JP2003326267A - 電気脱イオン装置の運転方法 - Google Patents
電気脱イオン装置の運転方法Info
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Abstract
な電流値で電気脱イオン装置を運転することにより安定
した処理水質が得られ、また余分な電力消費を防止で
き、経済性が高まる電気脱イオン装置の運転方法を提供
する。 【解決手段】 陽極と陰極との間にアニオン交換膜とカ
チオン交換膜とを配列して濃縮室と脱塩室とを形成し、
脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置
の運転方法において、供給水中のCO2濃度の変化に対
して電流効率が常に10〜25%となるように電気脱イ
オン装置の電流値を制御する。好ましくは、供給水のC
O2濃度及び導電率と、生産水の流量及び導電率とを計
測し、電流効率が前記範囲となるように電流値を制御す
る。
Description
薬、食品、電力等の分野の各種産業、民生用、又は研究
設備で利用される脱イオン水を製造する電気脱イオン装
置の運転方法に係り、特に電気脱イオン装置におけるC
O2の除去率を高め、高水質の処理水を確実に得ること
を可能とする電気脱イオン装置の運転方法に関する。
製薬工業、食品工業、電力工業等の各種の産業又は民生
用ないし研究施設等において使用される脱イオン水の製
造には、電極(陽極,陰極)の間に複数のアニオン交換
膜及びカチオン交換膜を交互に配列して濃縮室と脱塩室
とを交互に形成し、脱塩室にイオン交換樹脂、イオン交
換繊維もしくはグラフト交換体等からなるアニオン交換
体及びカチオン交換体を混合もしくは複層状に充填した
電気脱イオン装置が多用されている。
イオンとOH−イオンを生成させ、脱塩室内に充填され
ているイオン交換体を連続して再生することによって、
効率的な脱塩処理が可能であり、従来から広く用いられ
てきたイオン交換樹脂装置のような薬品を用いた再生処
理を必要とせず、完全な連続採水が可能で、高純度の水
が得られるという優れた効果を発揮する。
水の導電率の変化により、処理水の比抵抗が大幅に低下
することがある。本発明者らの研究によると、電気脱イ
オン装置の性能に影響を与えるものとして、溶存塩類や
シリカ、炭酸などが挙げられ、この内特に炭酸が少量の
変化でも大きく性能に影響を与えることが見出された。
除去するためには、下記のようなイオン化反応を脱塩室
内で生起させ、イオンを発生させる必要がある。 CO2+OH−→HCO3 − (pKa=6.35) このようなイオン化反応の促進のためには、電気脱イオ
ン装置の電流密度を高めることが有効であり、電流密度
を上げることによりCO2除去率が向上することが知ら
れている。
イオン装置の電流密度を高めると、濃縮室に炭酸カルシ
ウムスケールが発生したり、電力を余分に消費して電力
コストが高くなる。
て適正な印加電圧・電流を通電するように制御すること
により、安定した処理水比抵抗値を維持することができ
る電気脱イオン装置の運転方法を提供することを目的と
する。
置の運転方法は、陽極と陰極との間にアニオン交換膜と
カチオン交換膜とを配列して濃縮室と脱塩室とを形成
し、脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン
装置を運転する方法において、供給水中のCO2濃度の
変化に対して電流効率が常に25%以下、好ましくは1
0〜25%となるように電気脱イオン装置の電流値を制
御することを特徴とするものである。
が25%以下、好ましくは10〜25%となるように電
流値を制御することにより、生産水(処理水)の比抵抗
が例えば15MΩ・cm以上の高い値となる。
率と、生産水の流量及び導電率とを計測し、電流効率が
前記範囲となるように電流値を制御することが好まし
い。
影響が強い点を考えると、供給水のpHが0.5以上低
下し、導電率の上昇が5μS/cm以下であり、生産水
の比抵抗値が3MΩ・cm以上低下したときに、電流値
を5%以上上昇させるようにしてもよい。
に説明する。
供給水中のCO2濃度が変動しても電流効率が常に25
%以下、好ましくは10〜25%となるようにするもの
であり、他の運転条件は従来と同様でよい。
塔及び逆浸透膜分離装置等で順次前処理される。)の一
部を電気脱イオン装置の濃縮室に供給し、残部を脱塩室
に供給して脱イオン処理し、脱塩室の流出水を処理水
(生産水)として取り出せば良い。通常の場合、濃縮室
の流出水は一部が系外に排出され、残部は濃縮室の供給
側へ循環される。
の向上のために行われるが、この循環水量には特に制限
はなく、通常、濃縮室の流出水の50〜95%程度と
し、電気脱イオン装置の水回収率は0.5〜0.95程
度の条件で運転を実施するのが好ましい。
構は次の通りである。即ち、炭酸は水酸化物イオンとの
イオン化反応により重炭酸イオンに変わる。 CO2+OH−→HCO3 − イオン化反応のためにはOH−イオンの供給が必要であ
り、これは水解離によってもたらされる。 H2O→H++OH− 従って、CO2量が増えるとOH−量もそれだけ多く必
要となる。
に濃縮室へ移動させる必要があるので、CO2量が増え
ると電圧を高くする必要がある。
2除去率(生産水の比抵抗)と電流効率との関係につい
て実験的に観察を行ったところ、図1に示すように、電
流効率が約20%程度であるときに生産水(処理水)の
比抵抗が最大となり、それ以上でもそれ以下でも生産水
の比抵抗は低下すること;電流効率が25%以下である
ときには比抵抗が15MΩ・cm以上となることが認め
られた。本発明は、かかる知見に基づくものであり、電
流効率を25%以下、好ましくは10〜25%さらに好
ましくは12〜22%とすることにより、比抵抗の高い
高水質の生産水を得るようにしたものである。
にしても処理水比抵抗値はそれ以上大きく上昇しない。
これは供給水中のCO2濃度が変化しても電流効率は2
0%程度でよいことを示唆している。
変え、電流効率20%となるように電流値を制御して電
気脱イオン装置を運転し、そのときの生産水の比抵抗を
計測した。その結果を図2に示す。なお、図2では電極
面積は5dm2である。
しても、電流効率が20%に保たれるように電流値を増
大させることにより、生産水の比抵抗は15MΩ・cm
以上の高い値になる。このように、CO2による当量導
電率増加分だけ電流値を増加させることにより、処理水
比抵抗値は安定する。
率の関係は次式で表される。 I=a・Q(Cf−Cp)/η I;必要電流値[A] Q;生産水流量[L/min・セル] Cf;供給水当量導電率[μS/cm] Cp;処理水導電率[μS/cm] η;電流効率[%] a;定数 Cfはシリカ当量導電率と炭酸ガス当量導電率及びこれ
らのイオン種以外の全当量導電率の和である。
である。なお、「/セル」は『脱塩室1室当り』を示
す。
は10〜25%、最も好ましくは電流効率η=20%と
し、供給水の導電率と、生産水の流量及び導電率とを上
記式に代入し、演算された電流値を電気脱イオン装置に
通電すればよい。
やすく、かつ当量導電率も大きいため、供給水中のCO
2濃度をCO2計により連続的に計測することが好まし
い。CO2計の代りに、pH計と無機炭素(IC)計を
用いたpH及びIC測定値からCO2濃度を求めてもよ
い。
度を計測し、それに応じて電流値を制御する代りに、生
産水の比抵抗の計測値の変動は主に供給水中のCO2濃
度の変動によるものなので、生産水の比抵抗の変動から
推定される供給CO2濃度変動値に基づいて必要な通電
電流値を演算してもよい。具体的には、供給水のpHが
0.5以上低下し、導電率の上昇が5μS/cm以下で
あり、生産水の比抵抗値が3MΩ・cm以上低下したと
きに、通電電流値を5%以上上昇させるようにしてもよ
い。
供給水中のCO2濃度の変化に対応して適正な電流値で
電気脱イオン装置を運転することにより、安定した処理
水質が得られる。また、余分な電力消費を防止でき、経
済性が高まる。
ある。
した図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 陽極と陰極との間にアニオン交換膜とカ
チオン交換膜とを配列して濃縮室と脱塩室とを形成し、
脱塩室にイオン交換体を充填してなる電気脱イオン装置
を運転する方法において、 供給水中のCO2濃度の変化に対して電流効率が常に2
5%以下となるように電気脱イオン装置の電流値を制御
することを特徴とする電気脱イオン装置の運転方法。 - 【請求項2】 請求項1において、供給水のCO2濃度
及び導電率と、生産水の流量及び導電率とを計測し、電
流効率が前記範囲となるように電流値を制御することを
特徴とする電気脱イオン装置の運転方法。 - 【請求項3】 請求項2において、通電すべき電流値を
次式に従って演算することを特徴とする電気脱イオン装
置の運転方法。 I=a・Q(Cf−Cp)/η I;必要電流値[A] Q;生産水流量[L/min・セル] Cf;供給水当量導電率[μS/cm] Cp;処理水導電率[μS/cm] η;電流効率[%] a;定数 - 【請求項4】 請求項2又は3において、供給水中のC
O2濃度をCO2計により計測することを特徴とする電
気脱イオン装置の運転方法。 - 【請求項5】 請求項1において、供給水のpHが0.
5以上低下し、導電率の上昇が5μS/cm以下であ
り、生産水の比抵抗値が3MΩ・cm以上低下したとき
に、電流値を5%以上上昇させることを特徴とする電気
脱イオン装置の運転方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5990899A (ja) * | 1982-11-15 | 1984-05-25 | 三菱電機株式会社 | 音声合成器 |
JP2014184410A (ja) * | 2013-03-25 | 2014-10-02 | Miura Co Ltd | 水処理装置 |
US12043558B2 (en) | 2016-08-23 | 2024-07-23 | Swan Analytishce Instrumente AG | Device and method for the electrodeionization of a liquid |
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JP2002011476A (ja) * | 2000-06-30 | 2002-01-15 | Kurita Water Ind Ltd | 電気脱イオン装置の運転方法 |
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2002
- 2002-05-09 JP JP2002134320A patent/JP3894039B2/ja not_active Expired - Fee Related
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