JP2003328958A - 直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路 - Google Patents

直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路

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JP2003328958A JP2002138466A JP2002138466A JP2003328958A JP 2003328958 A JP2003328958 A JP 2003328958A JP 2002138466 A JP2002138466 A JP 2002138466A JP 2002138466 A JP2002138466 A JP 2002138466A JP 2003328958 A JP2003328958 A JP 2003328958A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で可変容量化と小型軽量化を実現
し得、ジェットエンジン等の駆動系の回転数に対して燃
料等の流体消費量が少なくなる場合にも、該流体の温度
上昇を抑制できる流体供給システムとしての直列並列切
り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路を提供す
る。 【解決手段】 燃料ポンプ2を、第一昇圧部9と第二昇
圧部10とを有する三連式のギアポンプとすると共に、
可変絞り34を全閉とした状態で第一昇圧部9と第二昇
圧部10とが並列的に接続されるようにして所定流量の
流体を吐出するノーマルモードと、可変絞り34を全開
とした状態で第一昇圧部9と第二昇圧部10との間の中
間圧力を第二昇圧部10の吐出圧と等しくし第二昇圧部
10を無負荷状態とすることにより、第一昇圧部9と第
二昇圧部10とが直列的に接続されるようにしてノーマ
ルモードの略半分の流量の流体を吐出するハーフモード
とに切り換え可能な切換流体圧回路35を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料等の流体供給
システムに関するものであって特に直列並列切り替え用
ダブルギアポンプおよび切り替え回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、航空機等に用いられるジェット
エンジン(ターボファンエンジン)の燃料供給システム
は、図5に示される如く、燃料タンク1からの燃料を昇
圧部としての燃料ポンプ2によって昇圧し、スロットル
レバーの位置等の情報が伝達される燃料計量機構3によ
ってその流量を決定し、その燃料をジェットエンジン4
におけるエンジン燃焼器5に送ると共に、余剰分を燃料
ポンプ2の入口に送り返す構成となっている。
【0003】ここで、前記燃料ポンプ2としては、従
来、図6に示されるようなギアポンプが用いられてお
り、この場合、エンジンから伝達された回転運動がエン
ジン補機としてのギアボックス(AGB:access
ory gear box)内の歯車を介して、ギアポ
ンプを駆動する。そのため、ギアポンプの吐出流量は、
エンジンの回転数に略比例するようになっている。
【0004】前記燃料は、エンジン潤滑油(オイル)の
冷却媒体としても用いられ、前記燃料計量機構3で流量
が調整された後、エンジン燃焼器5に達するまでの間
に、燃料冷却オイルクーラ7(図5参照)においてエン
ジン潤滑油と熱交換される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の如き
ジェットエンジン4の場合、航空機の高空における巡航
時には、エンジン回転数に対して燃料消費量が離陸時に
比べおよそ1/10以下と少なくなる状態が生じる。
【0006】このとき、エンジン燃焼器5での燃料消費
量が少ないにもかかわらず、エンジンの高い回転数に比
例して燃料ポンプ2が多くの燃料を吐出していると、燃
料ポンプ2の入口に送り返される燃料の余剰分が多くな
り、そのため、燃料の大半が燃料ポンプ2を介して循環
され、燃料ポンプ2の仕事の大部分は熱になって燃料温
度が上がることになり、燃料だけでは前記エンジン潤滑
油の冷却が不可能となるので、ジェットエンジン4のフ
ァン6から空気の一部を抽気空気として空冷オイルクー
ラ8へ導き、該抽気空気をエンジン潤滑油の冷媒として
使用している。
【0007】尚、最近のジェットエンジン4は、エンジ
ン要素(タービン、圧縮機、ファン)の要素性能の向上
とエンジンの高バイパス比化により燃費の向上が実現さ
れており、こうしたジェットエンジン4の低燃費化に伴
い、巡航時には、エンジン潤滑油の冷却のためにファン
空気流量のおよそ0.75[%]程度の空気が抽気され
ている。
【0008】しかしながら、前述の如く、ジェットエン
ジン4のファン6から空気の一部をエンジン潤滑油の冷
却用として抽気した場合、ジェットエンジン4の推力や
燃費の低下につながって好ましくないという問題を有し
ており、そのため、巡航状態を含んだ飛行可能領域全体
において、熱収支に対して無駄の少ない効率的な燃料供
給システムが求められているのが現状である。
【0009】このため、容量を従来の燃料ポンプ2の1
/2とした燃料ポンプを二個使用して、離陸時には燃料
ポンプを並列で運転し、巡航時には燃料ポンプを直列に
切り換え、ポンプ吐出流量を半分にして循環燃料を減ら
し燃料温度を低くするようにした燃料供給システムも提
案されているが、このような燃料供給システムでは、ポ
ンプを二個使用するため、機構が複雑化すると共に、重
量増加が避けられず、可変容量化と小型軽量化の両立が
困難になるという欠点を有していた。
【0010】本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構造
で可変容量化と小型軽量化を実現し得、ジェットエンジ
ン等の駆動系の回転数に対して燃料等の流体消費量が少
なくなる場合にも、該流体の温度上昇を抑制できる流体
供給システムとしての直列並列切り替え用ダブルギアポ
ンプおよび切り替え回路を提供しようとするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の昇圧部
で流体を所定の圧力に昇圧して、所定流量の流体を供給
する直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替
え回路であって、前記昇圧部を、第一昇圧部と第二昇圧
部とを有する三連式のギアポンプとすると共に、前記第
一昇圧部と第二昇圧部とが並列的に接続されるようにし
て所定流量の流体を吐出するノーマルモードと、前記第
一昇圧部と第二昇圧部との間の中間圧力を第二昇圧部の
吐出圧と等しくし第二昇圧部を無負荷状態とすることに
より、第一昇圧部と第二昇圧部とが直列的に接続される
ようにして前記ノーマルモードの略半分の流量の流体を
吐出するハーフモードとに切り換え可能な切換流体圧回
路を備えたことを特徴とする直列並列切り替え用ダブル
ギアポンプおよび切り替え回路にかかるものである。
【0012】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。
【0013】切換流体圧回路によってノーマルモードに
切り換えられた状態では、三連式のギアポンプにおける
第一昇圧部と第二昇圧部とが並列的に接続される形とな
って所定流量の流体が吐出される一方、切換流体圧回路
によってハーフモードに切り換えられた状態では、三連
式のギアポンプにおける第一昇圧部と第二昇圧部との間
の中間圧力を第二昇圧部の吐出圧と等しくし第二昇圧部
を無負荷状態とすることにより、第一昇圧部と第二昇圧
部とが直列的に接続される形となって前記ノーマルモー
ドの略半分の流量の流体が吐出される。
【0014】この結果、ジェットエンジン等の駆動系の
回転数が一定の条件下においても、吐出圧を略所定の圧
力に保ったまま、昇圧部からの流体の総吐出流量を変化
させることが可能となるため、前記回転数に対して燃料
等の流体消費量が比較的少ない場合にも、昇圧部から吐
出される燃料等の流体の総流量を抑えることにより、燃
料計量機構等から送り返される燃料等の流体の余剰分が
抑えられてその循環量が低減され、燃料等の流体の温度
上昇が抑制される。
【0015】前記流体供給システムとしての直列並列切
り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路において
は、三連式のギアポンプのギアを回転自在に支承する軸
受の軸方向へ可動に配設された可動側板の受圧面に作用
させる受圧面側流体圧を、ギア側から可動側板が受ける
ギア側流体圧に対して釣り合わせるよう、切換流体圧回
路を構成することができ、このようにすると、可動側板
のギア側面に対する押付力が常に適正に保持され、ギア
の焼き付きが生じたり或いは隙間が生じたりすることを
回避可能となる。
【0016】又、三連式のギアポンプのギアを回転自在
に支承する軸受の場合、ラジアル荷重を受ける油膜は、
該ラジアル荷重の方向変化に影響を受けやすいが、前述
の如く、ハーフモードでの運転時に三連式のギアポンプ
における第一昇圧部と第二昇圧部との間の中間圧力を第
二昇圧部の吐出圧と等しくしたことにより、ノーマルモ
ードからハーフモードへの切り換えの前後で前記軸受に
作用するラジアル荷重の方向変化をなくすことが可能と
なり、軸受の内面に形成する油溝の位置を固定でき、軸
受の設計の点からも有利となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0018】図1〜図4は本発明を実施する形態の一例
であって、図中、図5及び図6と同一の符号を付した部
分は同一物を表わしており、燃料等の流体の昇圧部とし
ての燃料ポンプ2を、第一昇圧部9と第二昇圧部10と
を有する三連式のギアポンプとする。
【0019】前記三連式のギアポンプとした燃料ポンプ
2は、ジェットエンジン4(図5参照)等の駆動系から
伝達された回転運動により駆動力を得る原動ギア20
と、該原動ギア20を挟んで互いに対向する位置に配設
される二つの従動ギア(第一従動ギア21、及び第二従
動ギア22)とを含んで構成されている。
【0020】図1に示すように、原動ギア20と第一従
動ギア21並びに第二従動ギア22とはそれぞれケーシ
ング23内で互いにかみ合わされており、第一吸込口2
4と第二吸込口25からそれぞれギアの歯と歯の間に流
れ込んだ燃料は、ギアの回転に伴って隣り合う歯とケー
シング23の壁面とで囲まれる空間に閉じ込められて昇
圧され、第一吐出口26と第二吐出口27まで移動して
送り出される。即ち、この燃料ポンプ2は、原動ギア2
0と第一従動ギア21とを主体とする第一昇圧部9と、
原動ギア20と第二従動ギア22とを主体とする第二昇
圧部10とを有する構造となっている。第一従動ギア2
1と第二従動ギア22とは同じ大きさのギアが用いられ
ており、第一昇圧部9と第二昇圧部10とは、原動ギア
20の回転数に対する吐出流量が同一である。尚、各ギ
アの歯形としては、平歯、はす歯等に限定されず、正弦
曲線やトロコイド曲線等、さまざまな歯形が適用可能で
ある。
【0021】前記燃料ポンプ2の第一昇圧部9の第一吸
込口24と第二昇圧部10の第二吸込口25にはそれぞ
れ、燃料タンク1から延びる第一吸込ライン28と第二
吸込ライン29とを分岐接続し、第二昇圧部10の第二
吐出口27には、燃料計量機構3へ通じる第二吐出ライ
ン31を接続すると共に、第一昇圧部9の第一吐出口2
6には、前記第二吐出ライン31途中につながる第一吐
出ライン30を接続し、前記第二吸込ライン29途中に
は逆止弁32を設け、該逆止弁32より下流側における
第二吸込ライン29に対し、第二吐出ライン31途中か
ら分岐する中間ライン33を接続し、該中間ライン33
途中に可変絞り34を設け、これにより、前記可変絞り
34を全閉とした状態で前記第一昇圧部9と第二昇圧部
10とが並列的に接続されるようにして所定流量の流体
を吐出するノーマルモードと、前記可変絞り34を全開
とした状態で前記第一昇圧部9と第二昇圧部10との間
の中間圧力を第二昇圧部10の吐出圧と等しくし第二昇
圧部10を無負荷状態とすることにより、第一昇圧部9
と第二昇圧部10とが直列的に接続されるようにして前
記ノーマルモードの略半分の流量の流体を吐出するハー
フモードとに切り換え可能な切換流体圧回路35を構成
してある。
【0022】一方、前記原動ギア20と第一従動ギア2
1と第二従動ギア22はそれぞれ、ジャーナルベアリン
グ等の原動軸受36と第一軸受37と第二軸受38によ
って回転自在に支承され、各軸受36,37,38はそ
れぞれ、各ギアの一方の側面側に固定配置される固定側
板36a,37a,38aと、各ギアの他方の側面側に
軸方向へ可動に配設された可動側板36b,37b,3
8bとを備え、該可動側板36b,37b,38bの高
圧受圧面36c,37c,38cと低圧受圧面36d,
37d,38dに燃料等の流体の圧力を作用させること
により、可動側板36b,37b,38bをギアの側面
に押し付けてシールを行うようになっているが、本図示
例の場合、各軸受36,37,38の可動側板36b,
37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cに
は、第二昇圧部10の第二吐出ライン31における吐出
圧(ノーマルモードでもハーフモードでも常に高圧とな
る)を印加し、原動軸受36と第一軸受37の可動側板
36b,37bの低圧受圧面36d,37dには、逆止
弁32より上流側における第二吸込ライン29の圧力
(ノーマルモードでもハーフモードでも常に低圧とな
る)を印加し、第二軸受38の可動側板38bの低圧受
圧面38dには、中間ライン33の接続点より下流側に
おける第二吸込ライン29の圧力(ノーマルモードでは
低圧となり、ハーフモードでは第一昇圧部9と第二昇圧
部10との間の中間圧力に相当し高圧となる)を印加す
るよう、前記切換流体圧回路35を構成してあり、これ
により、図2に示す如く、可動側板36b,37b,3
8bの高圧受圧面36c,37c,38cと低圧受圧面
36d,37d,38dに作用させる各々のトータルの
受圧面側流体圧が、ギア側から可動側板36b,37
b,38bが受けるギア側流体圧と釣り合うようにして
ある(図2参照)。
【0023】次に、上記図示例の作用を説明する。
【0024】切換流体圧回路35によってノーマルモー
ドに切り換えられた状態では、可変絞り34は全閉とな
っており、第一昇圧部9の第一吸込口24には、燃料タ
ンク1からの燃料が第一吸込ライン28を介して供給さ
れ昇圧されると共に、第二昇圧部10の第二吸込口25
には、燃料タンク1からの燃料が第二吸込ライン29を
介して供給され昇圧され、前記第一昇圧部9の第一吐出
口26から第一吐出ライン30へ吐出される燃料と、第
二昇圧部10の第二吐出口27から第二吐出ライン31
へ吐出される燃料とが、該第二吐出ライン31で合流し
て燃料計量機構3へ送り出される。
【0025】これに対し、前記可変絞り34を開くと、
第一昇圧部9の第一吐出口26から第一吐出ライン30
へ吐出される燃料が中間ライン33を介して第二吸込ラ
イン29に導かれる。ここで、第二吸込ライン29途中
には逆止弁32が設けてあるため、燃料タンク1側へ燃
料が戻ることはなく、第一昇圧部9から中間ライン33
を介して第二吸込ライン29に流入した燃料は、全て第
二昇圧部10に吸い込まれる。このようにして可変絞り
34を徐々に開いて行くと、第二昇圧部10の第二吸込
口25に流入する燃料は増えて行き、第二昇圧部10の
吐出流量と等しくなるまでは増え続ける。この状態では
第一昇圧部9と第二昇圧部10それぞれのポンプ仕事は
ほとんど減少していないが、更に可変絞り34を開いて
行くと、第二昇圧部10の第二吸込口25の入口圧力
(第一昇圧部9と第二昇圧部10間の中間圧力)が昇圧
して、第二昇圧部10のポンプ仕事が減少して行く。前
記中間圧力が第二昇圧部10の吐出圧まで昇圧しきる
と、第二昇圧部10のポンプ仕事はなくなり、ポンプ仕
事の半減が達成され、全体の吐出流量もノーマルモード
の略半分の流量となる。ノーマルモード(並列状態)か
ら切り換え過渡状態を経てハーフモード(直列状態)へ
移行する際の、ポンプ仕事と中間圧力と吐出流量と可変
絞り開度それぞれの状態変化は図3に示すようになる。
【0026】即ち、切換流体圧回路35によってノーマ
ルモードに切り換えられた状態では、三連式のギアポン
プにおける第一昇圧部9と第二昇圧部10とが並列的に
接続される形となって所定流量の燃料が吐出される一
方、切換流体圧回路35によってハーフモードに切り換
えられた状態では、三連式のギアポンプにおける第一昇
圧部9と第二昇圧部10との間の中間圧力を第二昇圧部
10の吐出圧と等しくし第二昇圧部10を無負荷状態と
することにより、第一昇圧部9と第二昇圧部10とが直
列的に接続される形となって前記ノーマルモードの略半
分の流量の燃料が吐出される。
【0027】この結果、ジェットエンジン等の駆動系の
回転数が一定の条件下においても、吐出圧を略所定の圧
力に保ったまま、昇圧部からの燃料等の流体の総吐出流
量を変化させることが可能となるため、前記回転数に対
して燃料等の流体消費量が比較的少ない場合にも、昇圧
部から吐出される燃料等の流体の総流量を抑えることに
より、燃料計量機構3等から送り返される燃料等の流体
の余剰分が抑えられてその循環量が低減され、燃料等の
流体の温度上昇が抑制される。
【0028】本図示例においては、各軸受36,37,
38の可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面3
6c,37c,38cには、第二昇圧部10の第二吐出
ライン31における吐出圧(ノーマルモードでもハーフ
モードでも常に高圧となる)を印加し、原動軸受36と
第一軸受37の可動側板36b,37bの低圧受圧面3
6d,37dには、逆止弁32より上流側における第二
吸込ライン29の圧力(ノーマルモードでもハーフモー
ドでも常に低圧となる)を印加し、第二軸受38の可動
側板38bの低圧受圧面38dには、中間ライン33の
接続点より下流側における第二吸込ライン29の圧力
(ノーマルモードでは低圧となり、ハーフモードでは第
一昇圧部9と第二昇圧部10との間の中間圧力に相当し
高圧となる)を印加するよう、前記切換流体圧回路35
を構成してあり、これにより、図2に示す如く、可動側
板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37
c,38cと低圧受圧面36d,37d,38dに作用
させる各々のトータルの受圧面側流体圧が、ギア側から
可動側板36b,37b,38bが受けるギア側流体圧
と釣り合うようにしてあるため、可動側板36b,37
b,38bのギア側面に対する押付力が常に適正に保持
され、ギアの焼き付きが生じたり或いは隙間が生じたり
することを回避可能となる。
【0029】又、三連式のギアポンプの原動ギア20と
第一従動ギア21と第二従動ギア22を回転自在に支承
する原動軸受36と第一軸受37と第二軸受38の場
合、ラジアル荷重を受ける油膜は、該ラジアル荷重の方
向変化に影響を受けやすいが、図1に示すような切換流
体圧回路35を備えた燃料ポンプ2においては、ハーフ
モードでの運転時に三連式のギアポンプにおける第一昇
圧部9と第二昇圧部10との間の中間圧力を第二昇圧部
10の吐出圧と等しくしたことにより、図4に示す如
く、ノーマルモードからハーフモードへの切り換えの前
後で前記各軸受36,37,38に作用するラジアル荷
重の方向変化をなくすことが可能となり、軸受36,3
7,38の内面に形成する油溝の位置を固定でき、軸受
36,37,38の設計の点からも有利となる。
【0030】こうして、簡単な構造で可変容量化と小型
軽量化を実現し得、ジェットエンジン等の駆動系の回転
数に対して燃料等の流体消費量が少なくなる場合にも、
該流体の温度上昇を抑制できる。
【0031】尚、本発明の流体供給システムとしての直
列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路
は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、航空
機等に用いられるジェットエンジンの燃料供給システム
に限らず、さまざまな流体を扱う供給システムに適用可
能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の流体供給
システムとしての直列並列切り替え用ダブルギアポンプ
および切り替え回路によれば、簡単な構造で可変容量化
と小型軽量化を実現し得、ジェットエンジン等の駆動系
の回転数に対して燃料等の流体消費量が少なくなる場合
にも、該流体の温度上昇を抑制できるという優れた効果
を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の概要構成図であ
る。
【図2】図1のII部拡大図である。
【図3】本発明を実施する形態の一例において、燃料ポ
ンプをノーマルモードからハーフモードへ切り換えた際
の、ポンプ仕事と中間圧力と吐出流量と可変絞り開度そ
れぞれの状態変化を表わす線図である。
【図4】本発明を実施する形態の一例において、燃料ポ
ンプのノーマルモードでの運転時に各ギアの軸受に作用
するラジアル荷重の方向と、燃料ポンプのハーフモード
での運転時に各ギアの軸受に作用するラジアル荷重の方
向とを表わす概要構成図である。
【図5】従来のジェットエンジンの潤滑油冷却機能を具
備した燃料供給システムの系統図である。
【図6】従来の燃料ポンプの構成を模式的に示す概要構
成図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 燃料ポンプ 3 燃料計量機構 4 ジェットエンジン 5 エンジン燃焼器 6 ファン 7 燃料冷却オイルクーラ 8 空冷オイルクーラ 9 第一昇圧部 10 第二昇圧部 20 原動ギア 21 第一従動ギア 22 第二従動ギア 24 第一吸込口 25 第二吸込口 26 第一吐出口 27 第二吐出口 28 第一吸込ライン 29 第二吸込ライン 30 第一吐出ライン 31 第二吐出ライン 32 逆止弁 33 中間ライン 34 可変絞り 35 切換流体圧回路 36 原動軸受(軸受) 36a 固定側板 36b 可動側板 36c 高圧受圧面 36d 低圧受圧面 37 第一軸受(軸受) 37a 固定側板 37b 可動側板 37c 高圧受圧面 37d 低圧受圧面 38 第二軸受(軸受) 38a 固定側板 38b 可動側板 38c 高圧受圧面 38d 低圧受圧面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松永 易 東京都西多摩郡瑞穂町殿ヶ谷229番地 石 川島播磨重工業株式会社瑞穂工場内 Fターム(参考) 3H044 AA02 BB02 BB08 CC16 CC21 DD05 DD10 DD11 DD13 DD27 DD31 DD42 DD46

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の昇圧部で流体を所定の圧力に昇圧
    して、所定流量の流体を供給する直列並列切り替え用ダ
    ブルギアポンプおよび切り替え回路であって、 前記昇圧部を、第一昇圧部と第二昇圧部とを有する三連
    式のギアポンプとすると共に、 前記第一昇圧部と第二昇圧部とが並列的に接続されるよ
    うにして所定流量の流体を吐出するノーマルモードと、
    前記第一昇圧部と第二昇圧部との間の中間圧力を第二昇
    圧部の吐出圧と等しくし第二昇圧部を無負荷状態とする
    ことにより、第一昇圧部と第二昇圧部とが直列的に接続
    されるようにして前記ノーマルモードの略半分の流量の
    流体を吐出するハーフモードとに切り換え可能な切換流
    体圧回路を備えたことを特徴とする直列並列切り替え用
    ダブルギアポンプおよび切り替え回路。
  2. 【請求項2】 三連式のギアポンプのギアを回転自在に
    支承する軸受の軸方向へ可動に配設された可動側板の受
    圧面に作用させる受圧面側流体圧を、ギア側から可動側
    板が受けるギア側流体圧に対して釣り合わせるよう、切
    換流体圧回路を構成した請求項1記載の直列並列切り替
    え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路。
JP2002138466A 2002-05-14 2002-05-14 直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路 Expired - Lifetime JP4065721B2 (ja)

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