JP2003326070A - ミシンのグリース供給機構 - Google Patents

ミシンのグリース供給機構

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JP2003326070A JP2002133616A JP2002133616A JP2003326070A JP 2003326070 A JP2003326070 A JP 2003326070A JP 2002133616 A JP2002133616 A JP 2002133616A JP 2002133616 A JP2002133616 A JP 2002133616A JP 2003326070 A JP2003326070 A JP 2003326070A
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Hitomi Otoshi
人美 大利
Hiroyasu Iwakoshi
弘恭 岩越
Tomoharu Mizutani
智晴 水谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑部にグリースを確実に供給し、スペース
的に余裕がなくてもグース供給可能に配備でき、供給さ
れたグリースが適正量であるか確認でき、製作コスト的
に有利な、グリース供給機構を提供する。 【解決手段】 グリース供給機構30は、取付フレーム
21に形成されたグリース溜り31、主軸5の外周部分
に形成されたグリース保持溝32、グリース溜り31か
らグリース保持溝32へグリース26を供給可能なグリ
ース供給通路33、グリース溜り31のグリース26を
加圧可能な加圧ネジ部材34、グリース保持溝32内の
グリース26を外部へ導出可能なグリース導出溝35を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明はミシンのグリース
供給機構に関し、特に、グリース溜りのグリースをネジ
部材で加圧してグリースを供給(補給)可能にし、更に
は、供給されたグリースが適正量であるか確認できるよ
うにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】 ミシンにおいて、日常のメンテナンス
の低減を目的に、グリース潤滑が採用され始めている。
例えば、ミシンの針棒駆動機構や釜機構に動力を伝達す
る上軸(主軸)や下軸等の軸部材と、この軸部材を回転
自在に支持する所謂メタルと呼ばれる筒状の軸受け部材
との間の潤滑部にグリースを供給して、グリース潤滑を
行うようにしたものがある。
【0003】この種の技術において、グリースの供給
(補給)は、一般に、グリースガンやグリースニップル
等を用いて行われる。高速、高負荷条件で使用される工
業用ミシン等では、長期にわたる使用においてグリース
の補給が必要となり、その度に、グリースガンやグリー
スニップル等を用いてグリース供給を行うことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 ミシンにおいて、グ
リースを供給(補給)する場合には、グリースガンやグ
リースニップル等の特殊な装置が必要となり、そのグリ
ース供給作業もそれ程容易に行うことができない。潤滑
部の周辺が部品や部材で混雑していてスペース的に余裕
がないミシンでは、日常のメンテナンスで、部品や部材
を分解することなく、グリースニップルやグリースガン
等を用いてグリースを供給することは難しい。
【0005】また、従来の技術では、供給されたグリー
スが適正量であるか確認できるように構成したものはな
く、適正量のグリースを供給することは容易ではない。
本発明の目的は、ミシンのグリース供給機構において、
潤滑部にグリースを確実に供給すること、スペース的に
余裕がなくてもグースの供給が可能に配備できるように
すること、供給されたグリースが適正量であるか確認で
きるようにすること、製作コスト的に有利なものにする
こと、等である。
【0006】
【課題を解決するための手段】 請求項1のミシンのグ
リース供給機構は、第1部材とこの第1部材に面接触し
て相対的に摺動する第2部材との間の潤滑部にグリース
を供給するグリース供給機構において、前記第1部材又
は第2部材に、外部からグリースを充填可能なグリース
溜りを設けると共に、このグリース溜りに臨むように螺
合されたネジ部材を設け、このネジ部材を回動させグリ
ース溜りのグリースを加圧して前記潤滑部に供給可能に
構成したことを特徴とするものである。
【0007】このミシンのグリース供給機構において
は、例えば、第1部材を、針棒駆動機構や釜機構に動力
を伝達する上軸(主軸)や下軸等の軸部材とし、第2部
材を、軸部材を回転自在に支持する軸受け部材(所謂メ
タルと呼ばれる筒状の軸受け部材等)として、これら軸
部材と軸受け部材との間の潤滑部にグリースを供給する
グリース供給機構として適用される。
【0008】このミシンのグリース供給機構において
は、第1部材又は第2部材に螺合されたネジ部材を取り
外した状態で、そのネジ穴から第1部材又は第2部材に
設けられたグリース溜りにグリースを充填する。その
後、ネジ部材を第1部材又は第2部材に螺合させて締め
付けるように回動させると、このネジ部材によりグリー
ス溜りのグリースが加圧されてグリースが潤滑部に供給
される。
【0009】請求項2のミシンのグリース供給機構は、
第1部材とこの第1部材に面接触して相対的に摺動する
第2部材との間の潤滑部にグリースを供給するグリース
供給機構において、前記第1部材又は第2部材に形成さ
れて外部からグリースを充填可能なグリース溜りと、前
記第1,第2部材の間の潤滑部に臨む部分に形成された
グリース保持溝と、前記第1部材と第2部材の少なくと
も一方に形成されて、前記グリース溜りからグリース保
持溝へグリースを供給可能なグリース供給通路と、前記
グリース溜りに臨むように第1部材又は第2部材に回動
操作可能に螺合されて、グリース溜りのグリースを加圧
可能な加圧ネジ部材とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0010】このミシンのグリース供給機構において
は、第1部材又は第2部材に螺合された加圧ネジ部材を
取り外した状態で、そのネジ穴から第1部材又は第2部
材に設けられたグリース溜りにグリースを充填する。そ
の後、ネジ部材を第1部材又は第2部材に螺合させて締
め付けるように回動させると、この加圧ネジ部材により
グリース溜りのグリースが加圧されて、第1,第2部材
の間の潤滑部に臨む部分に形成されたグリース保持溝
に、グリース供給通路内のグリースが順次送り出される
ように供給され、このグリース保持溝に供給保持された
グリースが潤滑部に供給されて潤滑部が潤滑される。
【0011】請求項3のミシンのグリース供給機構は、
請求項2の発明において、前記第1部材と第2部材の少
なくとも一方に、前記グリース保持溝内のグリースを外
部へ導出可能なグリース導出部を形成し、このグリース
導出部にグリースが導出されたことを外部から確認可能
に構成したことを特徴とするものである。
【0012】このミシンのグリース供給機構において
は、加圧ネジ部材によりグリース溜りのグリースが加圧
され、グリース保持溝に適正量のグリースが供給される
と、そのグリース保持溝内のグリースがグリース導出部
に導出されるように構成できる。つまり、グリース導出
部にグリースが導出されたことを外部から確認して、グ
リース保持溝に適正量のグリースが供給されたことを確
認することができる。
【0013】請求項4のミシンのグリース供給機構は、
請求項2又は3の発明において、前記第1部材が回転可
能な軸部材であり、前記2部材が軸部材を回転自在に支
持する筒状の軸受け部材を含むことを特徴とするもので
ある。つまり、軸部材と軸受け部材の間の潤滑部にグリ
ースを確実に供給できるようになる。
【0014】請求項5のミシンのグリース供給機構は、
請求項4の発明において、前記グリース保持溝は、前記
軸受け部材の内側において軸部材の外周部分に形成され
た螺旋溝からなり、前記グリース導出部は、前記軸部材
の外周部分に螺旋溝と連続状に形成されて軸受け部材の
外側へ延びる導出溝からなることを特徴とするものであ
る。
【0015】グリース保持溝が軸部材の外周部分に形成
された螺旋溝からなるので、グリース保持溝に保持でき
るグリースの量を多くすることができ、潤滑部の潤滑性
能を高めることができる。また、グリース導出部が軸部
材の外周部分に螺旋溝と連続状に形成された導出溝から
なるので、軸部材に螺旋溝を形成する一連の溝加工によ
って導出溝を形成することができる。
【0016】請求項6のミシンのグリース供給機構は、
請求項4の発明において、前記軸部材に固定されて軸受
け部材に軸方向から摺動可能に当接するセットカラーを
設け、前記グリース導出部は、このセットカラーと軸受
け部材との間に形成されたことを特徴とするものであ
る。
【0017】ここで、グリース導出部は、軸受け部材又
はセットカラーのうち、セットカラー又は軸受け部材と
対向する軸方向端部に形成され、グリース保持溝に連通
する径方向向きの導出溝としてもよい。グリース保持溝
内のグリースが加圧されて、このグリース導出部にグリ
ースが導出されたことを外部から確認して、グリース保
持溝に適正量のグリースが供給されたことを確認するこ
とができる。
【0018】請求項7のミシンのグリース供給機構は、
請求項2〜6の何れかの発明において、前記グリース溜
りの空間の容積が、前記グリース保持溝とグリース供給
通路の空間の容積よりも大きいことを特徴とするもので
ある。従って、グリース溜りにグリースを充填した状態
で、加圧ネジ部材を締め付けるように回動させること
で、グリース保持溝にグリースを確実且つ簡単に供給す
ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。本実施形態は、2本
針ミシンの主軸とこの主軸を回転自在に支持する所謂メ
タルと呼ばれる軸受け部材との間の潤滑部にグリースを
供給するものとして、本発明のグリース供給機構を適用
した場合の一例である。図1に示すように、2本針ミシ
ンMは、左右方向に長いベッド部1と、このベッド部1
の右部から上方へ延びる脚柱部2と、脚注部2からベッ
ド部1と対向するように左方へ延びるアーム部3とを備
えている。
【0020】アーム部2の内部には、左右方向向きの主
軸5が配設され、この主軸5の下側に左右方向向きの針
棒揺動軸6が配設されている。主軸5の右端部分はアー
ム部2から外部へ突出し、その突出部分にプーリ7が固
着されている。このプーリ7とミシンモータで駆動され
るプーリとがベルトとで連結され、主軸5はプーリとベ
ルトを介してミシンモータにより回転駆動される。
【0021】アーム部2の左端部分は頭部4に形成さ
れ、この頭部4の内部に、クランク8、クランクレバー
9、針棒抱き10、針棒11、針棒支持部材12、天秤
16を有する天秤機構15が設けられている。針棒11
の下端部分は頭部4から下方へ突出し、その下端部に2
本針13が装着されている。主軸5の左端部にはクラン
ク8が固着され、クランク8にはクランクレバー9の上
端部が回動自在に連結され、クランクレバー9の下端部
が針棒抱き10に回動自在に連結されている。
【0022】針棒11の長さ方向途中部が針棒抱き10
に内嵌固定され、針棒11は針棒抱き10の上下両側に
おいて針棒支持部材12に上下摺動自在に支持されてい
る。主軸5が回転駆動されると、クランク8とクランク
レバー9を介して針棒抱き10と針棒11が上下に往復
駆動される。針棒11は、針棒揺動軸6が回転駆動され
ることにより、針棒支持部材12と共に前後水平方向に
揺動駆動される。尚、天秤16は、針棒11の上下動に
同期して所定のタイミングで上下に揺動駆動されて上糸
を引き締めるためのものである。
【0023】さて、図1〜図3に示すように、軸部材で
ある主軸5の長さ方向途中部は軸受け部材20により回
転自在に支持されている。軸受け部材20は所謂メタル
と呼ばれる筒状の軸受け部材であり、ミシン機枠に固定
的に設けられた取付フレーム21に内嵌状に固定されて
いる。この軸受け部材20に主軸5が挿通状に内嵌され
て、主軸5の外周面と軸受け部材20の内面とが面接触
し、主軸5が回転することにより、これら主軸5の外周
面と軸受け部材20の内面とが相対的に摺動する。主軸
5には軸受け部材20の右側においてセットカラー22
が外嵌されてビス22aで固定され、このセットカラー
22が軸受け部材20に軸方向右側から摺動可能に当接
して、主軸5の軸方向左方への移動が規制される。
【0024】主軸5と軸受け部材20とが相対的に摺動
する部分はグリース潤滑するように構成され、図2、図
3に示すように、主軸5、軸受け部材20、取付フレー
ム21には、主軸5と軸受け部材20との間の潤滑部2
5に、グリース26を供給するグリース供給機構30が
設けられている。尚、主軸5が第1部材に相当し、軸受
け部材20と取付フレーム21が第2部材に相当する。
【0025】グリース供給機構30は、取付フレーム2
1に形成されて外部からグリース26を充填可能なグリ
ース溜り31と、主軸5と軸受け部材20の間の潤滑部
21に臨む部分に形成されたグリース保持溝32と、取
付フレーム21と軸受け部材20に形成されて、グリー
ス溜り31からグリース保持溝32へグリース26を供
給可能なグリース供給通路33と、グリース溜り31に
臨むように取付フレーム21に回動操作可能に螺合され
て、グリース溜り31のグリース26を加圧可能な加圧
ネジ部材34と、主軸5に形成されてグリース保持溝3
2内のグリース26を外部へ導出可能なグリース導出溝
35とを備えている。
【0026】取付フレーム21には、軸受け部材20を
取付けた部分の後側において縦穴31aが形成され、こ
の縦穴31aによりグリース溜り31が構成されてい
る。この縦穴31aにネジ穴31bが形成され、そのネ
ジ穴31bに加圧ネジ部材34が上側から螺合されてい
る。加圧ネジ部材34の上端部分には操作溝34aが形
成され、ドライバー等を用いてその先端を操作溝34a
に係合させ加圧ネジ部材34を回動操作することができ
る。
【0027】取付フレーム21には、グリース溜り31
から前方の軸受け部材20に延びる横孔33aが形成さ
れ、軸受け部材20には、横孔33aに油密に接続され
且つ主軸5に臨む横孔33bが貫通状に形成され、これ
ら横孔33a,33bによりグリース供給通路33が構
成されている。
【0028】グリース保持溝32は、軸受け部材20の
内側において主軸5の外周部分に形成された螺旋溝から
なる。グリース保持溝32は、軸受け部材20の長さと
略同じ長さ部分に亙って形成され、グリース保持溝32
内のグリース26が、主軸5と軸受け部材20の間の潤
滑部(摺動部)に供給される。ここで、グリース溜り3
1の空間の容積が、グリース保持溝32とグリース供給
通路33の空間の容積よりも大きくなるように構成され
ている。
【0029】尚、軸受け部材20の内面部に、横穴33
bに連通する環状の内溝を形成することが好ましい。こ
れにより、主軸5の回転停止位置に関係なく、この内溝
を介して横穴33bが螺旋溝からなるグリース保持溝3
2に確実に連通し、グリース供給通路33からグリース
保持溝32にグリース26を確実に供給できる。
【0030】グリース導出溝35は、主軸5の外周部分
にグリース保持溝32の左端と連続状に形成されて、軸
受け部材20の左外側へ僅かに延びている。この2本針
ミシンMでは、軸受け部材20周辺の部品や部材を分解
しなくても、外部から視認できる位置にグリース導出溝
35が設けられ、つまりは、グリース導出溝35にグリ
ース26が導出されたことを外部から確認することがで
きる。
【0031】以上説明したグリース供給機構30の作用
・効果について説明する。取付フレーム21に螺合され
た加圧ネジ部材34を取り外した状態で、そのネジ穴3
1bから、簡単なグリース充填器具を用いてグリース溜
り31にグリース26を充填することができる。グリー
ス溜り31にグリース26が充填されている状態で、ド
ライバー等を用いて、加圧ネジ部材34を取付フレーム
21のネジ穴31bに螺合させて締め付けるように回動
させることで、この加圧ネジ部材34の下端面でグリー
ス溜り31のグリース26を加圧することができる。
【0032】グリース溜り31のグリース26が加圧さ
れると、グリース供給通路33内のグリース26が加圧
されてグリース保持溝32に順次送り出されるように供
給される。グリース保持溝32内に供給保持されたグリ
ース26は、前述のうよに、主軸5と軸受け部材20の
間の潤滑部(摺動部)に供給される。従来のように、グ
リースガンやグリースニップル等の特殊な装置を用いる
ことなく、潤滑部25にグリース26を確実に供給する
ことができ、また、潤滑部25周辺が部品や部材で混雑
していてスペース的に余裕がなくても、部品や部材を分
解することなく、グリースの補給を可能にこのグリース
供給機構30を配備することができ、グリース供給作業
を容易に行うことが可能になる。
【0033】一方、加圧ネジ部材34によりグリース溜
り31のグリース26が加圧され、グリース保持溝32
に適正量のグリース26が供給されると、そのグリース
保持溝32内のグリース26がグリース導出溝35に導
出されるように構成してある。つまり、グリース導出溝
35にグリース26が導出され軸受け部材20の左側へ
漏れ出たこと外部から確認して、グリース保持溝32に
適正量のグリース26が供給されたことを確認すること
ができ、このグリース供給作業を確実且つ簡単に行うこ
とが可能になる。
【0034】グリース保持溝32は、軸受け部材20の
内側において主軸5の外周部分に形成された螺旋溝から
なるので、グリース保持溝32に保持できるグリース2
6の量を多くし、潤滑部25の潤滑性能を高めることが
できる。また、グリース導出溝35は、主軸5の外周部
分に螺旋溝32と連続状に形成されて軸受け部材20の
外側へ延びる溝からなるので、主軸5に螺旋溝32を形
成する一連の溝加工によってグリース導出溝35を形成
することができ、製作コスト的に有利になる。
【0035】グリース溜り31の空間の容積が、グリー
ス保持溝32とグリース供給通路33の空間の容積より
も大きいので、グリース溜り31にグリース26を充填
した状態で、加圧ネジ部材34を締め付けるように回動
させることで、グリース保持溝32にグリース26を確
実且つ簡単に供給することができる。
【0036】次に、変更形態について説明する。但し、
前記実施形態と同じものには同一符号を付して説明す
る。 1]図4に示すように、グリース保持機構30Aは、前
記グリース保持機構30Aにおいて、グリース導出溝3
5を省略し、グリース保持溝32内のグリース26を外
部へ導出可能なグリース導出部として、セットカラー2
2と軸受け部材20との間に形成されたグリース導出溝
35Aを設けたものである。
【0037】このグリース導出溝35Aは、グリース保
持溝32に連通可能に、取付フレーム21の右側に位置
する軸受け部材20の右端面部に径方向向きに形成され
ている。尚、主軸5の回転停止位置に関係なく、グリー
ス導出溝35Aと軸受け部材20とを確実に連通させる
ために、例えば、軸受け部材20の内面部に、グリース
導出溝35Aに連通する環状の内溝を形成するようにし
てもよい。
【0038】このグリース導出溝35Aによれば、加圧
ネジ部材34によりグリース溜り31のグリース26が
加圧され、グリース保持溝32に適正量のグリース26
が供給されると、そのグリース保持溝32内のグリース
26がグリース導出溝35Aに導出されるように構成し
てある。つまり、グリース導出溝35Aにグリース26
が導出され軸受け部材20の表面側へ漏れ出たことを外
部から確認して、グリース保持溝32に適正量のグリー
ス26が供給されたことを確認できる。
【0039】ここで、軸受け部材20の右端面とセット
カラー22の左端面が面接触しているため、軸受け部材
20の右端面部に形成されたグリース導出溝35Aにグ
リース26が導出されて表面側へ漏れ出るのであるが、
このグリース導出溝35Aのグリースにより、軸受け部
材20とセットカラー22の間の摺動部を確実に潤滑で
きるようになる。
【0040】2]図5に示すように、このグリース供給
機構30Bは、前記実施形態のようなグリース導出溝3
5,35Aを設けずに、取付フレーム21及び軸受け部
材20に、グリース保持溝32から延びて外部へ至る導
出孔35Bを形成したものである。グリース導出溝3
5,35Aと同じように、加圧ネジ部材34によりグリ
ース溜り31のグリース26が加圧され、グリース保持
溝32に適正量のグリース26が供給されると、そのグ
リース保持溝32内のグリース26がグリース導出溝3
5Bに導出され、取付フレーム21の正面側へ漏れ出る
ようになっている。
【0041】3]図6に示すように、グリース供給機構
30Cは、軸受け部材20の上側における取付フレーム
21にグリース溜り31Cが形成され、そのグリース溜
り31Cに臨むように加圧ネジ部材34Cが取付フレー
ム21に螺合されている。一方、主軸5の外周部分に
は、周方向向きの環状溝からなるグリース保持溝32C
が比較的幅広に形成され、このグリース溜り31Cから
下方へ延びてグリース保持溝32Cに至るグリース供給
通路33Cが、軸受け部材20に形成されている。この
グリース供給機構30Cも前記のグリース供給機構30
と同様の作用・効果を奏する。
【0042】尚、グリース保持溝32C内のグリース2
6を外部へ導出可能なグリース導出部については、前記
グリース供給機構30Bと同じように、取付フレーム2
1及び軸受け部材20に、グリース保持溝32から延び
て外部へ至る導出孔35Bを形成することで構成しても
よい。
【0043】4]例えば、軸部材にグリース溜りを形成
すると共に、そのグリース溜りに臨むように加圧ネジ部
材を螺合させてもよい。 5]グリース保持溝を軸部材の外周部分に形成せずに、
この軸部材を支持する筒状の軸受け部材の内面部に内溝
として形成してもよい。 6]前記グリース供給機構30Aにおいて、グリース導
出溝を軸受け部材20に形成せずに、セットカラー22
に形成してもよい。
【0044】7]以上のグリース供給機構においては、
主軸とこの主軸に面接触して相対的に摺動する軸受け部
材との間の潤滑部にグリースを供給する機構として適用
する以外に、主軸以外の下軸等の軸部材とこの軸部材に
面接触して相対的に摺動する軸受け部材との間の潤滑部
にグリースを供給する機構として適用してもよい。 8]尚、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の
変更を付加して実施することが可能である。
【0045】
【発明の効果】 請求項1のミシンのグリース供給機構
によれば、第1部材又は第2部材に、グリース溜りと、
このグリース溜りに臨むように螺合されたネジ部材を設
け、このネジ部材を回動させてグリース溜りのグリース
を加圧して、第1部材と第2部材の間の潤滑部にグリー
スを確実に供給することができる。従来のように、グリ
ースガンやグリースニップル等の特殊な装置を用いるこ
となく、グリースを供給(補給)することができ、ま
た、潤滑部周辺が部品や部材で混雑していてスペース的
に余裕がなくても、部品や部材を分解することなく、グ
リース供給可能にこのグリース供給機構を配備でき、グ
リース供給作業を容易に行うことが可能になる。
【0046】請求項2のミシンのグリース供給機構によ
れば、第1部材又は第2部材にグリース溜りを形成し、
第1,第2部材の間の潤滑部に臨む部分にグリース保持
溝を形成し、第1部材と第2部材の少なくとも一方にグ
リース溜りからグリース保持溝へグリースを供給可能な
グリース供給通路を形成し、グリース溜りに臨むように
第1部材又は第2部材に回動操作可能に螺合された加圧
ネジ部材を設けたので、加圧ネジ部材によりグリース溜
りのグリースを加圧して、グリース保持溝にグリース供
給通路内のグリースを順次送り出すように供給でき、こ
のグリース保持溝に供給保持されたグリースが潤滑部に
供給されて潤滑部が潤滑される。このグリース供給機構
は基本的に請求項1のグリース供給機構と同様の効果を
奏する。
【0047】請求項3のミシンのグリース供給機構によ
れば、第1部材と第2部材の少なくとも一方に、グリー
ス保持溝内のグリースを外部へ導出可能なグリース導出
部を形成し、このグリース導出部にグリースが導出され
たことを外部から確認可能に構成したので、グリースが
グリース導出部に導出されることで、グリース保持溝に
適正量のグリースが供給されたことになり、グリース導
出部にグリースが導出されたことを外部から確認して、
グリース保持溝に適正量のグリースが供給されたことを
確認することができ、グリース供給作業を確実且つ簡単
に行うことができる。
【0048】請求項4のミシンのグリース供給機構によ
れば、第1部材が回転可能な軸部材であり、第2部材が
軸部材を回転自在に支持する筒状の軸受け部材を含むの
で、軸部材と軸受け部材の間の潤滑部にグリースを確実
に供給できるようになる。
【0049】請求項5のミシンのグリース供給機構によ
れば、グリース保持溝は、軸受け部材の内側において軸
部材の外周部分に形成された螺旋溝からなるので、グリ
ース保持溝に保持できるグリースの量を多くして、潤滑
部の潤滑性能を高めることができる。グリース導出部
は、軸部材の外周部分に螺旋溝と連続状に形成されて軸
受け部材の外側へ延びる導出溝からなるので、軸部材に
螺旋溝を形成する一連の溝加工によって導出溝を形成す
ることができ、製作コスト的に有利になる。
【0050】請求項6のミシンのグリース供給機構によ
れば、軸部材に固定されて軸受け部材に軸方向から摺動
可能に当接するセットカラーを設け、グリース導出部
を、このセットカラーと軸受け部材との間に形成したの
で、グリース導出部を、軸受け部材又はセットカラーの
うち、セットカラー又は軸受け部材と対向する軸方向端
部に形成して、グリース保持溝に連通する径方向向きの
導出溝とすることができ、この導出溝からグリースが導
出されたことを外部から確認して、グリース保持溝に適
正量のグリースが供給されたことを確認することができ
る。
【0051】請求項7のミシンのグリース供給機構によ
れば、前記グリース溜りの空間の容積が、前記グリース
保持溝とグリース供給通路の空間の容積よりも大きいの
で、グリース溜りにグリースを充填した状態で、加圧ネ
ジ部材を締め付けるように回動させることで、グリース
保持溝にグリースを確実且つ簡単に供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る2本針ミシンの内部の
斜視図である。
【図2】主軸と軸受け部材とグリース供給機構の正面図
である。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】変更形態に係る図2相当図である。
【図5】別の変更形態に係る図3相当図である。
【図6】更に別の変更形態に係るグリース供給機構の縦
断面図である。
【符号の説明】
M 2本針ミシン 5 主軸 20 軸受け部材 21 取付フレーム 22 セットカラー 25 潤滑部 30,30A,30B,30C グリース供給機構 31,31C グリース溜り 32,32C グリース保持溝 33,33C グリース供給通路 34,34C 加圧ネジ部材 35,35A 導出溝 35B 導出孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩越 弘恭 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 (72)発明者 水谷 智晴 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内 Fターム(参考) 3B150 CE23 CE25 CE27 GB01 GB08 GB10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンの第1部材とこの第1部材に面接
    触して相対的に摺動する第2部材との間の潤滑部にグリ
    ースを供給するグリース供給機構において、 前記第1部材又は第2部材に、外部からグリースを充填
    可能なグリース溜りを設けると共に、このグリース溜り
    に臨むように螺合されたネジ部材を設け、 このネジ部材を回動させグリース溜りのグリースを加圧
    して前記潤滑部に供給可能に構成したことを特徴とする
    ミシンのグリース供給機構。
  2. 【請求項2】 ミシンの第1部材とこの第1部材に面接
    触して相対的に摺動する第2部材との間の潤滑部にグリ
    ースを供給するグリース供給機構において、 前記第1部材又は第2部材に形成されて外部からグリー
    スを充填可能なグリース溜りと、 前記第1,第2部材の間の潤滑部に臨む部分に形成され
    たグリース保持溝と、 前記第1部材と第2部材の少なくとも一方に形成され
    て、前記グリース溜りからグリース保持溝へグリースを
    供給可能なグリース供給通路と、 前記グリース溜りに臨むように第1部材又は第2部材に
    回動操作可能に螺合されて、グリース溜りのグリースを
    加圧可能な加圧ネジ部材と、 を備えたことを特徴とするミシンのグリース供給機構。
  3. 【請求項3】 前記第1部材と第2部材の少なくとも一
    方に、前記グリース保持溝内のグリースを外部へ導出可
    能なグリース導出部を形成し、このグリース導出部にグ
    リースが導出されたことを外部から確認可能に構成した
    ことを特徴とする請求項2に記載のミシンのグリース供
    給機構。
  4. 【請求項4】 前記第1部材が回転可能な軸部材であ
    り、前記2部材が軸部材を回転自在に支持する筒状の軸
    受け部材を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載
    のミシンのグリース供給機構。
  5. 【請求項5】 前記グリース保持溝は、前記軸受け部材
    の内側において軸部材の外周部分に形成された螺旋溝か
    らなり、前記グリース導出部は、前記軸部材の外周部分
    に螺旋溝と連続状に形成されて軸受け部材の外側へ延び
    る導出溝からなることを特徴とする請求項4に記載のミ
    シンのグリース供給機構。
  6. 【請求項6】 前記軸部材に固定されて軸受け部材に軸
    方向から摺動可能に当接するセットカラーを設け、前記
    グリース導出部は、このセットカラーと軸受け部材との
    間に形成されたことを特徴とする請求項4に記載のミシ
    ンのグリース供給機構。
  7. 【請求項7】 前記グリース溜りの空間の容積が、前記
    グリース保持溝とグリース供給通路の空間の容積よりも
    大きいことを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載の
    ミシンのグリース供給機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007285517A (ja) * 2006-03-24 2007-11-01 Railway Technical Res Inst 軸受の潤滑構造
JP2012163215A (ja) * 2006-03-24 2012-08-30 Railway Technical Research Institute 軸受の潤滑構造
JP2016114070A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 日立工機株式会社 空気圧縮機

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