JP4157320B2 - 硬貨識別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬貨搬送路の片側のガイド面に沿って片寄せされて搬送される硬貨の金種、真偽等を識別する硬貨識別装置に関し、特に、硬貨の端部近傍の特徴部分の識別機能を有する硬貨識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
硬貨の端部近傍の特徴部分、すなわち、硬貨の上面又は底面の外周縁部や外周側面部の特徴部分をセンサにより検出して硬貨の真偽等を識別する装置は、従来より種々の方式が提案され、実現されている。例えば、硬貨の上面又は底面の縁部の特徴、すなわち硬貨のギザではなく両面にある縁の形状及び円周縁(エッジ部)にある小さな模様の存在を検出する場合、ライン型CCD等からなるイメージセンサを用いて、硬貨表面の光学的イメージをとることにより検出することができるが、この場合には、装置が高価なものとなる。
【0003】
一方、特開平2001−229428号公報に示されるように、磁気的な性質を利用して硬貨の縁部の特徴を検出する為に磁気ヘッドを用いたものが開発されているが、この場合には、硬貨のエッジ部が該当センサの部分を通過することが必須となってくる。そのため、硬貨の通路部を硬貨搬送方向に対して直角方向に傾斜させておき、硬貨を通路部の片方の規制面(ガイド面)に沿わせて搬送することで、硬貨のエッジ部が該当センサの部分を通過させるようにしている。しかし、硬貨が跳ねて片寄外れが生じた際や搬送速度が変動した際にセンサの出力も変動するため、硬貨の識別精度が低下するという問題があった。
【0004】
このような片寄せ搬送機構を有する硬貨識別装置において、硬貨の外周側面部に形成されているギザの存在を光学的なセンサを用いて検知するものが一般に知られている。従来は、例えばレーザーダイオードとフォトダイオードを用いて、ハードウェア上で反射光量の強弱をパルス波形に整形してパルスを計数したり周波数を計測したりして、ギザを検知するようにしている。しかしながら、この方式では、パルスの処理を行う部分の回路が必要となり、また、レーザーダイオードやコリメータレンズ等を使用して高精度の点光源を作り出すハードウェアが必要となるため、高コストになり、低コスト化が望まれてた。
【0005】
また、硬貨の表面(上面又は底面)の凹凸形状を磁気センサを用いて検出するようにしたものとしては、例えば、特開平6−176234号公報に記載のものもある。この公報に記載のものは、磁気センサの出力から硬貨(コイン)の表面の凹凸形状を検出し、この検出結果に基づいて検出した硬貨の径及び縁の形状変化部分の幅に基づき、硬貨の種別を判別するようにしている。しかしながら、この判別方法では、類似硬貨によっては誤って判別する可能性がある。例えば、日本国旧500円と韓国500ウォンの様に構成される金属が同一の為材質/材厚と外径が類似し、また、日本国旧500円には“NIPPON”という刻印がされており、ギザ検知センサの出力が少なからずあるといった硬貨が存在する場合、両硬貨の違いを検出して分離するのは困難である。また、硬貨の側面に刻印のある旧500円硬貨の場合、パルスの計数や周波数の計測だけでは、ギザが有ると誤って判別する可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、硬貨の端部近傍の特徴部分をセンサにより検出して硬貨の真偽等を識別する装置は、従来より種々の識別方式が提案されて実現されている。しかしながら、従来の装置では、上述したように、硬貨が跳ねて片寄外れが生じた際や搬送速度が変動した際に識別精度が低下したり、硬貨の外周側面部にギザを有する類似硬貨や刻印を有する硬貨との判別ができなかったり、装置が高コストになったりするなどの問題があった。
【0007】
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、硬貨の端部近傍の特徴を識別要素として、安定した硬貨識別が可能で誤判別に対する信頼度の高い硬貨識別装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、1枚ずつ所定の間隔を開けるとともに搬送方向の片側のガイド面に沿って片寄せされて搬送される硬貨を識別する硬貨識別装置に関するものであり、本発明の上記目的は、前記硬貨のエッジ部の形状特徴を検出するエッジセンサと、前記エッジセンサの近傍の位置で且つ硬貨搬送路の片寄せ側及びその反対側に1個ずつ設けられ、前記硬貨の磁気的特性データを採取して当該硬貨の材質及び材厚を磁気的にそれぞれ検出する第1及び第2の磁気センサと、前記第1及び第2の磁気センサの検出出力に応じて前記エッジセンサの出力を補正する補正手段と、前記補正手段により補正されたエッジ微分和と閾値とを比較することにより当該硬貨のエッジ部の真偽判定を行う判定手段とを有し、更に、前記補正手段は、前記エッジセンサ出力の微分波形におけるエッジ検出ゾーン両端での2つのピーク値の和であるエッジ微分和を求めて所定値と比較し、前記エッジ微分和が所定値未満の場合は、前記第2の磁気センサからの前記材厚の検出出力に基づいて前記エッジ微分和を補正する第1補正手段と、前記第1の磁気センサにより検出された材質1ゾーンと前記第2の磁気センサにより検出された材質2ゾーンとの比を材質ゾーン比として求め、その材質ゾーン比と前記片寄せが無い状態での搬送時における前記比の基準値とを比較し、前記材質ゾーン比が前記基準値を超えている場合は、前記第1補正手段で補正した前記エッジ微分和を前記材質ゾーン比と前記基準値との差に基づいて更に補正する第2補正手段とを有することによって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る硬貨識別センサ300の外観構成を示しており、筐体上部には、硬貨301が搬送ベルト17により搬送される硬貨搬送路12が形成されており、硬貨搬送路12には例えば傾斜により硬貨301を片寄せするためのガイド面(以下、「案内縁」と言う)14が設けられている。そして、硬貨301は硬貨搬送路12を片側の案内縁14に端部を接しながら、搬送ベルト17の駆動力によって搬送されるようになっている。また、硬貨搬送路12の両サイド上部には、硬貨301が跳ねて飛散しないようにする保持部材30A,30Bが設けられており、保持部材30A,30B、及びセンサ本体底部30Cには各種センサ用コイルが内蔵されている。また、硬貨識別センサ300に搭載されている各種検知センサの駆動及び信号処理回路は、センサ本体底部30Cに内設される回路部に、プリント基板に装着されて内蔵されている。
【0013】
図2は、硬貨識別センサ300の構成と、搬送される硬貨301の配置関係とを示しており、識別対象の硬貨301は、硬貨搬送路12の片側の案内縁14に沿って片寄せされて、図2中の矢印に示す搬送方向に1枚ずつ所定の間隔を開けて搬送されて来るようになっている。硬貨識別センサ300の入り口手前側には、硬貨の到来を検出するタイミングセンサ(図2中の異常接近+穴検知センサ、以下、「異常接近/穴検知センサ」と言う)302が設けられおり、この異常接近/穴検知センサ302によって硬貨301の到来を検出し、異常接近/穴検知センサ302が遮られたあとの直径センサ330のピーク値が該当硬貨の直径出力値と判断されるようになっている。
【0014】
本例での異常接近/穴検知センサ302は、投受光器からなる透過型の光センサであり、硬貨同士の異常接近を検知するセンサと硬貨の穴を検知するセンサとを兼ねており、硬貨301が基底部に沿って搬送される際に5円硬貨及び50円硬貨の穴の位置に設けられている。そして、到来した硬貨301が穴開き硬貨かどうかを検出すると共に、前後に連なって搬送される硬貨301の間隔をモニタし、間隔が所定以上開いていないものは異常接近と判定する。異常接近と判定された硬貨は識別処理ができないので、当該硬貨を後段で排除する様にしている。
【0015】
一体型の硬貨識別センサ300の前端部には、硬貨301の径(直径若しくは半径)を磁気的に検知するための直径センサ330が設けられている。また、案内縁14側とその反対側には、硬貨301の磁気的特性データを採取して当該硬貨の材質及び材厚を磁気的に検知するための材質/材厚センサ340(340A,340B)が、硬貨301の搬送方向に対して垂直な直線上に2箇所に並設されている。これらの2つの材質/材厚センサ340のうち、ギザセンサ350側(片寄せ側)の材質/材厚センサ340Aは、どの硬貨が通過する場合でも検出出力が得られようにしている。そして、もう1つの材質/材厚センサ340Bは、硬貨の径が大きいもの、例えば10円、500円の硬貨が通過する時のみ、センサ出力が得られるような位置に設けられている。すなわち、径の小さい硬貨(100円等)の場合は、材質/材厚センサ340Bの検知部の領域は通過せず、片寄せ側の材質/材厚センサ340Aによって硬貨の材質/材厚データが採取され、径の大きい硬貨の場合は2つの材質/材厚センサ340A,340Bによって2箇所の材質/材厚データが採取されるようになっている。
【0016】
さらに、案内縁14の近辺には、硬貨301の側面に付されているギザを光学的に検知するためのギザセンサ350が設けられると共に、硬貨301の端部パターンを磁気的に検知するためのエッジセンサ360が、案内縁14から所定の間隔をとった位置に設けられている。
【0017】
なお、ギザセンサ350及びエッジセンサ360は、硬貨301の先端部が材質/材厚センサ340にかかったときの硬貨301の案内縁14との接触位置より後方で、硬貨301の後端部が異常接近検知センサ302から外れるときの硬貨301の案内縁14との接触位置より前方の範囲に適宜設置されている。また、直径センサ330と材質/材厚センサ340は、両者が磁気的に干渉しあわないように適宜な距離をおいて配設されている。
【0018】
前述の直径センサ330は、励磁用の1次コイル及び2つの検出用の2次コイルを有しており、励磁用の1次コイルが硬貨搬送路12の下面本体に埋設され、2つの検出用の2次コイルが搬走路311の上面の保持部材30A及び30Bにそれぞれ埋設されている。即ち、直径センサ330は、通路下部に励磁コイルを設け、通路上部に搬送方向に対して左右に2つの検出コイルを設けており、励磁コイルからの磁束の変化を検出するようになっている。このような構成の直径センサ330において、励磁コイルと2つの検出コイルとの間に硬貨が到来した際には、硬貨によって励磁コイルの磁束が遮られることとなり、出力が減少する。そして硬貨の径が大きい程、励磁コイルからの磁束が遮られるので、直径センサ330の出力は小さくなることになる。本例では、この出力特性を利用して硬貨の径を検出するようにしている。なお、硬貨の材質,材厚により磁気センサの出力特性が変化するため、磁気センサの出力をそのまま用いて硬貨径を判定すると、径が異なるにも係らず類似貨を分離できないといった事態が生じてしまうがここではその説明は省略する。
【0019】
一方、前述の材質/材厚センサ340は、材厚検知用の共振コイル及び材質検知用の共振コイルを有しており、それらの共振コイルが搬走路の上面の保持部材及び搬走路の下面本体に並列で2本分埋設されている。即ち、材質/材厚センサ340には独立した2重のコイルが共通のコアに巻回されており、それぞれに異なる周波数、例えば材質検出用コイル342a、342bには240KHz、材厚検出用コイル341a、341bには310KHzの周波数の電流が流れ、それぞれの共振回路を構成するようになっている。このような構成において、材質/材厚センサ340は、材質検出用共振コイルに正弦波を印可することで交流磁束が発生し、磁気ヘッド部のギャップに硬貨が進入すると磁束は硬貨による渦電流損で減衰する。そのため、見かけの相互インダクタンスが小さくなることになり、共振周波数が高くなる。また、硬貨の材質の導電率が高い程その通過する磁束の変化に応じた渦電流が流れ易く、磁力線が吸収される。
【0020】
材質/材厚センサ340の検知原理は、直径センサ330の検知原理と同様である。要約すると、上記のような構成の磁気センサにおいては、(a)硬貨が厚くなるに従って磁束の減衰量は増加し、抵抗率が小さい程変化は大きくなること、(b)周波数,硬貨厚が大きくなれば抵抗率、即ち硬貨材質の影響は小さくなること、(c)検出コイルの出力は、硬貨径Dに比例することから、磁気ヘッドのギャップ部への硬貨1の挿入による磁束の変化量ΔΦは、ΔΦ=f(周波数ω,抵抗率ρ,透磁率μi,硬貨厚T,硬貨径D)で表すことができる。従って、硬貨挿入時のセンサ出力の変化量から硬貨の材質,材厚,若しくは径を検出することができることになる。
【0021】
図3はギザセンサ350の概略構成を示しており、硬貨ギザ部照射手段と、前記側面部から反射される光を受光するフォトダイオード354とから構成される。硬貨ギザ部照射手段は、図3に示すように、LED(light-emitting diode)351,スリット352及びレンズ353から構成され、LED351は、硬貨301が片寄せされる案内縁側に配置されている。そして、LED351から照射された光はスリット352、シリンドリカルレンズ353を経て硬貨301のギザ部分に照射され、ギザ部分からの反射光線はレンズ付きフォトダイオード354に受光されて信号処理されるようになっている。本発明では、後述するギザの判定機能により、ギザの検出と真偽判定を行うようにしており、ここでは説明を省略する。
【0022】
エッジセンサ360は、磁界を発生して磁気的に検知するための磁気ヘッドを有し、本体部分の磁性材で成る上部が内側に折曲された立体U字状の磁気コアには、1次コイル及び2次コイルが巻回されている。1次コイルは高周波励磁信号で励磁され、2次コイルからは1次コイルに入力された高周波信号が出力され、磁気ヘッドの上に存在する硬貨(金属)の比透磁率に応じてその振幅が変化する。そして、磁気ヘッドでの磁界発生方向が硬貨の搬送方向に対して直交するように配設されると共に、1次コイルが硬貨の中心方向に、2次コイルが硬貨の外側方向に配設されている。
【0023】
上記のような構成のエッジセンサにおいては、硬貨の外周縁部に存在するエッジ形状或いはパール模様などの特徴は、エッジセンサ360の出力波形に現れる。そこで、エッジセンサ360の検出データに基づいて波形形状を解析し、センサ出力波形の各特徴部の値、例えば出力波形の両端及び中央部の各ピーク値やエッジゾーン等の各検出値と各エッジ形状判定用閾値とを比較することで、エッジ形状或いはパール模様の真偽を判定する。なお、硬貨の搬送距離若しくは搬送速度を検出するための計時手段を設け、例えば上記の各検出値と搬送距離若しくは搬送速度との比率を当該エッジ形状判定用閾値と比較して判定するようにしても良い。本発明では、片寄せ外れの量(ガイド面と硬貨端部との間の距離)に応じてエッジセンサ出力、或いは上記のエッジ形状判定用閾値を補正するようにしており、その補正機能の詳細については後述する。
【0024】
図4は、上述した異常接近/穴検知センサセンサ302、及び一体型の硬貨識別センサに搭載される各センサ330〜360から出力される検出信号の出力タイミングを示している。本実施の形態では、材質/材厚センサ340を硬貨が通過したタイミングで全てのセンサ330〜360の該当硬貨に対するデータの採取が終了する。そして、各データに基づく当該硬貨の金種判定と真偽判定が終了した時点で当該硬貨の識別結果が送出されるようになっている。
【0025】
図5は、硬貨識別センサ300に搭載されている磁気センサと信号処理回路の構成を示している。図5において、全体の制御を行うCPU321は、プログラムを内蔵したROM322と、制御若しくは識別用にデータを格納するRAM323と、AD変換器324とバスラインで接続されている。また、各種センサに接続される回路部320の出力は、それぞれマルチプレクサ325を介してAD変換器324に接続されている。また、通路の右側と左側に配置された直径センサ330の各検出用コイル333,332からの出力は加算されて、増幅器320−301を経て平滑回路320−302に入力され、マルチプレクサ325を介してA/D変換器324でデジタル値に変換されてCPU321に入力される。
【0026】
さらに、通路を隔てて2箇所に設けられている第1,第2の材質/材厚センサ340(340A,340B)の材厚1,2及び材質1,2の各信号は、発振回路320−401a、320−401b、320−403a、320−403bを経て、それぞれ平滑回路320−402a、320−402b、320−404a、320−404bに入力され、マルチプレクサ325を介してA/D変換器324に接続されている。更に、このA/D変換器324でデジタル値に変換されてCPU321に入力される。
【0027】
通路の案内縁14に近接して設けられているエッジセンサ360の信号は、2次側コイルから増幅回路320−601を経て、平滑回路320−602に入力され、マルチプレクサ325を介してA/D変換器324に接続されている。更に、A/D変換器324でデジタル値に変換されてCPU321に入力される。
【0028】
また、ギザセンサ350には、点灯回路からLED351の点灯を制御する様になっており、フォトダイオード354はI−V変換回路320−501、及び増幅回路320−502を経て、マルチプレクサ325を介してA/D変換器324に接続されている。更に、AD変換器324でデジタル値に変換されてCPU321に入力される。
【0029】
上述の各信号はマルチプレクサ325を経て1個のAD変換器324によりデジタル化しているので、コンパレータを使って2値化するものよりハードウェアーの構成は他の信号処理のものを併用して使うことができるため、コストパーフォーマンスが良い。
【0030】
上述のような構成において、以下、本発明の硬貨識別装置が有する硬貨端部の特徴部分の判定機能について説明する。先ず、各機能の概要を説明する。
【0031】
(1)外周縁部に存在する特徴部分(エッジ部)の判定機能
硬貨の上面又は底面の外周縁部に存在するエッジ形状やパール模様等を検出するエッジセンサ360の検出信号は、搬送される硬貨が案内縁14(片寄せ側)から離れるに従って出力が減少する。このため、搬送硬貨の片寄せ外れが発生するとエッジ部の識別ができなくなり、鑑別率が低下する。そこで、本発明では、硬貨識別センサの硬貨搬送方向に対して左右に設けられている2個の磁気センサの信号出力に基づいて片寄せ量(片寄せ外れ量)を判定し、その片寄せ量に応じてエッジセンサ360の出力を補正、或いは判定用閾値を補正することにより硬貨のエッジ部を判定する。これにより、片寄せ外れに伴う識別精度の低下や誤鑑別を防止し、安定した硬貨識別ができるようにしている。また、本実施の形態では、上記の2個の磁気センサは新たに設けずに、図2に示した材質/材厚センサ340A,340Bを用いることで、コスト高を回避している。
【0032】
(2)外周側面部に存在する特徴部分(ギザ)の判定機能
硬貨の端部の特徴としては、上記のような硬貨の両面又は一方の外周縁部に存在する特徴の他に、硬貨の外周側面部に形成されているギザや刻印等の特徴がある。そこで、後者の特徴に関して区別が困難な硬貨、例えば旧500円硬貨等の刻印を外周側面に有する硬貨と、500ウォン等の外周側面にギザを有する硬貨とを判別するため、本発明では、受光センサ(図3中のギザセンサ350のフォトダイオード354)の飽和信号部分をギザ無効数として換算し、読み取ったギザ数から減算することにより、真正のギザを有する硬貨との区別の信頼度を上げるようにしている。
【0033】
次に、上記のエッジ部の判定機能及びギザの判定機能に関する好適な実施の形態をそれぞれ詳細に説明する。先ず、エッジ部の判定機能について説明する。
【0034】
図6は、本発明の硬貨識別装置が有するエッジ部の判定機能に係る第1の実施形態における構成例をブロック図で示している。搬送手段110は、硬貨を1枚ずつ所定の間隔を開けるとともに搬送方向の片側のガイド面に沿って片寄せして搬送する手段であり、案内縁(ガイド面)を有する通路板、搬送ベルト、プーリ、モータ等から構成される。硬貨の少なくともエッジ部の特徴を識別するためセンサとしては、硬貨のエッジ部の形状特徴を検出するエッジセンサ120と、エッジセンサ120の近傍の位置で且つ硬貨搬送方向に対して左右に設けられ、硬貨の磁気的特性データを採取する2個の磁気センサ130とを備えている。図2に示した前述の硬貨識別センサ300の例では、エッジセンサ360が上記エッジセンサ120に該当し、材質/材厚センサ340A,340Bが上記磁気センサ130に該当する。
【0035】
硬貨通過期間計測手段140は、上記2個の磁気センサ130が硬貨を検出した信号を出力している間の時間を硬貨通過期間として計測する手段であり、磁気センサの検出出力と所定の閾値とを比較することによって硬貨通過期間(時間)を計測する。金種判別手段150は、上記2個の磁気センサの出力を含む複数のセンサにより該当硬貨の金種を特定する手段であり、図2に示したセンサの構成例では、直径センサ330のデータ、異常接近/穴検知センサ302のデータ(穴検出データ)、及び材質/材厚センサ340のデータに基づいて当該硬貨の金種を特定する。
【0036】
片寄量演算手段160は、上記の硬貨通過期間計測手段140により得られた2個の磁気センサ部における硬貨通過期間を基に、当該硬貨がガイド面からどの程度外れて通過したかを示す片寄せ量を求める手段である。データ補正手段170は、片寄量演算手段160により得られた片寄せ量に応じてエッジセンサの出力を補正する手段である。閾値記憶手段180は、金種毎に予め設定されたエッジ形状判定用閾値を記憶する手段であり、RAM(若しくはROM)に各閾値が記憶されている。判定手段190は、データ補正手段170によって補正されたエッジセンサ出力と、金種判別手段150によって特定された当該金種のエッジ形状判定用閾値とを比較することにより当該金種の真偽判定を行う手段である。
【0037】
なお、図2の硬貨識別センサを適用した場合、硬貨の識別は、例えば、本出願人による特開2001−351138公報に記載の方式を併用するようにしても良い。例えば、生の径データY、以下に示す補正1の材厚要素を含む径データY’、以下に示す補正2の材厚/材質要素を含む径データY”、及び各センサ出力の(直径,材質1,材質2,材厚1,材厚2のデータ)の総和Sxyzの値をそれぞれの閾値と比べて判定する。
【0038】
上記補正1の材厚要素を含む径データY’とは、例えば、材質/材厚センサ340A,340Bで採取した材厚データX1、X2と当該金種硬貨の各材厚基準値Xo1、Xo2との差を径差に換算し、この換算値を補正量として直径データYに加算した径データであり、上記補正2の材厚/材質要素を含む径データY”は、例えば、材質/材厚センサ340A,340Bで採取した材質データZ1、Z2と当該金種硬貨の各材質基準値Zo1、Zo2との差を径差に換算し、この換算値を補正量として直径データYに加算した径データである。このように各要素を組合せた複数の判定枠を設定して判定を行うのは、全ての特性の判定枠の上限値又は下限値に近い正常貨は無いという考えからである。即ち、ある特性だけでは区別が付かない類似硬貨であっても、複数の特性で見ていけば差ができて、それを加算すれば十分な閾値を設けることができて高精度な鑑別が可能になる。
【0039】
ここで、2個の磁気センサ130の検出出力を基に硬貨の片寄せ外れ状態を検知する方法について説明する。
【0040】
前述したように、2個の磁気センサ130(本例では、材質/材厚センサ340A,340B)のうち、1つは、どの硬貨が通過する場合でも検出出力が得られるように、もう1つは硬貨の径が大きいものが通過する時のみセンサ出力が得られるように、硬貨搬送方向に対して左右に設けられている。このような配置構成において、同一硬貨を通過させた場合、硬貨の片寄せ外れが発生すると硬貨の通過領域が変動し、それに応じてセンサ出力が変動する。このことを利用して同一硬貨の場合は1個のセンサ出力からでも片寄せ外れ量を検知できるが、例えば同一の材質と厚さで径の異なる2種類の硬貨を通過させた場合、片寄せ外れ状態によっては、同一のセンサ出力となり、1個のセンサ出力からでは片寄せ外れ量を検知することができない。
【0041】
そこで、本発明では、図2に示した材質/材厚センサ340A,340Bのように、硬貨搬送方向に対して左右に配置された2個の磁気センサの検出出力を用いることで、片寄せ外れ量を検知するようにしている。また、2個の磁気センサ部における硬貨通過期間(各磁気センサの出力ゾーン)を基に片寄せ外れ量を求めることで、高精度で片寄せ外れ量を検出できるようにしている。以下にその原理を説明する。
【0042】
図7及び図10は、縦軸が材質/材厚センサ340A,340Bの各センサ出力、横軸が硬貨の搬送距離として、2個の磁気センサ130(340A,340B)の距離毎の出力波形の例を示しており、図7が片寄せ外れが発生していない状態での出力波形の例、図10が片寄せ外れが発生した状態での出力波形の例をそれぞれ示している。図7及び図10中の「材質1」、「材質2」は、図2中の材質/材厚センサ340A、340Bの出力をそれぞれ示している。これらの図7、図10に示すように、この例では、片寄せ外れが発生した状態では、特に、ガイド面からより離れた位置に配置されている「材質2」のセンサ出力の硬貨通過期間(図中の材質2ゾーン)が長いことが分かる。これは、硬貨がガイド面から外れて、「材質2」のセンサを通過する硬貨領域が大きくなるからであり、片寄せ外れの量によっては、「材質2」のセンサ出力の硬貨通過期間とは逆に「材質1」のセンサ出力の硬貨通過期間が短くなる。これらの変化は、硬貨の径の大きさ等、硬貨の種類によって異なるが、2個のセンサ出力の硬貨通過期間を用いることで、当該硬貨の片寄せ量を検出することができる。
【0043】
一方、エッジセンサ360(図6では120で示される)の出力は片寄せ外れが発生していない状態では、図8の様になり、片寄せ外れが発生している場合には図11に示す様になる。片寄せ外れが大きくなるに従って、信号出力幅が狭くなるとともに、その信号の立ち下がり、立ち上がり部の傾斜が緩くなっている。このことは図9及び図12に示す、エッジセンサ出力の微分波形をみると良くわかる。即ち、傾斜の傾き度が図9及び図12の2つの角状波形の出力値に差がでる様になっている。高い電圧を示すものはより傾斜が急峻ということである。
【0044】
出力信号の補正を行うに当たっては微分波形の2つの角状部の最大値を加算した値であるBMAXをエッジの最終信号出力とし、前述の材質1と材質2の波形に示したゾーン数にて補正を行う。詳細については、フローチャートを用いて後に説明を行う。補正結果は図13に示すように片寄せ外れが在っても一定した出力が得られる。図13中の×で示す補正後のBMAXに補正結果が現れている。
【0045】
また、2個の磁気センサ130は、片寄せ外れが発生した同一タイミングでセンサ出力が得られるように、図2の例に示したように、搬送方向に対して垂直な直線上に並設されていることが好ましい。そして、片寄せ外れが無い状態での2個の磁気センサの検出出力を基準値とを比較することで、速度変動に関係なく、片寄せ外れ量を検出することができる。本実施の形態では、片寄せ外れが無い状態での2個のセンサ出力の比率(基準値)に対して検出出力の比率がどれだけ大きくなったかを求めることで、片寄せ量を算出するようにしている。そして、第1の実施形態においては、この片寄せ量に応じてエッジセンサ120(360)の出力を補正する。或いは、以下に説明する第2の実施形態にあるようなエッジ形状判定用閾値を補正することによって、硬貨のエッジ部の特徴量を搬送状態に影響されることなく高精度で検出すると共に、片寄せ外れに伴う識別精度の低下や誤鑑別を防止するようにしている。エッジ部の真偽の判定は、例えばエッジセンサ120の検出出力(エッジゾーン)と閾値との比較、検出出力のピーク値と閾値との比較、検出出力の微分値の最大値の和と閾値との比較によりそれぞれ行う。その際に、上記エッジセンサの検出出力を補正(若しくは閾値を補正)し、上記のような比較により真偽判定を行う。
【0046】
次に、エッジ部の判定機能に係る第2の実施形態について説明する。
【0047】
図14は、本発明の硬貨識別装置が有するエッジ部の判定機能に係る第2の構成例を図6に対応させて示すブロック図であり、同一構成箇所は同符号を付して説明を省略する。
【0048】
前述の第1の実施形態では、片寄量演算手段160により得られた片寄せ量に応じてエッジセンサの出力を補正し、判定手段190では、データ補正手段170によって補正されたエッジセンサ出力と、金種判別手段150によって特定された当該金種のエッジ形状判定用閾値とを比較することにより当該金種の真偽判定を行うようにしている。第2の実施形態では、片寄量演算手段160により得られた片寄せ量に応じてエッジ形状判定用閾値を補正する閾値補正手段171を備えている。そして、判定手段191では、エッジセンサ出力と、上記の閾値補正手段171によって補正されたエッジ形状判定用閾値とを比較することにより該当金種の真偽判定を行うことで、片寄せ外れに伴う識別精度の低下や誤鑑別を防止するようにしている。
【0049】
次に、本発明の硬貨識別装置が有するギザの判定機能について説明する。
【0050】
従来の技術で説明したように、従来、ギザセンサは例えばレーザーダイオードとフォトダイオードを用いて、ハードウェア上で反射光量の強弱をパルス波形に整形してパルスを計数したり、周波数を計測したりすることによって硬貨のギザの有無やギザ数を検出するようにしていたが、ハードウェアのコストが高く、低価格化が望まれていた。また、硬貨の側面に刻印のある旧500円硬貨の場合、パルスの計数や周波数の計測だけでは、ギザが有ると誤って識別する可能性があった。そこで、本発明では、アナログ波形からギザ数を検出するようにすることで、ハードウェア上でパルス処理を行う部分を省略し、また、レーザーダイオードと比較して安価なLEDを用いることで、安価で且つ高精度のギザの識別を可能としている。
【0051】
なお、硬貨識別装置の主要部の構成については、上述したエッジ部の判定機能を有する硬貨識別装置と同一であり、ここでは説明を省略し、ギザの判定機能に係る特徴部分の構成について説明する。
【0052】
本発明では、ギザセンサの出力(連続的なAD変換値)から得られる波形データを基に有効ギザ数と無効ギザ数を計数し、これらの計数値に基づいて当該硬貨の側面部に形成されているギザの真偽を判定する。硬貨のギザの検出に用いるセンサは、図3に示したギザセンサ350を適用することができる。ギザの判定機能に係る構成としては、ギザセンサ350と、フォトダイオードの受光出力をギザ硬貨の出力をフルスケールとして一定の間隔毎にAD変換するAD変換器(図5中のAD変換器324)と、硬貨の搬送に伴って変動するAD変換器からの受光電圧がピークとボトムを有するとともに、該ピークとボトムとが所定の電圧差を有することにより1個のギザと計数し、この計数値を有効ギザ数として計数する有効ギザ計数手段と、AD変換器の出力値が飽和値と見なされる出力が所定期間続く毎に無効ギザとして計数し、この計数値を無効ギザ数として計数する無効ギザ数計数手段と、硬貨が通過した際に有効ギザ数から無効ギザ数を減算することにより得られる判定用ギザ数によって、該当硬貨にギザが有るか否かを判定するギザ有無判定手段とを備えている。
【0053】
上記の有効ギザ計数手段、無効ギザ数計数手段及びギザ有無判定手段は、図5中のCPU321により実行されるコンピュータ・プログラムで実現され、そのプログラムはROM322等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録されている。
【0054】
図15は、AD変換器324から出力されるフォトダイオード354の受光出力の第1の波形例を示しており、側面に刻印を有する外国硬貨(本例では韓国500ウォン硬貨)の場合、図15のような波形となる。図15に示される波形の破線部を拡大した部分の矢印Pと矢印Bは、有効ギザ計数手段で検知したピークの部分とボトムの部分をそれぞれ示している。有効ギザ計数手段では、一定の間隔毎にAD変換されるギザセンサの受光出力を入力し、ピークPの検知とボトムBの検知を繰り返し、1組のペアを1個のギザとして計数する。但し、ピークPとボトムBの出力値の差が閾値以上ないと、計数しないで、次のピークP又はボトムBを検知する。
【0055】
図16は、AD変換器324から出力されるフォトダイオード354のの受光出力の第2の波形例を示しており、側面に刻印が形成された硬貨(本例では旧500円硬貨)の場合、図16のような波形となる。図16の波形例の破線部を拡大した部分に示されるように、刻印の部分は、AD変換器の出力値が飽和値と見なされる値が所定期間継続する。例えば、ギザの有る硬貨の波形のピーク値が測定する期間の9割付近になるように調整すると、ギザの無い硬貨の出力は振切れてしまう。そこで、本実施の形態では、出力値がほとんど変らない状態が連続して3回以上続くと、無効ギザ数計数手段により無効ギザ数として計数値を1加算する。
【0056】
図16の波形例では、拡大図の矢印Aに示される部分は、無効ギザ数=11−2=9となる。そして、ギザ有無判定手段では、有効ギザ数から無効ギザ数を減算することにより得られる判定用ギザ数と閾値とを比較することによって、該当硬貨にギザが有るか否かを判定する。例えば、ギザ総数(有効か否かを判定する前の計数値)の閾値を19、判定用ギザ数(有効ギザ数−無効ギザ数)の閾値を10として、ギザ総数が19以下、且つ判定用ギザ数が10以下であれば、韓国500ウォン硬貨でなく、真の旧500円硬貨として識別する。このように、有効ギザ数から無効ギザ数を減算することで、ギザの有る硬貨と無い硬貨の差を大きくすることができ、硬貨の真偽を高精度で判定することが可能となる。
【0057】
また、ギザ総数、有効ギザ数、及び無効ギザ数を当該金種硬貨のそれぞれの閾値と比較するようにしても良い。更に、外国の類似硬貨を含む受付け対象外の硬貨の対応として、上記のギザ総数、有効ギザ数及び無効ギザ数を用いて受付け対象外の硬貨の所定の閾値若しくは判定枠とそれぞれ比較し、当該硬貨の真偽を判定するようにしても良い。更にまた、側面を削って変造した硬貨や偽造硬貨の対応として、所定期間毎のセンサ出力の微分値の最大値の和を当該硬貨のそれぞれの閾値若しくは判定枠と比較することで、当該硬貨の真偽を判定するようにしても良い。なお、ギザ部の真偽判定処理においても、前述のエッジ部の判定処理と同様に、検出した片寄外れ量に応じて求めた補正値を用いてギザセンサの検出出力を補正(若しくは閾値を補正)し、上記のような比較により、外周側面部に存在する特徴部分(ギザ、刻印等)の真偽判定を行う。
【0058】
次に、本発明の硬貨識別装置を適用した硬貨処理機の例について説明する。
【0059】
図17は、本発明の硬貨識別装置を適用した循環式硬貨入出金機の搬送系の一部を示す側面図で示している。硬貨投入口から投入された硬貨は、貯留繰出部8に一時的に貯留される。硬貨搬送路12は、貯留繰出部8から1枚ずつ繰り出される硬貨を案内するもので、斜め上方に向けて傾斜された第1の通路域12a、この第1の通路域12aに接続された略水平状の第2の通路域12b、この第2の通路域12bの末端から円弧状に上方に折り返された第3の通路域12c、この第3の通路域12cの末端に接続されて硬貨受部3の受入口6にかけて略水平状の第4の通路域12dが形成されている。
【0060】
硬貨搬送路12は、硬貨を垂直に対して上側が背面方向へ所定角度傾いた傾斜状態(例えば約15度傾斜)で搬送する通路板13にて形成され、この通路板13の下縁には貯留繰出部8の回転円盤9の硬貨繰出位置から各通路域12a〜12dの下縁部に沿って硬貨の周縁下部を支持する案内縁14が形成されている。
【0061】
硬貨搬送路12上には、貯留繰出部8から1枚ずつ繰り出される硬貨を間隔をあけて搬送する搬送手段16(図6、図14中の搬送手段110)が設けられている。この搬送手段16は硬貨を1枚ずつ間隔をあけた状態で搬送する突起17aを有する無端状の搬送ベルト17にて構成されている。この搬送ベルト17は、駆動プーリ18と複数の案内プーリ19とによって各通路域12a〜12dに沿って懸架されており、硬貨を通路板13に押し付けながら搬送するとともに、その搬送速度が回転円盤9によって繰り出される硬貨の繰出速度より多少速くなっている。なお、回転円盤9、搬送ベルト17、後述する返却硬貨搬送ベルト20は図示しない1個のモータで連動駆動されるようになっている。
【0062】
搬送ベルト17には硬貨を区分け搬送する突起17aが通路板13に対向する面に所定間隔ごとに突設されている。そして、通路板13の上面と搬送ベルト17の突起17aの対向面との間隙は接触しない微小間隙、通路板13の上面と搬送ベルト17の突起17a以外の対向面部との間隙は硬貨の最小厚みよりやや小さい間隙となっている。
【0063】
硬貨搬送路12の第4の通路域12dの末端に隣接して、硬貨を硬貨受部3の受入口6に搬送する返却硬貨搬送ベルト20が懸回されている。硬貨搬送路12の第1の通路域12aには、上述した硬貨識別センサ300を有する識別部30が設けられており、本例での識別部30は、入金搬送系識別部および出金搬送系識別部として共用されるようになっている。
【0064】
また、硬貨搬送路12の第2の通路域12bには、上流側から順に、識別部30にて識別された硬貨を例えば1円、5円、10円、50円、100円、500円硬貨に分岐する金種別分岐部31a〜31f、入金承認前の入金オーバーフロー硬貨、補給時および出金時のリジェクト硬貨を分岐するオーバーフロー分岐部32、回収硬貨を分岐する回収分岐部33、入金承認後の入金オーバーフロー硬貨およびオーバーフロー補給硬貨を分岐する補給用硬貨分岐部34がそれぞれ形成されている。
【0065】
各分岐部31a〜31f,32,33,34は、共通に構成され、通路板13に分岐孔35がそれぞれ開口形成されているとともに、この分岐孔35を開閉する分岐部材36がそれぞれ配設されている。各分岐部材36は、支軸37にて硬貨搬送路12の上流側が開閉するように通路板13に回動自在に軸支されているとともに、支軸37に連結された図示しないロータリーソレノイドにて開閉駆動される。各分岐部材36の上流側の縁部には、開口時に搬送ベルト17との衝合を避ける切欠部36aが形成されている。
【0066】
通路板13には各分岐部31a〜31f,32,33,34の上流側および下流側に、硬貨搬送路12内を搬送される硬貨を検知する硬貨検知センサS1〜S11が配設されている。
【0067】
そして、各分岐部31a〜31f,32,33,34の各分岐部材36は、識別部30での識別結果と上流側の硬貨検知センサS1〜S9(硬貨検知センサS1は金種別分岐部31a用、硬貨検知センサS9は補給用硬貨分岐部34用)での硬貨検知との両条件にて、ロータリーソレノイドにより開口駆動され、該当硬貨が各分岐部31a〜31f,32,33,34を通過する際に分岐孔35に分岐される。
【0068】
なお、各分岐部31a〜31f,32,33,34の下流側の各硬貨検知センサS3〜S11は第2の通路域12b上を搬送される硬貨の分岐の有無を検知するもので、分岐無検知をしたときに、硬貨の後流側への搬送状態を監視するようになっている。
【0069】
上述のような構成において、本発明に係る硬貨識別装置の動作例を説明する。
【0070】
先ず、2個の磁気センサ130(材質/材厚センサ340A,340B)を用いた硬貨の磁気的特性データの採取処理について、図4のタイミングチャートを参照して図18のフローチャートの流れに沿って説明する。循環式硬貨入出金機の硬貨投入口から投入され、貯留繰出部8に一時的に貯留された硬貨は、搬送手段16により、貯留繰出部8から1枚ずつ繰り出されて所定の間隔を開けて硬貨搬送路12上を案内縁14に沿って片寄せされて搬送される。図4のタイミングチャートに示すように、異常接近/穴検知センサ302の出力(図4の例は、穴開き硬貨の波形例)によって、識別部30に搭載されている硬貨識別センサ300への硬貨の進入を検知すると(ステップS1)、信号処理回路の制御部(図5中のCPU321)では、待機レベル(待機状態での出力基準値)からの直径センサ330の出力の変化量を求めて、直径センサ330の出力に変化が生じたか否かを判定する(ステップS2)。
【0071】
上記ステップS2において所定値を越える出力変化有りと判定した場合は、材質/材厚センサ340A,340Bの出力データ(磁気的特性データ)の採取を開始し、所定時間毎(例えば1msec毎)にRAM23に格納する(ステップS3)。そして、待機レベルからのセンサ出力の変化量が所定の閾値以内になったのであれば、材質/材厚センサ340を硬貨が通過したと判定し(ステップS4)、上記ステップS4における出力データの格納処理を終了し(ステップS5)、金種判定処理へと移行する。なお、このデータ採取の処理は、他のセンサ(異常接近/穴検知センサ302、直径センサ330、ギザセンサ350、エッジセンサ360)についても同様である。
【0072】
金種判別手段150では、異常接近/穴検知センサ302のデータ、直径センサ330のデータ、及び材質/材厚センサ340A,340Bのデータに基づき、金種判別手段により該当硬貨の金種を特定する。以降、硬貨の真偽判定としては、例えば、硬貨の穴判定、片寄せ外れの判定(エッジセンサの出力が無い場合は識別不可としてリジェクト)、直径の判定、材質の判定、材厚の判定、組合せデータ(直径+材質+材厚データ)による判定、ギザの判定、エッジの判定等が行われるが、関連する機能の詳細は図19〜図22のフローチャートを示して説明を行う。尚、硬貨識別後の循環式硬貨入出金機の処理については公知の技術(例えば本出願人による特開2000−207606号公報参照)と同様であるため、説明を省略する。
【0073】
図19のフローは図18に示す金種の判定処理が終了した後、その仮に確定した金種情報を用いて処理が行われる。この場合に仮に確定した硬貨の金種を100円として説明を進める。先ず、穴の情報が有るか否かを判断し(ステップS101)、穴があれば、穴リジェクトの識別結果を出力する(ステップS102)、一方、穴がなければ、エッジ部の信号が存在し、図8又は図11に示す様なエッジゾーンが存在するか否かを判断する(ステップS103)、この時、エッジゾーンが全く存在しなければ、片寄せ外れ過大によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS104)。
【0074】
次に、エッジゾーンが存在している場合には、正常な状態で搬送が行われたと判断し、径センサ330の出力が磁気的に材質、材厚の影響をうけることから、これらを用いて径センサ330の出力を補正し、補正径を得る(ステップS105)。その後、先ず、補正前の直径出力が所定の判定枠内にあるか否かを判断し(ステップ106)、判定枠内になければ、直径リジェクトの識別結果を出力する(ステップS107)。
【0075】
次に材質センサ1の最大値が金種毎に設けられた所定の判定枠内にあるか否かを判断し(ステップS108)、判定枠内にないときには、材質1によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS109)。
【0076】
次に、材厚センサ1の最大値が金種毎に設けられた所定の判定枠内にあるか否かを判断し(ステップS113)、判定枠内にないときには、材厚1によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS114)。
【0077】
材厚センサ1が正常であれば、材厚センサ2の最大値が金種毎に設けられた所定の判定枠内にあるか否かを判断し(ステップS115)、判定枠内にないときには、材質2によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS116)。
【0078】
次に、材厚センサ2の最大値が金種毎に設けられた所定の判定枠内にあるか否かを判断し(ステップS117)、判定枠内にないときには、材厚2によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS118)。
【0079】
次に、直径センサ出力値と、材質センサ出力値、材厚センサ出力値の総合値が金種毎に設けた判定枠内にあるか否かを判断し(ステップS119)、判定枠内にないときには、径と厚みによるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS120)。
【0080】
次にギザ数のチェックに移る、ギザの計数については前述の方法による。本例の100円硬貨にはギザがあるので、ギザ総数が所定値(GIZA_ALL)以上あるか否かを判断し(ステップS122)、無ければ、ギザ異常によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS125)。
【0081】
次にギザ有効数が所定値(GIZA_YUKO)以上あるか否かを判断し(ステップS123)、無ければ、ギザ異常によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS125)。
【0082】
次に「ギザ総数−無効数」が所定値(GIZA_MUKO)以上あるか否かを判断し(ステップS123)、無ければ、ギザ異常によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS125)。
【0083】
引き続き図22のフローに基づいて、エッジセンサ360の信号の処理について説明を行う。
図8又は図11に示すエッジゾーン数が所定値(ED1)以上存在しているか否かを判断し、エッジゾーン数が少ない場合にはエッジ異常によるリジェクトの識別結果を出力する(ステップS127)。所定量のエッジゾーン数がある場合には、図8又は図11にあるエッジ波形のピーク値であるGMAX3が所定閾値GMax3_Hより大きいければリジェクト信号を出力し(ステップS129)、以下である場合には、次に進む。
【0084】
次に図9又は図12にあるエッジ微分波形の2個のピーク値の和であるエッジ微分和が所定の判定閾値未満かどうかを判定し(ステップS130)、判定閾値以上あれば正常貨として判定し(ステップS138)、未満の場合には以下の補正を行う。
【0085】
先ず式 「エッジ微分和+(材厚2の出力−基準値)×補正係数」を演算し、エッジ微分和(1)を求め(ステップS131)、次に図7又は図10にある材質2のゾーンと材質1のゾーンの比を求める(ステップS132)、
次にこのゾーン比が64を越えるかどうかを判断し、越えている場合のみ次の補正を行う(ステップS133)。ここで64は片寄せ無しの正常搬送時の材質2のゾーンと材質1のゾーンの比である。
【0086】
2度目の補正は経験式により、エッジ微分和(1)+(ゾーン比−64)×0.5として補正後のエッジ微分和(1)を求める(ステップS134)。そして求めたエッジ微分和(1)が所定値以上あれば、正常貨と判定し(ステップS138)、未満で或る場合には異常貨として判定処理を終了する(ステップS136)。
【0087】
なお、上述した実施の形態では、図2に示した構成の硬貨識別センサ300を搭載した硬貨識別装置を例として説明したが、硬貨識別センサの構成はこれに限りものではない。また、硬貨識別装置の適用例として、循環式硬貨入出金機に適用した場合を例として説明したが、片寄せ搬送機構を有する各種の硬貨処理機に適用することができる。また、片寄せ量に応じた補正は、エッジセンサ出力に適用した場合を主に説明したが、他のセンサ出力にも適用することができる。
【0088】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、搬送硬貨の片寄せ外れが生じた場合でも、片寄せ具合を検知してエッジセンサの出力を補正することにより、安定した硬貨識別ができる。さらに、エッジセンサの出力を補正する2個の磁気センサとして材質/材厚検出用センサを用い、また、ギザセンサの光源としてLEDを用いることで、それぞれ比較的安価な装置構成で実現することができる。また、本発明のギザセンサの信号処理によれば材質と形状が同一で、刻印を有する旧500円硬貨と韓国500ウォン硬貨との判別が容易にできるため、硬貨識別装置の誤判別に対する信頼度をあげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る硬貨識別センサの外観図である。
【図2】本発明に係る硬貨識別センサのセンサ配置例と搬送される硬貨との位置関係を示す図である。
【図3】ギザセンサの構成例を示す図である。
【図4】各センサの検出信号の出力タイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】硬貨識別センサに搭載されている磁気センサと信号処理回路の構成例を示す図である。
【図6】本発明の硬貨識別装置が有するエッジ部の判定機能に係る第1の実施形態における構成例を示すブロック図である。
【図7】片寄せ外れ無し時の材質/材厚センサの出力波形の一例を示す図である。
【図8】片寄せ外れ無し時のエッジセンサの出力波形の一例を示す図である。
【図9】片寄せ外れ無し時のエッジセンサ出力の微分波形の一例を示す図である。
【図10】片寄せ外れ有り時の材質/材厚センサの出力波形の一例を示す図である。
【図11】片寄せ外れ有り時のエッジセンサの出力波形の一例を示す図である。
【図12】片寄せ外れ有り時のエッジセンサ出力の微分波形の一例を示す図である。
【図13】片寄せ外れ量と補正後のエッジセンサ出力及び各磁気センサ出力との関係を示す図である。
【図14】本発明の硬貨識別装置が有するエッジ部の判定機能に係る第2の実施形態における構成例を示すブロック図である。
【図15】韓国500ウォン硬貨のギザセンサの出力波形の一例を示す図である。
【図16】日本国旧500円硬貨のギザセンサの出力波形の一例を示す図である。
【図17】本発明の硬貨識別装置を適用した循環式硬貨入出金機の搬送系の一部を示す側面構造図である。
【図18】材質センサのデータ採取時の動作例を説明するためのフローチャートである。
【図19】磁気センサのデータ処理例を説明するためのフローチャートである。
【図20】図19のフローチャートの続き。
【図21】図20のフローチャートの続き。
【図22】図21のフローチャートの続き。
【符号の説明】
12 硬貨搬送路
14 案内縁14
17 搬送ベルト
30 識別部30
110、16 搬送手段
120 エッジセンサ
130 磁気センサ
140 硬貨通過期間計測手段
150 金種判別手段
160 片寄量演算手段
170 データ補正手段
171 閾値補正手段
180 閾値記憶手段
190、191 判定手段
300 硬貨識別センサ
301 硬貨
302 異常接近/穴検知センサ(タイミングセンサ)
320 回路部
330 直径センサ
340(340A,340B) 材質/材厚センサ
350 ギザセンサ
351 LED
352 スリット
353 コリメートレンズ
360 エッジセンサ

Claims (1)

  1. 1枚ずつ所定の間隔を開けるとともに搬送方向の片側のガイド面に沿って片寄せされて搬送される硬貨を識別する硬貨識別装置において、前記硬貨のエッジ部の形状特徴を検出するエッジセンサと、前記エッジセンサの近傍の位置で且つ硬貨搬送路の片寄せ側及びその反対側に1個ずつ設けられ、前記硬貨の磁気的特性データを採取して当該硬貨の材質及び材厚を磁気的にそれぞれ検出する第1及び第2の磁気センサと、前記第1及び第2の磁気センサの検出出力に応じて前記エッジセンサの出力を補正する補正手段と、前記補正手段により補正されたエッジ微分和と閾値とを比較することにより当該硬貨のエッジ部の真偽判定を行う判定手段とを有し、更に、前記補正手段は、前記エッジセンサ出力の微分波形におけるエッジ検出ゾーン両端での2つのピーク値の和であるエッジ微分和を求めて所定値と比較し、前記エッジ微分和が所定値未満の場合は、前記第2の磁気センサからの前記材厚の検出出力に基づいて前記エッジ微分和を補正する第1補正手段と、前記第1の磁気センサにより検出された材質1ゾーンと前記第2の磁気センサにより検出された材質2ゾーンとの比を材質ゾーン比として求め、その材質ゾーン比と前記片寄せが無い状態での搬送時における前記比の基準値とを比較し、前記材質ゾーン比が前記基準値を超えている場合は、前記第1補正手段で補正した前記エッジ微分和を前記材質ゾーン比と前記基準値との差に基づいて更に補正する第2補正手段とを有することを特徴とする硬貨識別装置。
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