JP3041662U - 接地電極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （課題）腐食環境の中で長寿命かつ安定して働く接地電
極を提供する （解決手段）軽く強靭な特性を有する炭素繊維あるいは
炭素繊維強化炭素複合材料を筒状、網状、袋状等に成形
することで多様な場所に簡便かつ確実に設置できる接地
電極を提供する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 （考案の属する技術分野） 海底通信ケーブルにおける直流給電用接地等、腐食環境下で使用される接地 電極

【０００２】 （従来の技術） 例えば長距離海底通信ケーブルシステムでは、海底に敷設される中継器に対 して陸に置かれる給電設備から大地を介して直流電力エネルギーを供給する。本 発明の接地電極はこの給電設備と大地を結ぶ接地電極として使用する。最新の光 海底ケーブルシステムの接地としては一般に１オーム以下の接地抵抗が要求され 、ここにアンペアオーダーの電流を２５年以上に亘って流し続けることが要求さ れる。したがって、給電設備のプラス側に接続される電極は長期にわたって厳し い腐食環境に置かれるため通常の金属電極では腐食される。陸上設置の場合は高 ケイ素鋼等の特殊材料を、海中設置の場合はチタン／白金複合材を使っている。 その他一般的に腐食環境下に設置される接地電極についても材料に同様の配 慮を行う必要があった。

【０００３】 （考案が解決しようとする課題） 長距離海底通信ケーブルシステム直流給電用接地を陸上に設置する場合は極 めて大型な設備になりその設置工事は大規模となった。海中設置の場合は電極と 設備を結ぶケーブルが切られ易く、また梅底土中に埋まって接地抵抗の急増が見 られた。さらに耐食性を有するチタン／白金複合材あるいは高ケイ素特殊鋼等の 特殊電極においては電流が通ることにより電極母材が不働態化するため時ととも に接地抵抗が高くなる傾向があった。材質の面から網状あるいは布状の電極をつ くることが困難であり、工事上の制約となっていた。さらに貴金属の場合は盗難 の恐れのため、地表浅くに設置できず岩山のような表層の薄い土地では良好な接 地をとることが困難であった。

【０００４】 （課題を解決するための手段） 炭素繊維あるいは炭素繊維強化炭素複合材料を筒状、板状、棒状、網状、布 状と多様に成形し電極として使用する。この材料は常温において極めて化学的に 安定しており、しかも電極材として十分の導電性を有しているので腐食環境下に おいて長期的に安定した接地電極となる。またこの材料は軽く強靭な特性を有る のでその多様な形状との組み合わせによって設置場所の状況にかかわらず簡便確 実な施工が可能となる。

【０００５】 （実施例１） 筒状あるいは棒状の電極を堆積土中に設置する場合 １ 鋼管打設機、バイブロハンマー等を使って地下に設置する ２ 深掘ボーリング坑の中にリード自体によって吊下げ設置する （実施例２） 岩山など表層土の薄いところで炭素繊維の網状電極を敷設する （実施例３） 炭素繊維の布状電極で多数の土のうを作りこれを積み上げて大型の接地電 極とする （実施例４） 炭素繊維の袋を地中あるいは水中に設置し、中に導電性のコンクリートを 圧入することにより任意の形状の接地電極とする。

【０００６】 （発明の効果） １ 環境条件に適した接地を提供できる ２ 設置工事が簡便かつ確実となる ３ 経年変化の少ない接地を提供できる ４ 貴金属あるいは特殊金属を使わない自然環境になじむ材料によって接地 電極を提供できる

【図面の簡単な説明】

（図１）はバイブロハンマー等により大型の接地電極を
設置できるという本発明による接地電極の特徴を例示す
る。（図２）は網状の接地電極を表層近くに設置する例
である。（図３）は炭素繊維の袋により土嚢を作り土中
に埋めて接地電極を構成する例である。（図４）は炭素
繊維の袋の中に導電性コンクリートを圧入して製作する
接地電極の例である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項 １】炭素繊維／炭素繊維強化炭素複合材料使
   用の長寿命で安定した接地電極