JP2003328166A - マグネシウム流電陽極およびこれを用いた電気防食システム - Google Patents
マグネシウム流電陽極およびこれを用いた電気防食システムInfo
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Abstract
おける更なる径小化、軽量化、接地面積拡大化を達成す
る。 【解決手段】 長尺の芯金5の周囲に電気防食用のマグ
ネシウム合金を鋳込んで構成されるマグネシウム流電陽
極1において、芯金5と同軸上に、先端錐形の円柱3と
該円柱3周囲に設けたスクリュー4とを、マグネシウム
合金を鋳込んで一体に構成し、且つ、該円柱3上部に陽
極軸中心に旋回させるための旋回治具嵌合部を設けた。
Description
等の工事用車両が進入できない場所に設置された土中埋
設鋼管杭等を電気防食するために使用されるマグネシウ
ム流電陽極並びに該マグネシウム流電陽極を用いた地中
埋没金属体の電気防食システムに関する。
ーマスト表面には、溶融亜鉛メッキが施されて腐食から
保護されているが、長期間に亘り乾湿繰り返しの影響を
受ける地際部では亜鉛メッキ層の消耗が速い。
策として、従来からマスチックテープ巻きやタールエポ
キシ樹脂塗装が使用されている。
ポキシ樹脂塗装をするためには、根入りがあまり深くな
いパンザーマスト周囲の土を掘り起こさなければならな
いので、倒壊しないように養生が必要となり、極めて作
業効率が悪いという問題を抱えていた。
掘り起こさずに防食することが可能な電気防食法、特に
マグネシウム陽極を使用した流電陽極法が注目されてい
る。
被防食構造物よりも卑な金属または合金を陽極とし、こ
の陽極を被防食構造物と電気的に接続させ、陽極と被防
食構造物との組合せにより形成される電池反応によっ
て、被防食構造物を陰極とすることで、腐食から保護す
るものである。
を地中に埋設して使用する場合は、接地抵抗を軽減する
ために、マグネシウム流電陽極1を図7のように、ベン
トナイト、石膏、硫酸ナトリウム等の各粉末を任意の割
合で混合したバックフィル8内に包み込み、これを布袋
10に積め込んだ状態で設置している。
中設置するためには、陽極自体の径よりもかなり大口径
の孔を穿孔する必要がある。しかしながら、山間部や田
園地帯等の工事用車両が進入できない場所では人力で重
い器材を運搬し穿孔作業をせざるを得ず、さらに、マグ
ネシウム陽極設置中に穿孔部分が崩壊するなど、作業効
率が悪いという問題を抱えていた。
大な労力を要するという問題も抱えていた。
報には、スパイラル付き管形ハンドオーガ内部に難溶性
電極を埋設しつつバックフィルを充填するという外部電
源装置の難溶性通電用電極の構成が開示されている。
受けることなく、掘削孔の崩壊の心配の必要もなく電気
防食用通電電極を土壌中に設置できる。しかし、内部に
難溶性電極を埋設しつつバックフィルを充填する構成で
あるために、スパイラル付き管形ハンドオーガは必然的
に大口径にならざるを得ず、人力での運搬や穿孔作業が
極めて困難であり、パンザーマストなどの小型の被防食
体に採用した場合にはコスト高を招く、電源を得にくい
山間部や田園地帯では採用することができない、等の問
題を抱えていた。
うな従来技術の問題点を解決すべく研究を重ねた結果、 (1)マグネシウム陽極の周囲にスクリュー構造を設け
れば、陽極を回転させることにより、他に穿孔道具を用
いなくても、マグネシウム陽極を地中の任意の深さに設
置することができる。また、穿孔に伴う残土処理もほと
んど必要がなくなる。 (2)土中に埋設したスパイラル付き管形ハンドオーガ
内部に難溶性電極を埋設し、且つ、バックフィルを充填
するという工程を組み込むことなく、マグネシウム陽極
を土中に埋設して被防食体と接続するだけで、上記した
従来の電気防食用通電電極と同様の防食効果を奏するこ
とができる。 (3)上記スクリューもマグネシウム合金で構成すれ
ば、マグネシウム陽極の接地面積が従来の形状よりも大
幅に増加するので、従来の陽極ではバックフィルが必要
とされていたようなケースでも不要となる。 (4)マグネシウム合金の比重は鋼の約4分の1しかな
いので、マグネシウム陽極をハンドオーガ状に製作すれ
ば、山間部や田園地帯等の工事用車両が進入できない場
所でも容易に搬入でき、且つ、容易に穿孔作業ができ
る、等の知見を得た。
たもので、山間部や田園地帯等の工事用車両が進入でき
ない場所に設置された土中埋設鋼管杭等を、電源を必要
とすることなく電気防食するために、容易に設置できる
マグネシウム流電陽極およびこれを用いた電気防食シス
テムを提供することを目的とするものである。
尺の芯金の周囲に電気防食用のマグネシウム合金を鋳込
んで構成されるマグネシウム流電陽極において、芯金と
同軸上に、先端錐形の円柱と該円柱周囲に設けたスクリ
ューとを、マグネシウム合金を鋳込んで一体に構成し、
且つ、該円柱上部に陽極軸中心に旋回させるための旋回
治具嵌合部を設けたマグネシウム流電陽極、に特徴を有
する。
して、円柱上部の陽極軸中心に旋回させるための旋回治
具嵌合部に、旋回治具を装着してマグネシウム流電陽極
を旋回させれば、円柱周囲に設けたスクリューにより地
盤が掘削され、マグネシウム流電陽極は地盤の任意の深
さに埋設することができる。
ネシウム流電陽極において、先端錐形部に切刃形成用の
縦溝または突起を形成したり、角柱化等をしたことを特
徴とするマグネシウム流電陽極である。
し、円柱上部の陽極軸中心に旋回させるための旋回治具
嵌合部に旋回治具を装着してマグネシウム流電陽極を旋
回させれば、先端錐形部に設けた切刃形成用の縦溝また
は突起さらには角柱等により土が掘り起こされるので、
小石が多く含まれた土中でも容易に穿孔することがで
き、さらに円柱周囲に設けたスクリューにより地盤が掘
削され、マグネシウム流電陽極は地盤の任意の深さに埋
設することができる。
電気防食用のマグネシウム合金を鋳込んで構成されるマ
グネシウム流電陽極において、芯金先端に地盤穿孔用ヘ
ッドを設けるとともに、該地盤穿孔用ヘッドの上部の芯
金と同軸上に、円柱と該円柱周囲に設けたスクリューと
を、マグネシウム合金を鋳込んで一体に構成し、且つ、
該円柱上部に陽極軸中心に旋回させるための旋回治具嵌
合部を設けたことを特徴とするマグネシウム流電陽極、
に特徴を有する。
旋回させるための旋回治具嵌合に、旋回治具を装着して
マグネシウム流電陽極を旋回させれば、芯金先端に設け
た地盤穿孔用ヘッドと円柱周囲に設けたスクリューとに
より地盤が掘削され、マグネシウム流電陽極は地盤の任
意の深さに埋設することができる。
に採用されているいずれの形であってもよい。
食するための、マグネシウム陽極と該マグネシウム陽極
を該金属体に接続するための導体とからなる電気防食シ
ステムにおいて、前記マグネシウム陽極は、芯金と同軸
上に、先端錐形の円柱と該円柱周囲に設けたスクリュー
とを、マグネシウム合金を鋳込んで一体に構成し、且
つ、該円柱上部に陽極軸中心に旋回させるための旋回治
具嵌合部を設けたことを特徴とする電気防食システムに
特徴を有する。
けるマグネシウム流電陽極を用いての電気防食システム
を構築できる。
極は、先端錐形部に切刃形成用の縦溝または突起を形成
したり、角柱化等をしたものであることを特徴とする請
求項4記載の電気防食システムに特徴を有する。
けるマグネシウム流電陽極を用いての電気防食システム
を構築できる。
食するための、マグネシウム陽極と該マグネシウム陽極
を該金属体に接続するための導体とからなる電気防食シ
ステムにおいて、前記マグネシウム陽極は、芯金先端に
地盤穿孔用ヘッドを設けると共に、該地盤穿孔用ヘッド
の上部の芯金と同軸上に、円柱と該円柱周囲に設けたス
クリューとを、マグネシウム合金を鋳込んで一体に構成
し、且つ、該円柱上部に陽極軸中心に旋回させるための
旋回治具嵌合部を設けたものであることを特徴とする電
気防食システムに特徴を有する。
けるマグネシウム流電陽極を用いての電気防食システム
を構築できる。
て詳細に説明する。
するものであり、マグネシウム流電陽極1はマグネシウ
ム合金製の円柱3と、錐形の円柱先端2と該円柱周囲に
設けたスクリュー4と、マグネシウム流電陽極1を軸中
心に旋回させるための旋回治具嵌合部を設けた円柱上部
6とが長尺の芯金5と同軸上に一体として鋳造されてい
る。
適当な旋回治具を装着してマグネシウム流電陽極1を旋
回させると、マグネシウム合金製の先端錐形の円柱3と
該円柱周囲に設けたスクリュー4とがハンドオーガと同
様に働くので、マグネシウム流電陽極1を地盤の任意の
深さに埋設することができる。埋没後、結線用の電線1
1を常奪手段を介して該円柱上部6に接続させる。
説明するものであり、前記先端錐形の円柱先端2に、切
刃形成用として、縦溝13や突起14や角柱化(図示省
略)等をしたマグネシウム流電陽極1を示す。
するものであり、マグネシウム合金製の円柱3と該円柱
周囲に設けたスクリュー4と、マグネシウム流電陽極1
を軸中心に旋回させるためのめ形状の円柱上部6とが長
尺の芯金5と同軸上に一体として鋳造され、該円柱上部
6は、マグネシウム流電陽極1を軸中心に旋回させるた
めの旋回治具嵌合部に構成されており、鋳造体から露出
した芯金の先端部には地盤穿孔用ヘッド7が設けてあ
る。
適当な旋回治具を装着してマグネシウム流電陽極1を旋
回させると、芯金先端部の地盤穿孔用ヘッド7とマグネ
シウム合金製の円柱3と該円柱周囲に設けたスクリュー
4とがハンドオーガと同様に働くので、マグネシウム流
電陽極1を地盤の任意の深さに埋設することができる。
旋回させるための形状は、図5(b)のようにハンドル
挿入穴6bを設けたものでも、図5(c)にように角柱
溝6cを設けたものでもよいが、図5(a)のようにマ
グネシウム合金を鋳込んで角柱6aを形成するのが最も
簡単である。
で、陽極を旋回させるときにかかる大きなねじれ応力に
も対応することができる。
極の設置状況をさらに詳示した図である。マグネシウム
流電陽極の設置は、まず、マグネシウム流電陽極1の設
置場所から防食対象物であるパンザーマスト9にかけ
て、陽極頭部およびパンザーマスト9の電線接続箇所が
露出する程度の深さで掘削する。マグネシウム流電陽極
1を垂直に立てて、図5のように、円柱上部6a、b、
cの形状に合う旋回治具12a、b、cを使用してマグ
ネシウム流電陽極1を旋回させる。地盤を穿孔してマグ
ネシウム流電陽極1が任意の深さに達したら旋回治具1
2を外し、予め円柱上部6に設けられた電線接続部に電
線11を接続する。電線11の他端をパンザーマスト9
にテルミット溶接等の手段を用いて接続する。掘削した
地盤を埋め戻す。
び可能な動力源付きのものであっても良い。
円柱周囲にスクリューを設け頭部を図5aのように加工
した、陽極長さ500mmの本発明マグネシウム陽極
を、スクリューピッチ50mmと80mmとで2種類製
作した。
500mmの円柱形の従来マグネシウム陽極を本発明マ
グネシウム陽極と同一組成で製作した。
ム陽極との発生電流の比較試験を行なう目的で、上記両
マグネシウム陽極を土壌抵抗率の異なる2箇所のフィー
ルドに埋設し、30日経過後に電流測定を行なった。
約1.4〜1.5倍の電流を発生することがわかった。
ド試験に供する際に、地表面の草や石などを撤去するた
めにスコップを用いて10cm程度掘削した後、図5の
12aに示すような治具を用いて旋回させたところ、ス
クリュー部で土壌が掘削され、頭部が地面よりも下に位
置するようにマグネシウム陽極を埋設することができ
た。
ば、 (1)マグネシウム陽極を回転させることにより、他に
穿孔道具を用いなくても、マグネシウム陽極を地中の任
意の深さに設置することができる。また、穿孔に伴う残
土処理もほとんど必要がなくなる。 (2)マグネシウム陽極の長尺化で、接地面積が従来の
形状よりも大幅に増加するので、対地電導能確保のため
に、従来の陽極ではバックフィルが必要とされていたよ
うなケースでも不要となる。 (3)マグネシウム合金の比重は鋼の約4分の1しかな
いので、山間部や田園地帯等の工事用車両が進入できな
い場所でも容易に搬入でき、且つ、容易に穿孔作業がで
きる。等の効果を奏する。
ステムの一形態を表わす正面図である。
ステムの一形態を表わす正面図である。
ステムの一形態を表わす正面図である。
ステムの一形態を表わす正面図である。
極旋回治具、およびその使用方法を表わす斜視図であ
る。
わす図である。
す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 長尺の芯金の周囲に電気防食用のマグネ
シウム合金を鋳込んで構成されるマグネシウム流電陽極
において、芯金と同軸上に、先端錐形の円柱と該円柱周
囲に設けたスクリューとを、マグネシウム合金を鋳込ん
で一体に構成し、且つ、該円柱上部に陽極軸中心に旋回
させるための旋回治具嵌合部を設けたことを特徴とする
マグネシウム流電陽極。 - 【請求項2】 先端錐形部に切刃形成用の縦溝または突
起を形成したり、角柱化等をしたことを特徴とする請求
項1記載のマグネシウム流電陽極。 - 【請求項3】 長尺の芯金の周囲に電気防食用のマグネ
シウム合金を鋳込んで構成されるマグネシウム流電陽極
において、芯金先端に地盤穿孔用ヘッドを設けるととも
に、該地盤穿孔用ヘッドの上部の芯金と同軸上に、円柱
と該円柱周囲に設けたスクリューとを、マグネシウム合
金を鋳込んで一体に構成し、且つ、該円柱上部に陽極軸
中心に旋回させるための旋回治具嵌合部を設けたことを
特徴とするマグネシウム流電陽極。 - 【請求項4】 地中埋没金属体を防食するための、マグ
ネシウム陽極と該マグネシウム陽極を該金属体に接続す
るための導体とからなる電気防食システムにおいて、前
記マグネシウム陽極は、芯金と同軸上に、先端錐形の円
柱と該円柱周囲に設けたスクリューとを、マグネシウム
合金を鋳込んで一体に構成し、且つ、該円柱上部に陽極
軸中心に旋回させるための旋回治具嵌合部を設けたこと
を特徴とする電気防食システム。 - 【請求項5】 前記マグネシウム流電陽極は、先端錐形
部に切刃形成用の縦溝または突起を形成したり、角柱化
等をしたものであることを特徴とする請求項4記載の電
気防食システム。 - 【請求項6】 地中埋没金属体を防食するための、マグ
ネシウム陽極と該マグネシウム陽極を該金属体に接続す
るための導体とからなる電気防食システムにおいて、前
記マグネシウム陽極は、芯金先端に地盤穿孔用ヘッドを
設けると共に、該地盤穿孔用ヘッドの上部の芯金と同軸
上に、円柱と該円柱周囲に設けたスクリューとを、マグ
ネシウム合金を鋳込んで一体に構成し、且つ、該円柱上
部を陽極軸中心に旋回させるための旋回治具嵌合部を設
けたものであることを特徴とする電気防食システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002140975A JP4140692B2 (ja) | 2002-05-16 | 2002-05-16 | マグネシウム流電陽極およびこれを用いた電気防食システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002140975A JP4140692B2 (ja) | 2002-05-16 | 2002-05-16 | マグネシウム流電陽極およびこれを用いた電気防食システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003328166A true JP2003328166A (ja) | 2003-11-19 |
JP4140692B2 JP4140692B2 (ja) | 2008-08-27 |
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ID=29701692
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
JP (1) | JP4140692B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006188940A (ja) * | 2004-08-06 | 2006-07-20 | Ohta Geo-Research Co Ltd | 耐震構造 |
WO2006135144A1 (en) * | 2005-06-15 | 2006-12-21 | Korea Water Resources Corporation | Motor jet apparatus for preventing and removing scale using potential difference |
JP6984057B1 (ja) * | 2021-04-05 | 2021-12-17 | 日鉄エンジニアリング株式会社 | 犠牲陽極埋設方法 |
-
2002
- 2002-05-16 JP JP2002140975A patent/JP4140692B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2006135144A1 (en) * | 2005-06-15 | 2006-12-21 | Korea Water Resources Corporation | Motor jet apparatus for preventing and removing scale using potential difference |
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---|---|
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