JP2003317129A - 硬貨識別装置 - Google Patents

硬貨識別装置

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JP2003317129A JP2002122268A JP2002122268A JP2003317129A JP 2003317129 A JP2003317129 A JP 2003317129A JP 2002122268 A JP2002122268 A JP 2002122268A JP 2002122268 A JP2002122268 A JP 2002122268A JP 2003317129 A JP2003317129 A JP 2003317129A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬貨の端部近傍の特徴を識別要素として、安
定した硬貨識別が可能で誤判別に対する信頼度の高い硬
貨識別装置を提供する。 【解決手段】 片寄せ搬送される硬貨のエッジ部の形状
特徴を検出するエッジセンサと、エッジセンサの近傍の
位置で且つ搬送方向に対して左右に設けられ、硬貨の磁
気的特性データを採取する2個の磁気センサと、前記2
個の磁気センサが硬貨を検出した信号を出力している間
の時間を計測する硬貨通過期間計測手段と、前記2個の
磁気センサの出力を含む複数のセンサ出力により該当硬
貨の金種を特定する金種判別手段と、前記硬貨通過期間
計測手段により得られた前記2個の磁気センサ部におけ
る硬貨通過期間を基に片寄せ量を求める片寄量演算手段
と、得られた片寄せ量に応じて前記エッジセンサの出力
を補正する補正手段とを備え、前記補正されたエッジセ
ンサ出力と当該金種のエッジ形状判定用閾値との比較に
より当該金種の真偽判定を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬貨搬送路の片側
のガイド面に沿って片寄せされて搬送される硬貨の金
種、真偽等を識別する硬貨識別装置に関し、特に、硬貨
の端部近傍の特徴部分の識別機能を有する硬貨識別装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】硬貨の端部近傍の特徴部分、すなわち、
硬貨の上面又は底面の外周縁部や外周側面部の特徴部分
をセンサにより検出して硬貨の真偽等を識別する装置
は、従来より種々の方式が提案され、実現されている。
例えば、硬貨の上面又は底面の縁部の特徴、すなわち硬
貨のギザではなく両面にある縁の形状及び円周縁(エッ
ジ部)にある小さな模様の存在を検出する場合、ライン
型CCD等からなるイメージセンサを用いて、硬貨表面
の光学的イメージをとることにより検出することができ
るが、この場合には、装置が高価なものとなる。
【0003】一方、特開平2001−229428号公
報に示されるように、磁気的な性質を利用して硬貨の縁
部の特徴を検出する為に磁気ヘッドを用いたものが開発
されているが、この場合には、硬貨のエッジ部が該当セ
ンサの部分を通過することが必須となってくる。そのた
め、硬貨の通路部を硬貨搬送方向に対して直角方向に傾
斜させておき、硬貨を通路部の片方の規制面(ガイド
面)に沿わせて搬送することで、硬貨のエッジ部が該当
センサの部分を通過させるようにしている。しかし、硬
貨が跳ねて片寄外れが生じた際や搬送速度が変動した際
にセンサの出力も変動するため、硬貨の識別精度が低下
するという問題があった。
【0004】このような片寄せ搬送機構を有する硬貨識
別装置において、硬貨の外周側面部に形成されているギ
ザの存在を光学的なセンサを用いて検知するものが一般
に知られている。従来は、例えばレーザーダイオードと
フォトダイオードを用いて、ハードウェア上で反射光量
の強弱をパルス波形に整形してパルスを計数したり周波
数を計測したりして、ギザを検知するようにしている。
しかしながら、この方式では、パルスの処理を行う部分
の回路が必要となり、また、レーザーダイオードやコリ
メータレンズ等を使用して高精度の点光源を作り出すハ
ードウェアが必要となるため、高コストになり、低コス
ト化が望まれてた。
【0005】また、硬貨の表面(上面又は底面)の凹凸
形状を磁気センサを用いて検出するようにしたものとし
ては、例えば、特開平6−176234号公報に記載の
ものもある。この公報に記載のものは、磁気センサの出
力から硬貨(コイン)の表面の凹凸形状を検出し、この
検出結果に基づいて検出した硬貨の径及び縁の形状変化
部分の幅に基づき、硬貨の種別を判別するようにしてい
る。しかしながら、この判別方法では、類似硬貨によっ
ては誤って判別する可能性がある。例えば、日本国旧5
00円と韓国500ウォンの様に構成される金属が同一
の為材質/材厚と外径が類似し、また、日本国旧500
円には“NIPPON”という刻印がされており、ギザ
検知センサの出力が少なからずあるといった硬貨が存在
する場合、両硬貨の違いを検出して分離するのは困難で
ある。また、硬貨の側面に刻印のある旧500円硬貨の
場合、パルスの計数や周波数の計測だけでは、ギザが有
ると誤って判別する可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、硬貨の
端部近傍の特徴部分をセンサにより検出して硬貨の真偽
等を識別する装置は、従来より種々の識別方式が提案さ
れて実現されている。しかしながら、従来の装置では、
上述したように、硬貨が跳ねて片寄外れが生じた際や搬
送速度が変動した際に識別精度が低下したり、硬貨の外
周側面部にギザを有する類似硬貨や刻印を有する硬貨と
の判別ができなかったり、装置が高コストになったりす
るなどの問題があった。
【0007】本発明は上述のような事情から成されたも
のであり、本発明の目的は、硬貨の端部近傍の特徴を識
別要素として、安定した硬貨識別が可能で誤判別に対す
る信頼度の高い硬貨識別装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、1枚ずつ所定
の間隔を開けるとともに搬送方向の片側のガイド面に沿
って片寄せされて搬送される硬貨を識別する硬貨識別装
置に関するものであり、本発明の上記目的は、前記硬貨
のエッジ部の形状特徴を検出するエッジセンサと、前記
エッジセンサの近傍の位置で且つ硬貨搬送方向に対して
左右に設けられ、前記硬貨の磁気的特性データを採取す
る2個の磁気センサと、前記2個の磁気センサが硬貨を
検出した信号を出力している間の時間を硬貨通過期間と
して計測する硬貨通過期間計測手段と、前記2個の磁気
センサの出力を含む複数のセンサ出力により該当硬貨の
金種を特定する金種判別手段と、前記硬貨通過期間計測
手段により得られた前記2個の磁気センサ部における硬
貨通過期間を基に片寄せ量を求める片寄量演算手段と、
前記片寄量演算手段により得られた片寄せ量に応じて前
記エッジセンサの出力を補正する補正手段と、金種毎に
予め設定されたエッジ形状判定用閾値を記憶する閾値記
憶手段と、前記補正されたエッジセンサ出力と前記当該
金種のエッジ形状判定用閾値とを比較することにより当
該金種の真偽判定を行う判定手段とを有することによっ
て達成される。
【0009】あるいは、1枚ずつ所定の間隔を開けると
ともに搬送方向の片側のガイド面に沿って片寄せされて
搬送される硬貨を識別する硬貨識別装置において、前記
硬貨のエッジ部の形状特徴を検出するエッジセンサと、
前記エッジセンサの近傍の位置で且つ硬貨搬送方向に対
して左右に設けられ、前記硬貨の磁気的特性データを採
取する2個の磁気センサと、前記2個の磁気センサが硬
貨を検出した信号を出力している間の時間を硬貨通過期
間として計測する硬貨通過期間計測手段と、前記2個の
磁気センサの出力を含む複数のセンサ出力により該当硬
貨の金種を特定する金種判別手段と、前記硬貨通過期間
計測手段により得られた前記2個の磁気センサ部におけ
る硬貨通過期間を基に片寄せ量を演算する片寄量演算手
段と、金種毎に予め設定されたエッジ形状判定用閾値を
記憶する閾値記憶手段と、前記片寄量演算手段により得
られた片寄せ量に応じて前記エッジ形状判定用閾値を補
正する補正手段と、前記エッジセンサ出力と前記補正さ
れたエッジ形状判定用閾値とを比較することにより該当
金種の真偽判定を行う判定手段とを有することよって達
成される。
【0010】さらに、前記2個の磁気センサが搬送方向
に対して垂直な直線上に並設されていること、前記2個
の磁気センサが材質/材厚検出用センサであること、に
よって、それぞれ一層効果的に達成される。
【0011】あるいは、前記ガイド面側から前記硬貨の
側面部に光を照射するLED,スリット及びレンズから
成る硬貨ギザ部照射手段と前記側面部から反射される光
を受光するフォトダイオードとから成るギザ検出センサ
と、前記フォトダイオードの受光出力をギザ硬貨の出力
をフルスケールとして一定の間隔毎にAD変換するAD
変換器と、前記硬貨の搬送に伴って変動する前記AD変
換器からの受光電圧がピークとボトムを有するととも
に、該ピークとボトムとが所定の電圧差を有することに
より1個のギザと計数し、この計数値を有効ギザ数とし
て計数する有効ギザ計数手段と、前記AD変換器の出力
値が飽和値と見なされる出力が所定期間続く毎に無効ギ
ザとして計数し、この計数値を無効ギザ数として計数す
る無効ギザ数計数手段と、硬貨が通過した際に前記有効
ギザ数から前記無効ギザ数を減算することにより得られ
る判定用ギザ数によって、該当硬貨にギザが有るか否か
を判定するギザ有無判定手段とを有することによって達
成される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る硬貨識別セン
サ300の外観構成を示しており、筐体上部には、硬貨
301が搬送ベルト17により搬送される硬貨搬送路1
2が形成されており、硬貨搬送路12には例えば傾斜に
より硬貨301を片寄せするためのガイド面(以下、
「案内縁」と言う)14が設けられている。そして、硬
貨301は硬貨搬送路12を片側の案内縁14に端部を
接しながら、搬送ベルト17の駆動力によって搬送され
るようになっている。また、硬貨搬送路12の両サイド
上部には、硬貨301が跳ねて飛散しないようにする保
持部材30A,30Bが設けられており、保持部材30
A,30B、及びセンサ本体底部30Cには各種センサ
用コイルが内蔵されている。また、硬貨識別センサ30
0に搭載されている各種検知センサの駆動及び信号処理
回路は、センサ本体底部30Cに内設される回路部に、
プリント基板に装着されて内蔵されている。
【0013】図2は、硬貨識別センサ300の構成と、
搬送される硬貨301の配置関係とを示しており、識別
対象の硬貨301は、硬貨搬送路12の片側の案内縁1
4に沿って片寄せされて、図2中の矢印に示す搬送方向
に1枚ずつ所定の間隔を開けて搬送されて来るようにな
っている。硬貨識別センサ300の入り口手前側には、
硬貨の到来を検出するタイミングセンサ(図2中の異常
接近+穴検知センサ、以下、「異常接近/穴検知セン
サ」と言う)302が設けられおり、この異常接近/穴
検知センサ302によって硬貨301の到来を検出し、
異常接近/穴検知センサ302が遮られたあとの直径セ
ンサ330のピーク値が該当硬貨の直径出力値と判断さ
れるようになっている。
【0014】本例での異常接近/穴検知センサ302
は、投受光器からなる透過型の光センサであり、硬貨同
士の異常接近を検知するセンサと硬貨の穴を検知するセ
ンサとを兼ねており、硬貨301が基底部に沿って搬送
される際に5円硬貨及び50円硬貨の穴の位置に設けら
れている。そして、到来した硬貨301が穴開き硬貨か
どうかを検出すると共に、前後に連なって搬送される硬
貨301の間隔をモニタし、間隔が所定以上開いていな
いものは異常接近と判定する。異常接近と判定された硬
貨は識別処理ができないので、当該硬貨を後段で排除す
る様にしている。
【0015】一体型の硬貨識別センサ300の前端部に
は、硬貨301の径(直径若しくは半径)を磁気的に検
知するための直径センサ330が設けられている。ま
た、案内縁14側とその反対側には、硬貨301の磁気
的特性データを採取して当該硬貨の材質及び材厚を磁気
的に検知するための材質/材厚センサ340(340
A,340B)が、硬貨301の搬送方向に対して垂直
な直線上に2箇所に並設されている。これらの2つの材
質/材厚センサ340のうち、ギザセンサ350側(片
寄せ側)の材質/材厚センサ340Aは、どの硬貨が通
過する場合でも検出出力が得られようにしている。そし
て、もう1つの材質/材厚センサ340Bは、硬貨の径
が大きいもの、例えば10円、500円の硬貨が通過す
る時のみ、センサ出力が得られるような位置に設けられ
ている。すなわち、径の小さい硬貨(100円等)の場
合は、材質/材厚センサ340Bの検知部の領域は通過
せず、片寄せ側の材質/材厚センサ340Aによって硬
貨の材質/材厚データが採取され、径の大きい硬貨の場
合は2つの材質/材厚センサ340A,340Bによっ
て2箇所の材質/材厚データが採取されるようになって
いる。
【0016】さらに、案内縁14の近辺には、硬貨30
1の側面に付されているギザを光学的に検知するための
ギザセンサ350が設けられると共に、硬貨301の端
部パターンを磁気的に検知するためのエッジセンサ36
0が、案内縁14から所定の間隔をとった位置に設けら
れている。
【0017】なお、ギザセンサ350及びエッジセンサ
360は、硬貨301の先端部が材質/材厚センサ34
0にかかったときの硬貨301の案内縁14との接触位
置より後方で、硬貨301の後端部が異常接近検知セン
サ302から外れるときの硬貨301の案内縁14との
接触位置より前方の範囲に適宜設置されている。また、
直径センサ330と材質/材厚センサ340は、両者が
磁気的に干渉しあわないように適宜な距離をおいて配設
されている。
【0018】前述の直径センサ330は、励磁用の1次
コイル及び2つの検出用の2次コイルを有しており、励
磁用の1次コイルが硬貨搬送路12の下面本体に埋設さ
れ、2つの検出用の2次コイルが搬走路311の上面の
保持部材30A及び30Bにそれぞれ埋設されている。
即ち、直径センサ330は、通路下部に励磁コイルを設
け、通路上部に搬送方向に対して左右に2つの検出コイ
ルを設けており、励磁コイルからの磁束の変化を検出す
るようになっている。このような構成の直径センサ33
0において、励磁コイルと2つの検出コイルとの間に硬
貨が到来した際には、硬貨によって励磁コイルの磁束が
遮られることとなり、出力が減少する。そして硬貨の径
が大きい程、励磁コイルからの磁束が遮られるので、直
径センサ330の出力は小さくなることになる。本例で
は、この出力特性を利用して硬貨の径を検出するように
している。なお、硬貨の材質,材厚により磁気センサの
出力特性が変化するため、磁気センサの出力をそのまま
用いて硬貨径を判定すると、径が異なるにも係らず類似
貨を分離できないといった事態が生じてしまうがここで
はその説明は省略する。
【0019】一方、前述の材質/材厚センサ340は、
材厚検知用の共振コイル及び材質検知用の共振コイルを
有しており、それらの共振コイルが搬走路の上面の保持
部材及び搬走路の下面本体に並列で2本分埋設されてい
る。即ち、材質/材厚センサ340には独立した2重の
コイルが共通のコアに巻回されており、それぞれに異な
る周波数、例えば材質検出用コイル342a、342b
には240KHz、材厚検出用コイル341a、341
bには310KHzの周波数の電流が流れ、それぞれの
共振回路を構成するようになっている。このような構成
において、材質/材厚センサ340は、材質検出用共振
コイルに正弦波を印可することで交流磁束が発生し、磁
気ヘッド部のギャップに硬貨が進入すると磁束は硬貨に
よる渦電流損で減衰する。そのため、見かけの相互イン
ダクタンスが小さくなることになり、共振周波数が高く
なる。また、硬貨の材質の導電率が高い程その通過する
磁束の変化に応じた渦電流が流れ易く、磁力線が吸収さ
れる。
【0020】材質/材厚センサ340の検知原理は、直
径センサ330の検知原理と同様である。要約すると、
上記のような構成の磁気センサにおいては、(a)硬貨
が厚くなるに従って磁束の減衰量は増加し、抵抗率が小
さい程変化は大きくなること、(b)周波数,硬貨厚が
大きくなれば抵抗率、即ち硬貨材質の影響は小さくなる
こと、(c)検出コイルの出力は、硬貨径Dに比例する
ことから、磁気ヘッドのギャップ部への硬貨1の挿入に
よる磁束の変化量ΔΦは、ΔΦ=f(周波数ω,抵抗率
ρ,透磁率μi,硬貨厚T,硬貨径D)で表すことがで
きる。従って、硬貨挿入時のセンサ出力の変化量から硬
貨の材質,材厚,若しくは径を検出することができるこ
とになる。
【0021】図3はギザセンサ350の概略構成を示し
ており、硬貨ギザ部照射手段と、前記側面部から反射さ
れる光を受光するフォトダイオード354とから構成さ
れる。硬貨ギザ部照射手段は、図3に示すように、LE
D(light-emitting diode)351,スリット352及
びレンズ353から構成され、LED351は、硬貨3
01が片寄せされる案内縁側に配置されている。そし
て、LED351から照射された光はスリット352、
シリンドリカルレンズ353を経て硬貨301のギザ部
分に照射され、ギザ部分からの反射光線はレンズ付きフ
ォトダイオード354に受光されて信号処理されるよう
になっている。本発明では、後述するギザの判定機能に
より、ギザの検出と真偽判定を行うようにしており、こ
こでは説明を省略する。
【0022】エッジセンサ360は、磁界を発生して磁
気的に検知するための磁気ヘッドを有し、本体部分の磁
性材で成る上部が内側に折曲された立体U字状の磁気コ
アには、1次コイル及び2次コイルが巻回されている。
1次コイルは高周波励磁信号で励磁され、2次コイルか
らは1次コイルに入力された高周波信号が出力され、磁
気ヘッドの上に存在する硬貨(金属)の比透磁率に応じ
てその振幅が変化する。そして、磁気ヘッドでの磁界発
生方向が硬貨の搬送方向に対して直交するように配設さ
れると共に、1次コイルが硬貨の中心方向に、2次コイ
ルが硬貨の外側方向に配設されている。
【0023】上記のような構成のエッジセンサにおいて
は、硬貨の外周縁部に存在するエッジ形状或いはパール
模様などの特徴は、エッジセンサ360の出力波形に現
れる。そこで、エッジセンサ360の検出データに基づ
いて波形形状を解析し、センサ出力波形の各特徴部の
値、例えば出力波形の両端及び中央部の各ピーク値やエ
ッジゾーン等の各検出値と各エッジ形状判定用閾値とを
比較することで、エッジ形状或いはパール模様の真偽を
判定する。なお、硬貨の搬送距離若しくは搬送速度を検
出するための計時手段を設け、例えば上記の各検出値と
搬送距離若しくは搬送速度との比率を当該エッジ形状判
定用閾値と比較して判定するようにしても良い。本発明
では、片寄せ外れの量(ガイド面と硬貨端部との間の距
離)に応じてエッジセンサ出力、或いは上記のエッジ形
状判定用閾値を補正するようにしており、その補正機能
の詳細については後述する。
【0024】図4は、上述した異常接近/穴検知センサ
センサ302、及び一体型の硬貨識別センサに搭載され
る各センサ330〜360から出力される検出信号の出
力タイミングを示している。本実施の形態では、材質/
材厚センサ340を硬貨が通過したタイミングで全ての
センサ330〜360の該当硬貨に対するデータの採取
が終了する。そして、各データに基づく当該硬貨の金種
判定と真偽判定が終了した時点で当該硬貨の識別結果が
送出されるようになっている。
【0025】図5は、硬貨識別センサ300に搭載され
ている磁気センサと信号処理回路の構成を示している。
図5において、全体の制御を行うCPU321は、プロ
グラムを内蔵したROM322と、制御若しくは識別用
にデータを格納するRAM323と、AD変換器324
とバスラインで接続されている。また、各種センサに接
続される回路部320の出力は、それぞれマルチプレク
サ325を介してAD変換器324に接続されている。
また、通路の右側と左側に配置された直径センサ330
の各検出用コイル333,332からの出力は加算され
て、増幅器320−301を経て平滑回路320−30
2に入力され、マルチプレクサ325を介してA/D変
換器324でデジタル値に変換されてCPU321に入
力される。
【0026】さらに、通路を隔てて2箇所に設けられて
いる第1,第2の材質/材厚センサ340(340A,
340B)の材厚1,2及び材質1,2の各信号は、発
振回路320−401a、320−401b、320−
403a、320−403bを経て、それぞれ平滑回路
320−402a、320−402b、320−404
a、320−404bに入力され、マルチプレクサ32
5を介してA/D変換器324に接続されている。更
に、このA/D変換器324でデジタル値に変換されて
CPU321に入力される。
【0027】通路の案内縁14に近接して設けられてい
るエッジセンサ360の信号は、2次側コイルから増幅
回路320−601を経て、平滑回路320−602に
入力され、マルチプレクサ325を介してA/D変換器
324に接続されている。更に、A/D変換器324で
デジタル値に変換されてCPU321に入力される。
【0028】また、ギザセンサ350には、点灯回路か
らLED351の点灯を制御する様になっており、フォ
トダイオード354はI−V変換回路320−501、
及び増幅回路320−502を経て、マルチプレクサ3
25を介してA/D変換器324に接続されている。更
に、AD変換器324でデジタル値に変換されてCPU
321に入力される。
【0029】上述の各信号はマルチプレクサ325を経
て1個のAD変換器324によりデジタル化しているの
で、コンパレータを使って2値化するものよりハードウ
ェアーの構成は他の信号処理のものを併用して使うこと
ができるため、コストパーフォーマンスが良い。
【0030】上述のような構成において、以下、本発明
の硬貨識別装置が有する硬貨端部の特徴部分の判定機能
について説明する。先ず、各機能の概要を説明する。
【0031】(1)外周縁部に存在する特徴部分(エッ
ジ部)の判定機能 硬貨の上面又は底面の外周縁部に存在するエッジ形状や
パール模様等を検出するエッジセンサ360の検出信号
は、搬送される硬貨が案内縁14(片寄せ側)から離れ
るに従って出力が減少する。このため、搬送硬貨の片寄
せ外れが発生するとエッジ部の識別ができなくなり、鑑
別率が低下する。そこで、本発明では、硬貨識別センサ
の硬貨搬送方向に対して左右に設けられている2個の磁
気センサの信号出力に基づいて片寄せ量(片寄せ外れ
量)を判定し、その片寄せ量に応じてエッジセンサ36
0の出力を補正、或いは判定用閾値を補正することによ
り硬貨のエッジ部を判定する。これにより、片寄せ外れ
に伴う識別精度の低下や誤鑑別を防止し、安定した硬貨
識別ができるようにしている。また、本実施の形態で
は、上記の2個の磁気センサは新たに設けずに、図2に
示した材質/材厚センサ340A,340Bを用いるこ
とで、コスト高を回避している。
【0032】(2)外周側面部に存在する特徴部分(ギ
ザ)の判定機能 硬貨の端部の特徴としては、上記のような硬貨の両面又
は一方の外周縁部に存在する特徴の他に、硬貨の外周側
面部に形成されているギザや刻印等の特徴がある。そこ
で、後者の特徴に関して区別が困難な硬貨、例えば旧5
00円硬貨等の刻印を外周側面に有する硬貨と、500
ウォン等の外周側面にギザを有する硬貨とを判別するた
め、本発明では、受光センサ(図3中のギザセンサ35
0のフォトダイオード354)の飽和信号部分をギザ無
効数として換算し、読み取ったギザ数から減算すること
により、真正のギザを有する硬貨との区別の信頼度を上
げるようにしている。
【0033】次に、上記のエッジ部の判定機能及びギザ
の判定機能に関する好適な実施の形態をそれぞれ詳細に
説明する。先ず、エッジ部の判定機能について説明す
る。
【0034】図6は、本発明の硬貨識別装置が有するエ
ッジ部の判定機能に係る第1の実施形態における構成例
をブロック図で示している。搬送手段110は、硬貨を
1枚ずつ所定の間隔を開けるとともに搬送方向の片側の
ガイド面に沿って片寄せして搬送する手段であり、案内
縁(ガイド面)を有する通路板、搬送ベルト、プーリ、
モータ等から構成される。硬貨の少なくともエッジ部の
特徴を識別するためセンサとしては、硬貨のエッジ部の
形状特徴を検出するエッジセンサ120と、エッジセン
サ120の近傍の位置で且つ硬貨搬送方向に対して左右
に設けられ、硬貨の磁気的特性データを採取する2個の
磁気センサ130とを備えている。図2に示した前述の
硬貨識別センサ300の例では、エッジセンサ360が
上記エッジセンサ120に該当し、材質/材厚センサ3
40A,340Bが上記磁気センサ130に該当する。
【0035】硬貨通過期間計測手段140は、上記2個
の磁気センサ130が硬貨を検出した信号を出力してい
る間の時間を硬貨通過期間として計測する手段であり、
磁気センサの検出出力と所定の閾値とを比較することに
よって硬貨通過期間(時間)を計測する。金種判別手段
150は、上記2個の磁気センサの出力を含む複数のセ
ンサにより該当硬貨の金種を特定する手段であり、図2
に示したセンサの構成例では、直径センサ330のデー
タ、異常接近/穴検知センサ302のデータ(穴検出デ
ータ)、及び材質/材厚センサ340のデータに基づい
て当該硬貨の金種を特定する。
【0036】片寄量演算手段160は、上記の硬貨通過
期間計測手段140により得られた2個の磁気センサ部
における硬貨通過期間を基に、当該硬貨がガイド面から
どの程度外れて通過したかを示す片寄せ量を求める手段
である。データ補正手段170は、片寄量演算手段16
0により得られた片寄せ量に応じてエッジセンサの出力
を補正する手段である。閾値記憶手段180は、金種毎
に予め設定されたエッジ形状判定用閾値を記憶する手段
であり、RAM(若しくはROM)に各閾値が記憶され
ている。判定手段190は、データ補正手段170によ
って補正されたエッジセンサ出力と、金種判別手段15
0によって特定された当該金種のエッジ形状判定用閾値
とを比較することにより当該金種の真偽判定を行う手段
である。
【0037】なお、図2の硬貨識別センサを適用した場
合、硬貨の識別は、例えば、本出願人による特開200
1−351138公報に記載の方式を併用するようにし
ても良い。例えば、生の径データY、以下に示す補正1
の材厚要素を含む径データY’、以下に示す補正2の材
厚/材質要素を含む径データY”、及び各センサ出力の
(直径,材質1,材質2,材厚1,材厚2のデータ)の
総和Sxyzの値をそれぞれの閾値と比べて判定する。
【0038】上記補正1の材厚要素を含む径データY’
とは、例えば、材質/材厚センサ340A,340Bで
採取した材厚データX1、X2と当該金種硬貨の各材厚
基準値Xo1、Xo2との差を径差に換算し、この換算
値を補正量として直径データYに加算した径データであ
り、上記補正2の材厚/材質要素を含む径データY”
は、例えば、材質/材厚センサ340A,340Bで採
取した材質データZ1、Z2と当該金種硬貨の各材質基
準値Zo1、Zo2との差を径差に換算し、この換算値
を補正量として直径データYに加算した径データであ
る。このように各要素を組合せた複数の判定枠を設定し
て判定を行うのは、全ての特性の判定枠の上限値又は下
限値に近い正常貨は無いという考えからである。即ち、
ある特性だけでは区別が付かない類似硬貨であっても、
複数の特性で見ていけば差ができて、それを加算すれば
十分な閾値を設けることができて高精度な鑑別が可能に
なる。
【0039】ここで、2個の磁気センサ130の検出出
力を基に硬貨の片寄せ外れ状態を検知する方法について
説明する。
【0040】前述したように、2個の磁気センサ130
(本例では、材質/材厚センサ340A,340B)の
うち、1つは、どの硬貨が通過する場合でも検出出力が
得られるように、もう1つは硬貨の径が大きいものが通
過する時のみセンサ出力が得られるように、硬貨搬送方
向に対して左右に設けられている。このような配置構成
において、同一硬貨を通過させた場合、硬貨の片寄せ外
れが発生すると硬貨の通過領域が変動し、それに応じて
センサ出力が変動する。このことを利用して同一硬貨の
場合は1個のセンサ出力からでも片寄せ外れ量を検知で
きるが、例えば同一の材質と厚さで径の異なる2種類の
硬貨を通過させた場合、片寄せ外れ状態によっては、同
一のセンサ出力となり、1個のセンサ出力からでは片寄
せ外れ量を検知することができない。
【0041】そこで、本発明では、図2に示した材質/
材厚センサ340A,340Bのように、硬貨搬送方向
に対して左右に配置された2個の磁気センサの検出出力
を用いることで、片寄せ外れ量を検知するようにしてい
る。また、2個の磁気センサ部における硬貨通過期間
(各磁気センサの出力ゾーン)を基に片寄せ外れ量を求
めることで、高精度で片寄せ外れ量を検出できるように
している。以下にその原理を説明する。
【0042】図7及び図10は、縦軸が材質/材厚セン
サ340A,340Bの各センサ出力、横軸が硬貨の搬
送距離として、2個の磁気センサ130(340A,3
40B)の距離毎の出力波形の例を示しており、図7が
片寄せ外れが発生していない状態での出力波形の例、図
10が片寄せ外れが発生した状態での出力波形の例をそ
れぞれ示している。図7及び図10中の「材質1」、
「材質2」は、図2中の材質/材厚センサ340A、3
40Bの出力をそれぞれ示している。これらの図7、図
10に示すように、この例では、片寄せ外れが発生した
状態では、特に、ガイド面からより離れた位置に配置さ
れている「材質2」のセンサ出力の硬貨通過期間(図中
の材質2ゾーン)が長いことが分かる。これは、硬貨が
ガイド面から外れて、「材質2」のセンサを通過する硬
貨領域が大きくなるからであり、片寄せ外れの量によっ
ては、「材質2」のセンサ出力の硬貨通過期間とは逆に
「材質1」のセンサ出力の硬貨通過期間が短くなる。こ
れらの変化は、硬貨の径の大きさ等、硬貨の種類によっ
て異なるが、2個のセンサ出力の硬貨通過期間を用いる
ことで、当該硬貨の片寄せ量を検出することができる。
【0043】一方、エッジセンサ360(図6では12
0で示される)の出力は片寄せ外れが発生していない状
態では、図8の様になり、片寄せ外れが発生している場
合には図11に示す様になる。片寄せ外れが大きくなる
に従って、信号出力幅が狭くなるとともに、その信号の
立ち下がり、立ち上がり部の傾斜が緩くなっている。こ
のことは図9及び図12に示す、エッジセンサ出力の微
分波形をみると良くわかる。即ち、傾斜の傾き度が図9
及び図12の2つの角状波形の出力値に差がでる様にな
っている。高い電圧を示すものはより傾斜が急峻という
ことである。
【0044】出力信号の補正を行うに当たっては微分波
形の2つの角状部の最大値を加算した値であるBMAX
をエッジの最終信号出力とし、前述の材質1と材質2の
波形に示したゾーン数にて補正を行う。詳細について
は、フローチャートを用いて後に説明を行う。補正結果
は図13に示すように片寄せ外れが在っても一定した出
力が得られる。図13中の×で示す補正後のBMAXに
補正結果が現れている。
【0045】また、2個の磁気センサ130は、片寄せ
外れが発生した同一タイミングでセンサ出力が得られる
ように、図2の例に示したように、搬送方向に対して垂
直な直線上に並設されていることが好ましい。そして、
片寄せ外れが無い状態での2個の磁気センサの検出出力
を基準値とを比較することで、速度変動に関係なく、片
寄せ外れ量を検出することができる。本実施の形態で
は、片寄せ外れが無い状態での2個のセンサ出力の比率
(基準値)に対して検出出力の比率がどれだけ大きくな
ったかを求めることで、片寄せ量を算出するようにして
いる。そして、第1の実施形態においては、この片寄せ
量に応じてエッジセンサ120(360)の出力を補正
する。或いは、以下に説明する第2の実施形態にあるよ
うなエッジ形状判定用閾値を補正することによって、硬
貨のエッジ部の特徴量を搬送状態に影響されることなく
高精度で検出すると共に、片寄せ外れに伴う識別精度の
低下や誤鑑別を防止するようにしている。エッジ部の真
偽の判定は、例えばエッジセンサ120の検出出力(エ
ッジゾーン)と閾値との比較、検出出力のピーク値と閾
値との比較、検出出力の微分値の最大値の和と閾値との
比較によりそれぞれ行う。その際に、上記エッジセンサ
の検出出力を補正(若しくは閾値を補正)し、上記のよ
うな比較により真偽判定を行う。
【0046】次に、エッジ部の判定機能に係る第2の実
施形態について説明する。
【0047】図14は、本発明の硬貨識別装置が有する
エッジ部の判定機能に係る第2の構成例を図6に対応さ
せて示すブロック図であり、同一構成箇所は同符号を付
して説明を省略する。
【0048】前述の第1の実施形態では、片寄量演算手
段160により得られた片寄せ量に応じてエッジセンサ
の出力を補正し、判定手段190では、データ補正手段
170によって補正されたエッジセンサ出力と、金種判
別手段150によって特定された当該金種のエッジ形状
判定用閾値とを比較することにより当該金種の真偽判定
を行うようにしている。第2の実施形態では、片寄量演
算手段160により得られた片寄せ量に応じてエッジ形
状判定用閾値を補正する閾値補正手段171を備えてい
る。そして、判定手段191では、エッジセンサ出力
と、上記の閾値補正手段171によって補正されたエッ
ジ形状判定用閾値とを比較することにより該当金種の真
偽判定を行うことで、片寄せ外れに伴う識別精度の低下
や誤鑑別を防止するようにしている。
【0049】次に、本発明の硬貨識別装置が有するギザ
の判定機能について説明する。
【0050】従来の技術で説明したように、従来、ギザ
センサは例えばレーザーダイオードとフォトダイオード
を用いて、ハードウェア上で反射光量の強弱をパルス波
形に整形してパルスを計数したり、周波数を計測したり
することによって硬貨のギザの有無やギザ数を検出する
ようにしていたが、ハードウェアのコストが高く、低価
格化が望まれていた。また、硬貨の側面に刻印のある旧
500円硬貨の場合、パルスの計数や周波数の計測だけ
では、ギザが有ると誤って識別する可能性があった。そ
こで、本発明では、アナログ波形からギザ数を検出する
ようにすることで、ハードウェア上でパルス処理を行う
部分を省略し、また、レーザーダイオードと比較して安
価なLEDを用いることで、安価で且つ高精度のギザの
識別を可能としている。
【0051】なお、硬貨識別装置の主要部の構成につい
ては、上述したエッジ部の判定機能を有する硬貨識別装
置と同一であり、ここでは説明を省略し、ギザの判定機
能に係る特徴部分の構成について説明する。
【0052】本発明では、ギザセンサの出力(連続的な
AD変換値)から得られる波形データを基に有効ギザ数
と無効ギザ数を計数し、これらの計数値に基づいて当該
硬貨の側面部に形成されているギザの真偽を判定する。
硬貨のギザの検出に用いるセンサは、図3に示したギザ
センサ350を適用することができる。ギザの判定機能
に係る構成としては、ギザセンサ350と、フォトダイ
オードの受光出力をギザ硬貨の出力をフルスケールとし
て一定の間隔毎にAD変換するAD変換器(図5中のA
D変換器324)と、硬貨の搬送に伴って変動するAD
変換器からの受光電圧がピークとボトムを有するととも
に、該ピークとボトムとが所定の電圧差を有することに
より1個のギザと計数し、この計数値を有効ギザ数とし
て計数する有効ギザ計数手段と、AD変換器の出力値が
飽和値と見なされる出力が所定期間続く毎に無効ギザと
して計数し、この計数値を無効ギザ数として計数する無
効ギザ数計数手段と、硬貨が通過した際に有効ギザ数か
ら無効ギザ数を減算することにより得られる判定用ギザ
数によって、該当硬貨にギザが有るか否かを判定するギ
ザ有無判定手段とを備えている。
【0053】上記の有効ギザ計数手段、無効ギザ数計数
手段及びギザ有無判定手段は、図5中のCPU321に
より実行されるコンピュータ・プログラムで実現され、
そのプログラムはROM322等のコンピュータ読取可
能な記録媒体に記録されている。
【0054】図15は、AD変換器324から出力され
るフォトダイオード354の受光出力の第1の波形例を
示しており、側面に刻印を有する外国硬貨(本例では韓
国500ウォン硬貨)の場合、図15のような波形とな
る。図15に示される波形の破線部を拡大した部分の矢
印Pと矢印Bは、有効ギザ計数手段で検知したピークの
部分とボトムの部分をそれぞれ示している。有効ギザ計
数手段では、一定の間隔毎にAD変換されるギザセンサ
の受光出力を入力し、ピークPの検知とボトムBの検知
を繰り返し、1組のペアを1個のギザとして計数する。
但し、ピークPとボトムBの出力値の差が閾値以上ない
と、計数しないで、次のピークP又はボトムBを検知す
る。
【0055】図16は、AD変換器324から出力され
るフォトダイオード354のの受光出力の第2の波形例
を示しており、側面に刻印が形成された硬貨(本例では
旧500円硬貨)の場合、図16のような波形となる。
図16の波形例の破線部を拡大した部分に示されるよう
に、刻印の部分は、AD変換器の出力値が飽和値と見な
される値が所定期間継続する。例えば、ギザの有る硬貨
の波形のピーク値が測定する期間の9割付近になるよう
に調整すると、ギザの無い硬貨の出力は振切れてしま
う。そこで、本実施の形態では、出力値がほとんど変ら
ない状態が連続して3回以上続くと、無効ギザ数計数手
段により無効ギザ数として計数値を1加算する。
【0056】図16の波形例では、拡大図の矢印Aに示
される部分は、無効ギザ数=11−2=9となる。そし
て、ギザ有無判定手段では、有効ギザ数から無効ギザ数
を減算することにより得られる判定用ギザ数と閾値とを
比較することによって、該当硬貨にギザが有るか否かを
判定する。例えば、ギザ総数(有効か否かを判定する前
の計数値)の閾値を19、判定用ギザ数(有効ギザ数−
無効ギザ数)の閾値を10として、ギザ総数が19以
下、且つ判定用ギザ数が10以下であれば、韓国500
ウォン硬貨でなく、真の旧500円硬貨として識別す
る。このように、有効ギザ数から無効ギザ数を減算する
ことで、ギザの有る硬貨と無い硬貨の差を大きくするこ
とができ、硬貨の真偽を高精度で判定することが可能と
なる。
【0057】また、ギザ総数、有効ギザ数、及び無効ギ
ザ数を当該金種硬貨のそれぞれの閾値と比較するように
しても良い。更に、外国の類似硬貨を含む受付け対象外
の硬貨の対応として、上記のギザ総数、有効ギザ数及び
無効ギザ数を用いて受付け対象外の硬貨の所定の閾値若
しくは判定枠とそれぞれ比較し、当該硬貨の真偽を判定
するようにしても良い。更にまた、側面を削って変造し
た硬貨や偽造硬貨の対応として、所定期間毎のセンサ出
力の微分値の最大値の和を当該硬貨のそれぞれの閾値若
しくは判定枠と比較することで、当該硬貨の真偽を判定
するようにしても良い。なお、ギザ部の真偽判定処理に
おいても、前述のエッジ部の判定処理と同様に、検出し
た片寄外れ量に応じて求めた補正値を用いてギザセンサ
の検出出力を補正(若しくは閾値を補正)し、上記のよ
うな比較により、外周側面部に存在する特徴部分(ギ
ザ、刻印等)の真偽判定を行う。
【0058】次に、本発明の硬貨識別装置を適用した硬
貨処理機の例について説明する。
【0059】図17は、本発明の硬貨識別装置を適用し
た循環式硬貨入出金機の搬送系の一部を示す側面図で示
している。硬貨投入口から投入された硬貨は、貯留繰出
部8に一時的に貯留される。硬貨搬送路12は、貯留繰
出部8から1枚ずつ繰り出される硬貨を案内するもの
で、斜め上方に向けて傾斜された第1の通路域12a、
この第1の通路域12aに接続された略水平状の第2の
通路域12b、この第2の通路域12bの末端から円弧
状に上方に折り返された第3の通路域12c、この第3
の通路域12cの末端に接続されて硬貨受部3の受入口
6にかけて略水平状の第4の通路域12dが形成されて
いる。
【0060】硬貨搬送路12は、硬貨を垂直に対して上
側が背面方向へ所定角度傾いた傾斜状態(例えば約15
度傾斜)で搬送する通路板13にて形成され、この通路
板13の下縁には貯留繰出部8の回転円盤9の硬貨繰出
位置から各通路域12a〜12dの下縁部に沿って硬貨
の周縁下部を支持する案内縁14が形成されている。
【0061】硬貨搬送路12上には、貯留繰出部8から
1枚ずつ繰り出される硬貨を間隔をあけて搬送する搬送
手段16(図6、図14中の搬送手段110)が設けら
れている。この搬送手段16は硬貨を1枚ずつ間隔をあ
けた状態で搬送する突起17aを有する無端状の搬送ベ
ルト17にて構成されている。この搬送ベルト17は、
駆動プーリ18と複数の案内プーリ19とによって各通
路域12a〜12dに沿って懸架されており、硬貨を通
路板13に押し付けながら搬送するとともに、その搬送
速度が回転円盤9によって繰り出される硬貨の繰出速度
より多少速くなっている。なお、回転円盤9、搬送ベル
ト17、後述する返却硬貨搬送ベルト20は図示しない
1個のモータで連動駆動されるようになっている。
【0062】搬送ベルト17には硬貨を区分け搬送する
突起17aが通路板13に対向する面に所定間隔ごとに
突設されている。そして、通路板13の上面と搬送ベル
ト17の突起17aの対向面との間隙は接触しない微小
間隙、通路板13の上面と搬送ベルト17の突起17a
以外の対向面部との間隙は硬貨の最小厚みよりやや小さ
い間隙となっている。
【0063】硬貨搬送路12の第4の通路域12dの末
端に隣接して、硬貨を硬貨受部3の受入口6に搬送する
返却硬貨搬送ベルト20が懸回されている。硬貨搬送路
12の第1の通路域12aには、上述した硬貨識別セン
サ300を有する識別部30が設けられており、本例で
の識別部30は、入金搬送系識別部および出金搬送系識
別部として共用されるようになっている。
【0064】また、硬貨搬送路12の第2の通路域12
bには、上流側から順に、識別部30にて識別された硬
貨を例えば1円、5円、10円、50円、100円、5
00円硬貨に分岐する金種別分岐部31a〜31f、入
金承認前の入金オーバーフロー硬貨、補給時および出金
時のリジェクト硬貨を分岐するオーバーフロー分岐部3
2、回収硬貨を分岐する回収分岐部33、入金承認後の
入金オーバーフロー硬貨およびオーバーフロー補給硬貨
を分岐する補給用硬貨分岐部34がそれぞれ形成されて
いる。
【0065】各分岐部31a〜31f,32,33,3
4は、共通に構成され、通路板13に分岐孔35がそれ
ぞれ開口形成されているとともに、この分岐孔35を開
閉する分岐部材36がそれぞれ配設されている。各分岐
部材36は、支軸37にて硬貨搬送路12の上流側が開
閉するように通路板13に回動自在に軸支されていると
ともに、支軸37に連結された図示しないロータリーソ
レノイドにて開閉駆動される。各分岐部材36の上流側
の縁部には、開口時に搬送ベルト17との衝合を避ける
切欠部36aが形成されている。
【0066】通路板13には各分岐部31a〜31f,
32,33,34の上流側および下流側に、硬貨搬送路
12内を搬送される硬貨を検知する硬貨検知センサS1
〜S11が配設されている。
【0067】そして、各分岐部31a〜31f,32,
33,34の各分岐部材36は、識別部30での識別結
果と上流側の硬貨検知センサS1〜S9(硬貨検知セン
サS1は金種別分岐部31a用、硬貨検知センサS9は
補給用硬貨分岐部34用)での硬貨検知との両条件に
て、ロータリーソレノイドにより開口駆動され、該当硬
貨が各分岐部31a〜31f,32,33,34を通過
する際に分岐孔35に分岐される。
【0068】なお、各分岐部31a〜31f,32,3
3,34の下流側の各硬貨検知センサS3〜S11は第
2の通路域12b上を搬送される硬貨の分岐の有無を検
知するもので、分岐無検知をしたときに、硬貨の後流側
への搬送状態を監視するようになっている。
【0069】上述のような構成において、本発明に係る
硬貨識別装置の動作例を説明する。
【0070】先ず、2個の磁気センサ130(材質/材
厚センサ340A,340B)を用いた硬貨の磁気的特
性データの採取処理について、図4のタイミングチャー
トを参照して図18のフローチャートの流れに沿って説
明する。循環式硬貨入出金機の硬貨投入口から投入さ
れ、貯留繰出部8に一時的に貯留された硬貨は、搬送手
段16により、貯留繰出部8から1枚ずつ繰り出されて
所定の間隔を開けて硬貨搬送路12上を案内縁14に沿
って片寄せされて搬送される。図4のタイミングチャー
トに示すように、異常接近/穴検知センサ302の出力
(図4の例は、穴開き硬貨の波形例)によって、識別部
30に搭載されている硬貨識別センサ300への硬貨の
進入を検知すると(ステップS1)、信号処理回路の制
御部(図5中のCPU321)では、待機レベル(待機
状態での出力基準値)からの直径センサ330の出力の
変化量を求めて、直径センサ330の出力に変化が生じ
たか否かを判定する(ステップS2)。
【0071】上記ステップS2において所定値を越える
出力変化有りと判定した場合は、材質/材厚センサ34
0A,340Bの出力データ(磁気的特性データ)の採
取を開始し、所定時間毎(例えば1msec毎)にRA
M23に格納する(ステップS3)。そして、待機レベ
ルからのセンサ出力の変化量が所定の閾値以内になった
のであれば、材質/材厚センサ340を硬貨が通過した
と判定し(ステップS4)、上記ステップS4における
出力データの格納処理を終了し(ステップS5)、金種
判定処理へと移行する。なお、このデータ採取の処理
は、他のセンサ(異常接近/穴検知センサ302、直径
センサ330、ギザセンサ350、エッジセンサ36
0)についても同様である。
【0072】金種判別手段150では、異常接近/穴検
知センサ302のデータ、直径センサ330のデータ、
及び材質/材厚センサ340A,340Bのデータに基
づき、金種判別手段により該当硬貨の金種を特定する。
以降、硬貨の真偽判定としては、例えば、硬貨の穴判
定、片寄せ外れの判定(エッジセンサの出力が無い場合
は識別不可としてリジェクト)、直径の判定、材質の判
定、材厚の判定、組合せデータ(直径+材質+材厚デー
タ)による判定、ギザの判定、エッジの判定等が行われ
るが、関連する機能の詳細は図19〜図22のフローチ
ャートを示して説明を行う。尚、硬貨識別後の循環式硬
貨入出金機の処理については公知の技術(例えば本出願
人による特開2000−207606号公報参照)と同
様であるため、説明を省略する。
【0073】図19のフローは図18に示す金種の判定
処理が終了した後、その仮に確定した金種情報を用いて
処理が行われる。この場合に仮に確定した硬貨の金種を
100円として説明を進める。先ず、穴の情報が有るか
否かを判断し(ステップS101)、穴があれば、穴リ
ジェクトの識別結果を出力する(ステップS102)、
一方、穴がなければ、エッジ部の信号が存在し、図8又
は図11に示す様なエッジゾーンが存在するか否かを判
断する(ステップS103)、この時、エッジゾーンが
全く存在しなければ、片寄せ外れ過大によるリジェクト
の識別結果を出力する(ステップS104)。
【0074】次に、エッジゾーンが存在している場合に
は、正常な状態で搬送が行われたと判断し、径センサ3
30の出力が磁気的に材質、材厚の影響をうけることか
ら、これらを用いて径センサ330の出力を補正し、補
正径を得る(ステップS105)。その後、先ず、補正
前の直径出力が所定の判定枠内にあるか否かを判断し
(ステップ106)、判定枠内になければ、直径リジェ
クトの識別結果を出力する(ステップS107)。
【0075】次に材質センサ1の最大値が金種毎に設け
られた所定の判定枠内にあるか否かを判断し(ステップ
S108)、判定枠内にないときには、材質1によるリ
ジェクトの識別結果を出力する(ステップS109)。
【0076】次に、材厚センサ1の最大値が金種毎に設
けられた所定の判定枠内にあるか否かを判断し(ステッ
プS113)、判定枠内にないときには、材厚1による
リジェクトの識別結果を出力する(ステップS11
4)。
【0077】材厚センサ1が正常であれば、材厚センサ
2の最大値が金種毎に設けられた所定の判定枠内にある
か否かを判断し(ステップS115)、判定枠内にない
ときには、材質2によるリジェクトの識別結果を出力す
る(ステップS116)。
【0078】次に、材厚センサ2の最大値が金種毎に設
けられた所定の判定枠内にあるか否かを判断し(ステッ
プS117)、判定枠内にないときには、材厚2による
リジェクトの識別結果を出力する(ステップS11
8)。
【0079】次に、直径センサ出力値と、材質センサ出
力値、材厚センサ出力値の総合値が金種毎に設けた判定
枠内にあるか否かを判断し(ステップS119)、判定
枠内にないときには、径と厚みによるリジェクトの識別
結果を出力する(ステップS120)。
【0080】次にギザ数のチェックに移る、ギザの計数
については前述の方法による。本例の100円硬貨には
ギザがあるので、ギザ総数が所定値(GIZA_AL
L)以上あるか否かを判断し(ステップS122)、無
ければ、ギザ異常によるリジェクトの識別結果を出力す
る(ステップS125)。
【0081】次にギザ有効数が所定値(GIZA_YU
KO)以上あるか否かを判断し(ステップS123)、
無ければ、ギザ異常によるリジェクトの識別結果を出力
する(ステップS125)。
【0082】次に「ギザ総数−無効数」が所定値(GI
ZA_MUKO)以上あるか否かを判断し(ステップS
123)、無ければ、ギザ異常によるリジェクトの識別
結果を出力する(ステップS125)。
【0083】引き続き図22のフローに基づいて、エッ
ジセンサ360の信号の処理について説明を行う。図8
又は図11に示すエッジゾーン数が所定値(ED1)以
上存在しているか否かを判断し、エッジゾーン数が少な
い場合にはエッジ異常によるリジェクトの識別結果を出
力する(ステップS127)。所定量のエッジゾーン数
がある場合には、図8又は図11にあるエッジ波形のピ
ーク値であるGMAX3が所定閾値GMax3_Hより
大きいければリジェクト信号を出力し(ステップS12
9)、以下である場合には、次に進む。
【0084】次に図9又は図12にあるエッジ微分波形
の2個のピーク値の和であるエッジ微分和が所定の判定
閾値未満かどうかを判定し(ステップS130)、判定
閾値以上あれば正常貨として判定し(ステップS13
8)、未満の場合には以下の補正を行う。
【0085】先ず式 「エッジ微分和+(材厚2の出力
−基準値)×補正係数」を演算し、エッジ微分和(1)
を求め(ステップS131)、次に図7又は図10にあ
る材質2のゾーンと材質1のゾーンの比を求める(ステ
ップS132)、次にこのゾーン比が64を越えるかど
うかを判断し、越えている場合のみ次の補正を行う(ス
テップS133)。ここで64は片寄せ無しの正常搬送
時の材質2のゾーンと材質1のゾーンの比である。
【0086】2度目の補正は経験式により、エッジ微分
和(1)+(ゾーン比−64)×0.5として補正後の
エッジ微分和(1)を求める(ステップS134)。そ
して求めたエッジ微分和(1)が所定値以上あれば、正
常貨と判定し(ステップS138)、未満で或る場合に
は異常貨として判定処理を終了する(ステップS13
6)。
【0087】なお、上述した実施の形態では、図2に示
した構成の硬貨識別センサ300を搭載した硬貨識別装
置を例として説明したが、硬貨識別センサの構成はこれ
に限りものではない。また、硬貨識別装置の適用例とし
て、循環式硬貨入出金機に適用した場合を例として説明
したが、片寄せ搬送機構を有する各種の硬貨処理機に適
用することができる。また、片寄せ量に応じた補正は、
エッジセンサ出力に適用した場合を主に説明したが、他
のセンサ出力にも適用することができる。
【0088】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、搬送硬貨の片寄せ外れが生じた場合でも、片寄せ具
合を検知してエッジセンサの出力を補正することによ
り、安定した硬貨識別ができる。さらに、エッジセンサ
の出力を補正する2個の磁気センサとして材質/材厚検
出用センサを用い、また、ギザセンサの光源としてLE
Dを用いることで、それぞれ比較的安価な装置構成で実
現することができる。また、本発明のギザセンサの信号
処理によれば材質と形状が同一で、刻印を有する旧50
0円硬貨と韓国500ウォン硬貨との判別が容易にでき
るため、硬貨識別装置の誤判別に対する信頼度をあげる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硬貨識別センサの外観図である。
【図2】本発明に係る硬貨識別センサのセンサ配置例と
搬送される硬貨との位置関係を示す図である。
【図3】ギザセンサの構成例を示す図である。
【図4】各センサの検出信号の出力タイミングを示すタ
イミングチャートである。
【図5】硬貨識別センサに搭載されている磁気センサと
信号処理回路の構成例を示す図である。
【図6】本発明の硬貨識別装置が有するエッジ部の判定
機能に係る第1の実施形態における構成例を示すブロッ
ク図である。
【図7】片寄せ外れ無し時の材質/材厚センサの出力波
形の一例を示す図である。
【図8】片寄せ外れ無し時のエッジセンサの出力波形の
一例を示す図である。
【図9】片寄せ外れ無し時のエッジセンサ出力の微分波
形の一例を示す図である。
【図10】片寄せ外れ有り時の材質/材厚センサの出力
波形の一例を示す図である。
【図11】片寄せ外れ有り時のエッジセンサの出力波形
の一例を示す図である。
【図12】片寄せ外れ有り時のエッジセンサ出力の微分
波形の一例を示す図である。
【図13】片寄せ外れ量と補正後のエッジセンサ出力及
び各磁気センサ出力との関係を示す図である。
【図14】本発明の硬貨識別装置が有するエッジ部の判
定機能に係る第2の実施形態における構成例を示すブロ
ック図である。
【図15】韓国500ウォン硬貨のギザセンサの出力波
形の一例を示す図である。
【図16】日本国旧500円硬貨のギザセンサの出力波
形の一例を示す図である。
【図17】本発明の硬貨識別装置を適用した循環式硬貨
入出金機の搬送系の一部を示す側面構造図である。
【図18】材質センサのデータ採取時の動作例を説明す
るためのフローチャートである。
【図19】磁気センサのデータ処理例を説明するための
フローチャートである。
【図20】図19のフローチャートの続き。
【図21】図20のフローチャートの続き。
【図22】図21のフローチャートの続き。
【符号の説明】
12 硬貨搬送路 14 案内縁14 17 搬送ベルト 30 識別部30 110、16 搬送手段 120 エッジセンサ 130 磁気センサ 140 硬貨通過期間計測手段 150 金種判別手段 160 片寄量演算手段 170 データ補正手段 171 閾値補正手段 180 閾値記憶手段 190、191 判定手段 300 硬貨識別センサ 301 硬貨 302 異常接近/穴検知センサ(タイミングセンサ) 320 回路部 330 直径センサ 340(340A,340B) 材質/材厚センサ 350 ギザセンサ 351 LED 352 スリット 353 コリメートレンズ 360 エッジセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E002 AA01 AA03 AA05 AA07 AA13 BC02 BC03 BD03 BD05 CA01 CA03 CA06 CA15 EA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚ずつ所定の間隔を開けるとともに搬
    送方向の片側のガイド面に沿って片寄せされて搬送され
    る硬貨を識別する硬貨識別装置において、前記硬貨のエ
    ッジ部の形状特徴を検出するエッジセンサと、前記エッ
    ジセンサの近傍の位置で且つ硬貨搬送方向に対して左右
    に設けられ、前記硬貨の磁気的特性データを採取する2
    個の磁気センサと、前記2個の磁気センサが硬貨を検出
    した信号を出力している間の時間を硬貨通過期間として
    計測する硬貨通過期間計測手段と、前記2個の磁気セン
    サの出力を含む複数のセンサ出力により該当硬貨の金種
    を特定する金種判別手段と、前記硬貨通過期間計測手段
    により得られた前記2個の磁気センサ部における硬貨通
    過期間を基に片寄せ量を求める片寄量演算手段と、前記
    片寄量演算手段により得られた片寄せ量に応じて前記エ
    ッジセンサの出力を補正する補正手段と、金種毎に予め
    設定されたエッジ形状判定用閾値を記憶する閾値記憶手
    段と、前記補正されたエッジセンサ出力と前記当該金種
    のエッジ形状判定用閾値とを比較することにより当該金
    種の真偽判定を行う判定手段とを有することを特徴とす
    る硬貨識別装置。
  2. 【請求項2】 1枚ずつ所定の間隔を開けるとともに搬
    送方向の片側のガイド面に沿って片寄せされて搬送され
    る硬貨を識別する硬貨識別装置において、前記硬貨のエ
    ッジ部の形状特徴を検出するエッジセンサと、前記エッ
    ジセンサの近傍の位置で且つ硬貨搬送方向に対して左右
    に設けられ、前記硬貨の磁気的特性データを採取する2
    個の磁気センサと、前記2個の磁気センサが硬貨を検出
    した信号を出力している間の時間を硬貨通過期間として
    計測する硬貨通過期間計測手段と、前記2個の磁気セン
    サの出力を含む複数のセンサ出力により該当硬貨の金種
    を特定する金種判別手段と、前記硬貨通過期間計測手段
    により得られた前記2個の磁気センサ部における硬貨通
    過期間を基に片寄せ量を演算する片寄量演算手段と、金
    種毎に予め設定されたエッジ形状判定用閾値を記憶する
    閾値記憶手段と、前記片寄量演算手段により得られた片
    寄せ量に応じて前記エッジ形状判定用閾値を補正する補
    正手段と、前記エッジセンサ出力と前記補正されたエッ
    ジ形状判定用閾値とを比較することにより該当金種の真
    偽判定を行う判定手段とを有することを特徴とする硬貨
    識別装置。
  3. 【請求項3】 前記2個の磁気センサが搬送方向に対し
    て垂直な直線上に並設されていることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の硬貨識別装置。
  4. 【請求項4】 前記2個の磁気センサが材質/材厚検出
    用センサであることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の硬貨識別装置。
  5. 【請求項5】 1枚ずつ所定の間隔を開けるとともに搬
    送方向の片側のガイド面に沿って片寄せされて搬送され
    る硬貨を識別する硬貨識別装置において、前記ガイド面
    側から前記硬貨の側面部に光を照射するLED,スリッ
    ト及びレンズから成る硬貨ギザ部照射手段と前記側面部
    から反射される光を受光するフォトダイオードとから成
    るギザ検出センサと、前記フォトダイオードの受光出力
    をギザ硬貨の出力をフルスケールとして一定の間隔毎に
    AD変換するAD変換器と、前記硬貨の搬送に伴って変
    動する前記AD変換器からの受光電圧がピークとボトム
    を有するとともに、該ピークとボトムとが所定の電圧差
    を有することにより1個のギザと計数し、この計数値を
    有効ギザ数として計数する有効ギザ計数手段と、前記A
    D変換器の出力値が飽和値と見なされる出力が所定期間
    続く毎に無効ギザとして計数し、この計数値を無効ギザ
    数として計数する無効ギザ数計数手段と、硬貨が通過し
    た際に前記有効ギザ数から前記無効ギザ数を減算するこ
    とにより得られる判定用ギザ数によって、該当硬貨にギ
    ザが有るか否かを判定するギザ有無判定手段とを有する
    ことを特徴とする硬貨識別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008237447A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Samii Kk 不正メダル検査装置
JP2010134657A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Glory Ltd 硬貨識別装置および硬貨識別方法
JP2010231705A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Glory Ltd 硬貨識別装置及び硬貨識別方法
JP2011197865A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Laurel Machinery Co Ltd 硬貨処理機用の硬貨判別装置
JP2014037981A (ja) * 2012-08-10 2014-02-27 Akita Prefectural Hospital Organization 被検知物の判別装置及び判別方法、電気抵抗率測定装置及び電気抵抗率測定方法、成分含量推定装置及び成分含量推定方法、並びに、板厚推定装置及び板厚推定方法
JP2017220119A (ja) * 2016-06-09 2017-12-14 グローリー株式会社 硬貨識別装置

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