JP2003317543A - 高誘電率基板材料 - Google Patents

高誘電率基板材料

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JP2003317543A
JP2003317543A JP2002118150A JP2002118150A JP2003317543A JP 2003317543 A JP2003317543 A JP 2003317543A JP 2002118150 A JP2002118150 A JP 2002118150A JP 2002118150 A JP2002118150 A JP 2002118150A JP 2003317543 A JP2003317543 A JP 2003317543A
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polymer
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Susumu Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板やコンデンサ材料等として用
いられる高誘電率の基板材料を作製するに当って、高誘
電率粉末を多量に添加しなくとも高誘電率の基板材料が
得られるようにすること、併せて機械的特性にも優れた
高誘電率基板材料を、比較的簡単な製造方法によって得
られるようにすること。 【解決手段】 融体状態のポリマーに高誘電率粉末を添
加し、このポリマー組成物を超音波による音場配向処理
させた後、固体化させたことを特徴とする高誘電率基板
材料とすることによって、解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板や
コンデンサ材料等として用いられる高誘電率の基板材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような技術の一つとして、例えばプ
リント配線板において基板自身にコンデンサ効果を持た
せた複合回路化等の要求から、高誘電率の基板が必要と
されている。しかしながらプリント配線板に用いる材料
であるポリイミド、エポキシ樹脂等は、誘電率εが高々
3〜4程度であるのでこれを数十以上の誘電率εのもの
にしようとすると、前記樹脂材料に高誘電率のセラミッ
ク粉末を多量に添加する必要がある。具体的な基板とし
ては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂やポ
リフェニレンエーテル樹脂等に高誘電率のセラミックス
粉末を添加し、ガラス布やガラス不織布に含浸・乾燥し
て得たプリプレグを積層成形して、高誘電率の基板とす
ることが知られている。しかしながら、このような方法
によって高誘電率の基板を得るためには、前記樹脂中に
例えば体積分率で50%のように多量に添加したものと
する必要がある。これは、前記樹脂100重量部換算で
は、500〜1000重量部にもなる。このような大量
の高誘電率粉末を添加すると、得られた基板の機械的特
性や電気的特性に問題が生じる。特に、引張り強度、伸
び特性、曲げ特性や脆化特性等の機械的特性の問題やさ
らには前記基板のドリル加工性、切削加工性の低下や寸
法変化が大きい等の問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】よって本発明が解決し
ようとする課題は、プリント配線板やコンデンサ材料等
として用いられる高誘電率の基板材料を、高誘電率粉末
の添加量が同じであっても飛躍的に誘電率を増大させる
ことができ、また機械的特性、電気的特性にも優れた高
誘電率基板材料を、比較的簡単な製法によって得られる
ようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記解決しようとする課
題は、請求項1に記載されるように高誘電率粉末が添加
された融体状態のポリマー組成物を、超音波による音場
配向処理した後、固体化した高誘電率基板材料とするこ
とによって、解決される。
【0005】また請求項2に記載されるように、前記超
音波による音場配向処理が、周波数10kHz〜1MH
z、照射エネルギー0.1〜10W/cmとした高誘
電率基板材料とすることによって、解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
請求項1に記載される発明は、高誘電率粉末が添加され
た融体状態のポリマー組成物を、超音波による音場配向
処理した後、固体化した高誘電率基板材料に関するもの
で、数十以上の高誘電率εのものであっても、従来のよ
うに前記高誘電率粉末を大量に添加する必要がなく、し
かも比較的簡単な方法によって実現できる。そして、こ
のようにして得られた前記基板材料は、機械的特性の低
下がなくさらに誘電正接等の電気的特性も良好なもので
ある。
【0007】まず前記ポリマーについては熱可塑性ポリ
マー、熱硬化性ポリマーのいずれでもかまわない。具体
的には、ポリイミド(PI)、エポキシ樹脂、ポリフュ
ニレンオキサイド(PPO)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポ
リフェニレンサルファイド(PPS)、ポリスルフォン
(PS)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)フェノール樹脂、フッ
素樹脂等が使用される。これらのポリマーは、通常は加
熱・加温によって融体化させるが、溶剤等によってポリ
マー溶液としたものでも良い。その場合の溶剤として
は、用いるポリマーによって好ましいものを選択すれば
良い。いずれにしてもこのポリマーは、融体状態すなわ
ち熱硬化性樹脂においては未硬化状態、熱可塑性樹脂で
は溶融ポリマーやポリマー溶液等の状態において、高誘
電率粉末が添加される必要がある。
【0008】そして前記高誘電率粉末としては、チタン
酸バリウム(BaTiO)、酸化チタン(Ti
)、シリコンカーバイド(SiC)、カーボンブラ
ック、チタン−バリウム−ネオジウム系複合酸化物、鉛
−カルシウム系複合酸化物、二酸化チタン系セラミック
ス、チタン酸鉛系セラミックス、チタン酸マグネシウム
系セラミックス、チタン酸ストロンチウム系セラミック
ス、チタン酸ビスマス系セラミックス、ジルコン酸鉛系
セラミックス等が使用される。中でもチタン酸バリウム
が好ましい。そしてこれ等の高誘電率粉末はどのような
形状のものでも良いが、繊維状、扁平状、ウイスカー状
等のように長短の径差を有するものが好ましい。これ
は、前記高誘電率粉末の長径方向が基板材料の厚さ方向
に配向できれば、高誘電率粉末の並列成分が多くなり誘
電率を顕著に増大させることができるためである。通常
このような高誘電率粉末を用いて、誘電率εが数十以上
(約25以上)の誘電率材料とするためには、前記ポリ
マーに対して体積分率50%が必要である。これはポリ
マー100重量部に対して500〜1000重量部に相
当する。このような多量に充填された材料は、加工性が
悪く、引っ張り強度、伸びや曲げ特性、脆化特性等の機
械的特性が低下し、また誘電損失が増大し好ましくな
い。
【0009】前記高誘電率粉末の充填率(体積分率v)
と合成誘電率εの関係を、図2によって説明すると、前
記ポリマーに添加する前記高誘電率粉末が例えば完全な
球形であるとすると、そのポリマー組成物の合成誘電率
は、経験的に式(1)で表わすことができ、図2の直線
Aで示されることになる。しかし現実には、前記高誘電
率粉末は多少の長短の径差があるので、これを充填した
ポリマー組成物をシート状に成形すると、前記高誘電率
粉末の長径方向が前記シートの面内(長さ方向)に配向
した状態になり、この場合の合成誘電率は前記高誘電率
粉末の直列成分が多くなり図2のBで示される下側に凸
状の曲線となって、高誘電率化には不利となる。これに
対して、高誘電率粉末の長径方向を前記シートの厚さ方
向に配向できれば、前記高誘率粉末の並列成分が多くな
ることにより、図2のCで示す上側に凸状の曲線とな
り、合成誘電率を増大させることができることになる。
よって、このような上側に凸状の曲線(図2のC)に乗
るように、高誘電率粉末を配向させることができれば、
同じ添加量でも高誘電率の基板材料を得ることができ
る。このために前記高誘電率粉末を、適度なアスペクト
比を有するものとすることは好ましいことである。な
お、図2のε軸は、対数目盛りである。 logε=vlogε+vlogε ・・・・・(1) εは比誘電率、vは体積分率、 添字1はポリマー、添字2は充填剤を意味する。
【0010】そこで、前述のように高誘電率粉末を添加
した融体状態のポリマー組成物は、混合、攪拌等により
均一なポリマー組成物とした後、高誘電率基板材料を成
型するための容器等に流し込み、必要な厚さ等の形状を
調整する。そして前記ポリマー組成物は、当然にこの間
も前記の融体状態を維持するように、加熱・加温等の手
段が講じられる。次に、図1に示すように超音波流動に
よる音場配向処理が施される。図1中、1は容器で、金
属製のものが一般的に使われるが、プラスチック、セラ
ミックス等、耐温度性や耐溶剤性を有するものであれば
特に制限されるものではない。2はポリマー組成物で、
前記融体状態とされている。3は、前記ポリマー組成物
中の高誘電率粉末である。また、4は超音波のトランス
デューサである。このトランスデューサ4は、融体状態
のポリマー組成物2中にその先端部分が浸漬されて、図
1の上方から超音波を照射するように配置されている。
このような状態で超音波による音場配向を行うことによ
って、超音波の照射下面に生ずる基板材料の厚み方向の
超音波流動によって、前記高誘電粉末はその長径方向を
基板材料の厚み方向に配向させることができることにな
る。
【0011】さらに前記の超音波流動は、下記式(2)
で示されるように縦波の超音波は一般に、その照射下面
から超音波振動が伝達し厚さ方向の流動が生じ(→印で
示した)、それに伴って高誘電率粉末も基板材料の厚さ
方向(前記ポリマー組成物2の厚さ方向)に音場配向さ
れることになるが、例えば、融体状態のポリマー組成物
の動粘度が10ポイズで、超音波の周波数が100k
Hzでは式(2)から、4mm厚程度であり、また超音
波流動による流れは不均一である場合が多いので、図1
の⇔印で示されるような振動を超音波トランスデューサ
側或いは容器側(ポリマー組成物)に与えることは好ま
しいものとなる。具体的には前記容器をX−Yステージ
のようなものに載せて、前後左右にゆっくりと(数サイ
クル/分程度)行う程度の振動を与えるものである。
【数1】
【0012】そしてこの超音波流動による音場配向の条
件は、請求項2に記載されるように周波数10kHz〜
1MHz、照射エネルギー0.1〜10W/cmとす
ることが好ましい。これは、超音波の周波数が10kH
z未満であるとエネルギー的に弱く、超音波流動が効果
的に起こらず、また1MHzを超えると超音波伝達距離
が短すぎて、超音波流動が効果的に生じない。また、照
射エネルギーについても0.1Wcm未満であると超
音波流動が効果的に起こらず、10W/cmをこえる
とエネルギーが強すぎてキャビテーションによるボイド
発生の原因となり好ましくないためである。また前記音
場配向処理は、ポリマーの粘度、ポリマーの種類、添加
される高誘電率粉末の種類や添加量等にも影響するの
で、適宜選択することが好ましい。
【0013】このような超音波による音場配向処理が終
了した前記ポリマー組成物からなる基板材料は、ついで
熱硬化性樹脂は加熱硬化され、熱可塑性樹脂は冷却・固
化等の手段によって固体化(硬化)処理され、目的とす
る形状の高誘電率基板材料に成形される。このように前
記高誘電率粉末の長径方向が前記基板材料の厚さ方向に
音場配向された高誘電率基板材料は、単に高誘電率粉末
を分散させた場合のものと比較して、誘電率εが数倍以
上大きなものとすることができる。なお、溶液状態のポ
リマー組成物を使用する場合には、音場配向処理を行っ
た後に溶剤を除去してから固体化させれば良い。このよ
うにして得られた高誘電率の基板材料は、プリント配線
板やコンデンサ材料等として使用することができる。
【0014】以下に本発明におけるさらに好ましい形態
について、簡単に説明する。前述した融体状態のポリマ
ーに高誘電率粉末を添加しこのポリマー組成物を、超音
波による音場配向処理を行うに当り、前記融体状態のポ
リマーの粘度を、用いるポリマー組成物等によって最適
な粘度に調整することは好ましいことである。また前記
高誘電率粉末の大きさを、例えばアスペクト比で1.1
〜3.0程度となるような粒径の高誘電率粉末とするこ
とによって、前述の超音波による音場配向処理はより好
ましい配向状態とすることができる。このようにアスペ
クト比が1.1のように小さなものであっても、図2の
誘電率εの変化は対数的なので、誘電率を大きくできる
ことになる。さらに高誘電率粉末の添加量についても、
例えばチタン酸バリウムでは前記ポリマー100重量部
に対して、50〜500重量部添加されたものは、この
種の高誘電率基板材料とした時に最も有用な基板材料と
して利用できる。すなわち、前記高誘電率粉末が50〜
500重量部とすることによって、10〜100の高誘
電率基板材料とすることができる。このような材料は、
電気的特性や機械的特性にも優れるので、プリント配線
板やコンデンサとして用いる場合に特に好ましいものと
なる。
【0015】以上説明したように本発明は、融体状態の
ポリマーに高誘電率粉末を添加したポリマー組成物に超
音波による音場配向処理を行い、前記高誘電率粉末の長
径方向を基板材料の厚さ方向に配向させた後、固体化処
理を行うことにより高誘電率基板材料とするので、前記
ポリマー中に添加する高誘電率粉末の添加量を大幅に低
減させても高誘電率の基板材料を得ることが可能とな
り、前記高誘電率粉末の添加量が少ないことにより、誘
電正接等の電気的特性が良好であり、また機械的特性も
引張り強度、伸びや曲げ特性等の優れた、高誘電率の基
板材料を得ることができることになる。しかもこの製法
は比較的簡単なものであるので、製造によるコスト増の
問題も生じない。
【0016】
【実施例】以下に実験例を示して、本発明の効果を述べ
る。表1に記載される各種条件について、すなわちチタ
ン酸バリウムの添加量、超音波の周波数並びに照射エネ
ルギーと誘電率(ε)、誘電正接(tanδ)並びに引
張り強度(MPa)を測定した。用いた試料は、高温硬
化型エポキシ樹脂の主剤(ビスフェノールA型)100
重量部と酸無水物系の硬化剤(ヘキサヒドロ無水フタル
酸)を80重量部の割合で室温混合した融体状態の樹脂
混合物100重量部に、チタン酸バリウム粉末(εが約
16500、平均粒径が1〜2μm)を、それぞれ20
0重量部、400重量部、800重量部を添加して混合
し、融体状態の樹脂組成物とした。これを金属容器に2
mm厚さになるように流し込み、このポリマー組成物の
表面上部から超音波トランスデューサを1mm深さに配
置した。そして前記容器をX−Yステージ上で前後左右
にゆっくり揺すりながら、周波数8KHz〜2MHzの
間で、また照射エネルギーは0.05〜15W/cm
の間で、超音波による音場配向処理をおこなった。その
後120℃で加熱硬化させて、約2mm厚の高誘電率シ
ート材料を得た。結果を表1に記載した。
【0017】
【表1】
【0018】結果は表1から明らかなとおり、実験例2
〜4、7、9〜13および16〜18に示される本発明
の高誘電率基板材料は、目的とする高誘電率(約25以
上)、比較的小さな誘電正接(約1.6以下)で、機械
的特性の指標とした引張り強度も20MPa以上と優れ
たものであった。すなわち、本発明のような超音波によ
る音場配向処理を行うことによって、高誘電率粉末が同
じ添加量であっても、そのεは数倍以上の差があること
がわかる。しかもtanδについては、殆ど差がなく電
気的特性上の問題もなく、また機械的特性においても、
前記のように十分なもである。
【0019】より詳細に見てみると、本発明で目標とす
る誘電率εが数十以上(約25以上)の値のものは、実
験例2、3、4から明らかなとおり高誘電率粉末が20
0重量部程度の添加で得ることができることがわかる。
このようなεのものを従来の混合するだけの方法で得よ
うとすると、実験例5、6辺りからわかるように400
重量部以上添加する必要がある。また800重量部を配
合した本発明の実験例16、17、18からも明らかな
ように、εが360台と極めて大きな誘電率にもかかわ
らず、機械的特性の目安とした引張り強度や誘電正接の
変化が余りないこともわかる。さらに、超音波の周波数
の影響については、実験例6や14からわかるように、
周波数が8kHz以下では超音波流動が十分ではなく、
また2MHz以上では周波数が高すぎて、基板材料の厚
み方向の超音波伝達が不足し、誘電率の向上効果が少な
い。また照射エネルギーについては、実験例8のように
0.05W/cm以下では超音波流動の効率が悪いた
めに、εが20程度と向上が見られない。また実験例1
2から明らかな如く15W/cm程度になると、キャ
ビテーションによる発泡の影響で得られた基板材料の強
度低下(引張り強度が10MPa程度)が見られる。よ
って、本発明の条件範囲において製造することが、好ま
しいものであることがわかる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、高誘電率粉
末を添加した融体状態のポリマー組成物に超音波による
音場配向処理を行い、前記高誘電率粉末の長径方向を基
板材料の厚さ方向に配向させた後、固体化処理を行うこ
とにより高誘電率基板材料とするので、前記ポリマー中
に添加する高誘電率粉末の添加量を大幅に低減させても
高誘電率(数十以上)の基板材料を得ることが可能とな
り、前記高誘電率粉末の添加量が少なくてすむことによ
り、誘電正接等の電気的特性が良好であり、また機械的
特性である引張り強度、伸びや曲げ特性等の優れた、高
誘電率の基板材料を得ることができることになる。しか
もこの製法は比較的簡単なものであるので、製造による
コスト増の問題も生じない。
【0021】さらに、前記超音波の周波数や照射エネル
ギーを特定したり、前記融体状態のポリマー組成物の粘
度を最適に調整し、また前記高誘電率粉末の大きさを、
例えばアスペクト比で1.1〜3.0程度となるような
粒径の高誘電率粉末を用いることによって、前述の超音
波による音場配向処理はより好ましい配向状態とするこ
とができる。そしてこの様に少ない高誘電率粉末の添加
で、高い誘電率(ε)と比較的小さな誘電正接(tan
δ)で、かつ機械的特性に優れた品質の良い高誘電率基
板材料を大掛かりな装置等を必要とせず、比較的簡単に
製造できるようになる。このような高誘電率基板材料
は、プリント配線板やコンデンサー材料等として十分有
用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における超音波による音場配向
処理を行うための装置の概略断面図である。
【図2】図2は、高誘電率粉末の充填率(体積分率)と
合成誘電率(ε)の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 容器 2 融体状態のポリマー組成物 3 高誘電率粉末 4 超音波トランスデューサー A 高誘電率粉末が、完全な球形の場合を示す直線。 B 高誘電率粉末の長径方向が、基板材料の面内方向
に配向している場合を示す曲線。 C 高誘電率粉末の長径方向が、基板材料の厚さ方向
に配向している場合を示す曲線。
フロントページの続き Fターム(参考) 5E001 AB01 AE02 AE03 AH01 AH05 AH09 AJ01 AJ02 5G303 AA01 AA05 AB06 AB12 BA12 CA01 CA09 CB03 CB05 CB06 CB17 CB22 CB25 CB32 CB35 CB39 5G333 AA05 AB13 AB21 CA03 CB01 DA03 DB05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高誘電率粉末が添加された融体状態のポ
    リマー組成物を、超音波による音場配向処理した後、固
    体化したことを特徴とする高誘電率基板材料。
  2. 【請求項2】 前記超音波による音場配向処理が、周波
    数10kHz〜1MHz、照射エネルギー0.1〜10
    W/cmであることを特徴とする、請求項1に記載の
    高誘電率基板材料。
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