JP2012193693A - 燃料供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプの吐出量の余剰分を低減可能であるとともに、吐出量の変化に高精度に対応可能である燃料供給装置を提供する。
【解決手段】本発明の燃料供給装置1は、第1のギア17の回転によって燃料Qを流す第1のポンプ部19と、第2のギア18の回転によって燃料Qを流す第2のポンプ部20と、第1のポンプ部19及び第2のポンプ部20から燃料Qが流入し、その流量を計量する計量部8と、第2のポンプ部20から計量部8に流れる燃料Qの流量を調整するバイパス計量弁22と、計量部8の計量結果に基づいて、第1のギア17と第2のギア18の少なくとも第1のギアの回転数と、バイパス計量弁22の調整量とを制御する制御部10と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料供給装置に関する。
一般に、航空機等に用いられるジェットエンジン(ターボファンエンジン)には、燃料供給装置が併設される。燃料供給装置は、例えば燃料ポンプ、計量部及び燃料冷却器を備える。燃料ポンプは、燃料タンクからの燃料を計量部に送る。計量部の計量結果に基づいて、必要量に対して過剰な燃料は、燃料ポンプの上流に戻される。必要量の燃料は、燃料冷却器によって冷却された後に、エンジン燃焼器に供給される。
上記の燃料ポンプの一例として、ギアポンプが知られている。ギアポンプは、ギアとケーシングを含んでいる。ギアポンプに流入した燃料は、ギアとケーシングの内壁面とに囲まれる空間に閉じ込められて下流側に運ばれる。従来のギアポンプは、ジェットエンジンから伝達された回転運動によって、そのギアが駆動されることが多い。この構成では、ギアポンプの吐出量がエンジン回転数にほぼ比例することになる。
ところで、エンジン燃焼器での燃料消費量は、例えば飛行高度等のジェットエンジンの運転状態によって、エンジン回転数に比例しなくなる。例えば、巡航時には、離陸時等よりも必要な推力が減少するので燃料の必要量が低下し、ギアポンプの上流に戻されて循環する燃料の量が増加する。すると、燃料の循環に要するエネルギーが増加するので燃料が昇温し、燃料冷却器の負荷が増加することがある。
このような観点で、近年では、エンジン回転数が同じ条件でギアポンプの吐出量を切替可能な技術が提案されている。例えば、特許文献1に開示されている三連式ギアポンプは、駆動ギアを挟んで対向配置される2つの従動ギアを備える。各従動ギアとケーシングの内壁面が、1つのポンプ部として機能する。
このように、三連式ギアポンプは、2つのポンプ部を内包する構造になっており、2つのポンプ部の接続関係を並列又は直列に切替可能になっている。例えば、駆動ギアの回転数が同じ条件で比較すると、2つのギアポンプが直列接続されているときの吐出量は、並列接続されているときの吐出量の半分程度になる。
特開2003−328958号公報
ところで、駆動ギアをジェットエンジンからの回転運動で駆動する代わりに、サーボモータ等で駆動することによって、ギアポンプの吐出量を制御する技術が考えられている。この技術によれば、ギアポンプの吐出量を任意に設定可能になり、過剰な燃料を循環させる必要性が低くなる。一方で、この技術にあっては、吐出量の急激な変化に高精度に対応可能にすると、例えば過渡的なポンプ負荷の上昇によりサーボモータへの電力供給源が大型になってしまうこと等の課題がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされてもので、ポンプの吐出量の余剰分を低減可能であるとともに、吐出量の変化に高精度に対応可能である燃料供給装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の燃料供給装置は、第1のギアの回転によって燃料を流す第1のポンプ部と、第2のギアの回転によって燃料を流す第2のポンプ部と、前記第1のポンプ部及び前記第2のポンプ部から前記燃料が流入し、その流量を計量する計量部と、前記第2のポンプ部から前記計量部に流れる前記燃料の流量を調整するバイパス計量弁と、前記第1のギアを回転駆動する駆動部と、前記駆動部を制御して前記第1のギアの回転数を調整するとともに、前記バイパス計量弁による前記燃料の流量の調整量を制御する制御部と、を備える。
このようにすれば、制御部が、第1のギアの回転数とバイパス計量弁の調整量とを制御するので、第1のポンプ部及び第2のポンプ部の吐出量を高精度に、また急激な変化に対応して制御することができ、ポンプの吐出量の余剰分を低減可能になり、サーボモータの負荷を低減することができる。また、燃料の流量の制御を、第1のギアの回転数の制御とバイパス計量弁の調整量の制御とに分担させるので、吐出量の変化に高精度に対応可能になる。
上記の燃料供給装置において、前記駆動部は、前記第1のギアと前記第2のギアとに噛み合わされる駆動用ギアを備え、前記駆動用ギアを介して前記第一のギアおよび前記第二のギアを駆動してもよい。
このようにすれば、駆動用ギアを介して第1のギアを第2のギアと同じモータによって回転駆動することができ、第1のギアを回転させるモータと別のモータで第2のギアを回転させる構成よりもモータの数を減らすことができる。
上記の燃料供給装置において、前記駆動部は、モータであってもよい。
このようにすれば、第1のギアの回転数を任意の値に制御することができる。
上記の燃料供給装置において、前記制御部が前記駆動部を制御する周波数は、前記制御部が前記バイパス計量弁を制御する周波数よりも低くてもよい。
このようにすれば、モータの回転数を変化させるときの負荷を減らすことができ、モータや、モータへの電力供給源を小型化することができる。
上記の燃料供給装置は、前記第2のポンプ部から吐出された前記燃料を前記第2のポンプ部の上流に戻すバイパス流路と、前記第2のポンプ部から吐出された前記燃料を前記第1のポンプ部から吐出された前記燃料と合流させる吐出流路と、を備え、前記計量部が前記吐出流路を経由した前記燃料の下流に配置されており、前記バイパス計量弁が前記バイパス流路に配置されていてもよい。
このようにすれば、第2のポンプ部から吐出されて吐出流路を経由した燃料が、第1のポンプ部から吐出された燃料と合流して計量部に流入し、第1のポンプ部及び第2のポンプ部から吐出された燃料を計量部に流すことができる。また、バイパス流路を通った燃料が第2のポンプ部の上流に戻るので、バイパス計量弁がバイパス流路を経由する燃料の流量を調整することによって、吐出流路を経由して計量部に流入する燃料の流量を調整することができる。
本発明によれば、ポンプの吐出量の余剰分を低減可能であるとともに、急激な吐出量の変化に高精度に対応可能である燃料供給装置を提供することができる。
本発明を適用した推進システムの一例を示す概略構成図である。 本発明を適用した燃料供給装置の構成例を示す説明図である。 三連式ギアポンプの吐出量の一例を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明の技術範囲は下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能である。
図1は、本発明を適用した推進システムの一例を示す概略構成図である。図2は、本発明を適用した燃料供給装置の構成例を示す説明図である。図1に示す推進システムSは、燃料供給装置1及びジェットエンジン2を備える。燃料供給装置1は、燃料タンク3、遠心ポンプ4、ギアポンプ5、サーボモータ6、流量切替部7、計量部8、燃料冷却器9、及び制御部10を備える。ジェットエンジン2は、エンジン燃焼器11及びファン12を備える。推進システムSは、概略すると以下のように動作する。
燃料タンク3に貯留されている燃料Qは、遠心ポンプ4によって昇圧されて、ギアポンプ5に供給される。ギアポンプ5は、例えば三連式のギアポンプによって構成され、2つのポンプ部を含んでいる。流量切替部7は、ギアポンプ5の2つのポンプ部の接続関係を切替えることによって、ギアポンプ5の吐出量を調整する。ギアポンプ5は、サーボモータ6に駆動されて燃料Qを燃料冷却器9に送る。計量部8は、ギアポンプ5と燃料冷却器9との間の流路に設けられ、燃料冷却器9へ流れる燃料Qの流量を測定する。計量部8の測定結果は、制御部10に出力される。燃料Qは、燃料冷却器9にて潤滑油Rと熱交換することによって冷却される。潤滑油Rは、図示略の潤滑系から燃料冷却器9に供給される。燃料冷却器9で冷却された燃料Qは、ジェットエンジン2のエンジン燃焼器11に供給される。
なお、計量部8で測定された燃料Qの流量が必要量よりも多い場合に、過剰な燃料をギアポンプ5よりも上流に戻す構成を採用してもよい。例えば、ギアポンプ5及び燃料タンク3の間と、ギアポンプ5及び燃料冷却器9の間とを接続して、過剰な燃料を流す流路を設ける。
エンジン燃焼器11には、燃料Qの他に圧縮空気等が供給される。燃料Qが圧縮空気と混合されて燃焼することにより、燃焼ガスが発生する。この燃焼ガスは、後流に噴射(排気)され、その反作用によって推力が発生する。燃焼ガスは、排気されるとともにファン12を回転させる。ファン12の回転動力は、上記の圧縮空気になる空気の吸気や圧縮等に用いられる。ファン12の回転数は、制御部10に出力される。
制御部10は、計量部8の測定結果やファン12の回転数を受けて、サーボモータ6及び流量切替部7を制御することによって、ギアポンプ5からの燃料Qの吐出量を制御する。例えば、航空機などに搭載された推進システムSでは、ファン12の回転数等の情報が操作パネル等に表示されて操縦者に伝達される。操縦者が、例えばスロットルレバーを操作すると、操縦者の入力に応じた所与の推力を得るために必要な燃料の量に応じて、ギアポンプ5の吐出量が制御される。
次に、本実施形態に係る燃料供給装置について詳しく説明する。
図2に示すように本実施形態では、リリーフ弁13及び燃料供給遮断弁14が、それぞれギアポンプ5を通る燃料Qの流路と並列に、接続されている。詳しくは、リリーフ弁13は、ギアポンプ5及び計量部8の間と、ギアポンプ5及び遠心ポンプ4の間とを接続する流路に設けられている。燃料供給遮断弁14は、その接続関係がリリーフ弁13と同様であり、リリーフ弁13と並列かつギアポンプ5と並列に接続されている。
リリーフ弁13は、ギアポンプ5及び計量部8の間の圧力が所定値以下であるときに逆止弁として機能し、この圧力が所定値を超えるときに開放弁として機能する。例えば、流路への異物の混入等に起因して流路内の圧力が上昇したときに、この圧力がシステムの耐圧以上になることをリリーフ弁13によって防止することができる。
燃料供給遮断弁14は、ジェットエンジン2への燃料供給を遮断するための弁である。燃料供給遮断弁14は、例えば操縦者の指令等によって作動し、ギアポンプ5及び計量部8の間の流路をギアポンプ5及び遠心ポンプ4の間の流路に対して開放する。燃料供給遮断弁14が開放状態になると、ギアポンプ5を経由する前後で燃料Qの圧力がほぼ同じ(差圧がほぼ0)になり、計量部8を通る燃料Qの流量がほぼ0になる。例えば、不測の理由でサーボモータ6が制御不能になった場合等に、ジェットエンジン2への燃料供給を燃料供給遮断弁14によって遮断することができる。
ギアポンプ5は、ケーシング15、駆動用ギア16、第1のギア17及び第2のギア18を備える。ギア16〜18は、互いに噛み合わされた状態で、ケーシング15に収容されている。ギア16〜18は、ジャーナルベアリング等の軸受によって回転自在に支持されている。第1のギア17及び第2のギア18は、駆動用ギア16を挟んで対向配置されている。以下の説明では、第1のギア17と第2のギア18とが対向する方向をギアの対向方向という。サーボモータ6は、駆動用ギア16に接続されている。サーボモータ6は、制御部10によって回転数の制御が可能なモータである。
駆動用ギア16は、サーボモータ6から供給されるトルクによって回転する。第1のギア17及び第2のギア18は、駆動用ギア16との噛み合わせにより回転する従動ギアである。すなわち、サーボモータ6は、駆動用ギア16を介して第1のギア17を回転駆動する。
本実施形態において、第1のギア17と第2のギア18は、寸法や形状、歯数が同じである。駆動用ギア16は、第1のギア17及び第2のギア18と寸法や形状、歯数が同じであってもよいし、異なっていてもよい。ギア16〜18の歯形としては、インボリュート歯形が好適に用いることができるが、正弦曲線歯形やトロコイド曲線歯形であってもよい。
燃料Qは、ギア16〜18のそれぞれとケーシング15の内壁面とに囲まれる空間に閉じ込められて下流に運ばれる。ギアの対向方向における第1のギア17側の駆動用ギア16のほぼ半分を含んで、第1のポンプ部19が構成される。同様に、ギアの対向方向における第2のギア18側の駆動用ギア16のほぼ半分を含んで、第2のポンプ部20が構成される。
第1のポンプ部19と第2のポンプ部20のそれぞれが、二連式のギアポンプと同様に機能する。二連式のギアポンプは、ケーシング及び2つのギアで構成されるポンプである。第1のポンプ部19と第2のポンプ部20の実質的な吐出量の総量が、ギアポンプ5の吐出量になる。
遠心ポンプ4からの燃料Qは、第1のポンプ部19に対してギアの対向方向に交差する方向から、第1のポンプ部19に供給される。駆動用ギア16及び第1のギア17が回転すると、燃料Qは第1のポンプ部19で加圧されて下流に吐出される。第2のポンプ部20を経由する燃料Qの流路及び吐出量については、流量切替部7の構成と合わせて説明する。
本実施形態の流量切替部7は、逆止弁21及びバイパス計量弁22を含んでいる。逆止弁21は、遠心ポンプ4から第1のポンプ部19に向かう流路を分岐した流路に設けられている。逆止弁21は、逆止弁21の上流側(遠心ポンプ4側)に向かって下流側から燃料Qが流れることを防止する。逆止弁21を通った燃料Qは、第2のポンプ部20に流入する。第2のポンプ部20の吐出側の流路は、バイパス流路23と吐出流路24とに分岐している。バイパス流路23は、その下流が第2のポンプ部20の流入側と逆止弁21との間に合流している。吐出流路24は、その下流が第1のポンプ部19の吐出側と合流している。
バイパス計量弁22は、バイパス流路23に設けられている。バイパス計量弁22は、第2のポンプ部20から吐出された燃料Qの量に占める、バイパス流路23に流れる燃料Qの量の比率(以下、開口率という)を調整する。バイパス計量弁22は、バイパス計量弁22を経由する前後の燃料Qの圧力を監視し、制御部10に制御されて、バイパス計量弁による調整量である上記の開口率を調整する。
バイパス計量弁22の開口率が最小(全閉)であるときに、第2のポンプ部20から吐出された燃料Qは、そのほぼ全部が吐出流路24を通って、第1のポンプ部19から吐出された燃料Qとともにギアポンプ5から吐出される。このときに、第2のポンプ部20の実質的な吐出量は、第1のポンプ部19の吐出量とほぼ同じになる。
バイパス計量弁22の開口率が最大(全開)であるときに、第2のポンプ部20から吐出された燃料Qは、そのほぼ全部がバイパス流路23を通って、第2のポンプ部20の流入側に戻される。このときに、逆止弁21が閉止状態となり、遠心ポンプ4から第2のポンプ部20へ燃料Qが流れなくなる。また、第2のポンプ部20は、燃料Qに対してほぼ仕事をしなくなり、ギアポンプ5の吐出量にほぼ寄与しなくなる。すなわち、第2のポンプ部20の実質的に吐出量は、ほぼ0になる。
図3は、バイパス計量弁22の開口率を変化させたときの、ギアポンプ5の吐出量の一例を示すグラフである。図3中の並列運転は、バイパス計量弁22が全閉の運転状態を示し、直列運転は、バイパス計量弁22が全開の運転状態を示す。また、切替過渡状態は、バイパス計量弁22の開口率が0%より大きく100%未満である運転状態を示す。このとき切替過渡状態において、吐出流量が一定になった後、圧力が整定して直列運転状態となる。
図3に示す例では、運転状態が、初期的に並列運転になっている。時間経過とともにバイパス計量弁22の開口率を100%から0%まで減少させることによって、運転状態が、並列運転から切替過渡状態を経て直列運転に切替えられている。また、時間経過とともにバイパス計量弁22の開口率を0%から100%まで増加させることによって、運転状態が、直列運転から切替過渡状態を経て並列運転に切替えられている。並列運転時のギアポンプ5の吐出量は、並列接続された2つの二連式のギアポンプの吐出量とほぼ同じになる。切替過渡状態のギアポンプ5の吐出量は、バイパス計量弁22の開口率に応じて変化する。直列運転時のギアポンプ5の吐出量は、直列接続された2つの二連式のギアポンプの吐出量、すなわち1つの二連式のギアポンプの吐出量とほぼ同じになる。
本実施形態の制御部10は、バイパス計量弁22の開口率を、運転状態が切替過渡状態になる範囲内で制御することによって、ギアポンプ5の吐出量を制御する。本実施形態において、制御部10がバイパス計量弁22の開口率を制御する周波数は、制御部10がサーボモータ6の回転数を制御する周波数よりも高周波数になっている。例えば、サーボモータ6の回転数は5Hzで制御され、バイパス計量弁22の開口率は0.5Hzで制御される。
本実施形態において、制御部10は、燃料冷却器9へ流れる燃料Qの流量として計量部8によって測定された値に基づいて、制御量を決定する。制御部10は、ハイパスフィルターを通した変動成分を用いることによって、バイパス計量弁22を相対的に高周波で制御する。制御部10は、ローパスフィルターを通した変動成分を用いることによって、サーボモータ6をバイパス計量弁22よりも低周波で制御する。
ここで、バイパス計量弁22の開口率を制御しないでサーボモータ6の回転数のみを制御し、ギアポンプ5の吐出量を制御する場合を想定する。一般に、バルブの開口率を変化させるのに必要なエネルギーは、サーボモータのトルクを変化させるエネルギーよりも小さい。上記の場合に、吐出量の高周波の変動に追従させてサーボモータ6を制御すると、サーボモータ6の角加速度の最大値を設定する必要が生じて、サーボモータ6や、サーボモータ6への電力供給源が大型化してしまう。
本実施形態の燃料供給装置1にあっては、バイパス計量弁22の開口率を調整することによって、燃料Qの吐出量を急激に変化させることができる。したがって、燃料Qの吐出量を急激に変化させる必要が生じた場合に、サーボモータ6の回転数を急激に変化させる必要性が低くなる。よって、サーボモータ6やサーボモータ6への電力供給源の大型化を招くことなく、吐出量の急激な変化に高精度に対応可能になり、図3に示した吐出流量が一定になる点を変更するなど、吐出量を変更することもできる。
また、ファンの回転運動によってギアポンプを駆動する構成と比較して、ギアポンプ5の回転数を自在に制御することができる。したがって、ジェットエンジン2の運転状態等によって燃費が変化した場合でも、その燃費に応じてギアポンプ5の吐出量を制御することができる。よって、ギアポンプ5から吐出される燃料Qのうちで、燃料消費量以上の過剰な燃料を減らすことや無くすことができ、過剰な燃料をギアポンプ5の上流に戻す機構を設ける必要性が低くなる。また、上流に戻されて循環する燃料Qの量を減らすことや、端的には無くすことができ、燃料Qの循環による燃料Qの昇温を抑制することができる。これにより、燃料冷却器9の負荷を減らすことができ、燃料冷却器9を小型化・軽量化することが可能になる。
なお、上記の実施形態では、サーボモータ6が駆動用ギア16を介して第1のギア17及び第2のギア18を回転させる構成を例示したが、第1のギア17を回転させるモータと別のモータで第2のギア18を回転させる構成であってもよい。また、第1のギア17と第2のギア18とが互いに噛み合わされており、サーボモータ6が第1のギア17と第2のギア18のうちの一方を回転させることによって、第1のギア17と第2のギア18の双方が連動して回転する構成でもよい。また、3連式のギアポンプを用いる代わりに複数のギアポンプを接続して用いてもよく、例えば第1のポンプ部と第2のポンプ部とをそれぞれ2連式のギアポンプにより構成してもよい。
1・・・燃料供給装置、2・・・ジェットエンジン、3・・・燃料タンク、4・・・遠心ポンプ、5・・・ギアポンプ、6・・・サーボモータ、7・・・流量切替部、8・・・計量部、9・・・燃料冷却器、10・・・制御部、11・・・エンジン燃焼器、12・・・ファン、13・・・リリーフ弁、14・・・燃料供給遮断弁、15・・・ケーシング、16・・・駆動用のギア、17・・・第1のギア、18・・・第2のギア、19・・・第1のポンプ部、20・・・第2のポンプ部、21・・・逆止弁、22・・・バイパス計量弁、23・・・バイパス流路、24・・・吐出流路、Q・・・燃料、R・・・潤滑油、S・・・推進システム

Claims (5)

  1. 第1のギアの回転によって燃料を流す第1のポンプ部と、
    第2のギアの回転によって燃料を流す第2のポンプ部と、
    前記第1のポンプ部及び前記第2のポンプ部から前記燃料が流入し、その流量を計量する計量部と、
    前記第2のポンプ部から前記計量部に流れる前記燃料の流量を調整するバイパス計量弁と、
    前記第1のギアを回転駆動する駆動部と、
    前記駆動部を制御して前記第1のギアの回転数を調整するとともに、前記バイパス計量弁による前記燃料の流量の調整量を制御する制御部と、
    を備える燃料供給装置。
  2. 前記駆動部は、前記第1のギアと前記第2のギアとに噛み合わされる駆動用ギアを備え、前記駆動用ギアを介して前記第一のギアおよび前記第二のギアを駆動する、請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記駆動部は、モータである、請求項1又は2に記載の燃料供給装置
  4. 前記制御部が前記駆動部を制御する周波数は、前記制御部が前記バイパス計量弁を制御する周波数よりも低い、請求項3に記載の燃料供給装置。
  5. 前記第2のポンプ部から吐出された前記燃料を前記第2のポンプ部の上流に戻すバイパス流路と、
    前記第2のポンプ部から吐出された前記燃料を前記第1のポンプ部から吐出された前記燃料と合流させる吐出流路と、を備え、
    前記計量部が前記吐出流路を経由した前記燃料の下流に配置されており、前記バイパス計量弁が前記バイパス流路に配置されている、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
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