JP2003319697A - 同期機の制御装置 - Google Patents

同期機の制御装置

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JP2003319697A
JP2003319697A JP2002118494A JP2002118494A JP2003319697A JP 2003319697 A JP2003319697 A JP 2003319697A JP 2002118494 A JP2002118494 A JP 2002118494A JP 2002118494 A JP2002118494 A JP 2002118494A JP 2003319697 A JP2003319697 A JP 2003319697A
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rotational
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English (en)
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Keiichiro Shizu
圭一朗 志津
Yoshihiko Kanehara
義彦 金原
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転状況に関わらず同期機の回転角速度また
は出力トルクを安定且つ高応答に制御することができる
同期機の制御装置を得ること。 【解決手段】 電流検出手段2によって検出された電流
および速度制御手段100aからの電圧指令に基づいて
同期機の推定磁束Ψr0、電流偏差信号ΔIr、推定回転
角速度ωr0を演算する適応観測器11aと、フィードバ
ックゲインHを演算出力するゲイン演算器13aと、電
流偏差信号、推定磁束、フィードバックゲインおよび推
定回転角速度に基づいて制御座標軸回転角速度ωcを演
算する制御座標軸回転角速度演算器12aと、制御座標
軸回転角速度を積分して制御座標軸位相角θcを演算す
る積分器21と、回転角速度指令ωr*に推定回転角速度
が追従するように、電圧印加手段3に入力する電圧指令
vu*、vv*、vw*を制御する速度制御手段100aとを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、速度検出器ある
いは位置検出器を用いることなく同期機の可変速運転を
行うための同期機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】同期機の制御においては、回転子の位置
(位相角)の検出もしくは推定が必須であるが、近年で
は位置センサや速度センサを用いないセンサレス制御が
実施されている。しかしながら、同期機のなかでも永久
磁石を用いない同期リラクタンスモータのセンサレス制
御については、確立された制御アルゴリズムがなく、同
期リラクタンスモータの製品化の障害となっている。
【0003】図10は、この種の同期リラクタンスモー
タに関する従来技術を示すものである。図10におい
て、1は同期機、2は電流検出手段、3は電圧印加手
段、11は適応観測器、20は4象限逆正接演算器、1
00は速度制御手段、101は電圧指令演算器、102
は座標変換器である。
【0004】図10において、電圧印加手段3は、速度
制御手段100から得られた三相電圧指令vu*,v
*,vw*に基づいて三相電圧vu,vv,vw(図示
せず)を出力し同期機1に供給する。速度制御手段10
0は、電圧指令演算器101と座標変換器102とから
構成され、同期機1の回転角速度指令ωr*を入力し、適
応観測器11から得られた同期機1の回転角速度ωrの
推定値ωr0が回転角速度指令ωr*に追従するように、そ
の推定回転角速度ωr0と4象限逆正接演算器20から得
られた同期機1の位相角θrの推定値θr0に基づいて三
相電圧指令vu*,vv*,vw*を演算して出力する。
電圧指令演算器101は、推定回転角速度ωr0および回
転角速度指令ωr*に基づいてd−q軸(回転座標)上の
電圧指令vd*,vq*を演算する。座標変換器102は、
推定位相角θr0に基づいて、d−q軸(回転座標)上の
電圧指令vd*,vq*を三相電圧指令vu*,vv*,vw
*に変換する。
【0005】例えば、「シンクロナスリラクタンスモー
タのセンサレス制御ための外乱オブザーバ」(陳志謙ほ
か・平成12年電気学会産業応用部門全国大会論文集・
1107〜1110頁)には、同期リアクタンスモータ
についてのセンサレス制御のための外乱オブザーバに関
する技術が開示されている。この従来技術によれば、適
応観測器11は、速度制御手段100から得られた三相
電圧指令vu*,vv*のa−b軸(固定座標)上の成分
va*,vb*と電流検出手段2から得られた三相電流i
u,ivのa−b軸(固定座標)上の電流Isの成分i
a,ibに基づいて、下記(1)式、(2)式よりa−b
軸(固定座標)上の誘起電圧e0の推定値es0を演算
し、そのes0を(3)式により正規化した推定誘起電圧
en0が(4)式で定義した推定正規化誘起電圧モデルの
出力ene0に一致するように(5)式より推定回転角速
度ωr0を演算する。4象限逆正接演算器20は、推定誘
起電圧es0のa−b軸(固定座標)上の成分ea0,eb0
に基づいて(6)式より推定位相角θr0を演算する。
【0006】 d/dt(ξs)=Agξs+BgVs*+KgIs …(1) es0=ξs−GIs …(2) en0=es0/‖es0‖ …(3) d/dt(ene0)=ωr0Jene0+Ge(ene0−en0) …(4) ωr0=(kI/s+kp){(ene0−en0)TJene0} …(5)
【数45】 但し、
【数46】 ξS=es0+GIs …(8)
【数47】
【数48】 Ag=A12G+A22 …(11) Bg=B1G …(12) Kg=G(A11−A22−A12G) …(13) A11=(−R/Ld)I +{ωr0(1−Lq/Ld)}J …(14) A12=(−1/Ld)I …(15) A22=ωr0J …(16) B1=(1/Ld)I …(17) G=giI+gjJ …(18) Ge=geiI+gejJ …(19) gi=10*Ld …(20) gj=0 …(21) gei=−1000 …(22) gej=−2500 …(23) であり、また、 ξs:a−b軸(固定座標)上の中間変数、 ea0:同期機の推定誘起電圧のa−b軸(固定座標)上
のa軸成分、 eb0:同期機の推定誘起電圧のa−b軸(固定座標)上
のb軸成分 ena0:同期機の推定正規化誘起電圧のa−b軸(固定
座標)上のa軸成分、 enb0:同期機の推定正規化誘起電圧のa−b軸(固定
座標)上のb軸成分、 enea0:同期機の推定正規化誘起電圧のモデル出力のa
−b軸(固定座標)上のa軸成分、 eneb0:同期機の推定正規化誘起電圧のモデル出力のa
−b軸(固定座標)上のb軸成分、 R:同期機の一相分巻線抵抗 Ld:同期機のインダクタンスのd−q軸(回転座標)
上のd軸成分値 Lq:同期機のインダクタンスのd−q軸(回転座標)
上のq軸成分値 kI:速度演算における積分ゲイン、 kp:速度演算における比例ゲイン、 tan-1:逆正接演算(正接演算の逆関数) ||・||:ベクトル“・”のH2ノルム である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の制御装置においては、4象限逆正接演算器20がそ
の演算過程を四則演算のみで構成することができないた
め計算量が膨大であること、推定誘起電圧es0のa−b
軸(固定座標)上のa軸成分ea0が零となる瞬間は演算
過程において零割が発生するため上記(6)式に示すよ
うに演算過程を分離する必要があることなどの課題が生
じていた。
【0008】また、運転状況によっては回転角速度ωr
と推定回転角速度ωr0との間に偏差が生じることがあ
り、このことにより、推定回転角速度ωr0の回転角速度
指令ωr*への応答性の劣化や推定回転角速度ωr0の発散
が生じ、その結果、速度制御手段100で用いる推定回
転角速度ωr0に偏差が生じるのみならず推定位相角θr0
にも位相角θrとの間の偏差が生じて、同期機1への電
圧指令vu*,vv*,vw*に不安定現象や誤作動が生
じることがあった。
【0009】この発明は上記に鑑みてなされたもので、
運転状況に関わらず同期機の回転角速度または出力トル
クを安定且つ高応答に制御することができる同期機の制
御装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にかかる同期機の制御装置は、同期機と、
同期機の固定子巻線に流れる電流を検出する電流検出手
段と、上記同期機に印加すべき電圧指令に基づいて同期
機に電圧を供給する電圧印加手段と、上記電圧指令と前
記電流検出手段によって検出された電流に基づいて上記
同期機の推定回転角速度および制御座標軸回転角速度を
演算する回転角速度演算手段と、上記制御座標軸回転角
速度を積分して制御座標軸位相角を演算する積分器と、
同期機の回転角速度指令に上記推定回転角速度が追従す
るように、推定回転角速度、前記電流検出手段によって
検出された電流、および前記積分器からの制御座標軸位
相角に基づいて上記電圧印加手段に入力する電圧指令を
制御する速度制御手段とを備え、上記回転角速度演算手
段は、上記電流検出手段によって検出された電流および
速度制御手段からの電圧指令に基づいて上記同期機の推
定磁束、推定電流と上記電流検出手段によって検出され
た電流との電流偏差信号、および上記推定回転角速度を
演算する適応観測器と、上記適応観測器内のフィードバ
ックゲインを演算出力するゲイン演算器と、上記電流偏
差信号、上記適応観測器から得られた推定磁束、上記フ
ィードバックゲインおよび推定回転角速度に基づいて上
記制御座標軸回転角速度を演算する制御座標軸回転角速
度演算器とを備えることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、回転角速度演算手段が
安定かつ高応答に推定回転角速度を演算し、速度制御手
段において推定位相角の代わりに制御座標軸位相角を用
いており、これにより推定回転角速度を回転角速度指令
に追従するように安定に制御でき、この結果同期機を安
定かつ高応答に制御することが可能となる。
【0012】つぎの発明にかかる同期機の制御装置は、
上記の発明において、上記速度制御手段は、上記制御座
標軸位相角に基づいて電流検出手段によって検出された
電流を回転座標上の電流に変換するとともに回転座標上
の電圧指令を前記電圧印加手段に入力する上記電圧指令
に変換する座標変換器と、上記回転座標上の電流、推定
回転角速度および回転角速度指令に基づいて上記回転座
標上の電圧指令を演算して前記座標変換器および適応観
測器に入力する電圧指令演算器とを備えることを特徴と
する。
【0013】この発明によれば、速度制御手段が推定回
転角速度を回転角速度指令に追従するようにより安定に
制御することができ、この結果、同期機をより安定かつ
高応答に制御することが可能となる。
【0014】つぎの発明にかかる同期機の制御装置は、
同期機と、同期機の固定子巻線に流れる電流を検出する
電流検出手段と、上記同期機に印加すべき電圧指令に基
づいて同期機に電圧を供給する電圧印加手段と、上記電
圧指令と前記電流検出手段によって検出された電流に基
づいて上記同期機の推定回転角速度および制御座標軸回
転角速度を演算する回転角速度演算手段と、上記制御座
標軸回転角速度を積分して制御座標軸位相角を演算する
積分器と、同期機のトルク指令に同期機の出力トルクが
追従するように、推定回転角速度、前記電流検出手段に
よって検出された電流、および前記積分器からの制御座
標軸位相角に基づいて上記電圧印加手段に入力する電圧
指令を制御するトルク制御手段とを備え、上記回転角速
度演算手段は、上記電流検出手段によって検出された電
流および速度制御手段からの電圧指令に基づいて上記同
期機の推定磁束、推定電流と上記電流検出手段によって
検出された電流との電流偏差信号、および上記推定回転
角速度を演算する適応観測器と、上記適応観測器内のフ
ィードバックゲインを演算出力するゲイン演算器と、上
記電流偏差信号、上記適応観測器から得られた推定磁
束、上記フィードバックゲインおよび推定回転角速度に
基づいて上記制御座標軸回転角速度を演算する制御座標
軸回転角速度演算器とを備えることを特徴とする。
【0015】この発明によれば、回転角速度演算手段が
安定かつ高応答に推定回転角速度を演算し、トルク制御
手段が同期機の出力トルクをトルク指令に追従するよう
に安定に制御しており、これにより同期機を安定かつ高
応答に制御することが可能となる。
【0016】つぎの発明にかかる同期機の制御装置は、
上記の発明において、上記ゲイン演算器は、上記適応観
測器から得られた推定回転角速度に基づいて、適応観測
器内のフィードバックゲインを演算することを特徴とす
る。
【0017】この発明によれば、適応観測器のフィード
バックゲインをゲイン演算器から適切に出力し適応観測
器に与えるようにしており、回転角速度演算手段におけ
る推定回転角速度の演算精度や応答性を向上させること
が可能となる。
【0018】つぎの発明にかかる同期機の制御装置は、
上記の発明において、適応観測器は、 d/dt(Ψr0)=ArΨr0+BVr*−Γr Ir0=CΨr0
【数49】 に従った演算を行うことで、推定磁束の回転座標上の複
合ベクトルΨr0、回転座標上の推定電流Ir0、推定回転
角速度ωr0を求め、ゲイン演算器はフィードバックゲイ
ンHを
【数50】 によって求め、制御座標軸回転角速度演算器は、 ωc=ωr0−(1/ψxd0){hbj(id0−id)+h
bi(iq0−iq)} に従って演算を行うことで制御座標軸回転角速度ωcを
求めることを特徴とする。
【0019】この発明によれば、適応観測器のフィード
バックゲインHをゲイン演算器から適切に出力し適応観
測器に与えることによって回転角速度演算手段における
推定回転角速度の演算精度や応答性を向上させ、これに
より回転角速度演算手段が安定かつ高応答に推定回転角
速度を演算する。速度制御手段においては、推定位相角
の代わりに制御座標軸位相角ωcを用いているため、推
定回転角速度を回転角速度指令に追従するように安定に
制御するのみならず位相角演算の演算量も減少させるこ
とができ、この結果より少ない演算量で同期機を安定か
つ高応答に制御することが可能となる。
【0020】つぎの発明にかかる同期機の制御装置は、
上記の発明において、適応観測器は d/dt(Ψs0)=AsΨs0+BVs*−Γs Is0=CΨs0
【数51】 に従って演算を行うことで、推定磁束の固定座標上の複
合ベクトルΨs0、固定座標上の推定電流Is0、推定回転
角速度ωr0を求め、つぎに、固定座標上の電流Isを固
定座標上の推定電流Is0から減算して、固定座標上の電
流偏差信号ΔIsを求め、さらに積分器から得られた制
御座標軸位相角θcに基づいて電流偏差信号ΔIsを回転
座標上の電流偏差信号ΔIrに変換するとともに、固定
座標上の推定磁束の複合ベクトルΨs0を回転座標上の推
定磁束の複合ベクトルΨr0に変換し、ゲイン演算器はフ
ィードバックゲインHを
【数52】 によって求め、制御座標軸回転角速度演算器は、 ωc=ωr0−(1/ψxd0){hbj(id0−id)+h
bi(iq0−iq)} に従って演算を行うことで制御座標軸回転角速度ωcを
求めることを特徴としている。
【0021】この発明によれば、適応観測器を固定座標
(a−b軸)上で構成しており、得られた推定磁束の固
定座標上の複合ベクトルΨs0、固定座標上の推定電流I
s0をその後回転座標上の推定電流Ir0、回転座標上の推
定磁束の複合ベクトルΨr0に変換している。また、適応
観測器のフィードバックゲインHをゲイン演算器から適
切に出力し適応観測器に与えることによって回転角速度
演算手段における推定回転角速度の演算精度や応答性を
向上させ、これにより回転角速度演算手段が安定かつ高
応答に推定回転角速度を演算する。速度制御手段におい
ては、推定位相角の代わりに制御座標軸位相角ωcを用
いているため、推定回転角速度を回転角速度指令に追従
するように安定に制御するのみならず位相角演算の演算
量も減少させることができ、この結果より少ない演算量
で同期機を安定かつ高応答に制御することが可能とな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明にかかる同期機の制御装置の好適な実施の形態を詳
細に説明する。
【0023】実施の形態1.図1はこの発明の実施の形
態1による同期機の制御装置を示すブロック構成図であ
る。図1において、1は同期機、2は電流検出手段、3
は電圧印加手段、10aは回転角速度演算手段、11a
は適応観測器、12aは制御座標軸回転角速度演算器、
13aはゲイン演算器、21は積分器、100aは速度
制御手段、101aは電圧指令演算器、102aは座標
変換器である。
【0024】次に動作について説明する。電圧印加手段
3は、速度制御手段100aから得られた三相電圧指令
vu*,vv*,vw*に基づいて三相電圧vu,vv,
vw(図示せず)を出力しこれらを同期機1に供給す
る。電流検出手段2は、同期機1の固定子巻線に流れる
三相電流iu,ivを検出して、これらを座標変換器1
02aに出力する。
【0025】積分器21は、回転角速度演算手段10a
から得られた制御座標軸回転角速度ωcに基づいて制御
座標軸位相角θcを積分演算する。速度制御手段100
aは、電圧指令演算器101aと座標変換器102aと
から構成され、同期機1の回転角速度指令ωr*を入力
し、回転角速度演算手段10aから得られた同期機1の
推定回転角速度ωr0が回転角速度指令ωr*に追従するよ
うに、その推定回転角速度ωr0、積分器21から得られ
た制御座標軸位相角θcおよび電流検出手段2から得ら
れた三相電流iu,ivに基づいて三相電圧指令v
*,vv*,vw*を演算して出力する。電圧指令演算
器101aは、推定回転角速度ωr0および回転角速度指
令ωr*に基づいてd−q軸(回転座標)上の電圧指令v
d*,vq*を演算する。座標変換器102aは、積分器2
1からの制御座標軸位相角θcに基づいて、電流検出手
段2から得た三相電流iu,ivをd−q軸(回転座
標)上の電流id,iqに変換するとともに、電圧指令演
算器101aからのd−q軸(回転座標)上の電圧指令
vd*,vq*を三相電圧指令vu*,vv*,vw*に変換
する。
【0026】回転角速度演算手段10aは、適応観測器
11a、制御座標軸回転角速度演算器12a、ゲイン演
算器13aとから構成され、速度制御手段100aから
得られたd−q軸(回転座標)上の電圧指令vd*,vq*
およびd−q軸(回転座標)上の電流id,iqに基づい
て、同期機1の推定回転角速度ωr0および制御座標軸回
転角速度ωcを演算して出力する。
【0027】適応観測器11aは、d−q軸(回転座
標)上の電圧指令vd*,vq*およびd−q軸(回転座
標)上の電流id,iqに基づいて推定回転角速度ωr0、
d−q軸(回転座標)上の磁束の複合ベクトルΨrの推
定値Ψr0およびd−q軸(回転座標)上の電流Irの推
定値Ir0とd−q軸(回転座標)上の電流Irとの偏差
信号ΔIrを演算し、推定回転角速度ωr0、推定値Ψr
0、偏差信号ΔIrを出力する。その詳細は、後述する。
【0028】ここで、ゲイン演算器13a、制御座標軸
回転角速度演算器12a、適応観測器11aの詳細につ
いて説明する前に、各構成要素13a、12a、11a
で使用する式で用いる記号の意味について説明する。
【数53】
【数54】
【数55】
【数56】
【数57】
【数58】
【数59】
【数60】
【数61】
【数62】
【数63】
【数64】
【数65】
【数66】
【数67】
【数68】 Q=AdT・Ad …(40) Re=εI …(41) ari=−R/Ld …(42) arj=ωr0(1−Lq/Ld)−ωc …(43) asi=ari …(44) asj=ωr0(1−Lq/Ld) …(45) adj=1−Lq/Ld …(46) ci=1/Ld …(47) である。
【0029】また、 ε:任意の正数 R:同期機の一相分巻線抵抗 Ld:同期機のインダクタンスのd−q軸(回転座標)
上のd軸成分値 Lq:同期機のインダクタンスのd−q軸(回転座標)
上のq軸成分値 ωr0:同期機の推定回転角速度 ωc:制御座標軸回転角速度 Ir:同期機のd−q軸(回転座標)上の電流 Ir0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定電流 ΔIr:同期機のd−q軸(回転座標)上の電流偏差信
号 Γr:d−q軸(回転座標)上のフィードバック信号 Vr:同期機のd−q軸(回転座標)上の電圧 Ψr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定磁束の複
合ベクトル ψsr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定第一磁
束 ψxr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定第二磁
束 ψzr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定合成磁
束 id:同期機の電流のd−q軸(回転座標)上のd軸成
分 iq:同期機の電流のd−q軸(回転座標)上のq軸成
分 id0:同期機の推定電流のd−q軸(回転座標)上のd
軸成分 iq0:同期機の推定電流のd−q軸(回転座標)上のq
軸成分 Δid:同期機の電流偏差信号のd−q軸(回転座標)
上のd軸成分 Δiq:同期機の電流偏差信号のd−q軸(回転座標)
上のq軸成分 γd:フィードバック信号のd−q軸(回転座標)上の
d軸成分 γq:フィードバック信号のd−q軸(回転座標)上の
q軸成分 ψsd0:同期機の推定第一磁束のd−q軸(回転座標)
上のd軸成分 ψsq0:同期機の推定第一磁束のd−q軸(回転座標)
上のq軸成分 ψxd0:同期機の推定第二磁束のd−q軸(回転座標)
上のd軸成分 ψxq0:同期機の推定第二磁束のd−q軸(回転座標)
上のq軸成分 ψzd0:同期機の推定合成磁束のd−q軸(回転座標)
上のd軸成分 ψzq0:同期機の推定合成磁束のd−q軸(回転座標)
上のq軸成分 kP:速度演算における比例ゲイン ωPI:速度演算における比例積分ゲイン s:微分演算子(ラプラス演算子) T:ベクトルまたは行列の転置 P:下記方程式(48)の解 AsP+PAsT−PCTRe-1CP+Q=0 …(48) である。
【0030】ゲイン演算器13aは、適応観測器11a
から入力された推定回転角速度ωr0に基づいて(49)
式を用いてフィードバックゲインHを演算する。
【数69】 制御座標軸回転角速度演算器12aは、推定回転角速度
ωr0、推定磁束の複合ベクトルΨr0および電流偏差信
号ΔIrに基づいて(50)式より制御座標軸回転角速
度ωcを演算する。
【0031】 ωc=ωr0−(1/ψxd0){hbj(id0−id)+hbi(iq0−iq)} …(50) 但し、(50)式で用いられるhbi,hbjはゲイン演算
器13aから取得し、また、推定第二磁束ψxr0のd−
q軸(回転座標)上のd軸成分ψxd0は推定磁束の複合
ベクトルΨr0の要素の一つとして適応観測器11aから
得る。
【0032】図2は適応観測器11aの内部構成を示す
ブロック図であり、図において、111aは電流磁束演
算器、112aは減算器、113aは回転角速度同定
器、114aはフィードバック信号演算器である。
【0033】電流磁束演算器111aは、速度制御手段
100aから得られたd−q軸(回転座標)上の電圧指
令Vr*と、制御座標軸回転角速度演算器12aから得ら
れた制御座標軸回転角速度ωcと、回転角速度同定器1
13aから得られた推定回転角速度ωr0と、フィードバ
ック信号演算器114aから得られたd−q軸(回転座
標)上のフィードバック信号Γrに基づいて(51),
(52)式よりd−q軸(回転座標)上の推定電流Ir0
およびd−q軸(回転座標)上の推定磁束の複合ベクト
ルΨr0を演算する。 d/dt(Ψr0)=ArΨr0+BVr*−Γr …(51) Ir0=CΨr0 …(52)
【0034】減算器112aは、速度制御手段100a
から得られたd−q軸(回転座標)上の電流Ir(id、
iq)をd−q軸(回転座標)上の推定電流Ir0(id
0、iq0)から減算しd−q軸(回転座標)上の電流偏
差信号ΔIr(Δid、Δiq)を得る。
【0035】回転角速度同定器113aは、d−q軸
(回転座標)上の電流偏差信号ΔIrおよび推定磁束の
複合ベクトルΨr0に基づいて(53)式より推定回転角
速度ωr0を演算する。
【数70】 但し、(53)式で用いられるd−q軸(回転座標)上
の推定合成磁束ψzr0は、d−q軸(回転座標)上の推
定磁束の複合ベクトルΨr0を構成するd−q軸(回転座
標)上の推定第一磁束ψsr0とd−q軸(回転座標)上
の推定第二磁束ψxr0に基づいて上記(32)式を用い
て取得する。
【0036】フィードバック信号演算器114aは、d
−q軸(回転座標)上の電流偏差信号ΔIrに基づいて
上記(27)式よりd−q軸(回転座標)上のフィード
バック信号Γrを演算する。但し、(27)式で用いら
れるフィードバックゲインHはゲイン演算器13aから
取得する。
【0037】図10に示した従来の制御装置の適応観測
器11では、電圧指令と電流に基づいて推定回転角速度
ωr0を演算していたが、(1),(2)式のフィードバ
ックゲインGおよび(4)式のフィードバックゲインG
eに与えるべきゲインの演算を実施してはおらず、例え
ば(20)〜(23)式に示すような一定値のゲインを
与えていた。
【0038】この実施の形態1では、電圧指令と電流に
基づいて推定回転角速度ωr0を演算するという演算動作
に関しては等価であるが、適応観測器11aのフィード
バックゲインHをゲイン演算器13aから適切に出力し
適応観測器11aに与えることによって、回転角速度演
算手段10aの推定回転角速度ωr0の演算精度や応答性
を向上させることができる。また、(50)式に基づい
て制御座標軸回転角速度ωcの演算を行う制御座標軸回
転角速度演算器12aおよびその制御座標軸回転角速度
ωcを積分演算し制御座標軸位相角θcを得る積分器21
を設けるようにしており、回転角速度や負荷トルクの急
峻な変動により推定回転角速度ωr0や推定位相角θr0に
偏差が生じるような運転状況においても、座標変換器1
02aで推定位相角θr0の代わりに制御座標軸位相角θ
cを用いることによって常に安定した制御を行うことが
可能である。
【0039】従来の制御装置の4象限逆正接演算器20
では(6)式に基づいて推定誘起電圧es0のa−b軸
(固定座標)上の成分ea0,eb0を用いることにより推
定位相角θr0を演算していたが、上述した通り、4象限
逆正接演算器20は、その演算過程を四則演算のみで構
成することができないのみならず、推定誘起電圧es0の
a−b軸(固定座標)上のa軸成分ea0が零となる瞬間
は演算過程において零割が発生するため演算過程を分離
する必要があり、推定位相角θr0の演算過程が複雑なも
のとなっていた。また、運転状況によって生じる回転角
速度ωrと推定回転角速度ωr0との間の偏差により、推
定回転角速度ωr0の回転角速度指令ωr*への応答性の劣
化や推定回転角速度ωr0の発散が生じ、その結果、同期
機1への電圧指令vu*,vv*,vw*に不安定現象や
誤作動が生じることがあった。
【0040】このため、この実施の形態1では、適応観
測器11aに対し制御座標軸回転角速度演算器12aお
よびゲイン演算器13aを追加して、回転角速度演算手
段10aとして構成するとともに、4象限逆正接演算器
20の代わりに制御座標軸回転角速度ωcを積分演算し
て制御座標軸位相角θcを得る積分器21を設けること
により、制御座標軸位相角θcの演算過程を単一化し、
この単純化により演算量を減らすとともに、推定位相角
θr0の代わりに制御座標軸位相角θcを用いることによ
り、回転角速度ωrと推定回転角速度ωr0との間に偏差
が生じた場合でも安定、且つ高応答な動作を得ることが
できる。
【0041】この実施の形態1の有効性を確認するため
に、回転角速度指令ωr*として可変速指令を与えた場合
の回転角速度ωrと推定回転角速度ωr0、位相角θrと
推定位相角θr0もしくは制御座標軸位相角θcとの偏差
信号Δθ、d−q軸(回転座標)上の電流id,iqの経
時変動を検証してみる。
【0042】図3は回転角速度ωrと推定回転角速度ωr
0の経時変動を、図4は位相角偏差信号Δθの経時変動
を、図5はd−q軸(回転座標)上の電流id,iqの経
時変動をそれぞれ示している。また図3(a)、図4
(a)、図5(a)は実施の形態1によるものであり、
図3(b)、図4(b)、図5(b)は従来の制御装置
によるものである。
【0043】従来の制御装置を用いた場合は、位相角偏
差信号Δθが大きく変動していることに加えて、回転角
速度ωrと推定回転角速度ωr0およびd−q軸(回転座
標)上の電流id,iqが安定するまでに時間を要してい
る。実施の形態1による制御装置を用いた場合は、位相
角偏差信号Δθがきわめて小さく、回転角速度ωrと推
定回転角速度ωr0およびd−q軸(回転座標)上の電流
id,iqは即時に安定している。
【0044】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、回転角速度演算手段10aが運転状況に関わらず安
定且つ高応答に推定回転角速度ωr0を回転角速度ωrに
追従するように演算し、速度制御手段100aが推定回
転角速度ωr0を回転角速度指令ωr*に追従するように安
定に制御するので、回転角速度ωrが回転角速度指令ωr
*に追従するように、同期機1を安定且つ高応答に制御
することができる。回転角速度指令ωr*として可変速指
令を与えた場合に、従来の制御装置においては位相角θ
rと推定位相角θr0との偏差が大きく生じたが、この実
施の形態1による制御装置では位相角θrと制御座標軸
位相角θcとの偏差が極めて小さい。
【0045】このような同期機の制御装置は、適応観測
器11aのフィードバックゲインをゲイン演算器13a
から適切に出力し適応観測器11aに与えることによっ
て回転角速度演算手段10aの推定回転角速度ωr0の演
算精度や応答性を向上させ、速度制御手段100aにお
いて推定位相角θr0の代わりに制御座標軸位相角θcを
用い、さらには制御座標軸回転角速度演算器12aおよ
び積分器21を設けることによって制御座標軸位相角θ
cの演算過程を単一化し、この単純化により演算量を減
らしているので、従来の制御装置よりも少ない演算量
で、運転状況を問わずに安定で、且つ高応答に同期機1
の推定回転角速度ωr0を回転角速度指令ωr*に追従させ
ることができる。
【0046】実施の形態2.つぎに、図6を用いてこの
発明の実施の形態2について説明する。上記実施の形態
1では、電圧指令演算器101aにおいてd−q軸(回
転座標)上の電圧指令vd*,vq*を求める演算の際に三
相電流iu,ivには基づいていないので、同期機1の
回転角速度や負荷トルクが変動するなどして同期機1を
流れる三相電流にも変動が生じるような運転状況におい
ては、その三相電流iu,ivの変動に対応してd−q
軸(回転座標)上の電圧指令vd*,vq*を制御すること
ができず、同期機1の運転において安定性や高応答性に
限度が生じている。
【0047】そこで、図6に示す実施の形態2によれ
ば、電圧指令演算器101bが三相電流iu,ivにも
基づいてd−q軸(回転座標)上の電圧指令vd*,vq*
を演算するようにしており、このため三相電流iu,i
vの変動に対応してd−q軸(回転座標)上の電圧指令
vd*,vq*を制御することができる。すなわち、同期機
1の推定回転角速度ωr0が回転角速度指令ωr*により安
定で、且つ、より高応答に追従するように制御すること
が可能である。
【0048】図6は実施の形態2による同期機の制御装
置を示すブロック構成図であり、図において、100b
は速度制御手段、101bは電圧指令演算器、102b
は座標変換器である。
【0049】速度制御手段100bは電圧指令演算器1
01bと座標変換器102bとから構成され、同期機1
の回転角速度指令ωr*を入力し、回転角速度演算手段1
0aから得られた同期機1の推定回転角速度ωr0が回転
角速度指令ωr*に追従するように、その推定回転角速度
ωr0、積分器21から得られた制御座標軸位相角θcお
よび電流検出手段2から得られた三相電流iu,ivに
基づいて三相電圧指令vu*,vv*,vw*を出力す
る。電圧指令演算器101bは、d−q軸(回転座標)
上の電流id,iq、推定回転角速度ωr0および回転角速
度指令ωr*に基づいてd−q軸(回転座標)上の電圧指
令vd*,vq*を演算して、出力する。なお、座標変換器
102bは実施の形態1の座標変換器102aと同一の
ものであり、また、その他の構成についても、実施の形
態1と同一のものであるため、その説明を省略する。
【0050】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、回転角速度演算手段10aが運転状況に関わらず安
定で、且つ高応答に推定回転角速度ωr0を回転角速度ω
rに追従するように演算し、速度制御手段100bが三
相電流iu,ivの変動に対応して推定回転角速度ωr0
を回転角速度指令ωr*に追従するように安定に制御する
ので、回転角速度ωrが回転角速度指令ωr*に追従する
ように、同期機1をより安定で、且つより高応答に制御
することができる。
【0051】実施の形態3.つぎに、図7を用いてこの
発明の実施の形態3について説明する。上記実施の形態
1では、同期機1の推定回転角速度ωr0が回転角速度指
令ωr*に追従するように制御していたが、図7の構成を
とることによって、同期機1が出力すべきトルク指令τ
*をトルク制御手段150に入力し、同期機1の出力ト
ルクτがそのトルク指令τ*に追従するように制御する
ことができる。
【0052】図7はこの発明の形態3による同期機の制
御装置を示すブロック構成図であり、図において、15
0はトルク制御手段、151は電圧指令演算器、152
は座標変換器である。
【0053】トルク制御手段150は電圧指令演算器1
51と座標変換器152とから構成され、同期機1が出
力すべきトルク指令τ*を入力し、同期機1の出力トル
クτがそのトルク指令τ*に追従するように回転角速度
演算手段10aから得られた推定回転角速度ωr0、積分
器21から得られた制御座標軸位相角θcおよび電流検
出手段2から得られた三相電流iu,ivに基づいて三
相電圧指令vu*,vv*,vw*を出力する。電圧指令
演算器151は、d−q軸(回転座標)上の電流id,
iq、推定回転角速度ωr0およびトルク指令τ*に基づい
てd−q軸(回転座標)上の電圧指令vd*,vq*を演算
して出力する。座標変換器152は、制御座標軸位相角
θcに基づいて、三相電流iu,ivをd−q軸(回転
座標)上の電流id,iqに変換するとともに、d−q軸
(回転座標)上の電圧指令vd*,vq*を三相電圧指令v
*,vv*,vw*に変換して出力する。なお、その他
の構成については、実施の形態2と同一のものであるた
め、その説明を省略する。
【0054】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、回転角速度演算手段10aが推定回転角速度ωr0を
回転角速度ωrに追従するように安定に演算し、トルク
制御手段150が同期機1の出力トルクτがそのトルク
指令τ*に追従するように演算するので、同期機1を安
定で、且つ高応答に制御することができる。
【0055】実施の形態4.つぎに、図8および図9を
用いてこの発明の実施の形態4について説明する。実施
の形態1〜3では、適応観測器11aを回転座標(d−
q軸)上で構成していたが、固定座標(a−b軸)上で
構成してもその効果は同じである。図8は実施の形態4
による同期機の制御装置を示すブロック構成図であり、
図において、1は同期機、2は電流検出手段、3は電圧
印加手段、10bは回転角速度演算手段、11bは適応
観測器、12bは制御座標軸回転角速度演算器、13b
はゲイン演算器、21は積分器、100cは速度制御手
段、101cは電圧指令演算器、102cは座標変換器
である。
【0056】次に動作について説明する。回転角速度演
算手段10bは、適応観測器11b、制御座標軸回転角
速度演算器12b、ゲイン演算器13bとから構成さ
れ、積分器21から得られた制御座標軸位相角θc、速
度制御手段100cから得られた三相電圧指令vu*
vv*および電流検出手段2から得られた三相電流i
u,ivに基づいて、同期機1の推定回転角速度ωr0お
よび制御座標軸回転角速度ωcを演算する。
【0057】適応観測器11bは、制御座標軸位相角θ
c、三相電圧指令vu*,vv*および三相電流iu,i
vに基づいて推定回転角速度ωr0、d−q軸(回転座
標)上の磁束の複合ベクトルΨrの推定値Ψr0およびd
−q軸(回転座標)上の電流Irの推定値Ir0とd−q
軸(回転座標)上の電流Irとの偏差信号ΔIrを演算す
る。制御座標軸回転角速度演算器12b、ゲイン演算器
13b、速度制御手段100c、電圧指令演算器101
と座標変換器102cによって構成される速度制御手段
100cは、それぞれ、実施の形態1の制御座標軸回転
角速度演算器12a、ゲイン演算器13a、電圧指令演
算器101a、座標変換器102a、速度制御手段10
0aと同一の機能を果たすものであり、またその他の構
成についても、実施の形態1〜3のものと同一であるた
め、それらの説明を省略する。
【0058】なお、速度制御手段100cの代わりに図
6に示した速度制御手段100bもしくは図7に示した
トルク制御手段150を用い、d−q軸(回転座標)上
の電圧指令vd*,vq*、d−q軸(回転座標)上の電流
id,iqの代わりに、それぞれ、三相電圧指令vu*
vv*、三相電流iu,ivを回転角速度演算手段10
bに入力する形態をとってもよい。
【0059】図9は図8の適応観測器11bの内部構成
を示すブロック図であり、図において、111bは電流
磁束演算器、112bは減算器、113bは回転角速度
同定器、114bはフィードバック信号演算器、115
bは三相二相変換器、116bは軸変換器である。
【0060】つぎに、電流磁束演算器111b、減算器
112b、回転角速度同定器113b、フィードバック
信号演算器114b、三相二相変換器115b、軸変換
器116bの詳細について説明する前に、各構成要素1
11b〜116bで使用する式で用いる記号の意味につ
いて説明する。勿論、実施の形態1で使用した記号も用
いる。
【数71】
【数72】
【数73】
【数74】
【数75】
【数76】
【数77】
【数78】 とし、また、 Is:同期機のa−b軸(固定座標)上の電流 Is0:同期機のa−b軸(固定座標)上の推定電流 ΔIs:同期機のa−b軸(固定座標)上の電流偏差信
号 Γs:a−b軸(固定座標)上のフィードバック信号 Vs:同期機のa−b軸(固定座標)上の電圧 Ψs0:同期機のa−b軸(固定座標)上の推定磁束の複
合ベクトル ψss0:同期機のa−b軸(固定座標)上の推定第一磁
束 ψxs0:同期機のa−b軸(固定座標)上の推定第二磁
束 ia:同期機の電流のa−b軸(固定座標)上のa軸成
分 ib:同期機の電流のa−b軸(固定座標)上のb軸成
分 ia0:同期機の推定電流のa−b軸(固定座標)上のa
軸成分 ib0:同期機の推定電流のa−b軸(固定座標)上のb
軸成分 Δia:同期機の電流偏差信号のa−b軸(固定座標)
上のa軸成分 Δib:同期機の電流偏差信号のa−b軸(固定座標)
上のb軸成分 γa:フィードバック信号Γsのa−b軸(固定座標)上
のa軸成分 γb:フィードバック信号Γsのa−b軸(固定座標)上
のb軸成分 ψsa0:同期機の推定第一磁束のa−b軸(固定座標)
上のa軸成分 ψsb0:同期機の推定第一磁束のa−b軸(固定座標)
上のb軸成分 ψxa0:同期機の推定第二磁束のa−b軸(固定座標)
上のa軸成分 ψxb0:同期機の推定第二磁束のa−b軸(固定座標)
上のb軸成分 である。
【0061】電流磁束演算器111bは、三相二相変換
器115bから得られたa−b軸(固定座標)上の電圧
指令Vs*(va*、vb*)、回転角速度同定器113b
から得られた推定回転角速度ωr0およびフィードバック
信号演算器114bから得られたa−b軸(固定座標)
上のフィードバック信号Γsに基づいて(62),(6
3)式よりa−b軸(固定座標)上の電流Isの推定値
Is0(ia0、ib0)およびa−b軸(固定座標)上の推
定磁束の複合ベクトルΨs0を演算する。 d/dt(Ψs0)=AsΨs0+BVs*−Γs …(62) Is0=CΨs0 …(63)
【0062】減算器112bは、三相二相変換器115
bから得られたa−b軸(固定座標)上の電流Is(i
a、ib)をa−b軸(固定座標)上の推定電流Is0(i
a0、ib0)から減算し、a−b軸上の電流偏差信号ΔI
s(Δia、Δib)を得る。
【0063】フィードバック信号演算器114bは、a
−b軸(固定座標)上の電流偏差信号ΔIs(Δia、Δ
ib)と、ゲイン演算器13bからのフィードバックゲ
インHとに基づいて上記(57)式よりa−b軸(固定
座標)上のフィードバック信号Γsを演算する。
【0064】三相二相変換器115bは、三相電圧指令
vu*,vv*をa−b軸(固定座標)上の電圧指令va
*,vb*に変換するとともに三相電流iu,ivをa−
b軸(固定座標)上の電流ia,ibに変換する。
【0065】軸変換器116bは、積分器21から得ら
れた制御座標軸位相角θcに基づいて、a−b軸(固定
座標)上の電流偏差信号ΔIsをd−q軸(回転座標)
上の電流偏差信号ΔIrに変換するとともに、a−b軸
(固定座標)上の推定磁束の複合ベクトルΨs0をd−q
軸(回転座標)上の推定磁束の複合ベクトルΨr0に変換
する。
【0066】回転角速度同定器113bは、実施の形態
1の回転角速度同定器113aと同様、d−q軸(回転
座標)上の電流偏差信号ΔIrおよび推定磁束の複合ベ
クトルΨr0に基づいて前記(53)式より推定回転角速
度ωr0を演算する。
【0067】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、適応観測器11bでの動作は、実施の形態1〜3の
適応観測器11aとは構成する座標軸が異なるだけであ
り、その本質は等価である。したがって、この実施の形
態4によれば、実施の形態1〜3と同様の効果を得るこ
とができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、回転角速度演算手段が安定かつ高応答に推定回転角
速度を演算し、速度制御手段において推定位相角の代わ
りに制御座標軸位相角を用いているので、推定回転角速
度を回転角速度指令に追従するように安定に制御でき、
この結果同期機を安定かつ高応答に制御することが可能
となる。
【0069】つぎの発明によれば、速度制御手段は、制
御座標軸位相角に基づいて電流検出手段によって検出さ
れた電流を回転座標上の電流に変換するとともに回転座
標上の電圧指令を電圧印加手段に入力する上記電圧指令
に変換する座標変換器と、回転座標上の電流、推定回転
角速度および回転角速度指令に基づいて回転座標上の電
圧指令を演算して座標変換器および適応観測器に入力す
る電圧指令演算器とを備えることとしているので、速度
制御手段が推定回転角速度を回転角速度指令に追従する
ようにより安定に制御することができ、この結果、同期
機をより安定かつ高応答に制御することが可能となる。
【0070】つぎの発明によれば、回転角速度演算手段
が安定かつ高応答に推定回転角速度を演算し、トルク制
御手段が同期機の出力トルクをトルク指令に追従するよ
うに安定に制御しているので、これにより同期機を安定
かつ高応答に制御することが可能となる。
【0071】つぎの発明によれば、適応観測器から得ら
れた推定回転角速度に基づいて、その適応観測器内のフ
ィードバックゲインを演算するゲイン演算器を備えてい
るので、適応観測器のフィードバックゲインをゲイン演
算器から適切に出力して適応観測器に与えることがで
き、これにより回転角速度演算手段における推定回転角
速度の演算精度や応答性を向上させる効果がある。
【0072】つぎの発明によれば、適応観測器のフィー
ドバックゲインHをゲイン演算器から適切に出力し適応
観測器に与えることによって回転角速度演算手段におけ
る推定回転角速度の演算精度や応答性を向上させ、これ
により回転角速度演算手段が安定かつ高応答に推定回転
角速度を演算するとともに、速度制御手段においては、
推定位相角の代わりに制御座標軸位相角ωcを用いてい
るため、推定回転角速度を回転角速度指令に追従するよ
うに安定に制御するのみならず位相角演算の演算量も減
少させることができ、この結果より少ない演算量で同期
機を安定かつ高応答に制御することが可能となる。
【0073】つぎの発明によれば、適応観測器を固定座
標上で構成しており、これにより、先の発明と同様の効
果を得ることが可能となる。すなわち、適応観測器のフ
ィードバックゲインHをゲイン演算器から適切に出力し
適応観測器に与えることによって回転角速度演算手段に
おける推定回転角速度の演算精度や応答性を向上させ、
これにより回転角速度演算手段が安定かつ高応答に推定
回転角速度を演算するとともに、速度制御手段において
は、推定位相角の代わりに制御座標軸位相角ωcを用い
ているため、推定回転角速度を回転角速度指令に追従す
るように安定に制御するのみならず位相角演算の演算量
も減少させることができ、この結果より少ない演算量で
同期機を安定かつ高応答に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による同期機の制御
装置を示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1〜3による同期機の
制御装置の適応観測器を示すブロック構成図である。
【図3】 回転角速度指令として可変速指令を与えた場
合の、実施の形態1および従来の制御装置における回転
角速度および推定回転角速度の経時変動を示すグラフで
ある。
【図4】 回転角速度指令として可変速指令を与えた場
合の、実施の形態1および従来の制御装置における位相
角と推定位相角もしくは制御座標軸位相角の偏差信号の
経時変動を示すグラフである。
【図5】 回転角速度指令として可変速指令を与えた場
合の、実施の形態1および従来の制御装置におけるd−
q軸(回転座標)上の電流id,iqの経時変動を示すグ
ラフである。
【図6】 この発明の実施の形態2による同期機の制御
装置を示すブロック構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による同期機の制御
装置を示すブロック構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による同期機の制御
装置を示すブロック構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による同期機の制御
装置の適応観測器を示すブロック構成図である。
【図10】 従来の同期機の制御装置を示すブロック構
成図である。
【符号の説明】
1 同期機、2 電流検出手段、3 電圧印加手段、1
0a,10b 回転角速度演算手段、11,11a,1
1b 適応観測器、12a,12b 制御座標軸回転角
速度演算器、13a,13b ゲイン演算器、20 4
象限逆正接演算器、21 積分器、100,100a,
100b,100c 速度制御手段、101,101
a,101b,101c 電圧指令演算器、102,1
02a,102b,102c 座標変換器、111a,
111b 電流磁束演算器、112a,112b 減算
器、113a,113b 回転角速度同定器、114
a,114b フィードバック信号演算器、115b
三相二相変換器、116b 軸変換器、150 トルク
制御手段、151 電圧指令演算器、152 座標変換
器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H550 BB08 BB10 DD08 DD09 GG03 GG05 HB08 JJ04 JJ22 JJ25 LL14 LL20 LL22 LL35 5H560 BB04 BB18 DA12 DB12 DB20 DC12 DC14 EB01 EC01 RR10 XA02 XA04 XA13 5H576 BB06 DD09 EE01 GG02 GG04 HB01 JJ04 JJ06 JJ22 LL14 LL22 LL34 LL41

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期機と、 同期機の固定子巻線に流れる電流を検出する電流検出手
    段と、 上記同期機に印加すべき電圧指令に基づいて同期機に電
    圧を供給する電圧印加手段と、 上記電圧指令と前記電流検出手段によって検出された電
    流に基づいて上記同期機の推定回転角速度および制御座
    標軸回転角速度を演算する回転角速度演算手段と、 上記制御座標軸回転角速度を積分して制御座標軸位相角
    を演算する積分器と、 同期機の回転角速度指令に上記推定回転角速度が追従す
    るように、推定回転角速度、前記電流検出手段によって
    検出された電流、および前記積分器からの制御座標軸位
    相角に基づいて上記電圧印加手段に入力する電圧指令を
    制御する速度制御手段とを備え、 上記回転角速度演算手段は、 上記電流検出手段によって検出された電流および速度制
    御手段からの電圧指令に基づいて上記同期機の推定磁
    束、推定電流と上記電流検出手段によって検出された電
    流との電流偏差信号、および上記推定回転角速度を演算
    する適応観測器と、 上記適応観測器内のフィードバックゲインを演算出力す
    るゲイン演算器と、 上記電流偏差信号、上記適応観測器から得られた推定磁
    束、上記フィードバックゲインおよび推定回転角速度に
    基づいて上記制御座標軸回転角速度を演算する制御座標
    軸回転角速度演算器と、 を備えることを特徴とする同期機の制御装置。
  2. 【請求項2】 上記速度制御手段は、 上記制御座標軸位相角に基づいて電流検出手段によって
    検出された電流を回転座標上の電流に変換するとともに
    回転座標上の電圧指令を前記電圧印加手段に入力する上
    記電圧指令に変換する座標変換器と、 上記回転座標上の電流、推定回転角速度および回転角速
    度指令に基づいて上記回転座標上の電圧指令を演算して
    前記座標変換器および適応観測器に入力する電圧指令演
    算器と、 を備えることを特徴とする請求項1に記載の同期機の制
    御装置。
  3. 【請求項3】 同期機と、 同期機の固定子巻線に流れる電流を検出する電流検出手
    段と、 上記同期機に印加すべき電圧指令に基づいて同期機に電
    圧を供給する電圧印加手段と、 上記電圧指令と前記電流検出手段によって検出された電
    流に基づいて上記同期機の推定回転角速度および制御座
    標軸回転角速度を演算する回転角速度演算手段と、 上記制御座標軸回転角速度を積分して制御座標軸位相角
    を演算する積分器と、 同期機のトルク指令に同期機の出力トルクが追従するよ
    うに、推定回転角速度、前記電流検出手段によって検出
    された電流、および前記積分器からの制御座標軸位相角
    に基づいて上記電圧印加手段に入力する電圧指令を制御
    するトルク制御手段とを備え、 上記回転角速度演算手段は、 上記電流検出手段によって検出された電流および速度制
    御手段からの電圧指令に基づいて上記同期機の推定磁
    束、推定電流と上記電流検出手段によって検出された電
    流との電流偏差信号、および上記推定回転角速度を演算
    する適応観測器と、 上記適応観測器内のフィードバックゲインを演算出力す
    るゲイン演算器と、上記電流偏差信号、上記適応観測器
    から得られた推定磁束、上記フィードバックゲインおよ
    び推定回転角速度に基づいて上記制御座標軸回転角速度
    を演算する制御座標軸回転角速度演算器と、 を備えることを特徴とする同期機の制御装置。
  4. 【請求項4】 上記ゲイン演算器は、上記適応観測器か
    ら得られた推定回転角速度に基づいて、適応観測器内の
    フィードバックゲインを演算することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか一つに記載の同期機の制御装置。
  5. 【請求項5】 適応観測器は、 d/dt(Ψr0)=ArΨr0+BVr*−Γr Ir0=CΨr0 【数1】 に従った演算を行うことで、推定磁束の回転座標上の複
    合ベクトルΨr0、回転座標上の推定電流Ir0、推定回転
    角速度ωr0を求め、 ゲイン演算器はフィードバックゲインHを 【数2】 によって求め、 制御座標軸回転角速度演算器は、 ωc=ωr0−(1/ψxd0){hbj(id0−id)+h
    bi(iq0−iq)} に従って演算を行うことで制御座標軸回転角速度ωcを
    求めることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか
    一つに記載の同期機の制御装置。但し、 【数3】 【数4】 【数5】 【数6】 【数7】 【数8】 【数9】 【数10】 【数11】 【数12】 【数13】 【数14】 【数15】 【数16】 【数17】 【数18】 Q=AdT・Ad Re=εI ari=−R/Ld arj=ωr0(1−Lq/Ld)−ωc asi=ari asj=ωr0(1−Lq/Ld) adj=1−Lq/Ld ci=1/Ld であり、また、 ε:任意の正数 R:同期機の一相分巻線抵抗 Ld:同期機のインダクタンスのd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分値 Lq:同期機のインダクタンスのd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分値 ωr0:同期機の推定回転角速度 ωc:制御座標軸回転角速度 Ir:同期機のd−q軸(回転座標)上の電流 Ir0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定電流 ΔIr:同期機のd−q軸(回転座標)上の電流偏差信
    号 Γr:d−q軸(回転座標)上のフィードバック信号 Vr:同期機のd−q軸(回転座標)上の電圧 Ψr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定磁束の複
    合ベクトル ψsr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定第一磁
    束 ψxr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定第二磁
    束 ψzr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定合成磁
    束 id:同期機の電流のd−q軸(回転座標)上のd軸成
    分 iq:同期機の電流のd−q軸(回転座標)上のq軸成
    分 id0:同期機の推定電流のd−q軸(回転座標)上のd
    軸成分 iq0:同期機の推定電流のd−q軸(回転座標)上のq
    軸成分 Δid:同期機の電流偏差信号のd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分 Δiq:同期機の電流偏差信号のd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分 γd:フィードバック信号のd−q軸(回転座標)上の
    d軸成分 γq:フィードバック信号のd−q軸(回転座標)上の
    q軸成分 ψsd0:同期機の推定第一磁束のd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分 ψsq0:同期機の推定第一磁束のd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分 ψxd0:同期機の推定第二磁束のd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分 ψxq0:同期機の推定第二磁束のd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分 ψzd0:同期機の推定合成磁束のd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分 ψzq0:同期機の推定合成磁束のd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分 kP:速度演算における比例ゲイン ωPI:速度演算における比例積分ゲイン s:微分演算子(ラプラス演算子) T:ベクトルまたは行列の転置 P:方程式AsP+PAsT−PCTRe-1CP+Q=0の
    解 とする。
  6. 【請求項6】 適応観測器は d/dt(Ψs0)=AsΨs0+BVs*−Γs Is0=CΨs0 【数19】 に従って演算を行うことで、推定磁束の固定座標上の複
    合ベクトルΨs0、固定座標上の推定電流Is0、推定回転
    角速度ωr0を求め、つぎに、固定座標上の電流Isを固
    定座標上の推定電流Is0から減算して、固定座標上の電
    流偏差信号ΔIsを求め、さらに積分器から得られた制
    御座標軸位相角θcに基づいて電流偏差信号ΔIsを回転
    座標上の電流偏差信号ΔIrに変換するとともに、固定
    座標上の推定磁束の複合ベクトルΨs0を回転座標上の推
    定磁束の複合ベクトルΨr0に変換し、 ゲイン演算器はフィードバックゲインHを 【数20】 によって求め、 制御座標軸回転角速度演算器は、 ωc=ωr0−(1/ψxd0){hbj(id0−id)+h
    bi(iq0−iq)} に従って演算を行うことで制御座標軸回転角速度ωcを
    求めることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか
    一つに記載の同期機の制御装置。但し、 【数21】 【数22】 【数23】 【数24】 【数25】 【数26】 【数27】 【数28】 【数29】 【数30】 【数31】 【数32】 【数33】 【数34】 【数35】 【数36】 【数37】 【数38】 【数39】 【数40】 【数41】 【数42】 【数43】 【数44】 Q=AdT・Ad Re=εI ari=−R/Ld arj=ωr0(1−Lq/Ld)−ωc asi=ari asj=ωr0(1−Lq/Ld) adj=1−Lq/Ld ci=1/Ld であり、また、 ε:任意の正数 R:同期機の一相分巻線抵抗 Ld:同期機のインダクタンスのd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分値 Lq:同期機のインダクタンスのd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分値 ωr0:同期機の推定回転角速度 ωc:制御座標軸回転角速度 Ir:同期機のd−q軸(回転座標)上の電流 Ir0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定電流 ΔIr:同期機のd−q軸(回転座標)上の電流偏差信
    号 Γr:d−q軸(回転座標)上のフィードバック信号 Vr:同期機のd−q軸(回転座標)上の電圧 Ψr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定磁束の複
    合ベクトル ψsr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定第一磁
    束 ψxr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定第二磁
    束 ψzr0:同期機のd−q軸(回転座標)上の推定合成磁
    束 id:同期機の電流のd−q軸(回転座標)上のd軸成
    分 iq:同期機の電流のd−q軸(回転座標)上のq軸成
    分 id0:同期機の推定電流のd−q軸(回転座標)上のd
    軸成分 iq0:同期機の推定電流のd−q軸(回転座標)上のq
    軸成分 Δid:同期機の電流偏差信号のd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分 Δiq:同期機の電流偏差信号のd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分 γd:フィードバック信号のd−q軸(回転座標)上の
    d軸成分 γq:フィードバック信号のd−q軸(回転座標)上の
    q軸成分 ψsd0:同期機の推定第一磁束のd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分 ψsq0:同期機の推定第一磁束のd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分 ψxd0:同期機の推定第二磁束のd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分 ψxq0:同期機の推定第二磁束のd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分 ψzd0:同期機の推定合成磁束のd−q軸(回転座標)
    上のd軸成分 ψzq0:同期機の推定合成磁束のd−q軸(回転座標)
    上のq軸成分 kP:速度演算における比例ゲイン ωPI:速度演算における比例積分ゲイン s:微分演算子(ラプラス演算子) T:ベクトルまたは行列の転置 P:方程式AsP+PAsT−PCTRe-1CP+Q=0の
    解 Is:同期機のa−b軸(固定座標)上の電流 Is0:同期機のa−b軸(固定座標)上の推定電流 ΔIs:同期機のa−b軸(固定座標)上の電流偏差信
    号 Γs:a−b軸(固定座標)上のフィードバック信号 Vs:同期機のa−b軸(固定座標)上の電圧 Ψs0:同期機のa−b軸(固定座標)上の推定磁束の複
    合ベクトル ψss0:同期機のa−b軸(固定座標)上の推定第一磁
    束 ψxs0:同期機のa−b軸(固定座標)上の推定第二磁
    束 ia:同期機の電流のa−b軸(固定座標)上のa軸成
    分 ib:同期機の電流のa−b軸(固定座標)上のb軸成
    分 ia0:同期機の推定電流のa−b軸(固定座標)上のa
    軸成分 ib0:同期機の推定電流のa−b軸(固定座標)上のb
    軸成分 Δia:同期機の電流偏差信号のa−b軸(固定座標)
    上のa軸成分 Δib:同期機の電流偏差信号のa−b軸(固定座標)
    上のb軸成分 γa:フィードバック信号のa−b軸(固定座標)上の
    a軸成分 γb:フィードバック信号のa−b軸(固定座標)上の
    b軸成分 ψsa0:同期機の推定第一磁束のa−b軸(固定座標)
    上のa軸成分 ψsb0:同期機の推定第一磁束のa−b軸(固定座標)
    上のb軸成分 ψxa0:同期機の推定第二磁束のa−b軸(固定座標)
    上のa軸成分 ψxb0:同期機の推定第二磁束のa−b軸(固定座標)
    上のb軸成分 とする。
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