JP2003318099A - 電子ビーム近接露光装置における電子ビームの傾き測定方法及び傾き較正方法並びに電子ビーム近接露光装置 - Google Patents

電子ビーム近接露光装置における電子ビームの傾き測定方法及び傾き較正方法並びに電子ビーム近接露光装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子ビーム近接露光装置において、電子ビーム
によりマスクの全面を走査する際に、電子ビームが光軸
と平行な状態を保持したまま走査するように較正する。 【解決手段】所定のパターンが形成されたステンシルマ
スク70Aと、ステンシルマスクから所定距離をおいて
配置されるイメージセンサ70Bと、を有する電子ビー
ム傾きセンサ70を使用して電子ビームの傾きを測定
し、これによって求められる電子ビーム15の傾きをゼ
ロにするための傾き補正値を求め、電子ビームの走査位
置に関わらず電子ビームが光軸と平行になるように較正
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子ビーム近接露光
装置における電子ビームの傾き測定方法及び傾き較正方
法並びに電子ビーム近接露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子ビーム近接露光装置
は、米国特許第5,831,272 号(日本特許第2951947 号に
対応)に開示されている。
【0003】図6は上記電子ビーム近接露光装置の基本
構成を示す図である。この電子ビーム近接露光装置10
は、主として電子ビーム15を発生する電子ビーム源1
4、電子ビーム15を平行ビームにするレンズ16、及
び整形アパーチャ18を含む電子銃12と、主偏向器2
2、24及び副偏向器26、28を含み、電子ビームを
光軸に平行に走査する走査手段20と、転写用のマスク
30と、静電チャック50と、XYステージ60とから
構成されている。
【0004】前記転写用のマスク30は、静電チャック
50に吸着されたウエハ40に近接するように(転写用
のマスク30とウエハ40との隙間が、例えば50μm
となるように)配置される。この状態で、転写用のマス
ク30に垂直に電子ビームを照射すると、転写用のマス
ク30のマスクパターンを通過した電子ビームがウエハ
40上のレジスト層42に照射される。
【0005】走査手段20中の主偏向器22、24は、
図7に示されるように電子ビーム15が転写用のマスク
30の全面を走査するように電子ビームを偏向制御す
る。これにより、転写用のマスク30のマスクパターン
がウエハ40上のレジスト層42に等倍転写される。
【0006】また、走査手段20中の副偏向器26、2
8は、マスク歪みを補正するように電子ビームのマスク
パターンへの入射角度を制御(傾き補正)する。いま、
図8に示されるように電子ビーム15の転写用のマスク
30への入射角度をα、転写用の転写用のマスク30と
ウエハ40との間隔をGとすると、入射角度αによるマ
スクパターンの転写位置のずれ量δは、次式、 δ=G・tan α で表される。図8上ではマスクパターンは、ずれ量δだ
け正規の位置からずれた位置に転写される。従って、転
写用のマスク30に例えば図9(A)に示されるような
マスク歪みがある場合には、電子ビームの走査位置にお
けるマスク歪みに応じて電子ビームの傾き制御を行うこ
とにより、図9(B)に示されるようにマスク歪みのな
い状態でのマスクパターンが転写される。
【0007】XYステージ60は、静電チャック50に
吸着されたウエハ40を水平の直交2軸方向に移動させ
るもので、マスクパターンの等倍転写が終了するごとに
ウエハ40を所定量移動させ、これにより1枚のウエハ
40に複数のマスクパターンを転写できるようにしてい
る。
【0008】ところで、前記主偏向器22、24によっ
て電子ビーム15が転写用のマスク30の全面を走査す
るように電子ビームを偏向制御する場合、図6に示され
るように電子ビームが光軸と平行な状態を保持したまま
走査する必要があり、このため電子ビーム15の走査位
置に応じて電子ビーム15の傾きを正確に測定する必要
がある。
【0009】また、前記副偏向器26、28によって電
子ビーム15のマスクパターンへの入射角度を制御する
場合、副偏向器26、28に印加する電圧と、電子ビー
ム15のマスクパターンへの入射角度との関係を予め測
定しておく必要がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような事情に鑑み
て、本願出願人により電子ビーム近接露光装置における
電子ビームの傾き測定方法及び傾き較正方法並びに電子
ビーム近接露光装置の発明がなされている(特願200
1−157606号)。この発明は、以下の特徴を有す
る。
【0011】予め複数のマークが形成された較正用マス
クをロードし、電子ビームが較正用マスクのマークに入
射するように偏向器によって偏向制御する。このマーク
を通過した電子ビームが、マークを有するファラデーカ
ップ、及び同様のマークを有する他のファラデーカップ
に入射し、これらの2個のファラデーカップによって検
出される電気量が最大となるときのXYステージの位置
座標をそれぞれ検出する。上記XYステージの位置座標
を、較正用マスクの全てのマークごとに検出する。そし
て、このようにして検出したXYステージの位置座標
と、2個のマークの高低差とに基づいて較正用マスクの
各マークに入力する位置における電子ビームの傾きを算
出する。
【0012】しかしながら、上記の電気量が最大となる
ときのXYステージの位置座標をそれぞれ検出する作業
は長時間を要し、作業性に劣るという懸念がある。ま
た、較正用マスクと2個のファラデーカップを要し、構
成面でも複雑になる。
【0013】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、電子ビームの傾きを正確に測定することができ
るとともに、副偏向器に印加する電圧と電子ビームのマ
スクパターンへの入射角度との関係を測定することがで
きる電子ビーム近接露光装置における電子ビームの傾き
測定方法を提供することを目的とする。
【0014】また、本発明は電子ビームによりマスクの
全面を走査する際に、電子ビームが光軸と平行な状態を
保持したまま走査するように較正することができる電子
ビーム近接露光装置における電子ビームの傾き較正方法
並びに電子ビーム近接露光装置を提供することを目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願請求項1に係る発明は、所定の断面形状の電子
ビームを出射する電子銃と、ウエハに近接配置されるマ
スクと、前記電子銃から出射される電子ビームが前記マ
スクの全面を走査するように電子ビームを偏向制御する
偏向器とを備え、前記マスクに形成されたマスクパター
ンを前記ウエハ上のレジスト層に転写する電子ビーム近
接露光装置における電子ビームの傾き測定方法におい
て、所定のパターンが形成されたステンシルマスクと、
該ステンシルマスクから所定距離をおいて配置されるイ
メージセンサと、を有する電子ビーム傾きセンサと、前
記電子ビーム傾きセンサを前記電子ビームの光軸と直交
する平面上の任意の位置に移動させる手段と、を備え、
(a)前記電子ビーム傾きセンサを前記電子銃の光軸上
に移動し、前記ステンシルマスクを通過した電子ビーム
の前記イメージセンサ上の照射位置を検出するステップ
と、(b)前記電子ビーム傾きセンサを前記電子銃の光
軸から所定距離離れた複数位置に移動し、それぞれの位
置における前記電子ビーム傾きセンサの移動量と前記ス
テンシルマスクを通過した電子ビームの前記イメージセ
ンサ上の照射位置を検出するステップと、(c)前記ス
テップ(a)で検出された前記イメージセンサ上の照射
位置と、前記ステップ(b)で検出された前記電子ビー
ム傾きセンサの移動量及び前記電子ビームが照射される
前記イメージセンサ上の照射位置とに基づいて、前記電
子銃の光軸に対する前記ステップ(b)における前記電
子ビームの傾きを算出するステップと、(d)前記ステ
ップ(b)からステップ(c)を前記電子ビーム傾きセ
ンサを移動するごとに繰り返し実行し、各移動位置ごと
に入射する電子ビームの傾きを求めるステップと、を含
むことを特徴とする電子ビーム近接露光装置における電
子ビームの傾き測定方法、を含むことを特徴としてい
る。
【0016】即ち、ステップ(a)では、電子ビーム傾
きセンサが電子銃の光軸上にセットされる。この位置を
電子ビーム傾きセンサの原点位置として、電子ビームが
照射されるイメージセンサ上の照射位置が検出され記憶
される。
【0017】次に、ステップ(b)では、電子ビーム傾
きセンサを原点位置から所定距離離れた位置に移動し、
該移動量と電子ビームが照射されるイメージセンサ上の
照射位置が検出され、ステップ(c)では、原点位置に
おいて検出されたイメージセンサ上の照射位置との差及
び移動量より電子ビームの傾きが算出される。
【0018】そして、ステップ(d)では、各移動位置
ごとにステップ(b)からステップ(c)が繰り返し実
行され、各移動位置ごとに入射する電子ビームの傾きが
求められる。
【0019】本願請求項2に係る発明は、所定の断面形
状の電子ビームを出射する電子銃と、ウエハに近接配置
されるマスクと、前記電子銃から出射される電子ビーム
が前記マスクの全面を走査するように電子ビームを偏向
制御する主偏向器と、前記マスクに入射する電子ビーム
の傾きを制御する副偏向器とを備え、前記マスクに形成
されたマスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転
写する電子ビーム近接露光装置における電子ビームの傾
き測定方法において、所定のパターンが形成されたステ
ンシルマスクと、該ステンシルマスクから所定距離をお
いて配置されるイメージセンサと、を有する電子ビーム
傾きセンサと、前記電子ビーム傾きセンサを前記電子ビ
ームの光軸と直交する平面上の任意の位置に移動させる
手段と、を備え、(a)前記電子ビーム傾きセンサを前
記電子銃の光軸上に移動し、前記ステンシルマスクを通
過した電子ビームの前記イメージセンサ上の照射位置を
検出するステップと、(b)前記電子ビーム傾きセンサ
を前記電子銃の光軸から所定距離離れた複数位置に移動
し、それぞれの位置における前記電子ビーム傾きセンサ
の移動量を検出するとともに、前記主偏向器によって電
子ビームを偏向させて前記電子ビーム傾きセンサに入射
させるステップと、(c)前記副偏向器に所定の電圧を
印加し、前記電子ビームを傾けるステップと、(d)前
記副偏向器に印加する電圧によって前記電子ビームの傾
きを変化させ、前記電子ビーム傾きセンサによって検出
される前記イメージセンサ上の照射位置が前記ステップ
(a)で検出された照射位置と同一となるときに、前記
副偏向器に所定の電圧を印加したときの該電子ビームの
傾き又は偏向量を算出するステップと、(e)前記ステ
ップ(b)からステップ(d)を前記電子ビーム傾きセ
ンサを移動するごとに繰り返し実行し、各移動位置ごと
に前記副偏向器に印加される電圧と、該電圧による電子
ビームの傾き又は偏向量との関係を求めるステップと、
を含むことを特徴としている。
【0020】このような電子ビーム近接露光装置におけ
る電子ビームの傾き測定方法においても、本願請求項1
に記載の発明と同様に、各位置ごとに入射する電子ビー
ムの傾きが求められる。
【0021】本発明において、前記電子ビーム傾きセン
サの前記イメージセンサ上には蛍光板が密着固定されて
いることが好ましい。イメージセンサとしては、電子ビ
ームに感度を有するイメージセンサを使用すればよい
が、電子ビームに感度を有しないイメージセンサであっ
ても、蛍光板により電子ビームが光に変換され、同様の
機能が得られるからである。
【0022】また、本発明において、前記電子ビーム傾
きセンサの前記ステンシルマスクと前記イメージセンサ
との間には蛍光板と結像レンズが配されており、前記電
子ビームを受けた前記蛍光板の発光する光が前記イメー
ジセンサ上に結像するように構成されていることが好ま
しい。
【0023】ステンシルマスクとイメージセンサとの距
離が離れている構成の場合、一旦蛍光板が電子ビームを
受光し、該蛍光板により電子ビームが光に変換され、変
換された光が結像レンズからなる光学系を経てイメージ
センサ上に結像する構成であっても、同様の機能が得ら
れるからである。
【0024】また、本発明において、前記蛍光板を前記
電子銃の光軸に対して垂直方向に移動可能とし、前記蛍
光板への電子ビームの照射位置を可変とすることが好ま
しい。 また、本発明において、前記蛍光板の表面に耐
酸化性導電薄膜を形成することが好ましい。
【0025】また、本発明において、電子ビームを偏向
させることにより前記イメージセンサの電荷蓄積時間帯
にのみ前記蛍光板に電子ビームを照射することが好まし
い。
【0026】蛍光板は、電子ビームの照射により輝度が
低下することが経験的に確認されている。したがって、
電子ビーム傾きセンサに蛍光板を使用した構成で長期に
亘って稼働する場合には上記3種のいずれかの手段が有
効な対策となるからである。
【0027】本願請求項8に係る発明は、請求項1〜7
に記載の電子ビーム近接露光装置における電子ビームの
傾き測定方法によって求められる前記電子ビームの前記
電子銃の光軸に対する傾きをゼロにするための傾き補正
値を求めるステップと、前記電子ビームの走査位置に対
応して傾き補正値が記憶された傾き補正テーブルを作成
するステップと、前記電子銃から出射される電子ビーム
が前記マスクの全面を走査するように前記偏向器で電子
ビームを偏向制御する際に、該電子ビームの走査位置に
応じて前記傾き補正テーブルから対応する傾き補正値を
読み出し、該読み出した傾き補正値に基づいて前記偏向
器を制御するステップと、を有し、前記電子ビームの走
査位置に関わらず電子ビームが光軸と平行になるように
較正することを特徴としている。
【0028】即ち、請求項1〜7に記載の電子ビームの
傾き測定方法では、電子ビーム傾きセンサの各移動位置
ごとに入射する電子ビームの傾き(即ち、電子ビームの
マスクの走査位置に応じた傾き)を測定することができ
る。請求項8では、マスクの全面を走査してマスクパタ
ーンをウエハに近接露光する際に、前記電子ビームの走
査位置に対応して電子ビームの傾きをゼロにする傾き補
正値が記憶された傾き補正テーブルに基づいて電子ビー
ムの傾きを較正し、電子ビームの走査位置に関わらず電
子ビームが光軸と平行になるようにしている。
【0029】より具体的には、主偏向器によって電子ビ
ームがマスクの全面を走査するように偏向制御する際
に、マスクに入射する電子ビームの傾きを制御すること
ができる副偏向器によって電子ビームの傾きを較正し、
電子ビームの走査位置に関わらず電子ビームが光軸と平
行になるようにしている。前記電子ビームの傾きの較正
時に副偏向器に印加する電圧は、前記電子ビーム傾きセ
ンサによって検出される前記イメージセンサ上の位置が
原点位置において検出された位置と同一となるとき(即
ち、電子ビームがマスク面に直交するとき)に副偏向器
に印加した電圧を、電子ビームの走査位置に応じて補正
テーブルに記憶し、その記憶した電圧を使用する。
【0030】本願請求項9に係る発明は、所定の断面形
状の電子ビームを出射する電子銃と、ウエハに近接配置
される転写用マスクと、前記電子銃から出射される電子
ビームが前記転写用マスクの全面を走査するように電子
ビームを偏向制御する主偏向器と、前記転写用マスクに
入射する電子ビームの傾きを制御する副偏向器とを備
え、前記転写用マスクに形成されたマスクパターンを前
記ウエハ上のレジスト層に転写する電子ビーム近接露光
装置において、請求項2〜7に記載の電子ビームの傾き
測定方法によって測定した、前記電子ビーム傾きセンサ
の各移動位置ごとに前記副偏向器に印加される電圧と、
該電圧による電子ビームの傾き又は偏向量との関係を示
す情報を記憶した補正テーブルと、前記転写用マスクの
歪みの情報を記憶する歪みテーブルと、前記電子ビーム
による前記ウエハへの露光時に、前記転写用マスクの歪
みを補正すべく、前記補正テーブル及び歪みテーブルに
記憶された情報と、前記ウエハと転写用マスクとの間隔
値と、前記電子ビームの転写用マスク上の走査位置とに
基づいて前記副偏向器に印加する電圧を制御する制御手
段と、を備えたことを特徴としている。
【0031】本願請求項10に係る発明は、前記補正テ
ーブルと、所定の工程時のウエハを基準にした現在のウ
エハのx方向及びy方向の伸縮率が設定された設定手段
と、前記電子ビームによる前記ウエハへの露光時に、前
記ウエハのx方向及びy方向の伸縮率に比例してx方向
及びy方向の転写倍率を変更すべく、前記補正テーブル
に記憶された情報と、前記設定手段によって設定された
ウエハのx方向及びy方向の伸縮率と、前記ウエハと転
写用マスクとの間隔値と、前記電子ビームの転写用マス
ク上の走査位置とに基づいて前記副偏向器に印加する電
圧を制御する制御手段と、を備えたことを特徴としてい
る。
【0032】即ち、請求項9では、転写用マスクに歪み
があっても歪みがないマスクと同じマスクパターンをウ
エハに精度よく露光することができ、請求項10では、
ウエハの伸縮等によりマスクとウエハの倍率が変化して
もウエハに露光される各マスクパターン同士がずれない
ように精度よく転写倍率を補正することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係る電子ビーム近接露光装置における電子ビームの傾き
測定方法及び傾き較正方法の好ましい実施の形態につい
て説明する。
【0034】図1は本発明の方法が適用される電子ビー
ム近接露光装置の要部斜視図であり、図2及び図3はそ
れぞれ図1の平面図及び正面図である。
【0035】これらの図面において、XYステージ60
上に固定された静電チャック50上には、転写用のマス
ク30が保持できるように構成されている。また、電子
ビーム傾きセンサ70は、XYステージ60上に静電チ
ャック50に隣接して固定されており、電子ビーム傾き
センサ70の上面に配されるステンシルマスク70Aが
静電チャック50の上面と略面一となっている。
【0036】XYステージ60の側方には、レーザ干渉
計74、76が配されており、これによりXYステージ
60のx方向及びy方向の移動量が検出できるようにな
っている。なお、電子ビーム近接露光装置のその他の構
成については、図6に示されるものと同様なため、その
詳細な説明は省略する。
【0037】図4(a)に示されるように、電子ビーム
傾きセンサ70は、上面に所定パターンの開口形状を有
するステンシルマスク70Aが、該ステンシルマスク7
0Aから所定距離Dをおいてイメージセンサ70Bが配
置されている。これにより、照射された電子ビーム15
のうち、ステンシルマスク70Aを通過した所定パター
ンの電子ビームが、イメージセンサ70B上に照射され
る。
【0038】図示の構成のイメージセンサ70Bとして
は、電子ビームに感度を有するイメージセンサを使用す
る必要がある。
【0039】通常このようなイメージセンサは、1ピク
セルのサイズが10μm角程度のものがマトリクス状に
配列されていることにより構成されている。たとえば、
ステンシルマスク70Aとイメージセンサ70Bとの所
定距離Dを20mm、電子ビームの傾きを制御する副偏
向器26、28(図6参照)による傾き補正が最大で+
−10ミリrad程度とすれば、イメージセンサ70B
上での照射位置の最大ズレ量は約200μm、すなわち
約20ピクセル分となる。また、副偏向器26、28に
よる傾き補正の分解能は、0.1ミリrad程度であ
り、これはイメージセンサ70B上では2μm、すなわ
ち約0.2ピクセル分となる。このように、イメージセ
ンサ70Bとしては、充分な検知精度を有することが解
る。
【0040】本発明の方法が適用される電子ビーム近接
露光装置には、上記の図4(a)に示される電子ビーム
傾きセンサ70以外にも同図(b)及び(c)に示され
る構成のものも使用できる。
【0041】同図(b)に示される電子ビーム傾きセン
サ70は、同図(a)に示される電子ビーム傾きセンサ
70の電子ビームに感度を有するイメージセンサに代え
て、イメージセンサ70B上に蛍光板70Cが密着固定
されているものが使用されている。電子ビームに感度を
有しない一般的なイメージセンサであっても、蛍光板7
0Cにより電子ビームが光に変換され、同様の機能が得
られる。
【0042】なお、ステンシルマスク70Aと蛍光板7
0Cは、電荷蓄積による像の歪を防止する観点から、導
電性を有し、接地されている必要がある。
【0043】同図(c)に示される電子ビーム傾きセン
サ70は、同図(a)に示される電子ビーム傾きセンサ
70のイメージセンサの位置(所定距離Dの位置)に蛍
光板70Cが配されている。また、蛍光板70Cの下面
に発光する像が蛍光板70Cの下方に配されている結像
レンズ70Dからなる光学系を経てイメージセンサ70
B上に結像するようになっている。
【0044】このように、ステンシルマスク70Aとイ
メージセンサ70Bとの距離が離れている構成の場合、
一旦蛍光板70Cが電子ビームを受光し、蛍光板70C
により電子ビームが光に変換され、変換された光が結像
レンズ70Dからなる光学系を経てイメージセンサ70
B上に結像する構成であっても、同様の機能が得られ
る。
【0045】また、このような構成の場合、イメージセ
ンサ70B上に結像する像を等倍ではなく、光学系によ
り拡大して結像する方が分解能を向上させることができ
る。なお、同図(c)の構成は、結像レンズ70Dから
なる光学系の基本的な構成を示したものであり、実際の
装置への適用に当っては、たとえば、結像レンズ70D
とイメージセンサ70Bとの間にミラーを設け、光軸を
直角に曲げる等の変形を加えることは任意である。
【0046】ところで、上記のような蛍光板70Cは、
詳細の理由は不詳であるが、電子ビームの照射により輝
度が低下することが経験的に確認されている。たとえ
ば、電子ビームの1時間の連続照射によりかなりの輝度
低下が確認されている。したがって、蛍光板70Cを使
用した構成で長期に亘って使用する場合にはこの対策が
必要になってくる。
【0047】その第一の対策として、請求項5に係る発
明のように、蛍光板70Cを電子銃12の光軸に対して
垂直方向に移動可能とし、蛍光板70Cへの電子ビーム
の照射位置を可変とする構成が挙げられる。すなわち、
所定時間の電子ビームの照射により輝度が低下する蛍光
板70Cの部分を移動させ、蛍光板70Cの未使用の部
分を電子ビームの照射位置にセットする構成である。な
お、この構成の概念は、蛍光板70Cを新たな蛍光板7
0Cと交換する態様をも含むものである。
【0048】具体的な構成としては、蛍光板70Cを長
尺の矩形状とし、これを直線状に移動させる構成、蛍光
板70Cを円盤状とし、ターレット状に回転移動させる
構成等、公知の各種方法が採用できる。
【0049】また、駆動手段として、機械的(装置の外
部からの遠隔操作)に行なう場合には超音波モータ、ピ
エゾアクチュエータ等が好ましく使用できる。装置内部
は真空状態に保たれ、また、非磁性であることが好まし
いことより、上記の駆動手段を装置内部で使用する構成
が適するからである。
【0050】駆動手段として、手動操作による場合に
は、たとえば、装置側面に設けられるビューポート(フ
ランジ等で構成される)等よりOリング等を介して操作
用のケーブル、ワイヤ等で蛍光板70Cを移動操作させ
ることができる。
【0051】第二の対策として、請求項6に係る発明の
ように、蛍光板の表面に耐酸化性導電薄膜を形成する構
成が挙げられる。すなわち、耐酸化性の薄膜が形成され
ていれば、電子ビームの照射による蛍光膜の劣化が防止
できるからである。また、導電膜とするのは、膜上に電
荷が蓄積しチャージアップすると、電子ビームの検出位
置精度が悪化する等の不具合を生じるからである。した
がって、この耐酸化性導電薄膜にはゼロ電位となるよう
に、接地されていることが望ましい。
【0052】このような目的に好適な耐酸化性導電薄膜
としては、たとえば、所定膜厚のAu(金)、Mo(モ
リブデン)等が使用できる。
【0053】第三の対策として、請求項7に係る発明の
ように、電子ビームを偏向させることによりイメージセ
ンサ70Bの電荷蓄積時間帯にのみ蛍光板70Cに電子
ビームを照射する構成が挙げられる。イメージセンサ7
0Bのフレームレート(たとえば、1/15秒)のうち
電荷蓄積時間帯はこの一部である(たとえば、約50
%)。したがって、電荷蓄積時間帯以外には、電子ビー
ムがイメージセンサ70Bに照射しないように、図示し
ないブランカー、主偏向器22、24又は副偏向器2
6、28により偏向させ、これにより蛍光板70Cの劣
化が防止できるからである。
【0054】なお、図4に示されるように、ステンシル
マスク70Aの開口形状の所定パターンマークは、十字
スリットから構成されているが、この実施の形態の形状
に限られず、イメージセンサ70Bにより電子ビーム傾
きが検出できる形状であれば、いなかる形状でもよい。
【0055】電子ビーム傾きセンサ70の配される位置
は、図1〜図3に示される構成では、XYステージ60
上に静電チャック50に隣接して固定されているが、こ
れ以外にも、XYステージ60の側方に固定される構
成、又は、静電チャック50の上面に固定される構成も
可能である。
【0056】電子ビーム傾きセンサ70による電子銃1
2(図6参照)の光軸上での取り込み画像と、各移動位
置における取り込み画像とのズレ量Sは以下のように算
出する。
【0057】電子ビーム傾きセンサ70で取り込まれた
画像によるイメージセンサ70Bからの出力は、イメー
ジセンサ画像処理ボードを経てコンピュータに取り込ま
れて処理される。すなわち、画像処理ソフトにより、画
像の特定位置が算出される。たとえば、ステンシルマス
ク70Aの開口形状のパターンマークが図示のように十
字状であれば、その中心位置が算出される。このときの
座標は、イメージセンサ70Bの画素が基準になる。
【0058】電子銃12の光軸上での取り込み画像の中
心位置を(x1 、y1 )とし、電子ビームを偏向させた
際の各移動位置における取り込み画像の中心位置を(x
2 、y2 )とすれば、ズレ量Sは以下の式で示される。 S=[(x2 −x1 2 +(y2 −y1 2 1/2 [第1の実施の形態]次に、上記電子ビーム傾きセンサ
70を使用して電子ビームの傾きを測定する方法につい
て説明する。
【0059】(1)電子ビーム傾きセンサ70を電子銃
12(図6参照)の光軸上に移動し、主偏向器22、2
4及び副偏向器26、28(図6参照)によって電子ビ
ーム15を偏向させずに電子ビーム15を照射し、電子
ビーム15が照射されたイメージセンサ70B上の照射
位置のイメージセンサ70Bの出力を画像情報として取
り込み、記憶する。また、このときのXYステージ60
の位置を原点位置として記憶する。
【0060】(2)主偏向器22、24によって電子ビ
ーム15を偏向させ、電子銃12の光軸から所定距離離
れた複数位置に電子ビーム15を照射するとともに、電
子ビーム傾きセンサ70を同位置に移動し、電子ビーム
15が照射されたイメージセンサ70B上の照射位置の
イメージセンサ70Bの出力を画像情報として取り込
む。この際、同時に電子ビーム傾きセンサ70の移動量
をもレーザ干渉計74、76(図2参照)により検出す
る。
【0061】なお、主偏向器22、24によって電子ビ
ーム15を偏向させ、電子銃12の光軸から所定距離離
れた複数位置に電子ビーム15を照射する前に、装置に
内蔵されているSEM(走査型電子顕微鏡)を使用して
電子ビーム15の照射位置を予め確認しておくとよい。
【0062】(3)偏向させた電子ビーム15の傾き角
度Tを算出する。それには、電子ビーム傾きセンサ70
におけるステンシルマスク70Aとイメージセンサ70
Bとの所定距離D及びイメージセンサ70Bの出力値と
原点位置でのイメージセンサ70Bの出力値とより求ま
る照射位置ズレ量Sを使用し、S/Dの逆正接を計算す
ればよい。すなわち、次式、 T=tan-1S/D で表される。なお、電子ビーム15の傾き角度TをX方
向とY方向とに分解してそれぞれ求めるのであってもよ
い。
【0063】(4)副偏向器26、28に印加する電圧
によって電子ビーム15の傾きを変化させ、電子ビーム
傾きセンサ70によって検出されるイメージセンサ70
B上の照射位置が、ステップ(1)すなわち原点位置で
検出された照射位置と同一となるときに、主偏向器2
2、24によって電子ビーム15を偏向させ、かつ、副
偏向器26、28に所定の電圧を印加したときの該電子
ビーム15の傾き又は偏向量を算出する。
【0064】(5)前記ステップ(2)からステップ
(4)を電子ビーム傾きセンサ70を移動するごとに繰
り返し実行し、各移動位置ごとに副偏向器26、28に
印加される電圧と、該電圧による電子ビーム15の傾き
又は偏向量との関係を求める。
【0065】このようにして算出された電子ビームの走
査位置ごとの電子ビームの傾き角度Tをゼロにするため
に副偏向器26、28に印加される電圧を記憶した傾き
補正テーブルを作成する。なお、マスクの任意の走査位
置における電子ビームの傾き角度は、その走査位置の周
囲の複数の位置における電子ビームの傾き角度に基づい
て補間演算することによって求めることができる。
【0066】その後、主偏向器22、24により電子ビ
ーム15を偏向制御し、転写用のマスクの全面を走査し
てマスクパターンをウエハに近接露光するときには、前
記傾き補正テーブルから電子ビームの走査位置に対応し
て傾き補正値を読み出し、この傾き補正値に基づいて電
子ビームの傾きがゼロになるように副偏向器26、28
を制御する。
【0067】これにより、電子ビーム15は転写用マス
クの走査位置に関わらず、常に光軸と平行になるように
走査される。 [第2の実施の形態]次に、上記と同様にして電子ビー
ム傾きセンサ70を使用し、副偏向器26、28に印加
する電圧と、マスクに入射する電子ビーム15の傾き又
は偏向量との関係を測定した結果に基づいて行う副偏向
器26、28の電圧制御について説明する。
【0068】図5は本発明に係る電子ビーム近接露光装
置によって転写用マスクのマスクパターンをウエハに露
光する動作手順を示すフローチャートである。
【0069】同図に示されるように、まず電子ビーム近
接露光装置に転写用マスクをロードし(ステップS1
0)、続いてウエハをXYステージ60上の静電チャッ
ク50に位置決めしたのち、該静電チャック50で吸着
固定することによりウエハをロードする(ステップS1
2)。続いて、ウエハに電子が帯電しないように導通ピ
ン等によってウエハの導通をとる(ステップS14)。
【0070】次に、ウエハの高さを検出するためのzセ
ンサによって高さ検出を行い、ウエハの高さ調整を行っ
たのち(ステップS16)、ウエハの粗い位置合わせ
(コースアライメント)を行う(ステップS18)。
【0071】続いて、ウエハのx方向及びy方向の伸縮
率の測定(MAG測定(グローバル))を行い(ステッ
プS19)、その測定した伸縮率を示す信号を補正演算
回路90に出力する。ここで、ウエハの伸縮率とは、前
段の転写プロセスを含む所定の工程時のウエハを基準に
した現在のウエハの伸縮率をいう。その後、ウエハを転
写位置に移動させる(ステップS20)。
【0072】次に、マスクとウエハとの間隔(GAP)
を測定し、その間隔Gを調整する(ステップS22)。
なお、マスクとウエハとの間隔Gの測定方法は、詳しく
は特開2000−356511号公報に開示されている
が、この測定方法に限定されない。
【0073】上記のようにして測定した間隔Gが所定値
(例えば、50μm)となるように間隔Gを調整する。
この間隔Gの値(間隔値)は、副偏向器26、28の偏
向制御を行うための補正演算回路90に加えられる。
【0074】その後、マスクとウエハ上のチップとを精
度よく位置決め(ファインアライメント)したのち(ス
テップS24)、電子ビームによってマスクパターンを
ウエハに転写する(ステップS26)。
【0075】この転写時に補正演算回路90は、ウエハ
の伸縮率に基づいて電子ビームの走査位置に応じた電子
ビームのウエハ上での偏向量を求める。なお、電子ビー
ムの走査位置に応じて電子ビームのウエハ上での偏向量
を連続的に変化させることにより、転写倍率を微小量変
化させることができる。
【0076】補正演算回路90は、電子ビームのウエハ
上での偏向量を求めると、マスクとウエハとの間隔Gに
基づいて電子ビームの転写用マスク上の走査位置に応じ
た副偏向器26、28への印加電圧を求め、その求めた
電圧を副偏向器26、28に印加する。これによりウエ
ハの伸縮率に応じて転写倍率を変更するようにしてい
る。
【0077】また、補正演算回路90には、ステップS
32で予め測定されたマスク歪みを示すデータが入力さ
れており、補正演算回路90は、例えば図9(A)に示
されるようなマスク歪みを入力した場合に、そのマスク
歪みを補正するための偏向量を求め、上記と同様にして
図9(B)に示されるようなマスク歪みのない状態での
マスクパターンが転写されるように副偏向器26、28
に印加する電圧を制御する。
【0078】上記のようにしてウエハへのマスクパター
ンの転写が終了すると、ウエハをアンロードする(ステ
ップS28)。なお、補正演算回路90は、転写倍率の
制御及びマスク歪みの補正のうちのいずれか一方を行う
ようにしてもよいし、両方を同時に行うようにしてもよ
い。
【0079】以上、本発明に係る電子ビーム近接露光装
置における電子ビームの傾き測定方法及び傾き較正方法
並びに電子ビーム近接露光装置について説明したが、本
発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、各種
の態様が採り得る。たとえば、図4(C)において、一
枚の結像レンズ70Dにより倒立像が得られる光学系が
採用されているが、二枚以上のレンズを使用する光学系
を採用するのであってもよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
子ビーム傾きセンサを使用することにより、電子ビーム
の傾きを正確に測定することができる。また、電子ビー
ムによりマスクの全面を走査する際に、電子ビームが光
軸と平行な状態を保持したまま走査するように較正する
ことができる。更に、副偏向器に印加する電圧と電子ビ
ームのマスクパターンへの入射角度又は偏向量との関係
を測定することができ、これによりマスク歪みの補正や
転写倍率を変更する際の副偏向器への印加電圧を精度よ
く求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法が適用される電子ビーム近接露光
装置の要部斜視図
【図2】図1に示した電子ビーム近接露光装置の要部の
平面図
【図3】図1に示した電子ビーム近接露光装置の要部の
正面図
【図4】本発明に使用される電子ビーム傾きセンサの概
略図
【図5】本発明に係る電子ビーム近接露光装置によって
転写用マスクのマスクパターンをウエハに露光する動作
手順を示すフローチャート
【図6】本発明が適用される電子ビーム近接露光装置の
基本構成図
【図7】電子ビームによるマスクの走査を説明するため
に用いた図
【図8】副偏向器によって電子ビームの傾きが制御され
る様子を示す図
【図9】マスク歪みの補正を説明するために用いた図
【符号の説明】
10…電子ビーム近接露光装置、12…電子銃、15…
電子ビーム、22、24…主偏向器、26、28…副偏
向器、30…転写用のマスク、40…ウエハ、50…静
電チャック、60…XYステージ、70…電子ビーム傾
きセンサ、70A…ステンシルマスク、70B…イメー
ジセンサ、74、76…レーザ干渉計、90…補正演算
回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 穴澤 紀道 埼玉県所沢市南永井1026−1 株式会社ホ ロンテクニカルセンター内 Fターム(参考) 5C033 GG03 5C034 BB04 BB05 5F056 AA22 AA25 BA10 BB01 CB28 FA10

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の断面形状の電子ビームを出射する
    電子銃と、ウエハに近接配置されるマスクと、前記電子
    銃から出射される電子ビームが前記マスクの全面を走査
    するように電子ビームを偏向制御する偏向器とを備え、
    前記マスクに形成されたマスクパターンを前記ウエハ上
    のレジスト層に転写する電子ビーム近接露光装置におけ
    る電子ビームの傾き測定方法において、 所定のパターンが形成されたステンシルマスクと、該ス
    テンシルマスクから所定距離をおいて配置されるイメー
    ジセンサと、を有する電子ビーム傾きセンサと、 前記電子ビーム傾きセンサを前記電子ビームの光軸と直
    交する平面上の任意の位置に移動させる手段と、を備
    え、 (a)前記電子ビーム傾きセンサを前記電子銃の光軸上
    に移動し、前記ステンシルマスクを通過した電子ビーム
    の前記イメージセンサ上の照射位置を検出するステップ
    と、 (b)前記電子ビーム傾きセンサを前記電子銃の光軸か
    ら所定距離離れた複数位置に移動し、それぞれの位置に
    おける前記電子ビーム傾きセンサの移動量と前記ステン
    シルマスクを通過した電子ビームの前記イメージセンサ
    上の照射位置を検出するステップと、 (c)前記ステップ(a)で検出された前記イメージセ
    ンサ上の照射位置と、前記ステップ(b)で検出された
    前記電子ビーム傾きセンサの移動量及び前記電子ビーム
    が照射される前記イメージセンサ上の照射位置とに基づ
    いて、前記電子銃の光軸に対する前記ステップ(b)に
    おける前記電子ビームの傾きを算出するステップと、 (d)前記ステップ(b)からステップ(c)を前記電
    子ビーム傾きセンサを移動するごとに繰り返し実行し、
    各移動位置ごとに入射する電子ビームの傾きを求めるス
    テップと、 を含むことを特徴とする電子ビーム近接露光装置におけ
    る電子ビームの傾き測定方法。
  2. 【請求項2】 所定の断面形状の電子ビームを出射する
    電子銃と、ウエハに近接配置されるマスクと、前記電子
    銃から出射される電子ビームが前記マスクの全面を走査
    するように電子ビームを偏向制御する主偏向器と、前記
    マスクに入射する電子ビームの傾きを制御する副偏向器
    とを備え、前記マスクに形成されたマスクパターンを前
    記ウエハ上のレジスト層に転写する電子ビーム近接露光
    装置における電子ビームの傾き測定方法において、 所定のパターンが形成されたステンシルマスクと、該ス
    テンシルマスクから所定距離をおいて配置されるイメー
    ジセンサと、を有する電子ビーム傾きセンサと、 前記電子ビーム傾きセンサを前記電子ビームの光軸と直
    交する平面上の任意の位置に移動させる手段と、を備
    え、 (a)前記電子ビーム傾きセンサを前記電子銃の光軸上
    に移動し、前記ステンシルマスクを通過した電子ビーム
    の前記イメージセンサ上の照射位置を検出するステップ
    と、 (b)前記電子ビーム傾きセンサを前記電子銃の光軸か
    ら所定距離離れた複数位置に移動し、それぞれの位置に
    おける前記電子ビーム傾きセンサの移動量を検出すると
    ともに、前記主偏向器によって電子ビームを偏向させて
    前記電子ビーム傾きセンサに入射させるステップと、 (c)前記副偏向器に所定の電圧を印加し、前記電子ビ
    ームを傾けるステップと、 (d)前記副偏向器に印加する電圧によって前記電子ビ
    ームの傾きを変化させ、前記電子ビーム傾きセンサによ
    って検出される前記イメージセンサ上の照射位置が前記
    ステップ(a)で検出された照射位置と同一となるとき
    に、前記副偏向器に所定の電圧を印加したときの該電子
    ビームの傾き又は偏向量を算出するステップと、 (e)前記ステップ(b)からステップ(d)を前記電
    子ビーム傾きセンサを移動するごとに繰り返し実行し、
    各移動位置ごとに前記副偏向器に印加される電圧と、該
    電圧による電子ビームの傾き又は偏向量との関係を求め
    るステップと、 を含むことを特徴とする電子ビーム近接露光装置におけ
    る電子ビームの傾き測定方法。
  3. 【請求項3】 前記電子ビーム傾きセンサの前記イメー
    ジセンサ上には蛍光板が密着固定されている請求項1又
    は2に記載の電子ビーム近接露光装置における電子ビー
    ムの傾き測定方法。
  4. 【請求項4】 前記電子ビーム傾きセンサの前記ステン
    シルマスクと前記イメージセンサとの間には蛍光板と結
    像レンズが配されており、前記電子ビームを受けた前記
    蛍光板の発光する光が前記イメージセンサ上に結像する
    ように構成されている請求項1又は2に記載の電子ビー
    ム近接露光装置における電子ビームの傾き測定方法。
  5. 【請求項5】 前記蛍光板を前記電子銃の光軸に対して
    垂直方向に移動可能とし、前記蛍光板への電子ビームの
    照射位置を可変とする請求項3又は4に記載の電子ビー
    ム近接露光装置における電子ビームの傾き測定方法。
  6. 【請求項6】 前記蛍光板の表面に耐酸化性導電薄膜を
    形成する請求項3又は4に記載の電子ビーム近接露光装
    置における電子ビームの傾き測定方法。
  7. 【請求項7】 電子ビームを偏向させることにより前記
    イメージセンサの電荷蓄積時間帯にのみ前記蛍光板に電
    子ビームを照射する請求項3又は4に記載の電子ビーム
    近接露光装置における電子ビームの傾き測定方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7に記載の電子ビーム近接露
    光装置における電子ビームの傾き測定方法によって求め
    られる前記電子ビームの前記電子銃の光軸に対する傾き
    をゼロにするための傾き補正値を求めるステップと、 前記電子ビームの走査位置に対応して傾き補正値が記憶
    された傾き補正テーブルを作成するステップと、 前記電子銃から出射される電子ビームが前記マスクの全
    面を走査するように前記偏向器で電子ビームを偏向制御
    する際に、該電子ビームの走査位置に応じて前記傾き補
    正テーブルから対応する傾き補正値を読み出し、該読み
    出した傾き補正値に基づいて前記偏向器を制御するステ
    ップと、を有し、 前記電子ビームの走査位置に関わらず電子ビームが光軸
    と平行になるように較正することを特徴とする電子ビー
    ム近接露光装置における電子ビームの傾き較正方法。
  9. 【請求項9】 所定の断面形状の電子ビームを出射する
    電子銃と、ウエハに近接配置される転写用マスクと、前
    記電子銃から出射される電子ビームが前記転写用マスク
    の全面を走査するように電子ビームを偏向制御する主偏
    向器と、前記転写用マスクに入射する電子ビームの傾き
    を制御する副偏向器とを備え、前記転写用マスクに形成
    されたマスクパターンを前記ウエハ上のレジスト層に転
    写する電子ビーム近接露光装置において、 請求項2〜7に記載の電子ビームの傾き測定方法によっ
    て測定した、前記電子ビーム傾きセンサの各移動位置ご
    とに前記副偏向器に印加される電圧と、該電圧による電
    子ビームの傾き又は偏向量との関係を示す情報を記憶し
    た補正テーブルと、 前記転写用マスクの歪みの情報を記憶する歪みテーブル
    と、 前記電子ビームによる前記ウエハへの露光時に、前記転
    写用マスクの歪みを補正すべく、前記補正テーブル及び
    歪みテーブルに記憶された情報と、前記ウエハと転写用
    マスクとの間隔値と、前記電子ビームの転写用マスク上
    の走査位置とに基づいて前記副偏向器に印加する電圧を
    制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする電子ビーム近接露光装置。
  10. 【請求項10】 前記補正テーブルと、 所定の工程時のウエハを基準にした現在のウエハのx方
    向及びy方向の伸縮率が設定された設定手段と、 前記電子ビームによる前記ウエハへの露光時に、前記ウ
    エハのx方向及びy方向の伸縮率に比例してx方向及び
    y方向の転写倍率を変更すべく、前記補正テーブルに記
    憶された情報と、前記設定手段によって設定されたウエ
    ハのx方向及びy方向の伸縮率と、前記ウエハと転写用
    マスクとの間隔値と、前記電子ビームの転写用マスク上
    の走査位置とに基づいて前記副偏向器に印加する電圧を
    制御する制御手段と、 を備えた請求項9に記載の電子ビーム近接露光装置。
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