JP2003326546A - 成形装置及び成形方法 - Google Patents

成形装置及び成形方法

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JP2003326546A
JP2003326546A JP2002135244A JP2002135244A JP2003326546A JP 2003326546 A JP2003326546 A JP 2003326546A JP 2002135244 A JP2002135244 A JP 2002135244A JP 2002135244 A JP2002135244 A JP 2002135244A JP 2003326546 A JP2003326546 A JP 2003326546A
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molding
moving member
transmission medium
porous material
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Hide Hosoe
秀 細江
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Konica Minolta Inc
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/16Gearing or controlling mechanisms specially adapted for glass presses

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低コストであるにもかかわらず、成形型を高精
度に支持できる成形装置及び成形方法を提供する。 【解決手段】移動部材10が多孔質材料でできているの
で、その周面すなわち吐出面10bと、エア供給路10
aとを連通する多孔質材料の個々の微小な孔が、オリフ
ィス絞りの役目を果たして支持剛性を高くできるだけで
なく、吐出面全体にわたって均一な圧力の圧力伝達媒体
が吐出するので、従来の技術では必要であった、周辺ま
で高圧で空気を送るための通路となる表面絞り等の高精
度な溝も不要となり、高精度な支持を可能としながら
も、より低コストな構成を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、成形型を用いた成
形装置及び成形方法に関し、例えば光学素子などの成形
品の偏心精度や軸方向精度を、複雑な機構を用いること
なく向上させ、高精度の成型品を安定して生産できるよ
うにした成形装置及び成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学材料を射出成形やプレス成形によっ
て光学素子に成形する成形装置において、成形型を、
再現性良く高精度に保持し且つ、微小な偏心量を高精
度に調整することができる非接触支持面を用いた支持機
構を、本発明者は開発した(特開2001−34113
4及び特願2002−55241)。かかる支持機構に
よれば、固定部材と、成形型を支持する移動部材との間
の隙間に、圧力伝達媒体を吐出することで非接触保持を
達成し、且つ圧力伝達媒体の供給圧力に差を与えること
で、固定部材に対して移動部材のサブμmのシフト偏心
調整や数十秒角のティルト調整を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このような
非接触支持面を用いた支持機構を、光学素子成形機に適
用するに、更なる課題があることが判明した。例えば、
圧力伝達媒体の吐出口に、支持剛性を高めるためのオリ
フィス絞りを設けるような場合、そのオリフィス径は、
通常の空気や窒素などの気体を圧力伝達媒体として用い
るときは、直径が0.1〜0.2mmという非常に小さ
な孔とする必要があるため、製作において極めて加工難
度が高く、コストがかかり、微小な加工バラツキでその
静圧特性に影響を与えやすいという問題がある。
【0004】また、表面絞り(オリフィス絞りから吐出
面に沿って伸びる浅溝)を圧力伝達媒体の吐出面(静圧
受け面ともいう)に設けることで、より支持剛性を高め
ることができるが、気体を圧力伝達媒体として用いる場
合には、表面絞りは深さ10μm程度の溝を縦横に設け
なければならず、機械加工上の難度が高く、製作コスト
の上昇を招いていた。更に、オリフィス絞りを設ける場
合には、オリフィス絞りを固定する際にネジなどを用い
る必要から、静圧受け面の材料もネジ切りが出来る金属
とせざるを得ない。ところが、一般に金属の線膨張係数
は高いので、成形に加熱を伴う場合は、その熱が伝導し
て金属の非接触支持部品が熱膨張することで、非接触支
持面間の隙間が狭くなり、最終的にはカジリなどを発生
する恐れがあることが判明した。
【0005】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、低コストであるにもかかわらず、成形型を
高精度に支持できる成形装置及び成形方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の成形装
置は、加熱プレスにより成形品を成形するための成形キ
ャビティを構成する成形型(複数の成形型がある場合、
少なくとも一つの成形型)を保持する移動部材と、前記
移動部材を内包する固定部材と、前記移動部材と前記固
定部材との間の隙間に圧力伝達媒体を供給する供給手段
とを有し、前記供給手段から前記隙間に供給される圧力
伝達媒体により、前記固定部材に対して前記移動部材は
(例えばその軸線又はプレス方向に交差する方向に)変
位可能に支持されており、前記隙間に前記圧力伝達媒体
を供給する部位は、多孔質材料から形成されているの
で、低コストであるにもかかわらず、成形型を高精度に
支持できる。
【0007】図1は、本発明の原理を示す部材の断面図
である。図1において、上下方向がプレス方向になる
が、四角いピストン状の移動部材10は、四角いシリン
ダー状の固定部材8内に配置されている。移動部材10
は多孔質材料から形成され、その内部には、圧力伝達媒
体の供給路(供給手段の一部を構成する)10aが周面
10b近傍まで延在するように形成されている。移動部
材10に対し外部の供給手段から供給された圧力伝達媒
体は、供給路10aを通って周面10b近傍に至り、そ
こから微細な多孔を通過して、周面10bの表面から、
前記固定部材8に向かって吹き出されるようになってい
る。尚、非吐出面である移動部材10の上面10c、下
面10dは、後述する態様で表面の多孔をふさぐ処理が
成されているため、これらの面10c、10dから、外
部へと圧力伝達媒体が洩れ出すことはない。
【0008】例えばグラファィトやセラミック材料など
のように、焼結して生成される材料においては、焼結の
際に体積収縮やガス化する材料を混合することで、微小
な孔が均一に材料中に含まれる多孔質材料になり得る。
この微小な孔の大きさや形状を制御することにより、多
くの孔を独立気孔(袋孔)ではなく連続気孔(供給路1
0aから周面10bまで延在する孔)とすることができ
る。そのような多孔質材料を用いて移動部材10を構成
し、供給路10aに高圧の圧力伝達媒体を供給すると、
多数の孔を通過した圧力伝達媒体を周面10bから吐出
させることができる。
【0009】このように周面10bから吐出した圧力伝
達媒体を用いて、移動部材10を固定部材8に対して変
位可能に支持した場合、多孔質材料の個々の微小な孔
が、オリフィス絞りの役目を果たして支持剛性を高くで
きるだけでなく、吐出面全体にわたって均一な圧力の圧
力伝達媒体が吐出するので、従来の技術では必要であっ
た、周辺まで高圧で圧力伝達媒体を送るための通路とな
る表面絞り等の高精度な溝も不要となり、高精度な支持
を可能としながらも、より低コストな構成を提供でき
る。尚、このような移動部材10は、圧力伝達媒体の供
給口と、それにつながる単純な溝とを形成した基材面上
に、板状の多孔質材料を張り付けるという、シンプルな
手法で形成することができ、製作コストを大きく下げる
ことができる。但し、形成手法は、これに限られない。
【0010】例えば、オリフィス絞りを用いるような場
合には、オリフィス径を小さくすることで支持剛性を高
くすることができるが、オリフィス径を小さくすると、
圧力伝達媒体の流量が減って傾きに対する支持剛性が著
しく低下するので、より高圧の圧力伝達媒体を供給しな
ければならないといった問題がある。これに対し、本発
明によれば、多孔質材料の微小孔による圧力伝達媒体の
圧力損失を、1/2〜1/3程度に選ぶと良いが、圧力
伝達媒体の吐出面(非接触支持面)ヘの供給は、その全
面にわたって行われるために、上述した傾きに対する問
題を解消することができる。つまり、多孔質材料を圧力
伝達媒体の吐出面に用いることで、従来よりもシフト剛
性(図1の例では固定部材8に対する移動部材10の軸
線に交差する方向の隙間を維持する機能)と、ティルト
剛性(図1の例では固定部材8に対する移動部材10の
軸線に対する傾きを復元する機能)を両立しながら高く
保てるという特徴があり、例えば光学素子を成形する上
で、その光学面を成形する型偏心のバラツキを小さく抑
えることができる。
【0011】尚、多孔質材料を圧力伝達媒体の吐出面に
用いた場合、吐出面以外の微小孔も、圧力伝達媒体の供
給路から連続気孔でつながっているので、圧力伝達媒体
が非吐出面にリークする恐れがある。かかる場合、吐出
面と対向面間の圧力が低下し支持剛性が低くなる。そこ
で、圧力伝達媒体がリークしては困る非吐出面の孔に、
例えばエポキシ接着剤やエポキシ塗料などのエポキシ系
樹脂を含浸・固化させふさぐことが考えられる。
【0012】尚、上述した板状の多孔質材料を、溝を形
成した基材面上に接着して、圧力媒体の吐出面を形成す
る手法は、大幅に加工コストや加工難度が低減される
が、多孔質材料はその気孔故に稠密な材料と比較的して
機械強度が小さいという問題がある。そこで、裏打ち的
に金属材料やセラミック材料などの曲げ強度が強い材料
に接着などにより一体化することで、全体としての機械
的強度を増大できる。但し、金属材料を基材として用い
る場合、線膨張係数が大きくなりやすいため、注意が必
要である。
【0013】ところで、吐出面から圧力伝達媒体を吐出
させる手法は、ピストン状の移動部材と、それを囲むシ
リンダー状の固定部材からなる構成において、固定部材
側から移動部材に向かって吐出する態様と、移動部材側
から固定部材に向かって吐出する態様(図1参照)とが
考えられる。後者の場合は、ピストン状の移動部材その
ものを全て多孔質材料とすることで、部品点数を減少さ
せ、加工難度を大きく低減することができる。例えば、
多孔質材料の吐出面から数mm内側に、袋孔を軸線に平
行に穿孔し、ここから圧力伝達媒体を供給するようにす
ると良い。また、吐出面以外の気孔は、上述したように
エポキシ塗料などをぬって固め塞ぐと、供給された圧力
伝達媒体は吐出面だけから吐出し、固定部材との非接触
隙間を圧力伝達媒体で高圧に維持することが出来る。こ
のとき、吐出面が受ける力は圧縮力だけなので、曲げ強
度に弱い脆性的な多孔室材料であっても破損を招くこと
がない。また、多孔質材料例えばセラミック材料であっ
ても、供給路(袋孔でも良い)などの穴開け加工は超音
波加工などを用いると容易に行え、導電性の材料であれ
ば放電加工によっても簡単に実現できるので、加工が非
常に容易で、従来より大幅なコスト低減が可能となる。
【0014】一方、固定部材から移動部材に向かって圧
力伝達媒体を吐出させる態様の場合、本来的に固定部材
が担うべき機械的強度を確保すべく、多孔質材料に金属
などの裏打ち部材を取り付ける必要がある。それ以外の
構成に関しては、上述の態様と同様である。
【0015】多孔質材料としては、アルミナや炭化珪
素、窒化珪素などのセラミックやグラファイトなどが考
えられるが、多孔を形成できる材料であれば、本発明は
その素材の種類を問わない。また、非接触隙間は通常1
μm〜50μm程度に選ばれるが、その量を本発明では
問わない。更に、圧力伝達媒体は、油や水などの液体で
も良く、空気や窒素ガスなどの気体であっても良い。但
し、空気や窒素ガスを80mol%以上含有する気体は
低価格であるから、より好ましい。
【0016】請求項2に記載の成形装置において、前記
成型品は、光学素子であると、高精度な光学素子を成形
できる。尚、光学素子としては、例えばレンズ、プリズ
ム、回折格子光学素子(回折レンズ、回折プリズム、回
折板)、光学フィルター(空間ローパスフィルター、波
長バンドパスフィルター、波長ローパスフィルター、波
長ハイパスフィルター等々)、偏光フィルター(検光
子、旋光子、偏光分離プリズム等々)、位相フィルター
(位相板、ホログラム等々)があげられるが、以上に限
られることはない。
【0017】請求項3に記載の成形装置において、前記
移動部材は、前記固定部材に対してプレス方向に移動可
能となっており、前記圧力伝達媒体は、前記プレス方向
に対して交差する方向に吐出されると好ましい。
【0018】請求項4に記載の成形装置において、前記
移動部材が、多孔質材料から形成されていると好まし
い。
【0019】請求項5に記載の成形装置において、前記
移動部材を形成する多孔質材料は、前記圧力伝達媒体を
吐出する吐出面と、それ以外の非吐出面とを有し、前記
非吐出面には、孔をふさぐ処理が成されていると好まし
い。
【0020】請求項6に記載の成形装置において、前記
孔をふさぐ処理は、前記非吐出面に液状の物質を含浸又
は塗布し固化させる処理であると好ましい。
【0021】請求項7に記載の成形装置において、前記
液状の物質とはエポキシ系樹脂であると、適度な粘度を
有し多孔質材料にしみこみやすく、且つ固化後は高い強
度を有するため好ましい。
【0022】請求項8に記載の成形装置において、前記
固定部材が、多孔質材料及び裏打ち部材から形成されて
いると好ましい。
【0023】請求項9に記載の成形装置において、前記
固定部材の一部を形成する多孔質材料は、前記圧力伝達
媒体を吐出する吐出面と、それ以外の非吐出面とを有
し、前記非吐出面には、孔をふさぐ処理が成されている
と好ましい。
【0024】請求項10に記載の成形装置において、前
記孔をふさぐ処理は、前記非吐出面に液状の物質を含浸
又は塗布し固化させる処理であると好ましい。
【0025】請求項11に記載の成形装置において、前
記液状の物質とはエポキシ系樹脂であると好ましい。
【0026】請求項12に記載の成形装置において、前
記多孔質材料がセラミックであると好ましい。セラミッ
クの線膨脹係数は、金属などに比べると相当に低いた
め、加熱プレス時に発生する熱が伝導した場合でも、そ
の熱膨張を抑えることができ、カジリなどの不具合を抑
制できる。
【0027】請求項13に記載の成形装置において、前
記多孔質材料がグラファイトであると好ましい。セラミ
ックと同様に、線膨脹係数が低いという特性以外に、熱
伝導性に優れるという特性も有し、それにより局所的な
熱膨張を抑えることができるからである。
【0028】請求項14に記載の成形装置において、前
記圧力伝達媒体が、空気又は窒素含有量が80mol%
以上である気体であると好ましい。
【0029】請求項15に記載の成形装置において、前
記移動部材は、冷却媒体を通過させる通路を有すると好
ましい。かかる冷却媒体により、前記移動部材を冷却し
て、その熱膨張を抑制できるからである。
【0030】請求項16に記載の成形装置において、前
記通路は、銅管によって形成されていると好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。図2は、本実施の形態に
かかる成形装置の断面図である。かかる成形装置は、熱
間プレス成形機構に適用されたものである。図2におい
て、基板1の上部にハウジング2を介して、上型固定支
持部材3が固定配置されている。上型固定支持部材3
は、図2で下面が球面状となっており、ここに対向面が
球面状となったキノコ状の揺動部材4を摺動可能に設置
している。揺動部材4の下端面には、成形キャビティを
構成する上型5が、テーパー面嵌合により取り付けら
れ、上型抑え24により固定されている。上型5の内部
には、ヒータ6と熱電対7とが上方より挿入されてい
る。上型固定支持部材3の上方は、カバー30により覆
われている。
【0032】ハウジング2は、水平方向に開放した一対
の開口2aを有し、その端部にそれぞれシャッタ21を
設けている。各シャッタ21は、ハウジング2に取り付
けられたエアシリンダ22に連結され、その駆動により
開口2aを開放する開放位置と係止する閉止位置との間
で移動可能となっている。
【0033】基板1の下部において、四角いシリンダー
状の下型嵌合支持部材8が取り付けられている。尚、基
板1の内部には、冷却水が通過する冷却配管1aが設け
られ、固定部材である下型嵌合支持部材8の上部内部に
も、冷却水が通過する冷却配管8aが設けられている。
【0034】下型嵌合支持部材8の内部には、スライダ
10が配置されている。ピストン状スライダ10は四角
柱状であって、下型嵌合支持部材8の内側に嵌合してお
り、それらの間の隙間は、約10μmである。スライダ
10の上端には、下型固定支持体11が取り付けられ、
下型固定支持体11の上部に、成形キャビティを構成す
る下型(成形型)12がテーパー面嵌合により下型抑え
13を介して取り付けられている。下型12の内部には
ヒーター23と熱電対25とが下方より挿入されてお
り、下型固定支持体11はスライダ10に結合され、一
体となって上下可動する。本実施の形態においては、ス
ライダ10と下型固定支持体11とで移動部材を構成す
る。
【0035】ハウジング2と、下型固定支持体11との
間には、スライダ10の移動に関わらず、成形雰囲気を
維持し且つ成形雰囲気からスライダ10と下型嵌合支持
部材8とを熱的に隔離するための金属ベローズ16が伸
縮自在に配置されている。
【0036】スライダ10は、セラミック又はグラファ
イトなどの多孔質材料から形成されており、周面10b
(吐出面になる)近い位置で、その下方から上端近傍ま
で、袋孔10aが複数本、全周に沿って形成されてい
る。かかる袋孔10aは、不図示の圧縮エアの供給源に
接続される供給口10fに接続されている。尚、スライ
ダ10の上面、下面、及び内側をヒーター23と熱電対
25が通過する内周面(これらが非吐出面になる)に
は、エポキシ樹脂が含浸された後固化されている。シリ
ンダ10の下部は、プレス力検出用のロードセンサ26
と、軸線ズレ調整用の静圧カップリング27を介して、
不図示の駆動源に連結されている。
【0037】尚、本実施の形態では、外部のエア供給源
より、圧力伝達媒体として常温の空気(空気圧5at
m)がシリンダ10に供給され、エアの供給路である袋
孔10aから多孔を通って、周(側)面10bよりプレ
ス方向に対し略直交する方向に吐出されており、それに
より下型嵌合支持部材8に対してスライダ10を非接触
状態で支持している。成形時には、エアシリンダ2を駆
動制御してシャッタ21を開放することで、外部より開
口2aを介して、上型5と下型12との間に、シャッタ
21を搬送された溶融状態のガラスなどの光学素材を搬
送する。更にシャッタ21を閉止した後、不図示の駆動
源により下方からプレス力を付与し、ロードセンサ26
の検出に基づく所定のプレス力で、スライダ10と下型
固定支持体11とを上方に移動させ、上型5と下型12
とを近接させることで、光学素材をプレスし、型に応じ
た形状の光学素子を得ることができる。続いて、エアシ
リンダ2を駆動制御してシャッタ21を開放すること
で、開口2aを介して、成形した光学素子を外部に搬送
することができる。また、下型嵌合支持部材8及びスラ
イダ10とそれらの嵌合面は、本例では、可動軸まわり
の回転を自己規制するために四角柱状にしたが、円筒状
等であってもかまわない。
【0038】本実施の形態によれば、移動部材10が、
図1に示す構成と同様な構成を有しているために、その
周面すなわち吐出面10bと、エア供給路10aとを連
通する多孔質材料の個々の微小な孔が、オリフィス絞り
の役目を果たして支持剛性を高くできるだけでなく、吐
出面全体にわたって均一な圧力の圧力伝達媒体が吐出す
るので、従来の技術では必要であった、周辺まで高圧で
空気を送るための通路となる表面絞り等の高精度な溝も
不要となり、高精度な支持を可能としながらも、より低
コストな構成を提供することができる。
【0039】(実施例)120mm角のピストン形状の
移動部材(スライダ10に相当)を、開気孔率(単位表
面積当たりの孔の割合)19%の多孔質グラファイトで
製作し、周面である吐出面以外の気孔はエポキシ塗料を
含浸・固化させて埋めた。この移動部材の吐出面1面当
たりに、表面から5mmの位置に、ピッチ15mm間隔
で直径5mmの深穴を7本、軸線に平行に穿孔し、圧力
伝達媒体として5気圧の空気を供給できるようにした。
このとき、吐出面からリークする空気の大気に直接解放
される時の圧力損失は、約1/2であった。このピスト
ン状の移動部材の周りに、40mm厚のステンレス材料
をシリンダ状に囲み、図2に示す成形装置本体にピスト
ン移動方向が鉛直方向となるように固定した。ピストン
状の移動部材とシリンダ状の固定部材(固定部材8に相
当)間の非接触隙間は、型シフトの調整範囲が適正と思
われる10μmとした。ピストン状の移動部材及びシリ
ンダ状の固定部材の対向面は、単純に面研削加工により
創成しただけの平面度2μm以下の平面である。
【0040】このとき、移動部材のシフトに関する支持
剛性は650N/μmで、オリフィス絞りと表面絞りを
併用した従来技術より30%高い値であった。また、軸
線を挟んで対向する隙間に差圧を付与した際の型シフト
調整感度(差圧を与えることで偏心調整する感度)は、
0.25μm/atmであり、高精度な光学素子用の成
形型の偏心調整感度として充分な値であった。ピストン
状の移動部材の重量は、6600gで、この部品をステ
ンレススチールで製作した場合の1/5の重量であっ
た。そのため、ピストン状の移動部材の駆動機構が、1
/2の大きさに小型化出来、駆動力も1/4以下にでき
た。更に、グラファイトは線膨張係数がステンレスの約
1/4、熱伝導度が10倍のため、成形時に型や光学材
料を加熱した際にもピストン状の移動部材10全体が均
一な温度となり易く、そのため熱膨張が偏る変形が生じ
にくく、また熱膨張量も小さいので、非接触隙間が無く
なることはなかった。
【0041】以上のように、ステンレス材料を用いてオ
リフィス絞りと表面絞りを併用した場合に比べ、多孔質
グラファイトを用いた場合は、製作コストを低くく抑え
つつ簡素、軽量かつ信頼性が高く、駆動系も小型に出来
る非接触支持構成を実現できることがわかった。
【0042】図3は、変形例にかかる移動部材を示す斜
視図である。図3において、移動部材10’の内部に、
1本の銅管31が下面から上部に延在し、そこでループ
を描いた後、再び上部から下面へと戻るように延在して
いる。尚、エア供給路は省略して示している。矢印で示
すように、銅管31内の通路に冷却媒体である冷却水を
流すことで、プレス成形時に加熱された際に、移動部材
10’の温度上昇を抑え、熱膨張を抑制することで、そ
のカジリなどを効果的に抑制できる。
【0043】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、低コストであるにもか
かわらず、成形型を高精度に支持できる成形装置及び成
形方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す部材の断面図である。
【図2】第1の実施の形態にかかる成形装置の断面図で
ある。
【図3】変形例にかかる移動部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 基板 3 上型固定保持部材 5 上型 8 下型嵌合保持部材 10 スライダ 12 下型

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱プレスにより成形品を成形するため
    の成形キャビティを構成する成形型を保持する移動部材
    と、 前記移動部材を内包する固定部材と、 前記移動部材と前記固定部材との間の隙間に圧力伝達媒
    体を供給する供給手段とを有し、 前記供給手段から前記隙間に供給される圧力伝達媒体に
    より、前記固定部材に対して前記移動部材は変位可能に
    支持されており、 前記隙間に前記圧力伝達媒体を供給する部位は、多孔質
    材料から形成されていることを特徴とする成形装置。
  2. 【請求項2】 前記成型品は、光学素子であることを特
    徴とする請求項1に記載の成形装置。
  3. 【請求項3】 前記移動部材は、前記固定部材に対して
    プレス方向に移動可能となっており、前記圧力伝達媒体
    は、前記プレス方向に対して交差する方向に吐出される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の成形装置。
  4. 【請求項4】 前記移動部材が、多孔質材料から形成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の成形装置。
  5. 【請求項5】 前記移動部材を形成する多孔質材料は前
    記圧力伝達媒体を吐出する吐出面と、それ以外の非吐出
    面とを有し、前記非吐出面には、孔をふさぐ処理が成さ
    れていることを特徴とする請求項4に記載の成形装置。
  6. 【請求項6】 前記孔をふさぐ処理は、前記非吐出面に
    液状の物質を含浸又は塗布し固化させる処理であること
    を特徴とする請求項5に記載の成形装置。
  7. 【請求項7】 前記液状の物質とはエポキシ系樹脂であ
    ることを特徴とする請求項6に記載の成形装置。
  8. 【請求項8】 前記固定部材が、多孔質材料及び裏打ち
    部材から形成されていることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載の成形装置。
  9. 【請求項9】 前記固定部材の一部を形成する多孔質材
    料は、前記圧力伝達媒体を吐出する吐出面と、それ以外
    の非吐出面とを有し、前記非吐出面には、孔をふさぐ処
    理が成されていることを特徴とする請求項8に記載の成
    形装置。
  10. 【請求項10】 前記孔をふさぐ処理は、前記非吐出面
    に液状の物質を含浸又は塗布し固化させる処理であるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の成形装置。
  11. 【請求項11】 前記液状の物質とはエポキシ系樹脂で
    あることを特徴とする請求項10に記載の成形装置。
  12. 【請求項12】 前記多孔質材料がセラミックであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の成
    形装置。
  13. 【請求項13】 前記多孔質材料がグラファイトである
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の
    成形装置。
  14. 【請求項14】 前記圧力伝達媒体が、空気又は窒素含
    有量が80mol%以上である気体であることを特徴と
    する請求項1乃至13のいずれかに記載の成形装置。
  15. 【請求項15】 前記移動部材は、冷却媒体を通過させ
    る通路を有することを特徴とする請求項1乃至14のい
    ずれかに記載の成形装置。
  16. 【請求項16】 前記通路は、銅管によって形成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記
    載の成形装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のいずれかに記載の
    成形装置を用いて成形を行うことを特徴とする成形方
    法。
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