JP2003317464A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JP2003317464A
JP2003317464A JP2002116979A JP2002116979A JP2003317464A JP 2003317464 A JP2003317464 A JP 2003317464A JP 2002116979 A JP2002116979 A JP 2002116979A JP 2002116979 A JP2002116979 A JP 2002116979A JP 2003317464 A JP2003317464 A JP 2003317464A
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JP
Japan
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gas
magnetic disk
adsorption unit
gas adsorption
disk device
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JP2002116979A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Otani
俊明 大谷
Naotoshi Akamatsu
直俊 赤松
Mitsuhiko Oguchi
光彦 小口
Kenji Tasaka
健司 田坂
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部環境のコンタミガス濃度や湿度が高い場合
においても、通気孔を通じて流入する大気成分を効率よ
く清浄化することにより、磁気ディスク装置の信頼性を
低下させない。 【解決手段】通気孔から流入する大気成分を第1のガス
吸着ユニットに通過させた後に、緩衝室へ導入し、さら
に緩衝室から第2のガス吸着ユニットを通過させた気体
を装置内に導入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録装置、特
に外部環境の厳しい条件下において高信頼性を有する磁
気記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に磁気ディスク装置は情報を記録す
る磁気記録媒体となる磁気ディスクと、情報を記録及び
再生する磁気ヘッドを主要構成部品とし、磁気ディスク
を回転させるスピンドルモーターや磁気ヘッドを磁気デ
ィスクの半径方向に移動させるための機構を少なくとも
備え、これらの部品を筐体内に装備している。また、筐
体はある程度の密閉構造となっているが、筐体内部と外
部の圧力差を解消するために、一般に呼吸孔が設けられ
ている。
【0003】稼働時に磁気ヘッドと磁気ディスクは微小
な間隔を保ちながら、情報の記録、再生を行っている。
また、近年の記録密度の飛躍的増大により、磁気ヘッド
と磁気ディスクの間隔、すなわち磁気ヘッドの浮上量は
大幅に低減されている。
【0004】しかしながら、長期間稼働後に磁気ヘッド
の浮上が乱れ、情報の記録、再生が不可能になったり、
磁気ヘッド上に堆積物が形成されたり、さらには磁気ヘ
ッド上に堆積物が形成されることによって磁気ヘッドと
磁気ディスクの接触が頻繁に起こり、摺動障害に至る場
合がある。
【0005】これらの障害は、磁気ディスク装置内に存
在するある種のガス成分、いわゆるガスコンタミが原因
物質として考えられており、この種の障害を防止するた
めに、例えば、特開昭60−219695号公報に示さ
れるように磁気ディスク装置の筐体内に活性炭等のガス
吸着剤を設置することにより、障害の原因となるガス成
分を吸着除去することが示されている。
【0006】また、筐体に設置されている呼吸孔から流
入する雰囲気に含まれるガス成分についても、同様に磁
気ヘッド、磁気ディスクに障害を与える化合物が含まれ
る可能性があり、外気を清浄化した後に筐体内に取り入
れるため、一般に呼吸孔部に活性炭等のガス吸着剤が設
置されている。また、呼吸孔から活性炭までの気体導入
経路を細長い構造としている場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】磁気ディスク装置はコ
ンピュータの外部記録装置としてだけではなく、車載等
の環境の厳しい条件で安定に稼働することが要求されて
いる。また、記録密度向上ために磁気ヘッドの浮上量は
さらに低減化される方向にある。磁気ヘッドの浮上量が
低下した場合には磁気ヘッドと磁気ディスクの接触頻度
が上昇することになり、ガスコンタミによる障害も発生
しやすくなると考えられ、今まで以上にガスコンタミ濃
度を低減する必要がある。
【0008】特に外部環境のガスコンタミ濃度が高くな
った場合や、温度変化の激しい場合には、流入するガス
コンタミ成分を効率よく低減する技術が必要となる。
【0009】
【課題を解決するための手段】呼吸孔部に設けられた活
性炭等のガス吸着剤の吸着能力で、ガスコンタミ成分を
十分吸着できる速度で、大気が磁気ディスク装置内に流
入する場合であれば問題はないが、急激な温度変化や、
圧力変化が生じた場合には、ガス吸着剤でガスコンタミ
成分が十分吸収される前に、筐体内に流入する可能性が
ある。
【0010】本発明では、呼吸孔を通過し、流入速度を
低減するための細長い気体導入路を通過して、第1のガ
ス吸着ユニットを通過した気体をある程度の空間を有す
る緩衝室に導入する。この空間内には、磁気ヘッド及び
磁気ディスクは収納されていない。
【0011】さらに、この緩衝室から細孔を通じ、細長
い気体導入路を通じて第2のガス吸着ユニットが配置さ
れており、これらの細孔、細長い気体導入路、ガス吸着
ユニットを通過して緩衝室から気体が磁気ヘッド及び磁
気ディスクを収納する部屋に導入される構造となってい
る。
【0012】本発明によれば、第1のガス吸着ユニット
でガスコンタミ成分を吸着しきれなかった場合において
も、第2のガス吸着ユニットでガスコンタミ成分を吸着
することが可能であり、磁気ヘッド及び磁気ディスクを
収納する部屋へのガスコンタミ成分流入量をガス吸着ユ
ニットを1ヶしか装備していない場合と比較して、減少
させることが可能となる。
【0013】また、第1のガス吸着ユニットは緩衝室の
気体との設置面積が広いために、気体の流出入が少ない
場合には、この緩衝室内の気体を十分に清浄化すること
が可能である。この状態において急激な温度変化や圧力
変化により、磁気ディスク装置内へ急激に大気が流入す
る場合においても、重要となる磁気ヘッドや磁気ディス
クを収納する部屋へは、緩衝室の清浄化された気体が、
第2のガス吸着ユニットを通じて導入されることにな
り、ガスコンタミ濃度の上昇を飛躍的に抑えることが可
能となる。
【0014】さらに効果を高めたい場合には、同様に第
2のガス吸着ユニットの後に第2の緩衝室を設け、この
第2の緩衝室に細孔を通じて細長い気体導入路を設け、
第3のガス吸着ユニットを設置することによって達成さ
れる。磁気ディスク装置の呼吸孔から導入された大気
が、磁気ヘッドと磁気ディスクを収納する部屋に到達す
るまでに、通過するガス吸着ユニットの個数に制限はな
いが、磁気ディスク装置のスペースやコスト面から考え
て、2ないし3が適切と思われる。
【0015】第2のガス吸着ユニットは磁気ヘッド及び
磁気ディスクを収納する部屋の気体との設置面積を広く
とってあり、装置内部用のガス吸着剤を兼用している。
また、ガス吸着ユニットの気体導入部には装置内への塵
埃流入を防止するためのフィルターが設置されている。
緩衝室と磁気ヘッドと磁気ディスクを収納する部屋との
気体導入路を通じて、塵埃等が磁気ヘッドと磁気ディス
クを収納する部屋へ流入するのを防止することが可能と
なっている。
【0016】このため、緩衝室を大気にさらして場合に
おいても、磁気ヘッドと磁気ディスクを収納する部屋へ
の塵埃流入が防止できる構造となっている。緩衝室を大
気にさらしても問題ないということは、緩衝室に設置さ
れたガス吸着ユニットを外部から交換可能とした場合
に、特にクリーンルーム等の塵埃が少ない環境を必要と
することなく、第1のガス吸着ユニットを交換すること
が可能となる。
【0017】このことにより、コンタミガス成分を多く
吸着してしまい、コンタミガス吸着能力が低下した場合
でも、容易にガス吸着ユニット交換することができ、長
期間に渡り磁気ディスク装置の信頼性を確保することが
可能となる。
【0018】ガス吸着ユニットは、ガス吸着剤とガス吸
着剤を梱包する気体透過性の膜から構成されている。気
体透過性の膜としてはポリフルオロエチレン製のものが
好適であるが、塵埃を通過させず、気体のみを通過させ
る膜であれば特にこれに限らない。
【0019】ガス吸着剤としては、活性炭、シリカゲ
ル、モレキュラーシーブ、ゼオライト等が使用される
が、使用される外部環境に応じて適切なガス吸着剤を選
定することが望ましく、特に例に挙げたガス吸着剤に限
定されることはない。また、1つのガス吸着ユニットに
梱包されるガス吸着剤は1種類だけでなく、複数のガス
吸着剤を混合させても問題はない。
【0020】ガス吸着ユニットは気体導入口、及び気体
排出口のみを気体透過性の膜で覆い、その他の部位をポ
リカーボネイト、ポリエチレンテレフタレイト等の高分
子樹脂、や、アルミニュウム、ステンレス等の金属、ガ
ラス、石英等の材料で覆っても良い。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を以下実施例に
基づき説明する。 <実施例1>図1は本実施例の磁気ディスク装置のベー
ス部分を示す図である。ベース部分には磁気ヘッド及び
磁気ヘッドを保持する磁気ヘッド支持部3と磁気ディス
ク2、及びボイスコイルモータ4が収納される部屋と、
緩衝室9が設けられている。これら2つの部屋の間には
図5に示されるような、細孔7が設けられており、緩衝
室の気体はこの細孔7を通過し、さらにガス吸着ユニッ
ト6を通過した後に、磁気ヘッドと磁気ディスクを収納
する部屋に供給される構造となっている。
【0022】図4は本実施例に使用するガス吸着ユニッ
トの構成を示したもので、ガス吸着ユニットに供給され
た気体は、細長い気体導入路13を通過した後に、ガス
吸着剤に到達する構造となっている。
【0023】図1に示すベースには、図2及び3に示す
カバーを取り付けて使用するが、カバー側にもガス吸着
ユニット11を設置する。このガス吸着ユニットの構成
は先に説明したガス吸着ユニットと同一であり、図4に
示す構成となっている。ベース部とカバー部の間にはパ
ッキング10が設置されており、内部をある程度の密閉
構造とすることができる。外部から流入する気体はカバ
ーに設置された細孔12を通過し、ガス吸着ユニット1
1に供給される構造となっている。従って、磁気ヘッド
及び磁気ディスクを収納する部屋へ外気が到達するため
には、2つのガス吸着ユニットを通過する必要がある。
【0024】図6及び7は従来技術の磁気ディスク装置
の一例を示したものであり、外気を取り入れる呼吸孔の
部分にガス吸着ユニット11が1ヶのみ設置されてい
る。
【0025】本発明の特徴はガス吸着ユニットを2ヶ配
置し、それらガス吸着ユニット間を緩衝室とし、磁気ヘ
ッドと磁気ディスクを収納する部屋側に設置されるガス
吸着ユニットへの気体導入口に細孔を設置してあること
である。細孔12を通過し、ガス吸着ユニット11を通
過した大気は緩衝室9にある程度の時間留まることにな
る。
【0026】ガス吸着ユニット11は気体透過性の膜で
覆われており、急激な大気の流入等によりガス吸着ユニ
ットをガスコンタミ成分が通過してしまったとしても、
緩衝室内にしばらく留まっていればガス吸着剤によって
吸着されることになる。また、このように緩衝室の気体
は緩衝室内にガス吸着剤が設置されているために、常に
清浄化されている。実際にガスコンタミ成分が磁気ディ
スク装置内に進入し、障害を引き起こす部位は磁気ヘッ
ドや磁気ディスクである。
【0027】磁気ヘッドと磁気ディスクを収納する部屋
への気体導入路は、緩衝室との間に設けられており、さ
らに緩衝室からの気体はガス吸着ユニットを通過させて
から導入する構造となっている。従って、緩衝室内でガ
ス吸着剤によって充分に清浄化された気体をさらにガス
吸着剤で清浄化させ導入するために、飛躍的にガスコン
タミ成分の濃度を低減することが可能となる。
【0028】先に述べた急激な大気流入時においても、
磁気ヘッド及び磁気ディスクを収納する部屋に流入する
気体の多くは緩衝室で清浄化された気体をさらにガス吸
着ユニットを通過させたものであり、ガスコンタミ成分
の濃度を充分に低減可能である。
【0029】一方、従来技術の場合では、大気の流入口
に設置されているガス吸着ユニットは1ヶのみであり、
急激な大気の流入によりガスコンタミ成分がガス吸着ユ
ニットを通過する際にガス吸着剤に十分に吸着される前
に、磁気ディスク装置内に進入してしまう恐れがある。
ガスコンタミ成分がガス吸着ユニットを通過してしまっ
た場合には、磁気ヘッド、磁気ディスクを収納する部屋
にガスコンタミ成分が到達してしまうことになり、磁気
ディスク装置の信頼性を低下させてしまう。
【0030】従って、本実施例に示す構造の磁気ディス
ク装置では従来技術の磁気ディスク装置と比較して、格
段に磁気ディスク内に流入する大気成分中に含まれるガ
スコンタミ成分を低減することが可能であり、磁気ヘッ
ドと磁気ディスクにおいて発生するガスコンタミ起因の
障害発生を防止することが可能となる。
【0031】また、本実施例では緩衝室を具備すること
により、急激な温度変化や、圧力変化が生じ磁気ディス
ク装置内へ急激に大気が流入した場合においても、効率
よくガスコンタミ成分を吸着することができ、さらに緩
衝室に蓄えられた予め清浄化された気体を磁気ヘッド及
び磁気ディスクを収納する部屋へ導入することができる
ため、外部環境の厳しい車載等の条件下においても長期
に渡りガスコンタミによる障害を防止することが可能と
なる。
【0032】一般に、磁気ディスク装置においては筐体
内の湿度を低湿度に保つ必要がある。筐体内で結露を生
じてしまうと、磁気ヘッドの安定な浮上を妨げて磁気デ
ィスクへの書き込み、再生を妨げてしまうことになる。
また、湿度が高い場合には磁気ヘッドの素子部や磁気デ
ィスクの磁性媒体を腐食させてしまう場合がある。この
ため、磁気ディスク装置ではガス吸着剤として吸湿性能
を有する活性炭や、活性炭とシリカゲルを併用する方法
が用いられている。
【0033】図6及び7に示した従来技術のガス吸着剤
としては吸湿性能を有する活性炭を用いている。従って
流入する大気成分中に含まれるガスコンタミ成分だけで
はなく、水分も吸着することができ、ディスク装置内の
湿度を低湿度に保てる構造となっている。
【0034】しかしながら、大気が急激に磁気ディスク
装置内に流入した場合には、先に述べたガスコンタミ成
分の場合と同様にガス吸着ユニットを通過してしまい、
磁気ディスク装置内の湿度を急激に上昇せしめてしまう
場合がある。この場合においても本実施例に示す磁気デ
ィスク装置において吸湿性能を有する活性炭を用いた場
合に、ガスコンタミの場合と同様に磁気ヘッドと磁気デ
ィスクを収納する部屋への水分の流入を低減することが
可能となり、低湿度を保つことが可能となる。
【0035】ガス吸着ユニットに使用されるガス吸着剤
としては先に述べた吸湿性能を有する活性炭が好適であ
るが、活性炭、シリカゲル、モレキュラーシーブ、ゼオ
ライト等を用いても良い。また、各吸着剤を単体もしく
は複数を同一ガス吸着ユニットに梱包して使用すること
ができる。さらに磁気ディスク装置内に搭載する各ガス
吸着ユニットに使用するガス吸着剤を必ずしも同一のも
のとする必要はない。
【0036】以上のように、本実施例に示す磁気ディス
ク装置を用いた場合には、外部から磁気ディスク装置内
に流入するガスコンタミ、湿度の影響を従来技術以上に
低減することが可能となり、磁気ディスク装置の信頼
性、特に温度変化や圧力変化の激しい環境下、ガスコン
タミ成分濃度の高い環境下における信頼性を確保するこ
とが可能となる。
【0037】<実施例2>図8は本実施例の磁気ディス
ク装置のベース部分を示す図である。ベース部分には磁
気ヘッド及び磁気ヘッドを保持する磁気ヘッド支持部3
と磁気ディスク2、及びボイスコイルモータ4が収納さ
れる部屋と、緩衝室20、23が設けられている。これ
ら部屋の間には図5に示されると同様に、内壁の側面に
細孔22、25が設けられている。
【0038】図9に示すようにカバー部にはパッキング
26とガス吸着ユニット11が設けられている。これら
のベースとカバー部がパッキング26を介して密着する
ことにより、内部の気密性がある程度保たれる構造とな
っている。カバー部には図3と同様に通気孔となる細孔
が設けられており、この通気孔を通じて磁気ディスク装
置内に流入する気体は、ガス吸着ユニット11、緩衝室
20、細孔25、ガス吸着ユニット24、緩衝室23、
細孔22、ガス吸着ユニット21順次通過し、磁気ヘッ
ド及び磁気ディスクを収容する部屋へ供給される構造と
なっている。
【0039】本実施例は、実施例1に示した磁気ディス
ク装置に、もう一つの緩衝室、及びガス吸着ユニットを
追加した構造となっており、実施例1の場合よりもさら
に磁気ディスク装置に流入する気体を清浄化する機構と
なっている。
【0040】本実施例の方法においても、実施例1の場
合と同様に従来技術と比較すれば、格段にガスコンタミ
成分及び水分の吸着能力が高いことは明らかである。ま
た、使用するガス吸着ユニットの構成は図4に示す構造
のものを使用しているが、ガス吸着ユニット24、21
には、細長い気体導入路13を具備しない、図10に示
すようなガス吸着ユニットを用いても良い。
【0041】緩衝室を2つとし、緩衝室25から緩衝室
23と緩衝室23から磁気ヘッドと磁気ディスクを収容
する部屋への通気孔が細孔構造となっており、さらにガ
ス吸着ユニットを気体が通過する際にはガス透過性の膜
を通過することになるので、気体の流入速度をある程度
低減することが可能となるため、さらに気体の流入速度
を低減させる細長い気体導入路は必要ではない。
【0042】使用するガス吸着ユニットのガス吸着剤に
ついては実施例1の場合と同様に吸湿性の活性炭が好適
であるが、活性炭、シリカゲル、モレキュラーシーブ、
ゼオライト等を用いても良い。また、各吸着剤を単体も
しくは複数を同一ガス吸着ユニットに梱包して使用する
ことができる。さらに磁気ディスク装置内に搭載する各
ガス吸着ユニットに使用するガス吸着剤を必ずしも同一
のものとする必要はない。
【0043】本実施例のように緩衝室とガス吸着ユニッ
トの組み合わせを増加させた場合には、流入するガスコ
ンタミ成分、水分の流入をさらに減少させることが可能
である。さらに緩衝室とガス吸着ユニットの組み合わせ
を増加させた場合でも従来技術と比較すれば、コンタミ
ガス成分、水分の低減能力は高いが、磁気ディスク装置
のスペースやコスト面を考えると、緩衝室は1ないし、
2ヶ程度が妥当である。
【0044】さらなる緩衝室とガス吸着ユニットの組み
合わせを増やすよりは、磁気ヘッド及び磁気ディスクを
収容する部屋のガス吸着剤量を増加させた方がよい。磁
気ディスクの構成部材からの発ガス成分中にも障害の原
因となるガスコンタミが含まれている場合があり、これ
らのガスコンタミ成分を吸着除去する必要がある。
【0045】実施例1及び本実施例の場合では、磁気ヘ
ッド及び磁気ディスクを収容する部屋に設置されている
ガス吸着ユニットは気体透過性の膜で覆われているため
に、装置内部の発ガス成分を吸着することが可能であ
る。
【0046】また、図11に示すようなガス吸着剤18
を気体透過性膜19で覆ったガス吸着ユニットを磁気ヘ
ッド及び磁気ディスクを収容する部屋内部に設置すれ
ば、磁気ディスク装置内の発ガス成分をさらに低減する
こと、また、長期間に渡りガスコンタミ成分濃度を低減
することが可能となる。
【0047】<実施例3>図12は本実施例に使用する
ガス吸着ユニットの断面図を示す図である。この活性炭
ユニットはカバー部の通気孔の直下に設置されるガス吸
着ユニットであり、ガス吸着ユニット内に2つの気体透
過性膜で覆われたガス吸着剤34、35と、緩衝室7を
具備していることを特徴としている。
【0048】本実施例では、実施例1及び2の場合と比
較して、緩衝室の体積は小さくなっているが、外部から
流入するガスは前記実施例と同様に2つのガス吸着剤を
通過する構造となっている。さらに2つのガス吸着剤の
間には緩衝室が設けられており、緩衝室から磁気ディス
ク装置内部へ気体が導入される場合には細孔33とガス
吸着剤34を通過する必要がある。すなわち本実施例の
ガス吸着ユニットでは、実施例1の場合と同様の2つの
ガス吸着ユニットと1つの緩衝室の組み合わせ構造とな
っている。
【0049】使用するガス吸着ユニットのガス吸着剤に
ついては吸湿性の活性炭が好適であるが、活性炭、シリ
カゲル、モレキュラーシーブ、ゼオライト等を用いても
良い。また、各吸着剤を単体もしくは複数を同一ガス吸
着ユニットに梱包して使用することができる。さらに磁
気ディスク装置内に搭載する各ガス吸着ユニットに使用
するガス吸着剤を必ずしも同一のものとする必要はな
い。
【0050】また、緩衝室を構成するケース31の部材
としては、ポリカーボネイトが好適であるが、気体透過
性を有さない材料であれば良く、ポリエチレンテレフタ
レイト等の有機高分子材料であったり、アルミニュウ
ム、ステンレス等の金属、ガラス、石英等であってもよ
い。
【0051】本実施例に用いたガス吸着ユニットでは緩
衝室の体積は実施例1と比較すると小さいために、急激
な大気流入の場合に十分な清浄化が緩衝室で行われる前
に、ガス吸着剤34に送られることになってしまう。し
かし、緩衝室には予め清浄化された気体が存在するため
に、緩衝室のガスコンタミ濃度は大気中のものと比較し
て低減される。
【0052】さらに細孔を通してガス吸着剤を通過さ
せ、磁気ディスク装置内に気体が供給されるためにガス
コンタミ成分濃度を十分低減することが可能となる。当
然のことながら、緩衝室体積が小さいために実施例1の
場合と比較して、急激な大気流入時におけるガスコンタ
ミ低減効果は小さくなってしまうが、従来技術のガス吸
着ユニットが1ヶの場合と比較すると、格段にガスコン
タミ濃度低減効果がある。また、磁気ディスク装置内の
低湿度下に関しても、ガスコンタミ低減の効果と同様で
あることはいうまでもない。
【0053】本実施例の最大の特徴は、従来技術で用い
られているガス吸着ユニットを本実施例のガス吸着ユニ
ットに置き換えることにより、格段に外部環境に対する
耐性を高める磁気ディスク装置が実現可能となることで
ある。また、実施例1及び2におけるガス吸着ユニット
に用いても、有効なガスコンタミ低減効果、湿度低減効
果が得られることはいうまでもない。
【0054】実施例1から3に示したように、カバーに
取り付けられたガス吸着ユニットが具備される緩衝室は
磁気ヘッドと磁気ディスクを収納する部屋とは、細孔と
塵埃フィルターの効果を持つ気体透過性膜で少なくとも
仕切られている。すなわちこの緩衝室に多少の塵埃が混
入しても、磁気ヘッドと磁気ディスクへ塵埃が到達でき
ない構造となっている。このことは、特に塵埃を除去し
たクリーンルーム等の設備がなくとも、大気側に一番近
いガス吸着ユニットを交換できることを意味している。
【0055】図13及び図14は交換容易とした大気側
ガス吸着ユニットを示す図である。図13のガス吸着ユ
ニットは実施例1及び2に相当し、図14は実施例3に
相当する。これらのガス吸着ユニットとカバーは細孔を
設けたシールテープで接着されている。従って、ガス吸
着ユニットを交換可能にしたために実施例1から3に示
した本発明の効果を阻害するものではない。むしろ極環
境下に暴露され、大気側のガス吸着剤の吸着能力が低下
した場合に、容易にこのガス吸着剤を交換できることに
よって、さらに磁気ディスク装置の稼働時間を延長する
ことが可能となる。
【0056】
【発明の効果】本発明によって磁気ディスク装置内への
ガスコンタミ成分、湿度の流入を効果的に低減すること
ができ、長期に渡り極環境下においてもガスコンタミや
湿度による障害を防止することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に示す緩衝室と2ヶのガス吸着ユニッ
トを収容する磁気ディスク装置のベース部分を示す図で
ある。
【図2】実施例1に示す緩衝室と2ヶのガス吸着ユニッ
トを収容する磁気ディスク装置のカバー部分の内側を示
す図である。
【図3】実施例1に示す緩衝室と2ヶのガス吸着ユニッ
トを収容する磁気ディスク装置のカバー部分の外側を示
す図である。
【図4】実施例に示すガス吸着ユニットの一つの構成例
を示す図である。
【図5】緩衝室の斜視図である。
【図6】従来技術である磁気ディスク装置のベース部分
を示す図である。
【図7】従来技術である磁気ディスク装置のカバー部分
を示す図である。
【図8】実施例2に示す2つの緩衝室と3ヶのガス吸着
ユニットを収容する磁気ディスク装置のベース部分を示
す図である。
【図9】実施例2に示す2つの緩衝室と3ヶのガス吸着
ユニットを収容する磁気ディスク装置のカバー部分を示
す図である。
【図10】実施例2に示す、細長い気体導入路を有さな
いガス吸着ユニットを示す図である。
【図11】気体透過性膜で覆われた磁気ディスク装置内
用ガス吸着ユニットを示す図である。
【図12】実施例3に用いたガス吸着ユニットを示す図
である。
【図13】交換可能としたガス吸着ユニットを示す図で
ある。
【図14】ガス吸着剤を交換可能としたガス吸着ユニッ
トを示す図である。
【符号の説明】
1・・・パッキング面、2・・・磁気ディスク、3・・
・磁気ヘッド支持部、4・・・ボイスコイルモータ部、
5・・・FPC、6・・・ガス吸着ユニット、7・・・
細孔、8・・・パッキング、9・・・緩衝室、10・・
・パッキング、11・・・ガス吸着ユニット、12・・
・細孔、13・・・細い気体導入路を形成した両面テー
プ、14・・・細孔を設けた気体シールド層、15・・
・細孔を設けた両面テープ、16・・・塵埃フィルター
を兼ねたガス透過膜、17・・・両面テープ、18・・
・ガス吸着剤、19・・・ガス透過膜、20・・・緩衝
室、21・・・ガス吸着ユニット、22・・・細孔、2
3・・・緩衝室、24・・・ガス吸着ユニット、25・
・・細孔、26・・・パッキング、27・・・細孔を設
けた両面テープ、28・・・両面テープ、29・・・カ
バー、30・・・細い気体導入路を形成した両面テー
プ、31・・・ケース、32・・・細い気体導入路を形
成した両面テープ、33・・・細孔、34・・・ガス吸
着剤、35・・・ガス吸着剤、36・・・細孔、37・
・・緩衝室、38・・・カバー、39・・・気体透過性
膜で梱包されたガス吸着剤、40・・・細い気体導入路
を形成した両面テープ、41・・・細孔を設けたシール
テープ、42・・・細孔、43・・・細い気体導入路を
形成した両面テープ、44・・・細孔、45・・・細孔
を設けたシールテープ、46・・・カバー、47・・・
気体透過性膜で梱包されたガス吸着剤、48・・・ケー
ス、49・・・細孔、50・・・気体透過性膜で梱包さ
れたガス吸着剤、51・・・細い気体導入路を形成した
両面テープ、52・・・緩衝室、53・・・両面テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小口 光彦 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージ事業部内 (72)発明者 田坂 健司 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージ事業部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報を記録する磁気ディスクと、該磁気デ
    ィスクに対して情報を記録及び再生する磁気ヘッドと、
    前記磁気ディスクと前記磁気ヘッドを支持して駆動する
    機構を筐体に収納し、該筐体に外気との通気孔を配設し
    た磁気ディスク装置であって、該通気孔を通過して前記
    筐体内に導入される大気が2個以上のガス吸着ユニット
    を通過した後に、前記磁気ディスク及び磁気ヘッドを収
    納する部位に供給されることを特徴とする磁気ディスク
    装置。
  2. 【請求項2】前記ガス吸着ユニットの一部もしくは全て
    において、大気側気体導入口が小孔構造、または、細長
    い流路構造、もしくは前記小孔構造と前記細長い流路構
    造を組み合わせた構造であることを特徴とする請求項1
    に記載の磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】前記ガス吸着ユニットの一部もしくは全て
    において、大気側気体導入口に塵埃フィルターを装備す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気ディ
    スク装置。
  4. 【請求項4】前記ガス吸着ユニットのガス吸着剤が活性
    炭、シリカゲル、モレキュラーシーブ、ゼオライトの単
    体、もしくは、それらを2種類以上組み合わせてなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の磁気
    ディスク装置。
  5. 【請求項5】前記ガス吸着ユニット間に気体を保持して
    おく空間構造を有することを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれかに記載の磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】通気孔のガス吸着ユニットを容易に交換可
    能とすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに
    記載の磁気ディスク装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8199427B2 (en) 2008-07-30 2012-06-12 Hitachi Global Storage Technologies, Netherlands B.V. Disk drive including a shroud configured to overlap an actuator for removing debris from a head-slider
EP2536059A1 (en) 2003-09-09 2012-12-19 NTT DoCoMo, Inc. Signal transmitting method and transmitter in radio multiplex transmission system
CN112806193A (zh) * 2019-11-18 2021-05-18 祥瑞自然能科技股份有限公司 具可拆装的排风装置

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