JP2002303160A - ガスタービンエンジンの燃料供給方法及びその燃料供給システム、並びにガスタービンエンジン - Google Patents

ガスタービンエンジンの燃料供給方法及びその燃料供給システム、並びにガスタービンエンジン

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JP2002303160A
JP2002303160A JP2001106385A JP2001106385A JP2002303160A JP 2002303160 A JP2002303160 A JP 2002303160A JP 2001106385 A JP2001106385 A JP 2001106385A JP 2001106385 A JP2001106385 A JP 2001106385A JP 2002303160 A JP2002303160 A JP 2002303160A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの回転数に対して燃料消費量が少な
くなる場合にも、燃料の温度上昇を抑制する。 【解決手段】 複数の昇圧部28,29の接続を並列と
直列との間で切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇圧部で燃料を所
定の圧力に昇圧するガスタービンエンジンの燃料供給方
法及びその供給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】航空機などに用いられるガスタービンエ
ンジンの燃料供給システムは、燃料タンクからの燃料を
昇圧部としての燃料ポンプによって昇圧し、スロットル
レバーの位置などの情報が伝達される燃料制御ユニット
によってその流量を決定する。そして、その燃料を燃料
ノズルに送るとともに、余剰分を燃料ポンプの入口に送
り返す構成となっている。
【0003】燃料ポンプとしては、一般に、図5に示す
ようなギアポンプが用いられる。この場合、エンジンか
ら伝達された回転運動がエンジン補機としてのギアボッ
クス(AGB:accessory gear box)内の歯車を介し
て、ギアポンプを駆動する。そのため、ギアポンプの吐
出流量は、エンジンの回転数にほぼ比例する。
【0004】燃料は、潤滑油の冷却媒体としても用いら
れ、燃料制御ユニットで流量が調整された後、燃料ノズ
ルに達するまでの間に、オイルクーラ(熱交換器)によ
って潤滑油と熱交換される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、航空機に用
いられるガスタービンエンジンでは、航空機が高空の巡
航状態である場合など、エンジンの回転数に対して燃料
消費量が比較的少なくなる状態が生じる。
【0006】このとき、燃料ノズルでの燃料消費量が少
ないにもかかわらず、エンジンの高い回転数に比例して
ギアポンプが多くの燃料を吐出していると、燃料ポンプ
の入口に送り返される燃料の余剰分が多くなる。そのた
め、燃料の大半が燃料ポンプを介して循環されることに
なり、昇圧に伴う熱などにより燃料の温度が上昇しやす
い。燃料が高温になると、燃料だけでは上述した潤滑油
の冷却が不可能になったり追いつかなくなったりするた
め、エンジンファンの出口などから空気を取り入れ、そ
れを潤滑油の冷媒として使用している。
【0007】ところが、エンジン内に取り入れた空気を
潤滑油の冷媒として用いると、エンジンの推力や燃費の
低下につながりやすい。
【0008】特に、近年の航空機では、電力の消費量が
大きくなり、潤滑油によるエンジンを冷却する能力の向
上が要求される傾向にある。一方、技術進歩により、エ
ンジン燃費は向上しており、巡航状態などにおいて、燃
料消費量がより少なくなる傾向にある。
【0009】そのため、巡航状態を含んだ飛行可能領域
全体において、熱収支に対して無駄の少ない効率的な燃
料供給方法が求められている。
【0010】本発明は、上述する事情に鑑みてなされた
ものであり、エンジンの回転数に対して燃料消費量が少
なくなる場合にも、燃料の温度上昇を抑制できるガスタ
ービンエンジンの燃料供給方法及びその燃料供給システ
ムを提供することを目的とする。また、本発明の別の目
的は、巡航状態を含んだ飛行可能領域全体において、熱
収支に対して無駄の少ない効率的な燃料供給を実現でき
るガスタービンエンジンを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、複数の昇圧部で燃料を所定の圧力に昇圧
して、燃料ノズルに所定流量の燃料を供給するガスター
ビンエンジンの燃料供給方法であって、前記昇圧部の接
続を並列と直列との間で切り替えることを特徴とする。
このガスタービンエンジンの燃料供給方法では、複数の
昇圧部の接続を並列と直列との間で切り替えることによ
り、エンジンの回転数が一定の条件下においても、吐出
圧力をほぼ所望の圧力に保ったまま、昇圧部からの総吐
出流量を変化させることが可能となる。そのため、エン
ジンの回転数に対して燃料消費量が比較的少ない場合に
も、昇圧部から吐出される燃料の総流量を抑えることに
より、燃料制御ユニットから送り返される燃料の余剰分
を抑え、燃料の温度上昇を抑制できる。
【0012】この場合において、前記昇圧部は2箇所に
設けられ、前記昇圧部を並列に接続して所定流量の燃料
を吐出するノーマルモードと、前記昇圧部を直列に接続
して前記ノーマルモードのほぼ半分の流量の燃料を吐出
するハーフモードと、を有してもよい。
【0013】また、エンジンの回転数に関する情報と、
燃料ノズルに供給される燃料の流量に関する情報とに基
づいて、前記昇圧部の接続の切り替えを制御するとよ
い。この場合、エンジンの回転数に対して燃料消費量が
比較的少ない状態となっても、それに応じて昇圧部から
吐出される燃料の総流量を抑えることにより、燃料制御
ユニットから送り返される燃料の余剰分を確実に少なく
できる。
【0014】また、本発明は、複数の昇圧部で燃料を所
定の圧力に昇圧して、燃料ノズルに所定流量の燃料を供
給するガスタービンエンジンの燃料供給システムであっ
て、前記昇圧部の接続を並列と直列との間で切り替える
制御機構を有することを特徴とする。このガスタービン
エンジンの燃料供給システムでは、複数の昇圧部の接続
を並列と直列との間で切り替える制御機構を有すること
から、上述したガスタービンエンジンの燃料供給方法を
実施できる。この場合において、前記昇圧部は、3連式
のギアポンプであってもよい。
【0015】また、本発明は、複数の昇圧部で燃料を所
定の圧力に昇圧して、燃料ノズルに所定流量の燃料を供
給するガスタービンエンジンの燃料供給システムであっ
て、前記昇圧部は、第1昇圧部と第2昇圧部とを有する
3連式のギアポンプであり、前記第1昇圧部の吐出口の
接続先を、前記第2昇圧部の吸込口、前記第2昇圧部の
吐出口、及び前記第1昇圧部の吸込口のうちのいずれか
に切り替える制御機構を有することを特徴とする。この
ガスタービンエンジンの燃料供給システムでは、第1昇
圧部及び第2昇圧部を有する3連式ギアポンプにおける
第1昇圧部の吐出口の接続先を、第2昇圧部の吸込口、
第2昇圧部の吐出口、及び第1昇圧部の吸込口のうちの
いずれかに切り替えることにより、昇圧部から吐出され
る燃料の総流量を、所定流量からそのほぼ半分の流量に
変化させたり、所定流量からさらに別の流量に変化させ
ることが可能となる。
【0016】また、エンジンの回転数に関する情報を計
測する回転計と、燃料ノズルに供給される燃料の流量に
関する情報を計測する流量計とを有し、前記制御機構
は、前記回転計の計測結果と、前記流量計の計測結果と
に基づいて、前記昇圧部の接続の切り替えを制御するこ
とにより、エンジンの回転数に対して燃料消費量が比較
的少ない状態となっても、それらの計測結果に応じて昇
圧部から吐出される燃料の総流量を抑えることにより、
燃料制御ユニットから送り返される燃料の余剰分を確実
に少なくできる。
【0017】また、本発明は、航空機の推進動力源とし
て用いられるガスタービンエンジンであって、上述した
燃料供給システムを有することを特徴とする。このガス
タービンエンジンでは、上述した燃料供給システムを用
いて燃料の温度上昇を抑制することにより、燃料を用い
て潤滑油を効率的に冷却できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るガスタービン
エンジンの燃料供給システムの実施形態について図面を
参照して説明する。図1は、本発明のガスタービンエン
ジンの燃料供給システムの一実施形態を示す概略系統図
である。図1に示す燃料供給システムにおいて、燃料タ
ンク10の燃料は、昇圧部としての燃料ポンプ11によ
って昇圧されるとともに、燃料制御ユニット12によっ
てその流量が決定され、流量計13、及びオイルクーラ
14等を介して、燃料ノズル15に送られる。また、燃
料制御ユニット12における燃料の余剰分は、バイパス
配管16を通って燃料ポンプ11の入口に送り返され
る。なお、実際には、フィルタや各種バルブ等が配管経
路中に配置されるが簡略化のためここでは省略してい
る。また、オイルクーラ14は、燃料と潤滑油との熱交
換によって潤滑油を冷却するものであり、不図示の潤滑
油システムに接続されている。
【0019】さて、本実施形態では、燃料ポンプ11と
して3連式のギアポンプが用いられている。すなわち、
燃料ポンプ11は、エンジンから伝達された回転運動に
より駆動力を得る原動ギア20と、この原動ギア20を
挟んで互いに対向する位置に配される2つの従動ギア
(第1従動ギア21、及び第2従動ギア22)とを含ん
で構成されている。
【0020】図2に示すように、原動ギア20と各従動
ギア21,22とはそれぞれケーシング23内で互いに
かみ合わされており、各吸込口24,25からギアの歯
と歯の間に流れ込んだ燃料は、ギアの回転に伴って隣合
う歯とケーシング23の壁面とで囲まれる空間に閉じ込
められて昇圧され、各吐出口26,27まで移動して送
り出される。すなわち、この燃料ポンプ11は、原動ギ
ア20と第1従動ギア21とを主体とする第1昇圧部2
8と、原動ギア20と第2従動ギア22とを主体とする
第2昇圧部29とを有する構造となっている。第1従動
ギア21と第2従動ギア22とは同じ大きさのギアが用
いられており、第1昇圧部28と第2昇圧部29とは、
原動ギア20の回転数に対する吐出流量が同一である。
なお、各ギアの歯形としては、平歯、はすばなどに限定
されず、正弦曲線やトロコイド曲線など様々な歯形が適
用可能である。
【0021】図1に戻り、本実施形態では、上述した燃
料ポンプ11における第1昇圧部28と第2昇圧部29
との配管系統上の配列(接続)を、直列又は並列に切り
替えるためのバルブ30,31,32が配設されてい
る。すなわち、バルブ30を開、バルブ31を閉、バル
ブ32を開とすることにより、燃料ポンプ11に対して
第1及び第2昇圧部28,29の各吸込口がともに接続
されるとともに、燃料制御ユニット12に対して第1及
び第2昇圧部28,29の各吐出口がともに接続され
る。これにより、燃料ポンプ11における第1昇圧部2
8と第2昇圧部29とが並列状態に配列される。これと
は逆に、バルブ30を閉、バルブ31を開、バルブ32
を閉とすることにより、燃料ポンプ11に対して第1昇
圧部28の吸込口が接続され、第1昇圧部28の吐出口
と第2昇圧部29の吸込口とが接続され、第2昇圧部2
9の吐出口と燃料制御ユニット12とが接続される。こ
れにより、第1昇圧部28と第2昇圧部29とが直列状
態に配列される。
【0022】また、各バルブ30,31,32の開閉の
タイミングは、バルブ制御ユニット33により制御され
る。このバルブ制御ユニット33には、流量計13で計
測された燃料流量の情報と、回転計34で計測されたエ
ンジンの回転数の情報とが供給されるようになってい
る。バルブ制御ユニット33は、流量計13の計測結果
と、回転計34の計測結果とに基づいて、各バルブ3
1,32,33を開閉制御することにより、第1昇圧部
28と第2昇圧部29との配管系統上の配列を、直列と
並列との間で切り替えるようになっている。
【0023】次に、図3を参照して、本発明に係るガス
タービンエンジンの燃料供給方法の一例について説明す
る。図3は、上述した実施形態の動作を説明するための
状態図であり、図3(a)は燃料ポンプ11における第
1昇圧部28と第2昇圧部29とが並列状態に配列され
た様子を示し、図3(b)は燃料ポンプ11における第
1昇圧部28と第2昇圧部29とが直列状態に配列され
た様子を示している。
【0024】図3(a)において、第1昇圧部28と第
2昇圧部29とが並列状態に配列されることから、燃料
タンクからの燃料は、第1及び第2昇圧部28,29の
各吸込口24,25に向けて分岐して流れ、各吸込口2
4,25に低圧で流れ込んだ燃料は、各昇圧部28,2
9で昇圧されて、各吐出口26,27では高圧となる。
このとき、第1昇圧部28と第2昇圧部29との吐出流
量は同一であることから、燃料ポンプ11からは、第1
昇圧部28の吐出流量と第2昇圧部29の吐出流量との
ほぼ合計流量の燃料が吐出される(ノーマルモード)。
【0025】一方、図3(b)において、第1昇圧部2
8と第2昇圧部29とが直列状態に配列されることか
ら、燃料タンクからの燃料は、第1昇圧部28の吸込口
24に流れ、吸込口24に低圧で流れ込んだ燃料は、第
1昇圧部28で昇圧され、その吐出口26では中圧とな
る。さらに、この吐出口26から第2昇圧部29の吸込
口25に中圧で流れ込んだ燃料は、第2昇圧部29で昇
圧され、その吐出口27で高圧となる。このとき、第1
昇圧部28と第2昇圧部29との吐出流量は同一であ
り、それらが直列に配列されていることから、燃料ポン
プ11からは、第2昇圧部29の吐出流量(=第1昇圧
部28の吐出流量)と同流量の燃料が吐出される(ハー
フモード)。
【0026】すなわち、各ギアの回転数が一定の条件下
において、第1昇圧部28と第2昇圧部29との配列
(接続)を並列と直列との間で切り替えることにより、
吐出圧力を所望の圧力に維持したまま、燃料ポンプ11
からの吐出流量を変化させることが可能となる。上述し
た例では、並列状態のノーマルモードに比べて、直列状
態のハーフモードでは、ギアの回転数が一定にもかかわ
らず、燃料ポンプ11からの吐出流量がほぼ1/2にな
る。なお、燃料ポンプ11の各ギアの回転数はエンジン
の回転数に比例する。
【0027】そのため、航空機が高空の巡航状態である
場合など、エンジンの回転数に対して燃料消費量が比較
的少なくなる状態が生じた場合にも、燃料ポンプ11か
ら吐出される燃料の流量を抑えることにより、燃料制御
ユニット12から送り返される燃料の余剰分を抑え、昇
圧部(燃料ポンプ11)を通過する燃料の循環量を減少
させて、燃料の温度上昇を抑制できる。また、上述した
ハーフモードでは、各昇圧部28,29からそれぞれ吐
出される燃料の流量はノーマルモードと同じであるもの
の、昇圧の割合が低圧から中圧と低いことから、昇圧に
伴って発生する熱量は少ない。したがって、この点から
も燃料の温度上昇が抑制される。
【0028】また、ノーマルモードとハーフモードとの
切り替えを、回転計34(図1参照)で計測されるエン
ジンの回転数と、流量計13(図1参照)で計測される
燃料ノズルに供給される燃料の流量とに基づいて制御す
ることにより、燃料制御ユニット12から送り返される
燃料の余剰分を確実に少なくできる。
【0029】上述した燃料供給システムを有するガスタ
ービンエンジンにあっては、巡航状態を含んだ飛行可能
領域全体において、熱収支に対して無駄の少ない効率的
な燃料供給を実現できる。すなわち、例えば、比較的燃
料消費量の多い離陸時にあっては燃料供給システムを上
述したノーマルモードとし、高空での巡航時にあっては
燃料供給システムを上述したハーフモードとすることに
より、燃料の温度上昇を抑制し、燃料を冷媒として用い
て潤滑油を効率的に冷却できる。
【0030】したがって、エンジン内に取り入れた空気
を潤滑油の冷媒として用いる必要が少なくなり、エンジ
ンの推力や燃費の低下を抑制できる。特に、エンジン燃
費が向上し、燃料消費量がより少なくなる傾向の近年の
航空機にあっても、エンジンの回転数に関係なく燃料ポ
ンプから吐出される燃料の流量を任意のタイミングで抑
制できるので、熱収支の向上を図ることができる。
【0031】なお、上述した実施形態において示した各
構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発
明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づ
き種々変更可能である。
【0032】例えば、上述した実施形態では、複数の昇
圧部を有する機構として3連式のギアポンプを用いてい
るため、小型軽量化が図れるという利点がある。しかし
ながら、本発明は、これに限定されるものではなく、複
数の昇圧部を有する機構として、2連式のギアポンプを
2つ用いるようにしてもよい。さらに、燃料を昇圧する
機構としてギアポンプ以外の手段を用いてもよい。
【0033】また、上述した実施形態を用いた例では、
3連式のギアポンプを用いて、ノーマルモードと、ノー
マルモードのほぼ半分の流量の燃料を吐出するハーフモ
ードとの2つのモードについて説明しているが、3連式
のギアポンプを用いて流量を変化させるモードはこれに
限定されない。
【0034】例えば、図4は、上述した燃料供給システ
ムの他の動作例を示しており、この例では、第1昇圧部
28の吐出口26が第1昇圧部28の吸込口24に連結
され、第2昇圧部29の吸込口25が塞がれた状態にな
っている。なお、配管の接続変更に伴いバルブの配置も
図3の状態から適宜変更されているものとする。これに
より、本例では、各ギアの回転数が一定の条件下におい
て、第1昇圧部28と第2昇圧部29との配列(接続)
を並列及び直列とは別の状態に切り替えることにより、
上述したノーマルモードの約1/4の流量の燃料を燃料
ポンプ11から吐出する。すなわち、燃料タンクから吸
込口24に低圧で流れ込んだ燃料は、第1昇圧部28で
昇圧されるものの、吐出口26が吸込口24に連結され
ているため、吐出口26では低圧のままとなる。また、
燃料の一部は、ギア20とケーシング23の壁面とで囲
まれる空間に閉じ込められて昇圧され、第2昇圧部29
の吐出口27まで移動して高圧となる。このとき、第2
昇圧部29の吐出口27まで送られる燃料の流量は、先
の図3に示したハーフモードのほぼ半分の流量となる。
そのため、燃料ポンプ11からの燃料の吐出流量は、上
述したノーマルモードに比べて、ほぼ1/4になる。な
お、この図4の例では、第1昇圧部28を介して燃料が
循環するものの、吸込口24及び吐出口26ともに低圧
のため、循環に伴う燃料の温度上昇は少ない。また、第
2昇圧部29の吸込口25は負圧に傾くことになる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下の効果を得ることができる。本発明のガスタービン
エンジンの燃料供給方法またはガスタービンエンジンの
燃料供給システムによれば、エンジンの回転数に対して
燃料消費量が少なくなる場合にも、燃料を昇圧する複数
の昇圧部の接続を並列と直列との間で切り替えることに
より、昇圧部から吐出される燃料の総流量を抑えること
ができる。これにより、昇圧部を通過する燃料の循環量
を減少させて、燃料の温度上昇を抑制できる。また、本
発明のガスタービンによれば、本発明の燃料供給システ
ムを有することにより、巡航状態を含んだ飛行可能領域
全体において、熱収支に対して無駄の少ない効率的な燃
料供給を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にガスタービンエンジンの燃料供給シ
ステムの一実施形態を示す概略系統図である。
【図2】 燃料ポンプの構成を模式的に示す図である。
【図3】 図1の燃料供給システムの動作を説明するた
めの状態図である。
【図4】 燃料供給システムの他の動作例を示す状態図
である。
【図5】 従来の燃料ポンプの構成を模式的に示す図で
ある。
【符号の説明】
10 燃料タンク 11 燃料ポンプ(昇圧部) 12 燃料制御ユニット 13 流量計 14 オイルクーラ 15 燃料ノズル 16 バイパス配管 28 第1昇圧部 29 第2昇圧部 33 バルブ制御ユニット 34 回転計
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F04C 2/18 311 F04C 2/18 311C 11/00 11/00 F (72)発明者 松永 易 東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷229番地 石 川島播磨重工業株式会社瑞穂工場内 (72)発明者 森岡 典子 東京都西多摩郡瑞穂町殿ケ谷229番地 石 川島播磨重工業株式会社瑞穂工場内 Fターム(参考) 3H041 AA02 BB02 CC21 DD12 DD13 DD17 DD18 3H045 AA05 AA10 AA14 AA24 BA19 CA06 DA05 DA12 DA15 DA34 EA14 EA17 EA26 EA34

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の昇圧部で燃料を所定の圧力に昇圧
    して、燃料ノズルに所定流量の燃料を供給するガスター
    ビンエンジンの燃料供給方法であって、 前記昇圧部の接続を並列と直列との間で切り替えること
    を特徴とするガスタービンエンジンの燃料供給方法。
  2. 【請求項2】 前記昇圧部は2箇所に設けられ、 前記昇圧部を並列に接続して所定流量の燃料を吐出する
    ノーマルモードと、前記昇圧部を直列に接続して前記ノ
    ーマルモードのほぼ半分の流量の燃料を吐出するハーフ
    モードと、を有することを特徴とする請求項1に記載の
    ガスタービンエンジンの燃料供給方法。
  3. 【請求項3】 エンジンの回転数に関する情報と、燃料
    ノズルに供給される燃料の流量に関する情報とに基づい
    て、前記昇圧部の接続の切り替えを制御することを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載のガスタービンエ
    ンジンの燃料供給方法。
  4. 【請求項4】 複数の昇圧部で燃料を所定の圧力に昇圧
    して、燃料ノズルに所定流量の燃料を供給するガスター
    ビンエンジンの燃料供給システムであって、 前記昇圧部の接続を並列と直列との間で切り替える制御
    機構を有することを特徴とするガスタービンエンジンの
    燃料供給システム。
  5. 【請求項5】 前記昇圧部は、3連式のギアポンプであ
    ることを特徴とする請求項4に記載のガスタービンエン
    ジンの燃料供給システム。
  6. 【請求項6】 複数の昇圧部で燃料を所定の圧力に昇圧
    して、燃料ノズルに所定流量の燃料を供給するガスター
    ビンエンジンの燃料供給システムであって、 前記昇圧部は、第1昇圧部と第2昇圧部とを有する3連
    式のギアポンプであり、 前記第1昇圧部の吐出口の接続先を、前記第2昇圧部の
    吸込口、前記第2昇圧部の吐出口、及び前記第1昇圧部
    の吸込口のうちのいずれかに切り替える制御機構を有す
    ることを特徴とするガスタービンエンジンの燃料供給シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 エンジンの回転数に関する情報を計測す
    る回転計と、燃料ノズルに供給される燃料の流量に関す
    る情報を計測する流量計とを有し、 前記制御機構は、前記回転計の計測結果と、前記流量計
    の計測結果とに基づいて、前記昇圧部の接続の切り替え
    を制御することを特徴とする請求項4から請求項6のう
    ちのいずれか一項に記載のガスタービンエンジンの燃料
    供給システム。
  8. 【請求項8】 航空機の推進動力源として用いられるガ
    スタービンエンジンであって、 請求項4から請求項7のうちのいずれか一項に記載の燃
    料供給システムを有することを特徴とするガスタービン
    エンジン。
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