JP2003329122A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JP2003329122A JP2002141189A JP2002141189A JP2003329122A JP 2003329122 A JP2003329122 A JP 2003329122A JP 2002141189 A JP2002141189 A JP 2002141189A JP 2002141189 A JP2002141189 A JP 2002141189A JP 2003329122 A JP2003329122 A JP 2003329122A
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良雄 伊藤
Kunihiro Iwatsuki
邦裕 岩月
Yasunori Nakawaki
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Kazumi Hoshiya
一美 星屋
Takahiro Oshiumi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロックアップクラッチのスリップ制御及び無
段変速機構の変速制御が互いに他に対し悪影響を及ぼす
ことを防止する。 【解決手段】 ロックアップクラッチ26の入出力回転
速度差ΔNを目標入出力回転速度差ΔNtにするフレッ
クスロックアップ制御のフィードバック制御中に無段変
速機構18の入力側回転速度Ninと目標入力側回転速度
Nintとの偏差の大きさが大きくなり、変速フィードバ
ック制御量の大きさが大きくなったときには、フレック
スロックアップ制御を停止し(S310〜340)、無
段変速機構18の入力側回転速度Ninを目標入力側回転
速度Nintにする変速フィードバック制御が行われてい
るときにフレックスロックアップ制御のフィードバック
制御が開始されるときには変速フィードバック制御を停
止する(S380〜400)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
無段変速機に係り、更に詳細には無段変速機の制御装置
に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌に於いて互いに直列に連
結されたクラッチと無段変速機構とを備えた無段変速機
の制御装置の一つとして、例えば特開平8−17805
5号公報に記載されている如く、ロックアップクラッチ
を有する流体式伝動装置と、該流体式伝動装置に連結さ
れる無段変速機構と、ロックアップクラッチの接続状態
及び無段変速機構の変速比を車輌の運転状態に応じて制
御する制御手段とを有し、制御手段はロックアップクラ
ッチの接続と変速開始のタイミングとの重複を回避する
よう構成された無段変速機の制御装置が従来より知られ
ている。
【0003】かかる無段変速機の制御装置によれば、ロ
ックアップクラッチの接続と変速開始のタイミングとの
重複が回避されるので、ロックアップクラッチの接続に
よるショック及び変速開始によるショックが同時のタイ
ミングにて発生することに起因する不快なショック、即
ち車輌前後方向の加速度の急激な変化の発生を防止する
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記公開公報に
は、ロックアップクラッチの入出力回転速度の関係(差
又は比)が目標の関係になるようロックアップクラッチ
がスリップ制御される場合にロックアップクラッチのス
リップ制御及び無段変速機構の変速制御を如何にすべき
かについては記載されておらず、従って上記公開公報に
記載された従来の無段変速機の制御装置にはこの点で改
善の余地がある。
【0005】例えばフィードバック制御によるロックア
ップクラッチのスリップ制御及び無段変速機構の変速制
御が同時に行われると、これらの制御が互いに干渉し互
いに他に対し悪影響を及ぼすので、制御性が低下したり
制御のハンチングが生じる虞れがある。特に変速時のフ
ィードバック制御中にロックアップクラッチのフィード
バック制御によるスリップ制御が開始される場合にはス
リップ制御の収束が遅れ、ロックアップクラッチのフィ
ードバック制御によるスリップ制御中に変速フィードバ
ック制御が開始される場合には変速フィードバック制御
の収束が遅れる場合がある。
【0006】本発明は、従来の無段変速機の制御装置に
於いてフィードバック制御によるロックアップクラッチ
のスリップ制御及び無段変速機構の変速制御が同時に行
われる場合に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたも
のであり、本発明の主要な課題は、ロックアップクラッ
チのスリップ制御及び無段変速機構の変速制御が互いに
干渉し互いに他に対し悪影響を及ぼすことを防止するこ
とにより、ロックアップクラッチのスリップ制御及び無
段変速機構の変速制御が適切に行われなくなることを防
止することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、クラッチと無段変速機構とを備えた無段
変速機の制御装置にして、前記無段変速機構の実変速比
指標値が目標変速比指標値になるよう制御する無段変速
機構制御手段と、前記クラッチの実入出力回転速度関係
値が目標入出力回転速度関係値になるよう制御するクラ
ッチ制御手段とを有し、前記無段変速機構制御手段によ
るフィードバック制御が実行されている状況に於いて前
記クラッチ制御手段によるフィードバック制御が実行さ
れるときには、前記無段変速機構制御手段によるフィー
ドバック制御の制御量を低減補正することを特徴とする
無段変速機の制御装置(請求項1の構成)、又はクラッ
チと無段変速機構とを備えた無段変速機の制御装置にし
て、前記無段変速機構の実変速比指標値が目標変速比指
標値になるよう制御する無段変速機構制御手段と、前記
クラッチの実入出力回転速度関係値が目標入出力回転速
度関係値になるよう制御するクラッチ制御手段とを有
し、前記クラッチ制御手段によるフィードバック制御が
実行されている状況に於いて前記無段変速機構制御手段
によるフィードバック制御が実行されるときには、前記
クラッチ制御手段による前記フィードバック制御の制御
量を低減補正することを特徴とする無段変速機の制御装
置(請求項3の構成)、又はクラッチと無段変速機構と
を備えた無段変速機の制御装置にして、前記無段変速機
構の実変速比指標値が目標変速比指標値になるよう制御
する無段変速機構制御手段と、前記クラッチの実入出力
回転速度関係値が目標入出力回転速度関係値になるよう
制御するクラッチ制御手段とを有し、前記無段変速機構
制御手段による制御及び前記クラッチ制御手段による制
御の両者が実行されるときには、一方の制御手段による
制御の程度に応じて他方の制御手段の制御量を補正する
ことを特徴とする無段変速機の制御装置(請求項5の構
成)によって達成される。
【0008】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記クラッチの実入出力回転速度関係値が前記目標入出力
回転速度関係値を含む所定の範囲内になったときには、
前記無段変速機構制御手段によるフィードバック制御の
制御量の低減補正を終了するよう構成される(請求項2
の構成)。
【0009】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前
記無段変速機構の実変速比指標値が前記目標変速比指標
値を含む所定の範囲内になったときには、前記クラッチ
制御手段によるフィードバック制御の制御量の低減補正
を終了するよう構成される(請求項4の構成)。
【0010】
【発明の作用及び効果】上記請求項1の構成によれば、
無段変速機構制御手段によるフィードバック制御が実行
されている状況に於いてクラッチ制御手段によるフィー
ドバック制御が実行されるときには、無段変速機構制御
手段によるフィードバック制御の制御量が低減補正され
るので、無段変速機構制御手段によるフィードバック制
御がクラッチ制御手段によるフィードバック制御に与え
る悪影響を低減することができ、これにより無段変速機
構制御手段によるフィードバック制御の制御量が低減補
正されない場合に比して、クラッチ制御手段によるフィ
ードバック制御のハンチングの虞れを低減しクラッチ制
御手段によるフィードバック制御を適切に実行すること
ができる。
【0011】また上記請求項2の構成によれば、クラッ
チの実入出力回転速度関係値が目標入出力回転速度関係
値を含む所定の範囲内になったときには、無段変速機構
制御手段によるフィードバック制御の制御量の低減補正
を終了するので、クラッチ制御手段によるフィードバッ
ク制御のハンチングを防止し得る状況に於いて無段変速
機構制御手段によるフィードバック制御を早期に復帰さ
せ、無段変速機構の実変速比指標値を早期に目標変速比
指標値に制御することができる。
【0012】また上記請求項3の構成によれば、クラッ
チ制御手段によるフィードバック制御が実行されている
状況に於いて無段変速機構制御手段によるフィードバッ
ク制御が開始されるときには、クラッチ制御手段による
フィードバック制御量が低減補正されるので、クラッチ
制御手段によるフィードバック制御の制御が無段変速機
構制御手段によるフィードバック制御に与える悪影響を
低減することができ、これによりクラッチ制御手段によ
るフィードバック制御の制御量が低減補正されない場合
に比して、無段変速機構制御手段によるフィードバック
制御のハンチングの虞れを低減し無段変速機構制御手段
によるフィードバック制御を適切に実行することができ
る。
【0013】また上記請求項4の構成によれば、無段変
速機構の実変速比指標値が目標変速比指標値を含む所定
の範囲内になったときには、クラッチ制御手段によるフ
ィードバック制御の制御量の低減補正を終了するので、
無段変速機構制御手段によるフィードバック制御のハン
チングを防止し得る状況に於いてクラッチ制御手段によ
るフィードバック制御を早期に復帰させ、クラッチの実
入出力回転速度関係値を早期に目標入出力回転速度関係
値に制御することができる。
【0014】また上記請求項5の構成によれば、無段変
速機構制御手段による制御及びクラッチ制御手段による
制御の両者が実行されるときには、一方の制御手段によ
る制御の程度に応じて他方の制御手段の制御量が補正さ
れるので、一方の制御手段による制御の程度に応じて他
方の制御手段による制御が一方の制御手段による制御に
与える悪影響を低減することができ、これにより無段変
速機構制御手段による制御及びクラッチ制御手段による
制御が互いに対し与える悪影響を防止しつつ無段変速機
構制御手段による制御及びクラッチ制御手段による制御
を適切に実行することができる。
【0015】尚本発明に於いて、実変速比指標値及び目
標変速比指標値に於ける「変速比指標値」は無段変速機
構の変速比又は無段変速機構の入力側回転速度を意味
し、実入出力回転速度関係値及び目標入出力回転速度関
係値に於ける「入出力回転速度関係値」はクラッチの入
力回転速度と出力回転速度との差又は比を意味する。
【0016】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、無段変
速機構制御手段によるフィードバック制御が実行されて
いる状況に於いてクラッチ制御手段によるフィードバッ
ク制御が実行されるときには、無段変速機構制御手段に
よるフィードバック制御の制御量を0に低減補正して無
段変速機構制御手段によるフィードバック制御を停止す
るよう構成される(好ましい態様1)。
【0017】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、基準値以上の大きさ
の制御量にて無段変速機構制御手段によるフィードバッ
ク制御が実行されている状況に於いてクラッチ制御手段
によるフィードバック制御が実行されるときに、無段変
速機構制御手段によるフィードバック制御の制御量を低
減補正するよう構成される(好ましい態様2)。
【0018】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、クラッチ制御手段に
よるフィードバック制御の制御量の大きさが補正終了基
準値未満になったときに、無段変速機構制御手段による
フィードバック制御の制御量の低減補正を終了するよう
構成される(好ましい態様3)。
【0019】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項2の構成に於いて、無段変速機構制御手
段によるフィードバック制御が実行されている状況に於
いてクラッチ制御手段によるフィードバック制御が実行
されるときには、無段変速機構制御手段によるフィード
バック制御の制御量を0に低減補正して無段変速機構制
御手段によるフィードバック制御を停止し、クラッチの
実入出力回転速度関係値が目標入出力回転速度関係値を
含む所定の範囲内になったときには、無段変速機構制御
手段によるフィードバック制御の制御量の低減補正を終
了し無段変速機構制御手段によるフィードバック制御を
再開するよう構成される(好ましい態様4)。
【0020】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様4の構成に於いて、無段変速機構
制御手段によるフィードバック制御の制御量は無段変速
機構の実変速比指標値と目標変速比指標値との偏差に基
づく比例項、積分項、微分項よりなる制御量であり、無
段変速機構制御手段によるフィードバック制御を再開す
る際には該フィードバック制御の制御量の積分項及び微
分項を0に初期化するよう構成される(好ましい態様
5)。
【0021】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項3の構成に於いて、クラッチ制御手段に
よるフィードバック制御が実行されている状況に於いて
実変速比指標値の大きさが補正開始基準値以上であると
きに、クラッチ制御手段によるフィードバック制御の制
御量を低減補正するよう構成される(好ましい態様
6)。
【0022】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項3の構成に於いて、クラッチ制御手段に
よるフィードバック制御が基準値以上の大きさの制御量
にて実行されるときに、クラッチ制御手段によるフィー
ドバック制御の制御量を低減補正するよう構成される
(好ましい態様7)。
【0023】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項3の構成に於いて、クラッチ制御手段に
よるフィードバック制御が実行されている状況に於いて
無段変速機構制御手段によるフィードバック制御が実行
されるときには、クラッチ制御手段によるフィードバッ
ク制御の制御量を0に低減補正してクラッチ制御手段に
よるフィードバック制御を停止するよう構成される(好
ましい態様8)。
【0024】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項3の構成に於いて、無段変速機構制御手
段によるフィードバック制御の制御量の大きさが補正終
了基準値未満になったときに、無段変速機構制御手段に
よるフィードバック制御の制御量の低減補正を終了する
よう構成される(好ましい態様9)。
【0025】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項4の構成に於いて、クラッチ制御手段に
よるフィードバック制御が実行されている状況に於いて
無段変速機構制御手段によるフィードバック制御が実行
されるときには、クラッチ制御手段によるフィードバッ
ク制御の制御量を0に低減補正してクラッチ制御手段に
よるフィードバック制御を停止し、無段変速機構の実変
速比指標値が目標変速比指標値を含む所定の範囲内にな
ったときには、クラッチ制御手段によるフィードバック
制御の制御量の低減補正を終了してクラッチ制御手段に
よるフィードバック制御を再開するよう構成される(好
ましい態様10)。
【0026】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様9の構成に於いて、クラッチ制御
手段によるフィードバック制御の制御量はクラッチの実
入出力回転速度関係値と目標入出力回転速度関係値との
偏差に基づく比例項、積分項、微分項よりなる制御量で
あり、クラッチ制御手段によるフィードバック制御を再
開する際には該フィードバック制御の制御量の積分項及
び微分項を0に初期化するよう構成される(好ましい態
様11)。
【0027】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5の構成に於いて、他方の制御手段によ
る制御が一方の制御手段による制御に対する悪影響が低
減されるよう、一方の制御手段による制御の程度に応じ
て他方の制御手段の制御量を補正するよう構成される
(好ましい態様12)。
【0028】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5又は上記好ましい態様12の構成に於
いて、一方の制御手段は無段変速機構制御手段であり、
他方の制御手段はクラッチ制御手段であり、クラッチ制
御手段による制御が過渡的な制御状態にある状況に於い
て無段変速機構制御手段による制御及びクラッチ制御手
段による制御の両者が実行されるときに、無段変速機構
制御手段による制御の程度に応じてクラッチ制御手段に
よる制御の制御量を補正するよう構成される(好ましい
態様13)。
【0029】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5又は上記好ましい態様12の構成に於
いて、一方の制御手段はクラッチ制御手段であり、他方
の制御手段は無段変速機構制御手段であり、無段変速機
構制御手段による制御が過渡的な制御状態にある状況に
於いてクラッチ制御手段による制御及び無段変速機構制
御手段による制御の両者が実行されるときに、クラッチ
制御手段による制御の程度に応じて無段変速機構制御手
段による制御の制御量を補正するよう構成される(好ま
しい態様14)。
【0030】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1乃至5及び上記好ましい態様1乃至1
4の構成に於いて、クラッチ及び無段変速機構は動力源
と駆動輪との間にて互いに直列に連結される(好ましい
態様15)。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を幾つかの好ましい実施の形態(以下単に実施形態
という)について詳細に説明する。
【0032】第一の実施形態 図1は本発明による制御装置の第一の実施形態が適用さ
れる車輌の動力伝達装置を示すスケルトン図、図2は図
1に示された動力伝達装置に組み込まれたトルクコンバ
ータのロックアップクラッチの係合力を制御する油圧回
路を示す説明図である。尚簡略化の目的で、図1に於い
てはトルクコンバータ及び前後進切換装置の上半分のみ
が図示され、図2に於いてはトルクコンバータの上半分
のみが図示されている。
【0033】図1に於いて、動力伝達装置10は例えば
横置き型FF(フロントエンジン・フロントドライブ)
車に好適なものとして構成されており、走行用動力源と
しての内燃機関であるエンジン12を備えている。エン
ジン12の出力は、トルクコンバータ14、前後進切換
装置16、ベルト式無段変速機構構(CVT)18、減
速歯車装置20を介して差動歯車装置22へ伝達され、
更に図1には示されていない一対のユニバーサルジョイ
ントを介して左右の駆動輪24L、24Rへ伝達され
る。
【0034】トルクコンバータ14は、エンジン12の
クランク軸12aに連結されたポンプインペラ14pと、
タービン軸34を介して前後進切換装置16に連結され
たタービンインペラ14tと、一方向クラッチ14cを介
してハウジングの如き非回転部材により回転可能に支持
されたステータ14sとを有する一般的な構成のもので
あり、エンジン12の動力を流体を介して前後進切換装
置16へ伝達するようになっている。
【0035】入力回転部材であるポンプインペラ14p
と出力回転部材であるタービンインペラ14tとの間に
は、それらを一体的に連結して相互に一体回転させるこ
とができるようにするためのロックアップクラッチ(直
結クラッチ)26が設けられている。このロックアップ
クラッチ26は、エンジン12から左右の駆動輪(例え
ば前輪)24L、24Rへ至る動力伝達経路に於いてエ
ンジン12とベルト式無段変速機構構18との間に配置
されると共に、ベルト式無段変速機構構18と直列に連
結されている。
【0036】前後進切換装置16は図示の実施形態に於
いてはダブルピニオン型の遊星歯車装置にて構成されて
おり、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギ
ヤ16sに連結され、ベルト式無段変速機構構18の入
力軸36はキャリア16cに連結されている。図には示
されていないシフトレバーがD、2、Lレンジなどの前
進走行レンジに設定されると、キャリア16cとサンギ
ヤ16sとの間に配設された油圧式の前進クラッチ38
が係合せしめられ、前後進切換装置16は入力軸36と
一体に回転することによりタービン軸34が入力軸36
に直結され、これにより前進方向の駆動力がベルト式無
段変速機構構18等を介して駆動輪24R、24Lへ伝
達される。
【0037】これに対しシフトレバーがRレンジである
後進走行レンジに設定されると、リングギヤ16rとハ
ウジングの如き非回転部材との間に配設された油圧式の
後進ブレーキ40が係合せしめられリングギヤ16rが
非回転部材に連結されると共に前進クラッチ38が解放
され、入力軸36はタービン軸34とは逆方向へ回転
し、これにより後進方向の駆動力がベルト式無段変速機
構構18等を介して駆動輪24R、24Lへ伝達され
る。
【0038】ベルト式無段変速機構18は、入力軸36
に設けられた有効径が可変の入力側可変プーリ装置42
と、出力軸44に設けられた有効径が可変の出力側可変
プーリ装置46と、それらの可変プーリ装置42、46
のV溝に巻き掛けられた伝動ベルト48とを有し、動力
伝達部材として機能する伝動ベルト48と可変プーリ装
置42、46のV溝の壁面との間の摩擦力を介して動力
の伝達を行うようになっている。
【0039】入力側可変プーリ装置42はそのV溝幅、
即ち伝動ベルト48の巻き掛かり径(有効径)を変更す
るための入力側油圧シリンダ42cを有し、油圧シリン
ダ42cに対し給排される作動油の油圧Paは油圧制御回
路52によって制御され、これにより可変プーリ装置4
2のV溝幅が変化して伝動ベルト48の巻き掛かり径が
変更され、変速比γ(=入力側回転速度Nin/出力側回
転速度Nout)が無段階に連続的に変化せしめられる。
【0040】同様に、出力側可変プーリ装置46はその
V溝幅を変更するための出力側油圧シリンダ46cを有
し、油圧シリンダ46c内の油圧Pbも油圧制御回路52
により調圧され、これにより伝動ベルト48に対する出
力側可変プーリ装置46の挟圧力が調節されることによ
って伝動ベルト48の張力が調節され、伝動ベルト48
が可変プーリ装置42及び46に対し滑ることが防止さ
れる。尚油圧制御回路52は電子制御装置54により制
御される。
【0041】図2に詳細に示されている如く、ロックア
ップクラッチ26はエンジン12のクランク軸12aに
連結されたフロントカバー62の内面に対向して配置さ
れ、油圧によってフロントカバー62の内面に接触しこ
れより離隔するよう構成されている。ロックアップクラ
ッチ26に対しフロントカバー62側の油室は解放側油
室64であり、ロックアップクラッチ26に対し解放側
油室64とは反対側の油室は係合側油室66であり、解
放側油室64及び係合側油室66の油圧は図2に示され
た油圧制御回路68により制御される。
【0042】ロックアップクラッチ26は、解放側油室
64に油圧(解放圧)が供給されると共に係合側油室6
6より油圧が排出されることにより、フロントカバー6
2の内面から離れて解放状態(非係合状態)となり、ま
た反対方向に油圧(係合圧)が給排されることにより、
フロントカバー62の内面に押し付けられて係合状態
(ロックアップ状態)となる。更に解放側油室64及び
係合側油室66の間の差圧が適宜に制御されることによ
り、ロックアップクラッチ26がフロントカバー62に
対し滑り状態にて接触せしめられ、所謂スリップ制御
(フレックスロックアップ制御)が行われる。
【0043】図2に於いて、油圧制御回路68はリニア
ソレノイドバルブ70を含んでおり、リニアソレノイド
バルブ70は、ライン圧を調圧することにより得られる
モジュレータ圧Pmoduを、電子制御装置54より入力さ
れる駆動電流(デューティ比)に応じて調圧し、その調
圧された信号圧Plin をロックアップコントロールバル
ブ72へ出力するよう構成されている。ロックアップコ
ントロールバルブ72はセカンダリーレギュレータバル
ブ(図示せず)により調圧された油圧を元圧としてこれ
を調圧しロックアップリレーバルブ74へ出力する調圧
バルブであり、信号圧Plin はスプールに対しスプリン
グ76とは反対側に入力される。
【0044】またこの信号圧Plin と同じ端部側に解放
側油室64の油圧Poff が供給され、スプリング76と
同じ側に係合側油室66の油圧Ponが供給される。従っ
てロックアップコントロールバルブ72は油圧Plin 、
Poff 、Pon並びにスプリング76のばね力によって調
圧レベルを適宜に設定し、その調圧レベルに応じた油圧
を出力する。
【0045】ロックアップリレーバルブ74は、ソレノ
イドバルブ75によって選択的に供給されるライン圧P
lineを、スプールに対しスプリング78とは反対側の端
部に作用させることにより切換動作するバルブであり、
セカンダリーレギュレーターバルブにより調圧されたレ
ギュレータ圧Pclが供給される第一のポート80と、ロ
ックアップコントロールバルブ72より出力された油圧
が供給される第二のポート82と、解放側油室64に接
続された第三のポート84と、係合側油室66に接続さ
れた第四のポート86とを備えている。
【0046】図2に示されたロックアップリレーバルブ
74の状態は、ソレノイドバルブ75がOFF制御され
ている状態であり、第一のポート80が第三のポート8
4に連通接続されてレギュレータ圧Pclが解放側油室6
4に供給され、また第二のポート82が閉じられると共
に第四のポート86がドレインポート88に連通接続さ
れて係合側油室66より油圧が排出されている。従って
解放側油室64に油圧が供給され係合側油室66より油
圧が排出されているので、ロックアップクラッチ26は
フロントカバー62の内面から離されて解放状態とな
る。
【0047】これに対しソレノイドバルブ75がON制
御されると、ロックアップリレーバルブ74にはスプリ
ング78に対抗する方向に油圧が与えられてスプールが
移動するので、第一のポート80が第四のポート86に
連通接続されると共に第二のポート82が第三のポート
84に連通接続される。そのためレギュレータ圧Pclが
係合側油室66に供給されると共にロックアップコント
ロールバルブ72により調圧された油圧が解放側油室6
4に供給される。
【0048】従ってロックアップコントロールバルブ7
2の調圧レベルが低くされ解放側油室64の油圧が低下
されると、ロックアップクラッチ26がフロントカバー
62の内面に押し付けられて係合状態となる。逆にロッ
クアップコントロールバルブ72の調圧レベルが高くさ
れると、解放側油室64の油圧(解放圧)が高くなるの
で、ロックアップクラッチ26がフロントカバー62の
内面に押し付けられる荷重が小さくなり、その結果ロッ
クアップクラッチ26はスリップ制御され、その解放圧
が更に高くされると、ロックアップクラッチ26は次第
に解放される。
【0049】電子制御装置54には回転数センサ90に
より検出されたエンジン回転数Neを示す信号、スロッ
トル開度センサ92により検出されたスロットル開度θ
を示す信号及び車速センサ94により検出された車速V
を示す信号がエンジン制御装置96を介して入力され
る。また電子制御装置54には回転数センサ98により
検出されたベルト式無段変速機構18の入力軸36の回
転速度Ninを示す信号及びシフトポジション(SP)セ
ンサ100により検出されたシフトレンジ(SP)を示
す信号が入力される。
【0050】電子制御装置54は図3に示された無段変
速機構の変速制御ルーチンに従ってベルト式無段変速機
構18の入力側回転速度Ninが車輌の走行状態により定
まる目標入力側回転速度Nintになるよう制御し、また
図4に示されたロックアップ制御ルーチンに従ってロッ
クアップクラッチ26の係合状態を制御し、特にフレッ
クスロックアップ制御(スリップ制御)が必要であると
きには、ロックアップクラッチ26の入力回転数である
エンジン回転数Neと出力回転速度であるタービン軸3
4の回転速度Nc(=Nin)との偏差(スリップ速度)
ΔNが車輌の走行状態により定まる目標回転速度偏差
(目標スリップ速度)ΔNtになるよう制御する。
【0051】更に電子制御装置54は、図5に示された
変速制御及びロックアップクラッチ制御の相関制御ルー
チンに従って、フレックスロックアップ制御のフィード
バック制御中に変速フィードバック制御を開始するとき
にはフレックスロックアップ制御のフィードバック制御
を停止し、変速フィードバック制御中にフレックスロッ
クアップ制御のフィードバック制御を開始するときには
変速フィードバック制御を停止することにより、両者の
フィードバック御制御が重複して実行されることを防止
する。
【0052】尚図には詳細に示されていないが、電子制
御装置54及びエンジン制御装置96はCPUとROM
とRAMと入出力ポート装置とを有しこれらが双方向性
のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュ
ータ及び駆動回路を含む一般的な構成のものであってよ
い。
【0053】次に図3乃至図5に示されたフローチャー
トを参照して第一の実施形態に於ける無段変速機の制御
装置の作動について説明する。尚図3乃至図5に示され
たフローチャートによる制御はそれぞれ図には示されて
いないイグニッションスイッチの閉成により開始され、
所定の時間毎に繰返し実行される。また図3乃至図5に
於いては、簡略化の目的でフィードフォワード制御はF
F制御と略称され、フィードバック制御はFB制御と略
称されている。
【0054】図3に示された無段変速機構制御ルーチン
のステップ10に於いては、エンジン制御装置90より
入力される無段変速機構18の入力側回転速度Ninを示
す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては
車輌の急制動時や各種センサのフェイル時の如く無段変
速機構18をフィードフォワード制御により制御すべき
状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われた
ときにはステップ40へ進み、肯定判別が行われたとき
にはステップ30へ進む。
【0055】ステップ30に於いては当技術分野に於い
て公知の要領にて無段変速機構18をフィードフォワー
ド制御するための制御量が演算され、該制御量に基づき
油圧制御回路52によって油圧シリンダ42c及び46c
の油圧が制御されることにより無段変速機構18の変速
比γ又は入力側回転速度Ninがフィードフォワード制御
される。
【0056】ステップ40に於いては図5に示された後
述の相関制御ルーチンによりセットされるフラグFSが
1であるか否かの判別、即ち変速フィードバック制御を
実行すべきではない状況であるか否かの判別が行われ、
否定判別が行われたときにはステップ60へ進み、肯定
判別が行われたときにはステップ50に於いて変速フィ
ードバック制御が停止され、油圧シリンダ42c及び4
6cの油圧が前回の値に保持される。
【0057】ステップ60に於いてはフラグFSが1よ
り0に変化したか否かの判別、即ち変速フィードバック
制御を実行すべきではない状況より変速フィードバック
制御を実行すべき状況へ変化したか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ80へ進み、
肯定判別が行われたときにはステップ50に於いて後述
のステップ90に於いて実行される変速フィードバック
制御に於ける制御量の積分項(下記の式1の第2項)及
び微分項(下記の式1の第3項)が0に初期化される。
【0058】ステップ80に於いては当技術分野に於い
て公知の要領にて、例えば車速V、ベルト式無段変速機
構18に対する入力トルク相当の値、シフトポジション
SPに基づき図には示されていないマップより、ベルト
式無段変速機構18の目標入力側回転速度Nintが演算
される。
【0059】ステップ90に於いてはベルト式無段変速
機構18の入力側回転速度Ninと目標入力側回転速度N
intとの偏差ΔNin(=Nin−Nint)の積分値及び微分
値をそれぞれΔNini及びΔNindとし、変速フィードバ
ック制御量の比例項、積分項、微分項の係数をそれぞれ
Ktp、Kti、Ktdとして、下記の式1に従って入力側油
圧シリンダ42cの油圧Paの変速フィードバック制御量
ΔPafbが演算されると共に、制御量ΔPafbに基づき油
圧制御回路52を介して入力側油圧シリンダ42cの油
圧Paが制御され、これに対応して出力側油圧シリンダ
46cの油圧Pbが制御されることにより、ベルト式無段
変速機構18の入力側回転速度Ninが目標入力側回転速
度Nintになるよう変速フィードバック制御が実行され
る。 ΔPafb=KtpΔNin+KtiΔNini+KtdΔNind ……(1)
【0060】また図4に示されたロックアップクラッチ
制御ルーチンのステップ110に於いては、エンジン制
御装置96より入力されるエンジン12の回転数Neを
示す信号等の読み込みが行われ、ステップ120に於い
ては機関負荷率としてのスロットル開度θ及び車速Vが
図6に示されたフレックスロックアップ制御領域にある
か否かの判別、即ち燃費を向上させるためのフレックス
ロックアップ制御が必要であるか否かの判別が行われ、
肯定判別が行われたときにはステップ140へ進み、否
定判別が行われたときにはステップ130へ進む。
【0061】ステップ130に於いてはスロットル開度
θ及び車速Vが図6に示された完全係合領域にあるか非
係合(解放)領域にあるかの判別が行われ、スロットル
開度θ及び車速Vが完全係合領域にある旨の判別が行わ
れたときにはロックアップクラッチ26が完全係合状態
(ロックアップ状態)になるよう制御され、スロットル
開度θ及び車速Vが非係合領域にある旨の判別が行われ
たときにはロックアップクラッチ26が非係合状態(解
放状態)になるよう制御される。
【0062】ステップ140に於いては例えばロックア
ップクラッチ26が過渡制御状態にありロックアップク
ラッチ26がフィードフォワード制御によってのみ制御
されるべき状況であるか否かの判別が行われ、否定判別
が行われたときにはステップ160へ進み、肯定判別が
行われたときにはステップ150へ進む。尚ロックアッ
プクラッチ26が過渡制御状態にあるとは、例えば非係
合状態又は完全係合状態より所定のスリップ速度領域へ
の移行中又は所定のスリップ速度領域より非係合状態又
は完全係合状態への移行中であることを意味し、現在の
回転速度の偏差ΔNと目標回転速度の偏差ΔNtとの偏
差の大きさが基準値以上であるか否かの判別により行わ
れてよい。
【0063】ステップ150に於いては例えばエンジン
12の出力トルク及び車速Vに基づき図には示されてい
ないマップよりロックアップクラッチ26のフィードフ
ォワード制御の基本制御量ΔPcffbが演算され、下記の
式2に従って係数Kcffと基本制御量ΔPcffbとの積と
してフィードフォワード制御量ΔPcffが演算され、フ
ィードフォワード制御量ΔPcffに基づき油圧制御回路
68を介して解放側油室64及び係合側油室66の油圧
が制御されることにより、ロックアップクラッチ26が
フィードフォワード制御にてフレックスロックアップ制
御される。 ΔPcff=KcffΔPcffb ……(2)
【0064】ステップ160に於いてはフラグFLが1
であるか否かの判別、即ちロックアップクラッチ26の
フレックスロックアップ制御中に無段変速機構18の変
速フィードバック制御が開始されることによりフレック
スロックアップ制御のフィードバック制御が停止される
べき状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行わ
れたときにはステップ190へ進み、肯定判別が行われ
たときにはステップ170に於いてフレックスロックア
ップ制御のフィードバック制御が停止され、ロックアッ
プクラッチ26の解放側油室64及び係合側油室66の
油圧が前回の油圧に保持される。
【0065】ステップ180に於いてはフラグFLが1
より0に変化したか否かの判別、即ちフレックスロック
アップ制御のフィードバック制御を実行すべきではない
状況よりフレックスロックアップ制御のフィードバック
制御を実行すべき状況へ変化したか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ200へ進
み、肯定判別が行われたときにはステップ190に於い
て後述のステップ210に於いて実行されるフレックス
ロックアップ制御のフィードバック制御量の積分項(下
記の式3の第2項)及び微分項(下記の式3の第3項)
が0に初期化される。
【0066】ステップ200に於いては当技術分野に於
いて公知の要領にて、例えば車速V及びエンジン12の
出力トルク相当の値に基づき図には示されていないマッ
プより、ロックアップクラッチ26の目標入出力回転速
度差ΔNt(エンジン回転数Neとタービン軸34の回転
速度Ncとの差ΔN(=Ne−Nc)の目標値)が演算さ
れる。
【0067】ステップ210に於いては上記ステップ1
50の場合と同様の要領にてフィードフォワード制御量
ΔPcffが演算されると共に、ロックアップクラッチ2
6の入出力回転速度差ΔNの積分値及び微分値をそれぞ
れΔNi及びΔNdとし、フレックスロックアップ制御の
フィードバック制御量の比例項、積分項、微分項の係数
をそれぞれKcp、Kci、Kcdとして、下記の式3に従っ
てフレックスロックアップ制御のフィードバック制御量
ΔPcfbが演算され、フィードフォワード制御量ΔPcff
及びフィードバック制御量ΔPcfbに基づき油圧制御回
路68を介して解放側油室64及び係合側油室66の油
圧が制御されることにより、ロックアップクラッチ26
の入出力回転速度差ΔNが目標入出力回転速度差ΔNt
になるようフィードフォワード制御及びフィードバック
制御にてフレックスロックアップ制御が実行される。 ΔPcfb=KcpΔN+KciΔNni+KcdΔNd ……(3)
【0068】図5に示された無段変速機構の変速制御及
びロックアップクラッチ制御の相関制御ルーチンのステ
ップ310に於いては、ロックアップクラッチ26につ
いてフレックスロックアップ制御のフィードバック制御
が行われているか否かの判別が行われ、否定判別が行わ
れたときにはステップ350へ進み、肯定判別が行われ
たときにはステップ320へ進む。
【0069】ステップ320に於いてはフラグFSが1
があるか否かの判別、即ち変速フィードバック制御が停
止されている状況であるか否かの判別が行われ、肯定判
別が行われたときにはステップ420へ進み、否定判別
が行われたときにはステップ330へ進む。
【0070】ステップ330に於いてはNintを上記ス
テップ30に於いて演算される無段変速機構18の目標
入力側回転速度とし、α1及びα2をそれぞれ正の定数と
して、無段変速機構18の入力側回転速度NinがNint
−α1以上であり且つNint+α2以下であるか否かの判
別、即ち所定値以上の大きさの制御量にて変速フィード
バック制御が行われている状況であるか否かの判別が行
われ、肯定判別が行われたときにはそのまま図5に示さ
れたルーチンによる制御を一旦終了し、否定判別が行わ
れたときにはフレックスロックアップ制御のフィードバ
ック制御が停止されるようステップ340に於いてフラ
グFLが1にセットされる。
【0071】ステップ350に於いてはフラグFLが1
であるか否かの判別、即ちロックアップクラッチ26の
フレックスロックアップ制御のフィードバック制御が停
止されている状況であるか否かの判別が行われ、否定判
別が行われたときにはステップ370へ進み、肯定判別
が行われたときにはステップ360へ進む。
【0072】ステップ360に於いては上述のステップ
220の場合と同様、無段変速機構18の入力側回転速
度NinがNint−α1以上であり且つNint+α2以下であ
るか否かの判別、即ち変速フィードバック制御の制御量
の大きさが所定値以下になったか否かの判別が行われ、
否定判別が行われたときにはそのまま図5に示されたル
ーチンによる制御を一旦終了し、肯定判別が行われたと
きにはステップ370に於いてフレックスロックアップ
制御のフィードバック制御が再開されるようフラグFL
が0にリセットされる。
【0073】ステップ380に於いてはベルト式無段変
速機構18の変速フィードバック制御が実行されている
か否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはス
テップ410へ進み、肯定判別が行われたときにはステ
ップ390へ進む。
【0074】ステップ390に於いてはスロットル開度
θ及び車速Vが図6に示された非係合領域又は係合領域
よりフレックスロックアップ領域へ変化しフレックスロ
ックアップ制御が開始されるべき状況であるか否かの判
別が行われ、否定判別が行われときにはそのまま図5に
示されたルーチンによる制御を一旦終了し、肯定判別が
行われたときにはステップ400に於いて変速フィード
バック制御が停止されるようフラグFSが1にセットさ
れる。
【0075】ステップ410に於いてはフラグFSが1
があるか否かの判別、即ち変速フィードバック制御が停
止されている状況であるか否かの判別が行われ、否定判
別が行われたときにはそのまま図5によるルーチンによ
る制御を一旦終了し、肯定判別が行われたときにはステ
ップ420へ進む。
【0076】ステップ420に於いてはΔNtを上記ス
テップ100に於いて演算されるロックアップクラッチ
26の目標入出力回転速度差とし、β1及びβ2をそれぞ
れ正の定数として、ロックアップクラッチ26の入出力
側回転速度差ΔNがΔNt−β1以上であり且つNt+β2
以下であるか否かの判別、即ちフレックスロックアップ
制御のフィードバック制御の制御量の大きさが所定値以
下になったか否かの判別が行われ、否定判別が行われた
ときにはそのまま図5に示されたルーチンによる制御を
一旦終了し、肯定判別が行われたときにはステップ43
0に於いて変速フィードバック制御が再開されるようフ
ラグFSが0にリセットされる。
【0077】かくして図示の第一の実施形態によれば、
ステップ310に於いてロックアップクラッチ26につ
いてフレックスロックアップ制御のフィードバック制御
が行われていると判定され、ステップ330に於いて所
定値以上の大きさの制御量にて変速フィードバック制御
が行われていると判定されると、ステップ340に於い
てフラグFLが1にセットされ、ステップ160に於い
て肯定判別が行われ、ステップ170に於いてフレック
スロックアップ制御のフィードバック制御が停止され
る。
【0078】従ってフレックスロックアップ制御のフィ
ードバック制御が変速フィードバック制御に悪影響を与
えることを防止し、これにより変速フィードバック制御
のハンチングを防止することができ、フレックスロック
アップ制御のフィードバック制御が停止されない場合に
比して変速フィードバック制御を適切に実行することが
できる。
【0079】尚フレックスロックアップ制御のフィード
バック制御が実行されている状況に於いて変速フィード
バック制御が開始される場合には、それまでにフレック
スロックアップ制御のフィードバック制御が行われるこ
とにより、ロックアップクラッチ26のスリップ速度が
目標スリップ速度に近づくよう制御されているので、フ
レックスロックアップ制御のフィードバック制御を停止
することが車輌の走行に過剰の不都合を与えることはな
く、変速フィードバック制御の開始が阻止される場合に
比して車輌を適正な状態にて走行させることができる。
【0080】またフレックスロックアップ制御のフィー
ドバック制御が停止されているときにはステップ350
に於いて肯定判別が行われ、ステップ360に於いて変
速フィードバック制御の制御量の大きさが所定値以下に
なった旨の判定が行われると、ステップ370に於いて
フラグFLが0にリセットされ、ステップ160に於い
て否定判別が行われ、ステップ200及び210に於い
てフレックスロックアップ制御のフィードバック制御が
再開される。
【0081】従って例えばフレックスロックアップ制御
のフィードバック制御が実行されている状況に於いて変
速フィードバック制御が開始されるときには所定の時間
に亘りフレックスロックアップ制御のフィードバック制
御が停止される場合に比して、フレックスロックアップ
制御のフィードバック制御を時間的に過不足なく停止す
ることができ、これにより変速フィードバック制御がフ
レックスロックアップ制御のフィードバック制御に悪影
響を与えることを確実に回避しつつフレックスロックア
ップ制御のフィードバック制御を早期に再開することが
できる。
【0082】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ380に於いて変速フィードバック制御が行われて
いると判定され、ステップ390に於いてロックアップ
クラッチ26についてフレックスロックアップ制御のフ
ィードバック制御が開始される旨の判定が行われると、
ステップ400に於いてフラグFSが1にセットされ、
ステップ40に於いて肯定判別が行われ、ステップ50
に於いて変速フィードバック制御が停止される。
【0083】従って変速フィードバック制御がフレック
スロックアップ制御のフィードバック制御に悪影響を与
えることを防止し、これによりフレックスロックアップ
制御のフィードバック制御のハンチングを防止すること
ができ、変速フィードバック制御が停止されない場合に
比してフレックスロックアップ制御のフィードバック制
御を適切に実行することができる。
【0084】尚変速フィードバック制御が実行されてい
る状況に於いてフレックスロックアップ制御のフィード
バック制御が開始される場合には、それまでに変速フィ
ードバック制御が行われることにより、無段変速機構1
8の入力側回転速度Ninが目標入力側回転速度Nintに
近づくよう制御されているので、変速フィードバック制
御を停止することが車輌の走行に過剰の不都合を与える
ことはなく、フレックスロックアップ制御のフィードバ
ック制御の開始が阻止される場合に比して車輌を適正な
状態にて走行させることができる。
【0085】また変速フィードバック制御が停止されて
いるときにはステップ310及び320に於いて肯定判
別が行われ、ステップ420に於いてフレックスロック
アップ制御のフィードバック制御量の大きさが所定値以
下になった旨の判定が行われると、ステップ430に於
いてフラグFSが0にリセットされ、ステップ40に於
いて否定判別が行われ、ステップ80及び90に於いて
変速フィードバック制御が再開される。
【0086】従って例えば変速フィードバック制御が実
行されている状況に於いてフレックスロックアップ制御
のフィードバック制御が開始されるときには所定の時間
に亘り変速フィードバック制御が停止される場合に比し
て、変速フィードバック制御を時間的に過不足なく停止
することができ、これによりフレックスロックアップ制
御のフィードバック制御が変速フィードバック制御に悪
影響を与えることを確実に回避しつつ変速フィードバッ
ク制御を早期に再開することができる。
【0087】特に図示の第一の実施形態によれば、フラ
グFSが1より0に変化したときには、即ち変速フィー
ドバック制御が停止される状況より再開されるべき状況
になったときには、ステップ60に於いて肯定判別が行
われ、ステップ70に於いて変速フィードバック制御の
制御量の積分項及び微分項が0に初期化されるので、変
速フィードバック制御が再開される際の制御量が過剰に
なることに起因して変速ショックが生じることを確実に
防止することができる。
【0088】同様に、フラグFLが1より0に変化した
ときには、即ちフレックスロックアップ制御のフィード
バック制御が停止される状況より再開されるべき状況に
なったときには、ステップ180に於いて肯定判別が行
われ、ステップ190に於いてフレックスロックアップ
制御に於けるフィードバック制御量の積分項及び微分項
が0に初期化されるので、フレックスロックアップ制御
のフィードバック制御が再開される際の制御量が過剰に
なることに起因して車輌駆動力の急変によるショックが
生じることを確実に防止することができる。
【0089】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ70に於いては変速フィードバック制御の制御量の
積分項及び微分項が0に初期化され、ステップ190に
於いてフレックスロックアップ制御に於けるフィードバ
ック制御量の積分項及び微分項が0に初期化されるの
で、変速フィードバック制御が再開される際やフレック
スロックアップ制御のフィードバック制御が再開される
際にそれらのフィードバック制御量全体が低減される場
合に比して、各フィードバック制御を再開当初より効果
的に実行することができる。
【0090】尚ステップ330及び360に於いては、
無段変速機構18の入力側回転速度NinがNint−α1以
上であり且つNint+α2以下であるか否かの判別が行わ
れるようになっているが、これらのステップに於いて所
定値以上の大きさの制御量にて変速フィードバック制御
が行われているか否かの判別が行われてもよく、またス
テップ330及び360に於ける判別の基準値は互いに
同一であるが、フレックスロックアップ制御のフィード
バック制御の停止判定の基準値、即ちステップ330の
判別の基準値とフレックスロックアップ制御のフィード
バック制御の再開判定の基準値、即ちステップ360の
判別の基準値とが相互に異なっていてもよい。
【0091】またステップ420に於いてはロックアッ
プクラッチ26の入出力側回転速度差ΔNがΔNt−β1
以上であり且つNt+β2以下であるか否かの判別が行わ
れるようになっているが、このステップに於いてフレッ
クスロックアップ制御のフィードバック制御の制御量の
大きさが所定値以下になったか否かの判別が行われても
よい。
【0092】またステップ40に於いて変速フィードバ
ック制御を実行すべきではない状況であると判別された
ときには、ステップ50に於いて変速フィードバック制
御が停止され、油圧シリンダ42c及び46cの油圧が前
回の値に保持されるようになっているが、ステップ40
に於いて肯定判別が行われたときには、ステップ50に
於いて例えば上記式1の各係数が低減されることにより
変速フィードバック制御の制御量の大きさがステップ9
0の場合に比して低減補正されるよう修正されてもよ
い。
【0093】同様に、ステップ160に於いてフレック
スロックアップ制御中に無段変速機構18の変速フィー
ドバック制御が開始されることによりフレックスロック
アップ制御のフィードバック制御が停止されるべき状況
であると判別されたときには、ステップ170に於いて
フレックスロックアップ制御のフィードバック制御が停
止され、ロックアップクラッチ26の解放側油室64及
び係合側油室66の油圧が前回の油圧に保持されるよう
になっているが、ステップ160に於いて肯定判別が行
われたときには、ステップ170に於いて例えば上記式
3の各係数が低減されることによりフレックスロックア
ップ制御のフィードバック制御量の大きさがステップ2
10の場合に比して低減補正されるよう修正されてもよ
い。
【0094】更にステップ380に於いて肯定判別が行
われたときにはステップ390が実行されるようになっ
ているが、ステップ380に於いて肯定判別が行われた
ときには変速フィードバック制御の制御量の大きさが基
準値以上であるか否かの判別が行われ、変速フィードバ
ック制御の制御量の大きさが基準値以上である場合にの
みステップ390が実行されるよう修正されてもよい。
【0095】第二の実施形態 図7は本発明による無段変速機の制御装置の第二の実施
形態に於けるロックアップクラッチ制御ルーチンを示す
フローチャートである。尚この実施形態に於いては、図
には示されていないが、無段変速機構18の変速制御は
上述の第一の実施形態に於けるステップ40〜70が省
略される点を除き上述の第一の実施形態の場合と同様に
実行される。
【0096】図7に示されたロックアップクラッチ制御
ルーチンのステップ510に於いては、エンジン制御装
置96より入力されるエンジン12の回転数Neを示す
信号等の読み込みが行われ、ステップ520に於いては
スロットル開度θ及び車速Vが図6に示されたフレック
スロックアップ制御領域にあるか否かの判別、即ちフレ
ックスロックアップ制御が必要であるか否かの判別が行
われ、肯定判別が行われたときにはステップ540へ進
み、否定判別が行われたときにはステップ530へ進
む。
【0097】ステップ530に於いてはスロットル開度
θ及び車速Vが図6に示された完全係合領域(ロックア
ップ領域)にあるか非係合領域(解放領域)にあるかの
判別が行われると共に、スロットル開度θ及び車速Vが
完全係合領域にある旨の判別が行われたときにはロック
アップクラッチ26が完全係合状態に制御され、スロッ
トル開度θ及び車速Vが非係合領域にある旨の判別が行
われたときにはロックアップクラッチ26が非係合状態
に制御される。
【0098】ステップ540に於いてはフラグFが1で
あるか否かの判別、即ちフレックスロックアップ制御の
フィードバック制御が停止されている状況であるか否か
の判別が行われ、肯定判別が行われたときにはそのまま
ステップ590へ進み、否定判別が行われたときにはス
テップ550へ進む。
【0099】ステップ550に於いてはロックアップク
ラッチ26が過渡制御状態にあるか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ590へ進
み、肯定判別が行われたときにはステップ560へ進
む。尚ロックアップクラッチ26が過渡制御状態にある
とは、例えば非係合状態又は完全係合状態より所定のス
リップ速度領域への移行中又は所定のスリップ速度領域
より非係合状態又は完全係合状態への移行中であること
を意味し、現在の回転速度の偏差ΔNと目標回転速度の
偏差ΔNtとの偏差の大きさが基準値以上であるか否か
の判別により行われてよい。
【0100】ステップ560に於いては車速V及び減速
歯車装置20の減速比に基づきベルト式無段変速機構1
8の出力回転速度Noutが演算され、ベルト式無段変速
機構18の変速比γがNin/Noutとして演算され、更
に変速比γの時間変化率Δγが演算されると共に、変速
比の時間変化率Δγの絶対値が基準値Δγ1(正の定
数)以上であるか否かの判別、即ち変速フィードバック
制御の程度が高い状況であるか否かの判別が行われ、否
定判別が行われたときにはそのままステップ580へ進
み、肯定判別が行われたときにはステップ570へ進
む。
【0101】ステップ570に於いては後述のステップ
580に於けるフィードフォワード制御量ΔPcffの演
算に供される上記式2の係数Kcff、即ちフィードフォ
ワードゲインが増減補正される。この場合係数Kcff
は、フレックスロックアップ制御のフィードフォワード
制御が変速フィードバック制御に与える悪影響が低減さ
れるよう、ロックアップクラッチ26の入出力回転速度
差ΔN(スリップ速度)及び無段変速機構18の変速比
γが低下する状況又はロックアップクラッチ26の入出
力回転速度差ΔN及び無段変速機構18の変速比γが増
加する状況に於いて増大補正され、上記状況以外の状
況、即ち入出力回転速度差ΔN及び変速比γの一方が低
下し他方が増加する状況に於いて低減補正される。
【0102】ステップ580に於いては上述の第一の実
施形態に於けるステップ150の場合と同様、例えばエ
ンジン12の出力トルク及び車速Vに基づき図には示さ
れていないマップよりロックアップクラッチ26のフィ
ードフォワード制御の基本制御量ΔPcffbが演算され、
上記式2に従って係数Kcffと基本制御量ΔPcffbとの
積としてフィードフォワード制御量ΔPcffが演算さ
れ、フィードフォワード制御量ΔPcffに基づき解放側
油室64及び係合側油室66の油圧が油圧制御回路68
によって制御されることにより、ロックアップクラッチ
26のフィードフォワード制御が実行される。
【0103】ステップ590に於いては上述のステップ
560の場合と同様、ベルト式無段変速機構18の変速
比γの時間変化率Δγが演算されると共に、変速比の時
間変化率Δγの絶対値が基準値Δγ2(正の定数)以上
であるか否かの判別、即ち変速フィードバック制御の程
度が高い状況であるか否かの判別が行われ、肯定判別が
行われたときにはステップ620へ進み、否定判別が行
われたときにはステップ600へ進む。
【0104】尚上記ステップ560及び590の判別に
於ける変速比γの時間変化率Δγは無段変速機構18の
変速フィードバック制御の程度、即ち度合又は強さを示
す指標の一例であり、従ってステップ560及び590
の判別に於いて使用される指標は変速フィードバック制
御の程度を示すものである限り任意の指標であってよ
く、例えば無段変速機構18の入力側回転速度Ninと目
標入力側回転速度Nintとの偏差ΔNin(=Nin−Nin
t)や変速フィードバック制御の制御量であってもよ
い。
【0105】ステップ600に於いては上述の第一の実
施形態に於けるステップ200及び210の場合と同様
の要領にて、フィードフォワード制御量ΔPcff及びフ
ィードバック制御量ΔPcfbが演算され、フィードフォ
ワード制御量ΔPcff及びフィードバック制御量ΔPcfb
に基づき油圧制御回路68を介して解放側油室64及び
係合側油室66の油圧が制御されることにより、ロック
アップクラッチ26の入出力回転速度差ΔNが目標入出
力回転速度差ΔNtになるようフィードフォワード制御
及びフィードバック制御によるフレックスロックアップ
制御が実行され、ステップ610に於いてはフラグFが
0にリセットされる。
【0106】尚図7には示されていないが、上述の第一
の実施形態の場合と同様、ステップ600に於いてフィ
ードフォワード制御及びフィードバック制御によるフレ
ックスロックアップ制御が再開される場合には、即ちス
テップ590に於ける判別が肯定判別より否定判別に変
化した直後にステップ600が実行される際には、フレ
ックスロックアップ制御のフィードバック制御に於ける
制御量の積分項(上記式3の第2項)及び微分項(上記
式3の第3項)が0に初期化されることが好ましい。
【0107】ステップ620に於いてはロックアップク
ラッチ26のフレックスロックアップ制御のフィードバ
ック制御が停止され、ロックアップクラッチ26の解放
側油室64及び係合側油室66の油圧が前回の油圧に保
持され、ステップ630に於いてはフラグFが1にセッ
トされる。
【0108】かくして図示の第二の実施形態によれば、
スロットル開度θ及び車速Vが図6に示されたフレック
スロックアップ制御領域にあり、フレックスロックアッ
プ制御が定常的に行われているときには、ステップ52
0に於いて肯定判別が行われると共にステップ550に
於いて否定判別が行われ、この状況に於いて変速フィー
ドバック制御の程度が高い状況であるときにはステップ
590に於いて肯定判別が行われ、ステップ620に於
いてロックアップクラッチ26のフレックスロックアッ
プ制御のフィードバック制御が停止され、ロックアップ
クラッチ26の解放側油室64及び係合側油室66の油
圧が前回の油圧に保持され、ステップ630に於いてフ
ラグFが1にセットされる。
【0109】従ってフレックスロックアップ制御のフィ
ードバック制御が変速フィードバック制御に悪影響を与
えることを防止し、これにより変速フィードバック制御
のハンチングを防止することができ、フレックスロック
アップ制御のフィードバック制御が停止されない場合に
比して変速フィードバック制御を適切に実行することが
できる。
【0110】また一般に、変速フィードバック制御の程
度が高い状況であるときには、フレックスロックアップ
制御の側から見るとロックアップクラッチ26の制御油
圧が相対的に過大又は過小になる。例えばロックアップ
クラッチ26が係合方向への過渡状態にある状況に於い
て無段変速機構18がパワーオンの状態にてアップシフ
トされると、フレックスロックアップ制御及び変速フィ
ードバック制御の何れの制御効果も低下し、逆にロック
アップクラッチ26が係合方向への過渡状態にある状況
に於いて無段変速機構18がパワーオンの状態にてダウ
ンシフトされると、フレックスロックアップ制御及び変
速フィードバック制御の何れの制御効果も増大する。ま
たロックアップクラッチ26が解放方向への過渡状態に
ある状況に於いて無段変速機構18がパワーオンの状態
にてアップシフトされると、フレックスロックアップ制
御及び変速フィードバック制御の何れの制御効果も増大
し、逆にロックアップクラッチ26が解放方向への過渡
状態にある状況に於いて無段変速機構18がパワーオン
の状態にてダウンシフトされると、フレックスロックア
ップ制御及び変速フィードバック制御の何れの制御効果
も低下する。
【0111】図示の第二の実施形態によれば、スロット
ル開度θ及び車速Vが図6に示されたフレックスロック
アップ制御領域にあり、フレックスロックアップ制御が
過渡的に行われているときには、ステップ520及び5
50に於いて肯定判別が行われ、この状況に於いて変速
フィードバック制御の程度が高い状況であるときにはス
テップ560に於いて肯定判別が行われ、ステップ57
0に於いてフレックスロックアップ制御のフィードフォ
ワード制御が変速フィードバック制御に与える悪影響が
低減されるようフレックスロックアップ制御のフィード
フォワード制御のゲインが補正されるので、フレックス
ロックアップ制御のフィードフォワード制御による悪影
響に起因して変速フィードバック制御が適切に行われな
くなる虞れを低減しつつ、変速フィードバック制御の程
度が低い状況に於いてフレックスロックアップ制御のフ
ィードフォワード制御によりロックアップクラッチ26
の入出力回転速度差ΔNを迅速に目標入出力回転速度差
ΔNtに制御することができる。
【0112】特に図示の第二の実施形態によれば、ロッ
クアップクラッチ26は、フレックスロックアップ制御
が過渡的に行われているときには原則としてフィードフ
ォワード制御により制御され、フレックスロックアップ
制御が定常的に行われているときには原則としてフィー
ドフォワード制御及びフィードバック制御により制御さ
れるので、フレックスロックアップ制御が過渡的な状況
に於いては迅速にロックアップクラッチ26の入出力回
転速度差ΔNを目標入出力回転速度差ΔNtに制御する
ことができ、フレックスロックアップ制御が定常的な状
況に於いては正確にロックアップクラッチ26の入出力
回転速度差ΔNを目標入出力回転速度差ΔNtに制御す
ることができる。
【0113】また図示の第二の実施形態によれば、フレ
ックスロックアップ制御が過渡的に行われている状況に
於いて変速フィードバック制御の程度が高い状況である
ときには、ステップ570に於いてフィードフォワード
制御の制御量の大きさが低減されるのではなく、フレッ
クスロックアップ制御のフィードフォワード制御が変速
フィードバック制御に与える悪影響が低減されるようフ
レックスロックアップ制御のフィードフォワード制御の
ゲインが補正されるので、フレックスロックアップ制御
のフィードフォワード制御が変速フィードバック制御に
与える悪影響を確実に低減しつつ、フレックスロックア
ップ制御のフィードフォワード制御を効果的に行うこと
ができる。
【0114】尚上述の第二の実施形態に於いては、ロッ
クアップクラッチ26のフレックスロックアップ制御中
にベルト式無段変速機構18の変速比γの時間変化率Δ
γの大きさが基準値Δγ2以上にて変速フィードバック
制御が実行される場合にフレックスロックアップ制御の
フィードバック制御が停止されるようになっており、従
ってベルト式無段変速機構18の変速フィードバック制
御が主でありロックアップクラッチ26のフレックスロ
ックアップ制御が従であるが、ベルト式無段変速機構1
8の変速フィードバック制御中にロックアップクラッチ
26のフレックスロックアップ制御のフィードバック制
御が実行される場合に変速フィードバック制御が中止さ
れるよう修正され、これによりフレックスロックアップ
制御が主であり変速フィードバック制御が従であるよう
修正されてもよい。
【0115】また上述の第二の実施形態に於いては、ス
テップ580に於いてフィードフォワード制御量ΔPcf
fのみにてロックアップクラッチ26のフレックスロッ
クアップ制御が実行されるようになっているが、ロック
アップクラッチ26がフィードフォワード制御量ΔPcf
f及び上記ステップ600の場合に比して低減されたフ
ィードバック制御量ΔPcfbに基づきフレックスロック
アップ制御が実行されるよう修正されてもよい。
【0116】またステップ590に於いてフレックスロ
ックアップ制御中に無段変速機構18の変速フィードバ
ック制御の制御量の大きさが大きくなることによりフレ
ックスロックアップ制御のフィードバック制御が停止さ
れるべき状況であると判別されたときには、ステップ6
20に於いてフレックスロックアップ制御のフィードバ
ック制御が停止され、ロックアップクラッチ26の解放
側油室64及び係合側油室66の油圧が前回の油圧に保
持されるようになっているが、ステップ590に於いて
肯定判別が行われたときには、ステップ620に於いて
フレックスロックアップ制御のフィードバック制御量の
大きさがステップ600の場合に比して低減補正される
よう修正されてもよい。
【0117】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0118】例えば上述の各実施形態に於いては、クラ
ッチはトルクコンバータ14に内蔵されるロックアップ
クラッチ26であるが、クラッチはロックアップクラッ
チとは独立に設けられ無段変速機構18と直列に連結さ
れたクラッチであってもよく、また無段変速機構はベル
ト式の無段変速機構18であるが、例えばトロイダルコ
ーン式の無段変速機構の如く当技術分野に於いて公知の
任意の無段変速機構であってよい。
【0119】また上述の各実施形態に於いては、変速フ
ィードバック制御に於ける実変速比指標値及び目標変速
比指標値はそれぞれベルト式無段変速機構18の入力回
転速度Nin及び目標入力回転速度Nintであるが、それ
ぞれ実変速比γ(=Nin/Nout)及び目標変速比γ
(=Nint/Nout)であってもよく、またフレックスロ
ックアップ制御に於ける実入出力回転速度関係値及び目
標入出力回転速度関係値はそれぞれロックアップクラッ
チ26の実入出力回転速度差ΔN及び目標入出力回転速
度差ΔNtであるが、それぞれ実出力回転速度Nc(=N
in)に対する実入力回転速度Neの比及び目標出力回転
速度Nintに対する実入力回転速度Neの比であってもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による制御装置の第一の実施形態が適用
される車輌の動力伝達装置を示すスケルトン図である。
【図2】図1に示された動力伝達装置に組み込まれたト
ルクコンバータのロックアップクラッチの係合力を制御
する油圧回路を示す説明図である。
【図3】第一の実施形態に於ける変速フィードバック制
御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】第一の実施形態に於けるロックアップクラッチ
制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】第一の実施形態に於ける変速フィードバック制
御及びロックアップクラッチ制御の相関制御ルーチンを
示すフローチャートである。
【図6】車速V及びスロットル開度θの関係としてロッ
クアップクラッチの制御モードを示すグラフである。
【図7】本発明による制御装置の第二の実施形態に於け
るロックアップクラッチ制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
12…エンジン 14…トルクコンバータ 16…前後進切換装置 18…ベルト式無段変速機構 26…ロックアップクラッチ 52、68…油圧制御回路 54…電子制御装置 90…回転数センサ 92…スロットル開度センサ 94…車速センサ 96…エンジン制御装置 98…回転数センサ 100…シフトポジションセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中脇 康則 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 星屋 一美 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 鴛海 恭弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3J053 CA03 CB05 CB14 CB21 DA12 DA13 EA02 3J552 MA07 MA12 NA01 NB01 PA20 PA54 PA56 RA02 SA36 SB02 TA06 UA02 VA11W VA14Z VA18Z VA32Z VA37Z VA44W VA44Y VA45Z VA62Z VA74W VA74Y VB01Z VC01Z VC03Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッチと無段変速機構とを備えた無段変
    速機の制御装置にして、前記無段変速機構の実変速比指
    標値が目標変速比指標値になるよう制御する無段変速機
    構制御手段と、前記クラッチの実入出力回転速度関係値
    が目標入出力回転速度関係値になるよう制御するクラッ
    チ制御手段とを有し、前記無段変速機構制御手段による
    フィードバック制御が実行されている状況に於いて前記
    クラッチ制御手段によるフィードバック制御が実行され
    るときには、前記無段変速機構制御手段によるフィード
    バック制御の制御量を低減補正することを特徴とする無
    段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】前記クラッチの実入出力回転速度関係値が
    前記目標入出力回転速度関係値を含む所定の範囲内にな
    ったときには、前記無段変速機構制御手段によるフィー
    ドバック制御の制御量の低減補正を終了することを特徴
    とする請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】クラッチと無段変速機構とを備えた無段変
    速機の制御装置にして、前記無段変速機構の実変速比指
    標値が目標変速比指標値になるよう制御する無段変速機
    構制御手段と、前記クラッチの実入出力回転速度関係値
    が目標入出力回転速度関係値になるよう制御するクラッ
    チ制御手段とを有し、前記クラッチ制御手段によるフィ
    ードバック制御が実行されている状況に於いて前記無段
    変速機構制御手段によるフィードバック制御が実行され
    るときには、前記クラッチ制御手段による前記フィード
    バック制御の制御量を低減補正することを特徴とする無
    段変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】前記無段変速機構の実変速比指標値が前記
    目標変速比指標値を含む所定の範囲内になったときに
    は、前記クラッチ制御手段によるフィードバック制御の
    制御量の低減補正を終了することを特徴とする請求項3
    に記載の無段変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】クラッチと無段変速機構とを備えた無段変
    速機の制御装置にして、前記無段変速機構の実変速比指
    標値が目標変速比指標値になるよう制御する無段変速機
    構制御手段と、前記クラッチの実入出力回転速度関係値
    が目標入出力回転速度関係値になるよう制御するクラッ
    チ制御手段とを有し、前記無段変速機構制御手段による
    制御及び前記クラッチ制御手段による制御の両者が実行
    されるときには、一方の制御手段による制御の程度に応
    じて他方の制御手段の制御量を補正することを特徴とす
    る無段変速機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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