JP2003327681A - 回収ポリエチレンテレフタレートを用いた塗料用樹脂の製造方法 - Google Patents

回収ポリエチレンテレフタレートを用いた塗料用樹脂の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】回収ポリエチレンテレフタレートを原料とし
た、中・長油長アルキド樹脂からなる塗料用樹脂の製造
方法を提供する。 【解決手段】以下の工程により塗料用樹脂を製造する。 (a)回収ポリエチレンテレフタレ−トを、多価アルコ
ール及び油と共に、エステル交換反応させ、油長が60
〜90%の樹脂中間体を製造する。 (b)該樹脂中間体に、多価カルボン酸を添加し、エス
テル化反応させ、酸価18mgKOH/g未満であり、
かつ数平均分子量2000〜8000の樹脂を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リサイクルを目的
として回収されたポリエチレンテレフタレート(以下、
PETという。)の廃棄物等を使用した塗料用樹脂の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、PET製品は、飲料用ボトル等の
用途に広く利用されている。このようなPET製品は、
その量も増加してきており、省資源、環境保護の観点か
ら回収し、リサイクルされるようになってきている。回
収されたPET(以下、回収PETという。)のリサイ
クル方法の1つとして塗料用樹脂として利用することが
考えられてきている。回収PETを塗料用樹脂として利
用する方法が、例えば、特開平6−9923号等の公報
に記載されている。該特許公報には、PETをアルコー
リシス(アルコール分解)し、次いで、酸及び酸無水物
でエステル化する方法で製造した樹脂を、塗料用結合剤
に使用することが開示されている。しかしながら、この
方法は、主に脂肪酸を用いたアルキド樹脂の製造方法で
あるため、短油長アルキド樹脂の製造には適するが、中
・長油長アルキド樹脂の製造への応用が困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の課題を背景になされたものであり、回収PE
Tを原料とした、中・長油長アルキド樹脂からなる塗料
用樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、回収ポ
リエチレンテレフタレートを用いた塗料用樹脂の製造方
法であって、以下の工程、(a)回収ポリエチレンテレ
フタレ−トを、多価アルコール及び油と共に、エステル
交換反応させ、油長が60〜90%の樹脂中間体を製造
する工程、及び、(b)前記樹脂中間体に、多価カルボ
ン酸を添加し、エステル化反応させ、酸価18mgKO
H/g未満でかつ数平均分子量2000〜8000の樹
脂を製造する工程、からなることを特徴とする方法に関
する。以下、本発明について詳細に説明する。
【0005】本発明において、回収PETとは、資源リ
サイクルすることを目的として回収されたPET製の成
形品や、フィルム、繊維等であり、通常、数平均分子量
約1万〜3万を有するものである。回収PETは、溶融
を早め、また、取扱い性を向上させるため、塗料用樹脂
の原料として他の成分と反応させる際、事前に、フレー
ク状、粒状、粉砕 による粉状またはペレット状等の形
態にしたものが適当である。粉砕等を行った場合には、
回収PETの平均粒径は、10mm以下、好ましくは、
8mm以下程度が適当である。本発明の工程(a)にお
いては、このような回収PETに、多価アルコール、油
及び、必要により、触媒を添加し、エステル交換反応さ
せ、樹脂中間体を製造する。本発明において、樹脂中間
体は、エステル交換反応により生じた全ての成分を含め
たものをいう。
【0006】前記多価アルコールとしては、例えば、グ
リセリンや、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール、1,2−プロパンジオー
ル、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロ
ヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタ
ノール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレング
リコール、テトラエチレングリコール、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールヘキ
サン、トリエチロールプロパン、1,2,4−ブタント
リオール、あるいはこれらの二種以上の混合物等が代表
的なものとして挙げられる。
【0007】前記油としては、例えば、ヒマシ油や、脱
水ヒマシ油、大豆油、トウモロコシ油、米糠油、綿実
油、亜麻仁油、桐油、菜種油、サフラワー油、ヒマワリ
油、トール油、椰子油、パーム核油、あるいはこれらの
二種以上の混合物等が代表的なものとして挙げられる。
前記触媒としては、通常のアルキド樹脂合成のエステル
交換反応に使用されている各種触媒が特に制限なく利用
できる。具体的には、例えば、ナフテン酸鉛等のナフテ
ン酸金属類や、スズ・オクトエート、水酸化カルシウ
ム、ギ酸カルシウム、水酸化リチウム、水酸化バリウ
ム、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、酢酸マ
ンガン・4水和物、ジブチルスズオキシド等が好適に挙
げられる。特に、好ましい触媒は、ナフテン酸鉛であ
る。
【0008】回収PETと多価アルコールと混合質量割
合は、(25:75〜75:25)、好ましくは、(3
0:70〜60:40)が適当である。回収PETの割
合が、前記範囲より少ないと、得られる樹脂中間体の数
平均分子量が小さくなり易く、また水酸基価も高くなり
過ぎるので、塗料用樹脂として使用した場合、得られる
塗膜性能が低下する傾向にあり、一方、前記範囲より多
過ぎると、回収PETの分解が困難となり易く、後述す
る有機溶剤に溶解し難くなる傾向にある。触媒の添加量
は、回収PETと多価アルコールと油とからなる混合物
100質量部に対し、例えば、0.005〜1.0質量
部が適当である。
【0009】工程(a)では、回収PETと多価アルコ
ールと油とからなる混合物を、任意に触媒存在下で、エ
ステル交換反応させる。反応条件は、反応温度、例え
ば、200〜300℃、好ましくは、230〜270℃
の条件下で、例えば、0.1〜3時間、好ましくは、
0.5〜2.5時間が適当である。この反応において
は、回収PETのアルコール分解反応、及び油とのエス
テル交換反応が同時に起こり、数平均分子量が、例え
ば、2000以下、好ましくは、1000〜1500
で、油長が60〜90%、好ましくは、65〜80%で
ある樹脂中間体が製造される。樹脂中間体の数平均分子
量が、2000を越えると、ブツが残りやすくなる傾向
にある。また、油長が前記範囲より低いと、反応物が、
室温において高粘度で、不均一な状態となるため、取扱
いが困難となり、一方、油長が前記範囲より高いと、多
価アルコールの割合が少量となるため、回収PETを前
記分子量まで分解できない場合があるため、何れも好ま
しくない。
【0010】工程(a)において、回収PETと多価ア
ルコールとでアルコール分解反応し、次いで油でエステ
ル交換反応させる方法もあるが、2段階の反応となるた
め反応時間が長くなり、製造工程上非効率となり易い。
次に、工程(b)においては、工程(a)より得られた
樹脂中間体に、通常の塗料用アルキド樹脂の製法と同様
にして、多価カルボン酸及び必要に応じて還流反応用溶
剤を加え、エステル化反応させ、塗料用樹脂を製造す
る。前記多価カルボン酸としては、例えば、無水フタル
酸や、イソフタル酸、テレフタル酸、1,4-及び1,3-シク
ロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
無水マレイン酸、フマル酸、無水コハク酸、アジピン
酸、セバチン酸、アゼライン酸、無水トリメリット酸、
無水ピロメリット酸、及びそれらの混合物等が代表的な
ものとして挙げられる。なお、多価カルボン酸ととも
に、安息香酸、パラターシャリーブチル安息香酸等のモ
ノカルボン酸を併用してもよい。
【0011】前記還流反応用溶剤としては、エステル化
反応時の生成水と共沸し、生成水のみを系外に除去しう
るようにデカンター内で容易に分離でき、前記樹脂中間
体を溶解するものであれば、種塗料用溶剤が利用可能で
ある。このような還流反応用溶剤としては、具体的に、
キシレンが好適に挙げられる。樹脂中間体と多価カルボ
ン酸との質量割合は、(70:30〜95:5)、好ま
しくは、(72:28〜80:20)が適当である。な
お、多価カルボン酸の配合量が前記範囲より少ないと、
樹脂の分子量が高くなり難くい傾向にあり、一方、前記
範囲より多過ぎると、部分的に高分子化し過ぎ、ゲル化
し易くなる傾向にある。還流反応用溶剤の量は、樹脂中
間体と多価カルボン酸と合計量に対し2〜4質量%程度
が適当である。
【0012】工程(b)では、工程(a)で得られた樹
脂中間体に、多価カルボン酸と任意に還流反応用溶剤と
加え、エステル化反応させる。反応条件は、反応温度、
例えば、200〜250℃、好ましくは、215〜24
0℃の条件下で、例えば、3〜10時間、好ましくは、
4〜6時間が適当である。エステル化反応の条件を調整
することにより、得られる樹脂は、数平均分子量200
0〜8000、好ましくは、3500〜5000に、ま
た、酸価18mgKOH/g未満、好ましくは、17.
5mgKOH/g未満(下限は、例えば、8mgKOH
/gであろう)にする必要がある。前記数平均分子量範
囲にすることにより、塗膜性能や、塗装作業性に優れた
塗料が得られる。また、前記酸価範囲とすることにより
耐水性や、耐アルカリ性等に優れた塗膜を形成する塗料
が得られる。
【0013】工程(b)におけるエステル化反応におい
て、前述の多価アルコールや脂肪酸を、樹脂中間体10
0質量部に対し、10質量部以下の範囲にて添加し、要
求される塗膜性能を付与する変性樹脂を製造することも
可能である。ここで使用する脂肪酸としては、例えば、
大豆油脂肪酸や、綿実油脂肪酸、亜麻仁油脂肪酸、トー
ル油脂肪酸、米糠脂肪酸、魚油脂肪酸等の動植物油脂肪
酸、あるいはこれらの混合物が挙げられる。かくして得
られた樹脂は、塗料用の結合剤としての中・長油長アル
キド樹脂からなる樹脂として使用し得る。
【0014】即ち、本発明の方法により得られた樹脂
に、アミノプラスト樹脂や、ポリイソシアネート、エポ
キシ樹脂等の架橋剤;トルエンや、キシレン、ブタノー
ル、ミネラル・スピリッツ、ブチルセロソルブ、メチル
エチルケトン等の各種塗料用有機溶剤;更に必要に応じ
て、着色顔料や、体質顔料等の充填剤;タレ防止剤や、
ワキ防止剤、流動化剤、紫外線吸収剤、光安定剤、汚れ
防止剤等の各種添加剤;アルキド樹脂や、ポリエステル
樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、エポキシ
樹脂、アクリル樹脂等の各種合成樹脂を配合し、塗料化
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明のついて、実施例により更に詳
細に説明する。なお、実施例中「部」、「%」は、特に
断らない限り質量基準で示す。
【0016】実施例1 温度制御装置、撹拌装置、窒素導入装置及び還流冷却管
を配した分水器を備えた4つ口反応容器に、大豆油2
4.2部、ペンタエリスリトール6.7部、エチレング
リコール1.1部及び微粉砕した回収PET(平均粒径
8mm)4.4部及びナフテン酸鉛0.003部を加
え、窒素雰囲気下、250℃に加温し、反応させ、約
0.5時間後、反応ベースとメタノールとを1対2の容
量比で混合し、外観上、成分の分離がない状態に達した
ことを確認した後、130℃まで冷却し、樹脂中間体を
製造した。該樹脂中間体の数平均分子量は、1100で
あり、油長は、理論上66.5%であった。次いで、該
樹脂中間体に、無水フタル酸13.7部、還流反応用キ
シレン1.6部を加え、220℃に加温し、反応させ、
約4時間後に樹脂酸価が15mgKOH/g以下に達し
た時点で反応を終了し、冷却した。得られた樹脂に、キ
シレン3.3部、ミネラル・スピリッツ43.5部を加
え、樹脂の不揮発分が50%となるように調整すること
で、粘度29.1st/20℃、ガードナー色数3の中
油長アルキド樹脂溶液(油長50%)を得た。得られた
樹脂の酸価は、14.8mgKOH/gであり、数平均
分子量は、3900であった。
【0017】実施例2 実施例1で使用したものと同様の反応容器に、大豆油2
4.2部、ペンタエリスリトール6.7部、エチレング
リコール1.1部及び微粉砕した回収PET(平均粒径
8mm))4.4部及びジブチルスズオキシド0.01
3部を加え、窒素雰囲気下、230℃に加温し、反応さ
せ、約2.5時間後、反応ベースとメタノールとを1対
2の容量比で混合し、外観上、成分の分離がない状態に
達したことを確認した後、130℃まで冷却し、樹脂中
間体を製造した。該樹脂中間体の数平均分子量は、12
00であり、油長は理論上66.5%であった。次い
で、該樹脂中間体に、無水フタル酸13.7部及び還流
反応用キシレン1.6部を加え、220℃に加温し、反
応させ、約4時間後に樹脂酸価15mgKOH/g以下
に達した時点で反応を終了し、冷却した。得られた樹脂
に、キシレン3.3部及びミネラル・スピリッツ43.
5部を加え、樹脂の不揮発分が50%となるように調整
することで、粘度33.2st/20℃、ガードナー色
数3の中油長アルキド樹脂溶液(油長50%)を得た。
得られた樹脂の酸価は、14.6mgKOH/gであ
り、数平均分子量は、3800であった。
【0018】参考例1 実施例1で使用したものと同様の反応容器に、大豆油2
4.2部、ペンタエリスリトール6.7部及びナフテン
酸鉛0.003部を加え、窒素雰囲気下、250℃に加
温し、反応させ、約0.3時間後、反応ベースとメタノ
ールとを1対2の容量比で混合し、外観上、成分の分離
がない状態に達したことを確認後、130℃まで冷却
し、樹脂中間体を製造した。該樹脂中間体の数平均分子
量は、1100であり、油長は、理論上78.3%であ
った。次いで、該樹脂中間体に、無水フタル酸17.1
部、エチレングリコール2.5部及び還流反応用キシレ
ン1.6部を加え、235℃に加温し、反応させ、約5
時間後に樹脂酸価15mgKOH/g以下に達した時点
で反応を終了し、冷却した。得られた樹脂に、キシレン
3.3部及びミネラル・スピリッツ43.5部を加え、
樹脂の不揮発分が50%となるように調整することで、
粘度36.4st/20℃、ガードナー色数4の中油長
アルキド樹脂溶液(油長50%)を得た。得られた樹脂
の酸価は、13.2mgKOH/gであり、数平均分子
量は、3800であった。
【0019】実施例3 実施例1で使用したものと同様の反応容器に、大豆油5
1.0部、ペンタエリスリトール8.5部、微粉砕した
回収PET5.6部及びナフテン酸鉛0.003部を加
え、窒素雰囲気下、250℃に加温し、反応させ、約
0.5時間後、反応ベースとメタノールとを1対2の容
量比で混合し、外観上、成分の分離がない状態に達した
ことを確認後、130℃まで冷却し、樹脂中間体を製造
した。該樹脂中間体の数平均分子量は、1300であ
り、油長は、理論上78.3%であった。次いで、該樹
脂中間体に、無水フタル酸15.2部及び還流反応用キ
シレン2.2部を加え、230℃に加温し、反応させ、
約4.5時間後に樹脂酸価18mgKOH/g以下に達
した時点で反応を終了し、冷却した。得られた樹脂に、
キシレン1.1部及びミネラル・スピリッツ16.2部
を加え、樹脂の不揮発分が80%となるように調整する
ことで、粘度32.8st/20℃、ガードナー色数4
の長油長アルキド樹脂溶液(油長65%)を得た。な
お、樹脂の酸価は、17.1mgKOH/gであり、数
平均分子量は、3200であった。
【0020】参考例2 実施例1で使用したものと同様の反応容器に、大豆油5
1.0部、ペンタエリスリトール8.5部及びナフテン
酸鉛0.003部を加え、窒素雰囲気下、250℃に加
温し、反応させ、約0.3時間後、反応ベースとメタノ
ールとを1対2の容量比で混合し、外観上、成分の分離
がない状態に達したことを確認した後、130℃まで冷
却し、樹脂中間体を製造した。該樹脂中間体の数平均分
子量は、1300であり、油長は、理論上85.7%で
あった。次いで、該樹脂中間体に、無水フタル酸19.
5部、エチレングリコール1.8部及び還流反応用キシ
レン2.2部を加え、245℃に加温し、反応させ、約
4時間後に樹脂酸価が18mgKOH/g以下に達した
時点で反応を終了し、冷却した。
【0021】得られた樹脂に、キシレン1.2部及びミ
ネラル・スピリッツ16.4部を加え、樹脂の不揮発分
が80%となるように調整することで、粘度30.2s
t/20℃、ガードナー色数5の長油長アルキド樹脂溶
液(油長65%)を得た。得られた樹脂の酸価は、1
6.5mgKOH/gであり、数平均分子量は、350
0であった。実施例1〜実施例3、及び参考例1〜2で
得られた各アルキド樹脂溶液(塗料ワニス)60部に、
酸化チタン25部及びミネラル・スピリッツ15部を加
え、塗料を調製した。また、ドライヤーとして、実施例
1、実施例3及び参考例1には、ナフテン酸コバルト
0.01部、ナフテン酸鉛0.27部を、実施例2及び
参考例2には、ナフテン酸コバルト0.015部、ナフ
テン酸鉛0.45部を添加した。得られた塗料につい
て、貯蔵安定性及び乾燥性試験に供し、また、乾燥塗膜
について、光沢試験に供し、更に、塗膜外観を観察し
た。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】表1 試験結果
【0023】注1)ミネラル・スピリッツにて、塗料を
100秒/20℃(フォードカップ#4)に調整し、試
験管に50℃×1週間静置した。 注2)ミネラル・スピリッツにて、塗料を40秒/20
℃(フォードカップ#4)に調整し、ガラス板に吹き付
け、塗布後、23℃、50%RHの室内で乾燥させた。 注3)ミネラル・スピリッツにて、塗料を40秒/20
℃(フォードカップ#4)に調整し、ガラス板に吹き付
け、塗布後、20℃で、1週間自然乾燥し、塗膜表面を
目視判定した。 注4)注3)で得られた塗膜の60度鏡面光沢度。 表1より明らかの通り、本発明の方法で得られた実施例
1〜3の樹脂を使用した塗料は、参考例1及び2の従来
のアルキド樹脂を使用した塗料とほぼ同等の特性を有し
ていた。
【0024】
【発明の効果】本発明により、回収PETを塗料用樹脂
として有効に再利用することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田辺 知浩 栃木県那須郡西那須野町下永田3−1172− 4 コーポチェリーB203 (72)発明者 林 宏樹 栃木県那須郡西那須野町一区町281−483 Fターム(参考) 4F301 AA25 BF31 CA09 CA23 CA41 CA72 4J029 AA07 AB04 AC02 AD01 AD02 AE11 BA02 BA03 BA04 BA05 BA09 BD07 CB04 FC03 FC04 FC05 FC08 GA71 HB06 JF162 KB03 KC01 KH01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回収ポリエチレンテレフタレートを用いた
    塗料用樹脂の製造方法であって、以下の工程、(a)回
    収ポリエチレンテレフタレ−トを、多価アルコール及び
    油と共に、エステル交換反応させ、油長が60〜90%
    の樹脂中間体を製造する工程、及び、(b)前記樹脂中
    間体に、多価カルボン酸を添加し、エステル化反応さ
    せ、酸価18mgKOH/g未満でかつ数平均分子量2
    000〜8000の樹脂を製造する工程、からなること
    を特徴とする方法。
  2. 【請求項2】工程(a)における回収ポリエチレンテレ
    フタレートと多価アルコールとの質量割合が、(25:
    75〜75:25)であり、かつ前記樹脂中間体の数平
    均分子量が2000以下である、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】工程(b)における前記樹脂中間体と多価
    カルボン酸との質量割合が、(70:30〜95:5)
    である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】工程(b)におけるエステル化反応を、脂
    肪酸及び/又は多価アルコールの存在下で行うことを特
    徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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