JP4246728B2 - 躯体内温度管理システム - Google Patents

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Description

本発明は、躯体内温度管理システムに関するものである。
従来、建築物として、例えば、屋根の下方に形成される小屋空間と、床の下方に形成される床下空間とが、内壁空間(内壁空洞)を介して連通している住宅において、所定箇所にファン等の送気装置を設置し、その送気装置により、小屋空間、内壁空間および床下空間に空気を循環させるエアサイクル住宅が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前記送気装置を用いたエアサイクル住宅では、送気装置から音(騒音)が発せられるので、不快であり、また、送気装置のメンテナンスを必要とし、また、コストが高いという欠点がある。
また、送気装置を用いないエアサイクル住宅として、その住宅の外壁の内側と、屋根の下方とに断熱材よりなる通気用壁を設け、この通気用壁と、外壁および屋根面との間に形成された通気路(通気層)内に、外気(空気)を取り入れ、さらに、通気路内の空気に外壁や屋根を介して太陽熱(熱)を吸収させ、通気路内に生じる空気の圧力差を利用して、空気を循環させるように構成されているものがある。
しかしながら、前記送気装置を用いないエアサイクル住宅では、太陽光が外部から外壁の外面や屋根の外面に照射され、熱が外壁や屋根を伝わって、通気路内の空気に伝達され、これにより通気路内の空気が暖められるので、熱効率が悪いという欠点がある。
また、通気路内の空気のうち、太陽光が照射された部位に対応する部分の空気が暖められ、一方、太陽光が照射される部位は、経時的に変化するので、空気を円滑に循環させるのは、困難である。
特開平10−132301号公報
本発明の目的は、簡易な構造で、建築物の躯体内空間における通気を容易かつ確実に行うことができる躯体内温度管理システムを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(18)の本発明により達成される。
(1) 建築物の略北側に設けられた筐体と、
前記建築物の外部から太陽光を採光する採光部と、
前記建築物の躯体内空間のうち、該建築物の屋根の下方に形成される小屋空間よりも鉛直方向下側の躯体内空間に設けられ、前記採光部を介して採光された太陽光を受光して熱を吸収する吸熱部と、
太陽光を前記採光部から前記吸熱部へ導光する導光手段とを有し、
前記吸熱部が前記導光手段によって導光された太陽光を受光して熱を吸収することにより、該吸熱部の周囲の空気の温度が上昇して上昇気流が発生し、これにより前記躯体内空間内を空気が流れるよう構成されており、
前記採光部は、前記建築物の略北側で、かつ前記筐体の鉛直方向上側に設けられ、略東側および/または略西側から太陽光を採光し得るよう構成され、
前記導光手段は、前記筐体の略西側の内面に設けられた第1の反射面と、前記筐体の略東側の内面に設けられた第2の反射面と、前記筐体の鉛直方向下側の内面に設けられた第3の反射面とを有し、前記採光部において略東側から採光された太陽光が、前記第1の反射面で前記第3の反射面に向って反射し、その反射光が、前記第3の反射面で前記建築物の内側に向って反射し、前記採光部において略西側から採光された太陽光が、前記第2の反射面で前記第3の反射面に向って反射し、その反射光が、前記第3の反射面で前記建築物の内側に向って反射するように構成されていることを特徴とする躯体内温度管理システム。
(2) 前記吸熱部は、少なくとも床下空間に設けられている上記(1)に記載の躯体内温度管理システム。
(3) 前記吸熱部は、少なくとも、隣接する上下の階の間に形成されるふところ空間に設けられている上記(1)に記載の躯体内温度管理システム。
(4) 前記吸熱部は、少なくとも内壁空間に設けられている上記(1)に記載の躯体内温度管理システム。
(5) 前記導光手段は、前記採光部を介して採光された太陽光を次々と反射して導光する複数の反射板を有する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
) 前記導光手段は、前記採光部を介して採光された太陽光を、前記建築物の所定の室内を経由して前記吸熱部へ導光するよう構成されている上記(1)ないし()のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
) 前記導光手段は、前記太陽光を反射させずに前記室内を通過させるよう構成されている上記()に記載の躯体内温度管理システム。
) 前記採光部を介して採光される太陽光の光量を調整する光量調整手段を有する上記(1)ないし()のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
) 前記光量調整手段は、前記採光部の太陽光の採り入れ口を開閉するシャッタである上記()に記載の躯体内温度管理システム。
10) 前記建築物の外部から前記躯体内空間に空気を流入する流入部と、前記躯体内空間内の空気を前記建築物の外部に流出する流出部とを有する上記(1)ないし()のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
11) 前記流入部は、その空気の流入口を開閉し得るよう構成され、前記流出部は、その空気の流出口を開閉し得るよう構成されている上記(10)に記載の躯体内温度管理システム。
12) 前記躯体内空間の複数箇所に設けられ、電気エネルギーで発熱する人工熱源を有し、
前記人工熱源を前記躯体内空間の温度制御の補助熱源として用いるよう構成されている上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
13) 前記躯体内空間の温度が略均一になるように、前記人工熱源の駆動を制御する温度制御手段を有する上記(12)に記載の躯体内温度管理システム。
14) 前記人工熱源は、前記吸熱部が設置されていない箇所に設置されている上記(12)または(13)に記載の躯体内温度管理システム。
15) 前記人工熱源は、前記吸熱部が設置されていない箇所と、前記吸熱部が設置されている箇所とに設置されており、
前記吸熱部が設置されていない箇所に設置されている人工熱源の稼動率は、前記吸熱部が設置されている箇所に設置されている人工熱源の稼動率より高い上記(12)または(13)に記載の躯体内温度管理システム。
16) 前記採光部は、前記建築物の屋根の最下部より鉛直方向下側に設けられている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
17) 前記採光部は、複数箇所に設けられており、そのうちの1つの採光部と、他の1つの採光部とは、互いの採光面同士が異なる方向を向くように設置されている上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
18) 前記吸熱部は、複数箇所に設けられており、そのうちの1つの吸熱部と、他の1つの吸熱部とは、互いの吸熱面同士が異なる方向を向くように設置されている上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。



本発明によれば、簡易な構造で、建築物の躯体内空間(躯体内)における通気や空気の循環を容易かつ確実に行うことができ、これにより、躯体内の温度や湿度の管理を容易に行うことができる。これによって、建築物を、快適に利用することができ、また、建築物の耐久性を向上させることができる。
また、吸熱部が小屋空間よりも鉛直方向下側の躯体内空間に設けられているので、小屋空間よりも下側の箇所において、駆動力となる上昇気流を発生させることができ、これによって、躯体内空間における通気や空気の循環をより確実に行うことができる。
また、吸熱部は、躯体内空間の任意の箇所に設けることができるので、吸熱部を躯体内の目的箇所に設けることにより、その目的箇所において駆動力となる上昇気流を発生させることができる。これにより、躯体内空間における空気の流れや循環を自在に設定することができる。
また、吸熱部により太陽光を効率良く熱に変換することができるとともに、太陽光が躯体内空間において吸熱部に照射(受光)されるので、吸熱部に吸収された熱(熱エネルギー)が、効率良く、吸熱部の周囲の空気に伝達され、その空気の温度が上昇させることができ、熱効率が非常に良い。
また、ファン等の送気装置を設ける必要がないので、騒音がなく、快適であり、また、メンテナンスが不要であり、また、コストを低減することができる。また、モータ等の駆動源を必要としないので、省エネルギー化を図ることができる。
以下、本発明の躯体内温度管理システムを添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の躯体内温度管理システムの第1実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図、図2は、図1に示す躯体内温度管理システムのブロック図、図3は、図1に示す躯体内温度管理システムの作用(機能)を説明するための断面図である。
なお、説明の都合上、図1および図3において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。
図1に示すように、住宅(建築物)10は、2階建てであり、室31、32および33、図示しない玄関、図示しない廊下等を画成する躯体20を有している。なお、室31〜33は、それぞれ、居間や寝室に限らず、この他、例えば、キッチン、浴室、トイレ等、種々のものであってよい。
躯体20は、屋根部(屋根)21と、外壁部22と、屋根部21および外壁部22の内面に積層された断熱材23と、基台部24と、室31を画成する内壁部251、天井252および床253と、室32を画成する内壁部261、天井262および床263と、室33を画成する内壁部271、天井272および床273とを有している。また、躯体20の内部には、躯体内空間40が形成されている。
この躯体内空間40は、小屋空間41、床下空間42、ふところ空間43、および内壁空間(内壁空洞)44、45、46で構成されている。すなわち、躯体内空間40は、小屋空間41、床下空間42、ふところ空間43、および内壁空間44、45、46が連通して形成される一続きの空間(連通空間)である。
小屋空間41は、屋根の下方に形成される空間、すなわち、屋根部21と、室31の天井252の上部および室33の天井272の上部との間に形成される空間である。
また、床下空間42は、基台部24と、室32の床263の下部および室33の床273の下部との間に形成される空間である。
また、ふところ空間43は、隣接する上下の階の間(本実施形態では、1階と2階の間)に形成される空間、すなわち、室31の床253の下部と室32の天井262の上部との間に形成される空間である。
また、内壁空間(内壁空洞)44は、外壁部(側壁)22と、内壁部251、261との間に上下方向に沿って形成される空間、また、内壁空間45は、内壁部251、261と、内壁部271との間に上下方向に沿って形成される空間、また、内壁空間46は、外壁部22と、内壁部271との間に上下方向に沿って形成される空間である。
また、住宅10の屋根部21の上面(外面)には、その略全体(全面)に、太陽電池(ソーラパネル)11が設置されている。そして、住宅10の所定箇所には、太陽電池11で生成(発電)された電気エネルギー(電力)を蓄積(充電)する図示しない充電部を有する充電装置が設置されている。
この住宅10には、小屋空間41よりも鉛直方向下側(以下、単に「下側」と言う)の躯体内空間40のうちの所定箇所(目的箇所)において、空気を暖める(空気の温度を上昇させる)ことにより、上昇気流(空気の駆動力)を発生させ、これにより躯体内空間40内に空気を流す(循環させる)躯体内温度管理システム1が設けられている。
躯体内温度管理システム1は、住宅10の外部から太陽光を採光する3つ(複数)の採光部81、82および83と、太陽光を受光して熱(太陽熱)を吸収する2つ(複数)の吸熱部(吸熱部材)91および92と、太陽光を採光部81、82、83から吸熱部91、92へ導光する導光手段7とを備えている。
各採光部81〜83は、それぞれ、屋根部21の最下部より下側に設けられている。
また、これら3箇所(複数箇所)に設けられている採光部81〜83のうち、採光部82と、採光部83とは、互いの採光面同士が同じ方向を向くように設置されており、採光部81と、前記採光部82および83とは、互いの採光面同士が異なる方向を向くように設置されている。これにより、太陽光を種々の角度から採光することができる。
より詳細に説明すると、採光部81は、1階の側壁より下側に設けられている。具体的には、室33の右側の外壁部22の下部には、開口221が形成されている。また、室33の右側の外壁部22の右側であって、前記開口221に対応する位置には、基台部24から上方に向って立設された壁部26が設けられている。この壁部26は、上側から見たとき略コの字状をなし、開口221を囲むように形成されている。そして、採光部81は、壁部26の上部に、壁部26の上部と外壁部22とで形成される開口を塞ぐように設けられている。また、採光部81は、その左側(室33側)より右側(室33と反対側)が低くなるように傾斜している。
また、採光部82は、2階の側壁に設けられている。具体的には、2階の室31の左側の外壁部22の内壁部251に対応する部位には、開口222が形成されており、採光部82は、その開口222に嵌め込まれている。
また、採光部83は、1階の側壁に設けられている。具体的には、1階の室32の左側の外壁部22の内壁部261に対応する部位には、開口223が形成されており、採光部83は、その開口223に嵌め込まれている。
前記採光部81〜83は、それぞれ、本実施形態では、光透過性を有する板体(光透過部材)で構成されている。また、各採光部81〜83の構成材料としては、それぞれ、例えば、各種ガラスや各種樹脂等を用いることができる。
また、各採光部81〜83は、それぞれ、太陽光の直射を長時間受けることができる位置、例えば、南側に面する位置に配設されているのが好ましい。
なお、採光部の数は、3つに限らず、例えば、1つ、2つ、または4つ以上でもよい。
また、採光部81の外側には、採光部81を介して採光される太陽光の光量を調整する光量調整手段として、採光部81の太陽光の採り入れ口(窓部)を開閉するシャッタ131が設けられている。シャッタ131は、図示しない駆動機構を有し、その駆動機構により駆動されて開閉するようになっている。また、シャッタ131は、そのシャッタ131が開いているときに採光部81を介して採光される太陽光の光量を100%としたとき、シャッタ131が閉じているときでも、採光部81を介して採光される太陽光の光量が0%とならないように(完全には遮光されないように)構成されている。なお、シャッタ131が閉じているとき、採光部81を介して採光される太陽光の光量が略0%となるように構成することもできる。
また、採光部82の外側には、採光部82を介して採光される太陽光の光量を調整する光量調整手段として、採光部82の太陽光の採り入れ口(窓部)を開閉するシャッタ132が設けられており、また、採光部83の外側には、採光部83を介して採光される太陽光の光量を調整する光量調整手段として、採光部83の太陽光の採り入れ口(窓部)を開閉するシャッタ133が設けられている。各シャッタ132および133の構成は、それぞれ、前記シャッタ131と同様であるので、その説明は省略する。
なお、各シャッタ131、132および133は、それぞれ、採光部81、82、83の外側に限らず、採光部81、82および83の内側(躯体内空間40)に設けられていてもよい。
各吸熱部91および92は、それぞれ、小屋空間41よりも下側の躯体内空間40に設けられている。
また、これら2箇所(複数箇所)に設けられている吸熱部91と、吸熱部92とは、互いの吸熱面同士が異なる方向を向くように設置されている。これにより、太陽光を種々の角度から受光することができる。
より詳細に説明すると、吸熱部91は、床下空間42、すなわち、1階の室32の床263の下側に設けられている。
また、吸熱部92は、内壁空間44、すなわち、1階の室32の左側の外壁部22(断熱材23)の内側に設けられている。
前記吸熱部91および92は、それぞれ、本実施形態では、板状をなしている。
また、各吸熱部91および92の構成材料としては、それぞれ、太陽熱(太陽光)の吸収率が高いもの、すなわち、吸熱部91、92が設置される部位(設置面)よりも太陽熱(太陽光)の吸収率が高いものを用いる。
なお、吸熱部の数は、2つに限らず、例えば、1つ、または3つ以上でもよい。
また、吸熱部の位置は、前記床下空間42や内壁空間44に限らず、この他、例えば、ふところ空間43、内壁空間45、46等が挙げられる。すなわち、吸熱部は、床下空間42、ふところ空間43、内壁空間44、45、46のうちの、1つまたは2つ以上(複数)の領域に設けられていてもよい。また、前記各領域には、それぞれ、吸熱部を1つ設けてもよく、また、複数設けてもよい。
導光手段7は、6つ(複数)の反射板(反射面)701〜706、すなわち、床下空間42に配設された反射板701〜703と、内壁空間44に配設された反射板704〜706とを有している。
この場合、反射板701〜703の位置(配置)および姿勢(傾斜角度)は、採光部81を介して採光された太陽光が、反射板701〜703により次々と反射され、吸熱部91に照射されるように設定される。
また、反射板704〜706の位置および姿勢は、採光部82を介して採光された太陽光が、反射板704〜706により次々と反射され、吸熱部92に照射され、かつ、採光部83を介して採光された太陽光が、反射板706で反射されて吸熱部92に照射されるように設定される。
各反射板701〜706としては、それぞれ、反射率の高い反射面を有するものを用いるのが好ましい。具体的には、反射板701〜706の反射面の反射率は、95%以上であるのが好ましく、98%以上であるのがより好ましい。また、反射板701〜706の構成材料(反射板701〜706の反射面の構成材料)としては、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の金属材料を用いることができる。
反射板701〜706として反射率の高い反射面を有するものを用いることにより、これらによって導光される太陽光の損失を抑制することができ、太陽光の導光を効率良く行うことができる。
なお、導光手段を構成する反射板の数は、複数に限らず、1つでもよい。
また、導光手段は、反射板に限らず、例えば、管状をなす光ダクト等で構成してもよい。
また、躯体内温度管理システム1は、躯体内空間40の複数箇所に設けられ、電気エネルギーで発熱する人工熱源として、8つ(複数)のLED(発光ダイオード)121〜128、すなわち、ふところ空間43に配設されたLED121〜123と、床下空間42に配設されたLED124、内壁空間45に配設されたLED125および126と、内壁空間46に配設されたLED127および128とを有している。各LED121〜128は、それぞれ、躯体内空間40の温度制御の補助熱源として用いられる。すなわち、LEDを発光(駆動)させると発熱するので、この躯体内温度管理システム1では、各LED121〜128が発するJ熱(熱エネルギー)を利用し、躯体内空間40の温度制御(温度調整)が行われる。また、これらのうちのLED122、125および126は、それぞれ、補助光源(補助照明)としても用いられる。
各LED121〜128は、それぞれ、吸熱部91、92が設置されていない箇所に設置されている。
ここで、LEDの寸法は小さく、その空気抵抗は非常に小さいので、人工熱源としてLEDを用いることにより、空気は、躯体内空間40内を円滑に流れることができる。
また、人工熱源としてLEDを用いるので、それを、所定の室内を補助的に照明する補助光源(補助照明)として兼用することができる。
なお、LED(人工熱源)を設置する箇所(位置)は、図示の箇所には限定されない。
LED(人工熱源)の好適な設置箇所(設置位置)としては、例えば、導光手段7により太陽光を導き難い箇所(位置)等が挙げられる。
また、LED(人工熱源)を、吸熱部91、92が設置されていない箇所と、吸熱部91、92が設置されている箇所とに設置してもよい。この場合は、吸熱部91、92が設置されていない箇所に設置されているLEDの稼動率を、吸熱部91、92が設置されている箇所に設置されているLEDの稼動率より高くするのが好ましい。
また、躯体内温度管理システム1は、室31に設けられ、LED122から発せられた光を室31内に放光(照射)する放光部141およびLED125から発せられた光を室31内に放光する放光部142と、室32に設けられ、LED122から発せられた光を室32内に放光する放光部143およびLED126から発せられた光を室32内に放光する放光部144と、室33に設けられ、LED125から発せられた光を室33内に放光する放光部145およびLED126から発せられた光を室33内に放光する放光部146とを有している。
具体的には、室31の床253のLED122に対応する部位には、図示しない開口が形成されており、放光部141は、その開口に嵌め込まれている。
また、室31の右側の内壁部251のLED125に対応する部位には、図示しない開口が形成されており、放光部142は、その開口に嵌め込まれている。
また、室32の天井262のLED122に対応する部位には、図示しない開口が形成されており、放光部143は、その開口に嵌め込まれている。
また、室32の右側の内壁部261のLED126に対応する部位には、図示しない開口が形成されており、放光部144は、その開口に嵌め込まれている。
また、室33の左側の内壁部271のLED125に対応する部位には、図示しない開口が形成されており、放光部145は、その開口に嵌め込まれている。
また、室33の左側の内壁部271のLED126に対応する部位には、図示しない開口が形成されており、放光部146は、その開口に嵌め込まれている。
前記放光部141〜146は、それぞれ、本実施形態では、光透過性を有する部材(光透過部材)と、光を拡散する拡散板等の光学部品とで構成されている。
なお、前記LED122、125および126の近傍には、それぞれ、図示しない反射板等が設けられており、対応する2つの放光部に向って光を照射し得るように構成されている。
また、躯体内温度管理システム1は、住宅10の外部から躯体内空間40に空気を流入(導入)する換気部(流入部)102と、躯体内空間40内の空気を住宅10の外部に流出(排出)する換気部(流出部)101とを備えている。
換気部101は、屋根部21の右側の頂上部(中央部)に形成され、小屋空間41と外部とを連通する図示しない開口(空気の流出口)と、この開口を開閉する図示しないシャッタとで構成されている。
また、換気部102は、左側の外壁部22の下部に形成され、床下空間42と外部とを連通する図示しない開口(空気の流入口)と、この開口を開閉する図示しないシャッタとで構成されている。
前記各シャッタは、それぞれ、図示しない駆動機構を有し、その駆動機構により駆動されて開閉するようになっている。
また、図2に示すように、躯体内温度管理システム1は、住宅10内の所定箇所に設置された制御装置15を有している。制御装置15は、CPU(制御手段)、メモリ(記憶手段)、表示部、操作部および電源部(いずれも図示せず)等を有し、例えば、前述したLED121〜128、シャッタ131〜133の駆動機構、換気部101および102のシャッタの駆動機構等、躯体内温度管理システム1全体の駆動(作動)を制御する。なお、制御装置15により、温度制御手段の主機能が達成される。
前述した充電装置の充電部に蓄積(充電)されている電気エネルギー(電力)は、前記制御装置15、LED121〜128、シャッタ131〜133の駆動機構、換気部101および102のシャッタの駆動機構や、その他、住宅10内の各部において、使用される。
次に、躯体内温度管理システム1の作用(動作)について説明する。
住宅10の居住者等のユーザ(使用者)が制御装置15の操作部の電源スイッチをオンすると、制御装置15が作動する。
図3に示すように、太陽光は、採光部81から床下空間42に採光され、反射板701〜703により次々と反射され、吸熱部91に照射される。これにより、吸熱部91は、太陽光を受光し、その熱(太陽熱)を吸収して、温度が上昇し、これによって、吸熱部91の周囲(近傍)の空気の温度が上昇して上昇気流(空気の駆動力)が発生する。
また、太陽光は、採光部82から内壁空間44に採光され、反射板704〜706により次々と反射され、吸熱部92に照射されるとともに、採光部83から内壁空間44に採光され、反射板706で反射されて吸熱部92に照射される。これにより、吸熱部92は、太陽光を受光し、その熱(太陽熱)を吸収して、温度が上昇し、これによって、吸熱部92の周囲(近傍)の空気の温度が上昇して上昇気流(空気の駆動力)が発生する。
これにより、図3中の破線の矢印で示すように、躯体内空間40内を空気が円滑に流れる(循環する)。これによって、躯体内空間40の温度や湿度を略均一にすることができ、また、躯体内空間40の湿気を除去することができる。
ここで、換気部101および102の開口が閉じている場合は、これらからは、躯体内空間40内の空気は流出せず、躯体内空間40内の熱エネルギーは放出されない。これにより、吸熱部91および92で発生した熱により、躯体内空間40全体が確実に暖められ、住宅10内の全体を効率良く暖める(暖房する)ことができる。
一方、換気部101および102の開口が開いている場合は、住宅10の外部の空気が換気部102から床下空間42(躯体内空間40)に流入し、小屋空間41(躯体内空間40)内の空気が換気部101から住宅10の外部に流出する。これにより、躯体内空間40を換気することができるとともに、躯体内空間40内の熱エネルギーを放出することができ、躯体内空間40の温度の上昇が抑制され、住宅10内の温度の上昇を抑制することができる。
また、LED121〜128のうちの所定のLEDが点灯して発光すると、そのLEDが発する熱(熱エネルギー)により、そのLEDの周囲の温度が上昇する。従って、躯体内空間40のうちの温度が低い箇所に設置されているLEDを点灯(発光)させることにより、より確実に躯体内空間40の温度を均一にすることができる。
また、LED122が点灯すると、そのLED122から発せられた光は、放光部141および142を介して室31および32内に照射され、室31および32内が照明される。
また、LED125が点灯すると、そのLED125から発せられた光は、放光部142および145を介して室31および33内に照射され、室31および33内が照明される。
また、LED126が点灯すると、そのLED126から発せられた光は、放光部144および146を介して室32および33内に照射され、室32および33内が照明される。
また、この躯体内温度管理システム1では、制御装置15は、例えば、季節、時間帯、天候、気温、湿度等の諸条件に応じて、LED121〜128の駆動(点灯/消灯)、シャッタ131〜133の駆動機構の駆動(開/閉)、換気部101および102のシャッタの駆動機構の駆動(開/閉)を制御し、躯体内空間40の温度や湿度を調整(制御)する。
この場合、例えば、制御装置15は、躯体内空間40の温度が略均一になるように、LED121〜128の駆動を制御する。すなわち、LED121〜128のうち、躯体内空間40のうちの温度が低い箇所に設置されているLEDを点灯(発光)させる。これにより、より容易に、かつ、より確実に躯体内空間40の温度を均一にすることができる。
以上説明したように、この躯体内温度管理システム1によれば、簡易な構造で、住宅10の躯体内空間40における通気や空気の循環を容易かつ確実に行うことができ、これにより、躯体内空間40の温度や湿度の管理を容易に行うことができる。これによって、住宅10において快適に生活することができ、また、住宅10の耐久性を向上させることができる。
また、吸熱部91および92が小屋空間41よりも下側の躯体内空間40に設けられているので、小屋空間41よりも下側の箇所において、駆動力となる上昇気流を発生させることができ、これによって、躯体内空間40における通気や空気の循環をより確実に行うことができる。
また、吸熱部を躯体内空間40の任意の箇所に設けることができ、よって、吸熱部を躯体内空間40の目的箇所に設けることにより、その目的箇所において駆動力となる上昇気流を発生させることができる。これにより、躯体内空間40における空気の流れや循環を自在に設定することができる。
また、吸熱部91、92により太陽光を効率良く熱に変換することができるとともに、太陽光が躯体内空間40において吸熱部に照射(受光)されるので、吸熱部91、92に吸収された熱(熱エネルギー)が、効率良く、吸熱部91、92の周囲の空気に伝達され、その空気の温度が上昇させることができ、熱効率が非常に良い。
また、躯体内空間40に空気を流すためのファン等の送気装置を設ける必要がないので、騒音がなく、快適である。
また、採光部81〜83が屋根部21の最下部より下側に設けられているので、その採光部81〜83から、小屋空間41よりも下側の躯体内空間40に設けられている吸熱部91および92に、容易に、太陽光を導くことができる。
また、採光部81〜83が屋根部21の最下部より下側に設けられているので、屋根部21の略全体を、他の用途に活用することができる。すなわち、前述したように、屋根部21の略全体(全面)に、太陽電池11を設置することができる。
次に、本発明の躯体内温度管理システムの第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の躯体内温度管理システムの第2実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図4において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。
以下、第2実施形態の躯体内温度管理システム1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の躯体内温度管理システム1は、採光部を介して採光された太陽光を反射させずに吸熱部へ導光する導光手段を有している。
すなわち、図4に示すように、第2実施形態の躯体内温度管理システム1では、図1に示す導光手段7の反射板704〜706が省略されている。
また、吸熱部92に代えて、2つ(複数)の吸熱部93および94が、内壁空間44に設けられている。この場合、吸熱部93は、2階の室31の左側の内壁部251の外側に設置され、吸熱部94は、1階の室32の左側の内壁部261の外側に設置されている。
太陽光は、採光部82から内壁空間44に採光され、反射されずに、吸熱部93に照射され、また、採光部83から内壁空間44に採光され、反射されずに、吸熱部94に照射さる。
この躯体内温度管理システム1によれば、前述した第1実施形態の躯体内温度管理システム1と同様の効果が得られる。
次に、本発明の躯体内温度管理システムの第3実施形態について説明する。
図5は、本発明の躯体内温度管理システムの第3実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図5において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。
以下、第3実施形態の躯体内温度管理システム1について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図5に示すように、第3実施形態の躯体内温度管理システム1では、住宅10の右側の障害物200を避けるため、壁部26の高さが高く設定されている。
また、反射板703に代えて、反射板(反射面)707が、室33の右側の外壁部22の外側に設置され、反射板(反射面)708が、壁部26の内側に設置されている。
また、吸熱部91に代えて、吸熱部95が、基台部24の上部(内側)に設置されている。
採光部81を介して採光された太陽光は、反射板707、708、701および702により次々と反射され、吸熱部95に照射される。
この躯体内温度管理システム1によれば、前述した第2実施形態の躯体内温度管理システム1と同様の効果が得られる。
次に、本発明の躯体内温度管理システムの第4実施形態について説明する。
図6は、本発明の躯体内温度管理システムの第4実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図6において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。
以下、第4実施形態の躯体内温度管理システム1について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の躯体内温度管理システム1は、採光部を介して採光された太陽光を、住宅(建築物)10の所定の室内を経由して吸熱部へ導光するとともに、その際、太陽光を反射させずに前記室内を通過させる導光手段を有している。
すなわち、図6に示すように、第4実施形態の躯体内温度管理システム1では、採光部81およびシャッタ131に代えて、採光部84およびシャッタ134が設けられている。具体的には、室33の右側の外壁部22の内壁部271に対応する部位には、開口224が形成されており、採光部84は、その開口224に嵌め込まれている。また、採光部84の外側には、採光部84を介して採光される太陽光の光量を調整する光量調整手段として、採光部84の太陽光の採り入れ口(窓部)を開閉するシャッタ134が設けられている。
また、反射板701〜703に代えて、反射板(反射面)709および710が、床下空間42に設置されている。
また、吸熱部91および94に代えて、吸熱部96および97が設置されている。吸熱部96は、内壁空間45、すなわち、1階の室32の右側の内壁部261の外側に設置されている。また、吸熱部97は、床下空間42、すなわち、基台部24の上部(内側)に設置されている。
また、室33の右側の内壁部271には、光透過性を有する窓部161が設けられ、室33の左側の内壁部271から床273にかけて、光透過性を有するL字状の窓部162が設けられている。
また、1階の室32の左側の内壁部261および床263には、それぞれ、光透過性を有する窓部163および164が設けられている。
太陽光は、採光部84から内壁空間46に採光され、窓部161を透過し、室33内を通り(経由し)、窓部162を透過する。窓部162を透過した太陽光の一部は、吸熱部96に照射され、残部は、反射板709および710により次々と反射され、吸熱部97に照射される。
また、太陽光は、採光部83から内壁空間44に採光され、窓部163を透過し、室32内を通り(経由し)、窓部164を透過し、吸熱部97に照射される。
この躯体内温度管理システム1によれば、前述した第2実施形態の躯体内温度管理システム1と同様の効果が得られる。
次に、本発明の躯体内温度管理システムの第5実施形態について説明する。
図7は、本発明の躯体内温度管理システムの第5実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図、図8は、図7に示す躯体内温度管理システムの採光部および導光手段の一部(ユニット)を示す断面図(図7中のA−A線での断面図)、図9は、図7に示す躯体内温度管理システムの採光部および導光手段の一部(ユニット)を示す斜視図である。
なお、図9では、外部からは見ることができない内部の各反射板が、あたかも見えるかのように、模式的に記載されている。そして、各反射板を他の部分と区別し易くするために、各反射板に斜線を付している。
また、図7〜図9において、上下方向が鉛直方向であり、東西南北の方向(方位)は、図中に矢印で示されている。
また、説明の都合上、図7〜図9において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。
以下、第5実施形態の躯体内温度管理システム1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図7に示すように、第5実施形態の躯体内温度管理システム1が適用された住宅10では、2階の室31および1階の室32は、それぞれ、北側に位置し、室33は、南側に位置している。そして、この第5実施形態の躯体内温度管理システム1では、採光部6は、住宅10の北側に設けられ、略東側および略西側から太陽光を採光し得るよう構成されている。
また、吸熱部98は、床下空間42、すなわち、基台部24の上部(内側)に設置されている。
また、換気部102に代えて、換気部(流入部)103が、右側の外壁部22の下部に設けられている。換気部103は、右側の外壁部22の下部に形成され、床下空間42と外部とを連通する図示しない開口(空気の流入口)と、この開口を開閉する図示しないシャッタとで構成されている。このシャッタは、図示しない駆動機構を有し、その駆動機構により駆動されて開閉するようになっている。
図7〜図9に示すように、躯体内温度管理システム1の採光部6および導光手段7の一部は、ユニット化されており、以下、これを「ユニット100」と言う。すなわち、ユニット100は、筐体(ケーシング)5と、この筐体5に設けられた採光部6および導光手段7の一部とで構成されている。
筐体5は、北側から見たときの外観形状が略五角形(上側が略三角形)をなし、その鉛直方向上側(以下、単に「上側」と言う)に採光部6が設けられている採光部側ケーシング51と、北側から見たときの外観形状が略四角形をなし、その鉛直方向下側(以下、単に「下側」と言う)の南側(図7中の右側)の端部に開口521が形成されている出射部側ケーシング52とで構成されている。出射部側ケーシング52は、採光部側ケーシング51の下側の端部の南側に位置し、これら採光部側ケーシング51の中空部(内部)と出射部側ケーシング52の中空部とは、互いに連通している。なお、筐体5は、採光部側ケーシング51と出射部側ケーシング52とを一体的に形成したものでもよく、また、別体の採光部側ケーシング51と出射部側ケーシング52とを接合(固着)して形成したものでもよい。
また、筐体5の採光部側ケーシング51は、住宅10の外部に位置している。すなわち、採光部側ケーシング51は、住宅10の北側の外壁部22の外面に設置されている。
一方、出射部側ケーシング52は、住宅10の内部に位置している。すなわち、出射部側ケーシング52は、住宅10の北側の躯体20の、床下空間42に対応する位置に形成されている孔部を挿通し、床下空間42に挿入されている。
この筐体5は、断熱されているのが好ましい。すなわち、筐体5の内面には、例えば、断熱ボード(断熱板)等の断熱層(断熱材)が設けられているのが好ましい。これにより、結露を防止することができる。
また、採光部側ケーシング51の上端には、開口511が形成されており、その上端に、採光部6が設けられている。すなわち、採光部6は、採光部側ケーシング51の上端に、開口511を塞ぐように設置されている。
前記採光部6は、光透過性を有し、中央部で屈曲した(折れ曲がった)板体(光透過部材)で構成されており、北側から見たときの外観形状が略「へ」の字状をなしている。すなわち、採光部6は、東西方向の中央部から、東側が低くなるように東側に向って傾斜する第1の板状部61と、前記中央部から、西側が低くなるように西側に向って傾斜する第2の板状部62とで構成されている。
第1の板状部61と第2の板状部62とのなす角θは、特に限定されないが、図示例のように、90°より大きく設定されるのが好ましい。
この採光部6では、第1の板状部61を介して東側から太陽光を採光し、第2の板状部62を介して西側から太陽光を採光することができる。
また、採光部6の外側には、採光部6を介して採光される太陽光の光量を調整する光量調整手段として、採光部6の太陽光の採り入れ口(窓部)を開閉する図示しないシャッタが設けられている。
導光手段7は、床下空間42、すなわち、1階の室32の床263の下側に設置された反射板(反射面)711と、筐体5内に設置された5つ(複数)の反射板(反射面)71〜75とで構成されている。
この場合、反射板(第1の反射面)71と、反射板(第2の反射面)72と、反射板(第3の反射面)73は、それぞれ、採光部側ケーシング51内に設置されている。すなわち、反射板71は、採光部側ケーシング51の西側の内面に設置され、反射板72は、採光部側ケーシング51の東側の内面に設置されている。そして、反射板73は、採光部側ケーシング51の下側(鉛直方向下側)の内面に設置されており、この反射板73は、反射板71と反射板72との間に、東西方向沿って延在している(配置されている)。
また、反射板74と、反射板75は、それぞれ、出射部側ケーシング52内に設置されている。すなわち、反射板74は、出射部側ケーシング52の上側の内面に設置され、反射板75は、出射部側ケーシング52の下側の内面に設置されている。
なお、前述したように、筐体5のうち、反射板71、72および73が収納されている採光部側ケーシング51は、住宅10の外部に位置し、反射板74および75が収納されている出射部側ケーシング52は、住宅10の内部に位置している。
ここで、筐体5は、光透過性を有していてもよく、また、遮光性を有していてもよく、また、一部分が光透過性を有し、その残部が遮光性を有していてもよい。但し、筐体5の採光部側ケーシング51の北側の壁部512は、遮光性を有しているのが好ましく、その壁部512の内面に、反射板(反射面)を設けるのが好ましい。これにより、採光部6で採光した光を、その反射板で反射させて、吸熱部98へ導光することができ、光の損失をさらに抑制することができる。
また、採光部側ケーシング51の南側の壁部513の内面に、反射板(反射面)を設けてもよい。これにより、採光部6で採光した光を、その反射板で反射させて、吸熱部98へ導光することができ、光の損失をさらに抑制することができる。
図7〜図9に示すように、太陽が西側に位置しているときは、その太陽光は、採光部6の第2の板状部62から光照射装置1内に採光される。この採光部6において西側から採光された太陽光は、反射板72で反射板73に向って反射し、その反射光は、反射板73で反射板74に向って反射し(住宅10の内側に向って反射し)、その反射光は、反射板74で反射板75に向って反射し、その反射光は、反射板75で反射板711に向って反射し、その反射光は、反射板711で吸熱部98に向って反射して吸熱部98に照射される。
また、太陽が東側に位置しているときは、その太陽光は、採光部6の第1の板状部61から光照射装置1内に採光される。この採光部6において東側から採光された太陽光は、反射板71で反射板73に向って反射し、その反射光は、反射板73で反射板74に向って反射し(住宅10の内側に向って反射し)、その反射光は、反射板74で反射板75に向って反射し、その反射光は、反射板75で反射板711に向って反射し、その反射光は、反射板711で吸熱部98に向って反射して吸熱部98に照射される。
この躯体内温度管理システム1によれば、前述した第1実施形態の躯体内温度管理システム1と同様の効果が得られる。
以上、本発明の躯体内温度管理システムを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の躯体内温度管理システムが適用される住宅(建築物)は、2階建てに限らず、例えば、1階建て、または、3階建て以上であってもよい。また、例えば、地下室が設けられていてもよい。
また、本発明の躯体内温度管理システムが適用される建築物は、住宅に限るものではなく、例えば、ビル等の他の建築物であってもよい。
本発明の躯体内温度管理システムの第1実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図である。 図1に示す躯体内温度管理システムのブロック図である。 図1に示す躯体内温度管理システムの作用(機能)を説明するための断面図である。 本発明の躯体内温度管理システムの第2実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図である。 本発明の躯体内温度管理システムの第3実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図である。 本発明の躯体内温度管理システムの第4実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図である。 本発明の躯体内温度管理システムの第5実施形態が適用された建築物としての住宅の概略構造を示す断面図である。 図7に示す躯体内温度管理システムの採光部および導光手段の一部(ユニット)を示す断面図(図7中のA−A線での断面図)である。 図7に示す躯体内温度管理システムの採光部および導光手段の一部(ユニット)を示す斜視図である。
符号の説明
1 躯体内温度管理システム
10 住宅
11 太陽電池
20 躯体
21 屋根部
22 外壁部
221〜224 開口
23 断熱材
24 基台部
251、261、271 内壁部
252、262、272 天井
253、263、273 床
26 壁部
31、32、33 室
40 躯体内空間
41 小屋空間
42 床下空間
43 ふところ空間
44、45、46 内壁空間
5 筐体
51 採光部側ケーシング
511 開口
512、513 壁部
52 出射部側ケーシング
521 開口
6 採光部
61 第1の板状部
62 第2の板状部
7 導光手段
701〜711 反射板
71〜75 反射板
81〜84 採光部
91〜98 吸熱部
101〜103 換気部
121〜128 LED
131〜134 シャッタ
141〜146 放光部
15 制御装置
161〜164 窓部
100 ユニット
200 障害物

Claims (18)

  1. 建築物の略北側に設けられた筐体と、
    前記建築物の外部から太陽光を採光する採光部と、
    前記建築物の躯体内空間のうち、該建築物の屋根の下方に形成される小屋空間よりも鉛直方向下側の躯体内空間に設けられ、前記採光部を介して採光された太陽光を受光して熱を吸収する吸熱部と、
    太陽光を前記採光部から前記吸熱部へ導光する導光手段とを有し、
    前記吸熱部が前記導光手段によって導光された太陽光を受光して熱を吸収することにより、該吸熱部の周囲の空気の温度が上昇して上昇気流が発生し、これにより前記躯体内空間内を空気が流れるよう構成されており、
    前記採光部は、前記建築物の略北側で、かつ前記筐体の鉛直方向上側に設けられ、略東側および/または略西側から太陽光を採光し得るよう構成され、
    前記導光手段は、前記筐体の略西側の内面に設けられた第1の反射面と、前記筐体の略東側の内面に設けられた第2の反射面と、前記筐体の鉛直方向下側の内面に設けられた第3の反射面とを有し、前記採光部において略東側から採光された太陽光が、前記第1の反射面で前記第3の反射面に向って反射し、その反射光が、前記第3の反射面で前記建築物の内側に向って反射し、前記採光部において略西側から採光された太陽光が、前記第2の反射面で前記第3の反射面に向って反射し、その反射光が、前記第3の反射面で前記建築物の内側に向って反射するように構成されていることを特徴とする躯体内温度管理システム。
  2. 前記吸熱部は、少なくとも床下空間に設けられている請求項1に記載の躯体内温度管理システム。
  3. 前記吸熱部は、少なくとも、隣接する上下の階の間に形成されるふところ空間に設けられている請求項1に記載の躯体内温度管理システム。
  4. 前記吸熱部は、少なくとも内壁空間に設けられている請求項1に記載の躯体内温度管理システム。
  5. 前記導光手段は、前記採光部を介して採光された太陽光を次々と反射して導光する複数の反射板を有する請求項1ないし4のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
  6. 前記導光手段は、前記採光部を介して採光された太陽光を、前記建築物の所定の室内を経由して前記吸熱部へ導光するよう構成されている請求項1ないしのいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
  7. 前記導光手段は、前記太陽光を反射させずに前記室内を通過させるよう構成されている請求項に記載の躯体内温度管理システム。
  8. 前記採光部を介して採光される太陽光の光量を調整する光量調整手段を有する請求項1ないしのいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
  9. 前記光量調整手段は、前記採光部の太陽光の採り入れ口を開閉するシャッタである請求項に記載の躯体内温度管理システム。
  10. 前記建築物の外部から前記躯体内空間に空気を流入する流入部と、前記躯体内空間内の空気を前記建築物の外部に流出する流出部とを有する請求項1ないしのいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
  11. 前記流入部は、その空気の流入口を開閉し得るよう構成され、前記流出部は、その空気の流出口を開閉し得るよう構成されている請求項10に記載の躯体内温度管理システム。
  12. 前記躯体内空間の複数箇所に設けられ、電気エネルギーで発熱する人工熱源を有し、
    前記人工熱源を前記躯体内空間の温度制御の補助熱源として用いるよう構成されている請求項1ないし11のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
  13. 前記躯体内空間の温度が略均一になるように、前記人工熱源の駆動を制御する温度制御手段を有する請求項12に記載の躯体内温度管理システム。
  14. 前記人工熱源は、前記吸熱部が設置されていない箇所に設置されている請求項12または13に記載の躯体内温度管理システム。
  15. 前記人工熱源は、前記吸熱部が設置されていない箇所と、前記吸熱部が設置されている箇所とに設置されており、
    前記吸熱部が設置されていない箇所に設置されている人工熱源の稼動率は、前記吸熱部が設置されている箇所に設置されている人工熱源の稼動率より高い請求項12または13に記載の躯体内温度管理システム。
  16. 前記採光部は、前記建築物の屋根の最下部より鉛直方向下側に設けられている請求項1ないし15のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
  17. 前記採光部は、複数箇所に設けられており、そのうちの1つの採光部と、他の1つの採光部とは、互いの採光面同士が異なる方向を向くように設置されている請求項1ないし16のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
  18. 前記吸熱部は、複数箇所に設けられており、そのうちの1つの吸熱部と、他の1つの吸熱部とは、互いの吸熱面同士が異なる方向を向くように設置されている請求項1ないし17のいずれかに記載の躯体内温度管理システム。
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