JP2003319769A - 食品用保存剤及び食品の保存方法 - Google Patents

食品用保存剤及び食品の保存方法

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JP2003319769A
JP2003319769A JP2002130749A JP2002130749A JP2003319769A JP 2003319769 A JP2003319769 A JP 2003319769A JP 2002130749 A JP2002130749 A JP 2002130749A JP 2002130749 A JP2002130749 A JP 2002130749A JP 2003319769 A JP2003319769 A JP 2003319769A
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Hideo Tanaka
秀夫 田中
Mizuo Yajima
瑞夫 矢嶋
Toyoki Sato
豊樹 佐藤
Satoshi Iwatsuki
聡 岩附
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Asama Chemical Co Ltd
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    • Y02A40/90Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in food processing or handling, e.g. food conservation

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品の保存性に優れ、安全で、その添加によ
り食品本来の味、風味、色調を損なうことのない食品用
保存剤及び食品の保存方法を提供すること 【解決手段】 細菌が産生するムラミダーゼと、有機酸
又はその塩類;多価アルコールの脂肪酸エステル類;ア
ミノ酸類;抗菌性を有するペプチド若しくはタンパク質
類;オキシダーゼ;単糖類、二糖類、糖アルコール類、
無水単糖、糖酸、アミノ糖よりなる多糖類及びその部分
分解物;香辛料、その精油又は植物成分;アルコール
類;焼成カルシウム;及び核酸からなる群から選ばれる
少なくとも1種の化合物を併用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品用保存剤及び食
品の保存方法に関する。
【0002】
【従来の技術】食品の流通過程、店頭又は家庭における
貯蔵、保存に対して、これまで様々な方法が考案されて
きた。例えば、冷凍、冷蔵、乾燥、塩蔵、糖蔵、加熱、
包装及び包装内の気相置換などや、酢漬け、発酵により
生成した有機酸、あるいはソルビン酸などの保存料の添
加などの物理的あるいは化学的方法が食品の保存対策に
運用されてきた。
【0003】近年、食品の多様化と健康志向が進む中
で、加工食品はなるべく低温、低糖化して製造されるた
め、これらの食品の保存性は従来よりも低くなる傾向が
ある。例えば、イカの塩辛の食塩濃度は10%から4〜
5%に、漬物では12〜13%から4〜6%に、肉製品
では2.5〜3.0%から1〜2%に、味噌では約13
%から4〜8%に、魚介類の干物では2〜3%から0.
6〜1.0%に減塩されている。このような食品の減塩
により、従来よりも微生物が食品中で生育して腐敗しや
すい状況となっており、各種の食中毒菌が繁殖する虞も
ある。
【0004】このような食品類を安全に貯蔵・保存する
には、食品を製造する環境を清潔にし、微生物の汚染を
可能な限り少なくした材料を使用して食品を製造した
後、低温で保存することが望ましい。しかし、周知のよ
うに食品原料には種々の微生物が付着し、食品の種類、
製造条件、保存条件などにより、繁殖する微生物が異な
る。たとえ製造中に60〜80℃程度の加熱過程があっ
たとしても耐熱性の細菌芽胞が残存することがある。
【0005】又、低温でよく発育する細菌が食品中に残
存した場合には、低温に保存しても腐敗は進行する。Ye
rsinia enterocolitica, Listeria monocytogenes, Clo
stridium botulinum E 型菌などの食中毒菌は、5℃程
の低温で発育し、食中毒を起こすのに足る菌量になり、
毒素を産生することが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、微生物が
残存する食品の賞味期限をできる限り長くするために、
安息香酸、ソルビン酸、プロピオン酸などの合成保存料
を添加することが一般に行われている。しかし、これら
の合成保存料は添加できる食品及び添加量の制限がある
ため、全ての食品に用いることはできない。又合成保存
料の安全性に対して疑念を抱く消費者もあることから、
天然の有機酸やアミノ酸、しらこ蛋白、糖類あるいは食
品用乳化剤などが利用されるようになったが、抗菌スペ
クトルの広さ及び抗菌力の点で満足すべき食品防腐効果
が得られていない。
【0007】そこで本発明は、食品の保存性が高く、安
全性を有し、添加した食品本来の味、風味、色調等を損
なうことのない食品用保存剤及び食品の保存方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、食品に使
用できる酵素のなかから抗菌活性を持つものの検索を鋭
意行った結果、Streptomyces属、Bacillus属、Chalarop
sis属、Chaetomium属等の細菌が産生するムラミダーゼ
がその目的を達成することを見いだし、さらにこのムラ
ミダーゼと有機酸、アミノ酸やアルコール等とを組み合
わせることにより、いっそうの保存効果が得られること
を発見し、本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、細菌が産生するムラ
ミダーゼと、有機酸又はその塩類;多価アルコールの脂
肪酸エステル類;アミノ酸類;抗菌性を有するペプチド
若しくはタンパク質類;オキシダーゼ;単糖類、二糖
類、糖アルコール類、無水単糖、糖酸、アミノ糖よりな
る多糖類及びその部分分解物;香辛料、その精油又は植
物成分;アルコール類;焼成カルシウム;及び核酸から
なる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する
食品用保存剤及び食品の保存方法を提供するものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において使用するムラミダ
ーゼは Bacillus subtilis, Bacillus cereus等のBacil
lus属、Streptomyces coelicolor, Streptomyces gloli
sporus, Streptomyces fulvissimus等のStreptomyces
属、Chalaropsis属、Chaetomium属等の細菌が産生する
細菌細胞壁溶解酵素であり、大日本製薬(株)製のもの
が生化学工業(株)から市販されており、容易に入手可
能である。また、ムラミダーゼ産生株であるBacillus s
ubtilisやStreptomyces glolisporus等の培養液からム
ラミダーゼを弱カチオン交換樹脂に吸着させた後、リン
酸緩衝液により脱着し、脱着液を硫安分画することによ
ってもムラミダーゼを容易に得ることができる。
【0011】本発明の食品用保存剤は、1重量%水溶液
のpHが好ましくは4〜11、より好ましくは5〜9の
範囲にある。このpHは中和条件を適当に選択すること
により、調整することができる。
【0012】本発明において、ムラミダーゼとともに使
用する有機酸又はその塩類としては、酢酸、プロピオン
酸、グルコン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、
フマル酸、コハク酸、アジピン酸、フィチン酸、ソルビ
ン酸、それらのナトリウム塩若しくはカリウム塩、ラウ
リル硫酸及びそのビタミンB1塩を挙げることができ
る。なかでも、酢酸、乳酸、フマル酸、アジピン酸、ソ
ルビン酸、それらのナトリウム塩若しくはカリウム塩が
好ましい。有機酸(塩)類はムラミダーゼに対して0.
1〜500(重量比)の割合で配合することが好まし
い。
【0013】本発明においてムラミダーゼとともに使用
する多価アルコール類の脂肪酸エステル類としては、プ
ロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸
エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステルを挙げることができる。これらのエステルを構
成する脂肪酸としては、例えばカプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、リノール酸、共役リノール酸、及びオレイン酸
を挙げることができる。
【0014】なかでも、グリセリン脂肪酸エステルとし
ては、カプリル酸、カプリン酸及びラウリン酸のモノエ
ステルが好ましく、蔗糖脂肪酸エステルとしてはラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸の
モノエステルが好ましい。又、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルとしては、デカグリセロールのカプリル酸、ペラ
ルゴン酸、カプリン酸及びラウリン酸のエステルが好ま
しい。本発明において、多価アルコール類の脂肪酸エス
テル類は、ムラミダーゼに対し、0.05〜100の割
合(重量比)で含有させることが好ましい。
【0015】本発明において、ムラミダーゼとともに使
用するアミノ酸としては、グリシン、アラニン、シスチ
ン、スレオニン、バリン、リジン、及びアルギニンを挙
げることができるが、殊にグリシン、アラニン及びシス
チンが望ましい。アミノ酸はムラミダーゼに対し、0.
1〜500の割合(重量比)で含有させることが効果的
である。
【0016】本発明において、ムラミダーゼとともに使
用する抗菌性を有するペプチド若しくはタンパク質とし
ては、ラクトフェリン、プロタミン又はその分解物、卵
白リゾチーム、ε−ポリリジン及びLactobacillus.lact
isによって生産されたナイシン、Pediococcusによって
生産されたペディオシン等を挙げることができる。これ
らのペプチド又はタンパク質はムラミダーゼに対し、
0.01〜100の割合(重量比)で含有させることが
好ましい。
【0017】本発明において、ムラミダーゼとともに使
用するオキシダーゼとしては、グルコースオキシダー
ゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、カタラーゼ、パーオ
キシダーゼ、ラクトパーオキシダーゼ、リポキシゲネー
ス、ポリフェノールオキシダーゼ等を挙げることができ
る。これらは、ムラミダーゼに対し、0.05〜100
の割合(重量比)で含有させることが好ましい。
【0018】本発明において、ムラミダーゼとともに使
用する単糖類、二糖類、糖アルコール類、無水単糖、糖
酸、アミノ糖よりなる多糖類及びその部分分解物として
は、ブドウ糖、果糖、麦芽糖、トレハロース、ソルビッ
ト、マルチトール、還元澱粉分解物、ペクチン、ペクチ
ン分解物、オリゴガラクチュロン酸、キトサン、キトサ
ン分解物、アルギン酸分解物などを挙げることができ
る。これらは、ムラミダーゼに対し、0.1〜500の
割合(重量比)で含有させることが好ましい。
【0019】又、本発明において、ムラミダーゼととも
に使用する香辛料としては、抗菌性を有する香辛料、例
えば、クローブ、シナモン、ローズマリー、メースなど
を挙げることができる。それらの抽出物や精油も用いる
ことができる。又、植物成分としては、それらのアルコ
ールなどの有機溶媒抽出物や水抽出物、例えば、唐辛子
抽出物、甘草抽出物、ワサビ抽出物、ホップ抽出物、孟
宗竹抽出物、ホッコシ抽出物、ユッカ抽出物;茶ポリフ
ェノール類、例えば茶タンニン、茶カテキン;桂皮酸、
フェルラ酸、コーヒー酸及びヒノキチオールなどを挙げ
ることができる。これらの香辛料及びその精油又は植物
成分はムラミダーゼに対し、0.05〜100の割合
(重量比)で含有させることが好ましい。
【0020】本発明において、ムラミダーゼとともに使
用するアルコール類としては、プロピレングリコール及
びエタノールを挙げることができる。又、使用するアル
コールは液状又は澱粉分解物に吸着させて粉末化したも
のを用いることができる。粉末化の際には、比容積が
7.5ml/g以上、好ましくは 7.5〜10.5ml/gの澱粉分解
物を用いることにより、べたつきのない良好な粉末を得
ることができる。アルコール類は、ムラミダーゼに対
し、0.05〜500の割合(重量比)で含有させるこ
とが効果的である。
【0021】本発明において、ムラミダーゼとともに使
用する焼成カルシウムとしては、例えば貝殻、卵殻、獣
骨や魚骨を焼成して得られたものを挙げることができ
る。焼成カルシウムはムラミダーゼに対し、0.05〜
100の割合(重量比)で含有させることが効果的であ
る。
【0022】さらに、核酸としては、例えばアミノ酸発
酵の際に大量に副生する細菌の菌体を酵素で消化した
後、エタノールを加えると沈殿として得られる粗核酸を
挙げることができる。核酸は、ムラミダーゼに対し、
0.01〜100の割合(重量比)で含有させることが
効果的である。
【0023】前記、ムラミダーゼと共に使用する各化合
物は必ずしも一つでなく、数種を組み合わせて使用して
もよい。即ち、対象となる食品の種類、汚染微生物、p
H、水分活性、保存温度、保存期間などに応じて適宜二
つ乃至三つ、あるいはそれ以上の物質を組み合わせて使
用することができる。それによりさらに優れた保存効果
を得ることができる。
【0024】さらに、本発明の食品用保存剤には、賦形
剤として澱粉、澱粉分解物及び乳糖などの糖質等、製剤
の安定化のために酸化防止剤等、一般に製剤化に際して
用いられる添加成分を本発明の目的を損なわない範囲で
添加して製剤化される。
【0025】本発明の食品用保存剤は、前記ムラミダー
ゼの食品に対する添加量が0.0005〜5重量%とな
るように使用することが好ましい。
【0026】本発明の食品用保存剤は加工食品の製造工
程中、任意の工程において添加・混合すればよく、対象
となる加工食品としては水産練り製品、畜肉加工品、惣
菜類、麺類、菓子類が挙げられるが、特にこれらに限定
されるものでない。
【0027】前記ムラミダーゼと各種化合物はそれぞれ
別々に食品に添加してもその保存効果を奏することがで
きる。その場合の添加量は前記と同じである。
【0028】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるも
のではない。なお、実施例において使用した「ムラミダ
ーゼ」はStreptomyces glolisporusの培養液からAgr. B
iol. Chem., 39 (8), p1533〜1543, 1975に記載され
ている方法によって精製したものを、「グルコースオキ
シダーゼ」はナガセケムテックス(株)製 デオキシン
を、「蔗糖脂肪酸エステル」は三菱化学フーズ(株)製
S-1570を、「トレハロース」は(株)林原製を、「ポ
リリジン」はチッソ(株)製を、「焼成カルシウム」は
エヌ・シー・コーポレーション製を、「ナイシン」はア
プリン・バレット社製を、核酸はグルタミン酸発酵菌体
を特開平11−79922に記載されている方法により
処理して得たものを用い、「唐辛子抽出物」、「ワサビ
抽出物」、「ホップ抽出物」、「ペクチン分解物」、
「プロタミン」、「甘草抽出物」、及び「キトサン分解
物」はアサマ化成(株)製を用いた。
【0029】実施例1 スケソウダラ冷凍すり身2.5kg、食塩75g、味醂
50g、グルタミン酸ナトリウム25g、砂糖25g、
馬鈴薯でんぷん175g、及び氷水1kgを配合した基
本組成に、表1に示す各種の保存剤成分を表1に示す割
合(重量%)になるように添加し、30分間擂潰後、塩
化ビニリデンフィルム(折径48mm)に肉のりを約1
00g詰め、両端を結さくし、90℃の熱水中で30分
間加熱したのち、流水で30分間冷却して得た蒲鉾を、
同様にして製造した保存剤無添加の蒲鉾と共に保存試験
の標本とした。
【0030】保存試験はケーシング蒲鉾を1試験区当た
り10本ずつ25℃の恒温器中出保存し、保存性を肉眼
で観察し、防腐効果を判定した。 0点:変化なし。 0.5 点:ごくわずかなネトが発生。 1点:離水が生じ少し濁る。 として評価し、10本の試験標本の各々について評価が
1点に達するまでの日数を求め、その平均を有効保存日
数とした。結果を表1最右欄に示す。
【0031】尚、官能検査の結果、本発明保存剤を添加
した直後の試験区は、対照品を添加した対照区と比べて
味、色、におい等において全く差が認められず、添加に
よる品質上の悪影響は認められなかった。
【0032】
【表1】
【0033】実施例2 強力粉500g、水170g及びかん粉5gを配合した
基本組成に、表2に示す各種の保存剤を添加し、十分混
合した後、小型製麺機により麺線を作り、沸騰水中で4
分間茹で、水冷した。水切り後、ポリエチレン袋に入れ
て密封し、1試験区当たり10袋ずつを25℃の恒温器
中に保存して外観の変化を観察した。
【0034】0点:変化なし。 1点:変色、軟化、ネト、カビが1箇所に発生。 として評価し、10袋の試験標本の各々について評価が
1点となるまでの日数を求め、その平均を有効保存日数
とした。結果を表2最右欄に示す。
【0035】
【表2】
【0036】実施例3 合い挽き肉1000g、玉葱300g、食塩10g、小
麦粉60g、水50gを配合したハンバーグの基本組成
に、表3に示す保存剤を添加し、十分混合した後、小判
型に成形して25分間蒸し、冷却した。その後、1試験
区当たり10個ずつを25℃で保存して外観の変化を観
察し、有効保存日数を実施例2と同様の基準で求めた結
果を表3最右欄に示す。
【0037】又、本発明保存剤を添加した直後の試験区
は、対照区に比べて、味、色、におい、形態等において
全く差が認められず、添加による品質上の悪影響は認め
られなかった。
【0038】
【表3】
【0039】実施例4 卵黄8.3部、牛乳74.6部、砂糖10.4部、小麦
粉3.4部、コーンスターチ3.4部を基本組成とし、
これに表4に示す保存剤を添加し(数値は基本組成に対
する重量%)、十分に攪拌しながら弱火で加熱し、総重
量の1割を煮詰めた。このカスタードクリームを冷却後
カップに充填して25℃で保存し、外観の変化を観察
し、一般生菌数が1×106 個/gに達するまでの日数
を有効保存日数とした。結果を表4最右欄に示す。
【0040】なお、本発明保存剤を添加した直後の試験
区は、対照区に比べて、味、色、におい、形態等におい
て全く差が認められず、添加による品質上の悪影響は認
められなかった。
【0041】
【表4】
【0042】実施例5 市販の麺つゆ((株)にんべん製)を3倍希釈し(食塩
濃度2.8%)、ムラミダーゼを0.05%、粗核酸を
0.05%添加した後、麺つゆから分離した産膜酵母と
乳酸菌をそれぞれ1×103個接種し、30℃で保存
し、外観の変化を観察した。無添加試験区は1日で産膜
酵母が表面を覆い、乳酸菌の増殖により麺つゆが濁った
のに対し、添加試験区は10日後においても変化はみら
れなかった。
【0043】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の保存剤を
添加した食品は、保存性が著しく向上し、微生物に汚染
された食品の品質保持期間を延長することに有効であ
る。又、本発明の保存剤は添加によって、食品本来の
味、風味、色調が損なわれることがない優れた食品用保
存剤である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 豊樹 東京都中央区日本橋小伝馬町20番3号 ア サマ化成株式会社内 (72)発明者 岩附 聡 東京都中央区日本橋小伝馬町20番3号 ア サマ化成株式会社内 Fターム(参考) 4B021 LA41 MC01 MK02 MK06 MK20 MK21 MK23 MK28 MP01 MQ04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細菌が産生するムラミダーゼと、有機酸
    又はその塩類;多価アルコールの脂肪酸エステル類;ア
    ミノ酸類;抗菌性を有するペプチド若しくはタンパク質
    類;オキシダーゼ;単糖類、二糖類、糖アルコール類、
    無水単糖、糖酸、アミノ糖よりなる多糖類及びその部分
    分解物;香辛料、その精油又は植物成分;アルコール
    類;焼成カルシウム;及び核酸からなる化合物群から選
    ばれる少なくとも1種の化合物を含有する食品用保存
    剤。
  2. 【請求項2】 細菌が産生するムラミダーゼと、請求項
    1記載の化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物
    を添加する食品の保存方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008532513A (ja) * 2005-03-08 2008-08-21 フォンテラ コ−オペレイティブ グループ リミティド 金属イオンラクトフェリンの高圧処理
CN105707641A (zh) * 2016-03-17 2016-06-29 赵劲梅 一种切面保质方法

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