JP2003321931A - 光ダクト、及び光ダクト用資材 - Google Patents

光ダクト、及び光ダクト用資材

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JP2003321931A
JP2003321931A JP2002129862A JP2002129862A JP2003321931A JP 2003321931 A JP2003321931 A JP 2003321931A JP 2002129862 A JP2002129862 A JP 2002129862A JP 2002129862 A JP2002129862 A JP 2002129862A JP 2003321931 A JP2003321931 A JP 2003321931A
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duct
light
floor
divided
natural light
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JP2002129862A
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English (en)
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Fumio Ise
文雄 伊勢
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YAMATO KOMUTEN KK
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YAMATO KOMUTEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、建物を形成する柱や梁の配置にと
らわれることなく設置することができ、しかも施工効率
を向上させることが可能な光ダクト、及び光ダクト用資
材を提供することを課題とする。 【解決手段】 一階又は二階以上の階層を有する建物の
各階層に挿通するように立設され、外部から自然光を採
光し、該自然光を上下方向に形成された連通穴の内周面
で反射させて当該自然光を所望の階層に導いて照射する
光ダクトにおいて、内周面が鏡面状をなす上下方向の貫
通穴(4)を備え、且つ上方に向けて積み上げ可能に形
状設定された複数の分割ダクト(2a,2b,2c,2
d)からなり、前記貫通穴(4)で連通穴を形成するよ
うに、複数の分割ダクト(2a,2b,2c,2d)が
積み上げられてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一階又は二階以上の
階層を有する建物の所望の階層に自然光を取り入れる光
ダクト、及び光ダクト用資材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から二階以上の階層を有する建物間
に建築された一階又は二階以上の階層を有する建物や、
建坪の広い一階以上の階層を有する建物は、部屋の位置
や建築条件により、窓から当該建物内に自然光を取り込
むことが困難な場合があり、このような場合には、昼夜
問わず照明が必要となる。
【0003】そこで、窓から自然光を取り込むことが困
難な部屋や階層にも、自然光を取り込むことができるよ
うな光ダクトが提供されている。
【0004】該光ダクトは、建物の各階層に挿通して立
設された内周面が鏡面状の角筒体であり、建物の屋上
(屋根)に形成された開口を介して当該角筒体内部に入
射した光を、鏡面状の内周面で反射させ、照明を必要と
する所望の階層に当該自然光を導いて該階層内に照射
し、自然光を照明として利用するものである。
【0005】かかる光ダクトの施工は、建物の外壁及び
内壁を構成する柱や梁等の構造材等に、所定寸法に形成
された鏡面状の板材を位置決めしてボルト等で取り付
け、複数枚の板材で角筒体を形成するように行われてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の光ダ
クトは、上述の如く、建築物を構成する柱や梁等の構造
材に鏡面状の板材を取り付け、独立した複数枚の板材で
角筒状に形成されているので、当該光ダクトの施工を行
う際に、該板材を効率よく位置決めすることができなか
ったり、板材を取り付けるための多数のボルト締め、或
いは釘打ち作業を必要とし、効率良く当該光ダクトの施
工を行うことができなかった。特に、建物の外壁と内壁
との間に光ダクトを設ける場合には、外壁及び内壁を形
成する構造材間の間隔が非常に狭く、角筒体を形成する
ために独立した板材を組み合わせたり、ボルト締め等の
作業が困難であり、多大な労力を要し、光ダクトの施工
のみならず、建物の施工効率をも低下させる場合があっ
た。
【0007】また、該光ダクトは、上述の如く、建物を
構成する構造材に板材を取り付けることで角筒状に形成
されるので、構造材の配置や建物の構造によって、当該
光ダクトの設置位置、光ダクトのサイズや形状が制限さ
れてしまうという問題があった。したがって、当該光ダ
クトの設置位置、光ダクトのサイズや形状が制限される
と、十分な自然光を取り込めることができない場合や、
照明を必要とする場所に自然光を導くことが出来ない場
合があった。
【0008】そこで、本発明は、斯かる実情に鑑み、建
物を形成する柱や梁の配置にとらわれることなく設置す
ることができ、しかも施工効率を向上させることが可能
な光ダクト、及び光ダクト用資材を提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる光ダクト
は、上記課題を解決すべくなされたもので、請求項1記
載の如く、一階又は二階以上の階層を有する建物の各階
層に挿通するように立設され、外部から自然光を採光
し、該自然光を上下方向に形成された連通穴の内周面で
反射させて当該自然光を所望の階層に導いて照射する光
ダクトにおいて、内周面が鏡面状をなす上下方向の貫通
穴4を備え、且つ上方に向けて積み上げ可能に形状設定
された複数の分割ダクト2a,2b,2c,2dからな
り、前記貫通穴4で連通穴を形成するように、複数の分
割ダクト2a,2b,2c,2dが積み上げられてなる
ことを特徴とする。
【0010】上記構成の光ダクトは、複数の分割ダクト
2a,2b,2c,2dの貫通穴4で連通穴を形成する
ように、事前に形成された複数の分割ダクト2a,2
b,2c,2dを積み上げることで形成されているの
で、連通穴を形成する内周面(所望する階層以外の箇
所)に光が漏れる隙間などが形成されず、自然光を反射
させる内周面が均一なものとなり、効率良く自然光を反
射させて所望の階層に導くことができる。また、施工に
おいては、困難な板材の位置決め、及び該板材を建物の
構造材に取り付けるといった作業を必要としないので、
短期間の施工を可能とするとともに、容易且つ効率的に
施工することができる。また、当該光ダクトは、建物の
構造材に頼ることなく分割ダクト2a,2b,2c,2
dを積み上げて形成されるので、光ダクトの設置位置や
サイズ等が、建物の構造材の配置などに制限されること
がない。したがって、従来通り外壁と内壁との間に設置
できることは勿論のこと、光ダクトを必要とする任意の
位置に該光ダクトを設置することができる。
【0011】また、請求項2記載の如く、前記複数の分
割ダクト2a,2b,2c,2dのうち、少なくとも一
つの分割ダクト2aが、階層内に自然光を照射する照明
部9を備えてもよい。このように照明部9を分割ダクト
に設けることで、施工現場で所望の階層に自然光を照射
させる照明部を別途形成する必要がなく、光ダクトの施
工をいっそう効率的に行うことができる。
【0012】また、請求項3記載の如く、前記複数の分
割ダクト2a,2b,2c,2dのそれぞれは、隣接す
る分割ダクト2a,2b,2c,2d同士の位置決めを
行う位置決手段8を備えてもよい。このようにすれば、
分割ダクトを積み上げる際に、上下方向で隣接する分割
ダクト2a,2b,2c,2d同士の位置決めを容易に
行うことができ、複数の分割ダクト2a,2b,2c,
2dで均一な内周面の連通穴を形成することができる。
したがって、自然光を光ダクトの内周面で効率よく反射
させることができ、当該自然光を効率よく所望の階層へ
と導くことができる。
【0013】さらに、請求項4記載の如く、外部からの
自然光の入射方向を屈折させる採光体13を介して連通
穴内に自然光が入射するように構成されれば、太陽の位
置が変化して光ダクトに対する自然光の入射角度が変化
し、当該自然光が光ダクト(連通穴)の内周面に効率よ
く照射しないような場合であっても、自然光の入射方向
を屈折させることができるので、太陽の位置などにとら
われることなく、自然光を効率よく連通穴内(内周面)
に入射させることができる。
【0014】また、請求項5記載の如く、前記複数の分
割ダクト2a,2b,2c,2dの少なくとも一つの分
割ダクト2dが、貫通穴4の開口部に前記採光体13を
備え、該採光体13は、上下方向に所定間隔を有して対
向配置された少なくとも三枚の透明板17a,17b,
17c,17dを備え、該透明板17a,17b,17
c,17d間に形成された空間の最上層の空間を除く他
の空間の少なくとも一層に透過性を有する液体18が封
入されてもよい。
【0015】このようにすれば、自然光が透明板17
a,17b,17c,17dを通過すると、該自然光の
一部が下側の透明板17b,17c,17dを通過する
一方、残りの自然光が空間層を形成する対向配置された
透明板17a,17b,17c,17dによる反射によ
って下側の透明板17b,17c,17dに対する入射
角は、上側の透明板17a,17b,17cに対する入
射角に比して大きく、或いは小さく変化して光ダクト内
に入射される。したがって、自然光が光ダクトを形成す
る鏡面状の内周面に照射されにくい方向から入射して
も、透明板17a,17b,17c,17d間の反射に
よる入射角の変化で当該自然光を光ダクトの内周面に照
射することができる。つまり、季節により太陽の位置が
異なるが、該太陽の位置に関係なく、自然光を効率よく
光ダクト内に導くことができる。
【0016】また、空間層及び透明板17a,17b,
17cを透過した自然光が更に透過性を有する液体18
を通過する際には、自然光の一部は下側の透明板17
c,17dを通過する一方、残りの他の自然光は、液体
18を封入する対向配置された透明板17c,17dに
よる反射、及び液体18における光の屈折特性(屈折
率)により、液体18を封入する下側の透明板17dに
対する入射角が上側の透明板17cに対する入射角に比
して大きく変化して光ダクト内に入射され、自然光を光
ダクトの内周面にいっそう効率よく照射することができ
る。したがって、太陽の位置に関係なく、自然光をより
いっそう効率よく光ダクト内に導くことができ、所望の
階層に効率よく導いて照射することができる。
【0017】また、採光体13は、最上層の空間を除く
他の空間の少なくとも一層に液体18が封入されている
ので、最上層の空間が封入された液体18に対する断熱
作用を生じさせ、該液体18が冬季等における気温の低
下により凍結膨張して液体18を封入した透明板17
c,17dが割れるといった事態を防止することができ
る。
【0018】また、請求項6記載の如く、前記複数の分
割ダクト2a,2b,2c,2dの少なくとも一つの分
割ダクト2dが、貫通穴4内の気体を建物外部を排気す
る排気装置14、又は外気を貫通穴4に吸気する吸気装
置の少なくとも何れか一方を備えるとともに、他の分割
ダクトの少なくとも一つの分割ダクト2bが、階層内と
貫通穴4内とで気体を流通させる通気部11を備えても
よい。
【0019】通常自然光を取り入れることが困難な階層
は、該階層内の換気も困難であるが、上記構成の光ダク
トによれば、当該光ダクト内を介して所望の階層におけ
る換気を行えることができる。具体的には、排気装置1
4を設けた場合には、光ダクトの連通穴を介して階層内
の空気を外部に排気し、階層内で空気の流れを生じさせ
ることで換気を行うことができる。なお、階層を密閉状
態にしている場合には、階層内が負圧状態となるので、
建物の扉などを開放すれば、該開放した場所を介して外
気や他の階層の気体が階層内に流れ込み外気の取り込み
を行うことができる。
【0020】また、吸気装置を設けた場合には、外部の
気体を光ダクトを介して各階層内に送り込むことがで
き、階層内に外気を取り入れることができる。なお、階
層を密閉状態にしている場合には、階層内が正圧状態と
なり、建物の扉等を開放しておけば、該開放した場所を
介して階層内の気体が外部に排気され、階層内の換気を
行うことができる。
【0021】さらに、請求項7記載の如く、前記複数の
分割ダクト2a,2b,2c,2dのそれぞれは、前記
貫通穴4を仕切って貫通した一対の分割穴7a,7bを
形成する透明、又は鏡面状の仕切部6を更に備え、前記
通気部11は、一対の分割穴7a,7bのそれぞれと階
層内とを流体的に接続してなり、前記排気装置14又は
吸気装置が、一方の分割穴7aと建物外部との間で気体
を流動可能に設けられ、しかも前記複数の分割ダクト2
a,2b,2c,2dのうち、少なくとも一つ分割ダク
ト2dが、他方の分割穴7bと外部とを流体的に接続す
る換気部15を備えてもよい。
【0022】このようにすれば、複数の分割ダクト2
a,2b,2c,2dのそれぞれの一対の分割穴7a,
7bで上下方向の連通した一対の連通穴を形成すること
となる。したがって、分割ダクト2dに排気装置14を
設けた場合には、当該排気装置14を作動させると、一
方の連通穴、及び該一方の連通穴の通気部11を介して
各階層内の気体(空気)が排気される。これにより、各
階層内が負圧状態となり、換気部15から外気が引き込
まれ他方の連通穴、及び他方の連通穴と接続した通気部
11を介して当該外気が各階層に流れ込んで、各階層の
換気を行うことができる。したがって、建物の扉を開放
することなく換気を行うことができる。
【0023】一方、分割ダクトに吸気装置を設けた場合
には、当該吸気装置を作動させると、外気が一方の連通
穴内に引き込まれ、該一方の連通穴の通気部11を介し
て各階層に流れ込む。これにより、各階層内が正圧状態
となり、他方の連通穴、及び該他方の連通穴の通気部1
1を介して各階層内の気体(空気)が換気部15から外
部に排気され、各階層の換気を行うことができる。した
がって、建物の扉を開放することなく換気を行うことが
できる。
【0024】このように分割ダクト2dに、排気装置1
4、或いは吸気装置を設けても、自然光は、枠体5(光
ダクト)の内周面で反射して所望の階層に導かれること
は勿論のことである。
【0025】また、本発明にかかる光ダクト用資材は、
請求項8記載の如く、一階又は二階以上の階層を有する
建物の各階層に挿通するように立設され、外部から自然
光を採光し、該自然光を上下方向に形成された連通穴の
内周面で反射させて当該自然光を所望の階層に導いて照
射する光ダクトに用いる光ダクト用資材であって、請求
項1乃至7に記載の分割ダクト2a,2b,2c,2d
の何れかにより構成されたことを特徴とする。
【0026】このように構成された光ダクト用資材は、
当該分割ダクト2a,2b,2c,2dを複数積み重ね
ることで光ダクトを形成することができるので、短期間
に効率よく施工を行うことができる。また、光ダクトを
形成する際に、建物を構成する構造材や、光ダクト取付
用の構造材に頼ることがなく、光ダクトを独立して立設
することができるので、構造材の配置にとらわれること
なく、建物の平面上の任意に位置に光ダクトを設けるこ
とができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態にかか
る光ダクトについて図面を参酌しつつ説明する。なお、
本発明にかかる光ダクトは、一階又は二階以上の住宅、
或いはビルであっても設置することができるが、本実施
形態は、三階建の住宅に光ダクトを設けた場合を例に挙
げて説明する。
【0028】図1は、本実施形態にかかる光ダクト1を
備えた三階建て住宅の縦断面を示した斜視図である。か
かる光ダクト1は、横断面略矩形状の角型のダクトであ
り、二階の床(一階の天井)、三階の床(二階の天井)
及び三階の天井(屋根)に当該光ダクト1の断面形状に
対応して平面視矩形状に形成された開口(以下、挿通用
穴Hという)に挿通され当該住宅内に立設されている。
【0029】該光ダクト1は、複数の光ダクト用資材
(分割ダクト)2a,2b,2c,2dが積み上げら
れ、上述の如く、住宅の各階層に挿通した角形のダクト
に形成されている。
【0030】該複数の分割ダクト2a,2b,2c,2
dは、図2及び図3に示す如く、照明を必要とする所望
の階層内に外部から採光した自然光を照射させる照明用
分割ダクト2aと、光ダクト1内の点検やメンテナンス
を行うことができ、且つ階層内の気体(空気)を排気す
る点検・排気用分割ダクト2bと、これらの分割ダクト
2a,2bを階層内の適当な位置に配置するスペーサー
用分割ダクト2cと、建物外部から光ダクト1の連通穴
内に自然光を効率よく取り入れ、且つ光ダクト1(階層
内)内の空気を排気して階層内の換気を行う採光・換気
用分割ダクト2dの四種類の分割ダクト2a,2b,2
c,2dによって構成されている。
【0031】四種類の分割ダクト2a,2b,2c,2
dは、共通した構成を有している。すなわち、前記複数
の分割ダクト2a,2b,2c,2d(四種類の分割ダ
クト2a,2b,2c,2d)のそれぞれは、樹脂によ
り一体成形されたものであり、所定高さに設定された平
板状の起立部3で平面視略矩形状の上下方向に貫通する
穴4(以下、貫通穴という)を形成する枠体5で構成さ
れている(以下、この構成を基本構成という)。
【0032】かかる枠体5は、貫通穴4の平面視長手方
向の略中央に、貫通穴4内を仕切って該貫通穴4を二分
する起立した板状の仕切部6を備えている。換言すれ
ば、仕切部6が貫通穴4を二分し、平面視略正方形状を
なす上下方向に貫通した一対の穴7a,7b(以下、分
割穴という)を形成している。かかる分割ダクト2a,
2b,2c,2dは、貫通穴4を形成する起立部3の内
面(貫通穴4の内周面)、及び仕切部6の両面が、自然
光を反射させるべく、鏡面状をなしている。その上、分
割ダクト2a,2b,2c,2dは、上方に向けて他の
分割ダクト2a,2b,2c,2dを積み上げる際に、
互いの分割ダクト2a,2b,2c,2dの位置決めを
行う位置決手段8を備えている。
【0033】位置決手段8は、枠体5の上端部、及び下
端部のそれぞれに、起立部3の上下端部に沿って形成さ
れた段部8a,8bにより構成されており、複数の分割
ダクト2a,2b,2c,2dを積み上げた際に、下側
に位置することとなるの分割ダクト2a,2b,2cの
枠体5の上端部の段部8aと、当該分割ダクト2a,2
b,2cに積み上げられる別の分割ダクト2b,2c,
2dの枠体5の下端部の段部8bとが嵌合し、該上下方
向で隣接する分割ダクト2a,2b,2c,2d同士が
位置決めされるように構成されている。
【0034】上記スペーサー用分割ダクト2cは、以上
の基本構成からなり、他の複数の分割ダクト2a,2
b,2c,2dのうちの照明用分割ダクト2aは、基本
構成に加え、分割ダクト2a内に採光した自然光を階層
内に照射する照明部9を備えている。
【0035】かかる照明部9は、平面視短手方向の一方
の起立部3に形成された開口部に設けられた、自然光を
拡散させた状態で照射させる拡散板10により構成され
ている。なお、本実施形態において最下に位置した分割
ダクト(スペーサー用分割ダクト2c)の一対の分割穴
7a,7bにより形成された一対の下端開口部のそれぞ
れには、拡散板(図示しない)が設けられて一階に自然
光を照射するて照明部が形成されるとともに、分割ダク
ト2a(光ダクト1)内の空気と一階の階層内の空気と
が流通可能、且つ開閉可能なガラリ(図示しない)が設
けられ、後述する点検・排気用分割ダクト2bにおける
通気部が形成されている。つまり、本実施形態におい
て、最下のスペーサー用分割ダクト2cは、照明用分割
ダクト2a及び点検・排気用分割ダクト2bの機能を備
えている。
【0036】前記拡散板10は、複数のプリズムレンズ
が形成された透過性を有する樹脂製のプレートである。
【0037】前記複数の分割ダクト2a,2b,2c,
2dのうち点検・排気用分割ダクト2bは、基本構成に
加え、階層内と分割ダクトの一対の分割穴7a,7b内
のそれぞれとで気体(空気)を流通させる通気部11を
備えている。すなわち、通気部11は、一対の分割穴7
a,7bのそれぞれに対応した位置に設けられている。
具体的に説明すると通気部11は、起立部3における一
対の分割穴7a,7bのそれぞれと対応した位置に形成
された開口部に開閉可能に設けられたガラリ12により
構成されている。
【0038】前記複数の分割ダクト2a,2b,2c,
2dのうち前記採光・換気用分割ダクト2dは、基本構
成に加えて更に、住宅外部からの自然光の入射角度を変
えて分割ダクト(光ダクト1)内に入射させる採光体1
3と、光ダクト1を介して階層内の気体(空気)を排気
する排気装置14と、外気を光ダクト1内に引き込む換
気部15とを備えている。なお、本実施形態において、
住宅の屋根が傾斜しているため、当該採光・換気用分割
ダクト2dは、屋根の傾斜に対応して上端開口部が平面
視長手方向に先下りに傾斜するように形成されている。
【0039】前記採光体13は、上端開口を形成する採
光・換気用分割ダクト2dの枠体5の上端部に取り付け
られる枠状のケース16と、上下方向に所定間隔を有し
て前記ケース16内に配置されて三層の空間を形成して
自然光の入出射角及び出射位置を変える四枚の透明板
(以下、最上の透明板を第一透明板17aといい、該第
一透明板17aから下方に向けて配置された順番に対応
して第二透明板17b,第三透明板17c,第四透明板
17dという)と、第三透明板17cと第四透明板17
dとで形成した最下の空間層に封入され、自然光が通過
する際に当該自然光の入出射角、及び出射位置を更に変
える透明な液体18とで構成されている。
【0040】前記第一透明板17a、第二透明板17
b,第三透明板17c,第四透明板17dのそれぞれ
は、光ダクト1内に雨水や塵等が入り込んだり、前記液
体18が漏れないように、シール性を担保した状態でケ
ース16内に取り付けられている。なお、第一透明板1
7a、第二透明板17b、第三透明板17c、及び第四
透明板17dで三層の空間を形成し、そのうち第三透明
板17cと第四透明板17dとで形成した最下層の空間
にのみ液体18を封入したのは、第一透明板17a,第
二透明板17b及び第三透明板17cで形成した二層の
空間により、最下層の液体18に対して断熱作用をもた
らすことができ、冬季などの低温時期に液体18が凍結
膨張して第一透明板17a、第二透明板17b、第三透
明板17c、及び第四透明板17d(特に、第三透明板
17c、第四透明板17d)を破壊するのを防止するた
めである。
【0041】前記液体18は、強アルカリ性の液体であ
る。このようにすることで、液体18内にプランクトン
や、苔などが発生するのを防止することができ、液体1
8の透明性を担保することができる。
【0042】前記排気装置14は、屋根上に配置された
太陽電池B(図1参照)により駆動する送風機である。
該排気装置14は、外部から入射する(採光体13から
出射される)自然光の光ダクト1内での移動を阻害しな
いように、分割ダクト2dの平面視長手方向の一方の起
立部3に形成された開口部に設けられている。つまり、
一対の分割穴7a,7bの一方の分割穴7a内の空気を
排気するように構成されている。
【0043】前記換気部15は、採光・換気用分割ダク
ト2dの平面視長手方向の他方の起立部3に形成された
開口部に設けられたガラリ19により構成されており、
他方の分割穴内と外部との間で空気の流通を可能として
いる。
【0044】上記四種類の分割ダクト2a,2b,2
c,2dを用いて光ダクト1の施工を行うには、事前に
二階の床(一階の天井)にスペーサー用分割ダクト2c
の平面視矩形状の貫通穴4と対応した穴を形成するとと
もに、該穴と軸心を一致させた状態で、三階の床(二階
の天井)及び屋根(三階の天井)にスペーサー用分割ダ
クト2c等(光ダクト1)を挿通し得る上述した挿通用
穴Hを形成しておく。
【0045】そして、下端開口部に拡散板が設けられた
スペーサー用分割ダクト2c(最下の分割ダクト)を、
該拡散板が二階の床(一階の天井)に形成した挿通用穴
H内に位置するように、位置決めして二階の床に固定す
る。この際、該スペーサー用分割ダクト2cの平面視矩
形状の貫通穴4の穴心と、三階の床及び屋根に形成した
挿通用穴Hの穴心とが一致するように(芯出しを行っ
て)、該スペーサー用分割ダクト2cを固定することは
勿論のことである。
【0046】その後、照明用分割ダクト2a、及び点検
・排気用分割ダクト2bが、二階の階層内で所望する高
さ(位置)に位置するように、二階の床に固定したスペ
ーサー用分割ダクト2c上に他のスペーサー用分割ダク
ト2cを上に積み上げ、該スペーサー用分割ダクト2c
上に、さらに照明用分割ダクト2a、及び点検・排気用
分割ダクト2bを積み上げる。この際、上下に隣接する
各分割ダクト2a,2b,2cの枠体5の上端部に形成
された段部8aと、下端部に形成された段部8bとが係
合するので、最下のスペーサー用分割ダクト2cを固定
した際に行った芯出し作業を必要とすることなく、各分
割ダクト2a,2b,2cは、位置決めされる。
【0047】そして、さらに上側に位置する照明用分割
ダクト2a又は点検・排気用分割ダクト2bの上に、ス
ペーサー用分割ダクト2cを積み上げ、三階の床(二階
の天井)に形成した挿通用穴Hにスペーサー用分割ダク
ト2cを挿通させる。さらに照明用分割ダクト2a、及
び点検・排気用分割ダクト2bが、三階の階層内で所望
する高さ(位置)に位置するように、スペーサー用分割
ダクト2cを積み上げ、該スペーサー用分割ダクト2c
上に、照明用分割ダクト2a、及び点検・排気用分割ダ
クト2bを積み上げる。
【0048】そして、前記採光・換気用分割ダクト2d
の排気装置14、採光体13、換気部15が屋根より上
方、すなわち外部に位置することとなる高さまでスペー
サー用分割ダクト2cを積み上げた後に、前記採光・換
気用分割ダクト2dをスペーサー用分割ダクト2c上に
載せて光ダクト1の施工が完了する。なお、採光・換気
用分割ダクト2dの枠体の下端部にも、他の分割ダクト
2a,2b,2cと同様に、基本構成の一部である位置
決手段の段部(図示せず)が形成されているので、該採
光・換気用分割ダクト2dの段部と、該採光・換気用分
割ダクト2dが積み上げられるスペーサー用分割ダクト
2cの枠体5の上端部の段部8aとが係合して、当該採
光・換気用分割ダクト2dの位置決めを行えるように構
成されている。
【0049】また、光ダクト1の施工時に、上下に隣接
する各分割ダクトの各段部8a,8bに接着剤が塗布さ
れており、複数の分割ダクト2a,2b,2c,2d
は、一体的に光ダクト1を形成し、該光ダクト1は、各
分割ダクト2a,2b,2c,2dの一対の分割穴7
a,7bが接続されて上下方向に連通した一対の連通穴
20a,20bを形成している(図1参照)。
【0050】上記構成の光ダクト1は、最上(外部)に
位置した採光・換気用分割ダクト2dに設けられた採光
体13により、外部からの自然光が屈折して光ダクト1
内に入射するように構成されている。具体的には、外部
から入射する自然光が採光体13の最上に位置する第一
透明板17aを通過する際に屈折し、第一透明板17a
の上面における自然光の照射位置に対して第一透明板1
7aの下面でずれた位置から第一透明板17aと第二透
明板17bとで形成した空間層に出射する。そして、該
出射した自然光の一部が、第二透明板17bに入射する
一方、残りの自然光は、該第二透明板17bに反射し、
第一透明板17aの下面と第二透明板17bの上面とで
反射を繰り返すことで、先に第二透明板17bに入射し
た自然光とは異なった入射角で該第二透明板17bに入
射する。
【0051】下側の第二透明板17bを通過した自然光
は、第一透明板17aを通過した際と同様に、第二透明
板17bを通過した際に屈折し、第二透明板17bの上
面における自然光の照射位置に対して第二透明板17b
の下面でずれた位置から第三透明板17cと第四透明板
17dとで封入した液体18内に出射する。そして、該
液体18内に出射した自然光の一部が、第四透明板17
dに入射する一方、残りの自然光は、該第三透明板17
cに反射し、第二透明板17bの下面と第三透明板17
cの上面とで反射を繰り返すことで、先に第三透明板1
7cに入射した自然光とは異なった入射角で該第三透明
板17cに入射する。
【0052】そして、第三透明板17cを通過した自然
光は、第一透明板17a、及び第二透明板17bを通過
した際と同様に、第三透明板17cを通過した際に屈折
し、第二透明板17bの上面における自然光の照射位置
に対して第二透明板17bの下面でずれた位置から、第
二透明板17bの出射角とは異なる出射角で液体18内
に出射する。
【0053】そして、該液体18内に出射した自然光の
一部が、第四透明板17dに入射する一方、残りの自然
光は、該第三透明板17cに反射し、液体18を介して
第三透明板17cの下面と第四透明板17dの上面とで
反射を繰り返すことで、先に第三透明板17cに入射し
た自然光とは異なった入射角で該第四透明板17dに入
射する。したがって、上記作用により、外部から入射し
た自然光の入射角に対応した出射角で異なる位置から出
射する自然光と、該自然光と異なった出射角で出射する
自然光とが、光ダクト1の内周面に対して角度を有して
照射される。
【0054】これにより、光ダクト1内に出射した自然
光は、光ダクト1の一対の連通穴20a,20bのそれ
ぞれの内周面で反射を繰り返し、最下に位置するスペー
サー用分割ダクト2cの照明部、及び各階層に位置する
照明用分割ダクト2aの照明部9に導かれ、該自然光が
各照明部9の拡散板10によって拡散されて各階層内に
照射される(図1参照)。
【0055】また、排気装置14を駆動すれば、各階層
内の空気が、通気部11及び一方の分割穴7aで形成し
た一方の連通穴20aを介して外部に排気され、各階層
内が負圧状態となる。これにより、外気が換気部15を
介して他方の分割穴7bで形成した他方の連通穴20b
内に引き込まれ、通気部11を介して各階層内に流れ込
み、階層内の空気が入れ替えられる(図1参照)。
【0056】そして、各階層に対応した点検・排気用分
割ダクト2bには、ガラリ19が開閉可能に設けられて
いるので、光ダクト1内の内周面に塵などが付着し、自
然光の反射が低下した場合には、ガラリ12を開けるこ
とで、光ダクト1内の状況を確認することができ、該光
ダクト1内の清掃や点検を行うことができる。すなわ
ち、開閉可能なガラリ12は、点検用の扉も兼ねてい
る。
【0057】以上のように、光ダクト1を上下方向の一
対の分割穴7a,7bを備えた複数の分割ダクト2a,
2b,2c,2dで構成し、該複数の分割ダクト2a,
2b,2c,2dのそれぞれを積み上げ可能な構成にし
たので、独立した鏡面状の板材を住宅の柱や梁等の構造
材に位置決めして固定するといった作業を必要とせず、
複数の分割ダクト2a,2b,2c,2dを積み上げる
だけで、容易に住宅の各階層に挿通した光ダクト1を形
成することができる。したがって、光ダクト1の施工を
短期間で容易に、効率よく行うことができる。
【0058】また、複数の分割ダクト2a,2b,2
c,2dのそれぞれの上下端部に、位置決手段8として
の段部8a,8bを形成したので、各分割ダクト2a,
2b,2c,2dの芯出し作業を必要とせず、各分割ダ
クト2a,2b,2c,2dを積み上げるだけで位置決
めすることができ、効率的な施工を行うことができる。
また、位置決めを行うことで均一な内周面を有する連通
穴20a,20bを形成することができ、光ダクト1内
に入射した自然光を効率よく各階層に対応した照明部9
へと導くことができる。
【0059】さらに、複数の分割ダクト2a,2b,2
c,2dのそれぞれは、基本構成を有しているため、照
明用分割ダクト2aや点検・排気用分割ダクト2bなど
を形成する際に、適宜開口を形成して拡散板10やガラ
リ12を取り付けるだけでよく、分割ダクト2a,2
b,2c,2dの製造を低コストにすることができる。
したがって、光ダクト1の施工を低コストで行うことが
できる。
【0060】また、複数の分割ダクト2a,2b,2
c,2dのそれぞれは、基本構成を有しているので、照
明用分割ダクト2a及び点検・排気用分割ダクト2bを
各階層内の所望する位置(高さ)に位置するように、各
分割ダクト2a,2b,2c,2dを積み上げれば、各
階層のレイアウトに応じた位置に照明を設けたり、所望
する位置から階層内の換気を行ったりすることができ
る。
【0061】尚、本発明の光ダクトは、上記実施形態に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0062】本実施形態において、三階建ての住宅に光
ダクト1を設けたが、本発明にかかる複数の分割ダクト
2a,2b,2c,2dで構成される光ダクト1は、三
階建ての住宅にのみ適用されるものではなく、窓から自
然光を取り入れることが困難な建坪の広い一階立ての住
宅、二階以上の階層を有する住宅やビル等の建物に適用
することができる。
【0063】本実施形態において、分割ダクト2a,2
b,2c,2dのそれぞれに鏡面状の仕切部6を設けた
が、該仕切部6は必ずしも鏡面状にする必要はなく、透
明なものであってもよい。このようにすれば、外部から
入射した自然光は、透明な仕切部6を介して平面視矩形
状の貫通穴4を形成する内周面で反射して照明部9に導
かれる。
【0064】本実施形態において、各階層内の換気を行
うべく最上に位置する採光・換気用分割ダクト2dに排
気装置14を設けたが、該排気装置14に代えて外気を
吸引する吸気装置を設けてもよい。このように吸気装置
を設けて駆動すれば、外気が一方の分割穴7aで形成し
た一方の連通穴20a、及び通気部11を介して各階層
内に流れ込んで各階層内が正圧状態となり、他方の分割
穴7bで形成した他方の連通穴20b及び、該連通穴2
0bに接続した通気部11を介して換気部15から階層
内の空気を排出し、各階層内の換気を行うことができ
る。
【0065】また、本実施形態において、平面視矩形状
の貫通穴4を板状の仕切部6で仕切り、一対の分割穴7
a,7bを形成するようにしたが、必ずしも仕切部6を
設ける必要はなく、複数の分割ダクト2a,2b,2
c,2dで一本の連通穴を形成するようにしてもよい。
この場合に光ダクト1で階層内の換気を行うには、最上
の分割ダクト(本実施形態における採光・換気用分割ダ
クト2d)に換気部15を設けず排気装置14のみを設
ければ、各階層内に対応した通気部11を介して階層内
の空気を強制排気することができる。この場合に、排気
装置14に代えて吸気装置を設ければ、強制的に外気を
取り入れることができる。
【0066】本実施形態における分割ダクト2a,2
b,2c,2dは、平面視矩形状の貫通穴4を形成した
枠体5で構成したが、該枠体5は、必ずしも貫通穴4を
平面視矩形状に形成するものに限定されるものではな
く、例えば貫通穴4を平面視円形や三角形状等の多角形
状に形成するものであってもよい。このようにすること
で、各階層の壁付近に光ダクト1を形成しない場合など
に、各階層内のレイアウトやデザインに応じた外周形状
の光ダクト1を形成することができる。
【0067】本実施形態において、最上(外部)に位置
する採光・換気用分割ダクト2dに設けた採光体13
を、四枚の透明板17a,17b,17c,17dを上
下方向に所定間隔を有して配置し、該透明板17a,1
7b,17c,17dで形成した最下層の空間に液体1
8を封入したもので構成したが、採光体13は、必ずし
も四枚の透明板17a,17b,17c,17dを備え
たものに限定されるものではなく、二層以上の空間を形
成するように少なくとも三枚以上の透明板を上下方向に
配置したものであってもよい。この場合、液体18の凍
結膨張を防止すべく、最上の空間層を除く他の空間層に
透過性を有する液体18を封入すればよい。上記構成の
採光体13は、従来の光ダクトにも適用できることは勿
論のことである。
【0068】また、本実施形態において採光体13の空
間にアルカリ性の液体18を封入したが、該液体18
は、強アルカリ性のものに限定されるものではなく、微
生物等の発生がしにくい、例えば酸性のものや純水など
であってもよい。
【0069】さらに、採光体13の液体18は、透過性
を有するように乳化剤や粒体などの拡散剤を混入させた
ものであってもよい。このようにすれば、太陽の位置に
関係なく、外部からの自然光をよりいっそう拡散させた
状態で光ダクト1内に導くことができる。
【0070】さらに、本実施形態において最上の分割ダ
クトに採光体13を設けたが、該採光体13は、必ずし
も二枚以上の透明板17a,17b,17c,17dで
空間を形成し、最上の空間を除く他の空間に液体18を
封入したものに限定されるものではなく、例えば、複数
のプリズムレンズを備えた拡散板であってもよい。つま
り、光ダクト1内に自然光を効率よく出射させるもので
あればよい。
【0071】また、本実施形態において、基本構成から
なる分割ダクト(スペーサー用分割ダクト2c)に開口
部を形成し、該開口部にガラリ12を開閉可能に設けて
点検・排気用分割ダクト2bを構成するようにしたが、
必ずしもガラリ12を開閉可能にする必要はなく、例え
ば基本構成からなる他の分割ダクトに開口部を形成し、
該開口部に開閉可能な扉を別途設けた点検用の分割ダク
トと、開口部にガラリ12が固定された換気用の分割ダ
クトとを別個独立に構成してもよい。
【0072】さらに、照明用分割ダクト2aに形成した
照明部9、及び点検・排気用分割ダクト2bのガラリ1
2の配置は、本実施形態に設けた位置に限定されるもの
ではなく、住宅の各階層のレイアウトに応じて、各分割
ダクトの起立部3に適宜設ければよい。
【0073】本実施形態において分割ダクトを樹脂によ
り一体成形したものを採用したが、分割ダクトは必ずし
も一体成形されたものに限定されるものではなく、分割
ダクトを少なくとも二個以上にピースで構成し、該ピー
スを組み立て可能に構成してもよい。すなわち、多数の
分割ダクトを施工現場まで輸送する際に、輸送効率を上
げるべく、分割ダクトを分解した複数のピースの状態で
輸送し、建物内で施工する前に現場で枠体状に組み立て
た後に、適宜積み上げて光ダクト1を形成するようにし
てもよい。
【0074】また、分割ダクト2a,2b,2c,2d
は、樹脂により形成されたものに限定されるものではな
く、例えば、金属製の板材で形成されてもよい。
【0075】
【発明の効果】以上の如く、本発明にかかる光ダクト
は、複数の分割ダクトの貫通穴で連通穴を形成するよう
に、当該分割ダクトを積み上げることで形成されるの
で、施工時における板材の位置決め、及び該板材を建物
の構造材に取り付けるといった作業を必要とせず、容易
且つ効率的な施工を行うことができ、短期間の施工が可
能となる。
【0076】また、光ダクト用資材は、内周面が鏡面状
をなす上下方向の貫通穴を備え、且つ上方に向けて積み
上げ可能に形状設定された分割ダクトで構成されている
ので、該分割ダクトを複数積み重ねることで光ダクトを
形成することができ、短期間に効率よく施工を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる光ダクトを三階建
て住宅に設けた状態の断面斜視図を示す。
【図2】同実施形態にかかる光ダクトを構成する照明用
分割ダクト、点検・排気用分割ダクト、及びスペーサー
用分割ダクトの斜視図を示す。
【図3】同実施形態にかかる光ダクトの採光・換気用分
割ダクトを住宅に取り付けた状態を示す一部断面を含む
斜視図を示す。
【符号の説明】
1…光ダクト、2a…照明用分割ダクト、2b…点検・
排気用分割ダクト、2c…スペーサー用分割ダクト、2
d…採光・換気用分割ダクト、3…起立部、4…貫通
穴、5…枠体、6…仕切部、7a,7b…分割穴、8…
位置決手段、8a,8b…段部、9…照明部、10…拡
散板、11…通気部、12…ガラリ、13…採光体、1
4…排気装置、15…換気部、16…ケース、17a…
第一透明板(透明板)、17b…第二透明板(透明板)
17c…第三透明板(透明板)17d…第四透明板(透
明板)、18…液体、19…ガラリ、20a,20b…
連通穴

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一階又は二階以上の階層を有する建物の
    各階層に挿通するように立設され、外部から自然光を採
    光し、該自然光を上下方向に形成された連通穴の内周面
    で反射させて当該自然光を所望の階層に導いて照射する
    光ダクトにおいて、内周面が鏡面状をなす上下方向の貫
    通穴(4)を備え、且つ上方に向けて積み上げ可能に形
    状設定された複数の分割ダクト(2a,2b,2c,2
    d)からなり、前記貫通穴(4)で連通穴を形成するよ
    うに、複数の分割ダクト(2a,2b,2c,2d)が
    積み上げられてなることを特徴とする光ダクト。
  2. 【請求項2】 前記複数の分割ダクト(2a,2b,2
    c,2d)のうち、少なくとも一つの分割ダクト(2
    a)が、階層内に自然光を照射する照明部(9)を備え
    てなる請求項1記載の光ダクト。
  3. 【請求項3】 前記複数の分割ダクト(2a,2b,2
    c,2d)のそれぞれは、隣接する分割ダクト(2a,
    2b,2c,2d)同士の位置決めを行う位置決手段
    (8)を備えてなる請求項1又は2記載の光ダクト。
  4. 【請求項4】 外部からの自然光の入射方向を屈折させ
    る採光体(13)を介して連通穴内に自然光が入射する
    ように構成されてなる請求項1乃至3の何れかに記載の
    光ダクト。
  5. 【請求項5】 前記複数の分割ダクト(2a,2b,2
    c,2d)の少なくとも一つの分割ダクト(2d)が、
    貫通穴4の開口部に前記採光体(13)を備え、該採光
    体(13)は、上下方向に所定間隔を有して対向配置さ
    れた少なくとも三枚の透明板(17a,17b,17
    c,17d)を備え、該透明板(17a,17b,17
    c,17d)間に形成された空間の最上層の空間を除く
    他の空間の少なくとも一層に透過性を有する液体(1
    8)が封入されてなる請求項4記載の光ダクト。
  6. 【請求項6】 前記複数の分割ダクト(2a,2b,2
    c,2d)の少なくとも一つの分割ダクト(2d)が、
    貫通穴(4)内の気体を建物外部を排気する排気装置
    (14)、又は外気を貫通穴(4)に吸気する吸気装置
    の少なくとも何れか一方を備えるとともに、他の分割ダ
    クトの少なくとも一つの分割ダクト(2b)が、階層内
    と貫通穴(4)内とで気体を流通させる通気部(11)
    を備えてなる請求項1乃至5の何れかに記載の光ダク
    ト。
  7. 【請求項7】 前記複数の分割ダクト(2a,2b,2
    c,2d)のそれぞれは、前記貫通穴(4)を仕切って
    貫通した一対の分割穴(7a,7b)を形成する透明、
    又は鏡面状の仕切部(6)を更に備え、前記通気部(1
    1)は、一対の分割穴(7a,7b)のそれぞれと階層
    内とを流体的に接続してなり、前記排気装置(14)又
    は吸気装置が、一方の分割穴(7a)と建物外部との間
    で気体を流動可能に設けられ、しかも前記複数の分割ダ
    クト(2a,2b,2c,2d)のうち、少なくとも一
    つの分割ダクト(2d)が、他方の分割穴(7b)と外
    部とを流体的に接続する換気部(15)を備えてなる請
    求項6記載の光ダクト。
  8. 【請求項8】 一階又は二階以上の階層を有する建物の
    各階層に挿通するように立設され、外部から自然光を採
    光し、該自然光を上下方向に形成された連通穴の内周面
    で反射させて当該自然光を所望の階層に導いて照射する
    光ダクトに用いる光ダクト用資材であって、請求項1乃
    至7に記載の分割ダクト(2a,2b,2c,2d)の
    何れかにより構成されたことを特徴とする光ダクト用資
    材。
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KR101093453B1 (ko) 2008-12-22 2011-12-14 코오롱건설주식회사 자연채광장치

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