアンの各色素供与物質を混合して用いる感光材料を使
用することにより、白黒のポジ型またはネガ型のプリン
ト材料やリス用感材の如き印刷用材料またはレントゲン
写真用材料として使用できる。
【0078】本発明の画像形成材料を特に撮影材料から
プリントする材料として用いる場合、特開平6−163
450号、同4−338944号の如く情報記録能を持
つ撮影材料を用いて、本発明の感光材料に露光し熱現像
転写により本発明の色素固定材料にプリントを作製する
ことが好ましい。このプリント方法として、特開平5−
241251号、同5−19364号、同5−1936
3号記載の方法を用いることができる。また、熱現像転
写後の感光材料を適宜脱銀処理することにより、撮影材
料として用いることができる。その場合、支持体として
例えば、特開平4−124645号、同5−40321
号、同6−35092号、同6−317875号記載の
磁性体層を有する支持体を用い、撮影情報などを記録す
ることが好ましい。
【0079】本発明の感光材料および/または色素固定
材料は、加熱現像および色素の拡散転写のための加熱手
段として導電性の発熱体層を有する形態であっても良
い。この場合の発熱要素には、特開昭61−14554
4号等に記載のものを利用できる。
【0080】熱現像工程での加熱温度は、約50℃〜2
50℃であるが、特に約60℃〜180℃が有用であ
る。色素の拡散転写工程は熱現像と同時に行っても良い
し、熱現像工程終了後に行っても良い。後者の場合、転
写工程での加熱温度は、熱現像工程における温度から室
温の範囲で転写可能であるが、特に50℃以上で、熱現
像工程の温度より約10℃低い温度までが好ましい。
【0081】色素の移動は熱のみによっても生じるが、
色素移動を促進するために溶媒を用いてもよい。また、
米国特許第4,704,345号、同4,740,44
5号、特開昭61−238056号等に記載されてい
る、少量の溶媒(特に水)の存在下で加熱し現像と転写
を同時または連続して行う方法も有用である。この方式
においては、加熱温度は50℃以上で溶媒の沸点以下が
好ましい、例えば溶媒が水の場合は50℃〜100℃が
好ましい。
【0082】現像の促進および/または色素の拡散転写
のために用いる溶媒の例としては、水、無機のアルカリ
金属塩や有機の塩基を含む塩基性の水溶液(これらの塩
基としては画像形成促進剤の項で記載したものが用いら
れる)、低沸点溶媒または低沸点溶媒と水もしくは前記
塩基性水溶液との混合溶液が挙げられる。また界面活性
剤、かぶり防止剤、難溶性金属塩との錯形成化合物、防
黴剤、防菌剤を溶媒中に含ませてもよい。
【0083】これらの熱現像、拡散転写の工程で用いら
れる溶媒としては水が好ましく用いられるが、水として
は一般に用いられる水であれば何を用いても良い。具体
的には蒸留水、水道水、井戸水、ミネラルウォーター等
を用いることができる。また本発明の画像形成材料(感
光材料および色素固定材料)を用いる熱現像装置におい
ては水を使い切りで使用しても良いし、循環し繰り返し
使用してもよい。後者の場合材料から溶出した成分を含
む水を使用することになる。また特開昭63−1443
54号、同63−144355号、同62−38460
号、特開平3−210555号等に記載の装置や水を用
いても良い。これらの溶媒は感光材料、色素固定材料ま
たはその両者に付与する方法を用いることができる。そ
の使用量は全塗布膜の最大膨潤体積に相当する溶媒の重
量以下でよい。
【0084】この水を付与する方法としては、例えば特
開昭62−253159号(5)頁、特開昭63−85
544号等に記載の方法が好ましく用いられる。また、
溶媒をマイクロカプセルに閉じ込めたり、水和物の形で
予め感光材料もしくは色素固定要素またはその両者に内
蔵させて用いることもできる。付与する水の温度は前記
特開昭63−85544号等に記載のように30℃〜6
0℃であれば良い。
【0085】また色素移動を促進するために、常温で固
体であり高温では溶解する親水性熱溶剤を感光材料およ
び/または色素固定材料に内蔵させる方式も採用でき
る。内蔵させる層は感光性ハロゲン化銀乳剤層、中間
層、保護層、色素固定層のいずれでも良いが、色素固定
層および/またはその隣接層が好ましい。親水性熱溶剤
の例としては、尿素類、ピリジン類、アミド類、スルホ
ンアミド類、イミド類、アルコール類、オキシム類その
他の複素環類がある。
【0086】現像および/または転写工程における加熱
方法としては、加熱されたブロックやプレートに接触さ
せたり、熱板、ホットプレッサー、熱ローラー、熱ドラ
ム、ハロゲンランプヒーター、赤外および遠赤外ランプ
ヒーターなどに接触させたり、高温の雰囲気中を通過さ
せる方法などがある。感光材料と色素固定材料を重ね合
わせる方法は特開昭62−253159号、特開昭61
−147244号(27)頁記載の方法が適用できる。
【0087】本発明の写真要素の処理には必要に応じ種
々の現像装置のいずれもが使用できる。例えば、特開昭
59−75247号、同59−177547号、同59
−181353号、同60−18951号、実開昭62
−25944号、特開平6−130509号、同6−9
5338号、同6−95267号、同8−29955
号、同8−29954号等に記載されている装置などが
好ましく用いられる。また市販の装置としては富士写真
フイルム(株)製ピクトロスタット100、同ピクトロ
スタット200、同ピクトロスタット300、同ピクト
ロスタット330、同ピクトログラフィー3000、同
ピクトログラフィー3500、同ピクトログラフィー4
000などが使用できる。
【0088】
【実施例】以下、実施例をもって本発明の感光材料の説
明を行うが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。以下のようにして熱現像感光材料を作成した。その
製造に用いた物質の構造は後記の[化8]〜[化14]
に示した。まず、感光性ハロゲン化銀乳剤の作り方につ
いて述べる。
【0089】感光性ハロゲン化銀乳剤(1)〔第6層
(680nm感光層)用低感側乳剤〕良く攪拌している
表1に示す組成の水溶液に表2に示す組成の(I)液と
(II)液を9分間かけて同時に添加し、又、その5分後
に、表2に示す組成の(III)液を33分間、(IV)液を
33分30秒間かけて添加した。
【0090】
【表1】
【0091】
【表2】
【0092】又、(III) 液の添加開始15分後から2
7分間かけて増感色素を0.350%含有する水溶液
150mlを添加した。
【0093】常法により水洗、脱塩(沈降剤aを用いて
pHを4.1で行った)後、石灰処理オセインゼラチン
22gを加えて、pHを6.0,pAgを7.9に調節
した後、60℃で化学増感した。化学増感に用いた化合
物は、表3に示す通りである。得られた乳剤の収量は6
30gで変動係数10.2%の単分散立方体塩臭化銀乳
剤で、平均粒子サイズは0.22μmであった。
【0094】
【表3】
【0095】感光性ハロゲン化銀乳剤(2)〔第6層
(680nm感光層)用高感側乳剤〕良く攪拌している
表4に示す組成の水溶液に表5に示す組成の(I)液と
(II)液を9分間かけて同時に添加し、又、その5分後
に、表5に示す組成の(III)液を33分間、(IV)液を
33分30秒間かけて添加した。
【0096】
【表4】
【0097】
【表5】
【0098】又、(III) 液の添加開始15分後から2
1分間かけて増感色素を0.350%含有する水溶液
135mlを添加した。
【0099】常法により水洗、脱塩(沈降剤aを用いて
pHを4.1で行った)後、石灰処理オセインゼラチン
22gを加えて、pHを6.0,pAgを7.9に調節
した後、60℃で化学増感した。化学増感に用いた化合
物は、表6に示す通りである。得られた乳剤の収量は6
30gで変動係数10.2%の単分散立方体塩臭化銀乳
剤で、平均粒子サイズは0.25μmであった。
【0100】
【表6】
【0101】感光性ハロゲン化銀乳剤(3)〔第4層
(750nm感光層)用乳剤〕良く攪拌している表7に
示す組成の水溶液に表8に示す組成の(I)液と(II)
液を18分間かけて同時に添加し、又、その5分後に、
表8に示す組成の(III) 液を24分間、(IV)液を24
分30秒間かけて添加した。
【0102】
【表7】
【0103】
【表8】
【0104】常法により水洗、脱塩(沈降剤bを用いて
pHを3.9で行った)後、脱カルシウム処理した石灰
処理オセインゼラチン(カルシウム含有率150PPM
以下)22gを加えて、40℃で再分散し、4−ヒドロ
キシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデ
ンを0.39g加えて、pHを5.9、pAgを7.8
に調節した。その後、表9に示す薬品を用いて60℃で
化学増感した。又、化学増感の途中で増感色素をメタ
ノール溶液として(表10に示す組成の溶液)添加し
た。さらに、化学増感後50℃に降温して後に述べる安
定剤のゼラチン分散物200gを添加し、良く攪拌し
た後収納した。得られた乳剤の収量は938gで変動係
数12.6%の単分散立方体塩臭化銀乳剤で、平均粒子
サイズは0.23μmであった。
【0105】
【表9】
【0106】
【表10】
【0107】感光性ハロゲン化銀乳剤(4)〔第2層
(810nm感光層)用乳剤〕良く攪拌している表11
に示す組成の水溶液に表12に示す組成の(I)液と
(II)液を18分間かけて同時に添加し、又、その5分
後表12に示す組成の(III) 液を24分間、(IV)液を
24分30秒間かけてそれぞれ添加した。
【0108】
【表11】
【0109】
【表12】
【0110】常法により水洗、脱塩(沈降剤aを用いて
pHを3.8で行った)後、石灰処理オセインゼラチン
22gを加えて、pHを7.4、pAgを7.8に調節
した後、60℃で化学増感した。化学増感に用いた化合
物は、表13に示す通りである。得られた乳剤の収量は
683gで変動係数9.7%の単分散立方体塩臭化銀乳
剤で、平均粒子サイズは0.32μmであった。
【0111】
【表13】
【0112】次に、第2層(810nm感光層)に添加
する微粒子塩化銀粒子の調整法について述べる。良く攪
拌している表14に示す組成の水溶液に表15に示す組
成の(I)液と(II)液を4分間かけて同時に添加し,
又,その3分後に表15に示す組成の(III) 液と(IV)
液を8分間かけて添加した。
【0113】
【表14】
【0114】
【表15】
【0115】常法により水洗、脱塩(沈降剤aを用いて
pHを3.9で行った)後、石灰処理オセインゼラチン
132gを加えて、35℃で再分散し、4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン4
gを加えて、pHを5.7に調節した。得られた塩化銀
微粒子乳剤の収量は3200gで、平均粒子サイズは
0.10μmであった。
【0116】コロイド銀のゼラチン分散物の調整法につ
いて述べる。良く攪拌している表16に示す組成の水溶
液に、表17に示す組成の液を24分間かけて添加し
た。その後沈降剤aを用いて、水洗した後、石灰処理オ
セインゼラチン43gを加えて、pHを6.3に合わせ
た。平均粒子サイズは0.02μmで収量は、512g
であった。(銀2%,ゼラチン6.8%を含有する分散
物)
【0117】
【表16】
【0118】
【表17】
【0119】次に疎水性添加剤のゼラチン分散物の調製
法について述べる。
【0120】還元剤および還元剤のゼラチン分散物
を、表18の処方どおり調製した。即ち各油相成分を、
約60℃に加熱溶解させこの溶液に約60℃に加温した
水相成分を加え、攪拌混合した後ホモジナイザーで10
分間、10000rpmにて分散し、均一な分散物を得
た。さらに得られた分散物から減圧脱有機溶剤装置を用
いて酢酸エチルを除去した。
【0121】
【表18】
【0122】イエロー色素供与性化合物、マゼンタ色素
供与性化合物、シアン色素供与性化合物のゼラチン分散
物をそれぞれ表19の処方どおり調製した。即ち各油相
成分を、約70℃に加熱溶解させ均一な溶液とし、この
溶液に約60℃に加温した水相成分を加え攪拌混合した
後ホモジナイザーで10分間、10000rpmにて分
散した。これに加水し、攪拌して均一な分散物を得た。
さらにシアン色素供与性化合物のゼラチン分散物を限外
濾過モジュール(旭化成製限外濾過モジュール:ACV
−3050)を用いて、水による希釈と濃縮を繰り返し
て表19の酢酸エチル量の17.6分の1になるように
酢酸エチルを減量した。
【0123】
【表19】
【0124】還元剤のゼラチン分散物を、表20の処
方どおり調製した。即ち各油相成分を、約60℃に加熱
溶解させこの溶液に約60℃に加温した水相成分を加
え、攪拌混合した後ホモジナイザーで10分間、100
00rpmにて分散し、均一な分散物を得た。
【0125】
【表20】
【0126】ポリマーラッテクスaの分散物を、表21
の処方通り調整した。即ち表21の量のポリマーラテッ
クスa、界面活性剤、水の混合物を撹拌しながら界面
活性剤を10分間かけて添加し、均一な分散物を得
た。さらに得られた分散物を限外ろ過モジュール(旭化
成限外ろ過モジュール;ACV−3050)を用いて、
水による希釈と濃縮を繰り返して分散物中の塩濃度が9
分の1になるように調整した。
【0127】
【表21】
【0128】安定剤のゼラチン分散物を、表22の処
方どおり調製した。即ち各油相成分を、室温で溶解さ
せ、この溶液に約40℃に加温した水相成分を加え、攪
拌混合した後ホモジナイザーで10分間、10000r
pmにて分散した。これに加水し、攪拌して均一な分散
物を得た。
【0129】
【表22】
【0130】水酸化亜鉛のゼラチン分散物を、表23の
処方どおり調製した。即ち各成分を混合溶解した後、ミ
ルで平均粒径0.75mmのガラスビーズを用いて30
分間分散した。さらにガラスビーズを分離除去し、均一
な分散物を得た。(水酸化亜鉛は平均粒子サイズが0.
25μmのものを使用した。)
【0131】
【表23】
【0132】次に、保護層に添加しているマット剤のゼ
ラチン分散物の調製法について述べる。塩化メチレンに
PMMAを溶解した液を少量の界面活性剤とともにゼラ
チン中に添加し、高速攪拌分散した。つづいて減圧脱溶
剤装置を用いて塩化メチレンを除去し、平均粒子サイズ
が4.3μmの均一な分散物を得た。
【0133】以上のものを用いて表24〜表26に示す
熱現像感光材料100を作った。
【0134】
【表24】
【0135】
【表25】
【0136】
【表26】
【0137】
【化8】
【0138】
【化9】
【0139】
【化10】
【0140】
【化11】
【0141】
【化12】
【0142】
【化13】
【0143】
【化14】
【0144】感光材料100の第6層中の感光性ハロゲ
ン化銀を表27に示したとおり変更した感光材料101
〜108を作成した。
【0145】
【表27】
【0146】次に、色素固定材料の作り方について説明
する。表28に示される支持体に表29で示される層構
成の塗布を行い色素固定材料100を作製した。その作
製に使用した物質の構造は後記の[化15]〜[化1
8]に示した。
【0147】
【表28】
【0148】
【表29】
【0149】
【化15】
【0150】
【化16】
【0151】
【化17】
【0152】
【化18】
【0153】表30に示した条件で、特開平6−127
021号の図2に記載の露光装置を用いて感光材料に露
光した後、上記色素固定材料100と組み合わせ、フジ
ックスピクトログラフィー3500を使用して83℃3
5秒の現像処理を行った。
【0154】
【表30】
【0155】得られた処理済みの試料を自動記録色濃度
計で測定し、最高発色濃度とかぶり濃度を評価した結果
を表31に示した。この結果よりサイズの低下による粒
子個数の増加が見られ、1μm3当たりの粒子個数が10
個以上の時にDmaxが向上し、Dminも低減しうる
ことが確認された。さらに本発明の化合物を用いること
により、さらに、Dminが低減することが明らかとな
った。また、感光性ハロゲン化銀塗布量の増加による粒
子個数の増加でも、Dmaxは増大するが、同時にDm
inも上がる。その際粒子サイズ0.20μm以下と
し、一般式(A)の化合物の添加によりDminが減少
することが明らかとなった。
【0156】
【表31】
【0157】感光材料100の第6層中の感光性ハロゲ
ン化銀を感光材料105で使用した感光性ハロゲン化銀
(8)に変更し、第4層中の感光性ハロゲン化銀(3)
を粒子形成温度36℃に変更し、最適な化学増感を行った
0.20μmの感光性ハロゲン化銀(9)に変更、さらに、
第2層中の感光性ハロゲン化銀(3)を粒子形成温度36
℃に変更し、最適な化学増感を行った0.15μmの感光性
ハロゲン化銀(9)に変更した感光材料200を作成し
た。感光材料100〜108と同様に感光材料200を
処理し、得られた処理済みの試料を自動記録色濃度計で
測定し、最高発色濃度とかぶり濃度を評価した結果を表
32に示した。この結果からもサイズの低下による粒子
個数の上昇において、1μm3当たりの粒子個数が10個
以上の時にDmaxが向上し、Dminも低減すること
が確認された。
【0158】
【表32】
【0159】
【発明の効果】本発明の熱現像カラー感光材料は、最大
濃度が大きく、かぶり濃度の小さいカラー画像を形成す
るので、ディスクリミネーションに優れた拡散転写画像
を与える。したがってこの画像形成方法によれば、ディ
スクリミネーションに優れた高品質の拡散転写画像を短
時間で形成することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも、色素供与性化合
    物、最適に化学増感された感光性ハロゲン化銀粒子及び
    親水性バインダーを含有する熱現像カラー感光材料であ
    って、その少なくとも一層の感光層中に含有される該感
    光性ハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズが0.20μm
    以下であり、且つ該感光層中の1μm 3当たり平均10
    個以上の該ハロゲン化銀粒子を含有することを特徴とす
    る熱現像感光材料。
  2. 【請求項2】 前記熱現像感光材料の少なくとも一層に
    下記一般式(A)で表される化合物を更に含有すること
    を特徴とする、請求項1に記載の熱現像感光材料。 【化1】 式(A)中、Raは炭素原子数4以上のアルキル基、炭
    素原子数7以上のアラルキル基、炭素原子数6以上のア
    リール基または炭素数4以上の複素環基を表す。Rbは
    アルキル基、アラルキル基、アリール基または複素環基
    を表す。Mは水素原子、銀原子、またはアルカリ金属原
    子を表す。
JP2002137760A 2002-05-13 2002-05-13 熱現像カラー感光材料およびこれを用いた画像形成方法 Pending JP2003330155A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002137760A JP2003330155A (ja) 2002-05-13 2002-05-13 熱現像カラー感光材料およびこれを用いた画像形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002137760A JP2003330155A (ja) 2002-05-13 2002-05-13 熱現像カラー感光材料およびこれを用いた画像形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003330155A true JP2003330155A (ja) 2003-11-19

Family

ID=29699427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002137760A Pending JP2003330155A (ja) 2002-05-13 2002-05-13 熱現像カラー感光材料およびこれを用いた画像形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003330155A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3579136B2 (ja) 画像形成方法
JPH05181246A (ja) 熱現像感光材料
US5716775A (en) Heat-developable color light-sensitive material
JP3725631B2 (ja) 熱現像カラー感光材料
JP3556789B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3575645B2 (ja) 画像形成方法
JP3153380B2 (ja) 熱現像カラー感光材料
JP3600639B2 (ja) ハロゲン化銀感光材料およびそれを用いる画像形成方法
JP2003330155A (ja) 熱現像カラー感光材料およびこれを用いた画像形成方法
JP2881052B2 (ja) 熱現像カラー感光材料
JP3689189B2 (ja) 画像形成方法
US6410217B2 (en) Heat-developable color light-senitive material
JP3574239B2 (ja) 画像形成方法
JPH06337511A (ja) 熱現像カラー感光材料およびこれを用いるカラー画像形成方法
JP3689181B2 (ja) 熱現像カラー感光材料
JPH07219184A (ja) 熱現像カラー感光材料およびその製造方法
JPH05127334A (ja) 熱現像カラー感光材料
JP3151716B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2006047405A (ja) 熱現像カラー感光材料
JP2001215669A (ja) 熱現像カラー感光材料
JPH07120014B2 (ja) 熱現像感光材料
JPH05241267A (ja) 熱現像感光材料
JPH09319045A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2006098967A (ja) 熱現像カラー感光材料
JPH06337510A (ja) 熱現像感光材料