JP2003326722A - インク記録装置 - Google Patents
インク記録装置Info
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- JP2003326722A JP2003326722A JP2002141903A JP2002141903A JP2003326722A JP 2003326722 A JP2003326722 A JP 2003326722A JP 2002141903 A JP2002141903 A JP 2002141903A JP 2002141903 A JP2002141903 A JP 2002141903A JP 2003326722 A JP2003326722 A JP 2003326722A
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- ink
- counter electrode
- electrodes
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高画質な画像出力を得ることができ、記録装
置のコンパクト化が実現可能なインク記録装置を提供す
ること。 【解決手段】 スリット状の開口部17と、開口部17
に連通してインクを満たす液室を形成する支持体と、液
室の1つの面に一定間隔に配置された記録電極15と、
開口部17に対向して配置された対向電極11と、記録
電極15と対向電極11間に所定の電圧を印加する駆動
回路と、記録紙19を移動する搬送手段21を具備し、
記録ヘッド22を構成する支持体上の、且つ液室の属さ
ない、且つ記録電極15がある面と平行する二つの面
に、且つ記録電極15と同じ間隔で、且つ記録電極15
の並びに対応する位置に補助電極を配置することで、イ
ンク記録装置を構成する。
置のコンパクト化が実現可能なインク記録装置を提供す
ること。 【解決手段】 スリット状の開口部17と、開口部17
に連通してインクを満たす液室を形成する支持体と、液
室の1つの面に一定間隔に配置された記録電極15と、
開口部17に対向して配置された対向電極11と、記録
電極15と対向電極11間に所定の電圧を印加する駆動
回路と、記録紙19を移動する搬送手段21を具備し、
記録ヘッド22を構成する支持体上の、且つ液室の属さ
ない、且つ記録電極15がある面と平行する二つの面
に、且つ記録電極15と同じ間隔で、且つ記録電極15
の並びに対応する位置に補助電極を配置することで、イ
ンク記録装置を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、広範なニーズに
対応可能な出力画像を記録紙に得る為のインク記録装置
に関する。
対応可能な出力画像を記録紙に得る為のインク記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインク記録装置では特開昭56−
4467に開示されているような静電力(以下クーロン
力)を用いたインクジェット記録方式が提案されてい
る。このインク記録装置の構成および動作について、図
4を用いて説明する。 図4はインク記録装置の構成を
示した構成図である。本装置における記録ヘッドは、記
録画素単位に記録電極を配列したヘッド下板13と、ヘ
ッド下板13上に設けられ、その一端を開放したスペー
サ12と、絶縁性のヘッド上板10が順次積層して構成
されており、両基板の端面の一端には単一の開口部17
が形成される。そして、この開口部17にインクを充填
し、所望の記録電極15と、開口部17より微小間隙を
介して配置された対向電極11間に電圧パルス(以下記
録パルス)を印加することにより、インクにクーロン力
を与えて対向電極11方向に向けてインクを噴出させ
る。したがって記録ヘッド22の内部は記録電極15の
パターン配列だけでよく、また開口部17もノズルを形
成する必要がないため構造が非常に簡素であり、製造コ
ストを低く抑えることができるなどのメリットがある。
4467に開示されているような静電力(以下クーロン
力)を用いたインクジェット記録方式が提案されてい
る。このインク記録装置の構成および動作について、図
4を用いて説明する。 図4はインク記録装置の構成を
示した構成図である。本装置における記録ヘッドは、記
録画素単位に記録電極を配列したヘッド下板13と、ヘ
ッド下板13上に設けられ、その一端を開放したスペー
サ12と、絶縁性のヘッド上板10が順次積層して構成
されており、両基板の端面の一端には単一の開口部17
が形成される。そして、この開口部17にインクを充填
し、所望の記録電極15と、開口部17より微小間隙を
介して配置された対向電極11間に電圧パルス(以下記
録パルス)を印加することにより、インクにクーロン力
を与えて対向電極11方向に向けてインクを噴出させ
る。したがって記録ヘッド22の内部は記録電極15の
パターン配列だけでよく、また開口部17もノズルを形
成する必要がないため構造が非常に簡素であり、製造コ
ストを低く抑えることができるなどのメリットがある。
【0003】次に、以上のように構成された記録ヘッド
22の1ドットのインク噴出動作について説明する。最
初にインク供給用の入口18からインクを供給すると、
記録ヘッド22内部のインク流路を介して開口部17に
は インクが充填され、適度なインク供給圧力(以下背
圧)を受けることで開口部17から対向電極11方向に
張り出した状態でインクメニスカスが形成される。この
状態で画像信号に基づいて選択された記録電極15と対
向電極11に所定の記録パルスを印加して両電極間に電
位差を発生させると、選択された記録電極15の先端付
近のインクメニスカスは電荷を供給されて帯電し、同時
に記録電極15と対向電極11の間に発生する電界によ
ってクーロン力を受けて対向電極15方向に噴出する。
22の1ドットのインク噴出動作について説明する。最
初にインク供給用の入口18からインクを供給すると、
記録ヘッド22内部のインク流路を介して開口部17に
は インクが充填され、適度なインク供給圧力(以下背
圧)を受けることで開口部17から対向電極11方向に
張り出した状態でインクメニスカスが形成される。この
状態で画像信号に基づいて選択された記録電極15と対
向電極11に所定の記録パルスを印加して両電極間に電
位差を発生させると、選択された記録電極15の先端付
近のインクメニスカスは電荷を供給されて帯電し、同時
に記録電極15と対向電極11の間に発生する電界によ
ってクーロン力を受けて対向電極15方向に噴出する。
【0004】したがってインク記録装置として記録ヘッ
ド22と、記録ヘッド22の開口部17と対向電極11
間に記録紙19を介入させる搬送手段21を設け、の記
録ヘッド22の駆動動作と同期させて記録紙19を副走
査方向に搬送させることで記録紙19上に所望の画像を
記録することができる。
ド22と、記録ヘッド22の開口部17と対向電極11
間に記録紙19を介入させる搬送手段21を設け、の記
録ヘッド22の駆動動作と同期させて記録紙19を副走
査方向に搬送させることで記録紙19上に所望の画像を
記録することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のインク記録装置
においては、スリット構造の開口部においても任意の位
置でインクドットを噴出することが可能であり、更に構
造が簡素であるため製造コストを低く押さえることが出
来る。しかしながら、この方式を用いたインク記録装置
においては、以下のような問題があった。 (1)対向電極と記録電極間に所定の電圧を印加する
と、記録電極の中の選択した電極(以下、選択電極)付
近のインクメニスカスに電荷が発生し、その電荷が周辺
の非選択電極へ拡散してしまうという現象が起こる。そ
の為、選択電極付近の電荷密度が小さくなり、選択電極
と対向電極の間に電界が印加されても、選択電極付近の
インクメニスカスがインクドットとして噴出しなくなっ
てしまう。その結果、出力画像としてインクドットのば
らつきやドット抜けが発生して、高品質の印字が維持出
来なくなる。 (2)対向電極と記録電極間に所定の電圧を印加すると、
選択電極付近のインクメニスカスに電荷が発生して、選
択電極と対向電極の間の電位差による電界からインクを
対向電極方向に引き出すこととなる。一方、選択電極付
近の電荷は周辺の非選択電極付近に拡散してしまう現象
がある。その為、記録電極と対向電極間に所定の電圧を
印加すると、非選択電極付近のインクメニスカスにも対
向電極方向に吸引力が印加され、インクドットが噴出し
てしまう。その結果、非印字領域にインクドットが噴出
してしまい、出力画像として、非印字領域からのインク
ドットの噴出が印字ノイズの原因となり、高品質の印字
維持出来なくなる。 (3)印字中、対向電極と記録電極にそれぞれ高電圧を
印加するので、対向電極と記録電極の間、記録電極どう
しの間で、放電が起こり、電極の焼きつきや駆動電源の
故障の原因となっていた。また高電圧を必要とすること
で、駆動電源が大型化してしまい、記録装置としても大
型になってしまうという問題があった。
においては、スリット構造の開口部においても任意の位
置でインクドットを噴出することが可能であり、更に構
造が簡素であるため製造コストを低く押さえることが出
来る。しかしながら、この方式を用いたインク記録装置
においては、以下のような問題があった。 (1)対向電極と記録電極間に所定の電圧を印加する
と、記録電極の中の選択した電極(以下、選択電極)付
近のインクメニスカスに電荷が発生し、その電荷が周辺
の非選択電極へ拡散してしまうという現象が起こる。そ
の為、選択電極付近の電荷密度が小さくなり、選択電極
と対向電極の間に電界が印加されても、選択電極付近の
インクメニスカスがインクドットとして噴出しなくなっ
てしまう。その結果、出力画像としてインクドットのば
らつきやドット抜けが発生して、高品質の印字が維持出
来なくなる。 (2)対向電極と記録電極間に所定の電圧を印加すると、
選択電極付近のインクメニスカスに電荷が発生して、選
択電極と対向電極の間の電位差による電界からインクを
対向電極方向に引き出すこととなる。一方、選択電極付
近の電荷は周辺の非選択電極付近に拡散してしまう現象
がある。その為、記録電極と対向電極間に所定の電圧を
印加すると、非選択電極付近のインクメニスカスにも対
向電極方向に吸引力が印加され、インクドットが噴出し
てしまう。その結果、非印字領域にインクドットが噴出
してしまい、出力画像として、非印字領域からのインク
ドットの噴出が印字ノイズの原因となり、高品質の印字
維持出来なくなる。 (3)印字中、対向電極と記録電極にそれぞれ高電圧を
印加するので、対向電極と記録電極の間、記録電極どう
しの間で、放電が起こり、電極の焼きつきや駆動電源の
故障の原因となっていた。また高電圧を必要とすること
で、駆動電源が大型化してしまい、記録装置としても大
型になってしまうという問題があった。
【0006】そこで本発明においては、出力画像におい
てドット抜け、ドットのばらつき、印字ノイズのない高
品質な印字を提供すること、更には、大型の高電圧駆動
電源を必要とせず、電極間どうしでの放電が起こりにく
い、コンパクトな記録装置を提供することを課題とす
る。
てドット抜け、ドットのばらつき、印字ノイズのない高
品質な印字を提供すること、更には、大型の高電圧駆動
電源を必要とせず、電極間どうしでの放電が起こりにく
い、コンパクトな記録装置を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明においては、開口
部と、開口部に連通してインクを満たす液室とを形成す
る支持体と、開口部付近に配置された複数の記録電極
と、記録電極と微小間隔を介して対向する位置に配置し
た対向電極と、記録電極と対向電極間に電圧を与える第
一の電源回路と、インクを開口部に供給するインク供給
手段と、対向電極と開口部間に被記録媒体を配置し被記
録媒体を搬送する搬送手段を少なくとも有し、記録時に
は記録電極と対向電極間に所定の電圧を印加し、選択電
極と対向電極との電位差によって生じる静電気力でイン
クを開口部から外部に引き出し、被記録媒体に記録を行
うインク記録装置において、支持体に属し、液室に属さ
ない面の記録電極を間に挟む二つの面に、記録電極の並
びに対応した複数の補助電極を配置する構成とする。さ
らに、複数の補助電極に電圧を印加する為の第二の電源
回路を具備することとする。
部と、開口部に連通してインクを満たす液室とを形成す
る支持体と、開口部付近に配置された複数の記録電極
と、記録電極と微小間隔を介して対向する位置に配置し
た対向電極と、記録電極と対向電極間に電圧を与える第
一の電源回路と、インクを開口部に供給するインク供給
手段と、対向電極と開口部間に被記録媒体を配置し被記
録媒体を搬送する搬送手段を少なくとも有し、記録時に
は記録電極と対向電極間に所定の電圧を印加し、選択電
極と対向電極との電位差によって生じる静電気力でイン
クを開口部から外部に引き出し、被記録媒体に記録を行
うインク記録装置において、支持体に属し、液室に属さ
ない面の記録電極を間に挟む二つの面に、記録電極の並
びに対応した複数の補助電極を配置する構成とする。さ
らに、複数の補助電極に電圧を印加する為の第二の電源
回路を具備することとする。
【0008】上記のような構成とすることで、記録電極
と対向電極間と補助電極に所定の電圧を印加した時、選
択電極付近のインクメニスカスに効率よく電界が印加さ
れる。その結果、選択電極付近のインクメニスカスに電
荷が集中して発生して、非選択電極付近のインクメニス
カスに電荷が拡散することもない。次に対向電極と記録
電極の間の電位差によって生じる電界と電荷密度に比例
したクーロン力が吸引力として対向電極方向にインクメ
ニスカスに印加されることとなる。その為、選択電極付
近のインクメニスカスには、強い吸引力が印加され、イ
ンクは対向電極方向に引き出される。また、非選択電極
付近の電荷は拡散していないので、非選択電極付近のイ
ンクメニスカスには、吸引力は印加されないこととな
る。従って、選択電極からインクが安定して噴出し、非
選択電極からインクは噴出しないことこととなる。その
結果、出力画像においてドット抜け、ドットのばらつ
き、印字ノイズのない高品質な印字出力を提供すること
が出来る。また効率よく、選択電極に電荷を集中し、印
字が出来るので、駆動電圧を下げることが可能となる。
その為、電極間の放電がなくなり、さらに駆動電源が小
型になり、コンパクトな記録装置を提供することが出来
る。
と対向電極間と補助電極に所定の電圧を印加した時、選
択電極付近のインクメニスカスに効率よく電界が印加さ
れる。その結果、選択電極付近のインクメニスカスに電
荷が集中して発生して、非選択電極付近のインクメニス
カスに電荷が拡散することもない。次に対向電極と記録
電極の間の電位差によって生じる電界と電荷密度に比例
したクーロン力が吸引力として対向電極方向にインクメ
ニスカスに印加されることとなる。その為、選択電極付
近のインクメニスカスには、強い吸引力が印加され、イ
ンクは対向電極方向に引き出される。また、非選択電極
付近の電荷は拡散していないので、非選択電極付近のイ
ンクメニスカスには、吸引力は印加されないこととな
る。従って、選択電極からインクが安定して噴出し、非
選択電極からインクは噴出しないことこととなる。その
結果、出力画像においてドット抜け、ドットのばらつ
き、印字ノイズのない高品質な印字出力を提供すること
が出来る。また効率よく、選択電極に電荷を集中し、印
字が出来るので、駆動電圧を下げることが可能となる。
その為、電極間の放電がなくなり、さらに駆動電源が小
型になり、コンパクトな記録装置を提供することが出来
る。
【0009】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1は本実施の
形態1における記録ヘッド22およびインク記録装置の
構成を示す構成図であり、以下に図1(a)に基づいて
記録ヘッド22およびインク記録装置の基本構成を説明
する。
形態1における記録ヘッド22およびインク記録装置の
構成を示す構成図であり、以下に図1(a)に基づいて
記録ヘッド22およびインク記録装置の基本構成を説明
する。
【0010】記録ヘッド22は、支持体であるヘッド下
板13の上面に複数の記録電極15を等間隔で配列し
て、ヘッド下板13にはその一端が開放されたスペーサ
12を設け、ヘッド上板10を順次積層して構成されて
いる。本実施の形態1では説明を簡単にするため記録電
極15の数を5本にした。更に、ヘッド上板10の上面
ヘッド下板13の下面には、記録電極15と同じ間隔
で、記録電極15の並びに対応する位置で、複数の第一
の補助電極16が配列されている。同様に、ヘッド下板
13の下面には、記録電極15と同じ間隔で、記録電極
15の並びに対応する位置で、図示しない複数の第二の
補助電極31が配列されている。
板13の上面に複数の記録電極15を等間隔で配列し
て、ヘッド下板13にはその一端が開放されたスペーサ
12を設け、ヘッド上板10を順次積層して構成されて
いる。本実施の形態1では説明を簡単にするため記録電
極15の数を5本にした。更に、ヘッド上板10の上面
ヘッド下板13の下面には、記録電極15と同じ間隔
で、記録電極15の並びに対応する位置で、複数の第一
の補助電極16が配列されている。同様に、ヘッド下板
13の下面には、記録電極15と同じ間隔で、記録電極
15の並びに対応する位置で、図示しない複数の第二の
補助電極31が配列されている。
【0011】そして、このように構成された記録ヘッド
22の一端面には、スリット状の開口部17が形成され
ている。またヘッド上板10にはインク供給用の入口1
8が設けてあり、インクが記録ヘッド22内部に形成さ
れたインク室に連通して充填され、インク供給用の入口
18による背圧の印加により開口部17に凸状のインク
メニスカス20を形成する。図1(b)はインクを記録
ヘッド22に充填した時の側面図である。そして、前述
した構成の記録ヘッド22の開口部17に対向して一定
の間隔を空けて対向電極11を設け、この間に記録紙1
9を配置する。記録紙19は、ローラー対によるフリク
ションフィード機構などの搬送手段21により配置さ
れ、印字時には記録ヘッド22の駆動に同期して動作す
る。本実施の形態1において、第一の補助電極16と第
二の補助電極31は、それぞれヘッド上板10、ヘッド
下板13の外形に合わせて設置したが、開口部17近傍
部にあれば問題はない。
22の一端面には、スリット状の開口部17が形成され
ている。またヘッド上板10にはインク供給用の入口1
8が設けてあり、インクが記録ヘッド22内部に形成さ
れたインク室に連通して充填され、インク供給用の入口
18による背圧の印加により開口部17に凸状のインク
メニスカス20を形成する。図1(b)はインクを記録
ヘッド22に充填した時の側面図である。そして、前述
した構成の記録ヘッド22の開口部17に対向して一定
の間隔を空けて対向電極11を設け、この間に記録紙1
9を配置する。記録紙19は、ローラー対によるフリク
ションフィード機構などの搬送手段21により配置さ
れ、印字時には記録ヘッド22の駆動に同期して動作す
る。本実施の形態1において、第一の補助電極16と第
二の補助電極31は、それぞれヘッド上板10、ヘッド
下板13の外形に合わせて設置したが、開口部17近傍
部にあれば問題はない。
【0012】上記のように構成された記録ヘッド22お
よびインク記録装置の電気的配線について、以下に説明
する。
よびインク記録装置の電気的配線について、以下に説明
する。
【0013】インク記録装置全体を制御するCPU14
は主に搬送手段21と、第一のスイッチング回路27、
第二のスイッチング回路28と第三のスイッチング回路
29と第四のスイッチング回路30と接続している。更
に、第一のスイッチング回路27は第一の高圧電源23
と複数の記録電極15と接続していて、CPU14から
の画像データに基づき、第一の高圧電源23による所定
の高電圧を任意の記録電極15に印加することが出来
る。また第二のスイッチング回路28は、第二の高圧電
源24と対向電極11と接続している。第二のスイッチ
ング回路28は、記録電極15に同期したタイミング
で、第二の高圧電源24による高電圧を対向電極11に
印加することができる。また、第三のスイッチング回路
29は、第三の高圧電源25と第一の補助電極16と接
続している。第三のスイッチング回路29は、記録電極
15に同期したタイミングで、第三の高圧電源25によ
る所定の電圧を複数の第一の補助電極16に印加するこ
とができる。同様に第四のスイッチング回路30は、第
四の高圧電源26と第二の補助電極31と接続してい
る。第四のスイッチング回路30は、記録電極15に同
期したタイミングで、第四の高圧電源26による高電圧
を複数の第二の補助電極31に印加することができる。
は主に搬送手段21と、第一のスイッチング回路27、
第二のスイッチング回路28と第三のスイッチング回路
29と第四のスイッチング回路30と接続している。更
に、第一のスイッチング回路27は第一の高圧電源23
と複数の記録電極15と接続していて、CPU14から
の画像データに基づき、第一の高圧電源23による所定
の高電圧を任意の記録電極15に印加することが出来
る。また第二のスイッチング回路28は、第二の高圧電
源24と対向電極11と接続している。第二のスイッチ
ング回路28は、記録電極15に同期したタイミング
で、第二の高圧電源24による高電圧を対向電極11に
印加することができる。また、第三のスイッチング回路
29は、第三の高圧電源25と第一の補助電極16と接
続している。第三のスイッチング回路29は、記録電極
15に同期したタイミングで、第三の高圧電源25によ
る所定の電圧を複数の第一の補助電極16に印加するこ
とができる。同様に第四のスイッチング回路30は、第
四の高圧電源26と第二の補助電極31と接続してい
る。第四のスイッチング回路30は、記録電極15に同
期したタイミングで、第四の高圧電源26による高電圧
を複数の第二の補助電極31に印加することができる。
【0014】前述したように本実施の形態1では、対向
電極11側にバイアス電圧を印加できる構成とし、記録
電極15には対向電極11と逆極性の電圧を印加する構
成として、インク噴出に必要な電位差を確保している。
更に第一の補助電極16と第二の補助電極31には、対
向電極11とは逆の極性の電圧を印加する設定になって
いる。このような構成により、記録電極15側と対向電
極11の間に印加する電圧値を低減させて駆動の負荷を
軽減している。また記録電極15間どうしでの放電、記
録電極15と対向電極11の間での放電も防止してい
る。さらに印字出力としての、印字ノイズとカスレを低
減させる効果も備えている。また搬送手段21は、印字
の信号が入力するとCPU14からの制御信号により記録
紙19を所定の場所まで一旦搬送し、実際の記録動作が
始まると記録ヘッド22の駆動と同期して搬送動作を行
うことが可能である。
電極11側にバイアス電圧を印加できる構成とし、記録
電極15には対向電極11と逆極性の電圧を印加する構
成として、インク噴出に必要な電位差を確保している。
更に第一の補助電極16と第二の補助電極31には、対
向電極11とは逆の極性の電圧を印加する設定になって
いる。このような構成により、記録電極15側と対向電
極11の間に印加する電圧値を低減させて駆動の負荷を
軽減している。また記録電極15間どうしでの放電、記
録電極15と対向電極11の間での放電も防止してい
る。さらに印字出力としての、印字ノイズとカスレを低
減させる効果も備えている。また搬送手段21は、印字
の信号が入力するとCPU14からの制御信号により記録
紙19を所定の場所まで一旦搬送し、実際の記録動作が
始まると記録ヘッド22の駆動と同期して搬送動作を行
うことが可能である。
【0015】次に、本実施の形態1での記録ヘッド22
の具体的な構成について、以下に記載する。図2(a)
は記録ヘッド22の上面を示す図あり、図2(b)は記
録ヘッドの下面を示す図である。前述したように、記録
ヘッド22は記録電極15が配列されているヘッド下板
13にスペーサ12を乗せ、その上に、ヘッド上板10
を乗せることによって構成されている。更に、図2
(b)のように、ヘッド下板13の下面には記録電極1
5と同じ間隔で、記録電極15の並びに対応する位置
で、複数の第二の補助電極16が配列している。同様
に、図2(a)のようにヘッド上板10の上面にも、記
録電極15の並びに対応する位置で、複数の第一の補助
電極16が配列されている。
の具体的な構成について、以下に記載する。図2(a)
は記録ヘッド22の上面を示す図あり、図2(b)は記
録ヘッドの下面を示す図である。前述したように、記録
ヘッド22は記録電極15が配列されているヘッド下板
13にスペーサ12を乗せ、その上に、ヘッド上板10
を乗せることによって構成されている。更に、図2
(b)のように、ヘッド下板13の下面には記録電極1
5と同じ間隔で、記録電極15の並びに対応する位置
で、複数の第二の補助電極16が配列している。同様
に、図2(a)のようにヘッド上板10の上面にも、記
録電極15の並びに対応する位置で、複数の第一の補助
電極16が配列されている。
【0016】本実施の形態1では、ヘッド下板13に平
面のガラス基板を用い、フォトファブリケーションなど
による薄膜パターン形成方法で記録電極15のパターン
を形成し、さらにその上に同様のプロセスで絶縁膜をパ
ターンニングしてスペーサ12部分を形成する。ヘッド
上板10とヘッド下板13にある補助電極も同様にフォ
トファブリケーションなどによる薄膜パターン形成方法
で補助電極パターンを形成している。本発明の記録ヘッ
ド22はこのように薄膜パターン技術によって作製する
ことが可能であり、このような製造方法によって高精度
かつ量産性が高いなどの特徴も得ることができる。
面のガラス基板を用い、フォトファブリケーションなど
による薄膜パターン形成方法で記録電極15のパターン
を形成し、さらにその上に同様のプロセスで絶縁膜をパ
ターンニングしてスペーサ12部分を形成する。ヘッド
上板10とヘッド下板13にある補助電極も同様にフォ
トファブリケーションなどによる薄膜パターン形成方法
で補助電極パターンを形成している。本発明の記録ヘッ
ド22はこのように薄膜パターン技術によって作製する
ことが可能であり、このような製造方法によって高精度
かつ量産性が高いなどの特徴も得ることができる。
【0017】なお、本実施の形態1では、前述したよう
にヘッドを作製しているが、当然この製造方法に限定さ
れることはなく、例えばヘッド下板13の基板をガラス
エポキシ基板や、半導体のようにシリコン基板等を用い
てその上に電極パターンを形成しても構わない。またそ
のパターン形成方法もエッチングやリフトオフ法といっ
たフォトファブリケーションだけではなく、スクリーン
印刷や各種印刷技術、各種インクジェットプリンティン
グ、各種コーティング技術などを利用して形成すること
が出来ることは言うまでもない。また、本実施の形態1
ではスペーサ12部分も両基板上にフォトファブリケー
ションにより作製したが、基板自体を成型加工して段差
を設けることでスペーサ12部分を基板と一体化しても
構わない。また、本実施の形態1において、記録電極1
5と第一の補助電極16と第二の補助電極31の開口部
17近傍での端面形状は矩形にした。
にヘッドを作製しているが、当然この製造方法に限定さ
れることはなく、例えばヘッド下板13の基板をガラス
エポキシ基板や、半導体のようにシリコン基板等を用い
てその上に電極パターンを形成しても構わない。またそ
のパターン形成方法もエッチングやリフトオフ法といっ
たフォトファブリケーションだけではなく、スクリーン
印刷や各種印刷技術、各種インクジェットプリンティン
グ、各種コーティング技術などを利用して形成すること
が出来ることは言うまでもない。また、本実施の形態1
ではスペーサ12部分も両基板上にフォトファブリケー
ションにより作製したが、基板自体を成型加工して段差
を設けることでスペーサ12部分を基板と一体化しても
構わない。また、本実施の形態1において、記録電極1
5と第一の補助電極16と第二の補助電極31の開口部
17近傍での端面形状は矩形にした。
【0018】また、本実施の形態で用いるインクの物性
であるが、インクが噴出させる為にクーロン力を利用す
るため記録電極15からインクに電荷のチャージが必要
となるので、導電率としては低いことが望ましく、適切
な導電率の範囲としては1×10−7(1/Ω/cm)
以下が望ましい。また表面張力や粘度の物理的な特性に
おいても、噴出時の抵抗力を抑えるために、それぞれ小
さい方が好ましいが、メニスカスを安定して形成させる
ためには表面張力20〜40dyn/cm、そして粘度
5〜20cP程度の範囲であることが望ましい。
であるが、インクが噴出させる為にクーロン力を利用す
るため記録電極15からインクに電荷のチャージが必要
となるので、導電率としては低いことが望ましく、適切
な導電率の範囲としては1×10−7(1/Ω/cm)
以下が望ましい。また表面張力や粘度の物理的な特性に
おいても、噴出時の抵抗力を抑えるために、それぞれ小
さい方が好ましいが、メニスカスを安定して形成させる
ためには表面張力20〜40dyn/cm、そして粘度
5〜20cP程度の範囲であることが望ましい。
【0019】次に、本実施の形態1に関する記録ヘッド
22の基本動作の詳細について、インクドットが噴出す
る過程に沿って説明する。
22の基本動作の詳細について、インクドットが噴出す
る過程に沿って説明する。
【0020】記録ヘッド22にインク供給用の入口18
からインクを充填したときの記録ヘッド22の状態を以
下に記載する。図1(b)はインクを記録ヘッド22に
充填したとき、記録ヘッド22を側面から見た図であ
る。インクがインク供給用の入口18から注入される
と、ヘッド内部の流路を介して、開口部17に到達す
る。そしてインク供給側より適度な背圧を受けると、イ
ンクメニスカス20は、開口部17を形成するヘッド上
板10、ヘッド下板13の端面で保持された状態で外に
張り出して凸状のインクメニスカス20を形成し、背圧
と表面張力の間における釣り合いの関係でその形状が維
持される。
からインクを充填したときの記録ヘッド22の状態を以
下に記載する。図1(b)はインクを記録ヘッド22に
充填したとき、記録ヘッド22を側面から見た図であ
る。インクがインク供給用の入口18から注入される
と、ヘッド内部の流路を介して、開口部17に到達す
る。そしてインク供給側より適度な背圧を受けると、イ
ンクメニスカス20は、開口部17を形成するヘッド上
板10、ヘッド下板13の端面で保持された状態で外に
張り出して凸状のインクメニスカス20を形成し、背圧
と表面張力の間における釣り合いの関係でその形状が維
持される。
【0021】続いて、この状態で、記録電極15と対向
電極11と第一の補助電極16と第二の補助電極31に
同じタイミングで、所定の電圧を印加する。所定の電圧
を印加することにより、各電極間には電界が生じる。
尚、記録電極15と対向電極11間だけに所定の電圧を
印加した時、インクが噴出する電極(以下選択電極)付
近のインクメニスカス20に、与える電界強度が一番大
きいのは、選択電極の両隣りの非選択電極端面で、且つ
選択電極側の角部からの電界である。二方向からの電界
と選択電極からの電界を印加され、選択電極付近のイン
クメニスカス20には、対向電極11方向に電界が印加
することとなる。更に、本実施の形態1では、ヘッド上
板10とヘッド下板13に配置された第一の補助電極1
6と第二の補助電極31に、対向電極11と逆極性の電
圧を印加する。その為、補助電極から、選択電極付近の
インクメニスカス20に、効率よく対向電極11方向に
電界を印加することが可能となる。
電極11と第一の補助電極16と第二の補助電極31に
同じタイミングで、所定の電圧を印加する。所定の電圧
を印加することにより、各電極間には電界が生じる。
尚、記録電極15と対向電極11間だけに所定の電圧を
印加した時、インクが噴出する電極(以下選択電極)付
近のインクメニスカス20に、与える電界強度が一番大
きいのは、選択電極の両隣りの非選択電極端面で、且つ
選択電極側の角部からの電界である。二方向からの電界
と選択電極からの電界を印加され、選択電極付近のイン
クメニスカス20には、対向電極11方向に電界が印加
することとなる。更に、本実施の形態1では、ヘッド上
板10とヘッド下板13に配置された第一の補助電極1
6と第二の補助電極31に、対向電極11と逆極性の電
圧を印加する。その為、補助電極から、選択電極付近の
インクメニスカス20に、効率よく対向電極11方向に
電界を印加することが可能となる。
【0022】次に、電界が印加されたインクメニスカス
20は、電荷の供給を受け、帯電する。この時、選択電
極部分のインクメニスカス20には、集中して電界が印
加されているので、電荷が集中して発生する。電荷が発
生すると、インクメニスカス20には、電荷と電界の大
きさに比例したクーロン力が印加される。選択電極付近
のインクメニスカスに、電荷と電界が集中する結果、ク
ーロン力が集中して対向電極方向に印加することとな
る。
20は、電荷の供給を受け、帯電する。この時、選択電
極部分のインクメニスカス20には、集中して電界が印
加されているので、電荷が集中して発生する。電荷が発
生すると、インクメニスカス20には、電荷と電界の大
きさに比例したクーロン力が印加される。選択電極付近
のインクメニスカスに、電荷と電界が集中する結果、ク
ーロン力が集中して対向電極方向に印加することとな
る。
【0023】以上述べたように、選択電極付近のインク
メニスカス20に電界が集中して印加されることによ
り、電荷密度が高くなり、非選択電極付近のインクメニ
スカス20に電荷が拡散することもなくなる。その為、
選択電極付近のインクメニスカス20に集中してクーロ
ン力が印加され、インクは開口部17から引き出され
る。引き出されたインクは、選択電極15の延長線上で
対向電極11方向に噴出することとなる。
メニスカス20に電界が集中して印加されることによ
り、電荷密度が高くなり、非選択電極付近のインクメニ
スカス20に電荷が拡散することもなくなる。その為、
選択電極付近のインクメニスカス20に集中してクーロ
ン力が印加され、インクは開口部17から引き出され
る。引き出されたインクは、選択電極15の延長線上で
対向電極11方向に噴出することとなる。
【0024】このように、補助電極を用いることによ
り、効率よく選択電極に電界を集中させるので、選択電
極付近のインクメニスカス20に、集中して電荷が発生
し、拡散することがなくなる。その為、非選択電極から
のインクが噴出することはなく、非印字部での印字ノイ
ズもなくなる。更に、選択電極付近のインクメニスカス
20に集中してクーロン力が印加され、安定してインク
が噴出するので、印字出力としてのインクドットも安定
し、ドット抜けもなくなる。その結果、常にカスレや印
字ノイズがない高画質の印字出力を提供できる。また、
効率よく電界を印加することが出来るので、各電極に印
加する電圧も従来より低く設定することができる。その
為、小型の駆動電圧源を用いることができ、インク記録
装置のコンパクト化が可能となる。更に、電極間どうし
の放電もなくなることとなる。 (実施の形態2)本実施の形態2において、インク記録
装置の電気的配線及びインクの特性は、実施の形態1と
何ら変らない。また、インク記録装置の基本構成におい
て、第一の補助電極16と第二の補助電極31の配置、
ヘッド上板10とヘッド下板13の形状以外は、実施の
形態1と同じである為、これらの説明は省略する。
り、効率よく選択電極に電界を集中させるので、選択電
極付近のインクメニスカス20に、集中して電荷が発生
し、拡散することがなくなる。その為、非選択電極から
のインクが噴出することはなく、非印字部での印字ノイ
ズもなくなる。更に、選択電極付近のインクメニスカス
20に集中してクーロン力が印加され、安定してインク
が噴出するので、印字出力としてのインクドットも安定
し、ドット抜けもなくなる。その結果、常にカスレや印
字ノイズがない高画質の印字出力を提供できる。また、
効率よく電界を印加することが出来るので、各電極に印
加する電圧も従来より低く設定することができる。その
為、小型の駆動電圧源を用いることができ、インク記録
装置のコンパクト化が可能となる。更に、電極間どうし
の放電もなくなることとなる。 (実施の形態2)本実施の形態2において、インク記録
装置の電気的配線及びインクの特性は、実施の形態1と
何ら変らない。また、インク記録装置の基本構成におい
て、第一の補助電極16と第二の補助電極31の配置、
ヘッド上板10とヘッド下板13の形状以外は、実施の
形態1と同じである為、これらの説明は省略する。
【0025】図3(a)は本実施の形態2における具体
的な記録ヘッド22の構成を示す構成図であり、図3
(b)本実施の形態2における記録ヘッド22にインク
を充填した時、側面から記録ヘッド22を見た図であ
る。これらの図を用いて、その構成及び動作について以
下に説明する。
的な記録ヘッド22の構成を示す構成図であり、図3
(b)本実施の形態2における記録ヘッド22にインク
を充填した時、側面から記録ヘッド22を見た図であ
る。これらの図を用いて、その構成及び動作について以
下に説明する。
【0026】本実施の形態2では第一の補助電極16と
第二の補助電極31の配置が、実施の形態1とは異な
る。本実施の形態2では、ヘッド下板13、ヘッド上板
10の開口部17付近の端面にテーパ角を設けた。図3
(a)に示すように、ヘッド下板13、ヘッド上板10
のテーパ面の距離は、対向電極11に近づくに従い小さ
くなるように設定されている。更に、ヘッド上板10の
テーパ面に、記録電極15と同じ間隔、記録電極15の
並びに対応する位置で、複数の第一の補助電極16が配
列している。同様に、ヘッド下板13のテーパ面にも、
記録電極15と同じ間隔、記録電極15の並びに対応す
る位置で、複数の第二の補助電極31が配列している。
本実施の形態2において、ヘッド下板13、ヘッド上板
10、記録電極15、第一の補助電極16、第二の補助
電極31の形成方法は実施の形態1と同様なので省略す
る。
第二の補助電極31の配置が、実施の形態1とは異な
る。本実施の形態2では、ヘッド下板13、ヘッド上板
10の開口部17付近の端面にテーパ角を設けた。図3
(a)に示すように、ヘッド下板13、ヘッド上板10
のテーパ面の距離は、対向電極11に近づくに従い小さ
くなるように設定されている。更に、ヘッド上板10の
テーパ面に、記録電極15と同じ間隔、記録電極15の
並びに対応する位置で、複数の第一の補助電極16が配
列している。同様に、ヘッド下板13のテーパ面にも、
記録電極15と同じ間隔、記録電極15の並びに対応す
る位置で、複数の第二の補助電極31が配列している。
本実施の形態2において、ヘッド下板13、ヘッド上板
10、記録電極15、第一の補助電極16、第二の補助
電極31の形成方法は実施の形態1と同様なので省略す
る。
【0027】次に、本実施の形態2に関する記録ヘッド
22の基本動作の詳細について、インクドットが噴出す
る過程に沿って説明する。記録ヘッド22にインク供給
用の入口18からインクを充填したときの記録ヘッド2
2の状態を以下に記載する。図3(b)に示すように、
インクが前記インク供給用の入口18から注入される
と、ヘッド内部の流路を介して、開口部17に到達す
る。そしてインク供給側より適度な背圧を受けると、イ
ンクメニスカス20は開口部17を形成するヘッド上板
10、ヘッド下板13の端面で保持された状態で外に張
り出して凸状のインクメニスカス20を形成し、背圧と
表面張力で間における釣り合いの関係でその形状が維持
される。
22の基本動作の詳細について、インクドットが噴出す
る過程に沿って説明する。記録ヘッド22にインク供給
用の入口18からインクを充填したときの記録ヘッド2
2の状態を以下に記載する。図3(b)に示すように、
インクが前記インク供給用の入口18から注入される
と、ヘッド内部の流路を介して、開口部17に到達す
る。そしてインク供給側より適度な背圧を受けると、イ
ンクメニスカス20は開口部17を形成するヘッド上板
10、ヘッド下板13の端面で保持された状態で外に張
り出して凸状のインクメニスカス20を形成し、背圧と
表面張力で間における釣り合いの関係でその形状が維持
される。
【0028】続いて、この状態で、記録電極15と対向
電極11と補助電極に同じタイミングで、所定の電圧を
印加する。所定の電圧を印加することにより、各電極間
には電界が生じる。実施の形態1と同様に、記録電極1
5と対向電極11間だけに所定の電圧を印加した時、イ
ンクが噴出する電極(以下選択電極)付近のインクメニ
スカス20に、与える電界強度が一番大きいのは、選択
電極の両隣りの非選択電極端面で、且つ選択電極側の角
部からの電界である。
電極11と補助電極に同じタイミングで、所定の電圧を
印加する。所定の電圧を印加することにより、各電極間
には電界が生じる。実施の形態1と同様に、記録電極1
5と対向電極11間だけに所定の電圧を印加した時、イ
ンクが噴出する電極(以下選択電極)付近のインクメニ
スカス20に、与える電界強度が一番大きいのは、選択
電極の両隣りの非選択電極端面で、且つ選択電極側の角
部からの電界である。
【0029】更に、本実施の形態2では、ヘッド上板1
0とヘッド下板13のテーパ面に配置された第一の補助
電極16と第二の補助電極31に、対向電極11と逆極
性の電圧を印加する。記録電極15に対して、第一の補
助電極16と第二の補助電極31に角度がついている
為、補助電極から選択電極付近のインクメニスカス20
に、対向電極11方向に集中して電界を印加することが
可能となる。次に、電界が印加されたインクメニスカス
20は、電荷の供給を受け、帯電する。この時、選択電
極部分のインクメニスカス20には、集中して電界が印
加されているので、電荷が集中して発生する。電荷が発
生すると、インクメニスカス20には、電荷と電界の大
きさに比例したクーロン力が印加される。選択電極付近
のインクメニスカスに、電荷と電界が集中する結果、ク
ーロン力が集中して対向電極方向に印加することとな
る。
0とヘッド下板13のテーパ面に配置された第一の補助
電極16と第二の補助電極31に、対向電極11と逆極
性の電圧を印加する。記録電極15に対して、第一の補
助電極16と第二の補助電極31に角度がついている
為、補助電極から選択電極付近のインクメニスカス20
に、対向電極11方向に集中して電界を印加することが
可能となる。次に、電界が印加されたインクメニスカス
20は、電荷の供給を受け、帯電する。この時、選択電
極部分のインクメニスカス20には、集中して電界が印
加されているので、電荷が集中して発生する。電荷が発
生すると、インクメニスカス20には、電荷と電界の大
きさに比例したクーロン力が印加される。選択電極付近
のインクメニスカスに、電荷と電界が集中する結果、ク
ーロン力が集中して対向電極方向に印加することとな
る。
【0030】以上述べたように、選択電極付近のインク
メニスカス20に電界が集中して印加されることによ
り、電荷密度が高くなり、非選択電極付近のインクメニ
スカス20に電荷が拡散することもなくなる。その為、
選択電極付近のインクメニスカス20近傍に集中してク
ーロン力が印加され、インクは開口部17から引き出さ
れる。引き出されたインクは、選択電極15の延長線上
で対向電極11方向に噴出することとなる。
メニスカス20に電界が集中して印加されることによ
り、電荷密度が高くなり、非選択電極付近のインクメニ
スカス20に電荷が拡散することもなくなる。その為、
選択電極付近のインクメニスカス20近傍に集中してク
ーロン力が印加され、インクは開口部17から引き出さ
れる。引き出されたインクは、選択電極15の延長線上
で対向電極11方向に噴出することとなる。
【0031】このように、補助電極を用いることによ
り、効率よく選択電極に電界を集中させるので、選択電
極付近のインクメニスカス20に、集中して電荷が発生
し、拡散することなくなる。その為、非選択電極からの
インクが噴出することはなく、非印字部での印字ノイズ
もなくなる。更に、選択電極付近のインクメニスカス2
0に集中してクーロン力が印加され、安定してインクが
噴出するので、印字出力としてのインクドットも安定
し、ドット抜けもなくなる。その結果、常にカスレや印
字ノイズがない高画質の印字出力を提供できる。また、
効率よく電界を印加する出来るので、各電極に印加する
電圧も従来より低く設定することができる。その為、小
型の駆動電圧源を用いることができ、インク記録装置の
コンパクト化が可能となる。更に、電極間どうしの放電
もなくなることとなる。
り、効率よく選択電極に電界を集中させるので、選択電
極付近のインクメニスカス20に、集中して電荷が発生
し、拡散することなくなる。その為、非選択電極からの
インクが噴出することはなく、非印字部での印字ノイズ
もなくなる。更に、選択電極付近のインクメニスカス2
0に集中してクーロン力が印加され、安定してインクが
噴出するので、印字出力としてのインクドットも安定
し、ドット抜けもなくなる。その結果、常にカスレや印
字ノイズがない高画質の印字出力を提供できる。また、
効率よく電界を印加する出来るので、各電極に印加する
電圧も従来より低く設定することができる。その為、小
型の駆動電圧源を用いることができ、インク記録装置の
コンパクト化が可能となる。更に、電極間どうしの放電
もなくなることとなる。
【0032】
【発明の効果】本発明においては、開口部と、開口部に
連通してインクを満たす液室とを形成する支持体と、開
口部付近に配置された複数の記録電極と、記録電極と微
小間隔を介して対向する位置に配置した対向電極と、記
録電極と対向電極間に電圧を与える電源回路と、インク
を開口部に供給するインク供給手段と、対向電極と開口
部間に被記録媒体を配置し被記録媒体を搬送する搬送手
段を少なくとも有し、記録時には記録電極と対向電極間
に記録パルスを印加し、記録電極と対向電極との間に生
じる静電気力でインクを開口部から外部に引き出し、被
記録媒体に記録を行うインク記録装置において、支持体
に属し、且つ液室に属さない面に、且つ記録電極を間に
挟む両側の位置に、且つ記録電極の並びに対応した複数
の補助電極を配置する構成とすることにより、以下の効
果が得られる。 (1)補助電極を用い、選択電極に電界を集中して印加
することにより、選択電極付近のインクメニスカスの電
荷密度が高くなる。その為、電界と電荷に比例しクーロ
ン力が、選択電極付近のインクメニスカスに集中して印
加され、安定してインクが噴出することとなる。その結
果、出力画像としてインクドットのばらつきやドット抜
けがない印字出力を提供できる。 (2)補助電極を用い、選択電極に電界を集中して印加
することにより、選択電極付近のインクメニスカスの電
荷密度が高くなる。更に、選択電極から非選択電極付近
のインクメニスカスに電荷が拡散することもなくなるこ
ととなる。その為、インクメニスカスに電界が印加され
ても、非選択電極付近のインクメニスカスからは、イン
クが噴出することはなくなる。その結果、出力画像とし
て、印字ノイズがない印字出力を出来ることができる。 (3)補助電極を用い、選択電極に効率よく電界を集中
して印加することにより、各電極に印加する電圧を下げ
ても印字可能となる。その為、低電圧で小型の電圧駆動
源を用いることができ、インク記録装置のコンパクト化
が可能となる。また、電極間どうしの放電もなくなる。
連通してインクを満たす液室とを形成する支持体と、開
口部付近に配置された複数の記録電極と、記録電極と微
小間隔を介して対向する位置に配置した対向電極と、記
録電極と対向電極間に電圧を与える電源回路と、インク
を開口部に供給するインク供給手段と、対向電極と開口
部間に被記録媒体を配置し被記録媒体を搬送する搬送手
段を少なくとも有し、記録時には記録電極と対向電極間
に記録パルスを印加し、記録電極と対向電極との間に生
じる静電気力でインクを開口部から外部に引き出し、被
記録媒体に記録を行うインク記録装置において、支持体
に属し、且つ液室に属さない面に、且つ記録電極を間に
挟む両側の位置に、且つ記録電極の並びに対応した複数
の補助電極を配置する構成とすることにより、以下の効
果が得られる。 (1)補助電極を用い、選択電極に電界を集中して印加
することにより、選択電極付近のインクメニスカスの電
荷密度が高くなる。その為、電界と電荷に比例しクーロ
ン力が、選択電極付近のインクメニスカスに集中して印
加され、安定してインクが噴出することとなる。その結
果、出力画像としてインクドットのばらつきやドット抜
けがない印字出力を提供できる。 (2)補助電極を用い、選択電極に電界を集中して印加
することにより、選択電極付近のインクメニスカスの電
荷密度が高くなる。更に、選択電極から非選択電極付近
のインクメニスカスに電荷が拡散することもなくなるこ
ととなる。その為、インクメニスカスに電界が印加され
ても、非選択電極付近のインクメニスカスからは、イン
クが噴出することはなくなる。その結果、出力画像とし
て、印字ノイズがない印字出力を出来ることができる。 (3)補助電極を用い、選択電極に効率よく電界を集中
して印加することにより、各電極に印加する電圧を下げ
ても印字可能となる。その為、低電圧で小型の電圧駆動
源を用いることができ、インク記録装置のコンパクト化
が可能となる。また、電極間どうしの放電もなくなる。
【図1】本発明の実施の形態1における記録ヘッドおよ
びインク記録装置の構成を示す構成図である。
びインク記録装置の構成を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1における記録ヘッドを示
す構成図である。
す構成図である。
【図3】本発明の実施の形態2における記録ヘッドおよ
びインク記録装置の構成を示す構成図である。
びインク記録装置の構成を示す構成図である。
【図4】従来例における記録ヘッドおよびインク記録装
置の構成を示す構成図である。
置の構成を示す構成図である。
10 ヘッド上板
11 対向電極
12 スペーサ
13 ヘッド下板
14 CPU
15 記録電極
16 第一の補助電極
17 開口部
18 インク供給用の入口
19 記録紙
20 インクメニスカス
21 搬送手段
22 記録ヘッド
23 第一の高圧電源
24 第二の高圧電源
25 第三の高圧電源
26 第四の高圧電源
27 第一のスイッチング回路
28 第二のスイッチング回路
29 第三のスイッチング回路
30 第四のスイッチング回路
31 第二の補助電極
Claims (3)
- 【請求項1】 スリット状の開口部と、 前記開口部と連通してインクを満たす液室とを形成する
支持体と、 前記開口部付近の前記液室を形成する少なくとも一つの
面に一定間隔に配置された複数の記録電極と、 スリット開口部まで連通してインクを供給するインク供
給手段と、 前記開口部に対向した位置に配置した対向電極と、 前記対向電極と前記記録電極の間に所定の電圧を印加す
る第一の駆動手段と、 前記対向電極と前記開口部間に配置した被記録媒体を搬
送する搬送手段を少なくとも有し、 前記複数の記録電極の中から選択された記録電極と前記
対向電極との電位差によって生ずる静電気力でインクを
前記開口部から前記対向電極方向に引き出し、前記被記
録媒体に記録を行うインク記録装置であって、 前記液室に属さない前記支持体の一つの面で、且つ前記
記録電極と平行する面で、且つ前記記録電極の並びに対
応して配置した第一の複数の補助電極及び、 前記第一の補助電極と前記対向電極の間に所定の電圧を
印加する第二の駆動手段を有することを特徴とするイン
ク記録装置。 - 【請求項2】 前記液室に属さない前記支持体の一つの
面で、且つ前記第一の補助電極が存在する面とは別の面
で、且つ前記第一の補助電極と共に前記記録電極をはさ
む位置に配置した第二の補助電極と、 前記第二の補助電極と前記対向電極の間に所定の電圧を
印加する第三の駆動手段を有することを特徴とする請求
項1に記載のインク記録装置。 - 【請求項3】 前記第一の補助電極と前記第二の補助電
極の間の距離が、前記対向電極方向に小さくなるように
配置されていることを特徴とする請求項2に記載のイン
ク記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002141903A JP2003326722A (ja) | 2002-05-16 | 2002-05-16 | インク記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002141903A JP2003326722A (ja) | 2002-05-16 | 2002-05-16 | インク記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003326722A true JP2003326722A (ja) | 2003-11-19 |
Family
ID=29702362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002141903A Pending JP2003326722A (ja) | 2002-05-16 | 2002-05-16 | インク記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003326722A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007167761A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Matsushita Electric Works Ltd | 静電霧化装置 |
-
2002
- 2002-05-16 JP JP2002141903A patent/JP2003326722A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007167761A (ja) * | 2005-12-21 | 2007-07-05 | Matsushita Electric Works Ltd | 静電霧化装置 |
JP4581990B2 (ja) * | 2005-12-21 | 2010-11-17 | パナソニック電工株式会社 | 静電霧化装置 |
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