JP2003328891A - 燃料噴射装置 - Google Patents
燃料噴射装置Info
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Abstract
応答性に優れる燃料噴射装置を提供する燃料噴射装置を
提供する。 【解決手段】 筒状の弁ボディ11と、弁部材と一体に
往復移動可能に弁ボディ11に収容される可動コア14
と、弁ボディ11に移動不能に収容され下流側端面13
aが可動コア14の上流側端面15aに対向する固定コ
ア12とを備えた燃料噴射装置において、可動コア14
の上流側端面15aの最外周縁に凹み部52を形成す
る。さらに、弁ボディ11の内周壁との間に断面円環状
のサイドギャップ70を形成する可動コア14の外周壁
において、可動コア14の下流側端部16外周における
サイドギャップ70の間隔Dを上流側端部15外周にお
ける間隔D’よりも拡大する拡大部62を設ける。
Description
エンジンという)の燃料噴射装置に関する。
定コアに対し可動コアを吸引及び離間させることで、そ
の可動コアと一体に動く弁部材により噴孔を開放及び閉
塞する燃料噴射装置が知られている。この燃料噴射装置
では、筒状の弁ボディに可動コアが往復移動可能に収容
されており、また固定コアが弁ボディに移動不能に収容
され、その固定コアの下流側端面が可動コアの上流側端
面に対向している。そしてこの燃料噴射装置では、コイ
ル部への通電を行って固定コア、可動コア及び弁ボディ
を通る磁束を形成することで、可動コアが固定コアに吸
引駆動され噴孔が開放される。また、コイル部への通電
を停止することで、可動コアの固定コアからの離間が許
容され噴孔が閉塞される。以下、燃料噴射装置におい
て、弁部材により噴孔が開放されることを「開弁」とい
い、弁部材により噴孔が閉塞されることを「閉弁」とい
う。
506876号公報に開示されているように、固定コア
に対向する可動コアの上流側端面の最外周縁に凹み部を
設けることが考えられている。このような凹み部を設け
ることで開弁時には、固定コアと可動コアとの間に形成
される空間(以下、コア室という)に燃料が滞留するた
め、そのコア室内燃料の油圧ダンピング効果により可動
コアの固定コアへの衝突速度が抑制され、弁部材の開弁
バウンスが低減される。
ける燃料噴射装置では、図12に示すように、可動コア
1の外周壁と弁ボディ2の内周壁との間にサイドギャッ
プ4が形成される。本発明者の研究結果によると、有効
な油圧ダンピング効果を得るにはサイドギャップ4の間
隔を可及的に狭くする必要がある。ところが従来、サイ
ドギャップ4は軸方向で一定の間隔となるように形成さ
れているため、そのようなサイドギャップ4の間隔を狭
めると、閉弁時においてサイドギャップ4からコア室5
に燃料が流入し難くなる。その場合には、固定コア6か
ら可動コア1が離間し難くなり、弁部材の噴孔閉塞に要
する時間が増大するので、閉弁応答性が悪化する。さら
に、軸方向で一定間隔のサイドギャップ4についてその
間隔を狭める場合には、開弁時に固定コア6、可動コア
1及び弁ボディ2を通るようにコイル部で形成される磁
束(図12に二点鎖線矢印で模式的に示す)の密度が閉
弁時において減少し難くなる。この場合、磁束密度に応
じた大きさでコア1,6間に作用する磁気吸引力が低下
し難くなるので、コイル部への通電停止から弁部材が実
際に動き始めるまでのタイムラグが大きくなり、閉弁応
答性が悪化する。
料噴射装置においては、コイル部への通電に応じて安定
して得ることのできる噴射量(以下、安定噴射量とい
う)について、その下限値の低減化が求められている。
ところが、上述したように閉弁応答性が悪くなると、安
定噴射量の下限値を充分に下げられなくなるという問題
が生じる。
低減すると共に閉弁応答性に優れる燃料噴射装置を提供
することにある。本発明の他の目的は、安定噴射量の下
限値を低減する燃料噴射装置を提供することにある。
燃料噴射装置によると、固定コアの下流側端面に対向す
る可動コアの上流側端面は、最外周縁に凹み部を形成
し、もしくは平坦面である。これにより開弁時には、固
定コアと可動コアとの間のコア室に燃料が滞留するの
で、そのコア室内燃料が奏する油圧ダンピング効果によ
り可動コアの固定コアへの衝突速度を抑制して、弁部材
の開弁バウンスを低減することができる。
ると、可動コアの外周壁は、弁ボディの内周壁との間に
サイドギャップを形成している。しかし可動コアは、下
流側端部外周におけるサイドギャップの間隔を上流側端
部外周における間隔よりも拡大する拡大部を外周壁に有
している。そのため閉弁時には、可動コアの下流側端部
外周において間隔の拡大されたサイドギャップの流量係
数が増大するため、サイドギャップからコア室に燃料が
流入し易くなる。これにより閉弁時には、可動コアが固
定コアから離間し易くなり、弁部材が噴孔を閉塞するま
でに掛かる時間が短縮するので、閉弁応答性が向上す
る。しかも、可動コアの下流側端部外周でサイドギャッ
プの間隔が拡大されているため、通電によりコイル部が
形成する磁束の密度が非通電時に減少し易くなる。した
がって、噴孔閉塞のためにコイル部への通電が停止され
る閉弁時には、固定コアと可動コアとの間に作用する磁
気吸引力が低下し易くなるので、コイル部への通電停止
から弁部材が実際に移動し始めるまでのタイムラグを低
減して閉弁応答性を高めることができる。このように請
求項1に記載の燃料噴射装置によれば、優れた閉弁応答
性を得ることができるので、安定噴射量の下限値を低減
することができる。
ると、拡大部は、可動コアの下流側端部から上流側に向
かって所定長さ延びている。そして可動コアは、上流側
端部から下流側に向かって軸方向にストレートに延び拡
大部に連なる案内部を外周壁に有し、その案内部が弁ボ
ディの内周壁により軸方向に案内される。これにより、
可動コアの往復移動が安定するので、所望の燃料噴射量
を確実に得ることができる。
よると、拡大部の軸方向長さLは、案内部の軸方向長さ
L’以上の長さに設定されるので、可動コアの移動安定
性を確保しつつ、開弁バウンスの低減と閉弁応答性の向
上とを共に確実に実現することができる。
よると、可動コアの下流側端部外周におけるサイドギャ
ップの間隔Dは、0.2〜0.6mmに設定される。こ
れにより、開弁時に可動コアを固定コアに吸引させてお
くのに必要な磁気吸引力を確保しつつ、安定噴射量の下
限値を充分に下げることが可能となる。
よると、拡大部は、可動コアの下流側端部に近づくにつ
れ縮径するテーパ状に形成され、その拡大部の軸方向長
さLと可動コアの下流側端部外周におけるサイドギャッ
プの間隔Dとの比であるL/Dが10/3〜30の範囲
内に設定される。このような構成を採用することによ
り、閉弁応答性を簡素な構成で高めることができる。
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第一実施例)本発明の第一実施例による燃料噴射装置
を図1及び図2に示す。燃料噴射装置10のハウジング
11はストレートな円筒状に形成されている。ハウジン
グ11は第一磁性筒部11a、非磁性筒部11b及び第
二磁性筒部11cから構成されている。非磁性筒部11
bは、軸方向において第一磁性筒部11aと第二磁性筒
部11cとに挟まれると共に、固定コア12の下流側端
部13及び可動コア14の上流側端部15の外周側に配
設されている。これにより、コイル部43が形成する磁
束の漏れが防止される。
れ、内部に燃料通路を形成している。固定コア12は、
ハウジング11の上流側部分に同軸上に収容固定され、
ハウジング11に対し相対移動不能である。固定コア1
2の下流側端部13の外周壁はハウジング11の内周壁
に密接している。固定コア12の下流側端面13aは、
固定コア12の中心軸に垂直な平坦面状に形成されてい
る。
れ、内部に燃料通路を形成している。可動コア14は、
上流側端面15aが固定コア12の下流側端面13aに
対向するようにハウジング11に同軸上に収容され、軸
方向に往復移動可能である。可動コア14の筒壁を貫通
する流出孔25は、筒内外を連通する燃料通路を形成し
ている。可動コア14の下流側端部16側には、接合ス
リーブ22が一体に設けられている。
は突出部50及び凹み部52を上流側端部15に有して
いる。突出部50は可動コア14の内孔54の外周側に
円環状に形成され、固定コア12に向かって突出してい
る。可動コア14の上流側端面15aを構成する突出部
50の突出端面56は、可動コア14の中心軸に垂直な
平坦面状に形成されている。突出端面56は、弁部材2
0が上流側へフルリフトしたとき図4に示すように固定
コア12の下流側端面13aに当接し、それ以外のとき
には図1に示すように固定コア12の下流側端面13a
に間隔をおいて対向しコア室80を形成する。突出部5
0の内周側は内孔54に連なっている。
に形成され、固定コア12とは反対側に向かって突出部
50よりも凹んでいる。可動コア14の上流側端面15
aを構成する凹み部52の底面57は、その外周側にお
いて可動コア14の外周壁に連なっている。すなわち凹
み部52は、上流側端面15aの最外周縁に形成されて
いる。凹み部52の底面57は固定コア12の下流側端
面13aに間隔をおいて対向し、コア室80を形成す
る。凹み部52の内周側は、突出部50の外周側に階段
状に連なっている。
て可動コア14はそれの外周壁とハウジング11の内周
壁との間に断面円環状のサイドギャップ70を形成す
る。このサイドギャップ70の間隔は、可動コア14の
外周壁により軸方向で変化している。具体的に可動コア
14はそれの外周壁において、サイドギャップ70の間
隔を一定に保つ案内部60と、サイドギャップ70の間
隔を変化させる拡大部62とを有している。
15から下流側に向かって軸方向にストレートに延びる
回転柱面状に形成されている。案内部60の外周に形成
されるサイドギャップ(以下、案内部側ギャップとい
う)70aの間隔D’は軸方向で一定である。これによ
り、案内部60は可動コア14の移動に際しハウジング
11の内周壁によって軸方向に確実に案内されるため、
可動コア14の移動安定性が高くなっている。
16から上流側に向かって延び、案内部60の下流側に
連なっている。拡大部62は、案内部60側から可動コ
ア14の下流側端部16に近づくにつれ縮径するテーパ
状に形成されている。それにより、拡大部62の外周に
形成されるサイドギャップ(以下、拡大部側ギャップと
いう)70bの間隔は軸方向下流側に向かうにつれ徐々
に拡がり、可動コア14の上流側端部15外周における
サイドギャップ70の間隔すなわち案内部側ギャップ7
0aの間隔D’よりも拡大されている。本実施例の拡大
部62については、テーパ面の母線が一直線にて構成さ
れている。
ハウジング11の下流側端部は弁ボディ17の上流側端
部に同軸上に固定されている。弁ボディ17の下流側端
部に円筒状の弁ボディ本体18が同軸上にかしめられて
いる。弁ボディ本体18の下流側端部に噴孔18bが形
成されている。さらに弁ボディ本体18には、噴孔18
bの上流側において弁座18aが形成されている。
17及び弁ボディ本体18に往復移動可能に同軸上に収
容されている。弁部材20はそれの上流側端部において
可動コア14の接合スリーブ22に接合固定され、可動
コア14と一体に往復移動する。ハウジング11、弁ボ
ディ17及び弁ボディ本体18は各々の内周壁と弁部材
20の外周壁との間に燃料通路を形成している。弁部材
20の下流側端部に設けられたシート部21は、弁ボデ
ィ本体18の弁座18aに着座可能である。可動コア1
4が固定コア12から離間する下流側に弁部材20が移
動してシート部21が弁座18aに着座することで、噴
孔18bが閉塞される。一方、可動コア14が固定コア
12に接近する上流側に弁部材20が移動してシート部
21が弁座18aから離座することで、噴孔18bが開
放される。ハウジング11、弁ボディ17及び弁ボディ
本体18が特許請求の範囲に記載された「弁ボディ」を
構成している。
2内に圧入固定され、内部に燃料通路を形成している。
付勢手段であるコイルスプリング31は、その一端部で
アジャスティングパイプ32に係止され、他端部で可動
コア14に係止されている。それによりコイルスプリン
グ31は可動コア14及び弁部材20を下流側に向かっ
て付勢している。固定コア12へのアジャスティングパ
イプ32の圧入量を調整することでコイルスプリング3
1の荷重を変更できる。
上流側端部に固定され、内部に燃料通路を形成してい
る。コネクタ36内の燃料通路はアジャスティングパイ
プ32内の燃料通路に連通している。フィルタ35はコ
ネクタ36内の燃料通路に収容されている。フィルタ3
5は、高圧ポンプで圧送されコネクタ36内に流入する
燃料中の異物を除去する。フィルタ35を通過した燃料
は、アジャスティングパイプ32内の燃料通路、固定コ
ア12内の燃料通路、可動コア14内の燃料通路、流出
孔25が形成する燃料通路、弁部材20の外周壁とハウ
ジング11、弁ボディ17及び弁ボディ本体18の各内
周壁との間の燃料通路を順次通過し、弁部材20が弁座
18aから離座したときにシート部21と弁座18aと
の間に形成される開口を通過して噴孔18bに導かれ
る。尚、固定コア12内の燃料通路を通過した燃料は、
固定コア12と可動コア14との間のコア室80に流入
する。
固定されている。駆動装置40は、スプール41、コイ
ル部43、コネクタ45、ターミナル46等を有してい
る。スプール41は樹脂で円筒状に形成され、ハウジン
グ11の外周壁に装着されている。コイル部43はスプ
ール41に巻回され、ハウジング11の第一磁性筒部1
1a及び非磁性筒部11bの外周側を囲んでいる。スプ
ール41及びコイル部43の外周を樹脂モールドしたコ
ネクタ45が覆っている。ターミナル46はコネクタ4
5に埋設されており、コイル部43と電気的に接続され
ている。
しない制御装置から入力される駆動パルスに応じた電流
をターミナル46を通じてコイル部43に供給する。具
体的に駆動回路は、図5に示す駆動パルスのパルス幅W
に応じた時間、コイル部43に通電する。その通電によ
りコイル部43は、図4に二点鎖線矢印で模式的に示す
ように、固定コア12、可動コア14及びハウジング1
1を通る磁束を形成する。すると、固定コア12と可動
コア14との間に、磁束密度に応じた磁気吸引力が発生
する。一方、駆動回路は、図5に示す駆動パルスの立ち
下がりTfに応答してコイル部43への通電を停止す
る。その通電停止により、通電時に形成されていた磁束
の密度が減少し、コア12,14間の磁気吸引力が低下
する。
説明する。 (i)制御装置から駆動回路に駆動パルスが入力され、
その駆動回路により駆動装置40のコイル部43が通電
されると、コイル部43の作る磁束によってコア12,
14間に磁気吸引力が発生する。すると、この磁気吸引
力がコイルスプリング31の付勢力に打ち勝って、可動
コア14が固定コア12に向かって吸引され上流側に駆
動される。これにより、弁部材20が上流側にリフトし
てシート部21が弁座18aから離座するため、燃料が
シート部21と弁座18aとの間から噴孔18bに流入
して噴孔18bから噴射される。
スの入力が止められ、その駆動回路によるコイル部43
への通電が停止されると、コイル部43の作る磁束の密
度減少に伴って、コア12,14間に働く磁気吸引力が
低下する。すると、可動コア14の固定コア12からの
離間が許容され、コイルスプリング31の付勢力により
可動コア14が下流側に駆動される。これにより弁部材
20が下流側に移動してシート部21が弁座18aに着
座するため、噴孔18bからの燃料噴射が遮断される。
り燃料噴射装置10から噴射される燃料噴射量につい
て、駆動パルスのパルス幅(すなわち通電時間)との関
係を実線グラフαで表している。実線グラフαの直線部
分で示すように駆動パルスのパルス幅と燃料噴射量とが
正比例関係にあるということは、コイル部43への通電
に応じ燃料噴射量が安定して得られることを意味する。
また、図6に示すように安定噴射量の下限値とは、燃料
噴射量が正比例するパルス幅のうち最小幅Wminに対応
した噴射量Qminを意味する。
可動コア14の上流側端面15aの最外周縁に凹み部5
2が形成されているので、上記(i)の開弁作動時にお
いて固定コア12と可動コア14との間にコア室80を
大きく確保してそのコア室80に燃料を滞留させること
ができる。したがって、コア室80に滞留した燃料が油
圧ダンピング効果を発揮して可動コア14の固定コア1
2への衝突速度を抑えることができるので、弁部材20
の開弁バウンスを抑止することができる。この開弁バウ
ンスの抑止効果は、燃料噴射量を高精度に制御すること
を可能にする。
ア14外周のサイドギャップ70の間隔が拡大部側70
bで案内部側70aよりも拡大されているので、コイル
部43への通電により形成される磁束の密度はコイル部
43への通電を止めたときに減少し易い。したがって上
記(ii)の閉弁作動時には、コア12,14間に働く磁
気吸引力が低下し易くなるので、図5に示すように、駆
動パルスの立ち下がり(すなわち通電停止時点)Tfか
ら弁部材20の下流側への移動開始Tsまでのタイムラ
グt1が、図12に示す従来装置の場合に比べ小さくな
る。しかも燃料噴射装置10では、拡大部側ギャップ7
0bが案内部側ギャップ70aよりも拡大されているこ
とで、拡大部側ギャップ70bにおける流量係数が大き
くなっている。そのため閉弁作動時には、サイドギャッ
プ70からコア室80に燃料が流入し易くなるので、可
動コア14が固定コア12から離間し易くなる。これに
より、図5に示すように、弁部材20の下流側への移動
開始Tsから弁部材20が噴孔18bを閉塞するTeまで
の閉弁時間t2が従来装置の場合に比べ短縮する。
イムラグt1及び閉弁時間t2が短くなるので、従来装置
よりも閉弁応答性(t1+t2)が向上する。したがって
燃料噴射装置10によれば、図6に示す安定噴射量の下
限値Qminについて、同図に燃料噴射量とパルス幅との
関係が一点鎖線グラフβで示される従来装置の場合q
minよりも小さな値を実現することができる。
10における可動コア14の各部の寸法及びサイドギャ
ップ70の間隔の設定例について、図1及び図7に基づ
き説明する。可動コア14の下流側端部16外周におけ
るサイドギャップ70の間隔、すなわち拡大部側ギャッ
プ70bのうち最大間隔となる下流側端の間隔(以下、
下流端間隔という)Dは、燃料噴射装置10に要求され
る安定噴射量の目標下限値Q minと、可動コア14を固
定コア12に吸引するのに必要な磁気吸引力の下限値F
minとに基づき設定される。図7(A)に示すように、
同じ駆動条件で得られる安定噴射量の下限値は、拡大部
側ギャップ70bの下流端間隔Dが大きくなるほど小さ
くなる。本設定例では図7(A)に示す如く、安定噴射
量の目標下限値Qminを実現可能な値に拡大部側ギャッ
プ70bの下流端間隔Dの下限値Dminが設定され、具
体的には0.2mmに設定される。また図7(B)に示
すように、同じ通電量でコア12,14間に生じる磁気
吸引力は、拡大部側ギャップ70bの下流端間隔Dが大
きくなるほど小さくなる。本設定例では図7(B)に示
す如く、磁気吸引力の下限値Fminを確保可能な値に拡
大部側ギャップ70bの下流端間隔Dの上限値Dmaxが
設定され、具体的には0.6mmに設定される。
隔Dと拡大部62の軸方向長さLとは、それらの比L/
Dが10/3〜30の範囲内となるように設定される。
比L/Dが10/3未満となる若しくは30を超える
と、閉弁応答性の向上効果が小さくなる。さらに、拡大
部62の軸方向長さLと案内部60の軸方向長さL’と
は、前者Lが後者L’以上の長さとなるように設定され
る。拡大部62の長さLが案内部60の長さL’よりも
短いと、閉弁応答性の向上効果が小さくなる。
隔D’は、高開弁応答性と低開弁バウンス量を実現する
ために、15〜80μmに設定される。尚、可動コア1
4の各部の寸法及びサイドギャップ70の間隔について
は、上述した設定例以外にも、燃料噴射装置の仕様に応
じ各燃料噴射装置で所望の特性が得られる値に適宜設定
することができる。
二、第三及び第四実施例による燃料噴射装置をそれぞ
れ、図8、9及び10に示す。尚、各実施例において、
第一実施例と実質的に同一の構成部分には同一符号を付
す。
0では、可動コア14の拡大部102を形成するテーパ
面の母線が、外周側に湾曲する曲線にて構成されてい
る。図9に示す第三実施例の燃料噴射装置150では、
可動コア14の拡大部152を形成するテーパ面の母線
が、中心軸に対する傾斜角度が互いに異なる二直線にて
構成されている。但し、母線を構成する二直線のうち下
流側の直線は上流側の直線よりも、中心軸に対する傾斜
角度が大きく設定されている。
00では、可動コア14の拡大部202がテーパ部20
4とストレート部206とから構成されている。テーパ
部204は、案内部60の下流側端部から可動コア14
の下流側端部16に近づくにつれ縮径するテーパ状に形
成されている。それにより、拡大部側ギャップ70bの
うちテーパ部204の外周における間隔は軸方向下流側
に向かうにつれ徐々に拡がり、案内部側ギャップ70a
の間隔D’よりも拡大されている。ストレート部206
は、可動コア14の下流側端部16から上流側に向かっ
て軸方向にストレートに延びる回転柱面状に形成され、
テーパ部204の下流側に連なっている。それにより、
拡大部側ギャップ70bのうちストレート部206の外
周における間隔は、案内部側ギャップ70aの間隔D’
よりも大きくなっている。
実施例と同様の原理により、弁部材20の開弁バウンス
が抑止されると共に、閉弁応答性が向上する。また、第
二〜第四実施例によると、案内部60がハウジング11
により案内されるので可動コア14の移動安定性が向上
する。尚、第二〜第四実施例では、拡大部側ギャップ7
0bの下流端間隔Dと、拡大部102,152,202
の軸方向長さL及び案内部60の軸方向長さL’と、案
内部側ギャップ70aの間隔D’とについて、第一実施
例に関する設定例と同様に設定することができる。
燃料噴射装置を図11に示す。尚、第一実施例と実質的
に同一の構成部分には同一符号を付す。第五実施例の燃
料噴射装置250では、可動コア14において案内部が
設けられず、第一実施例の拡大部62に相当する拡大部
252が可動コア14の下流側端部16から上流側端部
15まで延びている。
例と同様の原理により、弁部材20の開弁バウンスが抑
止されると共に、閉弁応答性が向上する。尚、第五実施
例では、拡大部側ギャップ70bの下流端間隔D、並び
にその下流端間隔Dと拡大部252の軸方向長さLとの
比L/Dについて、第一実施例に関する設定例と同様に
設定することができる。
部52が突出部50の外周側に円環状に形成されている
が、突出部50の外周側に所定数の凹み部52を周方向
で互いに間隔をあけて形成してもよい。また、上記複数
の実施例では、突出部50と凹み部52とが階段状に連
なっているが、突出部50の外周縁から可動コア14の
外周縁に近づくにつれ徐々に凹むように凹み部52を形
成してもよい。さらに、上記複数の実施例のような凹み
部52を可動コア14に形成しないで、可動コア14の
上流側端面15aの全体を中心軸に垂直な平坦面状に形
成してもよい。
を模式的に示す断面図である。
断面図である。
す平面図である。
を説明するための断面図であって、図1に対応する図で
ある。
と図12に示す従来装置の作動とを比較するための特性
図である。
噴射量について説明するための特性図である。
ドギャップの間隔の設定例について説明するための特性
図である。
を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図である。
部を模式的に示す断面図である。
部を模式的に示す断面図である。
面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 噴孔に燃料を供給する燃料通路を形成す
る筒状の弁ボディと、 前記弁ボディに往復移動可能に収容される可動コアと、 前記弁ボディに移動不能に収容され、下流側端面が前記
可動コアの上流側端面に対向する固定コアと、 前記可動コアと一体に往復移動可能に前記弁ボディに収
容され、前記可動コアが前記固定コアに接近する上流側
に移動することで前記噴孔を開放し、前記可動コアが前
記固定コアから離間する下流側に移動することで前記噴
孔を閉塞する弁部材と、 前記噴孔開放のために通電されることで前記固定コア、
前記可動コア及び前記弁ボディを通る磁束を形成して前
記可動コアを前記固定コアに向かって吸引駆動し、前記
噴孔閉塞のために前記通電が停止されることで前記可動
コアの前記固定コアからの離間を許容するコイル部と、
を備える燃料噴射装置であって、 前記可動コアの上流側端面は、最外周縁に凹み部を形成
し、もしくは平坦面であり、 前記可動コアの外周壁は、前記弁ボディの内周壁との間
に断面円環状のサイドギャップを形成し、 前記可動コアは、下流側端部外周における前記サイドギ
ャップの間隔を上流側端部外周における間隔よりも拡大
する拡大部を外周壁に有することを特徴とする燃料噴射
装置。 - 【請求項2】 前記拡大部は、前記可動コアの下流側端
部から上流側に向かって所定長さ延び、 前記可動コアは、上流側端部から下流側に向かって軸方
向にストレートに延び前記拡大部に連なる案内部を外周
壁に有し、 前記案内部は、前記弁ボディの内周壁により軸方向に案
内されることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装
置。 - 【請求項3】 前記拡大部の軸方向長さLは、前記案内
部の軸方向長さL’以上の長さに設定されることを特徴
とする請求項2に記載の燃料噴射装置。 - 【請求項4】 前記可動コアの下流側端部外周における
前記サイドギャップの間隔Dは、0.2〜0.6mmに
設定されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載
の燃料噴射装置。 - 【請求項5】 前記拡大部は、前記可動コアの下流側端
部に近づくにつれ縮径するテーパ状に形成され、 前記拡大部の軸方向長さLと前記可動コアの下流側端部
外周における前記サイドギャップの間隔Dとの比である
L/Dは、10/3〜30の範囲内に設定されることを
特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料噴
射装置。
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