JP4065721B2 - 直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路 - Google Patents

直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料等の流体供給システムに関するものであって特に直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、航空機等に用いられるジェットエンジン(ターボファンエンジン)の燃料供給システムは、図5に示される如く、燃料タンク1からの燃料を昇圧部としての燃料ポンプ2によって昇圧し、スロットルレバーの位置等の情報が伝達される燃料計量機構3によってその流量を決定し、その燃料をジェットエンジン4におけるエンジン燃焼器5に送ると共に、余剰分を燃料ポンプ2の入口に送り返す構成となっている。
【0003】
ここで、前記燃料ポンプ2としては、従来、図6に示されるようなギアポンプが用いられており、この場合、エンジンから伝達された回転運動がエンジン補機としてのギアボックス(AGB:accessory gear box)内の歯車を介して、ギアポンプを駆動する。そのため、ギアポンプの吐出流量は、エンジンの回転数に略比例するようになっている。
【0004】
前記燃料は、エンジン潤滑油(オイル)の冷却媒体としても用いられ、前記燃料計量機構3で流量が調整された後、エンジン燃焼器5に達するまでの間に、燃料冷却オイルクーラ7(図5参照)においてエンジン潤滑油と熱交換される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述の如きジェットエンジン4の場合、航空機の高空における巡航時には、エンジン回転数に対して燃料消費量が離陸時に比べおよそ1/10以下と少なくなる状態が生じる。
【0006】
このとき、エンジン燃焼器5での燃料消費量が少ないにもかかわらず、エンジンの高い回転数に比例して燃料ポンプ2が多くの燃料を吐出していると、燃料ポンプ2の入口に送り返される燃料の余剰分が多くなり、そのため、燃料の大半が燃料ポンプ2を介して循環され、燃料ポンプ2の仕事の大部分は熱になって燃料温度が上がることになり、燃料だけでは前記エンジン潤滑油の冷却が不可能となるので、ジェットエンジン4のファン6から空気の一部を抽気空気として空冷オイルクーラ8へ導き、該抽気空気をエンジン潤滑油の冷媒として使用している。
【0007】
尚、最近のジェットエンジン4は、エンジン要素(タービン、圧縮機、ファン)の要素性能の向上とエンジンの高バイパス比化により燃費の向上が実現されており、こうしたジェットエンジン4の低燃費化に伴い、巡航時には、エンジン潤滑油の冷却のためにファン空気流量のおよそ0.75[%]程度の空気が抽気されている。
【0008】
しかしながら、前述の如く、ジェットエンジン4のファン6から空気の一部をエンジン潤滑油の冷却用として抽気した場合、ジェットエンジン4の推力や燃費の低下につながって好ましくないという問題を有しており、そのため、巡航状態を含んだ飛行可能領域全体において、熱収支に対して無駄の少ない効率的な燃料供給システムが求められているのが現状である。
【0009】
このため、容量を従来の燃料ポンプ2の1/2とした燃料ポンプを二個使用して、離陸時には燃料ポンプを並列で運転し、巡航時には燃料ポンプを直列に切り換え、ポンプ吐出流量を半分にして循環燃料を減らし燃料温度を低くするようにした燃料供給システムも提案されているが、このような燃料供給システムでは、ポンプを二個使用するため、機構が複雑化すると共に、重量増加が避けられず、可変容量化と小型軽量化の両立が困難になるという欠点を有していた。
【0010】
本発明は、斯かる実情に鑑み、簡単な構造で可変容量化と小型軽量化を実現し得、ジェットエンジン等の駆動系の回転数に対して燃料等の流体消費量が少なくなる場合にも、該流体の温度上昇を抑制できる流体供給システムとしての直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の昇圧部で流体を所定の圧力に昇圧して、所定流量の流体を供給する直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路であって、
前記昇圧部を、第一昇圧部と第二昇圧部とを有する三連式のギアポンプとすると共に、
前記第一昇圧部と第二昇圧部とが並列的に接続されるようにして所定流量の流体を吐出するノーマルモードと、前記第一昇圧部と第二昇圧部との間の中間圧力を第二昇圧部の吐出圧と等しくし第二昇圧部を無負荷状態とすることにより、第一昇圧部と第二昇圧部とが直列的に接続されるようにして前記ノーマルモードの略半分の流量の流体を吐出するハーフモードとに切り換え可能な切換流体圧回路を備えたことを特徴とする直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路にかかるものである。
【0012】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0013】
切換流体圧回路によってノーマルモードに切り換えられた状態では、三連式のギアポンプにおける第一昇圧部と第二昇圧部とが並列的に接続される形となって所定流量の流体が吐出される一方、切換流体圧回路によってハーフモードに切り換えられた状態では、三連式のギアポンプにおける第一昇圧部と第二昇圧部との間の中間圧力を第二昇圧部の吐出圧と等しくし第二昇圧部を無負荷状態とすることにより、第一昇圧部と第二昇圧部とが直列的に接続される形となって前記ノーマルモードの略半分の流量の流体が吐出される。
【0014】
この結果、ジェットエンジン等の駆動系の回転数が一定の条件下においても、吐出圧を略所定の圧力に保ったまま、昇圧部からの流体の総吐出流量を変化させることが可能となるため、前記回転数に対して燃料等の流体消費量が比較的少ない場合にも、昇圧部から吐出される燃料等の流体の総流量を抑えることにより、燃料計量機構等から送り返される燃料等の流体の余剰分が抑えられてその循環量が低減され、燃料等の流体の温度上昇が抑制される。
【0015】
前記流体供給システムとしての直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路においては、三連式のギアポンプのギアを回転自在に支承する軸受の軸方向へ可動に配設された可動側板の受圧面に作用させる受圧面側流体圧を、ギア側から可動側板が受けるギア側流体圧に対して釣り合わせるよう、切換流体圧回路を構成することができ、このようにすると、可動側板のギア側面に対する押付力が常に適正に保持され、ギアの焼き付きが生じたり或いは隙間が生じたりすることを回避可能となる。
【0016】
又、三連式のギアポンプのギアを回転自在に支承する軸受の場合、ラジアル荷重を受ける油膜は、該ラジアル荷重の方向変化に影響を受けやすいが、前述の如く、ハーフモードでの運転時に三連式のギアポンプにおける第一昇圧部と第二昇圧部との間の中間圧力を第二昇圧部の吐出圧と等しくしたことにより、ノーマルモードからハーフモードへの切り換えの前後で前記軸受に作用するラジアル荷重の方向変化をなくすことが可能となり、軸受の内面に形成する油溝の位置を固定でき、軸受の設計の点からも有利となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0018】
図1〜図4は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図5及び図6と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、燃料等の流体の昇圧部としての燃料ポンプ2を、第一昇圧部9と第二昇圧部10とを有する三連式のギアポンプとする。
【0019】
前記三連式のギアポンプとした燃料ポンプ2は、ジェットエンジン4(図5参照)等の駆動系から伝達された回転運動により駆動力を得る原動ギア20と、該原動ギア20を挟んで互いに対向する位置に配設される二つの従動ギア(第一従動ギア21、及び第二従動ギア22)とを含んで構成されている。
【0020】
図1に示すように、原動ギア20と第一従動ギア21並びに第二従動ギア22とはそれぞれケーシング23内で互いにかみ合わされており、第一吸込口24と第二吸込口25からそれぞれギアの歯と歯の間に流れ込んだ燃料は、ギアの回転に伴って隣り合う歯とケーシング23の壁面とで囲まれる空間に閉じ込められて昇圧され、第一吐出口26と第二吐出口27まで移動して送り出される。即ち、この燃料ポンプ2は、原動ギア20と第一従動ギア21とを主体とする第一昇圧部9と、原動ギア20と第二従動ギア22とを主体とする第二昇圧部10とを有する構造となっている。第一従動ギア21と第二従動ギア22とは同じ大きさのギアが用いられており、第一昇圧部9と第二昇圧部10とは、原動ギア20の回転数に対する吐出流量が同一である。尚、各ギアの歯形としては、平歯、はす歯等に限定されず、正弦曲線やトロコイド曲線等、さまざまな歯形が適用可能である。
【0021】
前記燃料ポンプ2の第一昇圧部9の第一吸込口24と第二昇圧部10の第二吸込口25にはそれぞれ、燃料タンク1から延びる第一吸込ライン28と第二吸込ライン29とを分岐接続し、第二昇圧部10の第二吐出口27には、燃料計量機構3へ通じる第二吐出ライン31を接続すると共に、第一昇圧部9の第一吐出口26には、前記第二吐出ライン31途中につながる第一吐出ライン30を接続し、前記第二吸込ライン29途中には逆止弁32を設け、該逆止弁32より下流側における第二吸込ライン29に対し、第二吐出ライン31途中から分岐する中間ライン33を接続し、該中間ライン33途中に可変絞り34を設け、これにより、前記可変絞り34を全閉とした状態で前記第一昇圧部9と第二昇圧部10とが並列的に接続されるようにして所定流量の流体を吐出するノーマルモードと、前記可変絞り34を全開とした状態で前記第一昇圧部9と第二昇圧部10との間の中間圧力を第二昇圧部10の吐出圧と等しくし第二昇圧部10を無負荷状態とすることにより、第一昇圧部9と第二昇圧部10とが直列的に接続されるようにして前記ノーマルモードの略半分の流量の流体を吐出するハーフモードとに切り換え可能な切換流体圧回路35を構成してある。
【0022】
一方、前記原動ギア20と第一従動ギア21と第二従動ギア22はそれぞれ、ジャーナルベアリング等の原動軸受36と第一軸受37と第二軸受38によって回転自在に支承され、各軸受36,37,38はそれぞれ、各ギアの一方の側面側に固定配置される固定側板36a,37a,38aと、各ギアの他方の側面側に軸方向へ可動に配設された可動側板36b,37b,38bとを備え、該可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cと低圧受圧面36d,37d,38dに燃料等の流体の圧力を作用させることにより、可動側板36b,37b,38bをギアの側面に押し付けてシールを行うようになっているが、本図示例の場合、各軸受36,37,38の可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cには、第二昇圧部10の第二吐出ライン31における吐出圧(ノーマルモードでもハーフモードでも常に高圧となる)を印加し、原動軸受36と第一軸受37の可動側板36b,37bの低圧受圧面36d,37dには、逆止弁32より上流側における第二吸込ライン29の圧力(ノーマルモードでもハーフモードでも常に低圧となる)を印加し、第二軸受38の可動側板38bの低圧受圧面38dには、中間ライン33の接続点より下流側における第二吸込ライン29の圧力(ノーマルモードでは低圧となり、ハーフモードでは第一昇圧部9と第二昇圧部10との間の中間圧力に相当し高圧となる)を印加するよう、前記切換流体圧回路35を構成してあり、これにより、図2に示す如く、可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cと低圧受圧面36d,37d,38dに作用させる各々のトータルの受圧面側流体圧が、ギア側から可動側板36b,37b,38bが受けるギア側流体圧と釣り合うようにしてある(図2参照)。
【0023】
次に、上記図示例の作用を説明する。
【0024】
切換流体圧回路35によってノーマルモードに切り換えられた状態では、可変絞り34は全閉となっており、第一昇圧部9の第一吸込口24には、燃料タンク1からの燃料が第一吸込ライン28を介して供給され昇圧されると共に、第二昇圧部10の第二吸込口25には、燃料タンク1からの燃料が第二吸込ライン29を介して供給され昇圧され、前記第一昇圧部9の第一吐出口26から第一吐出ライン30へ吐出される燃料と、第二昇圧部10の第二吐出口27から第二吐出ライン31へ吐出される燃料とが、該第二吐出ライン31で合流して燃料計量機構3へ送り出される。
【0025】
これに対し、前記可変絞り34を開くと、第一昇圧部9の第一吐出口26から第一吐出ライン30へ吐出される燃料が中間ライン33を介して第二吸込ライン29に導かれる。ここで、第二吸込ライン29途中には逆止弁32が設けてあるため、燃料タンク1側へ燃料が戻ることはなく、第一昇圧部9から中間ライン33を介して第二吸込ライン29に流入した燃料は、全て第二昇圧部10に吸い込まれる。このようにして可変絞り34を徐々に開いて行くと、第二昇圧部10の第二吸込口25に流入する燃料は増えて行き、第二昇圧部10の吐出流量と等しくなるまでは増え続ける。この状態では第一昇圧部9と第二昇圧部10それぞれのポンプ仕事はほとんど減少していないが、更に可変絞り34を開いて行くと、第二昇圧部10の第二吸込口25の入口圧力(第一昇圧部9と第二昇圧部10間の中間圧力)が昇圧して、第二昇圧部10のポンプ仕事が減少して行く。前記中間圧力が第二昇圧部10の吐出圧まで昇圧しきると、第二昇圧部10のポンプ仕事はなくなり、ポンプ仕事の半減が達成され、全体の吐出流量もノーマルモードの略半分の流量となる。ノーマルモード(並列状態)から切り換え過渡状態を経てハーフモード(直列状態)へ移行する際の、ポンプ仕事と中間圧力と吐出流量と可変絞り開度それぞれの状態変化は図3に示すようになる。
【0026】
即ち、切換流体圧回路35によってノーマルモードに切り換えられた状態では、三連式のギアポンプにおける第一昇圧部9と第二昇圧部10とが並列的に接続される形となって所定流量の燃料が吐出される一方、切換流体圧回路35によってハーフモードに切り換えられた状態では、三連式のギアポンプにおける第一昇圧部9と第二昇圧部10との間の中間圧力を第二昇圧部10の吐出圧と等しくし第二昇圧部10を無負荷状態とすることにより、第一昇圧部9と第二昇圧部10とが直列的に接続される形となって前記ノーマルモードの略半分の流量の燃料が吐出される。
【0027】
この結果、ジェットエンジン等の駆動系の回転数が一定の条件下においても、吐出圧を略所定の圧力に保ったまま、昇圧部からの燃料等の流体の総吐出流量を変化させることが可能となるため、前記回転数に対して燃料等の流体消費量が比較的少ない場合にも、昇圧部から吐出される燃料等の流体の総流量を抑えることにより、燃料計量機構3等から送り返される燃料等の流体の余剰分が抑えられてその循環量が低減され、燃料等の流体の温度上昇が抑制される。
【0028】
本図示例においては、各軸受36,37,38の可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cには、第二昇圧部10の第二吐出ライン31における吐出圧(ノーマルモードでもハーフモードでも常に高圧となる)を印加し、原動軸受36と第一軸受37の可動側板36b,37bの低圧受圧面36d,37dには、逆止弁32より上流側における第二吸込ライン29の圧力(ノーマルモードでもハーフモードでも常に低圧となる)を印加し、第二軸受38の可動側板38bの低圧受圧面38dには、中間ライン33の接続点より下流側における第二吸込ライン29の圧力(ノーマルモードでは低圧となり、ハーフモードでは第一昇圧部9と第二昇圧部10との間の中間圧力に相当し高圧となる)を印加するよう、前記切換流体圧回路35を構成してあり、これにより、図2に示す如く、可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cと低圧受圧面36d,37d,38dに作用させる各々のトータルの受圧面側流体圧が、ギア側から可動側板36b,37b,38bが受けるギア側流体圧と釣り合うようにしてあるため、可動側板36b,37b,38bのギア側面に対する押付力が常に適正に保持され、ギアの焼き付きが生じたり或いは隙間が生じたりすることを回避可能となる。
【0029】
又、三連式のギアポンプの原動ギア20と第一従動ギア21と第二従動ギア22を回転自在に支承する原動軸受36と第一軸受37と第二軸受38の場合、ラジアル荷重を受ける油膜は、該ラジアル荷重の方向変化に影響を受けやすいが、図1に示すような切換流体圧回路35を備えた燃料ポンプ2においては、ハーフモードでの運転時に三連式のギアポンプにおける第一昇圧部9と第二昇圧部10との間の中間圧力を第二昇圧部10の吐出圧と等しくしたことにより、図4に示す如く、ノーマルモードからハーフモードへの切り換えの前後で前記各軸受36,37,38に作用するラジアル荷重の方向変化をなくすことが可能となり、軸受36,37,38の内面に形成する油溝の位置を固定でき、軸受36,37,38の設計の点からも有利となる。
【0030】
こうして、簡単な構造で可変容量化と小型軽量化を実現し得、ジェットエンジン等の駆動系の回転数に対して燃料等の流体消費量が少なくなる場合にも、該流体の温度上昇を抑制できる。
【0031】
尚、本発明の流体供給システムとしての直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、航空機等に用いられるジェットエンジンの燃料供給システムに限らず、さまざまな流体を扱う供給システムに適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の流体供給システムとしての直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路によれば、簡単な構造で可変容量化と小型軽量化を実現し得、ジェットエンジン等の駆動系の回転数に対して燃料等の流体消費量が少なくなる場合にも、該流体の温度上昇を抑制できるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の概要構成図である。
【図2】図1のII部拡大図である。
【図3】本発明を実施する形態の一例において、燃料ポンプをノーマルモードからハーフモードへ切り換えた際の、ポンプ仕事と中間圧力と吐出流量と可変絞り開度それぞれの状態変化を表わす線図である。
【図4】本発明を実施する形態の一例において、燃料ポンプのノーマルモードでの運転時に各ギアの軸受に作用するラジアル荷重の方向と、燃料ポンプのハーフモードでの運転時に各ギアの軸受に作用するラジアル荷重の方向とを表わす概要構成図である。
【図5】従来のジェットエンジンの潤滑油冷却機能を具備した燃料供給システムの系統図である。
【図6】従来の燃料ポンプの構成を模式的に示す概要構成図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク
2 燃料ポンプ
3 燃料計量機構
4 ジェットエンジン
5 エンジン燃焼器
6 ファン
7 燃料冷却オイルクーラ
8 空冷オイルクーラ
9 第一昇圧部
10 第二昇圧部
20 原動ギア
21 第一従動ギア
22 第二従動ギア
24 第一吸込口
25 第二吸込口
26 第一吐出口
27 第二吐出口
28 第一吸込ライン
29 第二吸込ライン
30 第一吐出ライン
31 第二吐出ライン
32 逆止弁
33 中間ライン
34 可変絞り
35 切換流体圧回路
36 原動軸受(軸受)
36a 固定側板
36b 可動側板
36c 高圧受圧面
36d 低圧受圧面
37 第一軸受(軸受)
37a 固定側板
37b 可動側板
37c 高圧受圧面
37d 低圧受圧面
38 第二軸受(軸受)
38a 固定側板
38b 可動側板
38c 高圧受圧面
38d 低圧受圧面

Claims (2)

  1. 複数の昇圧部で流体を所定の圧力に昇圧して、所定流量の流体を供給する直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路であって、
    前記昇圧部を、第一昇圧部と第二昇圧部とを有する三連式のギアポンプとすると共に、
    前記第一昇圧部と第二昇圧部とが並列的に接続されるようにして所定流量の流体を吐出するノーマルモードと、前記第一昇圧部と第二昇圧部との間の中間圧力を第二昇圧部の吐出圧と等しくし第二昇圧部を無負荷状態とすることにより、第一昇圧部と第二昇圧部とが直列的に接続されるようにして前記ノーマルモードの略半分の流量の流体を吐出するハーフモードとに切り換え可能な切換流体圧回路を備えたことを特徴とする直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路。
  2. 三連式のギアポンプのギアを回転自在に支承する軸受の軸方向へ可動に配設された可動側板の受圧面に作用させる受圧面側流体圧を、ギア側から可動側板が受けるギア側流体圧に対して釣り合わせるよう、切換流体圧回路を構成した請求項1記載の直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路。
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