JP2003320748A - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JP2003320748A
JP2003320748A JP2002132736A JP2002132736A JP2003320748A JP 2003320748 A JP2003320748 A JP 2003320748A JP 2002132736 A JP2002132736 A JP 2002132736A JP 2002132736 A JP2002132736 A JP 2002132736A JP 2003320748 A JP2003320748 A JP 2003320748A
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JP2002132736A
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English (en)
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Hiromine Yamamoto
寛峰 山本
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Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のインクジェット記録用シートの基本的
な特性を有しながら、インク受理層のインク吸収性、耐
水性、層としての強度のみならず、画像の耐水性や色彩
性にも優れたインクジェット記録用シートを提供するこ
と。 【解決手段】 基材上にインク受理層を設けてなり、該
インク受理層が、保護コロイド中にシラノール変性ポリ
ビニルアルコールを含有する樹脂のエマルジョンを結着
剤として含有する受理層形成用塗工液を塗工・乾燥する
ことにより形成した層であり、且つジメチルアミンとエ
ピクロロヒドリンとの付加重合物を含有する層であるイ
ンクジェット記録用シートとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用シートに関し、さらに詳しくは、基材上にインク受理
層を有し、インク受理層の耐水性、画像の耐水性及び画
像濃度に優れ、特に、ポスター等の屋外での使用に適し
た、インクジェット記録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ利用技術の普及によ
り、コンピュータにより作成した資料をプリンターなど
を用いてプリントアウトすることが頻繁に行われるよう
になってきた。その際使用されるプリンターとしては、
ドットインパクトプリンター、レーザープリンター、サ
ーマルプリンターおよびインクジェットプリンターなど
が挙げられるが、プリントアウト時の機械的騒音がほと
んどなく、かつプリントアウトに伴うランニングコスト
が低いことから、インクジェットプリンターが広く利用
されている。
【0003】かかるインクジェット記録方式には、基材
の上に填料及び結着剤を含むインク受理層を設けた記録
用シートが使用されているが、用途の拡大に伴って、種
々な特性が求められている。インク受理層の結着剤とし
て、保護コロイド中にシラノール変性ポリビニルアルコ
ールを含有する樹脂のエマルジョンを含有する受理層形
成用塗工液を塗工・乾燥することにより、インク吸収
性、耐水性、層としての強度を有するインク受理層を得
る方法が提案されている。(特開平9−254531)
しかしながら、この方法で得られたインク受理層は、印
画した場合の画像の耐水性に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況で、従来のインクジェット記録用シートの基本的な
特性を有しながら、インク受理層のインク吸収性、耐水
性、層としての強度のみならず、画像の耐水性や色彩性
にも優れた、インクジェット記録用シートを提供するこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の優れ
た特性を有するインクジェット記録用シートを開発すべ
く鋭意研究を重ねた結果、保護コロイド中にシラノール
変性ポリビニルアルコールを含有する樹脂のエマルジョ
ンを結着剤として含有する受理層形成用塗工液を塗工・
乾燥することにより形成した層に、更にジメチルアミン
とエピクロロヒドリンとの付加重合物を含有させること
により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明
は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、基材上にインク受理
層を設けてなり、該インク受理層が、保護コロイド中に
シラノール変性ポリビニルアルコールを含有する樹脂の
エマルジョンを結着剤として含有する受理層形成用塗工
液を塗工・乾燥することにより形成した層であり、且つ
ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの付加重合物を
含有する層であることを特徴とするインクジェット記録
用シートを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット記録用シ
ートは、基材の少なくとも一方の面に、インク受理層を
有するものである。本発明においては、基材は、シート
状のものであればよく、特に限定されるものではない。
プラスチックフィルム、紙、不織布等の種々のものが使
用可能であるが、特に、耐水性の点からプラスチックフ
ィルムが好適である。プラスチックの素材としては、塩
化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリカーボネート等の一般的な熱可
塑性樹脂フィルム、或いは、炭酸カルシウム等の無機粉
末を内添させたもの等から選択することが可能である。
【0008】又、発泡プラスチックフィルムも使用する
ことができる。ここで、発泡プラスチックフィルムと
は、フィルムの表面や内部に形成させる亀裂や欠所、或
いは、細かな気泡や空洞などを有するプラスチックフィ
ルムをいうが、これらの気泡や空洞などは、炭酸カルシ
ウム等の無機粉末を含有したフィルムを延伸して無機粉
末の周囲に発生させたり(ミクロボイドフィルム)、発
泡剤を含有させたフィルムにおいて発泡剤を発泡させた
りして形成したものなど、その名称や形成方法或いは気
泡や空洞の生成形態は問わない。なお、ここでいうプラ
スチックフィルムには、合成紙と称されるものも含まれ
る。
【0009】基材は、単層構造でも多層構造でもよく、
多層構造としては、例えば、接着剤を介して層同士を貼
り合せる方法、複数の押し出し機から複数の原料を押し
出し合流させて製膜するいわゆる共押出方法、フィルム
の上に押出機から直接フィルムを押し出しながら貼り合
わせて積層するいわゆる押し出しラミネート方法など、
公知の方法の何れで形成したものも用いることができ
る。
【0010】基材には、インク受理層等との密着性や濡
れ性を向上させるなどの目的で、所望により、その片面
または両面に、酸化法や凹凸法などにより表面処理を施
すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放
電処理、熱風処理、などが挙げられ、また、凹凸法とし
ては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げ
られる。これらの表面処理法は基材の種類に応じて適宜
選択されるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操
作性などの面から好ましく用いられる。また、易接着処
理を施すこともできる。
【0011】本発明においては、前記基材の少なくとも
一方の面に設けられるインク受理層は、保護コロイド中
にシラノール変性ポリビニルアルコールを含有する樹脂
のエマルジョンを結着剤として含有する受理層形成用塗
工液を塗工・乾燥することにより形成した層である。保
護コロイド中のシラノール変性ポリビニルアルコールの
含有量は、20〜90重量%、特に40〜80重量%が
好ましい。シラノール変性ポリビニルアルコールの含有
量がこの範囲より少ないと、層の強度や画像の色彩性の
満足し得る向上は得られず、逆に、この範囲より多い
と、エマルジョンが形成されにくくなる。保護コロイド
を持つ樹脂のエマルジョンを製造する方法は限定されな
いが、非水溶性高分子の重合反応時の乳化剤として、界
面活性剤ではなく、水溶性高分子を用いることによって
製造することができる。したがって保護コロイドはシラ
ノール変性ポリビニルアルコールの他に、少なくとも親
水性の物質を含有することが必要であり、親水性の物質
としては、部分けん化したポリビニルアルコールが好ま
しい。本願発明における保護コロイドを形成する成分と
しては、シラノール変性ポリビニルアルコールの他に、
他のタイプのポリビニルアルコール、非水溶性高分子の
オリゴマー、澱粉、水溶性セルロース誘導体等が挙げら
れる。
【0012】一方、保護コロイドを持つ樹脂としては、
アクリル酸エステル樹脂、スチレン−アクリル共重合樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、などが挙げられ
る。この中でも、アクリル酸エステル樹脂は、耐光性を
向上させる効果を有するので好適である。エマルジョン
中の保護コロイドの含有量は、5〜30重量%が好まし
い。保護コロイドの含有量がこの範囲より少ないと、エ
マルジョンの安定系がくずれやすくなり、逆に、この範
囲より多いと、層の耐水性が低下しやすくなる。エマル
ジョンのTgは塗工層の造膜性、カール防止性を考慮し
て0℃以下が好ましい。また、エマルジョンのイオン性
はノニオン又はカチオン性が好ましい。特に水溶性のカ
チオン性物質との混和性を考え、弱カチオン性が良い。
【0013】インク受理層中の保護コロイド中にシラノ
ール変性PVAを持った樹脂のエマルジョンの含有量
は、26〜50重量%、特に30〜40重量%が好まし
い。エマルジョンの含有量がこの範囲より少ないと、イ
ンク受理層の強度が低下しやすくなり、逆に、この範囲
より多いと、インク吸収性が低下しやすくなる。なお、
エマルジョンを結着剤として含有する受理層形成用塗工
液を塗工・乾燥してインク受理層を形成した段階では、
エマルジョンではなくなっており、従って、ここで云う
インク受理層中のエマルジョンの含有量は、受理層形成
用塗工液の固形分中に占めるエマルジョン由来の固形分
の含有量を意味する。
【0014】結着剤としては、保護コロイド中にシラノ
ール変性ポリビニルアルコールを持つ樹脂のエマルジョ
ンのみを用いればよいが、必要に応じて本発明の効果を
損なわない範囲で、他の結着剤の一種又は二種以上を混
合して用いてもよい。その場合、使用できる結着剤とし
ては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチ
ラール、ゼラチン、ポリビニルアセタール、カルボキシ
メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエステ
ル、アクリル及びウレタン並びにこれらの共重合物など
が挙げられる。但し、前記の特性を有するアクリル樹脂
以外の結着剤の使用割合は、結着剤全体の30重量%以
下とするのが適当である。
【0015】インク受理層に使用する填料としては、有
機、無機の制限はなく、炭酸カルシウム、シリカ、タル
ク、クレー、けいそう土、水酸化アルミニウム、ポリス
チレン、ポリメタクリレート、酸化チタン、焼成カオリ
ン、含水マグネシウムシリケートなどが挙げられるが、
特にシリカは、インク吸収性に優れること、シリカとシ
ラノール変性ポリビニルアルコールとは強固に結合する
ので層の強度が向上すること、強固に結合するので填料
の比率を多くできること(通常、填料を多く入れるとイ
ンク吸収性は向上するがひび割れてしまう)、画像の耐
水性を向上する、などの点から、好ましい。また、特
に、粒度分布(d10/d90)が0.22以上のシリ
カが、耐水性が更に向上するので好ましい。但し、d1
0は、粒子径が小さい方から足していき、その積算体積
が全体の10%となった時の最大粒子径を意味し、d9
0は、粒子径が小さい方から足していき、その積算体積
が全体の90%となった時の最大粒子径を意味し、ここ
でいう粒度分布はd10の値をd90の値で割ったもの
である。なお、粒子径は、レーザー回折散乱法によって
測定することができる。更にまた、ゲル法で製造された
シリカが好ましい。
【0016】これらの填料は、一種を単独で用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。インク受理
層中の填料の含有量は、38〜64重量%、特に45〜
50重量%が好ましい。填料の含有量がこの範囲より少
ないと、インク吸収性が低下しやすくなり、逆に、この
範囲より多いと、インク受理層の強度が低下しやすくな
る。
【0017】本発明においては、このような結着剤、填
料等を含むインク受理層形成用塗工液を塗工・乾燥する
ことにより形成した層には、更にジメチルアミンとエピ
クロロヒドリンとの付加重合物を含有させる。ジメチル
アミンとエピクロロヒドリンとの付加重合物を含有させ
る方法としては、結着剤、填料等を含むインク受理層形
成用塗工液に添加する方法の他、結着剤、填料等を含む
インク受理層形成用塗工液を塗工・乾燥させてインク受
容層を形成した後、ジメチルアミンとエピクロロヒドリ
ンとの付加重合物を含む溶液に層を浸漬する方法、ジメ
チルアミンとエピクロロヒドリンとの付加重合物を含む
溶液又はジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの付加
重合物そのものを層に塗工又は散布する方法などを挙げ
ることができる。
【0018】インク受理層中のジメチルアミンとエピク
ロロヒドリンとの付加重合物の含有量は、3〜15重量
%、特に5〜13重量%が好ましい。ジメチルアミンと
エピクロロヒドリンとの付加重合物の含有量がこの範囲
より少ないと、画像色彩性及び画像耐水性が低下しやす
くなり、逆に、この範囲より多いと、耐光性が低下しや
すくなる。
【0019】本発明においては、インク受理層に更に水
和アルミニウム酸化物を含有させることも好ましい態様
であり、これにより画像色彩性が更に向上する。水和ア
ルミニウム酸化物の形状には繊維状、板状、棒状、羽毛
状などがあり、公知の任意の方法、例えば、特公昭35
−6977号公報,特公昭37−7750号公報などに
記載されている方法で製造することができる。インク受
理層中の水和アルミニウム酸化物の含有量は、2〜6重
量%、特に3〜5重量%が好ましい。水和アルミニウム
酸化物の含有量がこの範囲より少ないと、画像色彩性の
向上は望めず、逆に、この範囲より多いと、カールが発
生しやすくなる。
【0020】又、インク受理層に更に塩基性乳酸アルミ
ニウムを含有させることも好ましい態様であり、これに
より、インクのドットに適度なにじみを発生させ、バン
ディングを抑制して画像色彩性を向上させることができ
る。塩基性乳酸アルミニウムとしては、例えば、多木化
学社より、タキセラムM−160L、タキセラムM−1
7Lなどの商品名で市販されている。インク受理層中の
塩基性乳酸アルミニウムの含有量は、0. 5〜3.0重
量%、特に0.8〜1.2重量%が好ましい。塩基性乳
酸アルミニウムの含有量がこの範囲より少ないと、にじ
みの効果が不充分となりやすく、逆に、この範囲より多
いと、インク吸収性が低下しやすくなる。
【0021】該インク受理層には、本発明の目的が損な
われない範囲で、必要に応じ、消泡剤、帯電防止剤、紫
外線吸収剤、蛍光増白剤、防腐剤、顔料分散剤、増粘剤
などの各種添加剤を含有させることができ、インク受理
層形成用塗工液に含有させて塗工する。インク受理層の
厚さは、20〜50μm、特に25〜40μmの範囲が
好ましい。この範囲より薄いと、インクの吸収性が低下
しやすくなり、逆に、この範囲より厚いと、層の強度、
画像色彩性が低下しやすくなる。
【0022】また、本発明のインクジェット記録シート
には、本発明の目的が損なわれない範囲で、インク受理
層以外の層を設けてもよい。例えば、基材とインク受理
層との密着力を向上する為に、アンカーコート層を設け
てもよく、紫外線による劣化を防止するために、紫外線
吸収層を設けてもよい。又、遮蔽性を向上させる目的
で、不透明性が高い層を設けても良い。インク受理層
は、構成成分を適当な溶媒に溶解又は分散させた塗工液
を、リバースロールコート、エアナイフコート、グラビ
アコート、ブレードコートなどの公知の方法により塗工
・乾燥することにより形成することができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、インクジェット記録用シート
の性能は、以下に示す要領に従って評価した。また、印
画は、セイコーエプソン社製のインクジェットプリンタ
ー(機種名:MC9000)で、色材として顔料を用い
た純正の水性インクを使用して行った。使用した色は、
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、ライトシアン
及びライトマゼンタ並びにシアン、マゼンタ、イエロー
の混色の黒で、画像は、ベタ印画及びJIS高精細カラ
ーディジタル標準画像N3Aとした。
【0024】(1)画像色彩性 目視により、反射濃度、にじみ、バンディング及び色目
を総合的に観察し、下記の判定基準で評価した。 ◎:画像がバンディングが無く完全にクリアーに見える ○:画像がクリアーに見える △:ややかすみかかったようにくすんで見えるが実用可
能 ×:白っぽく彩度が低下している
【0025】(2)塗工層(インク受理層)のインク吸
収性 下記の判定基準で評価した。 ○:印画直後の印画部がマット調である △:印画直後の印画部が半光沢調である ×:印画直後の印画部が光沢調である
【0026】(3)塗工層(インク受理層)の耐水擦過
性 十分に濡れた綿棒で、荷重が100gになるようにイン
クジェット記録用シートのインク受理層表面を、インク
受理層が脱離するまで擦り、1往復(片道約50mm)
を1回として、それに要した回数を数え、下記の判定基
準で評価した。 ○:100回以上 △:50〜99回 ×:49回以下
【0027】(4)塗工層(インク受理層)の強度 インク受理層上にセロハンテープ(ニチバン社製「CT
405A−18」、長さ10cm)を2kgの圧着ロー
ル3往復で貼り付け、45°の角度で逆行する向きに剥
離した時の剥がれ具合を下記の判断基準で評価した。 ○:セロハンテープに付着した塗工層の面積が30%以
下 Δ:セロハンテープに付着した塗工層の面積が30%超
60%以下 ×:セロハンテープに付着した塗工層の面積が60%超
【0028】(5)画像の耐水性(滴下) 印画5分後に印画部にスポイトで蒸留水を一滴垂らし、
蒸留水が完全に吸収されたときのインク流出の度合いを
目視で観察し、下記の判定基準で評価した。 ○:流出が殆ど無い △:流出が発生し、実用上支障あり ×:流出が多く発生し、実用上支障あり
【0029】実施例1 基材として、厚さ80μmの白色ポリプロピレンフィル
ム〔東洋紡社製、発泡プラスチックフィルム、商品名:
トヨパールP4258〕を用いた。アンカーコート用塗
工液として、次の成分の均一混合物を用いた。 (a) アクリル樹脂〔BASFディスパージョン(株)
製、商品名:アクロナールYJ−6221D、固形分濃
度49重量%、アニオン性〕60重量部 (b) 炭酸カルシウム〔白石中央研究所製、商品名:カル
ライトSA、固形分濃度100重量%、アラゴナイト
質〕10重量部 (c) 水30重量部
【0030】インク受理層形成用塗工液として、次の成
分の均一混合物を用いた。 (1) シリカ〔富士シリシア化学社製、商品名:サイリシ
ア440、固形分濃度100重量%、粒度分布d10/
d90:0.35〕26.53重量部 (2) エマルジョンA〔保護コロイドが50重量%のシラ
ノール変性ポリビニルアルコールと50重量%の部分ケ
ン化型ポリビニルアルコールからなる、(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体を主成分とする樹脂のエマルジョ
ン、固形分濃度44.6重量%、Tg:0℃以下、弱カ
チオン性〕42.50重量部 (3) ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの付加重合
物〔日華化学社製、商品名:ネオフィックスRE、固形
分濃度40重量%、カチオン性〕16.21重量部 (4) 水66.39重量部
【0031】基材上に、アンカーコート用塗工液を塗工
して、厚さ3μm(乾燥後)のアンカーコート層を形成
し、その上にインク受理層形成用塗工液を塗工して、厚
さ30μm(乾燥後)の層を形成することにより、イン
クジェット記録用シートを作製した。
【0032】実施例2 インク受理層形成用塗工液として、実施例1におけるイ
ンク受理層形成用塗工液に更に次の成分を加えた均一混
合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、インクジ
ェット記録用シートを作製した。 (5) 水和アルミニウム酸化物〔日産化学工業社製、商品
名:アルミナゾル200、繊維状、固形分濃度10重量
%、カチオン性〕23.41重量部
【0033】実施例3 インク受理層形成用塗工液として、実施例1におけるイ
ンク受理層形成用塗工液に更に次の成分を加えた均一混
合物を用いた以外は、実施例1と同様にして、インクジ
ェット記録用シートを作製した。 (5) 水和アルミニウム酸化物〔日産化学工業社製、商品
名:アルミナゾル200、繊維状、固形分濃度10重量
%、カチオン性〕23.41重量部 (6) 塩基性乳酸アルミニウム〔多木化学社製、商品名:
タキセラムM160L、固形分濃度8.8重量%、カチ
オン性〕6.25重量部
【0034】比較例1 インク受理層形成用塗工液中のジメチルアミンとエピク
ロロヒドリンとの付加重合物を、ジシアンジアミド縮合
物〔日華化学社製、商品名:ネオフィックスE−11
7、固形分濃度50重量%、カチオン性〕12.96重
量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、インクジ
ェット記録用シートを作製した。
【0035】比較例2 インク受理層形成用塗工液中のジメチルアミンとエピク
ロロヒドリンとの付加重合物を、ポリアミン系樹脂〔日
本PMC社製、商品名:S−RD−141、固形分濃度
50重量%、カチオン性〕12.96重量部に変えた以
外は、実施例1と同様にして、インクジェット記録用シ
ートを作製した。
【0036】比較例3 インク受理層形成用塗工液中のジメチルアミンとエピク
ロロヒドリンとの付加重合物を、第4級アンモニウム塩
〔旭電化工業社製、商品名:アデカカチオエースDM−
30A、固形分濃度30重量%、カチオン性〕21.6
0重量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、イン
クジェット記録用シートを作製した。
【0037】比較例4 インク受理層形成用塗工液中のエマルジョンAを、エマ
ルジョンB〔保護コロイドがすべて部分ケン化型ポリビ
ニルアルコールからなる、(メタ)アクリル酸エステル
共重合体を主成分とする樹脂のエマルジョン、固形分濃
度48重量%、Tg:0℃以下、弱カチオン性〕39.
48重量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、イ
ンクジェット記録用シートを作製した。
【0038】比較例5 インク受理層形成用塗工液として、次の成分の均一混合
物を用いた以外は、実施例1と同様にして、インクジェ
ット記録用シートを作製した。 (1) シリカ〔富士シリシア化学社製、商品名:サイリシ
ア440、固形分濃度100重量%、粒度分布d10/
d90:0.35〕32.40重量部 (2) アクリル樹脂エマルジョン〔新中村化学社製、商品
名:NKポリマーAC−11、固形分濃度36重量%、
保護コロイドを持たない、カチオン性〕70.00重量
部 (3) ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの付加重合
物〔日華化学社製、商品名:ネオフィックスRE、固形
分濃度40重量%〕17.79重量部 (4) 水30.00重量部
【0039】上記実施例1〜3及び比較例1〜5で得ら
れたインクジェット記録用シートそれぞれについて、
(1)画像色彩性、(2)塗工層(インク受理層)のイ
ンク吸収性、(3)塗工層(インク受理層)の耐水擦過
性、(4)塗工層(インク受理層)の強度、及び(5)
画像の耐水性(滴下)を評価し、その結果を第1表に示
す。尚、比較例5においては、他の例と比較して結着剤
の結着力が劣るため、填料であるシリカの含有量を少な
くせざるを得なかった
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】保護コロイド中にシラノール変性ポリビ
ニルアルコールを含有する樹脂のエマルジョンを結着剤
として含有する受理層形成用塗工液を塗工・乾燥するこ
とにより形成した層であり、且つジメチルアミンとエピ
クロロヒドリンとの付加重合物を含有する層をインク受
理層として設けた本発明のインクジェット記録用シート
は、従来のインクジェット記録用シートの基本的な特性
を有しながら、インク受理層のインク吸収性、耐水性、
層としての強度のみならず、画像の耐水性や色彩性にも
優れたものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上にインク受理層を設けてなり、該
    インク受理層が、保護コロイド中にシラノール変性ポリ
    ビニルアルコールを含有する樹脂のエマルジョンを結着
    剤として含有する受理層形成用塗工液を塗工・乾燥する
    ことにより形成した層であり、且つジメチルアミンとエ
    ピクロロヒドリンとの付加重合物を含有する層であるこ
    とを特徴とするインクジェット記録用シート。
  2. 【請求項2】 エマルジョンにおける樹脂がアクリル酸
    エステル樹脂である請求項1に記載のインクジェット記
    録用シート。
  3. 【請求項3】 填料がシリカである請求項1又は2に記
    載のインクジェット記録用シート。
  4. 【請求項4】 受理層形成用塗工液が更に水和アルミニ
    ウム酸化物を含有するものである請求項1〜3の何れか
    に記載のインクジェット記録用シート。
  5. 【請求項5】 受理層形成用塗工液が更に塩基性乳酸ア
    ルミニウムを含有するものである請求項1〜4の何れか
    に記載のインクジェット記録用シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014069507A1 (ja) * 2012-11-02 2014-05-08 コニカミノルタ株式会社 光学反射フィルム、赤外遮蔽フィルムおよびその製造方法

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